JP3707173B2 - 波浪計測装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は船舶、海洋土木、気象などの分野で波高等を計測するために用いる小型の波浪計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
船舶の試運転を行う場合において、たとえば、波があるときとないときの速力を計測するとか、あるいは、波には船体を揺らすものと揺らさないものとがあるので、これを調べる等の場合には、予め、波高を知ることが必要となる。
【0003】
そのため、従来では、大型のブイにセンサーを積み込んで、大型のブイの上下変位を計測して波高を求めるようにした、所謂波浪ブイが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の波浪ブイの場合、重量が数十Kg〜数百Kgと重く、海面設置、揚収等の取り扱いには、クレーン等を用いなければならず、簡単に使用することができなかった。又、一般的な波浪ブイは、波高計測しか行うことができず、各成分波のエネルギー密度を波周期と波向きをパラメーターとする方向波スペクトルまで推定できるものは高級種に限られており、非常に高価なものとなっていた。
【0005】
そこで、本発明は、作業員1人の手作業で容易に取り扱うことができ、しかも方向波スペクトルの推定が可能な波浪計測装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、上下方向に配したセンターロッドと、該センターロッドに上下動自在に取り付けて放射状に配置した少なくとも3本の脚部材と、該各脚部材の先端側を変位可能に上記センターロッドに支持するステー部材とにより、傘状に折り畳み可能とした骨組構造の支持体を構成し、該支持体の上記センターロッドの上端に、動揺計測器を収納させた計測器収納ボックスを取り付けると共に、上記センターロッドの下端に、上記動揺計測器の計測データを記録する記録器やバッテリーを収納させた記録器収納ケースを、揺動自在に吊り下げ支持させ、且つ上記各脚部材の先端に、フロートをそれぞれ首振り自在に取り付けた構成とする。
【0007】
海面に設置する場合に、支持体の脚部材を展開させると、形状が安定し、フロートを表面波傾斜に容易に追従させることができる。
【0008】
又、一つのフロートの上面にウインドベーンを取り付けた構成とすることにより、風の方向を知ることができるので、方向スペクトルの推定も可能となる。
【0009】
更に、記録器収納ケースの外周面部に、上下方向に延びる複数枚のドラッグ用フィンを放射状に取り付けた構成とすることにより、ドラッグ用フィンの作用で漂流が防止される。
【0010】
一方、センターロッドの下端に記録器収納ケースを吊り下げ支持させることに代えて、記録器収納ケースをセンターロッドから分離させて支持体から離れた位置に浮設させるようにした構成とすることもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】
図1乃至図3は本発明の実施の一形態を示すもので、上下方向に配したセンターロッド1の外側に、該センターロッド1に沿い上下方向へ摺動できるように可動スリーブ2を嵌装すると共に、該センターロッド1の下端部に固定スリーブ12を取り付け、該可動スリーブ2に、放射状に配置した3本の脚部材3の各一端(上端)を、上下方向へ回動自在に取り付け、且つ上記センターロッド1の下端部に取り付けた固定スリーブ12と上記各脚部材3の先端側となる他端部(下端部)との間にステー部材4を各々介在配置して、各ステー部材4の両端を固定スリーブ12と脚部材3のそれぞれに上下方向へ回動自在に連結して、三脚状の脚部材3がステー部材4で規制される所要の角度位置まで展開させられるようにして傘状に折り畳み可能とした骨組構造の支持体5を構成する。
【0013】
上記支持体5には、センターロッド1の上端に、水密構造とした計測器収納ボックス6を取り付けて、ヨー角、ロール角、ピッチ角、上下加速度を計測するための動揺計測器7を収納させ、且つ上記センターロッド1の下端に、水密構造とした円筒状の記録器収納ケース8を、取り外し可能とした自在継手9を介して揺動自在に吊り下げ支持させて、記録器としてのデータロガー10及びその電源となるバッテリー11を収納させ、上記動揺計測器7で計測した計測データをコード16を通しデータロガー10へ送って記録させられるようにし、更に、各脚部材3の先端(下端)に、所要の浮力が得られるようにしたフロート13を首振り自在に取り付け、フロート13により装置全体が海面設置されるようにする。
【0014】
又、上記各フロート13のうち、一つのフロート13の上面にはウインドベーン14を張り出させて取り付け、更に、上記円筒状の記録器収納ケース8の外周面に、周方向に等間隔となるように配した複数枚(本実施の形態では4枚)のドラッグ用フィン15を、上下方向に取り付けて放射状に張り出させるようにする。
【0015】
上記構成とした本発明の波浪計測装置は、使用しないときには、図2に示す如く、支持体5のセンターロッド1の下端から記録器収納ケース8を取り外し、支持体5自体は、脚部材3を収縮させて折り畳んだ状態として保管させておく。したがって、保管スペースは小さくて済む。
【0016】
波浪計測を行う場合には、上記取り外しておいた記録器収納ケース8をセンターロッド1の下端に吊り下げた状態として海面に降ろし、各フロート13の浮力で海面に浮上させておくようにする。この場合、装置全体を海面に置くと、各脚部材3を支持する可動スリーブ2がセンターロッド1に沿って自由に動けるため、ステー部材4によって規制される角度位置まで脚部材3が大きく展開させられ、脚部材3下端のフロート13により3点支持されて安定状態となる。
【0017】
上記の状態において、波がくると、フロート13による3点支持としてあることから、図3に示す如く、装置全体が表面波傾斜に容易に追従することができる。これにより、動揺計測器7にてヨー角、ロール角、ピッチ角、上下加速度等を計測することができる。この際、動揺計測器7で得られた計測データはデータロガー10に記録される。又、一つのフロート13にウインドベーン14が取り付けてあるため、風の方位を求めることができる。したがって、上記得られたヨー角、ロール角、ピッチ角、上下加速度と方位を基に、上下変位(波スペクトル)、方向分布関数を、公知の非線型逆推定法(たとえば、MLM)で逆推定することにより、方向スペクトルを推定することができる。
【0018】
上記計測作業は、たとえば、1時間行った後、場所を移して同様に行うようにするが、この際、記録器収納ケース8の外周面にはドラッグ用フィン15が取り付けてあることから、風等で記録器収納ケース8が漂流させられることを防止することができ、設置場所で安定して計測が行われる。
【0019】
このように、本発明においては、表面波傾斜に容易に追従できる3点支持構造とし且つ折り畳み可能な支持体5を採用したため、全体の重量としては、たとえば、14kg程度と非常に軽量化することができ、したがって、1人の作業員にて海面設置作業や揚収作業等の取り扱いを容易に行うことができ、船舶の試運転海域での波浪計測等、随時計測が可能となる。
【0020】
なお、上記実施の形態では、記録器収納ケース8を支持体5のセンターロッド1の下端に吊り下げて使用するようにした場合を示したが、たとえば、図4に一例を示す如く、記録器収納ケース8に別のフロート17を取り付け、センターロッド1から分離させて、支持体5から離れた位置に連結索18で連結した状態として浮かせて使用するようにしてもよいこと、又、支持体5を構成する脚部材3は4本以上としてもよいこと、更に、支持体5の可動スリーブ2と固定スリーブ12の関係は逆であってもよいこと、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0021】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明の波浪計測装置によれば、次の如き優れた効果を発揮する。
(1) 上下方向に配したセンターロッドと、該センターロッドに上下動自在に取り付けて放射状に配置した少なくとも3本の脚部材と、該各脚部材の先端側を変位可能に上記センターロッドに支持するステー部材とにより、傘状に折り畳み可能とした骨組構造の支持体を構成し、該支持体の上記センターロッドの上端に、動揺計測器を収納させた計測器収納ボックスを取り付けると共に、上記センターロッドの下端に、上記動揺計測器の計測データを記録する記録器やバッテリーを収納させた記録器収納ケースを、揺動自在に吊り下げ支持させ、且つ上記各脚部材の先端に、フロートをそれぞれ首振り自在に取り付けた構成としてあるので、支持体の脚部材を展開、収縮させることができ、これにより、小型軽量化を図ることができて、海面設置や揚収等の取り扱い作業を1人の作業員にて容易に行うことができると共に、小さいスペースに保管することができ、又、フロートは波面に追従することから安定して波浪計測を行うことができる。
(2) 一つのフロートの上面にウインドベーンを取り付けた構成とすることによって、方向波スペクトルの推定も可能となる。
(3) 記録器収納ケースの外周面部に、上下方向に延びる複数枚のドラッグ用フィンを放射状に取り付けた構成とすることにより、漂流を防止することができる。(4) センターロッドの下端に記録器収納ケースを吊り下げ支持させることに代えて、記録器収納ケースをセンターロッドから分離させて支持体から離れた位置に浮設させるようにした構成としても、上記と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の波浪計測装置の実施の一形態を示す側面図である。
【図2】保管状態の一例を示す概略図である。
【図3】使用状態を示す概略図である。
【図4】本発明の他の実施の形態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 センターロッド
2 可動スリーブ
3 脚部材
4 ステー部材
5 支持体
6 計測器収納ボックス
7 動揺計測器
8 記録器収納ケース
10 データロガー(記録器)
14 ウインドベーン
15 ドラッグ用フィン
Claims (4)
- 上下方向に配したセンターロッドと、該センターロッドに上下動自在に取り付けて放射状に配置した少なくとも3本の脚部材と、該各脚部材の先端側を変位可能に上記センターロッドに支持するステー部材とにより、傘状に折り畳み可能とした骨組構造の支持体を構成し、該支持体の上記センターロッドの上端に、動揺計測器を収納させた計測器収納ボックスを取り付けると共に、上記センターロッドの下端に、上記動揺計測器の計測データを記録する記録器やバッテリーを収納させた記録器収納ケースを、揺動自在に吊り下げ支持させ、且つ上記各脚部材の先端に、フロートをそれぞれ首振り自在に取り付けた構成を有することを特徴とする波浪計測装置。
- 一つのフロートの上面にウインドベーンを取り付けた請求項1記載の波浪計測装置。
- 記録器収納ケースの外周面部に、上下方向に延びる複数枚のドラッグ用フィンを放射状に取り付けた請求項1又は2記載の波浪計測装置。
- センターロッドの下端に記録器収納ケースを吊り下げ支持させることに代えて、記録器収納ケースをセンターロッドから分離させて支持体から離れた位置に浮設させるようにした請求項1、2又は3記載の波浪計測装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP33770996A JP3707173B2 (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | 波浪計測装置 |
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ID=18311232
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP33770996A Expired - Fee Related JP3707173B2 (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | 波浪計測装置 |
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