JP3706899B2 - 集束超音波発生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は集束超音波発生装置に関し、特に超音波振動子積層技術を利用した集束超音波発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波を照射して流体中の微粒子を非接触に捕獲したり、液体等に流れを発生させたりできることは19世紀より知られていた。超音波を音響レンズを用いて集束させ、この集束超音波を微粒子に作用させたとき、微粒子が受ける輻射圧については、例えば、ジョンル・ブが、ジャーナル・オブ・アクースティカル・ソサエティー・オブ・アメリカ 第89巻(1991年)2140頁から2143頁(J. Wu,J. Acoust. Soc. Am. 89 (1991) pp.2140-2143)に、集束超音波の集束点に直径270μmのポリスチレン球を捕獲することに成功した旨報告している。 また、超音波を液体に照射することで、液体自体に流れが生じる超音波流動現象は、ナイボルグ(W. L. Nyborg)によって冊子フィジカル・アコースティクス 第2巻B(1965年)(Physical Acoustics Vol. 2B, Ed. W. P. Mason, Academic Press, 1965)のアコースティック・ストリーミング(Acoustic Streaming)の章の中に紹介されている。これらの現象は、超音波強度の傾きによって生じるものと考えられており、より大きな駆動力を得るためには超音波のエネルギー密度の空間分布の変化を増加させるか、超音波の流体中での減衰を大きくすればよい。
【0003】
超音波のエネルギー密度の分布を作る方法の一つに、集束超音波を用いる方法がある。集束超音波の発生方法として代表的な方法として、音響レンズを用いる方法と、電子フォーカス技術を用いる方法がよく知られている。実際、上記2つの公知例においては、集束超音波の発生方法として屈折率の異なる材料を凹面状に加工して、超音波発生源に接着することで集束超音波を発生させる音響レンズを用いた手法が利用されている。また、電子フォーカス技術は、平面上にアレー状に配置された複数の超音波振動子から位相の異なる超音波を照射して、この位相のずれを調整することで集束超音波を発生させるもので、超音波診断装置のプローブなどに利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術のうち、音響レンズを用いる手法は、単一の超音波音源から発生させた超音波を音響レンズで屈折させることから、超音波振動子を駆動させる回路は単純であるが、音響レンズの加工に関しては、超音波を照射する液体とは屈折率の異なる固体材料を凹面状に加工する必要が有り、体内に超音波を導入する場合など検体と超音波音源との密着性が要求される時には、凹面の形状では超音波を導入する検体表面の平面な形状との密着性が確保できず、別途そのすき間を埋める充填剤を加えたり、何かしらの配慮を行う必要があった。また、使用する条件によっては、音響レンズとして用いる固体材料が限定され、その音速が液体とあまり違わない場合には、超音波照射部の厚みが増すことから、装置内に組み込む場合の形状の自由度が制限されたり、凹面の形状によって流体の流れが乱れてしまうという問題点があった。さらに、マイクロマシン内部などの従来の機械加工の工程を導入することができないような微細な領域に一定の曲率の凹面を作ることは、従来のフォトリソグラフィー技術では困難であった。
【0005】
上記従来技術のうち、電子フォーカス技術を用いる集束超音波の発生技術は、上記音響レンズのような凹面レンズを別途加工する必要も無く、超音波振動子の発生する超音波の位相を制御するのみで実現することが可能であるため、コンパクトさを要求される場所や、超音波の集束点を移動させたい場合には有効であるが、発生させる超音波の位相制御を行うために、超音波振動子アレーの数分の超音波発生源が必要となり、駆動回路の構成が複雑となってしまうという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記従来技術の音響レンズが持つ駆動回路の単純さと、電子フォーカス技術のコンパクトさと機械加工の単純さを併せ持つ集束超音波発生装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を実現するため、本発明の集束超音波発生装置は、一つの超音波振動子駆動回路と、超音波を集束させたい点あるいは線から、超音波振動子を配置する平面上の超音波の位相に換算して同位相となる距離の位置に配置された超音波振動子アレーとを有し、前記集束点あるいは線に超音波を集束させる手段を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の集束超音波発生装置の原理について図1に示した第1の実施例の超音波照射部の模式図を用いて以下に説明する。ただし図1では装置内の構造を分かりやすくするため、装置上面の一部を透視している。本実施例で示した装置は、超音波照射部1と超音波振動子駆動回路部からなり、図1には超音波振動子駆動回路部は示していない。。超音波照射部1は、2枚の板2、5に挟まれた形で径の異なる複数の円筒形の超音波振動子3が配置されている。超音波振動子3の上面と下面には各々電極4が配置されており、これによって、表板2と裏板5の内面に配置された各々の電極面に電界を印加することで、超音波振動子3から超音波を発生させることができる。このときの超音波振動子3の配置は、図2に示した原理によって定められる。図2は、超音波振動子が配置されている平面(R軸方向)と、超音波照射方向(Z軸方向)との面内での超音波集束時の超音波振動子の配置の求め方を示している。まず、Z軸上の点Zf(6)に超音波を集束させる場合、この焦点ZfからR軸平面に下ろした垂線の足をR0としたとき、R0からZfまでの距離がmλであったとする。ただし、ここでλは超音波振動子から発生させる超音波の波長、mは自然数とする。R0の位置に超音波振動子を配置した場合、同心円状に配置した超音波振動子各々の半径は、中心からn番目の超音波振動子の輪(8)の半径をRnとした場合、
【0009】
【数1】
Figure 0003706899
【0010】
と置くことが出来る。ただし、位置Rnは、n番目の超音波振動子の中心の位置を示し、その幅は超音波焦点の位置からの距離に換算して高々±λ/4程度とする。本実施例では、R0の位置に基準となる超音波振動子が配置されているものとして、R1以降の超音波振動子の配置を説明したが、本発明における超音波振動子の配置は、目標とする集束点の位置に同位相の超音波を照射できる平面上の複数の位置に超音波振動子を配置することで実現され、基準となる超音波振動子R0の位置が焦点からR平面に下ろした垂線の足から離れていた場合にも、R0の位置を基準としてR0と同位相で駆動できる同心円状の超音波振動子を用いれば第1の実施例と同様な結果を得ることが出来る。また、同様に、超音波振動子を配置する面が曲面であった場合にも、超音波を集束させたい点から、前記曲面上の位置までの距離が同位相となる位置に超音波振動子を配置させればよい。また、超音波振動子の厚みに関しても、超音波振動子の材質がPZT系セラミックスであった場合には、この周波数定数は、厚み共振モード(N33モード)で1600m・Hz程度であることから、超音波振動子の高さをλ/2で調製した場合には、その高さは10MHzで80μm程度となる。超音波振動子の厚みは、その共振モードを利用することで、効果的に超音波を発生させることが出来ることから、使用する超音波の波長に対してλ/2、あるいはλ/4の厚みを用いることが望ましい。また、超音波によるキャビテーションの発生を抑制するためには、MHz領域の超音波を利用することが望ましい。
【0011】
つぎに、図3(a)に、図1で示した第1の実施例の超音波照射部のA−A断面での超音波振動子9の配置を示す。図3(a)では、(数1)で示されたように同心円状に超音波振動子9が配置されている。図3(b)は第2の実施例の超音波照射部のA−A断面図を、(a)の場合と同様に示したものである。本実施例では、2つの焦点に同時に集束超音波を照射できるように、図3(a)で示された超音波振動子の配置を2つの焦点の位置の配置に合わせるように、超音波振動子10を重ねて配置し直したものである。本実施例では2つの焦点を同様に照射する場合の超音波振動子の空間配置を示したが、同様に3つ以上の複数の焦点を同時に発生させる場合にも、その焦点の位置に応じて、図3(a)で示した超音波振動子の配置を重ね合せることで実現できる。図3(c)は、同様に第3の実施例の超音波照射部のA−A断面図を、(a)(b)の場合と同様に示したものである。本実施例では、超音波の焦点を1点ではなく一つの直線となるようにしてある。焦点の線から超音波照射部上の平面に下ろした垂線の足は、矢印12の位置にあるものとした場合、図2で示したのと同様な原理で、超音波振動子11の配置を決める事が出来る。本実施例では、直線状の焦点を考えたが、同様に曲線状の焦点を作成することもできる。
【0012】
図4に、本発明の集束超音波発生装置を組み込んだシステムの一部を示す。直方体の管13の表面に本発明の集束超音波照射装置の集束超音波発生部16が密着している。この超音波照射部16を集束超音波発生部駆動回路17によって駆動することによって、超音波照射部から集束超音波を管13内に導入することが出来る。
【0013】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明を用いることによって、簡単な駆動回路を用いて、平面上に配置した超音波発生源から集束超音波を発生させ、隣接する平面状の容器内に簡単に超音波を導入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の基本構成を示す模式図。
【図2】本発明で集束超音波が発生する原理を説明する模式図。
【図3】本発明の超音波発生源の平面上での配置を装置のA−A断面において示した模式図で、(a)は図1で示した第1の実施例での断面図、(b)は第2の実施例を説明する断面図、および(c)は第3の実施例を説明する断面図。
【図4】本発明の集束超音波発生装置を組み込んだシステムの一部を示した模式図。
【符号の説明】
1…超音波照射部、2…表板、3…超音波振動子、4…電極面、5…裏板、6…超音波焦点、7…超音波音源の中心、8…超音波音源の中心よりn番目の超音波振動子の輪の半径、9、10、11…A−A断面での超音波振動子の空間配置、12…超音波音源の中心、、13…管、14、15…電極、16…集束超音波発生部、17…集束超音波発生部駆動回路。

Claims (1)

  1. 一つの超音波振動子駆動回路と、超音波を集束させたい点あるいは線から、超音波振動子を配置する平面あるいは曲面上の、超音波の位相に換算して同位相となる距離の位置に複数の超音波振動子が配置された超音波照射部と、前記集束点あるいは線に超音波を集束させる手段と、を有する集束超音波発生装置において、前記複数の超音波振動子は2枚の板に挟まれた径の異なる複数の円筒形からなり、同心円状に配置された中心からn番目の超音波振動子各々の半径を、中心からn番目の超音波振動子の中心の輪の半径をRnとした場合、
    Rn=(2m・n+n1/2・λ
    ただし、λは超音波振動子から発生させる超音波の波長、mは自然数、
    とし、使用する超音波振動子の幅をλ/2以下、及び超音波振動子の厚みをλ/2あるいはλ/4とするとともに、超音波振動子の上面と下面に配置された電極に電界を印加して超音波を発生させることを特徴とする集束超音波発生装置。
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