JP3705500B2 - 活性水の生成方法 - Google Patents
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本発明は、活性水の生成方法、詳しくは、水道水が活性化され、用水配管の錆、スケールなどの発生、赤水の発生、浴場の排水口などでの湯垢の発生を解消し、殺菌力を与えて貯水槽などにおけるバクテリアの発生を抑えることができる活性水の生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上下水や排水などを浄化処理する方法として、活性炭による濾過や各種薬剤を用いる方法が典型的な処理方法として知られており、近年では活性炭の他、多孔性セラミックやゼオライト系の吸着剤を充填したカートリッジ式の家庭用浄水器も市販されている。
【0003】
石英斑岩に属する硅酸を主成分とする特定組成のミネラル鉱石と、ジルコン、アルミナ、シリカ成分を含む陶器材を微粉末にし、これに水ガラスを加えて球状に成形、焼成した球状体イオン交換ミネラルセラミック濾材として、水の浄化、水質の改善を図る方法(特開平1−299691号公報)、天然鉱石の活性石を微粉化し、粒状化、焼成してセラミックとし、これを濾材として水の活性化、殺菌、脱臭効果を得る方法(特開平4−17893号公報)も提案されている。
【0004】
しかしながら、従来の活性炭やセラミック粒子を濾過材とする方法は、これらの物理的吸着機能を利用するものであるため、一定期間使用後に取り替えや再生化を必要とする欠点があるうえ、処理水に対する活性化、水質改善の効果も十分満足し得るものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の水処理における問題点を解消し、さらに活性化した処理水を得るために、各種組成のセラミック質鉱石による水の活性化効果を多面的に研究するとともに、当該セラミック質鉱石を用いた水処理の方式、条件について多角的に検討を加えた結果としてなされたものであり、その目的は、水道水を活性化でき、用水配管中の錆、腐食、スケールの発生、排水口の水垢、湯垢の発生などの問題を解決し、殺菌力を有しバクテリアの発生を抑えるなどの効果をもつ活性水の生成方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明による活性水の生成方法は、珪素とアルミニウムを主成分とし、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を含有する酸化物系鉱石粉末の球形焼結体からなる粒径0.1〜10mm、誘電率4〜10、比重2.0〜4.0のセラミック粒子をセラミック粒子の収容室の体積に対するセラミック粒子の体積が30〜50%となるように容器内に装入し、該容器内を流れる処理水の速度が0.03〜0.15m/sになるように該容器の下部から処理水を導入して、処理水の水流によりセラミック粒子を水中で流動、相互摩擦、衝突させることによって処理水を活性化し、生成された活性水を容器の上部から取り出すことを構成上の特徴とする。
【0007】
本発明において使用するセラミック粒子は、珪素とアルミニウムを主成分とし、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を含有する酸化物系鉱石により構成される。この種の鉱石としては、例えば曹長石(NaAlSi3O8)、灰長石(CaAl2Si2O8)またはカリ長石(KAlSi3O8)の固溶体である長石類、金雲母[KMg3[(AlSi3)O10](OH)2] または白雲母[KAl2[(AlSi3)O10](OH)2] などの雲母類、その他花崗岩などの天然鉱石を挙げることができる。
【0008】
上記酸化物系鉱石を10μm以下に微粉砕し、この微粉末に水または有機溶媒を加えて湿式混練したのち粒径0.1〜10mmの球形状に転動造粒し、1000℃以上の温度で焼結処理して球状のセラミック粒子とする。このセラミック粒子は、比重2.0〜4.0、誘電率4〜10の特性性状を有するもので、処理水の水流により水中で流動させ、流動による相互摩擦、衝突を反復させながら使用することによって効果的に活性化を行うことができる。
【0009】
これらのセラミック粒子を、図1に示すように、例えばステンレス鋼製の円筒状容器2内に装入し、容器2の下部から処理水を導入して、処理水の水流によりセラミック粒子1を水中で流動、相互摩擦、衝突させ、処理水を活性化する。容器1内の上部と下部には、水を通過させるがセラミック粒子1を通過させないメッシュ状の仕切り板5、6を設ける。3は処理水の導入口であり、4は生成された活性水の排出口である。
【0010】
本発明において使用されるセラミック粒子の大きさは、粒径0.1〜10mmのものが好ましく、用途に応じて、これらの粒径の粒子を混合しあるいは特定の粒径範囲の粒子に選別して使用する。セラミック粒子を処理水の水流により水中で流動させるには、セラミック粒子を、容器内の仕切り板5、6で仕切られたセラミック収容室内の体積に対してセラミック粒子全体の体積がその10〜70%となるように容器内に装入するのが好ましい。10%未満では活性化の効果が小さく、70%を超えて装入すると流動が妨げられて相互摩擦、衝突が不十分となり易い。さらに好ましくは30〜50%の体積率範囲で装入する。
【0011】
セラミック粒子に最適の流動を与える水流を得るためには、処理水が容器内を0.01〜0.20m/sの速度で容器内を流れるようにするのが好ましい。さらに好ましくは0.03〜0.15m/sの速度とする。0.01m/s未満の流速では水を活性化する効果が小さく、0.20m/sを超える流速では、セラミック粒子に適度の流動を与えることができない。処理水が容器内を回転しながら流れるのが効果的であり、処理水が容器内を0.01〜0.20m/sの範囲の流速で回転しながら流れると、セラミック粒子は水中を流動し、数回転例えば3〜4回転して容器の上部まで舞い上がり、また数回転して容器の下部に達するという流動を繰り返し、その間にセラミック粒子相互の摩擦、衝突が生じる。流速が大きくなると、容器の下部から上部に達するまでのセラミック粒子の水流による回転数が多くなり過ぎて逆に効果が減少する傾向がある。なお、ここでいう流速は、一定時間に容器に導入される処理水の量または一定時間に容器から排出される活性水の量から算出した容器内における水の流過速度である。
【0012】
【作用】
本発明の構成によれば、処理水の水流エネルギーを利用して、セラミック粒子を水中で流動させながら相互に摩擦、衝突を繰り返させることにより殺菌、スケール除去などの機能が発揮され、処理水に対する効果的な活性化が達成されることになる。
【0013】
バクテリアなどの細菌も殺菌され、配管などに付着する鉄錆やスケールなどを剥離する。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
実施例
金属成分として、Si33.3%、Al6.61%、Na1.97%、Ca1.73%、Fe1.45%、K1.15%、その他1%未満のMg、Cu、Snなどを含有する酸化物系の天然鉱石を粒径10μm以下に微粉砕し、この微粉末をエタノールと共にボールミルで湿式混練した後、粒径約3mmの球形状に造粒成形し、1150〜1190℃の温度で焼結して、褐色光沢を有する表面平滑で硬質のセラミック球状粒子を得た。
【0015】
上記セラミック粒子を、図1に示す容器に装入し、導入口から各種の処理水を導入し、試験を行った。セラミック粒子の装入量は容器内のセラミック粒子収容室の体積に対して40%を占める量とし、容器内での処理水の流過速度は0.10m/sに調整した。
【0016】
試験結果は以下に示す。
(1)表面張力
水の表面張力を測定した。表面張力が72.1dyne/cmの水道水を容器に導入し、流出した水の表面張力を測定したところ、30分で58.0dyne/cm、60分で56.9dyne/cmと減少することが確認された。なお、蒸留水の表面張力は71.5dyne/cmである。
(2)殺菌力
容器の活性水排出口にマンガン砂を充填した濾過処理槽を連結し、容器の処理水導入口から一般細菌5.8×104個/mlを含む風呂水を導入した。通水15分後の一般細菌数を測定したところ、4.0×104個/mlまで減少しており、殺菌効果が認められた。
(3)重金属除去
上記(2)の装置構成を用い、Fe6.9mg/l、Mn1.2mg/lを含む水を通過させたところ、FeおよびMnともに0.005mg/lに減少し、重金属の除去効果が確認された。
【0017】
(4)湯垢付着の防止
大衆浴場の排水口に前記セラミック粒子を装入した容器を取付け、25日経過後の排水口の状況を調査したところ、湯垢の付着は全く認められず、ヌメリもなかった。セラミック粒子による処理を行わなかった場合は、25日経過後の排水口に湯垢が付着してヌメリがあった。
(5)赤水対策
使用開始から8年を経過し、使い始めに湯が赤くなる状態の電気温水器の給水側に前記セラミック粒子を装入した容器を取付け、その後の水質試験を行った。その結果、容器を取付けた後は、赤水の流水は認められず、給湯中の鉄分を測定したところ、容器取付け前には16.4mg/l含有されていたが、容器取付け後17日後には0.56mg/lに減少していた。
【0018】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、処理水を効果的に活性化することが可能となる。従って、飲料水、生活用水および排水などの殺菌、錆、スケールの防止ならびに除去、湯垢付着の防止など、広範囲に亘る水処理用途に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の活性水の生成方法を実施するためのセラミック粒子装入容器の概略図である。
【符号の説明】
1 セラミック粒子
2 容器
3 処理水導入口
4 活性水排出口
5 仕切り板
6 仕切り板
Claims (1)
- 珪素とアルミニウムを主成分とし、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を含有する酸化物系鉱石粉末の球形焼結体からなる粒径0.1〜10mm、誘電率4〜10、比重2.0〜4.0のセラミック粒子をセラミック粒子の収容室の体積に対するセラミック粒子の体積が30〜50%となるように容器内に装入し、該容器内を流れる処理水の速度が0.03〜0.15m/sになるように該容器の下部から処理水を導入して、処理水の水流によりセラミック粒子を水中で流動、相互摩擦、衝突させることによって処理水を活性化し、生成された活性水を容器の上部から取り出すことを特徴とする活性水の生成方法。
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JP20464493A JP3705500B2 (ja) | 1993-07-26 | 1993-07-26 | 活性水の生成方法 |
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JPH0739888A JPH0739888A (ja) | 1995-02-10 |
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ID=16493899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP20464493A Expired - Lifetime JP3705500B2 (ja) | 1993-07-26 | 1993-07-26 | 活性水の生成方法 |
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