JP3705158B2 - 変速装置 - Google Patents

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H37/00Combinations of mechanical gearings, not provided for in groups F16H1/00 - F16H35/00
    • F16H37/02Combinations of mechanical gearings, not provided for in groups F16H1/00 - F16H35/00 comprising essentially only toothed or friction gearings
    • F16H37/04Combinations of toothed gearings only
    • F16H37/042Combinations of toothed gearings only change gear transmissions in group arrangement

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用に適した変速装置に関し、特に複数のクラッチを備えた平行軸式多段変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術と解決すべき課題】
従来のこの種の変速装置として、各変速段に対応するドグクラッチのスリーブを操作することで変速段を切り換える構成において、入力軸につながる2つのクラッチを備え、1速あるいは3速等の奇数段のときには第1のクラッチを、2速あるいは4速等の偶数段のときには第2のクラッチを締結させるようにしたものが提案されている(特開平8−93861号公報参照)。
【0003】
この変速装置によると、変速時にスリーブを予め次の変速段に対応させた位置に移動させておき、2つのクラッチを徐々に切り換えることにより、変速時のトルクの落ち込みや変速ショックを軽減して滑らかな変速を行うことが可能である。しかしながら、この変速装置では、単一のクラッチを有する一般的な変速機と同様に、変速段毎に入出力の歯車を有しているため、特に多段化した場合に変速機の軸方向の寸法が大きくなってしまうという問題点があった。
【0004】
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、軸方向寸法が小さく、車両への搭載性に優れたコンパクトな変速機を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、互いに並列的に配置される第1軸、第2軸、出力軸および入力軸と、前記入力軸から第1軸への回転を伝達または遮断するクラッチを備えた第1の回転伝達装置と、前記入力軸から第2軸への回転を伝達または遮断するクラッチを備えた第2の回転伝達装置と、前記第1軸に回転自由に支持され、出力軸に設けられた歯車とのかみ合いにより互いに異なる変速比で回転を伝達する第1系列の複数の歯車と、前記第1系列の複数の歯車の何れかを選択的に第1軸に結合する回転連結装置と、前記第2軸に回転自由に支持され、出力軸に設けられた歯車とのかみ合いにより互いに異なる変速比で回転を伝達する第2系列の複数の歯車と、前記第2系列の複数の歯車の何れかを選択的に第2軸に結合する回転連結装置とを備える。
【0006】
前記第1系列と第2系列の何れか一方の系列の複数の歯車は偶数段の変速比を生成し、他方の系列の複数の歯車は奇数段の変速比を生成するように、それぞれの歯数を設定すると共に、前記第1系列の複数の歯車と、第2系列の複数の歯車は、隣接する段数の歯車同志が軸方向の同一位置にて出力軸の歯車にかみ合うように設ける。
【0007】
第2の発明は、前記入力軸に対して、第1軸と出力軸とを平行に、第2軸を同軸的にそれぞれ配置すると共に、前記第2の回転伝達装置として、入力軸または第2軸の何れか一方が連結されるサンギヤと、他方が連結されるリングギヤと、クラッチにより回転が拘束または許容されるプラネットキャリアとからなる遊星歯車装置を備え、前記プラネットキャリアと入力軸との間には、互いの相対回転を拘束または許容する後退クラッチを介装した。
【0008】
第3の発明は、前記第1の発明において、入力軸に対して、第1軸と出力軸とを平行に、第2軸を同軸的にそれぞれ配置すると共に、前記第2の回転伝達装置として、第2軸またはクラッチを備えた入力軸の何れか一方が連結されるサンギヤと、他方が連結されるリングギヤと、回転拘束または前記入力軸と連結される要素の回転軸との結合の何れかの状態を選択可能なクラッチを備えたプラネットキャリアとからなる遊星歯車装置を備えた。
【0009】
第4の発明は、前記第2または第3の発明における第1の回転伝達装置を、クラッチ接続時に入力軸回転が伝達されるように入力軸と同軸的に設けた駆動歯車と、入力軸と平行配置された第1軸に支持された被動歯車とを含む歯車列から構成した。
【0010】
第5の発明は、前記第3の発明における第1の回転伝達装置を、クラッチ接続時に入力軸回転が伝達されるように入力軸と同軸的に設けた駆動スプロケットと、第1軸に結合した被動スプロケットと、前記駆動スプロケットの回転を被動スプロケットに伝達するチェーンとから構成した。
【0012】
の発明は、前記第2または第3の発明において、プラネットキャリアの回転を拘束するクラッチを、各軸を支持するケースに対してプラネットキャリアを結合しまたは解放する構成を有するものとした。
【0013】
【作用・効果】
前記第1の発明以下の各発明によれば、原動機に結合される入力軸の回転は、第1または第2のクラッチにより第1軸または第2軸へと選択的に伝達される。各軸には出力軸に支持された歯車との間で互いに異なる変速比を生成する複数の歯車を回転自由に支持してあり、これら複数の歯車は例えばドグクラッチ機構からなる回転連結装置によりそれぞれを支持する軸に選択的に連結される。このようにして、複数の系列の歯車と第1軸または第2軸の前記クラッチによる選択との組み合わせにより多段階の変速が可能な変速装置を構成することができる。
【0014】
前記構成において、第1軸に支持する第1系列の複数の歯車と、第2軸に支持する第2系列の複数の歯車のそれぞれの歯数の設定は任意であるが、何れか一方の系列の複数の歯車は2速あるいは4速といった偶数段の変速比を生成するように、他方の系列の複数の歯車は1速あるいは3速といった奇数段の変速比を生成するように設定することで、歯車の径が軸方向に沿って漸増または漸減する配置となることから、歯車のレイアウトが合理的となり、よりコンパクトに変速装置を構成することが可能になる。さらに、前記第1系列の複数の歯車と、第2系列の複数の歯車を、隣接する段数の歯車同志が軸方向の同一位置にて出力軸の歯車にかみ合うように設けた構成とすることにより、出力軸の歯車が第1系列と第2系列の歯車により共有されることから、変速装置の軸方向寸法をより小さくすることができる。
【0015】
第2の発明によれば、第1軸への回転伝達を断つと共に、プラネットキャリアの回転を例えば第の発明の構成を有するクラッチにより各軸を支持したケースに拘束することにより、入力軸およびサンギヤ(またはリングギヤ)の回転はリングギヤ(またはサンギヤ)および第2軸へと逆回転方向に伝達され、第2軸に支持された第2系列の何れかの歯車による変速比で出力軸への回転伝達が可能となる。前記クラッチを解放すれば入力軸と第2軸とは自由に相対回転可能となるので、この状態で第1軸へのクラッチをつなげば、第1軸に支持された第1系列の何れかの歯車による変速比で出力軸への回転伝達が可能になる。入力軸から第2軸への回転伝達は逆方向に行われるので、第1軸の回転方向を第2軸と同一とするためには、例えば第4の発明のような歯車列を使用する場合には、入力軸に支持した駆動歯車により、出力軸に支持した被動歯車を直接かみ合わせて回転伝達を行うように図ればよい。一方、後退クラッチを接続してプラネットキャリアと入力軸とを結合すると、遊星歯車列はロック状態となり、入力軸回転がそのまま第2軸へと伝達されるので、第2軸に支持された何れかの歯車の変速比で出力軸へと逆転方向つまり後退方向へと回転伝達を行うことができる。
【0016】
第3の発明によれば、入力軸をクラッチによりサンギヤ(またはリングギヤ)の回転軸に結合した状態でプラネットキャリアに設けたクラッチによりプラネットキャリアの回転を拘束した場合には、前記サンギヤ(またはリングギヤ)に連結した入力軸の回転はリングギヤ(またはサンギヤ)により逆回転方向に第2軸に伝達され、第2軸に支持された何れかの歯車による変速比で出力軸への回転伝達が行われる。プラネットキャリアに設けたクラッチによりプラネットキャリアをサンギヤ(またはリングギヤ)の回転軸に連結した場合には、遊星歯車列がロック状態となるので入力軸回転はそのまま第2軸に伝達される。すなわち、前記プラネットキャリアに設けたクラッチの接続方向を切り換えることで、第2軸に関しては前進と後退を切り換えることができる。前進時については第1軸と第2軸の回転方向を同一にする必要があるので、第2軸を入力軸と同一方向に回転させる状態を前進時として設定した場合には、第1軸が入力軸と同一方向に回転するように、例えば第5の発明として示したようなチェーンによる回転伝達装置により入力軸側の回転を第1軸に伝達するように図る。回転伝達装置として、第4の発明として示したような歯車列を用いる場合には、駆動歯車と被動歯車との間に1個またはそれ以上の奇数個の中間歯車を設けて回転方向を同一にする。前記の遊星歯車列ロック状態を前進に設定した場合には、遊星歯車列の各要素が相対回転するのは後退時のみとなるので、耐久性および騒音の面で有利となる。
【0017】
さらに本発明によれば、出力軸を中空軸とすると共に該出力軸を終減速装置を構成する差動歯車機構の入力部に結合し、前記差動歯車機構の出力部である1対の駆動軸の一方を前記出力軸の中空部内に支持させた構成とすることにより、差動歯車機構を出力軸と同軸上に配置し、入力軸から駆動軸までを含めて3軸構成にできるので、装置の径方向寸法をも削減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を前輪駆動車用のトランスアクスルとして構成した実施形態につき図面に基づいて説明する。図1は第1の実施形態であり、説明の便宜上、その縦断面構造を概略的に示す展開図(右図)と、軸方向から見た配置図(左図)とを組み合わせて示してある(以下の各図につき同様)。この変速装置では、図示しないエンジン主軸に連結される入力軸Siの延長上に同軸的に第2軸S2が、これらと並列的に第1軸S1と出力軸Soが、それぞれ変速機ケースCtに回転自由に支持されている。入力軸Siには、第1軸S1に固定された被動歯車Gm1と常時かみ合う駆動歯車Gm2が回転自由に支持されており、この駆動歯車Gm2は第1クラッチCL1を締結することにより入力軸Siと結合してその回転を第1軸S1へと伝達する。
【0019】
入力軸Siと第2軸S2との間には遊星歯車機構PGが介装されており、入力軸SiはそのサンギヤPsと、第2軸2はリングギヤPrとそれぞれ結合されている。遊星歯車機構PGのプラネットキャリアPcには第2クラッチCL2が設けられており、このクラッチCL2を締結することによりプラネットキャリアPcは変速機ケースCtに拘束され、この状態で入力軸SiおよびサンギヤPsの回転は減速してリングギヤPrおよび第2軸S2へと伝達される。
【0020】
プラネットキャリアPcには後退クラッチCLRが設けられており、この後退クラッチCLRを締結するとプラネットキャリアPcは入力軸Siに拘束されるので、遊星歯車機構PGはロック状態となり、前記第2クラッチCL2を解放した状態下で入力軸Siの回転をそのまま第2軸S2へと伝達する。
【0021】
第1軸S1には、出力軸Soに固定された1−2速用出力歯車G12との間で第1速の変速比を生成する1速歯車G1と、同じく3−4速用出力歯車G34との間で第3速の変速比を生成する3速歯車G3と、同じく5−6速用出力歯車G56との間で第5速の変速比を生成する5速歯車G5が、それぞれ回転自由に支持されている。1速歯車G1と3速歯車G3との間には、1−3速用ドグクラッチ機構D13が、5速歯車G5には5速用ドグクラッチ機構D5が、それぞれ設けられている。1−3速用ドグクラッチ機構D13は、そのスリーブD13sを図示しないアクチュエータ操作により中立位置から移動させて1速歯車G1に締結すると1速歯車G1が、3速歯車G3に締結すると3速歯車G3が、それぞれ第1軸S1に結合される。5速用ドグクラッチ機構D5は、そのスリーブD5sを5速歯車G5に締結すると、5速歯車G5が第1軸S1に結合される。
【0022】
第1軸S1には前述のようにして1−3−5速という奇数段の第1系列の変速用歯車が設けられるのに対して、第2軸S2には、同様の構成により、2−4−6速という偶数段の第2系列の歯車が設けられる。すなわち、第2軸S2には、出力軸Soに固定された1−2速用出力歯車G12との間で第2速の変速比を生成する2速歯車G2と、同じく3−4速用出力歯車G34との間で第4速の変速比を生成する4速歯車G4と、同じく5−6速用出力歯車G56との間で第6速の変速比を生成する6速歯車G6が、それぞれ回転自由に支持されている。2速歯車G2と4速歯車G4との間には、2−4速用ドグクラッチ機構D24が、6速歯車G6には6速用ドグクラッチ機構D6が、それぞれ設けられている。2−4速用ドグクラッチ機構D24は、そのスリーブD24sを図示しないアクチュエータ操作により中立位置から移動させて2速歯車G2に締結すると2速歯車G2が、4速歯車G4に締結すると4速歯車G4が、それぞれ第2軸S2に結合される。6速用ドグクラッチ機構D6は、そのスリーブD6sを6速歯車G6に締結すると、6速歯車G6が第2軸S2に結合される。
【0023】
1速歯車G1と2速歯車G2は1−2速用出力歯車G12に対して、3速歯車G3と4速歯車G4は3−4速用出力歯車G34に対して、5速歯車G5と6速歯車G6は5−6速用出力歯車G56に対して、それぞれ常時かみ合いしており、前述のようにして何れかのドグクラッチ機構による連結操作によりそれぞれを支持する第1軸S1または第2軸S2の回転を出力軸Soに伝達する。
【0024】
出力軸Soは中空構造であり、その一端部は図示しない駆動輪につながる差動歯車機構(ディファレンシャルギヤ)DFのデフキャリアDFcに結合しており、前記差動歯車機構DFから両側方に取り出された駆動軸DSR、DSLのうちの一方(DSL)は出力軸Soを貫通して支持されている。
【0025】
前記構成において、第1クラッチCL1、第2クラッチCL2、後退クラッチCLRのそれぞれの締結状態と各ドグクラッチ機構のスリーブD13s、D24s、D5s、D6sの位置に応じて、表1に示したように前進6段、後進2段(または3段)の変速が可能となる。前記各クラッチおよびスリーブの操作を図示しないアクチュエータにより遠隔的に行うように構成すれば自動変速機となるが、運転者により手動操作する構成とすることもできる。
【0026】
【表1】
Figure 0003705158
具体的な変速操作としては、例えば第1速で発進するときには、予め各クラッチCL1,CL2,CLRを解放した状態で、図2に示したようにスリーブD13sを1速歯車G1に締結したうえで第1クラッチCL1を徐々に締結する。これにより、入力軸Siの回転は、第1クラッチCL1、駆動歯車Gm2、被動歯車Gm1、第1軸S1、1速歯車G1、1−2速用出力歯車G12という経路で出力軸Soに伝達される。次いで第2速にシフトアップするときには、図3に示したように、スリーブD24sを2速歯車G2に締結してから第1クラッチCL1を解放すると共に第2クラッチCL2を締結する。これにより第1軸S1(1速歯車G1)への回転伝達が断たれると共に、入力軸Siの回転は、サンギヤPs、プラネットキャリアPc(プラネットピニオン)、リングギヤPr、第2軸S2、2速歯車G2、1−2速用出力歯車G12という経路で出力軸Soに伝達される。
【0027】
さらに、第3速にシフトアップするときには、図4に示したようにスリーブD13sを3速歯車G3に締結したうえで第2クラッチCL2を解放し、第1クラッチCL1を締結する。これにより、入力軸Siの回転は、第1クラッチCL1、駆動歯車Gm2、被動歯車Gm1、第1軸S1、3速歯車G3、3−4速用出力歯車G34という経路で出力軸Soに伝達される。次いで第4速にシフトアップするときには、図5に示したように、スリーブD24sを4速歯車G4に締結してから第1クラッチCL1を解放すると共に第2クラッチCL2を締結する。これにより入力軸Siの回転は、サンギヤPs、プラネットキャリアPc、リングギヤPr、第2軸S2、4速歯車G4、3−4速用出力歯車G34という経路で出力軸Soに伝達される。
【0028】
図示しないが、5速を選択するときには、第1軸S1のスリーブD13sを中立位置にしたうえでスリーブD5sを5速歯車G5に締結し、第1クラッチCL1を締結、第2クラッチCL2を解放とする。また、第6速を選択するときには、第2軸S2のスリーブD24sを中立位置にしたうえでスリーブD6sを6速歯車G6に締結し、第1クラッチCL1を解放、第2クラッチCL2を締結とする。
【0029】
一方、後退時には第1クラッチCL1、第2クラッチCL2を共に解放した状態で後退クラッチCLRを締結する。このとき、図6に示したようにスリーブD24sにより2速歯車G2を締結しておくことにより比較的低速の後退段(表1のRL)となり、図7に示したように4速歯車G4を締結しておくことにより比較的高速の後退段(表1のRH)となる。むろん、必要に応じてより高速の6速歯車G6を使用することもできる。後退クラッチCLRを締結した状態では、既述したように、遊星歯車機構PGがロック状態となって入力軸Siの回転がそのまま第2軸S2へと伝達されるので、前進時とは第2軸の回転方向が逆になり、これにより前進時と同一の歯車を使用しながら後退することが可能となる。
【0030】
図8に本発明の第2の実施形態を示す。図1に示した第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。この実施形態では、入力軸Siと遊星歯車機構PGのサンギヤ軸Ssとの間に第2クラッチCL2を設け、前記サンギヤ軸Ssに回転自由に支持した駆動歯車Gm2と入力軸Siとの間に第1クラッチを設けている。また、遊星歯車機構PGには、そのプラネットキャリアPcを変速機ケースCtまたはサンギヤ軸Ssの何れかにスリーブ(FRスリーブ)Dfrsを介して選択的に結合するドグクラッチ機構Dfrが設けられる。
【0031】
表2は、本実施形態における各クラッチCL1、CL2、各スリーブDfrs、D13s、D24s、D5s、D6sと変速段の関係を示している。
【0032】
【表2】
Figure 0003705158
この実施形態は、入力軸Siから第2軸S2へと動力伝達がなされるときの作用において第1の実施形態と異なる。すなわち、この実施形態では、第1クラッチCL1を解放し、第2クラッチCL2を締結すると、入力軸Siの回転はサンギヤ軸Ssに伝達される。このときスリーブDfrsを図で左方に移動させてプラネットキャリアPcをケースCtに拘束すると、サンギヤPsの回転がリングギヤPrへと伝達され、入力軸Siの回転は減速されながら逆方向の回転となって第2軸S2に伝達される。したがって、第2軸S2に支持された2,4,6速の歯車G2,G4,G6の何れかによる前進段の利用が可能となる。これに対して、第1クラッチCL1解放、第2クラッチCL2締結状態でスリーブDfrsを図で右方に移動させてプラネットキャリアPcをサンギヤ軸Ssに結合すると、遊星歯車機構PGはロック状態となるので、入力軸Siの回転はそのまま第2軸S2に伝達され、同軸上の各歯車G2,G4,G6の何れかを後退段として利用可能となる。スリーブDrfsを中立位置、第2クラッチCL2を解放として、第1クラッチCL1を締結した場合に、第1軸S1に支持された1,3,5速の歯車G1,G3,G5の何れかによる前進段の利用が可能となることは第1の実施形態と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の概略構成図。
【図2】 前記第1実施形態の第1速選択状態を示す概略構成図。
【図3】 前記第1実施形態の第2速選択状態を示す概略構成図。
【図4】 前記第1実施形態の第3速選択状態を示す概略構成図。
【図5】 前記第1実施形態の第4速選択状態を示す概略構成図。
【図6】 前記第1実施形態の後退第1速選択状態を示す概略構成図。
【図7】 前記第1実施形態の後退第2速選択状態を示す概略構成図。
【図8】 本発明の第2実施形態の概略構成図。
【符号の説明】
Si 入力軸
So 出力軸
S1 第1軸
S2 第2軸
Ss サンギヤ軸
PG 遊星歯車機構
Ps サンギヤ
Pc プラネットキャリア
Pr リングギヤ
CL1 第1クラッチ
CL2 第2クラッチ
CLR 後退クラッチ
Ct 変速機ケース
Gm1 被動歯車
Gm2 駆動歯車
Sm1 被動スプロケット
Sm2 駆動スプロケット
C チェーン(またはベルト)
D13,D24,D5,D6,Dfr ドグクラッチ機構
D13s,D24s,D5s,D6s,Dfrs スリーブ
G1 1速歯車
G2 2速歯車
G3 3速歯車
G4 4速歯車
G5 5速歯車
G6 6速歯車
G12 1−2速用出力歯車
G34 3−4速用出力歯車
G56 5−6速用出力歯車
DF 差動歯車機構
DFc デフキャリア
DSR,DSL 駆動軸

Claims (6)

  1. 互いに並列的に配置される第1軸、第2軸、出力軸および入力軸と、
    前記入力軸から第1軸への回転を伝達または遮断するクラッチを備えた第1の回転伝達装置と、
    前記入力軸から第2軸への回転を伝達または遮断するクラッチを備えた第2の回転伝達装置と、
    前記第1軸に回転自由に支持され、出力軸に設けられた歯車とのかみ合いにより互いに異なる変速比で回転を伝達する第1系列の複数の歯車と、
    前記第1系列の複数の歯車の何れかを選択的に第1軸に結合する回転連結装置と、
    前記第2軸に回転自由に支持され、出力軸に設けられた歯車とのかみ合いにより互いに異なる変速比で回転を伝達する第2系列の複数の歯車と、
    前記第2系列の複数の歯車の何れかを選択的に第2軸に結合する回転連結装置とを備え、
    前記第1系列と第2系列の何れか一方の系列の複数の歯車は偶数段の変速比を生成し、他方の系列の複数の歯車は奇数段の変速比を生成するように、それぞれの歯数を設定すると共に、前記第1系列の複数の歯車と、第2系列の複数の歯車は、隣接する段数の歯車同志が軸方向の同一位置にて出力軸の歯車にかみ合うように設け、
    前記出力軸を中空軸とすると共に該出力軸を差動歯車機構の入力部に結合し、前記差動歯車機構の出力部である1対の駆動軸の一方を前記出力軸の中空部内に支持させた
    ことを特徴とする変速装置。
  2. 前記入力軸に対して、第1軸と出力軸とを平行に、第2軸を同軸的にそれぞれ配置すると共に、前記第2の回転伝達装置として、入力軸または第2軸の何れか一方が連結されるサンギヤと、他方が連結されるリングギヤと、クラッチにより回転が拘束または許容されるプラネットキャリアとからなる遊星歯車装置を備え、前記プラネットキャリアと入力軸との間には、互いの相対回転を拘束または許容する後退クラッチを介装した請求項1に記載の変速装置。
  3. 前記入力軸に対して、第1軸と出力軸とを平行に、第2軸を同軸的にそれぞれ配置すると共に、前記第2の回転伝達装置として、第2軸またはクラッチを備えた入力軸の何れか一方が連結されるサンギヤと、他方が連結されるリングギヤと、回転拘束または前記入力軸と連結される要素の回転軸との結合の何れかの状態を選択可能なクラッチを備えたプラネットキャリアとからなる遊星歯車装置を備える請求項1に記載の変速装置。
  4. 前記第1の回転伝達装置は、クラッチ接続時に入力軸回転が伝達されるように入力軸と同軸的に設けた駆動歯車と、入力軸と平行配置された第1軸に支持された被動歯車とを含む歯車列からなる請求項2または請求項3の何れかに記載の変速装置。
  5. 前記第1の回転伝達装置は、クラッチ接続時に入力軸回転が伝達されるように入力軸と同軸的に設けた駆動スプロケットと、第1軸に結合した被動スプロケットと、前記駆動スプロケットの回転を被動スプロケットに伝達するチェーンとからなる請求項3に記載の変速装置。
  6. 前記プラネットキャリアの回転を拘束するクラッチは、各軸を支持するケースに対してプラネットキャリアを結合しまたは解放する構成を有する請求項2または請求項3の何れかに記載の変速装置。
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