JP3703261B2 - Method for producing silicon group-containing polyalkylene oxide polymer and moisture curable composition - Google Patents

Method for producing silicon group-containing polyalkylene oxide polymer and moisture curable composition Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は生産性に優れたケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法、ならびにそれを含む湿気硬化性組成物に関する。詳しくは、ウレタン変性した、加水分解性基を有する、ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の造方法、および該重合体を硬化成分とする湿気硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウレタン変性した加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体は、水分および硬化触媒により分子量延長反応と架橋反応が促進されシロキサン結合を有したゴム状弾性体となる。該重合体の製造方法として、ポリオールと有機イソシアネートを反応させたイソシアネート基末端重合体に、γ−アミノプロピルトリメトキシシランのような活性水素基と加水分解性基を有するケイ素化合物を反応させる方法(特公昭46−30711号公報)、あるいはポリオールを出発原料とし、エステル結合、カーボネート結合またはウレタン結合を介して、分子末端にオレフィン基を有する重合体を得た後に、水素化ケイ素化合物と反応させる方法(特公昭45−36319号公報、特公昭46−12154号公報)等が知られている。
【0003】
ウレタン変性した加水分解性ケイ素基を含有する重合体を用いた硬化物には柔軟性、変性追随性、耐水性などの特性が要求されるため、該重合体の原料にはプロピレンオキサイドを主モノマーとしたポリオキシアルキレンポリオールが広く使用されている。ポリオキシアルキレンポリオールは、通常、水酸化カリウム(以下、KOHと略する。)触媒の存在下、活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合して工業的規模で生産されているが、プロピレンオキサイドの場合、分子量の増加とともにプロピレンオキサイドの副反応が顕著となり、主反応である分子量生長反応が抑制される。そのため、市販されているプロピレンオキサイド副反応物が少ないポリオキシプロピレンジオールの最大分子量は約3000である。
【0004】
このような低分子量のポリオキシアルキレンポリオールを原料としたウレタン変性加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体は、重合体の分子量が低い、あるいは該重合体の分子量を1万以上の高分子量にするためには、該重合体の1分子中に凝集力の強いウレタン結合を少なくとも10以上導入しなければならない等の制約があるため、粘度が高く取り扱いが不便であり、該重合体を用いた硬化物は伸長性が低い、亀裂が生じ易い等の問題を有している。ウレタン変性による硬化物の強度向上という利点を保ち、かつこれらの問題点を解消するために、高分子量のポリオキシアルキレンポリオールの製造方法に関する検討がなされてきた。
【0005】
特開平8−143660号公報には、モノエポキシドの重合触媒としてセシウム系触媒を用いることにより、従来のアルカリ金属化合物系触媒と同様な簡便な扱いで、しかも副生物の少ない高分子量ポリオキシアルキレンポリオールが得られ、さらにこうして得られたポリオキシアルキレンポリオールの末端にウレタン結合を介して加水分解性ケイ素基を導入した加水分解性ケイ素末端重合体は優れた硬化性、硬度、伸び等の物理的性質を有することが記載されている(カラム3、43〜50行)。
【0006】
本発明者らが、セシウム系触媒である水酸化セシウムを用いてプロピレンオキサイドの重合を行った結果、比較的高分子量のポリオキシアルキレンポリオールが得られるが、分子量分布の狭い高分子量ポリオールを製造するためにはかなりの反応時間を要することがわかった。水酸化セシウムは従来のアルカリ金属触媒である水酸化カリウムと比較して、プロピレンオキサイドの重合活性が高く、プロピレンオキサイドの副反応物であるモノオールの低減が可能な触媒であるが、本発明のウレタン変性された、加水分解性基を有する、ケイ素基含有ポリアルキンオキサイド重合体の製造方法の原料として使用する場合には、高分子量ポリオールの分子量分布が広く、該重合体を用いた硬化物では本発明者らが期待する力学物性が得られなかった。
【0007】
高分子量で、かつモノオール副生量の少ないポリオキシアルキレンポリオール製造触媒として、前述したセシウム系化合物の他に、特開平9−12863号公報記載の複合金属シアン化物錯体(Double Metal Cyanidecomplex;以下、DMCと略する。)、特公平6−13604号公報記載の有機アルミニウム化合物とポルフィリンとを反応させて得られる錯体触媒(以下、アルミニウムポルフィリン錯体と略する。)等が知られている。
【0008】
しかし、DMC触媒では、該化合物を触媒とした高分子量ポリオキシアルキレンポリオールは粘度が高いため、アクリレート系、ビニルエーテル系の化合物を低粘度化剤として使用することが教示されているうえ(USP5,300,535、カラム2、5行〜カラム4、12行)、特開平8−134203号公報には、DMCを用いるポリアルキレンオキシドの重合では、重合条件幅が狭く、重合制御が容易でないという問題があることが記載されている(カラム2、20〜23行)。
【0009】
また、DMC触媒でエチレンオキサイドを付加重合する場合には、一旦、酸素を含んだガス、過酸化物、硫酸などの酸化剤との反応によりDMCを失活させ、ポリオールから触媒残渣を分別し、更にKOHのようなアルカリ金属水酸化物やそのアルコキシド等を用いてエチレンオキサイドを付加重合する必要がある(USP5,144,093、USP5,235,114)。DMC触媒を失活させるために、酸化剤の他にアルカリ金属アルコキシドまたはアルカリ土類金属アルコキシドを用いる方法(特開平5−508833号公報)、強塩基とイオン交換樹脂による処理法(USP4,355,188)も提案されているが、いずれの方法も製造工程が複雑で経済性が悪いうえ、微量の触媒残渣がポリオキシアルキレンポリオールに残存しているとウレタン変性加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の貯蔵安定性が悪化する、あるいは硬化触媒の作用を妨害するといった問題がある。
【0010】
特公平6−13604号公報では、有機アルミニウム化合物とポルフィリンとを反応させてえられる錯体触媒(アルミニウムポルフィリン錯体)を用いて活性水素含有化合物の存在下でプロピレンオキサイドの重合を行うことにより、高分子量で分子量分布の狭いポリプロピレンオキシドを製造する方法が教示されているが、特開平8−134203号公報には、触媒として用いる金属ポルフィリン錯体の影響でポリアルキレンオキシドが着色するなどの問題があることが記載されている(カラム2、12〜19行)。
【0011】
本発明者らがアルミニウムポルフィリン錯体を用いてプロピレンオキサイドの重合を行った結果、特開平8−134203号公報で教示されているように、該触媒により合成されたポリオキシアルキレンポリオールは着色し易く、また、ポリオキシアルキレンポリオールからの触媒除去が容易でないという問題があり、さらに本発明者らが期待する高分子量のポリオキシアルキレンポリオールを高生産性で収率よく合成することは困難であった。
【0012】
セシウム系化合物、DMCおよびアルミニウムポルフィリン錯体を触媒として高分子量ポリオキシアルキレンポリオールを製造する方法以外に、平均分子量が約3200のポリオールを用いた分子量増大反応により高分子量化する方法も提案されている。
【0013】
特許第2558165号公報には、主鎖が式−R1−O−(式中−R1−は炭素数が2〜8である2価のアルキレン基)で示される繰り返し単位よりなり、末端に水酸基を有するポリアルキレンオキシドを原料とし、これにアルカリ金属および/又は水と反応してアルカリ金属水酸化物を生成するアルカリ金属化合物を加えて、末端水酸基をアルカリ金属アルコキシド化し、次に多価ハロゲン化合物と反応させてポリアルキレンオキシドの分子量を増加させる方法が開示されている。しかし、該方法には、3,000以上の分子量をもつポリマーをうるためには、ポリオキシプロピレングリコールの水酸基同士を反応させて分子鎖延長反応を行わなければならないという複雑な反応工程が必要になり、また、狭い分子量分布をもつポリマーをうることも難しいという問題を有していることが指摘されている(特公平6−13604号公報、カラム3、6〜18行)。
【0014】
本発明者らも該方法により高分子量ポリオキシアルキレンポリオールの合成を行った結果、ポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1当量に対してほぼ当量のアルコキシド化剤(アルカリ金属化合物)を使用しなければ、収率よく高分子量のポリオキシアルキレンポリオールが得られないこと、ならびに末端水酸基のアルコキシド化工程と多価ハロゲン化合物を用いた分子量増大反応工程を要するため、得られるポリオキシアルキレンポリオールの分子量分布が広く、高分子量ポリオキシアルキレンポリオールを製造するためにはかなりの反応時間を要することがわかった。さらに、前述した各々の方法(セシウム系触媒、DMC触媒、アルミニウムポルフィリン錯体および分子量増大反応)により合成したポリオキシアルキレンポリオールを用いてウレタン変性した、加水分解性基を有する、ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体を調製し、硬化物の物性を調べた結果、本発明者らが期待する力学物性が得られなかった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、複雑な工程を経ることなく生産性に優れた方法により、低粘度で着色のない高分子量のポリオキシアルキレンポリオールを製造し、それを用いて、貯蔵安定性に優れた、ウレタン基を有し、且つ、加水分解性ケイ素基を含有するポリアルキレンオキサイド重合体を製造する方法、及び、該重合体を硬化成分とする強度、伸長性等の力学物性、更には外観に優れる湿気硬化性組成物を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のホスファゼニウム化合物を触媒とし、活性水素化合物にアルキレンオキサイドの付加重合を行ってポリオキシアルキレンポリオールを製造した後、次いで、特定の構造を有するイソシアネート基と加水分解性基を含有するケイ素化合物と反応させる方法、あるいは特定の構造を有するイソシアネート化合物とポリオールを反応させた後、特定のケイ素化合物と反応させる方法によって上記目的を達成できることを見出した。
【0017】
即ち、本発明の第一の目的は、ホスファゼニウム化合物を触媒として、活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合したポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1モルに対して、化学式(1)〔化8〕
【0018】
【化8】

Figure 0003703261
〔化学式(1)中のR1は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキ ル基から選ばれる1価の炭化水素基、あるいは炭素数1〜15の同種または異種の1価の炭化水素基を有するトリオルガノシロキシ基である。R1が2個存在す る時は、R1は互いに異なっていてもよい。Xは水酸基、または加水分解性基で あり、Xが2個以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。aは1〜3の整数である。R2は同種または異種の炭素数1〜20の2価の炭化水素基であ る。〕、または、化学式(2)〔化9〕
【0019】
【化9】
Figure 0003703261
〔化学式(2)中のXは水酸基、または加水分解性基であり、Xが2個以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。aは1〜3の整数である。〕で表される少なくとも1種のケイ素化合物を0.5〜1.6モルの範囲で反応させることを特徴とするケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法である。
【0020】
本発明の第二の目的は、ホスファゼニウム化合物を触媒として、活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合したポリオキシアルキレンポリオールとポリイソシアネート化合物を反応させたイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基1モルに対して、化学式(3)〔化10〕
【0021】
【化10】
Figure 0003703261
〔化学式(3)中のR1は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキ ル基から選ばれる1価の炭化水素基、あるいは炭素数1〜15の同種または異種の1価の炭化水素基を有するトリオルガノシロキシ基である。R1が2個存在する時は、R1は互いに異なっていてもよい。Xは水酸基、または加水分解性基であり、Xが2個以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。aは1〜3の整数である。R3は同種または異種の炭素数1〜20の2価の炭化水素基、あるいは−CH2−NH−CH2−結合を有する炭素数1〜20の2価の有機基である。Wは1級アミノ基、またはメルカプト基である。〕で表されるケイ素化合物を0.5〜1.6モルの範囲で反応させることを特徴とするケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法である。
【0022】
本発明の第三の目的は、ホスファゼニウム化合物を触媒として、活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合したポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1モルに対して、化学式(4)〔化11〕
【0023】
【化11】
Figure 0003703261
〔化学式(4)中のR4は炭素数1〜15の2価の有機基からなる。R5は水素基、または炭素数1〜8の1価の炭化水素基である。〕で表される不飽和基含有モノイソシアネート化合物を0.8〜1.6モルの範囲で反応させた後、ポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1モルに対して、化学式(5)〔化12〕
【0024】
【化12】
Figure 0003703261
〔化学式(5)中のR1は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキ ル基から選ばれる1価の炭化水素基、あるいは炭素数1〜15の同種または異種の1価の炭化水素基を有するトリオルガノシロキシ基である。R1が2個存在する時は、R1は互いに異なっていてもよい。Xは水酸基、または加水分解性基であり、Xが2個以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。aは1〜3の整数である。〕で表される水素化ケイ素化合物を第VIII族遷移金属触媒存在下、0.5〜1.6モルの範囲で反応させることを特徴とするケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法である。
【0025】
本発明の第四の目的は、ホスファゼニウム化合物が化学式(6)〔化13〕
【0026】
【化13】
Figure 0003703261
〔化学式(6)中のa、b、cおよびdは、それぞれ0〜3の正の整数であるが、a、b、cおよびdの全てが同時に0ではない。Rは同種または異種の炭素数1〜10個の炭化水素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合して環構造を形成する場合もある。rは1〜3の整数であってホスファゼニウムカチオンの数を表し、Tr-は価数rの無機アニオンを表す。〕で表される化合物、または、化学式(7)〔化14〕
【0027】
【化14】
Figure 0003703261
〔化学式(7)中のa、b、cおよびdは、それぞれ0〜3の正の整数であるが、a、b、cおよびdの全てが同時に0ではない。Rは同種または異種の炭素数1〜10個の炭化水素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合して環構造を形成する場合もある。Q-はヒドロキシアニオン、アルコキシアニオン、 アリールオキシアニオンまたはカルボキシアニオンを表す。〕で表されるホスファゼニウム化合物であることを特徴とするケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法である。
【0028】
本発明の第五の目的は、ホスファゼニウム化合物を触媒として活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合した水酸基価が2〜100mgKOH/gであるポリオキシアルキレンポリオールを用いるケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法である。
【0029】
本発明の第六の目的は、ホスファゼニウム化合物を触媒として、活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合したポリオキシアルキレンポリオール中のホスファゼニウム化合物の除去操作を下記a〜dのいずれか一つの方法で行うこにより得られるポリオキシアルキレンポリオールを用いることを特徴とするケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法である。
a.ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して、水を1〜40重量部加えた後、ポリオキシアルキレンポリオール中のホスファゼニウム化合物1モルに対して、無機酸または有機酸から選ばれる少なくとも1種の酸を0.5〜2.5モル使用して50〜130℃ホスファゼニウム化合物を中和する。その後、ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して吸着剤を0.005〜1.5重量部用いて減圧処理を行い、水を留去し、ろ過操作によりホスファゼニウム塩ならびに吸着剤を除去する。
b.ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して、ポリオキシアルキレンポリオールに不活性な有機溶剤および水を1〜40重量部加えた後、ポリオキシアルキレンポリオール中のホスファゼニウム化合物1モルに対して、無機酸たは有機酸から選ばれる少なくとも1種の酸を0.5〜2.5モル使用して50〜130℃でホスファゼニウム化合物を中和する。その後、ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して吸着剤を0.005〜1.5重量部用いて減圧処理を行い、水および有機溶剤を留去し、ろ過操作によりホスファゼニウム塩ならびに吸着剤を除去する。
c.ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に水単独、または、水とポリオキシアルキレンポリオールに不活性な有機溶剤を1〜200重量部加え分液し、水洗後、減圧処理により水および有機溶剤を留去する。
d.ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に水を20〜200重量部加え15〜100℃でイオン交換樹脂と接触させた後、ろ過によりイオン交換樹脂を除き、減圧処理により脱水を行う。
【0030】
本発明の第七の目的は、本発明の第六の方法によりホスファゼニウム化合物の除去操作を行って、ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体が含有する、ホスファゼニウム化合物由来のリンの含有量が100ppm以下であることを特徴とするケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法である。
【0032】
本発明の方法で製造されたケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の特徴は、ホスファゼニウム化合物を触媒とした、低不飽和度(低モノオール含有量)のポリオキシアルキレンポリオールを原料としており、更に、加水分解性ケイ素基を含有し、且つ、ウレタン基を含有することにある。ウレタン基を含有するために、該ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体から得られる硬化物は機械的強度に優れている。
そして、該ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体は、ポリオキシアルキレンポリオールの製造触媒として水酸化セシウム(CsOH)を用いたものと比較して、生産性に優れている。更に、該重合体の原料であるポリオキシアルキレンポリオールの総不飽和度(プロピレンオキサイドの副生物)が低いため、該重合体を用いて調製された硬化物は、弾性率、引張強度ならびに伸長性が高い。本発明の方法で製造したウレタン変性された、加水分解性ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体を硬化成分とする硬化組成物から得られた硬化物は、タック(べとつき)が少なく、表面の汚染性が少ない。
【0033】
従って、本発明の方法で製造されたウレタン変性した、加水分解性基を有する、ケイ素含有ポリアルキレンオキサイド重合体はエラストマー、接着剤、粘着剤、塗料、コーティング剤、シーリング材、防水剤、注型弾性体、吹き付け剤等の広範囲な分野にわたって利用が可能である。
【0034】
【発明の実施の形態】
まず、本発明に用いるポリオキシアルキレンポリオールについて説明する。本発明におけるホスファゼニウム化合物は、化学式(6)または化学式(7)で表されるホスファゼニウム化合物中のホスファゼニウムカチオンはその正電荷が中心のリン原子上に局在する極限構造式で代表されているが、これ以外に無数の無限構造式が描かれ実際にはその正電荷は全体に非局在化している。
【0035】
本発明における化学式(6)や化学式(7)で表されるホスファゼニウムカチオン中のa、b、cおよびdは、それぞれ0〜3の整数である。好ましくは0〜2の整数である。ただし、いずれの場合も全てが同時に0ではない。より好ましくはa、b、cおよびdの順序に関わらず、(2,1,1,1)、(1,1,1,1)、(0,1,1,1)、(0,0,1,1)または(0,0,0,1)の組み合わせ中の数である。さらに好ましくは、(1,1,1,1)、(0,1,1,1)、(0,0,1,1)または(0,0,0,1)の組み合わせ中の数である。
【0036】
本発明における化学式(6)や化学式(7)で表されるホスファゼニウムカチオン中のRは同種または異種の、炭素数1〜10個の炭化水素基であり、具体的には、このRは、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、アリル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、2−ブテニル、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、イソペンチル、tert−ペンチル、3−メチル−2−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、4−メチル−2−ペンチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ヘプチル、3−ヘプチル、1−オクチル、2−オクチル、2−エチル−1−ヘキシル、tert−オクチル、ノニル、デシル、フェニル、4−トルイル、ベンジル、1−フェニルエチルまたは2−フェニルエチル等の脂肪族または芳香族の炭化水素基から選ばれる。これらのうち、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、tert−ペンチル、1−オクチルまたはtert−オクチル等の炭素数1〜10個の脂肪族炭化水素基が好ましく、メチル基またはエチル基がより好ましい。
【0037】
また、ホスファゼニウムカチオン中の同一窒素原子上の2個のRが結合して環構造を形成する場合の該窒素原子上の2価の炭化水素基は、4〜6個の炭素原子からなる主鎖を有する2価の炭化水素基であり(環は窒素原子を含んだ5〜7員環となる)、好ましくは例えばテトラメチレン、ペンタメチレンまたはヘキサメチレン等であり、また、それらの主鎖にメチルまたはエチル等のアルキル基が置換したものである。より好ましくは、テトラメチレンまたはペンタメチレン基である。ホスファゼニウムカチオン中の、可能な全ての窒素原子についてこのような環構造をとっていても構わず、一部であってもよい。
【0038】
本発明における化学式(6)中のTr-は価数rの無機アニオンを表す。そして、rは1〜3の整数である。このような無機アニオンとしては、例えばホウ酸、テトラフルオロホウ酸、シアン化水素酸、チオシアン酸、フッ化水素酸、塩酸またはシュウ化水素酸などのハロゲン化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、亜リン酸、ヘキサフルオロリン酸、炭酸、ヘキサフルオロアンチモン酸、ヘキサフルオロタリウム酸および過塩素酸などの無機アニオンが挙げられる。また、無機アニオンとしてHSO4 -、HCO3 -もある。
【0039】
場合によっては、これらの無機アニオンはイオン交換反応により互いに交換することができる。これらの無機アニオンのうち、ホウ酸、テトラフルオロホウ酸、ハロゲン化水素酸、リン酸、ヘキサフルオロリン酸および過塩素酸等の無機酸のアニオンが好ましく、塩素アニオンがより好ましい。
【0040】
本発明における化学式(6)で表されるホスファゼニウムカチオンと無機アニオンとの塩の合成については、その一般的な例として次のような方法が挙げられる。
(a)五塩化リン1当量と3当量の二置換アミン(HNR2)を反応させ、さらに1当量のアンモニアを反応させた後、これを塩基で処理して化学式(8)〔化15〕
【0041】
【化15】
Figure 0003703261
〔化学式(8)中、Rは前記化学式(6)のRと同一である。〕で表される2,2,2−トリス(二置換アミノ)−2λ5−ホスファゼンを合成する。
(b)このホスファゼン化合物〔化学式(8)〕とビス(二置換アミノ)ホスフォロクロリデート{(R2N)2P(O)Cl}を反応させて得られるビス(二置換アミノ)トリス(二置換アミノ)ホスフォラニリデンアミノホスフィンオキシドをオキシ塩化リンでクロル化し、次いで、これをアンモニアと反応させた後、塩基で処理して、化学式(9)〔化16〕
【0042】
【化16】
Figure 0003703261
〔化学式(9)中、Rは前記化学式(6)のRと同一である。〕で表される2,2,4,4−ペンタキス(二置換アミノ)−2λ5、4λ5−ホスファゼンを得る。
(c)このホスファゼン化合物〔化学式(9)〕を(b)で用いたホスファゼン化合物〔化学式(8)〕の代わりに用い、(b)と同様の操作で反応させることにより、化学式(10)〔化17〕
【0043】
【化17】
Figure 0003703261
〔化学式(10)中、Rは前記化学式(6)のRと同一であり、qは0〜3の整数を表す。qが0の場合は二置換アミンであり、1の場合は化学式(8)の化合物、2の場合は化学式(9)の化合物、そして3の場合は(c)で得られたオリゴホスファゼンを表す。〕で表される化合物のうちのqが3であるオリゴホスファゼンを得る。
(d)異なるqおよび/またはRの化学式(10)の化合物を順次に、または同一のqおよびRの化学式(10)の化合物を同時に、五塩化リンと4当量反応させることにより、化学式(6)でr=1、Tr-=Cl-である所望のホスファゼ ニウムカチオンと塩素アニオンとの塩が得られる。塩素アニオン以外の無機アニオンの塩を得たい場合には、通常の方法、例えば、アルカリ金属カチオンと所望の無機アニオンとの塩等で処理する方法やイオン交換樹脂を利用する方法等でイオン交換することができる。このようにして化学式(6)で表される一般的なホスファゼニウムカチオンと無機アニオンとの塩が得られる。
【0044】
化学式(6)とともに共存させる活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩とは、活性水素化合物の活性水素が水素イオンとして解離してアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属イオンと置き換わった形の塩である。そのような塩を与える活性水素化合物としては、2価以上のアルコール類、フェノール化合物、ポリアミン、アルカノールアミンなどが好ましい。
【0045】
例えば、水、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール等の2価アルコール類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン類、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、グルコース、ソルビトール、蔗糖、メチルグリコシド等の多価アルコール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、レゾルシン、ハイドロキノン等のフェノール化合物、エチレンジアミン、ジ(2−アミノエチル)アミン、ヘキサンメチレンジアミン等の脂肪族アミン類等が挙げられる。
【0046】
あるいは分子量100〜1000のポリエチレングリコールも使用できる。これらの活性水素化合物は2種以上併用して使用することもできる。さらにこれらの活性水素化合物に従来公知の方法でアルキレンオキサイドを活性水素基1当量あたり約2〜8モル付加重合して得られる化合物も使用できる。これらの活性水素化合物で好ましくは、1分子中に2〜3個の活性水素基を有する化合物である。
【0047】
これらの活性水素化合物からそれらのアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩を得るには、該活性水素化合物とアルカリ金属類もしくはアルカリ土類金属類から選ばれた金属または塩基性アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の化合物とを反応させる通常の方法が用いられる。
【0048】
アルカリ金属類もしくはアルカリ土類金属類から選ばれた金属としては、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム、金属セシウム、金属ルビジウム、金属マグネシウム、金属カルシウム、金属ストロンチウムまたは金属バリウム等が挙げられる。
【0049】
塩基性アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の化合物としては、ナトリウムアミド、カリウムアミド、マグネシウムアミドまたはバリウムアミド等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のアミド類であり、n−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、ビニルリチウム、シクロペンタジエニルリチウム、エチニルナトリウム、n−ブチルナトリウム、フェニルナトリウム、シクロペンタジエニルナトリウム、エチルカリウム、シクロペンタジエニルカリウム、フェニルカリウム、ベンジルカリウム、ジエチルマグネシウム、エチルイソプロピルマグネシウム、ジ−n−ブチルマグネシウム、ジ−tert−ブチルマグネシウム、臭化ビニルマグネシウム、臭化フェニルマグネシウム、ジシクロペンタジエニルマグネシウム、ジメチルカルシウム、カリウムアセチリド、臭化エチルストロンチウム、ヨウ化フェニルバリウム等の有機アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の化合物であり、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリド、カルシウムヒドリド等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のヒドリド化合物であり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウムまたは水酸化バリウム等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物であり、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムまたは炭酸バリウム等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の炭酸塩であり、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素セシウムなどの炭酸水素塩等である。
【0050】
これらのアルカリ金属類もしくはアルカリ土類金属類から選ばれた金属または塩基性アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の化合物は、活性水素化合物の酸性の強さに応じて選ばれる。また、このようにして得られた活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩が塩基性アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の化合物として作用し、他の活性水素化合物をそのアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩となし得る場合もある。
【0051】
複数の活性水素を有する活性水素化合物においては、それらの活性水素の全てが離脱してアルカリ金属類もしくはアルカリ土類金属類から選ばれた金属または塩基性アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の化合物によってアニオンに導かれる場合もあるが、その一部だけが離脱してアニオンとなる場合もある。これらの活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩のうち、活性水素化合物のアルカリ金属塩が好ましく、その活性水素化合物のアルカリ金属塩のカチオンは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムまたはセシウムから選ばれるカチオンがより好ましい。
【0052】
化学式(6)で表されるホスファゼニウムカチオンと無機アニオンとの塩および活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩の存在下に、アルキレンオキサイドを付加重合させる。この際、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のカチオンと無機アニオンとの塩が副生するが、この副生塩が重合反応を阻害する場合は、重合反応に先立ちこれを濾過等の方法で除去しておくこともできる。また、化学式(6)で表される塩と活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩から導かれれる活性水素化合物のホスファゼニウム塩を予め単離し、これの存在下にアルキレンオキサイドを重合させることもできる。
【0053】
予めこの活性水素化合物のホスファゼニウム塩を得る方法としては、化学式(6)で表される塩と活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩とを反応させるが、その2種類の塩の使用比については目的の塩が生成する限り特に制限はなく、何れかの塩が過剰にあっても特に問題がない。通常、活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩の使用量は、ホスファゼニウムカチオンと無機アニオンとの塩の1当量に対して、0.2〜5当量であり、好ましくは0.5〜3当量であり、より好ましくは0.7〜1.5当量の範囲である。
【0054】
両者の接触を効果的にするために溶媒を使用することも可能である。それらの溶媒としては、反応を阻害しなければいかなる溶媒でも構わないが、例えば、水、メタノール、エタノールまたはプロパノール等のアルコール類、アセトンまたはメチルエチルケトン等のケトン類、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンまたはキシレン等の脂肪族または芳香族の炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、ブロモホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、オルトジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル、プロピオン酸メチルまたは安息香酸メチル等のエステル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルまたはトリエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、アセトニトリルまたはプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミドまたは1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の極性非プロトン溶媒等が挙げられる。
【0055】
これらの溶媒は、反応に用いる原料の塩の化学的安定性に応じて選ばれる。好ましくは、ベンゼン、トルエンまたはキシレン等の芳香族炭化水素類であり、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンまたはエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類であり、アセトニトリル等のニトリル類であり、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミドまたは1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の極性非プロトン溶媒等である。溶媒は、単独でも2種以上混合して使用しても良い。原料の塩が溶解していることが好ましいが、懸濁状態でも構わない。
【0056】
この反応の温度は用いる塩の種類、量および濃度等により一様ではないが、通常150℃以下であり、好ましくは−78〜80℃、より好ましくは0〜50℃の範囲である。反応圧力は減圧、常圧および加圧の何れでも実施できるが、好ましくは0.1〜10kgf/cm2(絶対圧、以下同様9.8〜980kPa)であり、より好ましくは1〜3kgf/cm2(98〜294kPa)の範囲である。反応時間は、通常1分〜24時間の範囲であり、好ましくは1分〜10時間、より好ましくは5分〜6時間である。
【0057】
この反応液から、目的の活性水素化合物のホスファゼニウム塩を単離する場合には、常套の手段を組み合わせた常用の方法が用いられる。目的の塩の種類、用いた2種の原料の塩の種類や過剰率、用いた溶媒の種類や量などにより、その方法は一様ではない。通常、副生するアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のカチオンと無機アニオンとの塩は固体として析出しているので、そのままあるいは若干の濃縮を行った後、濾過や遠心分離等の方法で固液分離してこれを除き、液を濃縮乾固して目的の塩を得ることができる。副生する塩が濃縮してもなお溶解している場合には、そのままあるいは濃縮後に貧溶媒を加え副生塩または目的の塩の何れかを析出させたり、または濃縮乾固後、一方を抽出する等の方法で分離することができる。過剰に使用した方の原料の塩が目的の塩に多量に混入している場合には、そのままあるいは再溶解後に好適な他の溶媒で抽出し、これらを分離することができる。さらに、必要であれば再結晶またはカラムクロマトグラフィー等で精製することもできる。目的の塩は通常中、高粘度の液体または固体として得られる。
【0058】
化学式(6)で表されるホスファゼニウムカチオンと無機アニオンとの塩および活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩の存在下に、アルキレンオキサイドを付加重合させる。この時、活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩またはそれから導かれる活性水素化合物のホスファゼニウム塩を構成する活性水素化合物と同種または異種の活性水素化合物を反応系に存在させてもよい。塩を存在させる場合のその量は、特に制限がないが、アルキレンオキサイド1モルに対して、1×10-15〜5×10-1モルであり、好ましくは1×10-7〜1×10-1モルの範囲である。
【0059】
本発明のポリオキシアルキレンポリオールの製造方法のもう1つの場合、すなわち、化学式(7)で表されるホスファゼニウム化合物と活性水素化合物の存在下、アルキレンオキサイドを付加重合させてポリオキシアルキレンポリオールを製造する場合について述べる。化学式(7)で表されるホスファゼニウム化合物中のQ-は、ヒドロキシアニオン、アルコキシアニオン、アリールオキシアニオンおよびカルボキシアニオンよりなる群から選ばれるアニオンである。
【0060】
これらのQ-のうち、好ましくは、ヒドロキシアニオンであり、例えばメタノ ール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等の脂肪族アルコール類から導かれるアルコキシアニオンであり、例えばフェノール、クレゾール等の芳香族ヒドロキシ化合物から導かれるアリールオキシアニオンであり、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸等から導かれるカルボキシアニオンである。
【0061】
これらのうち、より好ましくは、ヒドロキシアニオン、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノールなどの低沸点アルキルアルコールから導かれるアルコキシアニオン、またはギ酸、酢酸等のカルボン酸から導かれるカルボキシアニオンである。さらに好ましくは、ヒドロキシアニオン、メトキシアニオン、エトキシアニオンおよび酢酸アニオンである。これらのホスファゼニウム化合物は、単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
【0062】
化学式(7)で表されるホスファゼニウム化合物の一般的合成法としては、まず前述した化学式(6)で表される塩を合成する方法と同様にして、化学式(6)でr=1、Tr-=Cl-であるホスファゼニウムクロライドを合成する。次い でこのホスファゼニウムクロライドを例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、アルコキシド、アリールオキシドまたはカルボキシドで処理する方法やイオン交換樹脂を利用する方法等によりその塩素アニオンを所望のアニオンQ-に置き換えることができる。このようにして化学式(7)で表される一般 的なホスファゼニウム化合物が得られる。
【0063】
化学式(7)で表されるホスファゼニウム化合物と共存させる活性水素化合物は、活性水素化合物のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩を与える活性水素化合物として先に詳細に述べたものと同一である。
【0064】
化学式(7)で表されるホスファゼニウム化合物と活性水素化合物の存在下、モノエポキサイド化合物を付加重合させる本発明の方法においては、通常過剰に用いられる活性水素化合物の過剰分はそのまま残存するが、この他に、水、アルコール、芳香族ヒドロキシ化合物またはカルボン酸はホスファゼニウム化合物の種類に応じて副生する。必要であれば、これらの副生物をアルキレンオキサイドの付加重合反応に先だって除去しておく。その方法としては、それらの副生物の物性に応じて、加熱もしくは減圧で留去する方法、不活性気体を通ずる方法または吸着剤を用いる方法などの常用の方法が用いられる。
【0065】
ホスファゼニウム化合物の存在下、活性水素化合物へ付加重合させるアルキレンオキサイドとしては、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、メチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、sec−ブチルフェノールグリシジルエーテル、2−メチルオクチルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、トリフルオロプロピレンオキサイドなどが挙げられる。これらは2種以上併用してもよい。これらのうち、好ましくはプロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エチレンオキサイド、トリフルオロプロピレンオキサイドである。特に好ましくはプロピレンオキサイド、エチレンオキサイドである。
【0066】
本発明におけるポリオキシアルキレンポリオールの製造に際しては、通常、以下の条件で行う。すなわち、活性水素化合物1モルに対する化学式(6)または化学式(7)で表されるホスファゼニウム化合物は5×10-5〜1モル、好ましくは1×10-4〜1×10-1モル、より好ましくは1×10-3〜8×10-2モルの範囲である。ポリオキシアルキレンポリオールを高分子量化する際には、活性水素化合物に対するホスファゼニウム化合物の濃度を上記範囲内で高めることが好ましい。活性水素化合物1モルに対して化学式(6)または化学式(7)で表されるホスファゼニウム化合物が5×10-5モルより低い場合には、アルキレンオキサイドの重合速度が低下し、ポリオキシアルキレンポリオールの製造時間が長くなる。活性水素化合物1モルに対して化学式(6)または化学式(7)で表されるホスファゼニウム化合物が1モルより多くなると、ポリアルキレンオキサイド重合体の製造コストに占めるホスファゼニウム化合物のコストが高くなる。また、アルキレンオキサイドの反応温度は、通常15〜130℃、好ましくは40〜120℃、さらに好ましくは50〜110℃の範囲である。アルキレンオキサイドの反応温度を上記範囲内で低い温度で行う場合は、活性水素化合物に対するホスファゼニウム化合物の濃度を先に述べた範囲内で高めることが好ましい。耐圧反応機に仕込んだホスファゼニウム化合物を触媒とする活性水素化合物へのアルキレンオキサイド供給方法は、必要量のアルキレンオキサイドの一部を一括して供給する方法、または連続的にもしくは間欠的にアルキレンオキサイドを供給する方法が用いられる。必要量のアルキレンオキサイドの一部を一括して供給する方法においては、アルキレンオキサイド重合反応初期の反応温度は上記範囲内でより低温側とし、アルキレンオキサイド装入後に次第に反応温度を上昇する方法が好ましい。反応温度が15℃より低い場合には、アルキレンオキサイドの重合速度が低下し、ポリオキシアルキレンポリオールの製造時間が長くなる。反応温度が130℃を越えるとアルキレンオキサイドとしてプロピレンオキサイドを用いた場合、ポリオキシアルキレンポリオールの分子量分布が広くなる。
【0067】
アルキレンオキサイドの反応時の最大圧力は9kgf/cm2(882kPa 、絶対圧、以下同様)が好適である。通常、耐圧反応機によりアルキレンオキサイドの反応が行われる。アルキレンオキサイドの反応は減圧状態から開始しても、大気圧の状態から開始してもよい。大気圧状態から反応を開始する場合には、窒素またはヘリウム等の不活性気体存在下で行うことが望ましい。アルキレンオキサイドの最大反応圧力が9kgf/cm2(882kPa)を越えるとポリオ キシアルキレンポリオールの分子量分布が広くなる。最大反応圧力として好ましくは8kgf/cm2(784kPa)、より好ましくは6kgf/cm2(588kPa)である。アルキレンオキサイドとして、プロピレンオキサイドを用いる場合には最大反応圧力は6kgf/cm2(588kPa)が好ましい。
【0068】
アルキレンオキサイド付加重合反応に際して、必要ならば溶媒を使用することもできる。使用する場合の溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ペプタン等の脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類またはジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等である。溶媒を使用する場合には、ポリオキシアルキレンポリオールの製造コストを上げないためにも、製造後に溶媒を回収し再利用する方法が望ましい。
【0069】
前述した方法により製造されたポリオキシアルキレンポリオールの水酸基価(以降、OHVと略する。)は2〜100mgKOH/gである。好ましくは、5〜80mgKOH/gで、より好ましくは6〜50mgKOH/gである。OHVが2mgKOH/gより小さくなると、ポリオキシアルキレンポリオールの製造時間が長くなる。OHVが100mgKOH/gより大きくなると、我々が着目しているポリオキシアルキレンポリオールの分子量分布は従来のKOH触媒系で得られるポリオキシアルキレンポリオールと有意差がなくなる。
【0070】
ポリオキシアルキレンポリオールの分子量分布は、1.0〜1.5の範囲が好ましい。より好ましくは、1.0〜1.4の範囲、最も好ましくは、1.0〜1.3の範囲である。ポリオキシアルキレンポリオールの分子量分布が1.5より大きくなると、硬化物の力学物性が低下する。ポリオキシアルキレンポリオールの分子量分布の測定法として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法が好適である。
【0071】
ポリオキシアルキレンポリオールの分子量分布を広げる原因は、主にプロピレンオキサイドの重合過程で副生するモノオールである。モノオールは、分子末端に不飽和基(例えば、アリル基やプロペニル基が例示される。)を有しているため、ポリオール中のモノオール副生量が多くなると硬化物の力学物性、及び耐候性(耐紫外線性)が低下する。そのため、ポリオール中のモノオール副生量(総不飽和度)は、0.07meq./g以下が好ましい。より好ましくは、0.05meq./g以下、最も好ましくは、0.03meq./g以下である。
【0072】
本発明のホスファゼニウム化合物を触媒としたポリオキシアルキレンポリオールにおけるプロピレンオキサイド付加重合によるヘッド−トウ−テイル(Hea−to−Tail)結合選択率は95%以上が好ましい。へッド−トウ−テイル(Head−to−Tail)結合選択率が95%より少なくなるとポリオキシアルキレンポリオールの粘度が上昇する。
【0073】
次に、ホスファゼニウム化合物を触媒として活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合した後のポリオキシアルキレンポリオールからのホスファゼニウム化合物除去方法について述べる。
a.ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して、水を1〜40重量部加えた後、ポリオキシアルキレンポリオール中のホスファゼニウム化合物1モルに対して、無機酸または有機酸から選ばれる少なくとも1種の酸を0.5〜2.5モル使用して50〜130℃ホスファゼニウム化合物を中和する。その後、ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して吸着剤を0.005〜1.5重量部用いて減圧処理を行い、水を留去し、ろ過操作によりホスファゼニウム塩ならびに吸着剤を除去する(酸中和除去法)。
b.ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して、ポリオキシアルキレンポリオールに不活性な有機溶剤および水を1〜40重量部加えた後、ポリオキシアルキレンポリオール中のホスファゼニウム化合物1モルに対して、無機酸たは有機酸から選ばれる少なくとも1種の酸を0.5〜2.5モル使用して50〜130℃でホスファゼニウム化合物を中和する。その後、ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して吸着剤を0.005〜1.5重量部用いて減圧処理を行い、水および有機溶剤を留去し、ろ過操作によりホスファゼニウム塩ならびに吸着剤を除去する(酸中和除去法)。
c.ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に水単独、または、水とポリシアルキレンポリオールに不活性な炭化水素系溶剤から選ばれる溶媒の混合物を1〜200重量部加え分液し、水洗後、減圧処理により水および有機溶剤を留去する(水洗処理法)。
d.ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に水を20〜200重量部加え15〜100℃以下でイオン交換樹脂と接触させた後、ろ過によりイオン交換樹脂を除き、減圧処理により脱水を行う(イオン交換処理法)。
【0074】
まず、a法、b法(酸中和除去方法)について説明する。本願記載のOHVが低い(OHV2〜30mgKOH/gの範囲)ポリオキシアルキレンポリオールは分子量が高いため、親水性の水酸基の濃度が低い。アルキレンオキサイドの重合反応において、活性水素化合物に対するホスファゼニウム化合物の使用量が多い場合は、ホスファゼニウム化合物の中和の際に用いる水あるいは有機溶剤の量がポリオキシアルキレンポリオール中からホスファゼニウム化合物濃度を低減するために重要な因子となる。
【0075】
中和の際には、水(a法)またはポリオキシアルキレンポリオールに不活性な有機溶剤と水の混合物(b法)をポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して1〜40重量部用いる。好ましくは1〜30重量部、より好ましくは1.2〜20重量部である。水は必須成分であり、ポリオキシアルキレンポリオールに不活性な有機溶剤および水を用いる際にも該混合溶媒中の水は少なくとも20重量%は必要である。ポリオキシアルキレンポリオール中に親水基であるオキシエチレン基が10モル%以上あるときは水の使用量は少なくてもよい。オキシエチレン基がないときには水の使用量を増加する。1重量部より少ないときは製品中のホスファゼニウム化合物濃度が多くなる。40重量部より多くなると脱水、脱溶媒に費やすエネルギーが多くなる。
【0076】
ポリオキシアルキレンポリオールに不活性な有機溶剤とは、炭化水素系溶剤の中でトルエン類、ヘキサン類、ペンタン類、ヘプタン類、ブタン類、低級アルコール類、シクロヘキサン類、シクロペンタン類、キシレン類などが挙げられる。これらの有機溶剤をポリオキシアルキレンポリオールから留去するには加熱減圧操作により実施する。温度は100〜140℃で減圧度を10mmHgabs.(1330Pa)以下にする方法が好ましい。
【0077】
ホスファゼニウム化合物を中和する際の酸として無機酸または有機酸から選ばれる少なくとも1種の酸を使用する。無機酸としては、例えば、リン酸、亜リン酸、ポリリン酸、ピロリン酸、塩酸、硫酸、亜硫酸およびそれらの水溶液が挙げられる。有機酸としては、例えば、ギ酸、シュウ酸、コハク酸、酢酸、マレイン酸、リンゴ酸、サリチル酸、乳酸、フタル酸およびそれらの水溶液が挙げられる。特に、好ましくはリン酸、塩酸、硫酸、マレイン酸、シュウ酸であり、水溶液の形態で用いることが良い。これらの酸はポリオキシアルキレンポリオール中に含まれるホスファゼニウム化合物の1モルに対して0.5〜2.5モル使用する。好ましくは、0.7〜2.4モル、より好ましくは0.9〜2.3モルである。中和は50〜130℃の範囲で実施する。特に好ましくは70〜95℃である。
【0078】
中和時間は反応スケールにもよるが、0.5〜3時間である。ホスファゼニウム化合物1モルに対して酸の量が2.5モルに近いときは酸吸着剤を併用するのが好ましい。0.5モルより少ないときは製品のポリオキシアルキレンポリオールのホスファゼン化合物濃度が高くなる傾向にある。2.5モルより多くなると酸を除去するための吸着剤使用量が多くなる。
【0079】
中和反応終了後、吸着剤を装入する。その際、酸化防止剤であるtert−ブチルヒドロキシトルエン(以下、BHTと略する。)、4,4’−テトラメチル−ジアミノジフェニルメタンなどの酸化防止剤を添加することが好ましい。酸化防止剤はポリオキシアルキレンポリオールに対して200〜5000ppm用いる。好ましくは300〜4000ppm、より好ましくは350〜2000ppmである。ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して酸およびアルカリ成分を吸着する吸着剤を0.005〜1.5重量部添加する。好ましくは、0.02〜1.2重量部、より好ましくは0.03〜1.1重量部である。
【0080】
吸着剤としては、例えば合成ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、活性白土、酸性白土が用いられる。吸着剤を製造する工程で水酸化ナトリウムによる処理を行っていることから、ナトリウム溶出分が少ない吸着剤が好ましい。具体的な吸着剤としては、トミックスシリーズ、例えば、トミックスAD−600、トミックスAD−700〔富田製薬(株)製〕、キョーワードシリーズ、例えば、キョーワード400、キョーワード500、キョーワード600、キョーワード700〔協和化学工業(株)製〕、MAGNESOL(DALLAS社製)等各種の商品名で市販されている。
【0081】
吸着剤装入後は水または、水と有機溶剤とを減圧条件下で留去する。また、吸着剤は水、あるいは水と有機溶剤の減圧留去操作の途中に添加してもよい。減圧件は反応スケールにもよるが、100〜140℃、10mmHgabs.(1330Pa)の条件で3〜12時間行う。その後、ろ過操作により、ポリオキシアルキレンポリオールの回収を行う。その際に、けいそう土、セライトなどのろ過助剤を用いても良い。このような操作により得られるポリオキシアルキレンポリオール中の酸価は0.05mgKOH/g以下である。より好ましくは、0.03mgKOH/g以下である。酸価が0.05mgKOH/gより大きくなるとポリオキシアルキレンポリオールとポリイソシアネート化合物との反応性が低下する。
【0082】
続いて、水洗処理法を説明する。ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に水単独または、水とポリオキシアルキレンポリオールに不活性な炭化水素系溶剤から選ばれる溶媒の混合物を1〜200重量部加え撹拌、分液し、水洗後、減圧処理により該溶媒を留去する。用いる水はイオン交換水、市水が好ましい。水とポリオキシアルキレンポリオールに不活性な有機溶剤との混合溶媒を用いる場合には、該混合溶媒の20重量%以上は水であることが好ましい。水単独または、水と有機溶剤から選ばれる溶媒の混合物を加え、ポリオキシアルキレンポリオール中のホスファゼニウム化合物を水に抽出する。2〜30時間静置分液を行い、水を交換する。反応スケールにもよるが、3〜5回の水洗を行う。水洗後は、加熱減圧処理により、脱水、脱溶媒を行う。加熱処理前に前述した酸化防止剤を添加することが好ましい。
【0083】
イオン交換処理法について説明する。ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に水を20〜200重量部加え15〜100℃でイオン交換樹脂と接触させた後、ろ過によりイオン交換樹脂を除き、減圧処理により脱水を行う。イオン交換樹脂としては陽イオン交換樹脂が良く、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体のスルホン化物が好ましく用いられる。また、ゲル型とマクロポーラス型のどちらの形態のものも本発明に供することができる。さらにイオン交換樹脂の性質としては、強酸性、弱酸性どちらのものも使用できるが、強酸性イオン交換樹脂が好ましく用いられる。この種の強酸性イオン交換樹脂はレバチットS100、同S109、同SP112、同SP120、同S100LF(以上バイエル社製)、ダイヤイオンSK1B、同PK208、同PK212(三菱化学社製)、ダウエックスHCR−S、50WX1、50WX2(ダウケミカル社製)、アンバーライトIR120、同IR122、同200C(ロームアンドハース社製)等の各種の商標で市販されている。脱水時に前述した酸化防止剤を用いることが好ましい。
【0084】
次に、本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法について説明する。該重合体の製造方法には3つの方法がある。1番目の製造方法としては、前述した方法により得られたポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1モルに対して、化学式(1)〔化18〕
【0085】
【化18】
Figure 0003703261
〔化学式(1)中のR1は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキ ル基から選ばれる1価の炭化水素基、あるいは炭素数1〜15の同種または異種の1価の炭化水素基を有するトリオルガノシロキシ基である。R1が2個存在する時は、R1は互いに異なっていてもよい。Xは水酸基、または加水分解性基であり、Xが2個以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。aは1〜3の整数である。R2は同種または異種の炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。〕、または、化学式(2)〔化19〕
【0086】
【化19】
Figure 0003703261
〔化学式(2)中のXは水酸基、または加水分解性基であり、Xが2個以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。aは1〜3の整数である。〕で表される少なくとも1種のケイ素化合物を0.5〜1.6モルの範囲で反応させるケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法である。
【0087】
化学式(1)中のR1は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキ ル基から選ばれる1価の炭化水素基、あるいは炭素数1〜15の同種または異種の1価の炭化水素基を有するトリオルガノシロキシ基である。R1が2個以上存 在する時は、R1は互いに異なっていてもよい。このような炭化水素基としては 、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、アリル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、2−ブテニル、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、イソペンチル、tert−ペンチル、3−メチル−2−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、4−メチル−2−ペンチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ヘプチル、3−ヘプチル、1−オクチル、2−オクチル、2−エチル−1−ヘキシル、tert−オクチル、ノニル、デシル、フェニル、4−トルイル、ベンジル、1−フェニルエチルまたは2−フェニルエチル等が挙げられる。
【0088】
化学式(1)中のXは水酸基、または加水分解性基であり、Xが2個以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。Xの具体例を挙げると、例えば、水酸基、ハロゲン基、メトキシ基やエトキシ基等のアルコキシ基、アセトキシ基等のアシルオキシ基、アセトキシメート基やジメチルケトキシメート基等のケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等である。特に好ましいXは、メトキシ基やエトキシ基である。また、aは1〜3の整数である。特に、Xが水酸基である場合はaが1、あるいは2であることが好ましい。Xは前述した加水分解性基が少なくとも1以上必要である。R2は同種または異種の炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。化学式(1)で表される化合物としては、例えば、イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、イソシアネートプロピルジメトキシメチルシラン、イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0089】
化学式(2)中のX、aは化学式(1)の説明で述べたものと同じである。化学式(2)で表される化合物としては、例えば、イソシアネートトリメトキシシラン、イソシアネートトリエトキシシラン、ジメトキシジイソシアネートシラン、ジエトキシジイソシアネートシラン、メトキシトリイソシアネートシラン、エトキシトリイソシアネートシランが挙げられる。
【0090】
本発明では、ポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1モルに対して、化学式(1)または化学式(2)で表されるケイ素化合物を0.5〜1.6モルの範囲で反応させる。好ましくは、0.7〜1.5モル、より好ましくは、0.9〜1.3モルである。ポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1モルに対して、ケイ素化合物が0.5モルより少なくなると、該重合体を用いた硬化物の強度が低下する。また、ケイ素化合物が1.6モルより多くなると該重合体を用いた硬化物の伸長性が低下する。また、反応に際して、平均分子量ならびに平均官能基数の異なるポリオキシアルキレンポリオールを2種類以上併用しても構わない。
【0091】
ポリオキシアルキレンポリオールと化学式(1)または化学式(2)で表されるケイ素化合物との反応温度は30〜150℃、好ましくは35〜130℃、より好ましくは40〜120℃である。窒素、ヘリウム等の不活性ガス存在下で反応を行うことが好ましい。反応は大気圧下、あるいは加圧下の状態でもよい。反応スケールにもよるが、通常、1〜10時間反応を行う。
【0092】
反応に際しては、触媒を使用しても構わない。このような触媒としては、アミン化合物、有機金属化合物等のポリウレタンを製造する従来公知の触媒が使用できる。アミン化合物としては、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ビス[2−(ジメチルアミノ)エチル]エーテル、トリエチレンジアミンおよびトリエチレンジアミンの塩等、有機金属化合物としては、酢酸錫、オクチル酸錫、オレイン酸錫、ラウリル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロリド、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケルおよびナフテン酸コバルト等が挙げられる。これらの触媒は単独で用いることもできるが、2種類以上併用しても構わない。その使用量は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、通常、0.001〜3.0重量部、好ましくは0.01〜1.0重量部である。
【0093】
次に、本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の2番目の製造方法について説明する。ホスファゼニウム化合物を触媒として、活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合したポリオキシアルキレンポリオールとポリイソシアネート化合物を反応させたイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基1モルに対して、化学式(3)〔化20〕
【0094】
【化20】
Figure 0003703261
〔化学式(3)中のR1は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基から選ばれる1価の炭化水素基、あるいは炭素数1〜15の同種または異種の1価の炭化水素基を有するトリオルガノシロキシ基である。R1が2個存在する時は、R1は互いに異なっていてもよい。Xは水酸基、または加水分解性基であり、Xが2個以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。aは1〜3の整数である。R3は同種または異種の炭素数1〜20の2価の炭化水素基、あるいは−CH2−NH−CH2−結合を有する炭素数1〜20の2価の有機基である。Wは1級アミノ基、あるいはメルカプト基である。〕で表されるケイ素化合物を0.5〜1.6モルの範囲で反応させるケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法である。
【0095】
ホスファゼニウム化合物を触媒として、活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合したポリオキシアルキレンポリオールは前述した方法により得られる。平均分子量ならびに平均官能基数の異なるポリオキシアルキレンポリオールを2種類以上併用しても構わない。ポリイソシアネート化合物としては、イソシアネート基を1分子中に2個以上有する芳香族系、脂肪族系、脂環族系等のポリウレタンの製造に用いられる公知のものが使用できる。
【0096】
例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、これらポリイソシアネート化合物の80/20重量比(以下、TDI−80/20と略する。)、65/35重量比(以下、TDI−65/35と略する。)の異性体混合物、これらトリレンジイソシアネート化合物中の芳香環に水素添加した水添2,4−トリレンジイソシアネート、水添2,6−トリレンジイソシアネート、これら水添トリレンジイソシアネートの80/20重量比(以下、水添TDI−80/20と略する。)、65/35重量比(以下、水添TDI−65/35と略する。)の異性体混合物、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートの任意の異性体混合物、および4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(以下、水添MDIと略する。)、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ビトリレンジイソシアネート、メタキシレンジイソシアネート、トルイジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート中の芳香環に水素添加したイソシアネート(以下、水添XDIと略する。)、リジンジイソシアネートメチルエステル、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネートおよびこれらのポリイソシアネート化合物のカルボジイミド変性体、ビュレット変性体等が挙げられる。
【0097】
上記、ポリイソシアネート化合物は任意の割合で混合して用いることもできる。これらポリイソシアネート化合物の中で好ましくは、2,4−および2,6−トリレンジイソシアネートの混合物であり、TDI−80/20、TDI−65/35、水添TDI−80/20および水添TDI−65/35が例示され、パラフェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート類、水添MDI類、キシリレンジイソシアネート、水添XDI、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートが挙げられる。
【0098】
ポリオキシアルキレンポリオールとポリイソシアネート化合物とのイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー反応は通常、窒素、ヘリウムなどの不活性気体存在下で行う。ポリオールとポリイソシアネート化合物を反応させる際、水酸基に対するイソシアネート基の当量比(NCOインデックス)は0.8〜6.0の範囲である。好ましくは、NCOインデックスが0.9〜5.0の範囲で、最も好ましくは1.1〜4.0の範囲である。
【0099】
反応温度は、20〜140℃が好ましく、より好ましくは、30〜130℃、最も好ましくは35〜120℃である。反応温度が20℃より低くなるとウレタンプレポリマー反応時間が長くなる。反応温度が140℃を超えると、プレポリマーと一部イソシアネート化されたポリオールが反応した2量体が生成しやすくなる。反応スケールにもよるが、通常、1〜10時間反応を行う。反応に際して、触媒を使用しても構わない。触媒としては、前述した化合物が使用できる。その使用量は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー100重量部に対して、通常、0.001〜3重量部、好ましくは0.01〜2重量部である。
【0100】
化学式(3)中のR1、X、aは化学式(1)の説明で述べたものと同じである。R3は、同種または異種の炭素数1〜20の2価の炭化水素基、あるいは−CH2−NH−CH2−結合を有する炭素数1〜20の2価の有機基である。Wは1級アミノ基、またはメルカプト基である。
【0101】
このような化合物としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノペンチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノイソブチルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノイソブチルジメトキシメチルシラン、N−フェニルアミノイソブチルジエトキシシラン等のアミノ基含有アルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基含有アルコキシシラン等が挙げられる。
【0102】
前述したイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基1モルに対して、化学式(3)で表されるケイ素化合物を0.5〜1.6モルの範囲で反応させる。好ましくは、0.7〜1.5モル、より好ましくは、0.9〜1.3モルである。プレポリマー中のイソシアネート基1モルに対して、ケイ素化合物が0.5モルより少なくなると、該重合体を用いた硬化物の強度が低下する。また、ケイ素化合物が1.6モルより多くなると該重合体を用いた硬化物の伸長性が低下する。
【0103】
イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと化学式(3)で表されるケイ素化合物との反応温度は30〜150℃、好ましくは35〜130℃、より好ましくは40〜120℃である。窒素、ヘリウム等の不活性ガス存在下で反応を行うことが好ましい。反応は大気圧下、あるいは加圧下の状態でもよい。反応スケールにもよるが、通常、1〜10時間反応を行う。1級アミノ基、あるいはメルカプト基はイソシアネート基との反応性が高いため、通常、無触媒で反応を行うが、触媒を使用しても構わない。触媒としては、前述した化合物を使用できる。その使用量は、本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、通常、0.001〜0.1重量部である。
【0104】
本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の3番目の製造方法について説明する。ホスファゼニウム化合物を触媒として、活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合したポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1モルに対して、化学式(4)〔化21〕
【0105】
【化21】
Figure 0003703261
〔化学式(4)中のR4は炭素数1〜15の2価の有機基からなる。R5は水素基、または炭素数1〜8の1価の炭化水素基である。〕で表される不飽和基含有モノイソシアネート化合物を0.8〜1.6モルの範囲で反応させた後、ポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1モルに対して、化学式(5)〔化22〕
【0106】
【化22】
Figure 0003703261
〔化学式(5)中のR1は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基から選ばれる1価の炭化水素基、あるいは炭素数1〜15の同種または異種の1価の炭化水素基からなるトリオルガノシロキシ基である。R1が2個存在する時は、R1は互いに異なっていてもよい。Xは水酸基、または加水分解性基であり、Xが2個以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。aは1〜3の整数である。〕で表される水素化ケイ素化合物を第VIII族遷移金属触媒存在下、0.5〜1.6モルの範囲で反応させるケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法である。
【0107】
ホスファゼニウム化合物を触媒として、活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合したポリオキシアルキレンポリオールは前述した方法により得られる。平均分子量ならびに平均官能基数の異なるポリオキシアルキレンポリオールを2種類以上併用しても構わない。化学式(4)中のR4は炭素数1〜15の2価の有機基であり、R5は水素基、または炭素数1〜8の1価の炭化水素基である。このような不飽和基含有モノイソシアネート化合物としては、アリルイソシアネート、ジメチル−m−イソプロペニルベンジルイソシアネート等が挙げられる。
【0108】
本発明では、ポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1モルに対して、化学式(4)で表される不飽和基含有モノイソシアネート化合物は0.8〜1.6モル、好ましくは、0.9〜1.5モル、より好ましくは0.9〜1.4モルの範囲で反応させる。不飽和基含有モノイソシアネート化合物が0.8モルより少なくなると、該重合体を用いた硬化物の強度が低下する。また、不飽和基含有モノイソシアネート化合物が1.6モルより多くなると該重合体を用いた硬化物の伸長性が低下する。
【0109】
ポリオキシアルキレンポリオールと化学式(5)で表される不飽和基含有モノイソシアネート化合物との反応温度は30〜150℃、好ましくは35〜130℃、より好ましくは40〜120℃である。窒素、ヘリウム等の不活性ガス存在下で反応を行うことが好ましい。反応は大気圧下、あるいは加圧下の状態でもよい。反応スケールにもよるが、通常、1〜10時間反応を行う。
【0110】
反応に際しては、触媒を使用しても構わない。触媒としては、前述した化合物を使用できる。その使用量は、本発明のポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して、通常、0.001〜3.0重量部、好ましくは、0.005〜2重量部である。また、反応終了後に、例えば、90〜150℃で圧力が50mmHgabs.(6650Pa)、好ましくは10mmHgabs.(1330Pa)、より好ましくは1mmHgabs.(133Pa)以下の条件で加熱減圧操作を行う事が好ましい。
【0111】
上記操作により、ポリオキシアルキレンポリオールと不飽和基含有モノイソシアネート化合物を反応させた後、化学式(5)で表される水素化ケイ素化合物と反応させる。化学式(5)中のR1、Xおよびaは化学式(1)で説明したものと同じである。
【0112】
化学式(5)で表される化合物としては、例えば、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、トリメチルシロキシジクロロシラン等のハロゲン化ケイ素化合物類や、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチル−1,1−ジメトキシテトラシロキサン等のアルコキシケイ素化合物類、メチルジアセトキシシラン、トリメチルシロキシメチルアセトキシシラン等のアシロキシケイ素化合物類、ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシラン、ビス(ジエチルケトキシメート)トリメチルシロキシシラン等のケトキシメートケイ素化合物類、ジメチルシラン、トリメチルシロキシメチルシラン、1,1−ジメチル−2,2−ジメチルジシロキサン等のハイドロケイ素化合物類、メチルトリ(イソプロペニルオキシ)シラン等のアルケニルオキシシラン類等が挙げられるが、これらの化合物に限定されるものではない。また、これらの化合物は単独もしくは2種類以上併用しても構わない。
【0113】
化学式(5)で表される水素化ケイ素化合物の使用量はポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1モルに対して、0.5〜1.6モル、好ましくは0.6〜1.5モル、最も好ましくは0.7〜1.4モルである。水素化ケイ素化合物の使用量がポリオール中の水酸基1モルに対して、0.5より少なくなると、該重合体を用いた硬化物の強度が低下する。また、1.6モルより多くなると、該重合体を用いた硬化物の伸長性が低下する。
【0114】
不飽和基含有モノイソシアネート化合物とポリオキシアルキレンポリオールとの反応物と化学式(1)で表される水素化ケイ素化合物との反応は、通常、窒素、ヘリウム等の不活性ガスの存在下、従来公知の白金系化合物、ロジウム系化合物、パラジウム系化合物等の第VIII族遷移金属化合物を触媒として、反応温度40〜140℃、反応スケールにもよるが、通常、1時間〜8時間行う。この時は大気圧下もしくは加圧下でもよい。白金系触媒としては、塩化白金酸、微粒子状白金、炭素粉末担体に吸着させた微粒子状白金、白金アルミナおよび白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ホスフィン錯体あるいは白金−ホスファイト錯体等が挙げられる。また、USP3,159,601号、USP3,159,662号記載の白金−炭化水素複合体、ならびにUSP3,220,972号記載の白金アルコラート触媒が挙げられる。これらの触媒は不飽和基含有モノイソシアネート化合物とポリオキシアルキレンポリオールを反応させた化合物100重量部に対して、0.0001〜2重量部、好ましくは0.001〜2重量部用いる。
【0115】
上記方法により得られたケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体中に残存している触媒は除去することが望ましい。触媒の除去方法は特に限定されるものでないが、一般的にはろ過、前述した吸着剤処理後のろ過等により行われる。また、触媒を溶液の形態で使用した場合には、減圧処理操作により溶媒を除去することが好ましい。また、未反応ケイ素化合物が存在しているときは、減圧処理操作、例えば、50〜150℃、圧力が50mmHgabs.(6650Pa)以下、好ましくは10mmHgabs.(1330Pa)以下の条件により回収する。
【0116】
前述した3つの製造方法により得られた本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体中の加水分解性基であるXの一部または全部を、さらに他の加水分解性基に変換することができる。例えば、Xがハロゲン基の場合はアルコキシ基、アシルオキシ基、アミノオキシ基、アルケニルオキシ基あるいはヒドロキシル基等に変換することができる。
【0117】
本発明の製造方法に係わるケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体における1分子中の加水分解性ケイ素基の平均数は、少なくとも1.6以上、特に好ましくは、少なくとも1.9以上である。また、該重合体の平均分子量は作業性および得られる硬化物の物性を向上させるためには、3,000〜35,000、好ましくは5,000〜28,000、最も好ましくは5,000〜20,000である。また、ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体は空気中の水分により鎖延長反応もしくは架橋反応が進行するので、製造後に、さらに加熱減圧脱水操作を実施することが好ましい。
【0118】
精製工程を経たケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体中のホスファゼニウム化合物由来のリンの含有量は100ppm以下、好ましくは80ppm以下である。ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体中のホスファゼニウム化合物由来のリンの含有量が100ppmより多くなると、該重合体の経時的な粘度変化が大きくなる。
【0119】
次に、本発明の製造方法により得られたケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体を硬化成分とする湿気硬化性組成物について説明する。本発明の湿気硬化性組成物には、目的に応じて硬化触媒、帯電防止剤、シランカップリング剤等の物性改良剤、充填剤、補強剤、可塑剤、垂れ防止剤、着色剤、老化防止剤、難燃剤、含フッ素炭化水素化合物等の各種添加剤を配合してもよい。
【0120】
硬化触媒とは、ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体をゴム状弾性を有する固体へと硬化させるための触媒であり、従来公知のシラノール縮合触媒を使用することができる。このような触媒としては例えば、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン酸エステル類、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫、ナフテン酸錫、ラウリン酸錫、フェルザチック酸錫等の錫カルボン酸塩類、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチル錫ジアセチルアセテート、アルミニウムトリアセチルアセテート、アルミニウムトリスエチルアセテート、ジイソプロポキシアルミニウム、エチルアセトアセテート等の有機アルミニウム化合物類、ジルコニウムテトラアセチルアセテート、チタンテトラアセチルアセテート等のキレート化合物類、オクチル酸鉛、ナフテン酸鉄、ビスマス−トリス(ネオデカノエート)、ビスマス−トリス(2−エチルヘキソエート)等のビスマス化合物類が挙げられる。
【0121】
さらに、ブチルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、オクチルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、1,3−ジアザビシクロ(5,4,6)ウンデセン−7(以下、DBUと略する。)等のアミン系化合物あるいはそれらのカルボン酸塩が例示できる。
【0122】
また、これらのアミン系化合物とエポキシ樹脂との反応生成物や、アミノ基を有するケイ素化合物、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。これらの金属系およびアミン系化合物触媒は各々単独で使用してもよいし、2種類以上併用しても構わない。これらの硬化触媒は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、通常、0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜3重量部使用する。
【0123】
帯電防止剤とは、静電気による硬化物表面への埃の付着を少なくするために用いられるものであり、従来公知の化合物を使用できる。例えば、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、グリセリン部分脂肪酸エステル、ソルビタン部分脂肪酸エステル等の非イオン系の帯電防止剤、アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルホスフェート等のアニオン系帯電防止剤、第4級アンモニウムクロライド、第4級アンモニウムサルフェート、第4級アンモニウムナイトレート等のカチオン系の帯電防止剤、アルキルベタイン型、アルキルイミダゾリン型、アルキルアラニン型等の両性系の帯電防止剤、ポリビニルベンジル型カチオン、ポリアクリル酸型カチオン等の帯電性樹脂系の帯電防止剤が挙げられる。これらの帯電防止剤は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜8重量部使用する。
【0124】
物性改良剤とは、硬化物の基材との接着性あるいは力学物性を改良するために使用する化合物を示し、通常、シランカップリング剤等が挙げられる。このような化合物としては例えば、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシラノール、ジフェニルメチルシラノール、ジメチルフェニルシラノール等が挙げられる。これらの物性改良剤は単独で使用してもよいし、2種類以上併用しても構わない。また、これらの物性改良剤は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜8重量部使用する。
【0125】
充填剤としては、ヒュームドシリカ、シリカ、無水珪酸、カーボンブラック、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、ベントナイト、酸化第2鉄、水添ヒマシ油、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。これらの充填剤は単独で使用してもよいし、2種類以上併用しても構わない。また、その添加量は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、通常、10〜200重量部、好ましくは15〜100重量部である。
【0126】
補強剤としては、黒色フィラーのカーボンブラックや白色フィラーのホワイトカーボンやシリカ、ケイ酸塩であるカオリン、ベントナイト、無水微粉ケイ酸、バライト、石こう、骨粉、ドロマイトなどが挙げられる。これらの補強剤は単独で使用してもよいし、2種類以上併用しても構わない。また、その添加量は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、通常、1〜200重量部、好ましくは6〜100重量部である。
【0127】
可塑剤としてはジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジペプチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジオクチルアジペート、ブチルベンジルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、ジオクチルセバケート、トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート、塩素化パラフィン、石油エーテル、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート等が、あるいは分子量4000〜12,000の高分子量化合物が挙げられる。
【0128】
このような高分子量化合物としては、例えば、ポリオキシアルキレン化合物、ポリエステル化合物類、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、ポリ(スチレン−アクリロニトリル)コポリマー、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリブテン等が例示できる。これらの高分子量化合物は、水酸基、カルボキシル基等の親水性官能基が少ないものが好ましい。また、高分子量可塑剤を使用するときはその添加量は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、0.1〜6重量部である。これらの可塑剤は単独で使用してもよいし、2種類以上併用しても構わない。可塑剤の添加量は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、通常0.1〜70重量部、好ましく1〜40重量部である。
【0129】
垂れ防止剤としては、水添ヒマシ油化合物、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム等の化合物が挙げられる。その添加量は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、通常0.01〜20重量部、好ましく0.1〜10重量部である。
【0130】
着色剤としては、目的に応じて従来公知の無機顔料、有機顔料および染料等が使用できる。その添加量は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、通常0.01〜30重量部、好ましく0.1〜20重量部である。
【0131】
安定剤としては酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等が挙げられる。酸化防止剤としては特に限定されず、例えば、ブチルヒドロキシアニソール、t−ブチルヒドロキシトルエン、1,3,5−トリメチルー2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニロキシ]−1,1−ジメチルエチル]-2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、ジステアリルチオジプロピオネート等が挙げられる。
【0132】
紫外線吸収剤としては、p−t−ブチルフェニルサリシレート、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等が挙げられる。熱安定剤としては、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリラウリルホスファイトなどが挙げられる。これらの添加量は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体に対して各々100〜8000ppmが好ましい。
【0133】
難燃剤としては、例えば、トリス(2−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(2,2−クロロエチル)ホスフェート、ヘキサブロモシクロドデカン、大八化学社製のCR−505およびCR−507、モンサント化学社製のPhosagard 2XC−20およびC−22−R、ストファー化学社製Fyroll−6、アンモニウムポリホスフェート、ジエチルビスヒドロキシエチルアミノエチルホスフェート、ジブロモプロパノール等が挙げられる。その使用量は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して0.05〜30重量部、好ましくは0.2〜20重量部である。
【0134】
含フッ素炭化水素合物としては、従来公知の炭素数1〜20個のパーフルオロ炭化水素基を有した化合物、あるいは該パーフルオロ炭化水素基にケイ素を含む化合物が挙げられる。該化合物の使用量は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、通常、0.01〜20重量部、好ましくは0.01〜15重量部である。
【0135】
また、本発明で得られるケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の経時的な粘度変化を抑制する目的で、該重合体にメタノール、エタノール等の低級アルコール、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物を添加しても構わない。これらの化合物は単独で用いることもできるが、2種類以上併用しても良い。その使用量は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して0.001〜5重量部、好ましくは0.003〜4重量部である。
【0136】
本発明の方法により得られるケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体に不活性な有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等が挙げられる。これらの有機溶剤は単独で用いることもできるが、2種類以上併用しても良い。その使用量は本発明のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量部である。
【0137】
さらに、本発明の方法により得られるケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体には目的に応じてビス(トリ−n−ブチルチン)オキシドなどの防かび剤、消泡剤などが使用できる。硬化物組成物を調整後、合成ゼオライト、活性アルミナおよびシリカゲル等の水分除去剤と接触させて、充分に水分を除去しておくことが好ましい。
【0138】
前述した湿気硬化性組成物は、予めすべての配合成分を混合して密閉保存し、施工後に空気中の水分により硬化させる一液型硬化性組成物に適用できる。また、前述した各成分と水を予め配合した硬化剤と本発明の方法により得られるケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体に各種成分を配合した主剤とを使用前に混合する二液型硬化性組成物にも適用できる。
【0139】
本発明の湿気硬化性組成物は、接着剤、粘着剤、塗料、コーティング剤、シーリング材、防水剤、注型弾性体、吹き付け剤等の各種用途に使用できる。
【0140】
【実施例】
以下に本発明の実施例および比較例を示し、本発明の態様を明らかにするが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例、比較例のポリオキシアルキレンポリオールの水酸基価(以下、OHVと略する。単位:mgKOH/g)ならびに総不飽和度(以下、C=Cと略する。単位:meq./g)はJIS K−1557記載の方法により求めた。
ポリオキシアルキレンポリオールの合成において、以下のホスファゼニウム化合物をアルキレンオキサイドの重合触媒として使用した。
【0141】
<ホスファゼニウム化合物(以下、P5NMe2OHと略する。)の調製>
Fluk社製のテトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンア ミノ]ホスホニウムクロライド{[(Me2N)3P=N]4+Cl-}をMILLI−Q Labo(日本ミリポア・リミテッド製 小型超純水装置)により比抵抗値16MΩ-cmに調整した水(以降、超純水と略する。)により2.5 重量%水溶液に調製した。
次いで、1N 水酸化ナトリウム水溶液により交換基を水酸基型にしたイオン交換樹脂レバチットMP−500(バイエル社製)を充填したポリカーボネート製円筒状カラムにテトラキス〔トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ〕ホスホニウムクロライドの2.5重量%水溶液を23℃、SV(Space Velocity)0.7(1/hr)でカラム底部より上昇流で通液し、テトラキス〔トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ〕ホスホニウムヒドロキシドにイオン交換を行った。更に、該イオン交換樹脂を充填したカラムに超純水を通液し、カラムに残存しているホスファゼニウム化合物の回収を行った。
その後、テトラキス〔トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ〕ホスホニウムヒドロキシドの水溶液を80℃、減圧度60mmHgabs.(7980Pa)の条件下で2時間、更に80℃、1mmHgabs.(133Pa)の条件で7時間減圧脱水処理を行うことにより、粉末のテトラキス〔トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ〕ホスホニウムヒドロキシド{〔(Me2N)3P=N〕4+OH-}を得た。
乾燥後の該化合物の重量測定から求めた収率は97%であった。重ジメチルホルムアミド溶液によるテトラメチルシランを内部標準とした1H−NMR(日本 電子製400MHzNMR)の化学シフトは2.6ppm(d,J=9.9Hz、72H)であった。元素分析値はC 38.28、H 9.82、N 29.43、P 19.94(理論値C 38.09、H 9.72、N 29.61、P 20.46)であった。該ホスファゼニウム化合物は化学式(2)においてa,b,c,dの順に(1,1,1,1)で、Rがメチル基であり、Q-がOH-のヒドロキシアニオンである。
【0142】
本発明で用いるホスファゼニウム化合物との比較には、ケメタル社製の水酸化セシウム(50重量%水酸化セシウム水溶液の形態)をアルキレンオキサイドの重合触媒とした。
【0143】
ポリオキシアルキレンポリオールならびにケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体(以下、ケイ素基含有重合体と略する。)の合成装置は、攪拌機、温度計、圧力計、窒素装入口およびモノマーであるアルキレンオキサイド装入口を装着した内容積1.0Lおよび2.5Lの耐圧製オートクレーブ(日東高圧製)を使用した。以下、該合成装置をオートクレーブと略する。
【0144】
ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体中のホスファゼニウム化合物由来のリンの含有量(以下、Pと略する。:単位ppm)は、日立製作所(株)製分光光度計100−20形を用いて測定した。ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の合成を行った後、該重合体を乾式灰化、アスコルビン酸還元(モリブデン青)法によりリンとモリブデンの錯体を調製し、吸光光度法によりリンの定量を行った。
【0145】
実施例1
ケイ素基含有重合体A
攪拌装置、窒素導入管および温度計を装備した500mlの4つ口フラスコにジプロピレングリコール1モルに対して0.028モルのP5NMe2OHと0.08モルのトルエンを加え、窒素をキャピラリー管で導入しながら85℃、20mmHgabs.(2660Pa)の条件で3時間、減圧脱水、脱トルエン操作を行った。その後、フラスコ内容物をオートクレーブに仕込み、窒素置換を行った後、10mmHgabs.(1330Pa)の減圧状態から反応温度90℃で、反応時の最大圧力が5.0kgf/cm2(490kPa)の条件でOHVが11.0mgKOH/gになるまでプロピレンオキサイドの多段付加重合を行った。オートクレーブの内圧の変化が無くなった時点で105℃、10mmHgabs.(1330Pa)の条件で30分間減圧処理を行い、ポリオキシアルキレンポリオールを得た。
ホスファゼニウム化合物を含んだ状態のポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して10重量部のイオン交換水を加え、次いでポリオキシアルキレンポリオール中のホスファゼニウム化合物1モルに対して2.2モルのリン酸(75.1重量%の水溶液の形態)を装入し、80℃で2時間の中和反応を行った。中和反応終了後に、t−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)をポリオキシアルキレンポリオールに対して800ppm添加し、減圧下で脱水を行い、オートレーブ内の圧力が100mmHgabs.(13kPa)の状態で吸着剤であるAD−600NS〔富田製薬(株)製〕を5000ppm加えた。更に減圧下で脱水しながら最終的に105℃、10mmHgabs.(1330Pa)以下の条件で4時間、同操作を行った。その後、窒素により減圧から大気圧状態にした後、アドバンテック東洋株式会社製の5Cろ紙(保持粒径1μ)により減圧ろ過を行い、ポリオキシアルキレンポリオールの回収を行った(酸中和除去法)。ホスファゼニウム化合物除去操作後のポリオキシアルキレンポリオールの水酸基価(OHV)は11.3mgKOH/g、総不飽和度(C=C)0.026meq./gであった。以下、該ポリオキシアルキレンポリオールをポリオールAと称する。
続いて、ポリオールAをオートクレーブに仕込み、窒素置換を行った後、ポリオール中の水酸基1モルに対して1.2モルのイソシアネートプロピルメチルジメトキシシランを装入し、窒素雰囲気下、反応温度80℃の条件で7時間反応を行った。反応終了後、120℃、5mmHgabs.(665Pa)以下の条件で3時間減圧処理を行い、ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体を得た。該重合体中のリン濃度(P)は10ppmであった。
【0146】
実施例2
ケイ素基含有重合体B
攪拌装置、窒素導入管および温度計を装備した500mlの4つ口フラスコにジプロピレングリコール1モルに対して0.022モルのP5NMe2OHと0.08モルのトルエンを加え、窒素をキャピラリー管で導入しながら85℃、20mmHgabs.(2660Pa)の条件で4時間、減圧脱水、脱トルエン操作を行った。その後、フラスコ内容物をオートクレーブに仕込み、窒素置換を行った後、10mmHgabs.(1330Pa)の減圧状態から反応温度90℃で、反応時の最大圧力が4.0kgf/cm2(392kPa)の条件でOHVが14.0mgKOH/gになるまでプロピレンオキサイドの多段付加重合を行った。オートクレーブの内圧の変化が無くなった時点で105℃、10mmHgabs.(1330Pa)の条件で30分間減圧処理を行い、ポリオキシアルキレンポリオールを得た。
ホスファゼニウム化合物を含んだ状態のポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して10重量部のイオン交換水を加え、次いでポリオキシアルキレンポリオール中のホスファゼニウム化合物1モルに対して2.1モルのシュウ酸(8重量%の水溶液の形態)を装入し、80℃で2時間の中和反応を行った。中和反応終了後に、t−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)をポリオキシアルキレンポリオールに対して800ppm添加し、減圧下で脱水を行い、オートクレーブ内の圧力が100mmHgabs.(13kPa)の状態で吸着剤であるAD−600NS〔富田製薬(株)製〕を5000ppm加えた。更に減圧下で脱水しながら最終的に105℃、10mmHgabs.(1330Pa)以下の条件で4時間、同操作を行った。その後、窒素により減圧から大気圧状態にした後、アドバンテック東洋株式会社製の5Cろ紙(保持粒径1μ)により減圧ろ過を行い、ポリオキシアルキレンポリオールの回収を行った(酸中和除去法)。ホスファゼニウム化合物除去操作後のポリオキシアルキレンポリオールの水酸基価(OHV)は14.4mgKOH/g、総不飽和度(C=C)0.020meq./gであった。以下、該ポリオキシアルキレンポリオールをポリオールBと称する。
続いて、ポリオールBをオートクレーブに仕込み、窒素置換を行った後、ポリオール中の水酸基1モルに対して、1.1モルのノルボルナンジイソシアネート〔三井東圧化学(株)製〕ならびにポリオール100重量部に対して、0.1重量部のジブチル錫ジラウレートを装入し、窒素雰囲気下、反応温度60℃の条件で5時間反応を行った。次いで、内温を40℃に降温し、ポリオール中の水酸基1モルに対して、1.15モルのγ−アミノプロピルメチルジメトキシシランを装入し、40℃で3時間反応を行った。反応終了後、120℃、5mmHgabs.(665Pa)以下の条件で3時間減圧処理を行い、ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体を得た。該重合体中のリン濃度(P)は35ppmであった。
【0147】
実施例3
ケイ素基含有重合体C
実施例1で得られたポリオールAをオートクレーブに仕込み、窒素置換を行った後、ポリオール中の水酸基1モルに対して、1.2モルのアリルイソシアネート〔和光純薬(株)製〕ならびにポリオール100重量部に対して、0.1重量部のジブチル錫ジラウレートを装入し、窒素雰囲気下、反応温度60℃の条件で5時間反応を行った。次いで、ポリオール中の水酸基1モルに対して、1.25モルのメチルジメトキシシランならびにポリオール100重量部に対して、ヘキサクロロ白金酸・6水和物〔和光純薬(株)製〕の1.3M−イソプロパノール溶液を0.05重量部加え、100℃、3時間の反応を行った。
次いで、該重合体100重量部に対して2重量部の吸着剤KW−500〔協和化学工業(株)製〕を添加し、2時間撹拌を行った。次いで、105℃、10mmHgabs.(1330Pa)以下の条件で3時間減圧処理を行った後、アドバンテック東洋株式会社製の5Cろ紙(保持粒径1μ)により減圧ろ過を行い、ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体を得た。該重合体中のリン濃度(P)は11ppmであった。
【0148】
以下に比較例を示す。比較例では水酸化セシウムをアルキレンオキサイドの重合触媒とした。
比較例1
ケイ素基含有重合体D
攪拌装置、窒素導入管および温度計を装備した500mlの4つ口フラスコにジプロピレングリコール1モルに対して0.40モルの水酸化セシウム(50重量%の水酸化セシウム水溶液の形態)を加え、窒素をキャピラリー管で導入しながら85℃、20mmHgabs.(2660Pa)の条件で3時間、減圧脱水を行った。その後、フラスコ内容物をオートクレーブに仕込み、窒素置換を行った後、10mmHgabs.(1330Pa)の減圧状態から反応温度90℃、反応時の最大圧力が5.0kgf/cm2(490kPa)の条件でOHVが1 1.0mgKOH/gになるまでプロピレンオキサイドの多段付加重合を行った。オートクレーブの内圧の変化が無くなった時点で105℃、10mmHgabs.(1330Pa)以下の条件で30分間減圧処理を行い、ポリオキシアルキレンポリオールを得た。
セシウムを含んだ状態のポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して20重量部のイオン交換水を加え、次いでポリオキシアルキレンポリオール中のセシウム1モルに対して1.3モルのシュウ酸(8重量%の水溶液の形態)を装入し、80℃で2時間の中和反応を行った。中和反応終了後に、t−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)をポリオキシアルキレンポリオールに対して800ppm添加し、減圧下で脱水を行い、オートクレーブ内の圧力が100mmHgabs.(13kPa)の状態で吸着剤であるAD−600NS〔富田製薬(株)製〕を5000ppm加えた。更に減圧下で脱水しながら最終的に105℃、10mmHgabs.(1330Pa)以下の条件で4時間、同操作を行った。その後、窒素により減圧から大気圧状態にした後、アドバンテック東洋株式会社製の5Cろ紙(保持粒径1μ)により減圧ろ過を行い、ポリオキシアルキレンポリオールの回収を行った(酸中和除去法)。セシウム除去操作後のポリオキシアルキレンポリオールの水酸基価(OHV)は11.5mgKOH/g、総不飽和度(C=C)0.090meq./gであった。以下、該ポリオキシアルキレンポリオールをポリオールDと称する。
続いて、ポリオールDをオートクレーブに仕込み、窒素置換を行った後、ポリオール中の水酸基1モルに対して1.2モルのイソシアネートプロピルメチルジメトキシシランを装入し、窒素雰囲気下、反応温度80℃の条件で7時間反応を行った。反応終了後、120℃、5mmHgabs.(665Pa)以下の条件で3時間減圧処理を行い、ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体を得た。
【0149】
比較例2
ケイ素基含有重合体E
攪拌装置、窒素導入管および温度計を装備した500mlの4つ口フラスコにジプロピレングリコール1モルに対して0.36モルの水酸化セシウム(50重量%の水酸化セシウム水溶液の形態)を加え、窒素をキャピラリー管で導入しながら85℃、20mmHgabs.(2660Pa)以下の条件で3時間、減圧脱水を行った。その後、フラスコ内容物をオートクレーブに仕込み、窒素置換を行った後、10mmHgabs.(1330Pa)の減圧状態から反応温度90℃、反応時の最大圧力が4.0kgf/cm2(392kPa)の条件でOHVが14.0mgKOH/gになるまでプロピレンオキサイドの多段付加重合を行った。オートクレーブの内圧の変化が無くなった時点で105℃、10mmHgabs.(1330Pa)の条件で30分間減圧処理を行い、ポリオキシアルキレンポリオールを得た。
セシウムを含んだ状態のポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して20重量部のイオン交換水を加え、次いでポリオキシアルキレンポリオール中のセシウム1モルに対して1.2モルのシュウ酸(8重量%の水溶液の形態)を装入し、80℃で2時間の中和反応を行った。中和反応終了後に、t−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)をポリオキシアルキレンポリオールに対して800ppm添加し、減圧下で脱水を行い、オートクレーブ内の圧力が100mmHgabs.(13kPa)の状態で吸着剤であるAD−600NS〔富田製薬(株)製〕を5000ppm加えた。更に減圧下で脱水しながら最終的に105℃、10mmHgabs.(1330Pa)以下の条件で4時間、同操作を行った。その後、窒素により減圧から大気圧状態にした後、アドバンテック東洋株式会社製の5Cろ紙(保持粒径1μ)により減圧ろ過を行い、ポリオキシアルキレンポリオールの回収を行った(酸中和除去法)。セシウム除去操作後のポリオキシアルキレンポリオールの水酸基価(OHV)は14.3mgKOH/g、総不飽和度(C=C)0.068meq./gであった。以下、該ポリオキシアルキレンポリオールをポリオールEと称する。
続いて、ポリオールEをオートクレーブに仕込み、窒素置換を行った後、ポリオール中の水酸基1モルに対して、1.1モルのノルボルナンジイソシアネート〔三井東圧化学(株)製〕ならびにポリオール100重量部に対して、0.1重量部のジブチル錫ジラウレートを装入し、窒素雰囲気下、反応温度60℃の条件で5時間反応を行った。次いで、内温を40℃に降温し、ポリオール中の水酸基1モルに対して、1.15モルのγ−アミノプロピルメチルジメトキシシランを装入し、40℃で3時間反応を行った。反応終了後、120℃、5mmHgabs.(665Pa)以下の条件で3時間減圧処理を行い、ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体を得た。
【0150】
比較例3
ケイ素基含有重合体F
比較例1で得られたポリオールDをオートクレーブに仕込み、窒素置換を行った後、ポリオール中の水酸基1モルに対して、1.2モルのアリルイソシアネート〔和光純薬(株)製〕ならびにポリオール100重量部に対して、0.1重量部のジブチル錫ジラウレートを装入し、窒素雰囲気下、反応温度60℃の条件で5時間反応を行った。次いで、ポリオール中の水酸基1モルに対して、1.25モルのメチルジメトキシシランならびにポリオール100重量部に対して、ヘキサクロロ白金酸・6水和物〔和光純薬(株)製〕の1.3M−イソプロパノール溶液を0.05重量部加え、100℃、3時間の反応を行った。次いで、該重合体100重量部に対して2重量部の吸着剤KW−500〔協和化学工業(株)製〕を添加し、2時間撹拌を行った。次いで、105℃、10mmHgabs.(1330Pa)以下の条件で3時間減圧処理を行った後、アドバンテック東洋株式会社製の5Cろ紙(保持粒径1μ)により減圧ろ過を行い、ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体を得た。
【0151】
<触媒のプロピレンオキサイド重合活性>
さらに、本発明のホスファゼニウム化合物によるポリオキシアルキレンポリオールの生産性を調べる目的で、触媒のプロピレンオキサイド重合活性の比較を行った。実施例で用いたホスファゼニウム化合物(P5NMe2OH)と比較例で用いた水酸化セシウム(CsOH)でのプロピレンオキサイドの重合活性を求めた。プロピレンオキサイド重合前に重合開始剤中に存在している触媒のモル数を求める(以降、この値をaモルと略する。)。次に、目標のOHVになるまで反応させたプロピレンオキサイドの量(以降、この値をbgと略する。)、および反応時間〔以降、この値をc分(min.)と略する。〕を求める。bgをaモルならびにcmin.で割った値を触媒のプロピレンオキサイド重合活性(単位;g/mol・min.)とする。重合開始剤はジプロピレングリコールを用いてプロピレンオキサイドを付加重合したOHV100mgKOH/gのポリオールである。反応温度80℃、最大反応圧力4.0kgf/cm2(392kPa)の条件におけるP5NMe2OHのプロピレンオキサイド重合活性は、490g/mol・min.(実施例4)、CsOHでは8.7g/mol・min.(比較例4)であった。
【0152】
実施例、比較例で得られたポリオキシアルキレンポリオール(以下、ポリオールと略する。)の水酸基価(OHVと略する。)、総不飽和度(C=Cと略する。)ならびに、ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体(以下、ケイ素基含有重合体と略する。)中のリンの含有量のを〔表1〕にまとめた。
さらに、ホスファゼニウム化合物、水酸化セシウム触媒によるプロピレンオキサイドの重合活性(単位;g/mol・min.)を〔表2〕に示した。
【0153】
<表の記号の説明>
〔表1〕及び〔表2〕中の重合開始剤でDPGはジプロピレングリコールの略号である。また、プロピレンオキサイドをPOと略する。触媒として用いたホスファゼニウム化合物をPZと、水酸化セシウムをCsOHと略する。ポリイソシアネート化合物であるノルボルナンジイソシアネートはNBDIと、アリルイソシアネートはAIと略する。さらに、ケイ素化合物であるイソシアネートプロピルメチルジメトキシシランをIと、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランをIIと、メチルジメトキシシランをIIIと表記する。
【0154】
【表1】
Figure 0003703261
【0155】
【表2】
Figure 0003703261
【0156】
<実施例の考察>
〔表1〕及び〔表2〕に示したように、本発明のホスファゼニウム化合物を触媒として用いたポリオキシアルキレンポリオールは、反応温度、反応時の最大圧力を揃え、かつ水酸基価(OHV)を同等にした際の総不飽和度(C=C)が、水酸化セシウム系と比較した場合に約1/4〜1/3に低減されている。つまり、ホスファゼニウム化合物系は水酸化セシウム系と比較して、ポリオキシアルキレンポリオールを高分子量化した際の分子量分布が均一である。また、該触媒によるプロピレンオキサイドの重合活性は水酸化セシウム系と比較すると約56倍であり、高分子量ポリオキシアルキレンポリオールの生産性に優れていることがわかる。ホスファゼニウム化合物を触媒として用いることにより、高分子量化した際にも総不飽和度が低く、かつ生産性に優れたポリオキシアルキレンポリオール、及びにケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体が得られる。
【0157】
<硬化物の力学物性および外観の評価>
次に、本発明の方法により製造されたケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の利点を明らかにするため、湿気硬化性組成物を調製し、その硬化物の力学物性および外観の評価を行った。本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例、及び比較例で得られたケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体100重量部に対して、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン1.5重量部、炭酸カルシウム〔三共製粉(株)製、商品名エスカロン#2000〕150重量部、ジオクチルフタレート〔協和発酵工業(株)製〕55重量部、硬化ヒマシ油〔伊藤製油(株)製、商品名カスターワックス〕5重量部、フェノール系老化防止剤〔大内新興化学(株)製、商品名ノクラック−SP〕1重量部、オクチル酸錫4gならびにラウリルアミンの50重量%のプロピレングリコールモノメチルエーテル溶液2gを高粘度用混合ミキサーを装着した反応器に装入し、十分に撹拌を行い、湿気硬化性組成物を調製した。
次いで、該湿気硬化性組成物をペイントロールに装入し、厚さ3mmのシートを調製した。その後、23℃、相対湿度65%の恒温室で1週間放置し、物性測定を行った。力学物性はJIS A−5758に従って実施した。さらに、硬化物の表面のタック(べとつき)を指触により評価した。タックがない時は○で、ややタックがある時は△で、タックが大きい時は×で評価した。〔表3〕に物性測定結果を示す。
【0158】
【表3】
Figure 0003703261
【0159】
<硬化物の考察>
実施例、比較例より本発明のホスファゼニウム化合物を触媒としたポリオキシアルキレンポリオールを用いたケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体から得られた湿気硬化性組成物による硬化物は、水酸化セシウム(CsOH)を触媒とした系と比較して、弾性率、引張強度ならびに伸長性が高い。さらに、本発明のポリオキシアルキレンポリオールを用いた系では、硬化物のタック(べとつき)が少なく、表面の汚染性が少ない。
【0160】
【発明の効果】
実施例、比較例より、本発明の方法に従い、ホスファゼニウム化合物を触媒としたポリオキシアルキレンポリオールを用いたケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体は、水酸化セシウム(CsOH)を用いた系と比較して、生産性に優れており、かつ高分子量化した際の総不飽和度(プロピレンオキサイドの副生物)が低いため、該重合体を用いて調製された湿気硬化性組成物の硬化物は、弾性率、引張強度ならびに伸長性が高い。
さらに、本発明の方法で製造されたケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体から得られた硬化物のタック(べとつき)が少なく、表面の汚染性が少ない。これらの特徴により、本発明の方法で得られたケイ素含有ポリアルキレンオキサイド重合体はエラストマー、接着剤、粘着剤、塗料、コーティング剤、シーリング材、防水剤、注型弾性体、吹き付け剤等の広範囲な分野にわたって利用が可能である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer having excellent productivity, and a moisture curable composition containing the same. Specifically, the present invention relates to a urethane-modified method for producing a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer having a hydrolyzable group, and a moisture curable composition containing the polymer as a curing component.
[0002]
[Prior art]
The urethane-modified hydrolyzable silicon group-containing polyalkylene oxide polymer becomes a rubber-like elastic body having a siloxane bond by promoting a molecular weight extension reaction and a crosslinking reaction by moisture and a curing catalyst. As a method for producing the polymer, a method in which an isocyanate group-terminated polymer obtained by reacting a polyol and an organic isocyanate is reacted with a silicon compound having an active hydrogen group and a hydrolyzable group such as γ-aminopropyltrimethoxysilane ( Japanese Patent Publication No. 46-30711), or a method in which a polyol is used as a starting material and a polymer having an olefin group at the molecular end is obtained via an ester bond, carbonate bond or urethane bond, and then reacted with a silicon hydride compound (Japanese Patent Publication No. 45-36319, Japanese Patent Publication No. 46-12154) are known.
[0003]
A cured product using a urethane-modified hydrolyzable silicon group-containing polymer is required to have properties such as flexibility, follow-up property, and water resistance. Therefore, propylene oxide is the main monomer for the polymer. These polyoxyalkylene polyols are widely used. Polyoxyalkylene polyols are usually produced on an industrial scale by addition polymerization of an alkylene oxide to an active hydrogen compound in the presence of a potassium hydroxide (hereinafter abbreviated as KOH) catalyst. In the case of propylene oxide, As the molecular weight increases, the side reaction of propylene oxide becomes remarkable, and the molecular weight growth reaction, which is the main reaction, is suppressed. Therefore, the maximum molecular weight of polyoxypropylene diol with few propylene oxide side reaction products on the market is about 3000.
[0004]
The urethane-modified hydrolyzable silicon group-containing polyalkylene oxide polymer using such a low molecular weight polyoxyalkylene polyol as a raw material has a low molecular weight or a molecular weight of 10,000 or more. In order to achieve this, there is a restriction that at least 10 or more strong urethane bonds must be introduced into one molecule of the polymer, so that the viscosity is high and the handling is inconvenient. The cured product has problems such as low extensibility and easy cracking. In order to maintain the advantage of improving the strength of the cured product by urethane modification and to eliminate these problems, studies have been made on a method for producing a high molecular weight polyoxyalkylene polyol.
[0005]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-143660 discloses a high molecular weight polyoxyalkylene polyol having a simple handling similar to that of a conventional alkali metal compound catalyst and having few by-products by using a cesium catalyst as a polymerization catalyst for monoepoxide. Furthermore, the hydrolyzable silicon-terminated polymer having a hydrolyzable silicon group introduced via a urethane bond at the end of the polyoxyalkylene polyol thus obtained has excellent physical properties such as curability, hardness and elongation. (Column 3, lines 43 to 50).
[0006]
As a result of the polymerization of propylene oxide using cesium hydroxide which is a cesium catalyst by the present inventors, a relatively high molecular weight polyoxyalkylene polyol is obtained, but a high molecular weight polyol having a narrow molecular weight distribution is produced. It has been found that a considerable reaction time is required. Cesium hydroxide has a higher polymerization activity of propylene oxide than the conventional alkali metal catalyst potassium hydroxide, and can reduce monool, which is a side reaction product of propylene oxide. When used as a raw material for the production method of a silicon group-containing polyalkyne oxide polymer having a hydrolyzable group modified with urethane, the molecular weight distribution of the high molecular weight polyol is wide, and in a cured product using the polymer, The mechanical properties expected by the inventors were not obtained.
[0007]
As a catalyst for producing a polyoxyalkylene polyol having a high molecular weight and a small amount of by-products, in addition to the cesium compound described above, a double metal cyanide complex (Double Metal Cyanide complex; described below in JP-A-9-12863); And a complex catalyst (hereinafter abbreviated as an aluminum porphyrin complex) obtained by reacting an organoaluminum compound described in Japanese Patent Publication No. 6-13604 with a porphyrin.
[0008]
However, in the DMC catalyst, since the high molecular weight polyoxyalkylene polyol using the compound as a catalyst has a high viscosity, it is taught that an acrylate-based or vinyl ether-based compound is used as a viscosity reducing agent (USP 5,300). , 535, column 2, line 5 to column 4, line 12), and JP-A-8-134203, there is a problem that in the polymerization of polyalkylene oxide using DMC, the polymerization condition width is narrow and the polymerization control is not easy. It is described (column 2, lines 20-23).
[0009]
In addition, when ethylene oxide is addition-polymerized with a DMC catalyst, the DMC is once deactivated by reaction with an oxidant such as an oxygen-containing gas, peroxide, or sulfuric acid, and the catalyst residue is separated from the polyol. Furthermore, it is necessary to carry out addition polymerization of ethylene oxide using an alkali metal hydroxide such as KOH or an alkoxide thereof (USP 5,144,093, USP 5,235,114). In order to deactivate the DMC catalyst, a method using an alkali metal alkoxide or an alkaline earth metal alkoxide in addition to the oxidizing agent (JP-A-5-508833), a treatment method using a strong base and an ion exchange resin (USP 4,355) 188) is also proposed, but in any method, the production process is complicated and economical, and if a small amount of catalyst residue remains in the polyoxyalkylene polyol, urethane-modified hydrolyzable silicon group-containing polyalkylene oxide There is a problem that the storage stability of the polymer is deteriorated or the action of the curing catalyst is hindered.
[0010]
In Japanese Patent Publication No. 6-13604, high molecular weight is obtained by polymerizing propylene oxide in the presence of an active hydrogen-containing compound using a complex catalyst (aluminum porphyrin complex) obtained by reacting an organoaluminum compound and porphyrin. A method for producing polypropylene oxide having a narrow molecular weight distribution is taught, but Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-134203 has a problem that polyalkylene oxide is colored due to the influence of a metal porphyrin complex used as a catalyst. (Column 2, lines 12-19).
[0011]
As a result of the polymerization of propylene oxide by the inventors using an aluminum porphyrin complex, as taught in JP-A-8-134203, the polyoxyalkylene polyol synthesized by the catalyst is easily colored, Moreover, there is a problem that the catalyst removal from the polyoxyalkylene polyol is not easy, and it has been difficult to synthesize the high molecular weight polyoxyalkylene polyol expected by the present inventors with high productivity and high yield.
[0012]
Besides the method of producing a high molecular weight polyoxyalkylene polyol using a cesium compound, DMC and an aluminum porphyrin complex as a catalyst, a method of increasing the molecular weight by a molecular weight increasing reaction using a polyol having an average molecular weight of about 3200 has been proposed.
[0013]
In Japanese Patent No. 2558165, the main chain is represented by the formula -R.1-O- (wherein -R1-Is a repeating unit represented by a divalent alkylene group having 2 to 8 carbon atoms), and a polyalkylene oxide having a hydroxyl group at the terminal is used as a raw material, which reacts with an alkali metal and / or water to produce an alkali metal. A method for increasing the molecular weight of a polyalkylene oxide by adding an alkali metal compound that forms a hydroxide to form an alkali metal alkoxide at a terminal hydroxyl group and then reacting with a polyvalent halogen compound is disclosed. However, in order to obtain a polymer having a molecular weight of 3,000 or more, this method requires a complicated reaction step in which a hydroxyl chain of polyoxypropylene glycol must be reacted to carry out a molecular chain extension reaction. In addition, it is pointed out that it is difficult to obtain a polymer having a narrow molecular weight distribution (Japanese Patent Publication No. 6-13604, column 3, lines 6 to 18).
[0014]
As a result of synthesizing a high molecular weight polyoxyalkylene polyol by the method, the present inventors also used an alkoxidizing agent (alkali metal compound) in an amount equivalent to 1 equivalent of a hydroxyl group in the polyoxyalkylene polyol. High molecular weight polyoxyalkylene polyols cannot be obtained in high yields, and a terminal hydroxyl group alkoxidation step and a molecular weight increase reaction step using a polyvalent halogen compound are required, resulting in a wide molecular weight distribution of the resulting polyoxyalkylene polyol. It has been found that a considerable reaction time is required to produce a high molecular weight polyoxyalkylene polyol. Further, a silicon group-containing polyalkylene oxide having a hydrolyzable group, which is urethane-modified using a polyoxyalkylene polyol synthesized by each of the methods described above (cesium catalyst, DMC catalyst, aluminum porphyrin complex and molecular weight increasing reaction). As a result of preparing a polymer and investigating the physical properties of the cured product, the mechanical properties expected by the present inventors were not obtained.
[0015]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is to produce a low-viscosity and high-molecular-weight polyoxyalkylene polyol by a method having excellent productivity without going through complicated steps, and using it, it has excellent storage stability. A method for producing a polyalkylene oxide polymer having a urethane group and containing a hydrolyzable silicon group, and mechanical properties such as strength and extensibility using the polymer as a curing component, and excellent appearance. It is in providing a moisture curable composition.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have produced a polyoxyalkylene polyol by performing addition polymerization of alkylene oxide to an active hydrogen compound using a specific phosphazenium compound as a catalyst, The object can be achieved by a method of reacting an isocyanate group having a structure with a silicon compound containing a hydrolyzable group, or a method of reacting an isocyanate compound having a specific structure with a polyol and then reacting with a specific silicon compound. I found.
[0017]
That is, the first object of the present invention is to formula (1) [Chemical Formula 8] with respect to 1 mol of a hydroxyl group in a polyoxyalkylene polyol obtained by addition polymerization of an alkylene oxide to an active hydrogen compound using a phosphazenium compound as a catalyst.
[0018]
[Chemical 8]
Figure 0003703261
[R in chemical formula (1)1Is a triorganosiloxy group having a monovalent hydrocarbon group selected from alkyl groups having 1 to 20 carbon atoms, aryl groups and aralkyl groups, or the same or different monovalent hydrocarbon groups having 1 to 15 carbon atoms. is there. R1When there are two, R1May be different from each other. X is a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more X exist, X may be different from each other. a is an integer of 1 to 3. R2Is the same or different divalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms. Or chemical formula (2)
[0019]
[Chemical 9]
Figure 0003703261
[X in Chemical Formula (2) is a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more X exist, X may be different from each other. a is an integer of 1 to 3. ] At least 1 sort (s) of silicon compound represented by this is made to react in the range of 0.5-1.6 mol, The manufacturing method of the silicon group containing polyalkylene oxide polymer characterized by the above-mentioned.
[0020]
The second object of the present invention is to use 1 mole of isocyanate group in an isocyanate group-containing urethane prepolymer obtained by reacting a polyoxyalkylene polyol obtained by addition polymerization of an alkylene oxide to an active hydrogen compound and a polyisocyanate compound using a phosphazenium compound as a catalyst. In contrast, chemical formula (3)
[0021]
[Chemical Formula 10]
Figure 0003703261
[R in chemical formula (3)1Is a triorganosiloxy group having a monovalent hydrocarbon group selected from alkyl groups having 1 to 20 carbon atoms, aryl groups and aralkyl groups, or the same or different monovalent hydrocarbon groups having 1 to 15 carbon atoms. is there. R1When there are two, R1May be different from each other. X is a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more X exist, X may be different from each other. a is an integer of 1 to 3. RThreeIs the same or different divalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, or -CH2-NH-CH2-It is a C1-C20 bivalent organic group which has a coupling | bonding. W is a primary amino group or a mercapto group. ] The silicon compound represented by this is made to react in the range of 0.5-1.6 mol, The manufacturing method of the silicon group containing polyalkylene oxide polymer characterized by the above-mentioned.
[0022]
The third object of the present invention is to formula (4) [Chemical Formula 11] with respect to 1 mol of a hydroxyl group in a polyoxyalkylene polyol obtained by addition polymerization of an alkylene oxide to an active hydrogen compound using a phosphazenium compound as a catalyst.
[0023]
Embedded image
Figure 0003703261
[R in chemical formula (4)FourConsists of a divalent organic group having 1 to 15 carbon atoms. RFiveIs a hydrogen group or a monovalent hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms. The unsaturated group-containing monoisocyanate compound represented by formula (5) is reacted in the range of 0.8 to 1.6 mol, and then expressed with respect to 1 mol of the hydroxyl group in the polyoxyalkylene polyol, the chemical formula (5)
[0024]
Embedded image
Figure 0003703261
[R in chemical formula (5)1Is a triorganosiloxy group having a monovalent hydrocarbon group selected from alkyl groups having 1 to 20 carbon atoms, aryl groups and aralkyl groups, or the same or different monovalent hydrocarbon groups having 1 to 15 carbon atoms. is there. R1When there are two, R1May be different from each other. X is a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more X exist, X may be different from each other. a is an integer of 1 to 3. In the presence of a Group VIII transition metal catalyst in a range of 0.5 to 1.6 mol, the method for producing a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer .
[0025]
The fourth object of the present invention is to provide a phosphazenium compound represented by the chemical formula (6)
[0026]
Embedded image
Figure 0003703261
[A, b, c and d in Chemical Formula (6) are each a positive integer of 0 to 3, but all of a, b, c and d are not 0 at the same time. R is the same or different hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, and two Rs on the same nitrogen atom may be bonded to each other to form a ring structure. r is an integer of 1 to 3 and represents the number of phosphazenium cations;r-Represents an inorganic anion having a valence of r. Or a compound represented by the chemical formula (7)
[0027]
Embedded image
Figure 0003703261
[A, b, c and d in the chemical formula (7) are each a positive integer of 0 to 3, but all of a, b, c and d are not 0 at the same time. R is the same or different hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, and two Rs on the same nitrogen atom may be bonded to each other to form a ring structure. Q-Represents a hydroxy anion, an alkoxy anion, an aryloxy anion or a carboxy anion. ] A phosphazenium compound represented by the following formula: A process for producing a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer.
[0028]
The fifth object of the present invention is to produce a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer using a polyoxyalkylene polyol having a hydroxyl value of 2 to 100 mgKOH / g obtained by addition polymerization of an alkylene oxide to an active hydrogen compound using a phosphazenium compound as a catalyst. Is the method.
[0029]
The sixth object of the present invention is to perform the removal operation of the phosphazenium compound in the polyoxyalkylene polyol obtained by addition polymerization of an alkylene oxide to an active hydrogen compound using the phosphazenium compound as a catalyst by any one of the following methods a to d. Is a method for producing a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer, characterized by using a polyoxyalkylene polyol obtained by the following process.
a. After adding 1 to 40 parts by weight of water to 100 parts by weight of polyoxyalkylene polyol, at least one acid selected from an inorganic acid or an organic acid is added to 1 mol of phosphazenium compound in the polyoxyalkylene polyol. 0.5-2.5 mol is used to neutralize the phosphazenium compound at 50-130 ° C. Thereafter, a pressure reduction treatment is performed using 0.005 to 1.5 parts by weight of the adsorbent with respect to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol, water is distilled off, and the phosphazenium salt and the adsorbent are removed by a filtration operation.
b. After adding 1 to 40 parts by weight of an inert organic solvent and water to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol, the inorganic acid was added to 1 mol of the phosphazenium compound in the polyoxyalkylene polyol. Uses 0.5 to 2.5 moles of at least one acid selected from organic acids to neutralize the phosphazenium compound at 50 to 130 ° C. After that, 100 parts by weight of polyoxyalkylene polyol is subjected to pressure reduction using 0.005 to 1.5 parts by weight of adsorbent, water and organic solvent are distilled off, and phosphazenium salt and adsorbent are removed by filtration operation. To do.
c. To 100 parts by weight of polyoxyalkylene polyol, water alone or 1 to 200 parts by weight of an inert organic solvent is added to water and polyoxyalkylene polyol, and the mixture is separated. After washing with water, water and the organic solvent are distilled off by vacuum treatment. .
d. After adding 20 to 200 parts by weight of water to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol and bringing it into contact with the ion exchange resin at 15 to 100 ° C., the ion exchange resin is removed by filtration and dehydration is performed by a reduced pressure treatment.
[0030]
The seventh object of the present invention is to remove the phosphazenium compound by the sixth method of the present invention so that the phosphorus content derived from the phosphazenium compound contained in the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer is 100 ppm or less. There is provided a method for producing a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer.
[0032]
The silicon group-containing polyalkylene oxide polymer produced by the method of the present invention is characterized by using, as a raw material, a polyoxyalkylene polyol having a low unsaturation (low monool content) using a phosphazenium compound as a catalyst, It has a hydrolyzable silicon group and a urethane group. Since it contains a urethane group, the cured product obtained from the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer is excellent in mechanical strength.
And this silicon group containing polyalkylene oxide polymer is excellent in productivity compared with the thing using cesium hydroxide (CsOH) as a manufacturing catalyst of polyoxyalkylene polyol. Furthermore, since the total unsaturation (by-product of propylene oxide) of the polyoxyalkylene polyol which is the raw material of the polymer is low, the cured product prepared using the polymer has an elastic modulus, tensile strength and extensibility. Is expensive. A cured product obtained from a urethane-modified hydrolyzable silicon group-containing polyalkylene oxide polymer produced by the method of the present invention and having a curing component has less tack (stickiness) and surface contamination. Less is.
[0033]
Therefore, the urethane-modified hydrolyzable group-containing silicon-containing polyalkylene oxide polymer produced by the method of the present invention is an elastomer, adhesive, pressure-sensitive adhesive, paint, coating agent, sealing material, waterproofing agent, casting. It can be used in a wide range of fields such as elastic bodies and sprays.
[0034]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
First, the polyoxyalkylene polyol used in the present invention will be described. The phosphazenium compound in the present invention is represented by an extreme structural formula in which the phosphazenium cation in the phosphazenium compound represented by the chemical formula (6) or the chemical formula (7) is localized on the central phosphorus atom. However, countless infinite structural formulas are drawn in addition to this, and the positive charge is actually delocalized as a whole.
[0035]
In the phosphazenium cation represented by the chemical formula (6) or the chemical formula (7) in the present invention, a, b, c and d are each an integer of 0 to 3. Preferably it is an integer of 0-2. However, in all cases, all are not 0 at the same time. More preferably, regardless of the order of a, b, c and d, (2, 1, 1, 1), (1, 1, 1, 1), (0, 1, 1, 1), (0, 0 , 1, 1) or (0, 0, 0, 1) in combination. More preferably, it is a number in a combination of (1, 1, 1, 1), (0, 1, 1, 1), (0, 0, 1, 1) or (0, 0, 0, 1). .
[0036]
R in the phosphazenium cation represented by the chemical formula (6) or the chemical formula (7) in the present invention is the same or different hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms. Specifically, this R Is, for example, methyl, ethyl, n-propyl, isopropyl, allyl, n-butyl, sec-butyl, tert-butyl, 2-butenyl, 1-pentyl, 2-pentyl, 3-pentyl, 2-methyl-1-butyl , Isopentyl, tert-pentyl, 3-methyl-2-butyl, neopentyl, n-hexyl, 4-methyl-2-pentyl, cyclopentyl, cyclohexyl, 1-heptyl, 3-heptyl, 1-octyl, 2-octyl, 2 -Ethyl-1-hexyl, tert-octyl, nonyl, decyl, phenyl, 4-toluyl, benzyl, 1-phenylethyl or 2- Selected from aliphatic or aromatic hydrocarbon groups such Eniruechiru. Among these, an aliphatic hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms such as methyl, ethyl, n-propyl, isopropyl, tert-butyl, tert-pentyl, 1-octyl or tert-octyl is preferable. Groups are more preferred.
[0037]
In addition, when two Rs on the same nitrogen atom in the phosphazenium cation are bonded to form a ring structure, the divalent hydrocarbon group on the nitrogen atom is from 4 to 6 carbon atoms. A divalent hydrocarbon group having a main chain (the ring is a 5- to 7-membered ring containing a nitrogen atom), preferably tetramethylene, pentamethylene, hexamethylene, or the like. The chain is substituted with an alkyl group such as methyl or ethyl. More preferably, it is a tetramethylene or pentamethylene group. Such a ring structure may be taken for all possible nitrogen atoms in the phosphazenium cation, or a part thereof.
[0038]
T in the chemical formula (6) in the present inventionr-Represents an inorganic anion having a valence of r. And r is an integer of 1-3. Examples of such inorganic anions include boric acid, tetrafluoroboric acid, hydrocyanic acid, thiocyanic acid, hydrofluoric acid, hydrochloric acid, hydrohalic acid such as oxalic acid, nitric acid, sulfuric acid, phosphoric acid, phosphorous acid. Examples include inorganic anions such as acid, hexafluorophosphoric acid, carbonic acid, hexafluoroantimonic acid, hexafluorothalamic acid and perchloric acid. In addition, HSO as an inorganic anionFour -, HCOThree -There is also.
[0039]
In some cases, these inorganic anions can be exchanged for each other by an ion exchange reaction. Among these inorganic anions, anions of inorganic acids such as boric acid, tetrafluoroboric acid, hydrohalic acid, phosphoric acid, hexafluorophosphoric acid and perchloric acid are preferable, and a chlorine anion is more preferable.
[0040]
As a general example of the synthesis of the salt of the phosphazenium cation represented by the chemical formula (6) and the inorganic anion in the present invention, the following method may be mentioned.
(A) 1 equivalent of phosphorus pentachloride and 3 equivalents of a disubstituted amine (HNR2) And 1 equivalent of ammonia, and then this was treated with a base to obtain the chemical formula (8) [Chemical Formula 15]
[0041]
Embedded image
Figure 0003703261
[In the chemical formula (8), R is the same as R in the chemical formula (6). 2,2,2-tris (disubstituted amino) -2λFive-Synthesize phosphazenes.
(B) This phosphazene compound [chemical formula (8)] and bis (disubstituted amino) phosphorochloridate {(R2N)2After bis (disubstituted amino) tris (disubstituted amino) phosphoranylideneaminophosphine oxide obtained by reacting P (O) Cl} is chlorinated with phosphorus oxychloride and then reacted with ammonia, Treatment with a base gives the chemical formula (9)
[0042]
Embedded image
Figure 0003703261
[In the chemical formula (9), R is the same as R in the chemical formula (6). 2,2,4,4-pentakis (disubstituted amino) -2λFiveFive-Obtain phosphazenes.
(C) This phosphazene compound [Chemical Formula (9)] is used in place of the phosphazene compound [Chemical Formula (8)] used in (b) and reacted in the same manner as in (b) to give the chemical formula (10) [ 17
[0043]
Embedded image
Figure 0003703261
[In the chemical formula (10), R is the same as R in the chemical formula (6), and q represents an integer of 0 to 3. When q is 0, it is a disubstituted amine, 1 is a compound of the chemical formula (8), 2 is a compound of the chemical formula (9), and 3 is an oligophosphazene obtained in (c). . ] The oligophosphazene whose q is 3 among the compounds represented by this is obtained.
(D) The compounds of the chemical formula (10) of different q and / or R are reacted sequentially or simultaneously with the same compound of the chemical formula (10) of q and R with phosphorus pentachloride to give the chemical formula (6 ) R = 1, Tr-= Cl-A salt of the desired phosphazenium cation and chlorine anion is obtained. When it is desired to obtain a salt of an inorganic anion other than the chlorine anion, ion exchange is performed by a usual method, for example, a method of treating with a salt of an alkali metal cation and a desired inorganic anion or a method using an ion exchange resin. be able to. In this way, a salt of a general phosphazenium cation and an inorganic anion represented by the chemical formula (6) is obtained.
[0044]
The alkali metal or alkaline earth metal salt of the active hydrogen compound coexisting with the chemical formula (6) is a salt in which the active hydrogen of the active hydrogen compound is dissociated as a hydrogen ion and replaced with the alkali metal or alkaline earth metal ion. It is. As the active hydrogen compound that gives such a salt, dihydric or higher alcohols, phenol compounds, polyamines, alkanolamines and the like are preferable.
[0045]
For example, water, ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, 1,3-propanediol, 1,4-cyclohexanediol, 1,3-butanediol, 1,4-butanediol, 1,5-pentanediol , Dihydric alcohols such as neopentyl glycol, methylpentadiol, 1,6-hexanediol, 1,4-cyclohexanediol, alkanolamines such as monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, glycerin, diglycerin, tri Polyhydric alcohols such as methylolpropane, pentaerythritol, dipentaerythritol, glucose, sorbitol, sucrose, methylglycoside, bisphenol A, bisphenol F, bisphenol S, Zorushin, phenolic compounds hydroquinone, ethylenediamine, di (2-aminoethyl) amine, aliphatic amines such as hexane diamine, and the like.
[0046]
Alternatively, polyethylene glycol having a molecular weight of 100 to 1000 can also be used. Two or more of these active hydrogen compounds can be used in combination. Furthermore, compounds obtained by addition polymerization of about 2 to 8 moles of these active hydrogen compounds per equivalent of active hydrogen groups with a conventionally known method can also be used. Among these active hydrogen compounds, compounds having 2 to 3 active hydrogen groups in one molecule are preferable.
[0047]
In order to obtain a salt of an alkali metal or alkaline earth metal from these active hydrogen compounds, a metal selected from the active hydrogen compounds and alkali metals or alkaline earth metals, or a basic alkali metal or alkaline earth metal Conventional methods for reacting with metal compounds are used.
[0048]
Examples of the metal selected from alkali metals or alkaline earth metals include metal lithium, metal sodium, metal potassium, metal cesium, metal rubidium, metal magnesium, metal calcium, metal strontium, and metal barium.
[0049]
Examples of the basic alkali metal or alkaline earth metal compound include amides of alkali metal or alkaline earth metal such as sodium amide, potassium amide, magnesium amide or barium amide, n-propyllithium, n-butyllithium, Vinyl lithium, cyclopentadienyl lithium, ethynyl sodium, n-butyl sodium, phenyl sodium, cyclopentadienyl sodium, ethyl potassium, cyclopentadienyl potassium, phenyl potassium, benzyl potassium, diethyl magnesium, ethyl isopropyl magnesium, di- n-butyl magnesium, di-tert-butyl magnesium, vinyl magnesium bromide, phenyl magnesium bromide, dicyclopentadienyl magnesium, dimethyl carbonate Organic alkali metal or alkaline earth metal compounds such as calcium, potassium acetylide, ethyl strontium bromide, phenyl barium iodide, and alkali metal or alkaline earth metal hydride compounds such as sodium hydride, potassium hydride, calcium hydride Yes, hydroxides of alkali metals or alkaline earth metals such as sodium hydroxide, potassium hydroxide, lithium hydroxide, rubidium hydroxide, cesium hydroxide, magnesium hydroxide, calcium hydroxide, strontium hydroxide or barium hydroxide Lithium carbonate, sodium carbonate, potassium carbonate, rubidium carbonate, cesium carbonate, magnesium carbonate, calcium carbonate or barium carbonate carbonate such as alkaline earth metal carbonate, hydrogen carbonate Potassium, sodium hydrogen carbonate, hydrogen carbonate salts such as cesium hydrogencarbonate, and the like.
[0050]
A metal selected from these alkali metals or alkaline earth metals or a basic alkali metal or alkaline earth metal compound is selected according to the acidity of the active hydrogen compound. In addition, the alkali metal or alkaline earth metal salt of the active hydrogen compound thus obtained acts as a basic alkali metal or alkaline earth metal compound, and other active hydrogen compounds are converted into the alkali metal or alkaline earth metal. In some cases, it can be a salt of a similar metal.
[0051]
In an active hydrogen compound having a plurality of active hydrogens, all of the active hydrogens are released and an anion is formed by a metal selected from alkali metals or alkaline earth metals or a basic alkali metal or alkaline earth metal compound. In some cases, only a part of it may be released to become an anion. Of these alkali metal or alkaline earth metal salts of active hydrogen compounds, alkali metal salts of active hydrogen compounds are preferred, and the cation of the alkali metal salt of the active hydrogen compound is selected from lithium, sodium, potassium, rubidium or cesium. The selected cation is more preferred.
[0052]
The alkylene oxide is subjected to addition polymerization in the presence of a salt of a phosphazenium cation and an inorganic anion represented by the chemical formula (6) and an alkali metal or alkaline earth metal salt of an active hydrogen compound. At this time, a salt of an alkali metal or alkaline earth metal cation and an inorganic anion is by-produced. If this by-product salt inhibits the polymerization reaction, it is removed by a method such as filtration prior to the polymerization reaction. You can also keep it. In addition, a phosphazenium salt of an active hydrogen compound derived from a salt represented by the chemical formula (6) and an alkali metal or alkaline earth metal salt of the active hydrogen compound is isolated in advance, and alkylene oxide is polymerized in the presence of the salt. You can also.
[0053]
As a method for obtaining the phosphazenium salt of the active hydrogen compound in advance, the salt represented by the chemical formula (6) is reacted with the alkali metal or alkaline earth metal salt of the active hydrogen compound. The ratio is not particularly limited as long as the target salt is produced, and there is no particular problem even if any salt is excessive. Usually, the amount of the alkali metal or alkaline earth metal salt of the active hydrogen compound used is 0.2 to 5 equivalents, preferably 0 with respect to 1 equivalent of the salt of phosphazenium cation and inorganic anion. 0.5-3 equivalents, more preferably in the range of 0.7-1.5 equivalents.
[0054]
It is also possible to use a solvent in order to make the contact between the two effective. Any solvent may be used as long as it does not inhibit the reaction. Examples thereof include water, alcohols such as methanol, ethanol and propanol, ketones such as acetone and methyl ethyl ketone, n-pentane, n-hexane and cyclohexane. , Aliphatic or aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene or xylene, halogenated hydrocarbons such as dichloromethane, chloroform, bromoform, carbon tetrachloride, dichloroethane, orthodichlorobenzene, ethyl acetate, methyl propionate or benzoic acid Esters such as methyl, diethyl ether, tetrahydrofuran, 1,4-dioxane, ethers such as ethylene glycol dimethyl ether or triethylene glycol dimethyl ether, acetonitrile or propioni Nitriles Lil etc., N, N- dimethylformamide, dimethyl sulfoxide, sulfolane, polar aprotic solvents such as hexamethylphosphoric triamide or 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone.
[0055]
These solvents are selected according to the chemical stability of the starting salt used in the reaction. Preferred are aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene or xylene, ethers such as diethyl ether, tetrahydrofuran, 1,4-dioxane or ethylene glycol dimethyl ether, nitriles such as acetonitrile, and N, N -Polar aprotic solvents such as dimethylformamide, dimethyl sulfoxide, sulfolane, hexamethylphosphoric triamide or 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone. The solvents may be used alone or in combination of two or more. The raw material salt is preferably dissolved, but it may be in a suspended state.
[0056]
The temperature of this reaction is not uniform depending on the type, amount and concentration of the salt used, but is usually 150 ° C. or lower, preferably −78 to 80 ° C., more preferably 0 to 50 ° C. The reaction pressure can be any of reduced pressure, normal pressure and increased pressure, but preferably 0.1 to 10 kgf / cm.2(Absolute pressure, hereinafter 9.8 to 980 kPa), more preferably 1 to 3 kgf / cm2The range is (98 to 294 kPa). The reaction time is usually in the range of 1 minute to 24 hours, preferably 1 minute to 10 hours, more preferably 5 minutes to 6 hours.
[0057]
When the phosphazenium salt of the target active hydrogen compound is isolated from this reaction solution, a conventional method combining conventional means is used. The method is not uniform depending on the kind of the target salt, the kind and excess ratio of the two raw materials used, the kind and amount of the solvent used, and the like. Usually, the salt of alkali metal or alkaline earth metal cation and inorganic anion produced as a by-product is precipitated as a solid, so it can be solid-liquid separated by filtration or centrifugation after it has been concentrated or slightly concentrated. By removing this, the liquid can be concentrated to dryness to obtain the desired salt. If the by-product salt is still dissolved even after concentration, add a poor solvent as it is or after concentration to precipitate either the by-product salt or the target salt, or concentrate and dry to extract one. It can be separated by a method such as If the salt of the raw material used excessively is mixed in the target salt in a large amount, it can be extracted as it is or after being redissolved with another suitable solvent and separated. Further, if necessary, it can be purified by recrystallization or column chromatography. The desired salt is usually obtained as a highly viscous liquid or solid.
[0058]
The alkylene oxide is subjected to addition polymerization in the presence of a salt of a phosphazenium cation and an inorganic anion represented by the chemical formula (6) and an alkali metal or alkaline earth metal salt of an active hydrogen compound. At this time, an active hydrogen compound which is the same or different from the active hydrogen compound constituting the alkali metal or alkaline earth metal salt of the active hydrogen compound or the phosphazenium salt of the active hydrogen compound derived therefrom may be present in the reaction system. The amount of salt in the presence of salt is not particularly limited, but is 1 × 10 1 mole per 1 mole of alkylene oxide.-15~ 5x10-1Mol, preferably 1 × 10-7~ 1x10-1The range of moles.
[0059]
In another case of the method for producing a polyoxyalkylene polyol of the present invention, that is, a polyoxyalkylene polyol is produced by addition polymerization of an alkylene oxide in the presence of a phosphazenium compound represented by the chemical formula (7) and an active hydrogen compound. Describe the case. Q in the phosphazenium compound represented by the chemical formula (7)-Is an anion selected from the group consisting of a hydroxy anion, an alkoxy anion, an aryloxy anion and a carboxy anion.
[0060]
These Q-Of these, preferred are hydroxy anions, for example, alkoxy anions derived from aliphatic alcohols such as methanol, ethanol, n-propanol, and isopropanol, and derived from aromatic hydroxy compounds such as phenol and cresol. An aryloxy anion, for example, a carboxy anion derived from formic acid, acetic acid, propionic acid and the like.
[0061]
Among these, a hydroxy anion, for example, an alkoxy anion derived from a low-boiling alkyl alcohol such as methanol, ethanol or n-propanol, or a carboxy anion derived from a carboxylic acid such as formic acid or acetic acid is more preferable. More preferred are a hydroxy anion, a methoxy anion, an ethoxy anion and an acetate anion. These phosphazenium compounds may be used alone or in combination of two or more.
[0062]
As a general method for synthesizing the phosphazenium compound represented by the chemical formula (7), first, in the same manner as the method for synthesizing the salt represented by the chemical formula (6) described above, r = 1, T in the chemical formula (6)r-= Cl-Phosphazenium chloride is synthesized. The phosphazenium chloride is then treated with the desired chloride anion by a method such as treatment with an alkali metal or alkaline earth metal hydroxide, alkoxide, aryloxide or carboxylide, or a method utilizing an ion exchange resin. Anion Q-Can be replaced. In this way, a general phosphazenium compound represented by the chemical formula (7) is obtained.
[0063]
The active hydrogen compound coexisting with the phosphazenium compound represented by the chemical formula (7) is the same as that described in detail above as the active hydrogen compound giving an alkali metal or alkaline earth metal salt of the active hydrogen compound.
[0064]
In the method of the present invention in which a monoepoxide compound is subjected to addition polymerization in the presence of a phosphazenium compound represented by the chemical formula (7) and an active hydrogen compound, an excess of the active hydrogen compound usually used in excess remains as it is. In addition, water, alcohol, aromatic hydroxy compound or carboxylic acid is by-produced depending on the type of phosphazenium compound. If necessary, these by-products are removed prior to the alkylene oxide addition polymerization reaction. As the method, a conventional method such as a method of distilling off by heating or reduced pressure, a method of passing through an inert gas, or a method of using an adsorbent is used according to the physical properties of these by-products.
[0065]
Alkylene oxides that undergo addition polymerization to active hydrogen compounds in the presence of phosphazenium compounds include propylene oxide, ethylene oxide, butylene oxide, styrene oxide, cyclohexene oxide, epichlorohydrin, epibromohydrin, methyl glycidyl ether, and allyl glycidyl ether. Butyl glycidyl ether, phenyl glycidyl ether, 2-ethylhexyl glycidyl ether, sec-butylphenol glycidyl ether, 2-methyloctyl glycidyl ether, glycidyl methacrylate, glycidyl acrylate, trifluoropropylene oxide, and the like. Two or more of these may be used in combination. Of these, propylene oxide, butylene oxide, styrene oxide, ethylene oxide, and trifluoropropylene oxide are preferable. Particularly preferred are propylene oxide and ethylene oxide.
[0066]
The production of the polyoxyalkylene polyol in the present invention is usually carried out under the following conditions. That is, the phosphazenium compound represented by the chemical formula (6) or the chemical formula (7) with respect to 1 mol of the active hydrogen compound is 5 × 10 5.-Five~ 1 mole, preferably 1 x 10-Four~ 1x10-1Mole, more preferably 1 × 10-3~ 8x10-2The range of moles. When increasing the molecular weight of the polyoxyalkylene polyol, it is preferable to increase the concentration of the phosphazenium compound relative to the active hydrogen compound within the above range. The phosphazenium compound represented by the chemical formula (6) or the chemical formula (7) is 5 × 10 5 per mol of the active hydrogen compound.-FiveWhen it is lower than the mole, the polymerization rate of the alkylene oxide decreases, and the production time of the polyoxyalkylene polyol becomes longer. When the amount of the phosphazenium compound represented by the chemical formula (6) or the chemical formula (7) is more than 1 mole relative to 1 mole of the active hydrogen compound, the cost of the phosphazenium compound in the production cost of the polyalkylene oxide polymer increases. Moreover, the reaction temperature of alkylene oxide is 15-130 degreeC normally, Preferably it is 40-120 degreeC, More preferably, it is the range of 50-110 degreeC. When the reaction temperature of the alkylene oxide is carried out at a low temperature within the above range, it is preferable to increase the concentration of the phosphazenium compound with respect to the active hydrogen compound within the above-described range. The alkylene oxide supply method to the active hydrogen compound using the phosphazenium compound charged in the pressure-resistant reactor as a catalyst is a method of supplying a part of the required amount of alkylene oxide all at once, or continuously or intermittently supplying the alkylene oxide. A feeding method is used. In the method of supplying a part of the required amount of alkylene oxide in a lump, a method in which the reaction temperature at the initial stage of the alkylene oxide polymerization reaction is set to a lower temperature within the above range and the reaction temperature is gradually increased after the alkylene oxide is charged is preferable. . When the reaction temperature is lower than 15 ° C., the polymerization rate of the alkylene oxide decreases, and the production time of the polyoxyalkylene polyol becomes long. When reaction temperature exceeds 130 degreeC, when propylene oxide is used as alkylene oxide, the molecular weight distribution of polyoxyalkylene polyol will become wide.
[0067]
The maximum pressure during the reaction of alkylene oxide is 9 kgf / cm2(882 kPa, absolute pressure, the same applies hereinafter) is preferable. Usually, the reaction of alkylene oxide is performed by a pressure resistant reactor. The reaction of alkylene oxide may be started from a reduced pressure state or an atmospheric pressure state. When starting the reaction from an atmospheric pressure state, it is desirable to carry out in the presence of an inert gas such as nitrogen or helium. Maximum reaction pressure of alkylene oxide is 9kgf / cm2If it exceeds (882 kPa), the molecular weight distribution of the polyoxyalkylene polyol becomes wide. The maximum reaction pressure is preferably 8 kgf / cm2(784 kPa), more preferably 6 kgf / cm2(588 kPa). When propylene oxide is used as the alkylene oxide, the maximum reaction pressure is 6 kgf / cm.2(588 kPa) is preferred.
[0068]
In the alkylene oxide addition polymerization reaction, a solvent may be used if necessary. Examples of the solvent used include aliphatic hydrocarbons such as pentane, hexane and peptane, ethers such as tetrahydrofuran and dioxane, and aprotic polar solvents such as dimethyl sulfoxide and N, N-dimethylformamide. . When a solvent is used, a method of recovering and reusing the solvent after production is desirable in order not to increase the production cost of the polyoxyalkylene polyol.
[0069]
The hydroxyl value (hereinafter abbreviated as OHV) of the polyoxyalkylene polyol produced by the method described above is 2 to 100 mgKOH / g. Preferably, it is 5-80 mgKOH / g, More preferably, it is 6-50 mgKOH / g. When OHV is smaller than 2 mgKOH / g, the production time of the polyoxyalkylene polyol becomes longer. When the OHV is greater than 100 mg KOH / g, the molecular weight distribution of the polyoxyalkylene polyol we are focusing on is not significantly different from the polyoxyalkylene polyol obtained with the conventional KOH catalyst system.
[0070]
The molecular weight distribution of the polyoxyalkylene polyol is preferably in the range of 1.0 to 1.5. More preferably, it is in the range of 1.0 to 1.4, and most preferably in the range of 1.0 to 1.3. When the molecular weight distribution of the polyoxyalkylene polyol is larger than 1.5, the mechanical properties of the cured product are lowered. As a method for measuring the molecular weight distribution of the polyoxyalkylene polyol, a gel permeation chromatography (GPC) method is suitable.
[0071]
The cause of broadening the molecular weight distribution of the polyoxyalkylene polyol is a monol produced mainly as a by-product in the polymerization process of propylene oxide. Since the monool has an unsaturated group (for example, an allyl group or a propenyl group) at the molecular end, if the amount of monool by-product in the polyol increases, the mechanical properties and weather resistance of the cured product are increased. Property (ultraviolet light resistance) is lowered. Therefore, the amount of monool byproduct (total unsaturation) in the polyol is 0.07 meq. / G or less is preferable. More preferably, 0.05 meq. / G or less, most preferably 0.03 meq. / G or less.
[0072]
The head-to-tail bond selectivity by the propylene oxide addition polymerization in the polyoxyalkylene polyol using the phosphazenium compound of the present invention as a catalyst is preferably 95% or more. When the head-to-tail bond selectivity is less than 95%, the viscosity of the polyoxyalkylene polyol increases.
[0073]
Next, a method for removing a phosphazenium compound from a polyoxyalkylene polyol after addition polymerization of an alkylene oxide to an active hydrogen compound using a phosphazenium compound as a catalyst will be described.
a. After adding 1 to 40 parts by weight of water to 100 parts by weight of polyoxyalkylene polyol, at least one acid selected from an inorganic acid or an organic acid is added to 1 mol of phosphazenium compound in the polyoxyalkylene polyol. 0.5-2.5 mol is used to neutralize the phosphazenium compound at 50-130 ° C. Thereafter, 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol is subjected to a vacuum treatment using 0.005 to 1.5 parts by weight of the adsorbent, water is distilled off, and the phosphazenium salt and the adsorbent are removed by filtration (acid). Neutralization removal method).
b. After adding 1 to 40 parts by weight of an inert organic solvent and water to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol, the inorganic acid was added to 1 mol of the phosphazenium compound in the polyoxyalkylene polyol. Uses 0.5 to 2.5 moles of at least one acid selected from organic acids to neutralize the phosphazenium compound at 50 to 130 ° C. After that, 100 parts by weight of polyoxyalkylene polyol is subjected to pressure reduction using 0.005 to 1.5 parts by weight of adsorbent, water and organic solvent are distilled off, and phosphazenium salt and adsorbent are removed by filtration operation. (Acid neutralization removal method).
c. 1 to 200 parts by weight of water alone or a mixture of a solvent selected from an inert hydrocarbon solvent for water and a polyalkylene polyol is added to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol, and the mixture is separated, washed with water, And the organic solvent is distilled off (water washing treatment method).
d. After adding 20 to 200 parts by weight of water to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol and bringing it into contact with the ion exchange resin at 15 to 100 ° C. or less, the ion exchange resin is removed by filtration, and dehydration is performed by a reduced pressure treatment (ion exchange treatment method) ).
[0074]
First, method a and method b (acid neutralization removal method) will be described. A polyoxyalkylene polyol having a low OHV (in the range of OHV 2 to 30 mg KOH / g) described in the present application has a high molecular weight, and therefore has a low concentration of hydrophilic hydroxyl groups. In the polymerization reaction of alkylene oxide, if the amount of phosphazenium compound used in the active hydrogen compound is large, the amount of water or organic solvent used for neutralization of the phosphazenium compound reduces the concentration of phosphazenium compound from the polyoxyalkylene polyol. It becomes an important factor.
[0075]
In the neutralization, 1 to 40 parts by weight of water (method a) or a mixture of an organic solvent inert to the polyoxyalkylene polyol and water (method b) is used with respect to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol. Preferably it is 1-30 weight part, More preferably, it is 1.2-20 weight part. Water is an essential component, and at least 20% by weight of water in the mixed solvent is required even when an inert organic solvent and water are used for the polyoxyalkylene polyol. When the polyoxyalkylene polyol contains 10 mol% or more of oxyethylene groups which are hydrophilic groups, the amount of water used may be small. When there is no oxyethylene group, the amount of water used is increased. When the amount is less than 1 part by weight, the concentration of the phosphazenium compound in the product increases. If it exceeds 40 parts by weight, the energy consumed for dehydration and desolvation increases.
[0076]
Organic solvents inert to polyoxyalkylene polyols include toluenes, hexanes, pentanes, heptanes, butanes, lower alcohols, cyclohexanes, cyclopentanes and xylenes among hydrocarbon solvents. Can be mentioned. Distilling off these organic solvents from the polyoxyalkylene polyol is carried out by heating and depressurizing. The temperature was 100 to 140 ° C., and the degree of vacuum was 10 mmHgabs. A method of (1330 Pa) or less is preferred.
[0077]
As the acid for neutralizing the phosphazenium compound, at least one acid selected from inorganic acids or organic acids is used. Examples of inorganic acids include phosphoric acid, phosphorous acid, polyphosphoric acid, pyrophosphoric acid, hydrochloric acid, sulfuric acid, sulfurous acid, and aqueous solutions thereof. Examples of the organic acid include formic acid, oxalic acid, succinic acid, acetic acid, maleic acid, malic acid, salicylic acid, lactic acid, phthalic acid, and aqueous solutions thereof. In particular, phosphoric acid, hydrochloric acid, sulfuric acid, maleic acid, and oxalic acid are preferable, and they are preferably used in the form of an aqueous solution. These acids are used in an amount of 0.5 to 2.5 moles per mole of the phosphazenium compound contained in the polyoxyalkylene polyol. Preferably, it is 0.7-2.4 mol, More preferably, it is 0.9-2.3 mol. Neutralization is carried out in the range of 50 to 130 ° C. Most preferably, it is 70-95 degreeC.
[0078]
The neutralization time is 0.5 to 3 hours depending on the reaction scale. When the amount of acid is close to 2.5 moles relative to 1 mole of the phosphazenium compound, it is preferable to use an acid adsorbent in combination. When the amount is less than 0.5 mol, the phosphazene compound concentration of the polyoxyalkylene polyol in the product tends to be high. If it exceeds 2.5 mol, the amount of adsorbent used to remove the acid increases.
[0079]
After completion of the neutralization reaction, an adsorbent is charged. At that time, it is preferable to add an antioxidant such as tert-butylhydroxytoluene (hereinafter abbreviated as BHT) or 4,4'-tetramethyl-diaminodiphenylmethane, which is an antioxidant. The antioxidant is used in an amount of 200 to 5000 ppm based on the polyoxyalkylene polyol. Preferably it is 300-4000 ppm, More preferably, it is 350-2000 ppm. 0.005 to 1.5 parts by weight of an adsorbent that adsorbs acid and alkali components is added to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol. Preferably, it is 0.02-1.2 weight part, More preferably, it is 0.03-1.1 weight part.
[0080]
As the adsorbent, for example, synthetic magnesium silicate, synthetic aluminum silicate, activated clay, or acid clay is used. Since treatment with sodium hydroxide is performed in the step of producing the adsorbent, an adsorbent with a small amount of sodium elution is preferable. Specific adsorbents include Tomix series, for example, Tomix AD-600, Tomix AD-700 (manufactured by Tomita Pharmaceutical Co., Ltd.), KYOWARD series, for example KYOWARD 400, KYODWARD 500, KYODWARD 600, KYOO. It is commercially available under various trade names such as Word 700 (manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.), MAGNESOL (manufactured by DALLAS).
[0081]
After charging the adsorbent, water or water and the organic solvent are distilled off under reduced pressure. Further, the adsorbent may be added during the operation of distilling off water or water and the organic solvent under reduced pressure. Although the pressure reduction depends on the reaction scale, it is 100 to 140 ° C., 10 mmHgabs. It is performed for 3 to 12 hours under the condition of (1330 Pa). Thereafter, the polyoxyalkylene polyol is recovered by a filtration operation. At that time, a filter aid such as diatomaceous earth or celite may be used. The acid value in the polyoxyalkylene polyol obtained by such an operation is 0.05 mgKOH / g or less. More preferably, it is 0.03 mgKOH / g or less. When the acid value is higher than 0.05 mgKOH / g, the reactivity between the polyoxyalkylene polyol and the polyisocyanate compound is lowered.
[0082]
Subsequently, the water washing treatment method will be described. Add 1 to 200 parts by weight of water alone or a mixture of water and an inert hydrocarbon solvent to polyoxyalkylene polyol to 100 parts by weight of polyoxyalkylene polyol, stir, separate, wash with water, and then subject to reduced pressure treatment To remove the solvent. The water used is preferably ion exchange water or city water. When a mixed solvent of water and an organic solvent inert to the polyoxyalkylene polyol is used, 20% by weight or more of the mixed solvent is preferably water. Water alone or a mixture of water and an organic solvent is added to extract the phosphazenium compound in the polyoxyalkylene polyol into water. Perform liquid separation for 2 to 30 hours to exchange water. Depending on the reaction scale, wash 3-5 times. After washing with water, dehydration and desolvation are performed by heating and decompression. It is preferable to add the above-mentioned antioxidant before the heat treatment.
[0083]
The ion exchange treatment method will be described. After adding 20 to 200 parts by weight of water to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol and bringing it into contact with the ion exchange resin at 15 to 100 ° C., the ion exchange resin is removed by filtration and dehydration is performed by a reduced pressure treatment. As the ion exchange resin, a cation exchange resin is preferable, and a sulfonated product of a styrene-divinylbenzene copolymer is preferably used. Moreover, the thing of any form of a gel type | mold and a macroporous type | mold can be used for this invention. Furthermore, as the nature of the ion exchange resin, either strongly acidic or weakly acidic can be used, but a strongly acidic ion exchange resin is preferably used. This type of strongly acidic ion exchange resin includes Levacit S100, S109, SP112, SP120, SP100, S100LF (manufactured by Bayer), Diaion SK1B, PK208, PK212 (Mitsubishi Chemical), Dowex HCR- S, 50WX1, 50WX2 (manufactured by Dow Chemical Company), Amberlite IR120, IR122, 200C (manufactured by Rohm and Haas), etc. It is preferable to use the above-mentioned antioxidant during dehydration.
[0084]
Next, the manufacturing method of the silicon group containing polyalkylene oxide polymer of this invention is demonstrated. There are three methods for producing the polymer. As the first production method, the chemical formula (1) [Chemical Formula 18] is used with respect to 1 mol of the hydroxyl group in the polyoxyalkylene polyol obtained by the above-described method.
[0085]
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Figure 0003703261
[R in chemical formula (1)1Is a triorganosiloxy group having a monovalent hydrocarbon group selected from alkyl groups having 1 to 20 carbon atoms, aryl groups and aralkyl groups, or the same or different monovalent hydrocarbon groups having 1 to 15 carbon atoms. is there. R1When there are two, R1May be different from each other. X is a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more X exist, X may be different from each other. a is an integer of 1 to 3. R2Is the same or different divalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms. Or chemical formula (2)
[0086]
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Figure 0003703261
[X in Chemical Formula (2) is a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more X exist, X may be different from each other. a is an integer of 1 to 3. ] The manufacturing method of the silicon group containing polyalkylene oxide polymer with which the at least 1 sort (s) of silicon compound represented by this is made to react in the range of 0.5-1.6 mol.
[0087]
R in chemical formula (1)1Is a triorganosiloxy group having a monovalent hydrocarbon group selected from alkyl groups having 1 to 20 carbon atoms, aryl groups and aralkyl groups, or the same or different monovalent hydrocarbon groups having 1 to 15 carbon atoms. is there. R1When two or more exist, R1May be different from each other. Examples of such hydrocarbon groups include methyl, ethyl, n-propyl, isopropyl, allyl, n-butyl, sec-butyl, tert-butyl, 2-butenyl, 1-pentyl, 2-pentyl, and 3-pentyl. 2-methyl-1-butyl, isopentyl, tert-pentyl, 3-methyl-2-butyl, neopentyl, n-hexyl, 4-methyl-2-pentyl, cyclopentyl, cyclohexyl, 1-heptyl, 3-heptyl, 1 -Octyl, 2-octyl, 2-ethyl-1-hexyl, tert-octyl, nonyl, decyl, phenyl, 4-toluyl, benzyl, 1-phenylethyl, 2-phenylethyl and the like can be mentioned.
[0088]
X in the chemical formula (1) is a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more X exist, X may be different from each other. Specific examples of X include, for example, hydroxyl groups, halogen groups, alkoxy groups such as methoxy groups and ethoxy groups, acyloxy groups such as acetoxy groups, ketoximate groups such as acetoxymate groups and dimethyl ketoximate groups, amino groups, and amides. Group, aminooxy group, mercapto group, alkenyloxy group and the like. Particularly preferred X is a methoxy group or an ethoxy group. Moreover, a is an integer of 1-3. In particular, when X is a hydroxyl group, a is preferably 1 or 2. X must have at least one hydrolyzable group as described above. R2Is the same or different divalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms. Examples of the compound represented by the chemical formula (1) include isocyanate propyl triethoxy silane, isocyanate propyl dimethoxymethyl silane, and isocyanate propyl trimethoxy silane.
[0089]
X and a in the chemical formula (2) are the same as those described in the description of the chemical formula (1). Examples of the compound represented by the chemical formula (2) include isocyanate trimethoxysilane, isocyanate triethoxysilane, dimethoxydiisocyanate silane, diethoxydiisocyanate silane, methoxytriisocyanate silane, and ethoxytriisocyanate silane.
[0090]
In the present invention, the silicon compound represented by the chemical formula (1) or the chemical formula (2) is reacted in the range of 0.5 to 1.6 mol with respect to 1 mol of the hydroxyl group in the polyoxyalkylene polyol. Preferably, it is 0.7-1.5 mol, More preferably, it is 0.9-1.3 mol. When the silicon compound is less than 0.5 mole relative to 1 mole of the hydroxyl group in the polyoxyalkylene polyol, the strength of the cured product using the polymer is lowered. Moreover, when there are more silicon compounds than 1.6 mol, the extensibility of the hardened | cured material using this polymer will fall. In the reaction, two or more polyoxyalkylene polyols having different average molecular weights and average functional group numbers may be used in combination.
[0091]
The reaction temperature between the polyoxyalkylene polyol and the silicon compound represented by the chemical formula (1) or (2) is 30 to 150 ° C, preferably 35 to 130 ° C, more preferably 40 to 120 ° C. The reaction is preferably performed in the presence of an inert gas such as nitrogen or helium. The reaction may be under atmospheric pressure or under pressure. Depending on the reaction scale, the reaction is usually carried out for 1 to 10 hours.
[0092]
In the reaction, a catalyst may be used. As such a catalyst, conventionally known catalysts for producing polyurethanes such as amine compounds and organometallic compounds can be used. Examples of the amine compound include triethylamine, tripropylamine, tributylamine, N, N, N ′, N′-tetramethylhexamethylenediamine, N-methylmorpholine, N-ethylmorpholine, dimethylcyclohexylamine, bis [2- (Dimethylamino) ethyl] ether, triethylenediamine and salts of triethylenediamine include organometallic compounds such as tin acetate, tin octylate, tin oleate, tin laurate, dibutyltin diacetate, dibutyltin dilaurate, dibutyltin dichloride , Lead octoate, lead naphthenate, nickel naphthenate and cobalt naphthenate. These catalysts can be used alone or in combination of two or more. The amount used is usually 0.001 to 3.0 parts by weight, preferably 0.01 to 1.0 parts by weight, per 100 parts by weight of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention.
[0093]
Next, the second method for producing the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention will be described. With respect to 1 mol of isocyanate group in an isocyanate group-containing urethane prepolymer obtained by reacting a polyoxyalkylene polyol obtained by addition polymerization of an alkylene oxide to an active hydrogen compound and a polyisocyanate compound using a phosphazenium compound as a catalyst, the chemical formula (3) 20]
[0094]
Embedded image
Figure 0003703261
[R in chemical formula (3)1Is a triorganosiloxy group having a monovalent hydrocarbon group selected from alkyl groups having 1 to 20 carbon atoms, aryl groups and aralkyl groups, or the same or different monovalent hydrocarbon groups having 1 to 15 carbon atoms. . R1When there are two, R1May be different from each other. X is a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more X exist, X may be different from each other. a is an integer of 1 to 3. RThreeIs the same or different divalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, or -CH2-NH-CH2-It is a C1-C20 bivalent organic group which has a coupling | bonding. W is a primary amino group or a mercapto group. ] The silicon group containing polyalkylene oxide polymer is made to react in the range of 0.5 to 1.6 mol.
[0095]
A polyoxyalkylene polyol obtained by addition polymerization of an alkylene oxide to an active hydrogen compound using a phosphazenium compound as a catalyst can be obtained by the method described above. Two or more polyoxyalkylene polyols having different average molecular weights and average functional group numbers may be used in combination. As the polyisocyanate compound, known compounds used for the production of aromatic, aliphatic and alicyclic polyurethanes having two or more isocyanate groups in one molecule can be used.
[0096]
For example, 2,4-tolylene diisocyanate, 2,6-tolylene diisocyanate, 80/20 weight ratio of these polyisocyanate compounds (hereinafter abbreviated as TDI-80 / 20), 65/35 weight ratio (hereinafter, Abbreviated as TDI-65 / 35), hydrogenated 2,4-tolylene diisocyanate, hydrogenated 2,6-tolylene diisocyanate, hydrogenated to the aromatic ring in these tolylene diisocyanate compounds, these waters 80/20 weight ratio of hydrogenated tolylene diisocyanate (hereinafter abbreviated as hydrogenated TDI-80 / 20), 65/35 weight ratio (hereinafter abbreviated as hydrogenated TDI-65 / 35). 4,4'-diphenylmethane diisocyanate, 2,4'-diphenylmethane diisocyanate, 2,2'-diphenylmethane diisocyanate , Any isomer mixture of diphenylmethane diisocyanate, and 4,4′-dicyclohexylmethane diisocyanate (hereinafter abbreviated as hydrogenated MDI), isopropylidenebis (4-cyclohexylisocyanate), 2,2,4-trimethylhexa Methylene diisocyanate, 2,4,4-trimethylhexamethylene diisocyanate, vitorylene diisocyanate, metaxylene diisocyanate, toluidine diisocyanate, xylylene diisocyanate, isocyanate hydrogenated to an aromatic ring (hereinafter abbreviated as hydrogenated XDI) ), Lysine diisocyanate methyl ester, hexamethylene diisocyanate, isophorone diisocyanate, naphthalene diisocyanate, paraphenylene dii Cyanate, norbornene diisocyanate and carbodiimide modified products of these polyisocyanate compounds, biuret modified products thereof.
[0097]
The above-mentioned polyisocyanate compounds can be mixed and used at an arbitrary ratio. Among these polyisocyanate compounds, a mixture of 2,4- and 2,6-tolylene diisocyanate is preferable, and TDI-80 / 20, TDI-65 / 35, hydrogenated TDI-80 / 20, and hydrogenated TDI. -65/35 is exemplified, and examples include paraphenylene diisocyanate, diphenylmethane diisocyanates, hydrogenated MDIs, xylylene diisocyanate, hydrogenated XDI, hexamethylene diisocyanate, cyclohexyl diisocyanate, norbornene diisocyanate, and isophorone diisocyanate.
[0098]
The isocyanate group-containing urethane prepolymer reaction between a polyoxyalkylene polyol and a polyisocyanate compound is usually performed in the presence of an inert gas such as nitrogen or helium. When the polyol and the polyisocyanate compound are reacted, the equivalent ratio (NCO index) of the isocyanate group to the hydroxyl group is in the range of 0.8 to 6.0. Preferably, the NCO index is in the range of 0.9 to 5.0, most preferably in the range of 1.1 to 4.0.
[0099]
The reaction temperature is preferably 20 to 140 ° C, more preferably 30 to 130 ° C, and most preferably 35 to 120 ° C. When the reaction temperature is lower than 20 ° C., the urethane prepolymer reaction time becomes longer. When reaction temperature exceeds 140 degreeC, it will become easy to produce | generate the dimer which the prepolymer and the partially isocyanated polyol reacted. Depending on the reaction scale, the reaction is usually carried out for 1 to 10 hours. In the reaction, a catalyst may be used. As the catalyst, the aforementioned compounds can be used. The amount of its use is 0.001-3 weight part normally with respect to 100 weight part of isocyanate group containing urethane prepolymers, Preferably it is 0.01-2 weight part.
[0100]
R in chemical formula (3)1, X and a are the same as those described in the description of the chemical formula (1). RThreeIs the same or different divalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, or -CH2-NH-CH2-It is a C1-C20 bivalent organic group which has a coupling | bonding. W is a primary amino group or a mercapto group.
[0101]
Examples of such compounds include γ-aminopropyltriethoxysilane, γ-aminopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropylmethyldiethoxysilane, γ-aminopropylmethyldimethoxysilane, and N-β- (aminoethyl). -Γ-aminopropyltrimethoxysilane, N-β- (aminoethyl) -γ-aminopropylmethyldimethoxysilane, N-β- (aminoethyl) -γ-aminopropyltriethoxysilane, N-β- (aminopentyl) ) -Γ-aminopropyltrimethoxysilane, N-β- (aminoethyl) -γ-aminoisobutyltrimethoxysilane, N-phenylaminoisobutyldimethoxymethylsilane, N-phenylaminoisobutyldiethoxysilane and other amino group-containing alkoxy Silane, γ-mercaptopropyl Mercapto group-containing alkoxysilane such as methoxy silane.
[0102]
The silicon compound represented by the chemical formula (3) is reacted in the range of 0.5 to 1.6 mol with respect to 1 mol of the isocyanate group in the aforementioned isocyanate group-containing urethane prepolymer. Preferably, it is 0.7-1.5 mol, More preferably, it is 0.9-1.3 mol. When the silicon compound is less than 0.5 mole relative to 1 mole of the isocyanate group in the prepolymer, the strength of the cured product using the polymer is lowered. Moreover, when there are more silicon compounds than 1.6 mol, the extensibility of the hardened | cured material using this polymer will fall.
[0103]
The reaction temperature of the isocyanate group-containing urethane prepolymer and the silicon compound represented by the chemical formula (3) is 30 to 150 ° C, preferably 35 to 130 ° C, more preferably 40 to 120 ° C. The reaction is preferably performed in the presence of an inert gas such as nitrogen or helium. The reaction may be under atmospheric pressure or under pressure. Depending on the reaction scale, the reaction is usually carried out for 1 to 10 hours. Since primary amino groups or mercapto groups are highly reactive with isocyanate groups, the reaction is usually carried out without a catalyst, but a catalyst may be used. As the catalyst, the aforementioned compounds can be used. The amount of its use is 0.001-0.1 weight part normally with respect to 100 weight part of silicon group containing polyalkylene oxide polymers of this invention.
[0104]
A third method for producing the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention will be described. With respect to 1 mol of a hydroxyl group in a polyoxyalkylene polyol obtained by addition polymerization of an alkylene oxide to an active hydrogen compound using a phosphazenium compound as a catalyst, the chemical formula (4)
[0105]
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Figure 0003703261
[R in chemical formula (4)FourConsists of a divalent organic group having 1 to 15 carbon atoms. RFiveIs a hydrogen group or a monovalent hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms. The unsaturated group-containing monoisocyanate compound represented by formula (5) is reacted in the range of 0.8 to 1.6 mol, and then expressed with respect to 1 mol of the hydroxyl group in the polyoxyalkylene polyol, the chemical formula (5)
[0106]
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Figure 0003703261
[R in chemical formula (5)1Is a triorganosiloxy group consisting of a monovalent hydrocarbon group selected from alkyl groups having 1 to 20 carbon atoms, aryl groups and aralkyl groups, or the same or different monovalent hydrocarbon groups having 1 to 15 carbon atoms. . R1When there are two, R1May be different from each other. X is a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more X exist, X may be different from each other. a is an integer of 1 to 3. In the presence of a Group VIII transition metal catalyst, a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer is produced in the range of 0.5 to 1.6 mol.
[0107]
A polyoxyalkylene polyol obtained by addition polymerization of an alkylene oxide to an active hydrogen compound using a phosphazenium compound as a catalyst can be obtained by the method described above. Two or more polyoxyalkylene polyols having different average molecular weights and average functional group numbers may be used in combination. R in chemical formula (4)FourIs a divalent organic group having 1 to 15 carbon atoms, and RFiveIs a hydrogen group or a monovalent hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms. Examples of such unsaturated group-containing monoisocyanate compounds include allyl isocyanate and dimethyl-m-isopropenyl benzyl isocyanate.
[0108]
In this invention, the unsaturated group containing monoisocyanate compound represented by Chemical formula (4) is 0.8-1.6 mol with respect to 1 mol of hydroxyl groups in polyoxyalkylene polyol, Preferably, 0.9-1 The reaction is carried out in the range of 0.5 mol, more preferably 0.9 to 1.4 mol. When the unsaturated group-containing monoisocyanate compound is less than 0.8 mol, the strength of the cured product using the polymer is lowered. Moreover, when there are more unsaturated group containing monoisocyanate compounds than 1.6 mol, the extendibility of the hardened | cured material using this polymer will fall.
[0109]
The reaction temperature of the polyoxyalkylene polyol and the unsaturated group-containing monoisocyanate compound represented by the chemical formula (5) is 30 to 150 ° C, preferably 35 to 130 ° C, more preferably 40 to 120 ° C. The reaction is preferably performed in the presence of an inert gas such as nitrogen or helium. The reaction may be under atmospheric pressure or under pressure. Depending on the reaction scale, the reaction is usually carried out for 1 to 10 hours.
[0110]
In the reaction, a catalyst may be used. As the catalyst, the aforementioned compounds can be used. The amount of its use is 0.001-3.0 weight part normally with respect to 100 weight part of polyoxyalkylene polyols of this invention, Preferably, it is 0.005-2 weight part. Moreover, after completion | finish of reaction, a pressure is 50 mmHgabs. (6650 Pa), preferably 10 mmHgabs. (1330 Pa), more preferably 1 mmHgabs. (133 Pa) It is preferable to perform the heating and decompression operation under the following conditions.
[0111]
By the above operation, the polyoxyalkylene polyol and the unsaturated group-containing monoisocyanate compound are reacted, and then reacted with the silicon hydride compound represented by the chemical formula (5). R in chemical formula (5)1, X and a are the same as those described in chemical formula (1).
[0112]
Examples of the compound represented by the chemical formula (5) include halogenated silicon compounds such as trichlorosilane, methyldichlorosilane, dimethylchlorosilane, and trimethylsiloxydichlorosilane, trimethoxysilane, triethoxysilane, methylmethoxysilane, and phenyl. Alkoxy silicon compounds such as dimethoxysilane, 1,3,3,5,5,7,7-heptamethyl-1,1-dimethoxytetrasiloxane, and acyloxysilicon compounds such as methyldiacetoxysilane and trimethylsiloxymethylacetoxysilane Ketoximate silicon compounds such as bis (dimethylketoxymate) methylsilane, bis (cyclohexylketoximate) methylsilane, bis (diethylketoxymate) trimethylsiloxysilane, dimethylsilane, trime Examples include hydrosilicon compounds such as lucyloxymethylsilane and 1,1-dimethyl-2,2-dimethyldisiloxane, and alkenyloxysilanes such as methyltri (isopropenyloxy) silane, but are limited to these compounds. It is not something. These compounds may be used alone or in combination of two or more.
[0113]
The amount of the silicon hydride compound represented by the chemical formula (5) is 0.5 to 1.6 mol, preferably 0.6 to 1.5 mol, most preferably 1 mol of the hydroxyl group in the polyoxyalkylene polyol. Preferably it is 0.7-1.4 mol. When the usage-amount of a silicon hydride compound will be less than 0.5 with respect to 1 mol of hydroxyl groups in a polyol, the intensity | strength of the hardened | cured material using this polymer will fall. Moreover, when it exceeds 1.6 mol, the extensibility of the hardened | cured material using this polymer will fall.
[0114]
The reaction of a reaction product of an unsaturated group-containing monoisocyanate compound and a polyoxyalkylene polyol with the silicon hydride compound represented by the chemical formula (1) is usually known in the presence of an inert gas such as nitrogen or helium. In general, the reaction is carried out for 1 to 8 hours, depending on the reaction temperature of 40 to 140 ° C. and the reaction scale, using a group VIII transition metal compound such as a platinum compound, rhodium compound or palladium compound as a catalyst. At this time, it may be under atmospheric pressure or under pressure. Examples of the platinum-based catalyst include chloroplatinic acid, finely divided platinum, finely divided platinum adsorbed on a carbon powder carrier, platinum alumina, a platinum-vinylsiloxane complex, a platinum-phosphine complex, or a platinum-phosphite complex. Further, platinum-hydrocarbon composites described in USP 3,159,601 and USP 3,159,662 and platinum alcoholate catalysts described in USP 3,220,972 are exemplified. These catalysts are used in an amount of 0.0001 to 2 parts by weight, preferably 0.001 to 2 parts by weight, based on 100 parts by weight of a compound obtained by reacting an unsaturated group-containing monoisocyanate compound and a polyoxyalkylene polyol.
[0115]
It is desirable to remove the catalyst remaining in the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer obtained by the above method. The method for removing the catalyst is not particularly limited, but is generally performed by filtration, filtration after the adsorbent treatment described above, or the like. Further, when the catalyst is used in the form of a solution, it is preferable to remove the solvent by a reduced pressure treatment operation. When an unreacted silicon compound is present, a reduced pressure treatment operation such as 50 to 150 ° C. and a pressure of 50 mmHgabs. (6650 Pa) or less, preferably 10 mmHgabs. (1330 Pa) Recovery is performed under the following conditions.
[0116]
Part or all of X which is a hydrolyzable group in the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention obtained by the three production methods described above can be further converted into another hydrolyzable group. . For example, when X is a halogen group, it can be converted into an alkoxy group, acyloxy group, aminooxy group, alkenyloxy group, hydroxyl group or the like.
[0117]
The average number of hydrolyzable silicon groups in one molecule in the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer according to the production method of the present invention is at least 1.6 or more, particularly preferably at least 1.9 or more. The average molecular weight of the polymer is 3,000 to 35,000, preferably 5,000 to 28,000, most preferably 5,000 to improve the workability and the physical properties of the resulting cured product. 20,000. In addition, since a chain extension reaction or a crosslinking reaction proceeds due to moisture in the air of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer, it is preferable to carry out a heating and vacuum dehydration operation after the production.
[0118]
The content of phosphorus derived from the phosphazenium compound in the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer after the purification step is 100 ppm or less, preferably 80 ppm or less. When the content of phosphorus derived from the phosphazenium compound in the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer is more than 100 ppm, the change in viscosity of the polymer over time increases.
[0119]
Next, the moisture curable composition which uses the silicon group containing polyalkylene oxide polymer obtained by the manufacturing method of this invention as a hardening component is demonstrated. The moisture curable composition of the present invention includes a physical property improving agent such as a curing catalyst, an antistatic agent and a silane coupling agent, a filler, a reinforcing agent, a plasticizer, an anti-sagging agent, a colorant, and an anti-aging agent depending on the purpose. You may mix | blend various additives, such as an agent, a flame retardant, and a fluorine-containing hydrocarbon compound.
[0120]
The curing catalyst is a catalyst for curing the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer to a solid having rubber-like elasticity, and a conventionally known silanol condensation catalyst can be used. Examples of such catalysts include titanic acid esters such as tetrabutyl titanate and tetrapropyl titanate, dibutyltin dilaurate, dibutyltin maleate, dibutyltin diacetate, tin octylate, tin naphthenate, tin laurate, and ferrous acid. Tin carboxylates such as tin, dibutyltin oxide, reaction product of dibutyltin oxide and phthalate, organic compounds such as dibutyltin diacetylacetate, aluminum triacetylacetate, aluminum trisethylacetate, diisopropoxyaluminum, ethylacetoacetate Aluminum compounds, chelate compounds such as zirconium tetraacetyl acetate, titanium tetraacetyl acetate, lead octylate, iron naphthenate, bismuth-tris (neodecanoate) Bismuth - Bismuth compounds such as tris (2-ethylhexoate) and the like.
[0121]
In addition, butylamine, octylamine, dibutylamine, monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, diethylenetriamine, triethylenetetramine, oleylamine, octylamine, cyclohexylamine, benzylamine, diethylaminopropylamine, xylylenediamine, triethylenediamine, guanidine, Diphenylguanidine, 2,4,6-tris (dimethylaminomethyl) phenol, morpholine, N-methylmorpholine, 1,3-diazabicyclo (5,4,6) undecene-7 (hereinafter abbreviated as DBU) and the like. Examples thereof include amine compounds and their carboxylates.
[0122]
In addition, reaction products of these amine compounds and epoxy resins, and silicon compounds having an amino group such as γ-aminopropyltrimethoxysilane, N- (β-aminoethyl) aminopropylmethyldimethoxysilane, and the like. It is done. These metal-based and amine-based compound catalysts may be used alone or in combination of two or more. These curing catalysts are usually used in an amount of 0.001 to 5 parts by weight, preferably 0.01 to 3 parts by weight, based on 100 parts by weight of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention.
[0123]
The antistatic agent is used for reducing adhesion of dust to the surface of the cured product due to static electricity, and a conventionally known compound can be used. For example, nonionic antistatic agents such as polyoxyethylene alkylamine, polyoxyethylene alkylamide, polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkylphenyl ether, glycerin partial fatty acid ester, sorbitan partial fatty acid ester, alkyl sulfonate, alkyl benzene Anionic antistatic agents such as sulfonate, alkyl sulfate, alkyl phosphate, etc., cationic antistatic agents such as quaternary ammonium chloride, quaternary ammonium sulfate, quaternary ammonium nitrate, alkylbetaine type, alkylimidazoline type, Examples include amphoteric antistatic agents such as alkylalanine type, and antistatic agents of chargeable resin type such as polyvinylbenzyl type cation and polyacrylic acid type cation. These antistatic agents are usually used in an amount of 0.01 to 10 parts by weight, preferably 0.1 to 8 parts by weight, based on 100 parts by weight of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention.
[0124]
The physical property improver refers to a compound used for improving the adhesion of a cured product to a substrate or mechanical properties, and usually includes a silane coupling agent and the like. Examples of such compounds include γ-glycidoxypropylmethyldimethoxysilane, γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, N- (β-aminoethyl) aminopropylmethyldimethoxysilane, N- (β-aminoethyl). Aminopropyltrimethoxysilane, γ-mercaptopropylmethyldimethoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, methyltrimethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, trimethylmethoxysilane, n-propyltrimethoxysilane, dimethyldiisopropenoxysilane, methyl Triisopropenoxysilane, vinyltrimethoxysilane, vinyldimethylmethoxysilane, γ-aminopropyltrimethoxysilane, trimethylsilanol, diphenylmethylsilanol, dimethylphenyl Silanol, and the like. These physical property improvers may be used alone or in combination of two or more. These physical property improvers are usually used in an amount of 0.01 to 10 parts by weight, preferably 0.05 to 8 parts by weight, based on 100 parts by weight of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention.
[0125]
As fillers, fumed silica, silica, anhydrous silicic acid, carbon black, calcium carbonate, magnesium carbonate, diatomaceous earth, calcined clay, talc, titanium oxide, barium sulfate, bentonite, ferric oxide, hydrogenated castor oil, stearin Examples include zinc acid. These fillers may be used alone or in combination of two or more. Moreover, the addition amount is 10-200 weight part normally with respect to 100 weight part of silicon group containing polyalkylene oxide polymers of this invention, Preferably it is 15-100 weight part.
[0126]
Examples of the reinforcing agent include carbon black as a black filler, white carbon and silica as a white filler, kaolin as a silicate, bentonite, anhydrous fine powder silicic acid, barite, gypsum, bone powder, dolomite and the like. These reinforcing agents may be used alone or in combination of two or more. Moreover, the addition amount is 1-200 weight part normally with respect to 100 weight part of silicon group containing polyalkylene oxide polymers of this invention, Preferably it is 6-100 weight part.
[0127]
As plasticizers, dioctyl phthalate, dibutyl phthalate, dipeptyl phthalate, diisodecyl phthalate, dioctyl adipate, butyl benzyl phthalate, butyl phthalyl butyl glycolate, dioctyl sebacate, tricresyl phosphate, tributyl phosphate, chlorinated paraffin, petroleum ether , Diethylene glycol dibenzoate, triethylene glycol dibenzoate, and the like, or high molecular weight compounds having a molecular weight of 4000 to 12,000.
[0128]
Examples of such high molecular weight compounds include polyoxyalkylene compounds, polyester compounds, polystyrene, poly α-methylstyrene, poly (styrene-acrylonitrile) copolymers, polybutadiene, polyisoprene, polybutene, and the like. These high molecular weight compounds preferably have few hydrophilic functional groups such as hydroxyl groups and carboxyl groups. Moreover, when using a high molecular weight plasticizer, the addition amount is 0.1-6 weight part with respect to 100 weight part of silicon group containing polyalkylene oxide polymers of this invention. These plasticizers may be used alone or in combination of two or more. The addition amount of the plasticizer is usually 0.1 to 70 parts by weight, preferably 1 to 40 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention.
[0129]
Examples of the sag-preventing agent include hydrogenated castor oil compounds, calcium stearate, aluminum stearate, barium stearate and the like. The addition amount is usually 0.01 to 20 parts by weight, preferably 0.1 to 10 parts by weight, based on 100 parts by weight of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention.
[0130]
As the colorant, conventionally known inorganic pigments, organic pigments, dyes and the like can be used according to the purpose. The addition amount is usually 0.01 to 30 parts by weight, preferably 0.1 to 20 parts by weight, based on 100 parts by weight of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention.
[0131]
Examples of the stabilizer include an antioxidant, an ultraviolet absorber, and a heat stabilizer. The antioxidant is not particularly limited. For example, butylhydroxyanisole, t-butylhydroxytoluene, 1,3,5-trimethyl-2,4,6-tris (3,5-di-t-butyl-4-hydroxy Benzyl) benzene, 3,9-bis [2- [3- (3-tert-butyl-4-hydroxy-5-methylphenyl) -propionyloxy] -1,1-dimethylethyl] -2,4,8 , 10-tetraoxaspiro (5,5) undecane, distearyl thiodipropionate and the like.
[0132]
Examples of the ultraviolet absorber include pt-butylphenyl salicylate, 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone, 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone and the like. Examples of the heat stabilizer include tris (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite, triphenyl phosphite, and trilauryl phosphite. These addition amounts are preferably 100 to 8000 ppm for the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention.
[0133]
Examples of the flame retardant include tris (2-chloropropyl) phosphate, tris (dichloropropyl) phosphate, tris (dibromopropyl) phosphate, tris (2,2-chloroethyl) phosphate, hexabromocyclododecane, manufactured by Daihachi Chemical Co., Ltd. CR-505 and CR-507, Phosagard 2XC-20 and C-22-R manufactured by Monsanto Chemical Co., Fyroll-6 manufactured by Stoffer Chemical Co., ammonium polyphosphate, diethylbishydroxyethylaminoethyl phosphate, dibromopropanol, and the like It is done. The amount used is 0.05 to 30 parts by weight, preferably 0.2 to 20 parts by weight, based on 100 parts by weight of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention.
[0134]
Examples of the fluorine-containing hydrocarbon compound include conventionally known compounds having a perfluorohydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, or compounds containing silicon in the perfluorohydrocarbon group. The amount of the compound used is usually 0.01 to 20 parts by weight, preferably 0.01 to 15 parts by weight, based on 100 parts by weight of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention.
[0135]
Further, for the purpose of suppressing the change in viscosity over time of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer obtained in the present invention, the polymer is added to lower alcohols such as methanol and ethanol, γ-glycidoxypropylmethyldimethoxysilane, γ -Glycidoxypropyltrimethoxysilane, γ-mercaptopropylmethyldimethoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, methyltrimethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, trimethylmethoxysilane, n-propyltrimethoxysilane, dimethyldiisopropenoxy An alkoxysilane compound such as silane, methyltriisopropenoxysilane, vinyltrimethoxysilane, or vinyldimethylmethoxysilane may be added. These compounds can be used alone or in combination of two or more. The amount used is 0.001 to 5 parts by weight, preferably 0.003 to 4 parts by weight, per 100 parts by weight of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention.
[0136]
Examples of the organic solvent inert to the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer obtained by the method of the present invention include aromatic hydrocarbons such as toluene and xylene, ethyl acetate, butyl acetate, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, and diisobutyl ketone. Etc. These organic solvents can be used alone or in combination of two or more. The amount used is 0.1 to 30 parts by weight, preferably 0.5 to 20 parts by weight, based on 100 parts by weight of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer of the present invention.
[0137]
Furthermore, antifungal agents such as bis (tri-n-butyltin) oxide, antifoaming agents and the like can be used for the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer obtained by the method of the present invention, depending on the purpose. After preparing the cured product composition, it is preferable to sufficiently remove moisture by contacting with a moisture removing agent such as synthetic zeolite, activated alumina and silica gel.
[0138]
The moisture curable composition described above can be applied to a one-component curable composition in which all the ingredients are mixed and stored in advance and cured by moisture in the air after construction. Also, a two-component curable composition in which the above-mentioned curing agent in which each component and water are blended in advance and the main component in which various components are blended with the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer obtained by the method of the present invention are mixed before use. It can also be applied to objects.
[0139]
The moisture curable composition of the present invention can be used for various applications such as adhesives, pressure-sensitive adhesives, paints, coating agents, sealing materials, waterproofing agents, cast elastic bodies, spraying agents and the like.
[0140]
【Example】
EXAMPLES Examples and comparative examples of the present invention will be shown below to clarify aspects of the present invention, but the present invention is not limited to these examples.
The hydroxyl value (hereinafter abbreviated as OHV. Unit: mgKOH / g) and the total unsaturation degree (hereinafter abbreviated as C = C. Unit: meq./g) of the polyoxyalkylene polyols of Examples and Comparative Examples are as follows. It calculated | required by the method of JISK-1557 description.
In the synthesis of polyoxyalkylene polyol, the following phosphazenium compounds were used as polymerization catalysts for alkylene oxide.
[0141]
<Preparation of phosphazenium compound (hereinafter abbreviated as P5NMe2OH)>
Tetrakis [tris (dimethylamino) phosphoranylideneamino] phosphonium chloride {[(Me2N)ThreeP = N]FourP+Cl-} Was prepared into a 2.5 wt% aqueous solution with water (hereinafter abbreviated as ultrapure water) adjusted to a specific resistance value of 16 MΩ-cm by MILLI-Q Labo (compact ultrapure water device manufactured by Nihon Millipore Limited). .
Next, tetrakis [tris (dimethylamino) phosphoranylideneamino] phosphonium was applied to a polycarbonate cylindrical column packed with an ion exchange resin Levatit MP-500 (manufactured by Bayer) whose hydroxyl group was exchanged with a 1N aqueous sodium hydroxide solution. A 2.5% by weight aqueous solution of chloride was passed in an upward flow from the bottom of the column at 23 ° C. and SV (Space Velocity) 0.7 (1 / hr), and tetrakis [tris (dimethylamino) phosphoranylideneamino] phosphonium. Ion exchange was performed on the hydroxide. Furthermore, ultrapure water was passed through the column filled with the ion exchange resin, and the phosphazenium compound remaining in the column was recovered.
Thereafter, an aqueous solution of tetrakis [tris (dimethylamino) phosphoranylideneamino] phosphonium hydroxide was added at 80 ° C. and a reduced pressure of 60 mmHgabs. (7980 Pa) for 2 hours, and further at 80 ° C., 1 mmHgabs. By performing dehydration under reduced pressure for 7 hours under the condition of (133 Pa), powder tetrakis [tris (dimethylamino) phosphoranylideneamino] phosphonium hydroxide {[(Me2N)ThreeP = N]Four P+OH-}.
The yield determined from the weight measurement of the compound after drying was 97%. Tetramethylsilane with deuterated dimethylformamide solution as internal standard1The chemical shift of H-NMR (400 MHz NMR manufactured by JEOL Ltd.) was 2.6 ppm (d, J = 9.9 Hz, 72H). The elemental analysis values were C 38.28, H 9.82, N 29.43, P 19.94 (theoretical values C 38.09, H 9.72, N 29.61, P 20.46). In the chemical formula (2), the phosphazenium compound is (1, 1, 1, 1) in the order of a, b, c, d, R is a methyl group, Q-Is OH-Of the hydroxy anion.
[0142]
For comparison with the phosphazenium compound used in the present invention, cesium hydroxide (in the form of a 50 wt% cesium hydroxide aqueous solution) manufactured by Kemetal was used as the polymerization catalyst for alkylene oxide.
[0143]
An apparatus for synthesizing a polyoxyalkylene polyol and a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer (hereinafter abbreviated as a silicon group-containing polymer) includes a stirrer, a thermometer, a pressure gauge, a nitrogen inlet, and an alkylene oxide inlet which is a monomer. A pressure-resistant autoclave (manufactured by Nitto Koatsu) with an internal volume of 1.0 L and 2.5 L was used. Hereinafter, the synthesizer is abbreviated as autoclave.
[0144]
The content (hereinafter abbreviated as P) of phosphorus derived from a phosphazenium compound in the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer was measured using a spectrophotometer model 100-20 manufactured by Hitachi, Ltd. . After synthesizing a silicon-containing polyalkylene oxide polymer, dry ashing the polymer, preparing a complex of phosphorus and molybdenum by the ascorbic acid reduction (molybdenum blue) method, and quantifying phosphorus by spectrophotometry It was.
[0145]
Example 1
Silicon group-containing polymer A
To a 500 ml four-necked flask equipped with a stirrer, a nitrogen introduction tube and a thermometer, 0.028 mol of P5NMe2OH and 0.08 mol of toluene are added to 1 mol of dipropylene glycol, and nitrogen is introduced through a capillary tube. 85 ° C., 20 mm Hgabs. Under reduced pressure (2660 Pa) conditions, vacuum dehydration and detoluene operation were performed for 3 hours. Thereafter, the flask contents were charged into an autoclave and purged with nitrogen, and then 10 mmHgabs. The reaction pressure is 90 ° C. from the reduced pressure state of (1330 Pa), and the maximum pressure during the reaction is 5.0 kgf / cm.2Multistage addition polymerization of propylene oxide was performed until the OHV was 11.0 mgKOH / g under the condition of (490 kPa). When the change in the internal pressure of the autoclave ceased, 105 ° C., 10 mmHgabs. A reduced pressure treatment was performed for 30 minutes under the condition of (1330 Pa) to obtain a polyoxyalkylene polyol.
10 parts by weight of ion exchange water is added to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol containing the phosphazenium compound, and then 2.2 moles of phosphoric acid (75 moles per mole of the phosphazenium compound in the polyoxyalkylene polyol). .1 wt% aqueous solution) was charged and neutralized at 80 ° C. for 2 hours. After completion of the neutralization reaction, 800 ppm of t-butylhydroxytoluene (BHT) was added to the polyoxyalkylene polyol, dehydration was performed under reduced pressure, and the pressure in the autoclave was 100 mmHgabs. In the state of (13 kPa), AD-600NS [manufactured by Tomita Pharmaceutical Co., Ltd.] as an adsorbent was added at 5000 ppm. Further, while dehydrating under reduced pressure, finally, 105 ° C., 10 mmHgabs. (1330 Pa) The same operation was performed for 4 hours under the following conditions. Thereafter, the pressure was reduced to an atmospheric pressure state using nitrogen, and then filtration under reduced pressure was performed with 5C filter paper (retained particle size 1 μm) manufactured by Advantech Toyo Co., Ltd. to recover the polyoxyalkylene polyol (acid neutralization removal method). The hydroxyl value (OHV) of the polyoxyalkylene polyol after the phosphazenium compound removal operation is 11.3 mgKOH / g, and the total unsaturation (C = C) is 0.026 meq. / G. Hereinafter, the polyoxyalkylene polyol is referred to as polyol A.
Subsequently, after polyol A was charged into an autoclave and nitrogen substitution was performed, 1.2 mol of isocyanate propylmethyldimethoxysilane was charged with respect to 1 mol of hydroxyl group in the polyol, and the reaction temperature was 80 ° C. in a nitrogen atmosphere. The reaction was carried out for 7 hours under the conditions. After completion of the reaction, 120 ° C., 5 mm Hgabs. (665 Pa) A reduced pressure treatment was performed for 3 hours under the following conditions to obtain a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer. The phosphorus concentration (P) in the polymer was 10 ppm.
[0146]
Example 2
Silicon group-containing polymer B
To a 500 ml four-necked flask equipped with a stirrer, a nitrogen introducing tube and a thermometer, 0.022 mol of P5NMe2OH and 0.08 mol of toluene are added to 1 mol of dipropylene glycol, and nitrogen is introduced through a capillary tube. 85 ° C., 20 mm Hgabs. Under reduced pressure (2660 Pa), dehydration under reduced pressure and toluene removal were performed for 4 hours. Thereafter, the flask contents were charged into an autoclave and purged with nitrogen, and then 10 mmHgabs. The reaction pressure is 90 ° C. from the reduced pressure state of (1330 Pa), and the maximum pressure during the reaction is 4.0 kgf / cm.2Multistage addition polymerization of propylene oxide was performed until the OHV was 14.0 mgKOH / g under the condition of (392 kPa). When the change in the internal pressure of the autoclave ceased, 105 ° C., 10 mmHgabs. A reduced pressure treatment was performed for 30 minutes under the condition of (1330 Pa) to obtain a polyoxyalkylene polyol.
10 parts by weight of ion-exchanged water is added to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol containing the phosphazenium compound, and then 2.1 moles of oxalic acid (8 moles per mole of the phosphazenium compound in the polyoxyalkylene polyol). (In the form of a weight% aqueous solution) was charged and neutralized at 80 ° C. for 2 hours. After completion of the neutralization reaction, 800 ppm of t-butylhydroxytoluene (BHT) was added to the polyoxyalkylene polyol, dehydration was performed under reduced pressure, and the pressure in the autoclave was 100 mmHgabs. In the state of (13 kPa), AD-600NS [manufactured by Tomita Pharmaceutical Co., Ltd.] as an adsorbent was added at 5000 ppm. Further, while dehydrating under reduced pressure, finally, 105 ° C., 10 mmHgabs. (1330 Pa) The same operation was performed for 4 hours under the following conditions. Thereafter, the pressure was reduced to an atmospheric pressure state using nitrogen, and then filtration under reduced pressure was performed with 5C filter paper (retained particle size 1 μm) manufactured by Advantech Toyo Co., Ltd. to recover the polyoxyalkylene polyol (acid neutralization removal method). The hydroxyl value (OHV) of the polyoxyalkylene polyol after the phosphazenium compound removal operation is 14.4 mg KOH / g, and the total unsaturation (C = C) is 0.020 meq. / G. Hereinafter, the polyoxyalkylene polyol is referred to as polyol B.
Subsequently, after polyol B was charged into an autoclave and purged with nitrogen, 1.1 mol of norbornane diisocyanate (manufactured by Mitsui Toatsu Chemical Co., Ltd.) and 100 parts by weight of polyol were added to 1 mol of hydroxyl group in the polyol. On the other hand, 0.1 part by weight of dibutyltin dilaurate was charged, and the reaction was performed in a nitrogen atmosphere at a reaction temperature of 60 ° C. for 5 hours. Next, the internal temperature was lowered to 40 ° C., and 1.15 mol of γ-aminopropylmethyldimethoxysilane was charged with respect to 1 mol of hydroxyl group in the polyol, and the reaction was carried out at 40 ° C. for 3 hours. After completion of the reaction, 120 ° C., 5 mm Hgabs. (665 Pa) A reduced pressure treatment was performed for 3 hours under the following conditions to obtain a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer. The phosphorus concentration (P) in the polymer was 35 ppm.
[0147]
Example 3
Silicon group-containing polymer C
After the polyol A obtained in Example 1 was charged into an autoclave and purged with nitrogen, 1.2 mol of allyl isocyanate (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) and polyol 100 were added to 1 mol of hydroxyl group in the polyol. 0.1 parts by weight of dibutyltin dilaurate was charged with respect to parts by weight, and the reaction was carried out for 5 hours under a nitrogen atmosphere at a reaction temperature of 60 ° C. Next, 1.3 M of hexachloroplatinic acid hexahydrate (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is added to 1.25 mol of methyldimethoxysilane and 100 parts by weight of polyol with respect to 1 mol of hydroxyl group in the polyol. -0.05 weight part of isopropanol solutions were added, and reaction was performed at 100 degreeC for 3 hours.
Next, 2 parts by weight of an adsorbent KW-500 [manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.] was added to 100 parts by weight of the polymer, and the mixture was stirred for 2 hours. Then, 105 ° C., 10 mmHgabs. (1330 Pa) After performing a reduced pressure treatment for 3 hours under the following conditions, a reduced pressure filtration was performed with 5C filter paper (retained particle size 1 μm) manufactured by Advantech Toyo Co., Ltd. to obtain a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer. The phosphorus concentration (P) in the polymer was 11 ppm.
[0148]
A comparative example is shown below. In the comparative example, cesium hydroxide was used as the polymerization catalyst for alkylene oxide.
Comparative Example 1
Silicon group-containing polymer D
To a 500 ml four-necked flask equipped with a stirrer, a nitrogen inlet tube and a thermometer, 0.40 mol of cesium hydroxide (in the form of a 50 wt% cesium hydroxide aqueous solution) is added to 1 mol of dipropylene glycol, While introducing nitrogen through a capillary tube at 85 ° C., 20 mm Hgabs. Dehydration under reduced pressure was performed for 3 hours under the condition of (2660 Pa). Thereafter, the flask contents were charged into an autoclave and purged with nitrogen, and then 10 mmHgabs. The reaction temperature is 90 ° C. from the reduced pressure state of (1330 Pa), and the maximum pressure during the reaction is 5.0 kgf / cm.2Multistage addition polymerization of propylene oxide was performed until the OHV was 11.0 mgKOH / g under the condition of (490 kPa). When the change in the internal pressure of the autoclave ceased, 105 ° C., 10 mmHgabs. (1330 Pa) A reduced pressure treatment was performed for 30 minutes under the following conditions to obtain a polyoxyalkylene polyol.
20 parts by weight of ion-exchanged water is added to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol containing cesium, and then 1.3 moles of oxalic acid (8% by weight) with respect to 1 mole of cesium in the polyoxyalkylene polyol. In the form of an aqueous solution) and neutralized at 80 ° C. for 2 hours. After completion of the neutralization reaction, 800 ppm of t-butylhydroxytoluene (BHT) was added to the polyoxyalkylene polyol, dehydration was performed under reduced pressure, and the pressure in the autoclave was 100 mmHgabs. In the state of (13 kPa), AD-600NS [manufactured by Tomita Pharmaceutical Co., Ltd.] as an adsorbent was added at 5000 ppm. Further, while dehydrating under reduced pressure, finally, 105 ° C., 10 mmHgabs. (1330 Pa) The same operation was performed for 4 hours under the following conditions. Thereafter, the pressure was reduced to an atmospheric pressure state using nitrogen, and then filtration under reduced pressure was performed with 5C filter paper (retained particle size 1 μm) manufactured by Advantech Toyo Co., Ltd. to recover the polyoxyalkylene polyol (acid neutralization removal method). The hydroxyl value (OHV) of the polyoxyalkylene polyol after the cesium removal operation is 11.5 mgKOH / g, and the total unsaturation (C = C) is 0.090 meq. / G. Hereinafter, the polyoxyalkylene polyol is referred to as polyol D.
Subsequently, after polyol D was charged into an autoclave and nitrogen substitution was performed, 1.2 mol of isocyanate propylmethyldimethoxysilane was charged with respect to 1 mol of hydroxyl group in the polyol, and the reaction temperature was 80 ° C. in a nitrogen atmosphere. The reaction was carried out for 7 hours under the conditions. After completion of the reaction, 120 ° C., 5 mm Hgabs. (665 Pa) A reduced pressure treatment was performed for 3 hours under the following conditions to obtain a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer.
[0149]
Comparative Example 2
Silicon group-containing polymer E
To a 500 ml four-necked flask equipped with a stirrer, a nitrogen inlet tube and a thermometer, 0.36 mol of cesium hydroxide (in the form of a 50% by weight aqueous cesium hydroxide solution) is added to 1 mol of dipropylene glycol. While introducing nitrogen through a capillary tube at 85 ° C., 20 mm Hgabs. (2660 Pa) Dehydration under reduced pressure was performed for 3 hours under the following conditions. Thereafter, the flask contents were charged into an autoclave and purged with nitrogen, and then 10 mmHgabs. The reaction temperature is 90 ° C. from the reduced pressure state of (1330 Pa), and the maximum pressure during the reaction is 4.0 kgf / cm.2Multistage addition polymerization of propylene oxide was performed until the OHV was 14.0 mgKOH / g under the condition of (392 kPa). When the change in the internal pressure of the autoclave ceased, 105 ° C., 10 mmHgabs. A reduced pressure treatment was performed for 30 minutes under the condition of (1330 Pa) to obtain a polyoxyalkylene polyol.
20 parts by weight of ion-exchanged water is added to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol containing cesium, and then 1.2 moles of oxalic acid (8% by weight based on 1 mole of cesium in the polyoxyalkylene polyol). In the form of an aqueous solution) and neutralized at 80 ° C. for 2 hours. After completion of the neutralization reaction, 800 ppm of t-butylhydroxytoluene (BHT) was added to the polyoxyalkylene polyol, dehydration was performed under reduced pressure, and the pressure in the autoclave was 100 mmHgabs. In the state of (13 kPa), AD-600NS [manufactured by Tomita Pharmaceutical Co., Ltd.] as an adsorbent was added at 5000 ppm. Further, while dehydrating under reduced pressure, finally, 105 ° C., 10 mmHgabs. (1330 Pa) The same operation was performed for 4 hours under the following conditions. Thereafter, the pressure was reduced to an atmospheric pressure state using nitrogen, and then filtration under reduced pressure was performed with 5C filter paper (retained particle size 1 μm) manufactured by Advantech Toyo Co., Ltd. to recover the polyoxyalkylene polyol (acid neutralization removal method). The hydroxyl value (OHV) of the polyoxyalkylene polyol after the cesium removal operation is 14.3 mgKOH / g, and the total unsaturation (C = C) is 0.068 meq. / G. Hereinafter, the polyoxyalkylene polyol is referred to as polyol E.
Subsequently, after polyol E was charged into an autoclave and purged with nitrogen, 1.1 mol of norbornane diisocyanate (Mitsui Toatsu Chemical Co., Ltd.) and 100 parts by weight of polyol were added to 1 mol of hydroxyl group in the polyol. On the other hand, 0.1 part by weight of dibutyltin dilaurate was charged, and the reaction was performed in a nitrogen atmosphere at a reaction temperature of 60 ° C. for 5 hours. Next, the internal temperature was lowered to 40 ° C., and 1.15 mol of γ-aminopropylmethyldimethoxysilane was charged with respect to 1 mol of hydroxyl group in the polyol, and the reaction was carried out at 40 ° C. for 3 hours. After completion of the reaction, 120 ° C., 5 mm Hgabs. (665 Pa) A reduced pressure treatment was performed for 3 hours under the following conditions to obtain a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer.
[0150]
Comparative Example 3
Silicon group-containing polymer F
After the polyol D obtained in Comparative Example 1 was charged into an autoclave and purged with nitrogen, 1.2 moles of allyl isocyanate (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) and polyol 100 were used with respect to 1 mole of hydroxyl groups in the polyol. 0.1 parts by weight of dibutyltin dilaurate was charged with respect to parts by weight, and the reaction was carried out for 5 hours under a nitrogen atmosphere at a reaction temperature of 60 ° C. Next, 1.3 M of hexachloroplatinic acid hexahydrate (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is added to 1.25 mol of methyldimethoxysilane and 100 parts by weight of polyol with respect to 1 mol of hydroxyl group in the polyol. -0.05 weight part of isopropanol solutions were added, and reaction was performed at 100 degreeC for 3 hours. Next, 2 parts by weight of an adsorbent KW-500 [manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.] was added to 100 parts by weight of the polymer, and the mixture was stirred for 2 hours. Then, 105 ° C., 10 mmHgabs. (1330 Pa) After performing a reduced pressure treatment for 3 hours under the following conditions, a reduced pressure filtration was performed with 5C filter paper (retained particle size 1 μm) manufactured by Advantech Toyo Co., Ltd. to obtain a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer.
[0151]
<Propylene oxide polymerization activity of catalyst>
Furthermore, for the purpose of examining the productivity of the polyoxyalkylene polyol by the phosphazenium compound of the present invention, the propylene oxide polymerization activity of the catalyst was compared. The polymerization activity of propylene oxide in the phosphazenium compound (P5NMe2OH) used in the examples and the cesium hydroxide (CsOH) used in the comparative examples was determined. The number of moles of catalyst present in the polymerization initiator before propylene oxide polymerization is determined (hereinafter, this value is abbreviated as a mole). Next, the amount of propylene oxide reacted until reaching the target OHV (hereinafter, this value is abbreviated as bg) and reaction time [hereinafter, this value is abbreviated as c minutes (min.). ]. bg amol and cmin. The value divided by the value is defined as the propylene oxide polymerization activity (unit: g / mol · min.) Of the catalyst. The polymerization initiator is an OHV 100 mg KOH / g polyol obtained by addition polymerization of propylene oxide using dipropylene glycol. Reaction temperature 80 ° C, maximum reaction pressure 4.0 kgf / cm2The propylene oxide polymerization activity of P5NMe2OH under the condition of (392 kPa) is 490 g / mol · min. (Example 4) With CsOH, 8.7 g / mol · min. (Comparative Example 4).
[0152]
The hydroxyl value (abbreviated as OHV), the total unsaturation degree (abbreviated as C = C) and the silicon group of the polyoxyalkylene polyols (hereinafter abbreviated as polyol) obtained in Examples and Comparative Examples. The contents of phosphorus in the contained polyalkylene oxide polymer (hereinafter abbreviated as silicon group-containing polymer) are summarized in [Table 1].
Furthermore, Table 2 shows the polymerization activity (unit: g / mol · min.) Of propylene oxide by a phosphazenium compound and a cesium hydroxide catalyst.
[0153]
<Explanation of table symbols>
In Table 1 and Table 2, DPG is an abbreviation for dipropylene glycol. Propylene oxide is abbreviated as PO. The phosphazenium compound used as a catalyst is abbreviated as PZ, and cesium hydroxide is abbreviated as CsOH. Norbornane diisocyanate which is a polyisocyanate compound is abbreviated as NBDI, and allyl isocyanate is abbreviated as AI. Further, isocyanate propylmethyldimethoxysilane, which is a silicon compound, is expressed as I, γ-aminopropylmethyldimethoxysilane as II, and methyldimethoxysilane as III.
[0154]
[Table 1]
Figure 0003703261
[0155]
[Table 2]
Figure 0003703261
[0156]
<Consideration of Examples>
As shown in [Table 1] and [Table 2], the polyoxyalkylene polyol using the phosphazenium compound of the present invention as a catalyst has the same reaction temperature and maximum pressure during the reaction, and has the same hydroxyl value (OHV). The total unsaturation (C = C) is reduced to about 1/4 to 1/3 when compared with the cesium hydroxide system. That is, the molecular weight distribution of the phosphazenium compound system when the polyoxyalkylene polyol is increased in molecular weight is uniform as compared with the cesium hydroxide system. Further, the polymerization activity of propylene oxide by the catalyst is about 56 times that of the cesium hydroxide type, indicating that the productivity of the high molecular weight polyoxyalkylene polyol is excellent. By using a phosphazenium compound as a catalyst, a polyoxyalkylene polyol and a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer having a low total unsaturation and excellent productivity even when the molecular weight is increased can be obtained.
[0157]
<Evaluation of mechanical properties and appearance of cured product>
Next, in order to clarify the advantages of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer produced by the method of the present invention, a moisture curable composition was prepared, and the mechanical properties and appearance of the cured product were evaluated. The present invention is not limited to these examples.
With respect to 100 parts by weight of the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer obtained in Examples and Comparative Examples, 1.5 parts by weight of γ-glycidoxypropylmethyldiethoxysilane, calcium carbonate [manufactured by Sankyo Flour Mills Co., Ltd. , Trade name Escalon # 2000] 150 parts by weight, dioctyl phthalate (manufactured by Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd.) 55 parts by weight, hydrogenated castor oil (trade name caster wax, made by Ito Oil Co., Ltd.), 5 parts by weight, phenolic aging prevention 1 part by weight of an agent [trade name NOCRACK-SP, manufactured by Ouchi Shinsei Chemical Co., Ltd.], 4 g of tin octylate and 2 g of a 50% by weight propylene glycol monomethyl ether solution of laurylamine, equipped with a mixing mixer for high viscosity And thoroughly agitated to prepare a moisture curable composition.
Next, the moisture curable composition was charged into a paint roll to prepare a sheet having a thickness of 3 mm. Thereafter, the samples were left for 1 week in a thermostatic chamber at 23 ° C. and a relative humidity of 65%, and physical properties were measured. Mechanical properties were carried out according to JIS A-5758. Furthermore, the tack (stickiness) of the surface of the cured product was evaluated by finger touch. The evaluation was ○ when there was no tack, △ when there was a little tack, and × when the tack was large. Table 3 shows the physical property measurement results.
[0158]
[Table 3]
Figure 0003703261
[0159]
<Consideration of cured product>
From the examples and comparative examples, the cured product of the moisture curable composition obtained from the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer using the polyoxyalkylene polyol using the phosphazenium compound of the present invention as a catalyst is cesium hydroxide (CsOH). Compared to a system using a catalyst as a catalyst, the elastic modulus, tensile strength and extensibility are high. Furthermore, in the system using the polyoxyalkylene polyol of the present invention, there is little tackiness (stickiness) of the cured product and there is little surface contamination.
[0160]
【The invention's effect】
From Examples and Comparative Examples, according to the method of the present invention, a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer using a polyoxyalkylene polyol using a phosphazenium compound as a catalyst is compared with a system using cesium hydroxide (CsOH). The cured product of the moisture curable composition prepared using the polymer is elastic because of its excellent productivity and low total unsaturation (by-product of propylene oxide) when the molecular weight is increased. High rate, tensile strength and extensibility.
Further, the cured product obtained from the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer produced by the method of the present invention has less tack and is less contaminated on the surface. Due to these characteristics, the silicon-containing polyalkylene oxide polymer obtained by the method of the present invention has a wide range of elastomers, adhesives, pressure-sensitive adhesives, paints, coating agents, sealing materials, waterproofing agents, cast elastic bodies, spraying agents and the like. It can be used in various fields.

Claims (5)

ホスファゼニウム化合物が化学式(6)〔化6〕
Figure 0003703261
〔化学式(6)中のa、b、cおよびdは、それぞれ0〜3の正の整数であるが、a、b、cおよびdの全てが同時に0ではない。Rは同種または異種の炭素数1〜10個の炭化水素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合して環構造を形成する場合もある。rは1〜3の整数であってホスファゼニウムカチオンの数を表し、T r- は価数rの無機アニオンを表す。〕で表される化合物、または、化学式(7)〔化7〕
Figure 0003703261
〔化学式(7)中のa、b、cおよびdは、それぞれ0〜3の正の整数であるが、a、b、cおよびdの全てが同時に0ではない。Rは同種または異種の炭素数1〜10個の炭化水素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合して環構造を形成する場合もある。Q - はヒドロキシアニオン、アルコキシアニオン、アリールオキシアニオンまたはカルボキシアニオンを表す。〕で表されるホスファゼニウム化合物を触媒として、活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合したポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1モルに対して、化学式(1)〔化1〕
Figure 0003703261
〔化学式(1)中のR1 は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基から選ばれる1価の炭化水素基、あるいは炭素数1〜15の同種または異種の1価の炭化水素基を有するトリオルガノシロキシ基である。R1 が2個存在する時は、R1 は互いに異なっていてもよい。Xは水酸基、または加水分解性基であり、Xが2個以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。aは1〜3の整数である。R2 は同種または異種の炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。〕、及び、化学式(2)〔化2〕
Figure 0003703261
〔化学式(2)中のXは水酸基、または加水分解性基であり、Xが2個以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。aは1〜3の整数である。〕で表される少なくとも1種のケイ素化合物を0.5〜1.6モルの範囲で反応させることを特徴とするケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法。
The phosphazenium compound has the chemical formula (6)
Figure 0003703261
[A, b, c and d in the chemical formula (6) are each a positive integer of 0 to 3, but all of a, b, c and d are not 0 at the same time. R is the same or different hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, and two Rs on the same nitrogen atom may be bonded to each other to form a ring structure. r is an integer of 1 to 3 and represents the number of phosphazenium cations, and Tr- represents an inorganic anion having a valence of r. Or a compound represented by the chemical formula (7)
Figure 0003703261
[A, b, c and d in the chemical formula (7) are each a positive integer of 0 to 3, but all of a, b, c and d are not 0 at the same time. R is the same or different hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, and two Rs on the same nitrogen atom may be bonded to each other to form a ring structure. Q represents a hydroxy anion, an alkoxy anion, an aryloxy anion or a carboxy anion. In the polyoxyalkylene polyol obtained by addition polymerization of an alkylene oxide to an active hydrogen compound using a phosphazenium compound represented by the formula:
Figure 0003703261
[R 1 in Chemical Formula (1) is a monovalent hydrocarbon group selected from an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group, and an aralkyl group, or the same or different monovalent hydrocarbon having 1 to 15 carbon atoms. It is a triorganosiloxy group having a group. When two R 1 are present, R 1 may be different from each other. X is a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more X exist, X may be different from each other. a is an integer of 1 to 3. R 2 is the same or different divalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms. And chemical formula (2) [Chemical Formula 2]
Figure 0003703261
[X in Chemical Formula (2) is a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more X exist, X may be different from each other. a is an integer of 1 to 3. ] The manufacturing method of the silicon group containing polyalkylene oxide polymer characterized by making the at least 1 sort (s) of silicon compound represented by the range of 0.5-1.6 mol react.
ホスファゼニウム化合物が化学式(6)〔化6〕
Figure 0003703261
〔化学式(6)中のa、b、cおよびdは、それぞれ0〜3の正の整数であるが、a、b、cおよびdの全てが同時に0ではない。Rは同種または異種の炭素数1〜10個の炭化水素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合して環構造を形成する場合もある。rは1〜3の整数であってホスファゼニウムカチオンの数を表し、T r- は価数rの無機アニオンを表す。〕で表される化合物、または、化学式(7)〔化7〕
Figure 0003703261
〔化学式(7)中のa、b、cおよびdは、それぞれ0〜3の正の整数であるが、a、b、cおよびdの全てが同時に0ではない。Rは同種または異種の炭素数1〜10個の炭化水素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合して環構造を形成する場合もある。Q - はヒドロキシアニオン、アルコキシアニオン、アリールオキシアニオンまたはカルボキシアニオンを表す。〕で表されるホスファゼニウム化合物を触媒として、活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合したポリオキシアルキレンポリオールとポリイソシアネート化合物を反応させたイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基1モルに対して、化学式(3)〔化3〕
Figure 0003703261
〔化学式(3)中のR1は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基から選ばれる1価の炭化水素基、あるいは炭素数1〜15の同種または異種の1価の炭化水素基を有するトリオルガノシロキシ基である。R1が2個存在する時は、R1は互いに異なっていてもよい。Xは水酸基、または加水分解性基であり、Xが2個以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。aは1〜3の整数である。R3は同種または異種の炭素数1〜20の2価の炭化水素基、あるいは−CH2−NH−CH2−結合を有する炭素数1〜20の2価の有機基である。Wは1級アミノ基、あるいはメルカプト基である。〕で表されるケイ素化合物を0.5〜1.6モルの範囲で反応させることを特徴とするケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法。
The phosphazenium compound has the chemical formula (6)
Figure 0003703261
[A, b, c and d in the chemical formula (6) are each a positive integer of 0 to 3, but all of a, b, c and d are not 0 at the same time. R is the same or different hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, and two Rs on the same nitrogen atom may be bonded to each other to form a ring structure. r is an integer of 1 to 3 and represents the number of phosphazenium cations, and Tr- represents an inorganic anion having a valence of r. Or a compound represented by the chemical formula (7)
Figure 0003703261
[A, b, c and d in the chemical formula (7) are each a positive integer of 0 to 3, but all of a, b, c and d are not 0 at the same time. R is the same or different hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, and two Rs on the same nitrogen atom may be bonded to each other to form a ring structure. Q represents a hydroxy anion, an alkoxy anion, an aryloxy anion or a carboxy anion. The phosphazenium compound represented by formula (1) is used as a catalyst with respect to 1 mol of an isocyanate group in an isocyanate group-containing urethane prepolymer obtained by reacting an polyoxyalkylene polyol obtained by addition polymerization of an alkylene oxide with an active hydrogen compound and a polyisocyanate compound. (3) [Chemical formula 3]
Figure 0003703261
[R 1 in the chemical formula (3) is a monovalent hydrocarbon group selected from an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group, and an aralkyl group, or the same or different monovalent hydrocarbon having 1 to 15 carbon atoms. It is a triorganosiloxy group having a group. When two R 1 are present, R 1 may be different from each other. X is a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more X exist, X may be different from each other. a is an integer of 1 to 3. R 3 is the same or different divalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, or a divalent organic group having 1 to 20 carbon atoms having a —CH 2 —NH—CH 2 — bond. W is a primary amino group or a mercapto group. A method for producing a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer, wherein the silicon compound represented by formula (I) is reacted in the range of 0.5 to 1.6 mol.
ホスファゼニウム化合物が化学式(6)〔化6〕
Figure 0003703261
〔化学式(6)中のa、b、cおよびdは、それぞれ0〜3の正の整数であるが、a、b、cおよびdの全てが同時に0ではない。Rは同種または異種の炭素数1〜10個の炭化水素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合して環構造を形成する場合もある。rは1〜3の整数であってホスファゼニウムカチオンの数を表し、T r- は価数rの無機アニオンを表す。〕で表される化合物、または、化学式(7)〔化7〕
Figure 0003703261
〔化学式(7)中のa、b、cおよびdは、それぞれ0〜3の正の整数であるが、a、b、cおよびdの全てが同時に0ではない。Rは同種または異種の炭素数1〜10個の炭化水素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合して環構造を形成する場合もある。Q - はヒドロキシアニオン、アルコキシアニオン、アリールオキシアニオンまたはカルボキシアニオンを表す。〕で表される ホスファゼニウム化合物を触媒として、活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合したポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1モルに対して、化学式(4)〔化4〕
Figure 0003703261
〔化学式(4)中のR4は炭素数1〜15の2価の有機基からなる。R5は水素基、または炭素数1〜8の1価の炭化水素基である。〕で表される不飽和基含有モノイソシアネート化合物を0.8〜1.6モルの範囲で反応させた後、ポリオキシアルキレンポリオール中の水酸基1モルに対して、化学式(5)〔化5〕
Figure 0003703261
〔化学式(5)中のR1は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基から選ばれる1価の炭化水素基、あるいは炭素数1〜15の同種または異種の1価の炭化水素基からなるトリオルガノシロキシ基である。R1が2個存在する時は、R1は互いに異なっていてもよい。Xは水酸基、または加水分解性基であり、Xが2個以上存在する時は、Xは互いに異なっていてもよい。aは1〜3の整数である。〕で表される水素化ケイ素化合物を第VIII族遷移金属触媒存在下、0.5〜1.6モルの範囲で反応させることを特徴とするケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法。
The phosphazenium compound has the chemical formula (6)
Figure 0003703261
[A, b, c and d in the chemical formula (6) are each a positive integer of 0 to 3, but all of a, b, c and d are not 0 at the same time. R is the same or different hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, and two Rs on the same nitrogen atom may be bonded to each other to form a ring structure. r is an integer of 1 to 3 and represents the number of phosphazenium cations, and Tr- represents an inorganic anion having a valence of r. Or a compound represented by the chemical formula (7)
Figure 0003703261
[A, b, c and d in the chemical formula (7) are each a positive integer of 0 to 3, but all of a, b, c and d are not 0 at the same time. R is the same or different hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, and two Rs on the same nitrogen atom may be bonded to each other to form a ring structure. Q represents a hydroxy anion, an alkoxy anion, an aryloxy anion or a carboxy anion. In the polyoxyalkylene polyol obtained by addition polymerization of an alkylene oxide to an active hydrogen compound using a phosphazenium compound represented by the formula:
Figure 0003703261
[R 4 in the chemical formula (4) consists of a divalent organic group having 1 to 15 carbon atoms. R 5 is a hydrogen group or a monovalent hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms. The unsaturated group-containing monoisocyanate compound represented by formula (5) is reacted in the range of 0.8 to 1.6 mol, and then expressed with respect to 1 mol of the hydroxyl group in the polyoxyalkylene polyol, the chemical formula (5)
Figure 0003703261
[R 1 in Chemical Formula (5) is a monovalent hydrocarbon group selected from an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group, and an aralkyl group, or the same or different monovalent hydrocarbon having 1 to 15 carbon atoms. It is a triorganosiloxy group composed of a group. When two R 1 are present, R 1 may be different from each other. X is a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more X exist, X may be different from each other. a is an integer of 1 to 3. A method for producing a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer comprising reacting a silicon hydride compound represented by formula (II) in the range of 0.5 to 1.6 mol in the presence of a Group VIII transition metal catalyst.
下記a〜dのいずれか一つの方法により、ポリオキシアルキンポリオール中のホスファゼニウム化合物の除去操作を行った後のポリオキシアルキレンポリオールを用いることを特徴とする請求項1〜3記載のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法。
a.ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して、水を1〜40重量部加えた後、ポリオキシアルキレンポリオール中のホスファゼニウム化合物1モルに対して、無機酸または有機酸から選ばれる少なくとも1種の酸を0.5〜2.5モル使用して50〜130℃ホスファゼニウム化合物を中和する。その後、ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して吸着剤を0.005〜1.5重量部用いて減圧処理を行い、水を留去し、ろ過操作によりホスファゼニウム塩ならびに吸着剤を除去する。
b.ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して、ポリオキシアルキレンポリオールに不活性な有機溶剤および水を1〜40重量部加えた後、ポリオキシアルキレンポリオール中のホスファゼニウム化合物1モルに対して、無機酸または有機酸から選ばれる少なくとも1種の酸を0.5〜2.5モル使用して50〜130℃でホスファゼニウム化合物を中和する。その後、ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して吸着剤を0.005〜1.5重量部用いて減圧処理を行い、水および有機溶剤を留去し、ろ過操作によりホスファゼニウム塩ならびに吸着剤を除去する。
c.ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に水単独、または、水とポリオキシアルキレンポリオールに不活性な有機溶剤を1〜200重量部加え分液し、水洗後、減圧処理により水および有機溶剤を留去する。
d.ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に水を20〜200重量部加え15〜100℃でイオン交換樹脂と接触させた後、ろ過によりイオン交換樹脂を除き、減圧処理により脱水を行う。
The polyoxyalkylene polyol after the removal operation of the phosphazenium compound in the polyoxyalkyne polyol by any one of the following methods a to d is used: A method for producing an alkylene oxide polymer.
a. After adding 1 to 40 parts by weight of water to 100 parts by weight of polyoxyalkylene polyol, at least one acid selected from an inorganic acid or an organic acid is added to 1 mol of phosphazenium compound in the polyoxyalkylene polyol. 0.5-2.5 mol is used to neutralize the phosphazenium compound at 50-130 ° C. Thereafter, a pressure reduction treatment is performed using 0.005 to 1.5 parts by weight of the adsorbent with respect to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol, water is distilled off, and the phosphazenium salt and the adsorbent are removed by a filtration operation.
b. After adding 1 to 40 parts by weight of an inert organic solvent and water to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol, an inorganic acid or 1 mol of the phosphazenium compound in the polyoxyalkylene polyol is added. The phosphazenium compound is neutralized at 50 to 130 ° C. using 0.5 to 2.5 mol of at least one acid selected from organic acids . After that, 100 parts by weight of polyoxyalkylene polyol is subjected to pressure reduction using 0.005 to 1.5 parts by weight of adsorbent, water and organic solvent are distilled off, and phosphazenium salt and adsorbent are removed by filtration operation. To do.
c. To 100 parts by weight of polyoxyalkylene polyol, water alone or 1 to 200 parts by weight of an inert organic solvent is added to water and polyoxyalkylene polyol, and the mixture is separated. After washing with water, water and the organic solvent are distilled off by vacuum treatment. .
d. After adding 20 to 200 parts by weight of water to 100 parts by weight of the polyoxyalkylene polyol and bringing it into contact with the ion exchange resin at 15 to 100 ° C., the ion exchange resin is removed by filtration and dehydration is performed by a reduced pressure treatment.
ケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体が含有する、ホスファゼニウム化合物由来のリンの含有量が100ppm以下であることを特徴とする請求項1〜3記載のケイ素基含有ポリアルキレンオキサイド重合体の製造方法。 The method for producing a silicon group-containing polyalkylene oxide polymer according to claim 1, wherein the silicon group-containing polyalkylene oxide polymer contains 100 ppm or less of phosphorus derived from a phosphazenium compound.
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