JP3702365B2 - 木材及び木製建造物に湿気、菌類及び昆虫による攻撃から防御するバリヤを形成する方法 - Google Patents

木材及び木製建造物に湿気、菌類及び昆虫による攻撃から防御するバリヤを形成する方法 Download PDF

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Description

序論及び背景
本発明は、湿気及び/又は生物による攻撃から、さらに詳しくは、菌類の増殖又は白蟻のような昆虫の来襲という結果に抗して、建造物に使用される木材及び木製建造物を防護するためのバリヤを形成する方法に関するものである。
あらゆる種類の木製建造物、特には、木造家屋は、大気中に含まれる湿気の作用に曝される対象となり、場所によっては、水分又は浸出水に曝される対象ともなる。このような状況は、白黴のような菌類を増殖させるのに理想的な環境をつくる。木材腐朽菌に攻撃された場合には、特に、家屋の構造及び安定性を支持する基礎が攻撃された場合には、木製建造物は深刻な損害を被る。木製建造物の湿気の作用による悪化と生物の攻撃による悪化とは相互に関係がある。何故ならば、地面から水分が蒸発する家屋の床下に見られるような湿気の多い環境においては、木材腐朽菌及び白蟻は成長し、増殖するからである。
それ故、ある種簡便な方法により、湿気の作用、菌類、昆虫及び他の生物による攻撃から家屋の建造に供される木材並びに木造家屋及び建造物を防護することは極めて重要なのである。
これまでにも、地面から発生する湿気の作用を防除し、生物による攻撃を防御するための幾多の提案がなされてきた。例えば、地面から発生する湿気を遮断するためにポリエチレンシートにより地面を覆うという提案がなされた。同様にして、湿気に曝されるのを防止する、木材を保護する、白蟻を防御する等数種の目的を同時に達成するために、“白蟻防御シート”と呼ばれるシートにより地面を覆うという提案もなされた。
しかし、これらの方法は多くの欠点をも引き起した。例えば、地面に十分満足いくようにシートを敷設するのは、大変骨の折れる仕事である。湿気及び水分を完全に防除できない要因となる間隙を極力起生させないようにするために、先ずは、不規則な形状である基礎に適合させるべく、シートを裁断する必要がある。
過去において、白蟻防除剤及び/又は木材保存剤のような有効成分を含有する各種合成樹脂を含有した液体調製剤を木造建造物床下の地面に噴霧するという提案もなされた。しかし、これらの方法も、全ての点において成功したとは言えない。例えば、合成樹脂含有液体調合剤は、土壌表面に固化した薄膜層が形成される前に土壌中に浸透してしまう傾向がある。それ故、所望の十分な防護目的を達成するには、極めて大量の液体調合剤を必要とする。さらに、土壌表面は、通常、平坦ではないから、盛り上がった部分は液体調合剤によっては効率的に処理することができず、その結果、土壌の全表面に渡って均一な薄膜層が形成されないこととなる。これによって、防湿性及び防虫性は不完全となり、木材保存効果も乏しいものとなる。
発明の要約
本発明の目的は、前記のような当該技術分野で知られている従来方法の欠点を回避することにある。本発明の他の目的は、家屋の建造に用いられる木材及び木造建造物を湿気、菌類及び昆虫による被害からより良好に保護することにある。
上記及び他の目的を達成するために、本発明の1態様においては、特別に配合された化学組成物から独特なバリヤを形成する。
本発明の他の態様によれば、ある種選択された合成樹脂エマルジョン並びに抗菌及び木材保存剤及び/又は白蟻防除剤のような殺虫剤を含有する液体により家屋床下の地面が処理され又は接触される。
本発明の他の態様によれば、上記選択された配合物は、1つの成分を発泡させて土壌表面に発泡固化した薄膜層を生成し、それにより、地面と木造建造物との間に発泡したバリヤを形成するための発泡剤を含有する。
本発明のさらに他の態様によれば、家屋建造用の木材又は木造家屋自体がある種選択された合成樹脂エマルジョン並びに抗菌及び木材保存剤及び/又は白蟻防除剤のような殺虫剤を含有する液体により処理され、木材の露出面又は湿気や菌類及び昆虫による攻撃に曝される木造家屋の表面に固化した薄膜層が形成される。
【図面の簡単な説明】
本発明は、添付図面を参照することにより、更によく理解されよう。
図1は、本発明を実施するのに用いられる噴霧システムの概要説明を示しており、
図2は、本発明に従って湿気バリヤを形成するために上記選択された配合組成物を適用するのに用いられる噴霧ガンの概要図を示す。
発明の詳細な説明
本発明の詳細な態様によれば、木造建造物の床下の土壌表面に適用される場合には、選択された合成樹脂液は発泡剤を含有することが必須である。発泡剤が存在することにより、上記液体は処理前、処理中又は処理後のいずれかにおいて発泡する。上記処理又は接触は、通常、合成樹脂液を硬い土壌表面に噴霧することにより行われる。上記液体が噴霧されると、発泡剤の作用により、発泡体として、又は、土壌表面において或いは噴霧中に発泡して、発泡した液体は地面に滑らかに広がる。本方法は発泡剤を用いない従来方法とは全く異なる。従来方法にあっては、前記のように、液剤は土壌表面の上面において広がるよりも、むしろ土壌中に浸透する傾向にあるので、大量の液剤が必要となるのである。
それ故、本方法によれば、処理に必要な液剤の量を従来方法に比べて減少させることができる。さらに、本発明の液剤は土壌表面において滑らかに広がるので、土壌表面の凹部のみならず凸部も十分に処理され、平坦な固化した薄膜層が形成される。それ故、土壌表面の形状に関係なく処理を行うことができるのである。
本発明の方法は、木製床下の地面など様々な場所での作業を容易にできる方法を提供する。液剤によって処理し、組成物を発泡させることは、建造物の基礎が既に所定位置に敷設された後であっても、例えば、噴霧することにより容易に実施できる。従って、本方法は、完全に建造された家屋にも効果的に適用することができる。又、本発明の方法は、噴霧の際に液剤は発泡状態にあるのでそれ程飛散しない、という実用上の利点をも有する。これにより、作業者が液剤に曝される危険性を少なくし、また処理に必要な液剤の量を削減する。
液剤が土壌表面に適用された後に発泡する場合には、状況は若干異なるが、それでも同様な効果が得られるであろう。
この処理形態によれば、液剤は多少、表面近傍の土壌中に浸透する。その後、発泡が始まり、平坦でない土壌表面を効果的に覆うと、液剤中に含有される合成樹脂及び有効成分は土壌表面に出現してくる。
前記のように、本発明の方法によれば、液剤は土壌表面に均一に処理される。
本発明の選択合成樹脂含有液体組成物は、変性酢酸ビニルエマルジョンである合成樹脂エマルジョンを含有する。
前記エマルジョンの酢酸ビニル成分の組成は、酢酸ビニル、2−エチルヘキシルアクリレート及びバーサチック酸のビニルエステルの共重合体である。前記共重合体を構成するために共重合される単量体成分は、次のように表すことができる。
Figure 0003702365
Figure 0003702365
Figure 0003702365
ここで、R1+R2+R3=C8
及びX:Y:Z=6:2:2
単量体成分は上記比率であることが好ましいが、比率は、通常、10%ほど変化させてもよい。
本発明を実施すれば、後述するように、ウレタンをベースとする樹脂を、白蟻防除剤を含有する上記に規定した変性酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンと、図2に示すような特別に設計されたバリヤ噴霧機のノズル先端において反応させ、土壌表面又はシンダーブロツク、コンクリート等のような無機質の基礎の表面に速硬化樹脂薄膜層を形成することにより、防護バリヤは形成される。白蟻防除剤は合成樹脂薄膜層に含有されるので、その効能を長期間に渡って維持するために、薄膜層は均一厚さに形成されなければならない。噴霧作業が確実に為されたかは、肉眼で容易に判断できる。それ故、薄膜層中に薄い部分や欠陥部分が発見されたならば、直ちに修正されるべきである。完全に形成された薄膜層は床下における換気を妨げないようにする必要があり、それにより、薄膜層は上記環境下で耐久性を維持でき、本発明のバリヤ層の性能を極めて長期間に渡って保持させることができる。
噴霧され、固化した後に形成される発泡薄膜層は十分に均一かつ厚いので、固体表面から蒸発する水分を所望の如く遮断し、抗湿性を大幅に改善するであろう。又、木材保存剤及び/又は白蟻防除剤等の作用と相まって、上記バリヤ層は生物による攻撃に対しても優れた効果を発揮するであろう。
さて、図1を参照すれば、本発明のバリヤ噴霧システムが概念的に図示されているのだが、バリヤ噴霧システムは、自動噴霧機(6)に流入する水とビニル樹脂エマルジョンの量を調整する計量バルブ(5)に至る導管(3)及び(4)に連結された水槽(1)及びビニル樹脂エマルジョン槽(2)を有する。
ウレタン樹脂反応剤は、本方法において硬化剤と呼ばれるが、タンク(7)から導管(8)を通って噴霧ノズル(9)へと送給される。前記ウレタンは、貯蓄タンク(7)から流出させることができ、(2)から流出するビニル樹脂エマルジョンと噴霧ノズル(9)において合流し、反応して、被覆される表面に向けられる発泡状となったバリヤ噴霧液(10)を生成する。
本方法において用いられる硬化剤は、親水性を有する発泡性ポリウレタン樹脂である。それは、通常、トリレンジイソシアナートのようなポリウレタン発泡ポリイソシアナートをポリプロピレングリコールのような活性水素含有ポリハイドリックアルコールと、ブチルラクトン及びモノプロピルエーテルのような不活性有機溶剤中で反応させることにより生成される。
かかる材料の適当な例としては、市販で入手可能な製品、PUC165−5−6があるが、これは、25℃の粘度が100〜120cpsであり、25℃の比重が1.01〜1.04であり、約70%の不揮発成分を含む淡黄色の透明液である。
イソシアナートは、10重量%までの量で用いられ、ポリプロピレングリコールは、少なくとも60重量%の量で在中する。反応系において溶剤は約30%であって、15%のブチルラクトンと15%のモノプロピルエーテルから成ることが好ましい。かかるポリウレタンは、当該技術分野においてよく知られているものである。
本発明の方法における他の利点は、固化した薄膜層は、充分に厚く形成でき、発泡によって多数の気泡を含有し、遮断効果を発揮するため、断熱効果ももたらされる点である。
前述のように、本発明の方法は、地面のみならず家屋の木製部分にも、さらには、家屋を建造するために用いられる木材にも適用できる。
本発明の方法が、床下の土壌にではなく、上記のようにいずれかの木製部分(以下、単に“木材”という)に直接適用される場合には、液剤が発泡剤を含有することは必須ではない。これは、でこぼこで、平坦でない土壌表面とは対照的に、木材の表面は、通常、平坦であるためである。
しかし、発泡剤が液剤中に含有され、処理において発泡することは好ましい。
これらの場合にあっても、発泡は、処理前、途中又は後に為されてもよい。
次の表は、後述する反応条件についての幾らかの所見を含むものである。
Figure 0003702365
土壌表面の処理についても言えることであるが、発泡の時期は、発泡剤の種類と分量及び他の要素をどのように選択するかによって、調整することができる。
本発明の方法が木材に適用される場合には、前記処理は、浸漬、浸透、又は他の従来方法を代わりに使用してもよいが、通常は、噴霧によって行なわれる。
本発明の方法によれば、合成樹脂含有液剤は、特に発泡剤を含有した状態で処理が為される場合には、割れ目、節穴、開口や結合部の裂目のような届きにくい部分にまで十分に行き渡る。それ故、例えば、木材の表面に噴霧方法によって処理が行われる場合には、液剤は木材の反対側にまで達する。
本発明の方法に用いられる抗菌及び木材保存剤及び/又は殺虫剤、白蟻防除剤は、例えば、クロルデン(通常、エマルジョン濃縮液、水溶性調製液又は油溶性調製液という形態であるが)、クロルデンとトリブチルチン化合物との混合物、及びホウ素化合物を含有する。;日本工業規格(JIS)K1550に規定されるフェノール1、2又は3のような抗菌及び木材保存剤、JISK1554に規定される無機フルオライド化合物1又は2、クロム、銅又はアルシン化合物、及びJISK2439に規定されるクレオソート油を含有する。
これら及び他の従来の殺虫剤は、環境に害を及ぼさない成分と同様、水のような好適な溶剤に溶解するか、希釈しない油又は液という形態で用いられる。
本方法で用いられる白蟻防除剤、殺虫剤の量は、確定的なものではなく、白蟻の来襲の見込みを考慮して定められる。昆虫、菌類等に対して有効である十分な量を使用するのである。最大使用量は単に経済事情により定められ、確定的なものではない。
本発明の方法に用いられる発泡剤は、発泡性を有する従来の界面活性剤、好ましくは脂肪酸エステル、アルキルサルフェート、アルキルアリールスルフォネート(例えば、アルキルベンゼン−スルフォネート)又はアルキルスルフォネート等の陰イオン性界面活性剤;及びメチレンジイソシアナート(MDI)及びトリレンジイソシアナート(YDI)等のイソシアナートを含有する。適当な全ての発泡剤が本発明のために使用することができる。
用いられる発泡剤の量は、ウレタン技術に精通する人の観点から定められるものであり、周知のとおり種々変化させることができる。ポリウレタン発泡体及び発泡剤については、キルク・オースメアー著「化学技術百科辞典」中の当該技術分野における標準作業の項目を参照して下さい。
本発明による液剤は、所望であれば、酸化チタン、クレー又は炭酸カルシウムのような有機充填剤を含有してもよく、その使用により、より硬度の高い固化薄膜層を形成することができる。又、パラフィンワックスエマルジョンのようなワックスエマルジョン又はシリコーン樹脂を含有していてもよく、その使用により、防湿性を向上することができる。
pvoal(ポリ酢酸ビニル)のような増粘剤や固化薄膜層の硬度を向上させる他の添加剤が存在していてもよい。
通常、上記液剤は、処理に際して、作業性を高めるために、水で希釈される。
上記液剤中の各成分の混合比は、床下の土壌表面の状態や発泡剤の種類等、様々な要因によって大きく変化するであろう。特に、界面活性剤が発泡剤として用いられる場合には、酢酸ビニルエマルジョンの100重量部に対して、1〜5重量部、好ましくは1〜3重量部の量で用いられる。イソシアナートが発泡剤として用いられる場合には、その比率はそれ程異ならず、通常、酢酸ビニルエマルジョン100重量部に対して、1〜5重量部の量で用いられる。
本発明を実施して、調剤し、防護バリヤ層を形成するには、図1に示されるような装置を使用するのが好都合である。酢酸ビニルである主剤樹脂エマルジョンは、主剤樹脂エマルジョンタンク(2)に入口を通じて注入される。洗浄液は、洗浄タンク(1)に入口を通じて注入される。主剤樹脂エマルジョンと水を同等量混合するとき、均質な希釈溶液をつくるために攪拌が行われる。自動噴霧機を使用するのに、水吸入口と排出口の切換コックは、主剤樹脂エマルジョンタンク側に設定される。洗浄においては、吸水口の切換コックは洗浄タンク側に設定される。次いで、主剤樹脂エマルジョンホース排出口のコックは閉じられ、始動させるためにモータースイッチが入れられる。ノズルガン噴霧機は主剤樹脂エマルジョンホース排出口に取付けられている。次いで、主剤樹脂エマルジョンホースは処理される場所まで延長される。一般的に、圧力は噴霧前に20kg/cm2に設定される。主剤樹脂エマルジョンホースは、約50mという範囲内で用いられるべきである。
ポリウレタン硬化剤ホースは、ノズルガン噴霧器の硬化剤吸入口に連結される。硬化剤ホースが十分に締め付けられずに装着されると、十分に吸入することができないであろう。ウレタン硬化剤ホースは、10m以内の適当な長さとする。ウレタン硬化剤ホース(8)は、硬化剤タンク(7)に連結される。ノズル先端は、噴霧器のノズルガンの端部にあるノズルコントロールとノズル先端との間隙が1〜3mm(気温が25℃未満のときは3mm、25℃以上のときは1〜2mm)の範囲に保持されるよう、調整される。
噴霧器のノズルガンの切換レバーが硬化剤側に設定されると、希釈された主剤樹脂エマルジョン及び硬化剤は、重量部約10:1という比率で同時に噴出される。主剤樹脂エマルジョンが噴出することにより生じる負圧により、硬化剤は自動的に吸入されるので、ホース内の空気はノズル先端に至るまで抜かれることとなる。ウレタン硬化剤がノズル先端に達すると、主剤樹脂エマルジョンは2.0〜2.5kg/m2という速度で噴出される。
一般に、ビニルエマルジョン対ウレタン硬化剤の比は、10:0.5〜10:2重量部、好ましくは10:1重量部である。選択する量は、達成すべき結果を考慮して適宜変化させることができ、比率は、当該技術分野における当業者が適宜調整するものである。
噴霧を停止するためには、ノズルガンの切換レバーをオフ(空気吸入)側に設定するが、希釈された主剤樹脂エマルジョンは停止までに数秒間放出される。
ノズルガンは、次のようにして使用される。
主剤樹脂エマルジョンホースは、噴霧器のノズルガン(18)の主剤樹脂エマルジョン連結口(19)に取付けられる。
ウレタン硬化剤ホース(17)は、硬化剤吸入口に連結される。切換レバー(15)は、実線で示される位置Aに設定され、主剤樹脂エマルジョン制御レバー(16)は、約10:1の比率で混合された希釈主剤樹脂エマルジョン及び硬化剤を噴出するように設定される。噴霧を停止するには、切換レバー(15)は点線で示される位置Bに戻される。ウレタン硬化剤は、主剤樹脂エマルジョンが噴出することにより生じる負圧によって自動的に吸い込まれるが、硬化剤がノズル先端(11)に到達するまでには、約30〜40秒かかる。自動噴霧器は、20kg/cm2という圧力状態に設定され、ノズルガンは、主剤樹脂エマルジョンホースに連結される。次いで、水又は希釈主剤樹脂エマルジョンを用い、噴出量を目盛り付き容器又は計量器を用いて5.2〜6l/mの範囲内になるように調整する。負圧ゲージは、10m以内の硬化剤ホースに取付けられ、そのホースは、噴霧器のノズルガンの硬化剤吸入側に連結される。次いで、自動噴霧器の圧力は、20kg/cm2に設定され、主剤樹脂エマルジョンレバーが作動される。
ノズル先端の間隙は、負圧ゲージ表示で48〜62cm/Hgの範囲内に保持された状態において(1〜3mmの範囲内で)調整される。
負圧ゲージがない場合には、噴出量を確認するべく、硬化剤の減少量を測定するために試験的に噴霧する。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1
酢酸ビニルエマルジョン、白蟻防除剤(80%濃度の乳化性クロルデンを水で20重量倍に希釈)及び発泡剤(Emal AD-25,Kao−At1as社製)より液剤を調製した。その液剤を木造建造物の床下の地面に噴霧ガンを用いて次の二つの方法で噴霧した。一の方法は、そのままで発泡させ、他の方法は、予め攪拌器で発泡させたものである。自然乾燥後、厚さ500μmを有する硬化薄膜層を得た。それをJIS Z 0208に規定された方法(カップ方法)に従って水分透過性を試験し、その結果、282.0g/m2.24時間という値を示した。
日本紙(地面に硬化薄膜層が形成されていない場合の対照実験に相当する)の水分透過性は994.7g/m2.24時間であることは知られているが、これらの値の比較から、本発明の方法によって優れた耐湿性効果が得られることが明瞭に示されている。
実施例2
35%の不揮発性成分を有し、粘度が100,000cpsである酢酸ビニルエマルジョンを使用した以外は、実質的に実施例1の手順に従って、固化薄膜層を得た。実施例1と同様な湿分透過値が得られた。
実施例3
クロルデン80%及び4−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルフォーマル(木材保存剤)12%を含有する乳化性濃縮液を使用した以外は、実質的に実施例1の手順に従って、硬化薄膜層を得た。
実施例4
発泡剤としてメチレンジイソシアナート3重量部を使用した以外は、実質的に実施例1の手順に従って、硬化薄膜層を得た。
実施例5
パラフィンワックスエマルジョン5重量%を液剤に添加した以外は、実質的に実施例1の手順に従って、硬化薄膜層を得た。
本発明を実施するための噴霧作業手順は、次のように行うことができる。
バリヤ噴霧作業に用いられる主剤樹脂エマルジョン及びウレタン硬化剤は、一般に、等量の水で希釈され、希釈エマルジョンがつくられる。ウレタン硬化剤はそのまま用いられる。次いで、噴霧される面積が測定され、噴霧される量が決定される。希釈主剤樹脂エマルジョンの量は、次のようにして算出される:
噴霧面積(m2)×噴霧量(kg)=希釈主剤樹脂エマルジョン量(kg)/2
希釈主剤樹脂エマルジョンは、主剤樹脂エマルジョン1部と水1部とを混合することにより調製される。
例:100m2の面積に希釈主剤樹脂エマルジョンを2kg/m2で噴霧するには
希釈主剤樹脂エマルジョン量=100m2x2kg=200kg
主剤樹脂エマルジョン量=200kg/2=100kg
噴霧のノズルガンは、希釈主剤樹脂エマルジョン対硬化剤の比率が10:1になるように調整される。
硬化剤使用量(kg)=噴霧面積(m2)×噴霧量(kg)/10
例:100m2の面積に希釈主剤樹脂エマルジョンを2kg/m2で噴霧するには
硬化剤使用量=(100m2×2kg)/10=20kg
土壌に適用する前に、噴霧される土壌は、余分なもの、岩片及び折れ屑をすべて床下から除去することによって、清掃される。次に、土壌は、熊手、地取り器、地ならし器等を用いて平坦化される。もし地面がひどくでこぼこであれば、高い部分を除去し、その除去した土壌を低い部分に入れてならされる。
もし石や岩片等が土壌表面上に突出しているならば、上から押圧して土壌中に埋め込むか、掘り出して除去し掘られた凹みに土壌を充填する。土壌表面が乾いているときは、ならす前に、土壌表面を湿らせるために少量の水を撒くことが望ましい。
砂地の場合であって、噴出圧によって土壌が吹き上げられないように噴霧するときは、ノズル先端は、土壌表面から約40〜50cm離して保持される。
粘土質土壌では、通常の噴霧作業を適用することができる。しかし、乾燥によって土壌に亀裂が入っている場合には、ローラーで押し固めるようにしなければならない。微細な砂利の場合には、ローラーで押し固めて、平坦化することが推奨される。粗い砂利の場合には、まず平坦化し、ロールで押し固めて砂利の間隙を砂で埋めながら再度均すべきである。
ノズルガンが付属されている噴霧器では、ノズルレバーをオン(硬化剤側)に設定し、硬化剤と混合することなく希釈主剤樹脂エマルジョンをノズル先端からポリエチレン容器又はオイル缶等に噴出させ、硬化剤ホース中の空気を抜き取る。
新規建築物に対する噴霧作業は、床の根太が全ての床の枠組みに取り付けられた時に行われるべきである。
既存建築物の床下において噴霧する場合には、作業者が噴霧した部分に移動しないように、床下の一番奥の部分から噴霧を開始すべきである。新規建築物に対して噴霧作業を二度行うときは、先ず、薄膜層を通して表面の土壌が見える程度に薄く噴霧し、次に、二度目の仕上げのための噴霧を行う。
噴霧作業が完了した直後は特に、薄膜層が損傷しないように注意を払うべきである。それ故、噴霧作業が完了した後1日、2日は、液剤で噴霧した部分をかき乱すべきではない。
前記事項をさらに種々変化させ、修正することは、前記事項から当該技術分野における当業者であれば明らかなことであり、ここに添付された請求の範囲に包含されるべきものである。

Claims (11)

  1. (a)ウレタンをベースとした樹脂と、(b)酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンと、(c)抗菌及び木材保存剤、及び/又は殺虫剤と、を組合せたものを含有する液剤を、木材、木製建造物の木製部分又は木製建造物の床下の土壌表面に接触させて固化薄膜層を形成する工程からなり、前記酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンは、下記共重合体:
    Figure 0003702365
    Figure 0003702365
    Figure 0003702365
    (ここに、R1+R2+R3=C8及びX:Y:Z=6:2:2である。)
    である湿気及び/又は生物による攻撃から木材を保護するバリヤを形成する方法。
  2. 前記エマルジョンは、さらに発泡剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記接触前、中又は後に発泡が行なわれることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記発泡剤は、界面活性剤又はジイソシアナート化合物であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  5. 前記界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記ジイソシアナート化合物は、メチレンジイソシアナートであることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  7. 前記殺虫剤は、白蟻防除剤であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の方法。
  8. 前記液剤は、さらにパラフィンワックスを含有することを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の方法。
  9. 前記発泡は、木製建造物の床下の土壌表面において為されることを特徴とする請求項3乃至8の何れかに記載の方法。
  10. さらに、前記液剤を発泡させ、前記木材、木製建造物の木製部分又は木製建造物の床下の土壌表面に噴霧する工程を有することを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の方法。
  11. (a)発泡性ウレタンをベースとした樹脂と、(b)酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンと、(c)抗菌及び木材保存剤、及び/又は殺虫剤と、を組合せたものを含有する液剤を、木材、木製建造物の木製部分又は木製建造物の床下の土壌表面に接触させて固化薄膜層を形成する工程と、その後、湿気及び/又は生物の攻撃から木材を保護する発泡バリヤを形成するために、発泡性液剤を前記木材、木製建造物の木製部分又は木造建造物の床下の土壌表面に噴霧する工程とからなり、前記酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンは、下記共重合体:
    Figure 0003702365
    Figure 0003702365
    Figure 0003702365
    (ここに、R1+R2+R3=C8及びX:Y:Z=6:2:2である。)
    である湿気及び/又は生物による攻撃から木材を保護するバリヤを形成する方法。
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