JP3701941B2 - 鋳型造型方法及びその装置並びに鋳枠係脱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳型の造型方法及びその方法を実施するための鋳型造型装置並びに鋳枠係脱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上模型及び下模型の一方の模型が取付けられた模型定盤をスクイズテーブル上に設け、該模型定盤上に鋳枠及び上盛枠を重合して重合鋳枠を構成し、該重合鋳枠内に投入された鋳物砂をスクイズするスクイズヘッドをスクイズテーブルに対して進退可能に設け、鋳物砂を蓄えたホッパーをスクイズヘッドの上面に設け、スクイズヘッドに設けた鋳物砂充填ノズルからホッパー内の鋳物砂を重合鋳枠内に投入し、鋳物砂の供給後にスクイズヘッドを下降させて鋳物砂をスクイズし、スクイズヘッドを後退して鋳型を離型した後に、上模型及び下模型が夫々取付けられた模型定盤を交換する造型装置が特開2002−1490号公報に記載されている。
【0003】
また、模型定盤を取り囲んで下盛枠をキャリアプレートに上下動可能に設け、該キャリアプレートをスクイズテーブル上に載置し、鋳枠当接面が模型定盤の盤面よりせり出した上昇位置に下盛枠を位置した状態で鋳枠を重合して鋳物砂を鋳枠内に投入し、スクイズテーブルを上昇させて鋳物砂をスクイズヘッドにより予備スクイズし、鋳枠の上昇を阻止した状態でスクイズテーブルをさらに上昇させて模型面側からスクイズすることが特開2000−317579号公報に記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−1490号公報(第3,4頁、図1〜8)
【0005】
【特許文献2】
特開2000−317579号公報(第3,4頁、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年、高精度の鋳型を短いサイクルタイムで造型することができ、運転時の動力、修繕費などのランニングコスト及びイニシャルコストの低い造型装置が望まれている。しかし、特許文献1に記載の造型装置では、スクイズテーブル上に載置した模型定盤上に鋳枠及び上盛枠を重合して重合鋳枠を構成し、スクイズヘッド上に設けたホッパーから鋳物砂を重合鋳枠内に投入した後にスクイズヘッドを下降させて鋳物砂をスクイズしているので、鋳物砂の投入工程とスクイズ工程がシリーズに行われ、サイクルタイムが長くなる問題があった。
【0007】
また、鋳枠に投入された鋳物砂の上面のみをスクイズヘッドでスクイズするだけでは、鋳型の強度が不均一で高精度な鋳造品を提供できない場合がある。このため、特許文献2に記載されているように、スクイズヘッドにより上面をスクイズした後に、鋳型面側からもスクイズすることが行われている。しかし、下盛枠を別途設けなければならなかった。
【0008】
本発明は、係る従来の不具合を解消するためになされたもので、スクイズテーブル上でキャリアプレートの搬送枠から鋳物砂を鋳枠内に移送しながらスクイズヘッドによりスクイズする間に、鋳物砂投入位置でキャリアプレートの搬送枠内に鋳物砂を投入することにより簡単な構成で鋳型造型のサイクルタイムを短縮する低コストな鋳型造型方法及び装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、スクイズテーブルとスクイズヘッドを造型経路に沿って互いに対向して相対的に進退可能に設け、模型が取付けられた模型定盤を取り囲んで搬送枠をキャリアプレートに上下動可能に設け、鋳枠当接面が模型定盤の盤面よりせり出した上昇位置に前記搬送枠を位置した状態で1鋳型分の鋳物砂を鋳物砂投入位置で前記搬送枠内に投入し、該搬送枠内に鋳物砂が投入されたキャリアプレートを前記スクイズテーブル上に移送し、鋳枠及び上補助枠を前記搬送枠上に重合し、前記スクイズテーブルとスクイズヘッドとを互いに接近させて、前記搬送枠を後退させて前記搬送枠内の鋳物砂を前記鋳枠内に移送し、且つスクイズして鋳型を造型することである。
【0010】
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、スクイズテーブルとスクイズヘッドを造型経路に沿って互いに対向して相対的に進退可能に設け、上型用模型及び下型用模型が夫々取付けられた模型定盤を取り囲んで搬送枠を、鋳枠当接面が模型定盤の盤面よりせり出した上昇位置と、前記盤面と整列する下降位置との間で上下動可能に上型用及び下型用のキャリアプレートに夫々設け、該上型用及び下型用キャリアプレートの一方に装架されて上昇位置に位置する搬送枠内に1鋳型分の鋳物砂を鋳物砂投入位置で投入し、該鋳物砂の投入と並行して、前記スクイズテーブル上に移送された他方のキャリアプレートに装架され鋳物砂が投入された搬送枠の鋳枠当接面に鋳枠及び上補助枠を重合し、前記スクイズテーブルとスクイズヘッドとを互いに接近させて、前記搬送枠を後退させて前記搬送枠内の鋳物砂を前記鋳枠内に移送し、且つスクイズして鋳型を造型し、スクイズ終了後に前記スクイズテーブルとスクイズヘッドとを互いに離間し、造型された鋳型を離型して前記他方のキャリアプレートから取外した後に、該鋳型が取外された他方のキャリアプレートを鋳物砂投入位置に移送し、前記搬送枠に鋳物砂が投入された一方のキャリアプレートを前記スクイズテーブル上に移送することである。
【0011】
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、装置本体に設けられ駆動装置により造型経路に沿って互いに対向して相対的に進退移動されるスクイズテーブル及びヘッド支持体と、該ヘッド支持体に装架されヘッド進退装置により前記造型経路に沿って進退移動されるスクイズヘッドと、該スクイズヘッドを包囲して前記ヘッド支持体に固定された上補助枠と、模型が取付けられた模型定盤を取り囲む搬送枠を鋳枠当接面が模型定盤の盤面よりせり出した上昇位置と、前記盤面と整列する下降位置との間で上下動可能に装架したキャリアプレートと、鋳物砂投入位置に移送されたキャリアプレートに装架されて上昇位置に位置する搬送枠内に1鋳型分の鋳物砂を投入する鋳物砂投入装置と、該搬送枠内に鋳物砂が投入されたキャリアプレートを前記スクイズテーブル上に移送する移送装置と、鋳枠を前記搬送枠の鋳枠当接面上に重合、離脱する鋳枠係脱装置と、前記スクイズテーブルとヘッド支持体とを互いに接近させて前記上補助枠を前記鋳枠当接面上に重合された鋳枠に当接させ、前記搬送枠を後退させて前記搬送枠内の鋳物砂を前記鋳枠内に移送し、且つ前記スクイズヘッドと前記模型定盤との間で鋳物砂をスクイズするスクイズ手段とを設けたことである。
【0012】
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、装置本体に設けられ駆動装置により造型経路に沿って互いに対向して相対的に進退移動されるスクイズテーブル及びヘッド支持体と、該ヘッド支持体に装架されヘッド進退装置により前記造型経路に沿って進退移動されるスクイズヘッドと、該スクイズヘッドを包囲して前記ヘッド支持体に固定された上補助枠と、上型用模型及び下型用模型が夫々取付けられた模型定盤を取り囲む搬送枠を、鋳枠当接面が模型定盤の盤面よりせり出した上昇位置と、前記盤面と整列する下降位置との間で上下動可能に夫々装架した上型用及び下型用のキャリアプレートと、鋳物砂投入位置に移送された上型用及び下型用キャリアプレートの一方に装架されて上昇位置に位置する搬送枠内に造型される1鋳型分の鋳物砂を投入する鋳物砂投入装置と、前記スクイズテーブル上に移送された他方のキャリアプレートの搬送枠の鋳枠当接面上に鋳枠を重合、離脱する鋳枠係脱装置と、前記スクイズテーブルとヘッド支持体とを互いに接近させて、前記上補助枠を前記鋳枠当接面上に重合された鋳枠に当接させて前記搬送枠を後退させて前記搬送枠内の鋳物砂を前記鋳枠内に移送し、且つ前記スクイズヘッドと前記模型定盤との間で鋳物砂をスクイズするスクイズ手段と、スクイズ終了後に、前記スクイズテーブルとヘッド支持体とを互いに離間させ、造型された鋳型を離型して前記他方のキャリアプレートから取外す手段と、該鋳型が取外された他方のキャリアプレートを鋳物砂投入位置に移送し、前記搬送枠に鋳物砂が投入された一方のキャリアプレートを前記スクイズテーブル上に移送する移送装置とを設けたことである。
【0013】
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項3又は4において、前記スクイズ手段は、前記スクイズヘッドを前記ヘッド進退装置により前進端に位置した状態で前記スクイズテーブルとヘッド支持体とを互いに接近させて前記上補助枠を前記鋳枠に当接させ、前記搬送枠を後退させて前記搬送枠内の鋳物砂を前記鋳枠内に移送する途中で、前記ヘッド進退装置の後退力を第1スクイズ力に制御して鋳物砂を第1スクイズする手段と、前記鋳枠当接面が前記模型定盤の上面より所定距離高い位置まで下降したとき、前記ヘッド進退装置の後退力を前記第1スクイズ力より大きい第2スクイズ力に制御し、前記鋳枠当接面が前記模型定盤の盤面と整列するまで前記ヘッド支持体を前記スクイズテーブルに相対的に前進させて鋳物砂を第2スクイズする手段とを備えたことである。
【0014】
請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項5において、前記スクイズ手段は、前記第2スクイズ終了後に、前記スクイズヘッドを前記ヘッド進退装置により前進させて鋳物砂を第3スクイズする手段を備えたことである。
【0015】
請求項7に係る発明の構成上の特徴は、請求項3乃至6のいずれかにおいて、前記上補助枠を前記鋳枠に当接させて前記搬送枠を後退させるとき、搬送枠を所定力で下方から支持して追従下降する支持装置と、スクイズ終了後に、前記スクイズテーブルとヘッド支持体とを互いに離間させるとともに、前記支持装置を上昇駆動して前記搬送枠を介して鋳枠を上昇し、鋳型を前記模型から離型することである。
【0016】
請求項8に係る発明の構成上の特徴は、請求項3乃至7のいずれかにおいて、前記搬送枠を中空の環状壁構造とし、該中空の環状壁の内壁にベントホールを設け、内壁以外の壁に空気穴を設けたことである。
【0017】
請求項9に係る発明の構成上の特徴は、請求項3乃至8のいずれかにおいて、前記鋳物砂投入装置は前記装置本体に昇降可能に装架され前記1鋳型分の鋳物砂を収納するホッパーを有し、前記ヘッド支持体が前記スクイズテーブルに対する進退移動の途中で前記ホッパーに係脱して、該ホッパーの下面が前記搬入鋳枠の鋳枠当接面上に当接して鋳物砂を前記搬送枠内に投入する下降位置と、前記1鋳型分の鋳物砂を受取る上昇位置との間で昇降させることである。
【0018】
請求項10に係る発明の構成上の特徴は、請求項9において、前記ホッパーは、前記搬送枠の鋳枠当接面に接離する下面を有する筒状の外周壁と、該外周壁に支承された鋳物砂を受止める開閉可能な底板と、前記下面が前記鋳枠当接面上に当接するとき前記搬送枠に取り囲まれた前記模型定盤に離型材を噴霧するために前記底板より下方で前記外周壁内周面に開口されたスプレーノズルとを有することである。
【0019】
請求項11に係る発明の構成上の特徴は、スクイズテーブル及びヘッド支持体を装置本体に駆動装置により造型経路に沿って互いに対向して相対的に進退移動自在に装架し、鋳枠が重合、離脱される模型定盤が固定されたキャリアプレートを前記スクイズテーブルに載置し、スクイズヘッドを前記ヘッド支持体に設けた鋳型造型装置において、前記造型経路に沿って延在する複数のロッドを前記ヘッド支持体に前記スクイズヘッドの両側で昇降可能に装架し、前記ヘッド支持体に取付けた昇降装置に前記複数のロッドを連結し、前記鋳枠の両側下面に夫々係脱する一対の係合部材の各々を前記スクイズヘッドの各側に配置されたロッドの下端部に夫々連結したことである。
【0020】
請求項12に係る発明の構成上の特徴は、スクイズヘッドを設けたヘッド支持体を駆動装置によりスクイズテーブルに向かって昇降自在に装置本体に装架し、鋳枠が重合、離脱される模型定盤が固定されたキャリアプレートを前記スクイズテーブル上に載置した鋳型造型装置において、前記ヘッド支持体にシリンダ装置を前記スクイズヘッドの両側で夫々固定し、前記鋳枠の両側下面に夫々係脱する一対の係合部材の各々を前記スクイズヘッドの各側に配置されたシリンダ装置の前記造型経路に沿って下方に延在するピストンロッドの下端部に夫々連結し、前記シリンダ装置の前記造型経路に沿って上方に延在するピストンロッドを同期部材により連結したことである。
【0021】
【発明の作用・効果】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、鋳枠当接面が模型定盤の盤面よりせり出した上昇位置に搬送枠を位置した状態で1鋳型分の鋳物砂を鋳物砂投入位置で搬送枠内に投入する。該搬送枠内に鋳物砂が投入されたキャリアプレートをスクイズテーブル上に移送し、鋳枠及び上補助枠を前記搬送枠上に重合する。スクイズテーブルとスクイズヘッドとを互いに接近させて、搬送枠を後退させて搬送枠内の鋳物砂を鋳枠内に移送し、且つスクイズして鋳型を造型する。これにより、搬送枠内への1鋳型分の鋳物砂の投入と、スクイズテーブルとスクイズヘッドとの接近によるスクイズとを並行して行うことができ、造型のサイクルタイムを短くすることができる。
【0022】
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、上型用及び下型用キャリアプレートの一方に装架されて上昇位置に位置する搬送枠内に1鋳型分の鋳物砂を鋳物砂投入位置で投入する。鋳物砂の投入と並行して、スクイズテーブル上に移送された他方のキャリアプレートに装架され鋳物砂が投入された搬送枠の鋳枠当接面上に鋳枠及び上補助枠を重合する。スクイズテーブルとスクイズヘッドとを互いに接近させて、搬送枠を後退させて搬送枠内の鋳物砂を鋳枠内に移送し、且つスクイズして鋳型を造型する。スクイズ終了後にスクイズテーブルとスクイズヘッドとを互いに離間し、造型された鋳型を離型して他方のキャリアプレートから取外す。鋳型が取外された他方のキャリアプレートを鋳物砂投入位置に移送し、搬送枠に鋳物砂が投入された一方のキャリアプレートをスクイズテーブル上に移送する。これにより、上型用及び下型用キャリアプレートの一方に装架された搬送枠内に1鋳型分の鋳物砂を投入する工程と、スクイズテーブルとスクイズヘッドとを接近させて他方のキャリアプレートに装架された搬送枠内の鋳物砂を鋳枠内に移送してスクイズする工程とを並行して行うことができ、上鋳型と下鋳型とを短いサイクルタイムで交互に造型することができる。
【0023】
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、鋳枠当接面が模型定盤の盤面よりせり出した上昇位置に搬送枠を位置した状態で1鋳型分の鋳物砂を鋳物砂投入装置により鋳物砂投入位置で搬送枠内に投入する。該搬送枠内に鋳物砂が投入されたキャリアプレートを移送装置によりスクイズテーブル上に移送し、鋳枠を鋳枠係脱装置により搬送枠上に重合する。スクイズテーブルとヘッド支持体とを互いに接近させてヘッド支持体に設けた上補助枠を鋳枠当接面上に重合された鋳枠に当接させ、搬送枠を後退させて搬送枠内の鋳物砂を鋳枠内に移送する。ヘッド支持体に進退可能に装架されたスクイズヘッドと模型定盤との間で鋳物砂をスクイズする。これにより、鋳物砂投入位置で搬送枠内に1鋳型分の鋳物砂を投入する工程と、スクイズテーブルとヘッド支持体とを接近させて搬送枠内の鋳物砂を鋳枠内に移送してスクイズヘッドによりスクイズする工程とを並行して行うことができて、短いサイクルタイムで鋳型造型を行うことができ、構造が簡単で、ランニングコスト及びイニシャルコストの低い鋳型造型装置を提供することができる。
【0024】
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、鋳物砂投入位置に移送された上型用及び下型用キャリアプレートの一方に装架されて上昇位置に位置する搬送枠内に造型される1鋳型分の鋳物砂を鋳物砂投入装置により投入する。スクイズテーブル上に移送された他方のキャリアプレートの搬送枠の鋳枠当接面上に鋳枠を鋳枠係脱装置により重合する。スクイズテーブルとヘッド支持体とを互いに接近させてヘッド支持体に設けた上補助枠を鋳枠当接面上に重合された鋳枠に当接させ、搬送枠を後退させて搬送枠内の鋳物砂を鋳枠内に移送する。ヘッド支持体に進退可能に装架されたスクイズヘッドと模型定盤との間で鋳物砂をスクイズする。スクイズ終了後にスクイズテーブルとヘッド支持体とを互いに離間させ、造型された鋳型を離型して他方のキャリアプレートから取外す。鋳型が取外された他方のキャリアプレートを移送装置により鋳物砂投入位置に移送し、搬送枠に鋳物砂が投入された一方のキャリアプレートをスクイズテーブル上に移送する。これにより、上型用及び下型用キャリアプレートの一方に装架された搬送枠内に1鋳型分の鋳物砂を投入する工程と、スクイズテーブルとスクイズヘッドとを接近させて他方のキャリアプレートに装架された搬送枠内の鋳物砂を鋳枠内に移送してスクイズする工程とを並行して行うことができて、上鋳型と下鋳型とを短いサイクルタイムで交互に造型することができ、構造が簡単で、ランニングコスト及びイニシャルコストの低い鋳型造型装置を提供することができる。
【0025】
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、スクイズヘッドをヘッド進退装置により前進端に位置した状態でスクイズテーブルとヘッド支持体とを互いに接近させて上補助枠を鋳枠に当接させ、搬送枠を後退させて搬送枠内の鋳物砂を鋳枠内に移送する。搬送枠の後退途中で、ヘッド進退装置の後退力を第1スクイズ力に制御して鋳物砂をスクイズヘッドにより第1スクイズする。鋳枠当接面が模型定盤の上面より所定距離高い位置まで下降したとき、ヘッド進退装置の後退力を第1スクイズ力より大きい第2スクイズ力に制御し、鋳枠当接面が定盤の盤面と整列するまでヘッド支持体をスクイズテーブルに相対的に前進させて鋳物砂を第2スクイズする。これにより、鋳物砂をスクイズヘッドにより上面から第1スクイズ力でスクイズした後に、模型面側から第2スクイズ力でスクイズすることができて、強度が均一な高精度の鋳型を造型することができる。また、鋳物砂を鋳枠内に搬送する搬送枠の後退を利用して模型面側からスクイズするので、下盛枠を別途設ける必要がなくコストを低減することができる。
【0026】
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、鋳物砂を模型面側から第2スクイズした後に、スクイズヘッドをヘッド進退装置により前進させて鋳物砂を上面から第3スクイズするので、十分な強度を有する鋳型を造型することができる。
【0027】
上記のように構成した請求項7に係る発明においては、請求項3乃至6のいずれかにおいて、上補助枠が鋳枠に当接して搬送枠を後退させるとき、搬送枠は支持装置により下方から所定力で支持されて下降される。スクイズ終了後にスクイズテーブルとヘッド支持体とが離間するとき、支持装置が搬送枠を介して鋳枠を上昇して鋳型を模型から離型するので、鋳型を破損することなく高精度に模型から開離することができる。
【0028】
上記のように構成した請求項8に係る発明においては、請求項3乃至7のいずれかにおいて、搬送枠を中空の環状壁構造とし、該中空の環状壁の内壁にベントホール、下壁に空気穴を設けたので、搬送枠内に鋳物砂を投入するとき、鋳物砂と模型定盤との間に介在する空気を鋳物砂を飛散することなくベントホールから逃すことができ、鋳物砂がムラなく模型定盤上に供給され、均一な鋳型強度を得ることができる。
【0029】
上記のように構成した請求項9に係る発明においては、請求項3乃至8のいずれかにおいて、鋳物砂投入装置のホッパーは上昇端に位置するヘッド支持体に当接する上昇位置で1鋳型分の鋳物砂を投入される。ホッパーはヘッド支持体の下降に連れて下降され、鋳物砂投入位置に移送されたキャリアプレートに装架された搬送枠の鋳枠当接面上に載置され鋳物砂を搬送枠内に投入する。これにより、ヘッド支持体の昇降移動を利用してホッパーを昇降するので、ホッパー昇降用の駆動装置を設ける必要がなく、鋳型造型装置のイニシャルコスト、ランニングコストを低減することができる。
【0030】
上記のように構成した請求項10に係る発明においては、請求項9において、筒状の外周壁を有するホッパーが鋳枠当接面上に載置されたとき、鋳物砂を受け止める底板より下方で外周壁の内周面に開口するスプレーノズルから離型剤を搬送枠に取り囲まれた模型定盤に噴霧して塗布する。これにより、離型剤が飛散することがなく作業環境を改善することができ、またスクイズヘッドとスクイズテーブルとの相対前進によるスクイズ工程と並行して模型定盤に離型剤を塗布するので、サイクルタイムを短縮することができる。
【0031】
上記のように構成した請求項11に係る発明においては、ヘッド支持体が駆動装置によりスクイズテーブルに対して相対的に接近されると、ヘッド支持体に装架された複数のロッドの下端部に連結された一対の係合部材に支持された鋳枠がスクイズテーブル上の模型定盤側に移載される。鋳枠内の鋳物砂をスクイズヘッドによりスクイズするためにヘッド支持体がさらに下降される間に複数のロッドが昇降装置により上昇され、一対の係合部材は鋳枠の両側下面に接近して待機する。一対の係合部材は鋳枠の両側下面に接近して待機しているので、スクイズ完了後にヘッド支持体がスクイズヘッドに対して相対的に上昇すると、一対の係合部材は鋳枠両側下面にすぐに当接して鋳枠を模型定盤から速やかに離間することができる。
【0032】
上記のように構成した請求項12に係る発明においては、ヘッド支持体が駆動装置により下降されると、ヘッド支持体にスクイズヘッドの両側で夫々固定されたシリンダ装置の下方に延在する各一対ピストンロッドに夫々連結された係合部材に両側下面を支持された鋳枠がスクイズテーブル上の模型定盤側に移載される。鋳枠内の鋳物砂をスクイズヘッドによりスクイズするためにヘッド支持体がさらに下降される間に各ピストンロッドが昇降装置により上昇され、各係合部材は鋳枠の両側下面に接近して待機する。各係合部材は鋳枠の両側下面に接近して待機しているので、スクイズ完了後にヘッド支持体が上昇すると、各係合部材は鋳枠両側下面にすぐに当接して鋳枠を模型定盤から速やかに離間することができる。また、シリンダ装置の上方に延在するピストンロッドは同期部材により連結されているので、一対の係合部材は水平状態を維持して昇降される。
【0033】
【実施の形態】
以下本発明の第1の実施形態に係る鋳型造型方法及びこの方法を実施するための装置を図面に基づいて説明する。図1において、装置本体1の下基台1aにはスクイズテーブル2が固定され、下基台1aに立設された支柱1bの上端に固定された上基台1cにはヘッド支持体3が上下動可能に装架され、駆動装置であるシリンダ装置4によりスクイズテーブル2に向かって造型経路に沿って相対的に進退移動されるようになっている。ヘッド支持体3の下面にはスクイズヘッド5が上下動可能に装架され、ヘッド進退装置であるシリンダ装置6により造型経路に沿って進退移動される。スクイズヘッド5は、ヘッド支持体3の下面に固定された上補助枠7により周囲を包囲され、シリンダ装置6により後退端に位置されたとき、その下端面が上補助枠7の下端面より僅かに下方に位置している。
【0034】
8a,8bは、スクイズテーブル2上に交互に移送される上型用及び下型用キャリアプレートで、上型用模型9a及び下型用模型9bが夫々取付けられた模型定盤10a,10bが上端面に固定されている。上型用及び下型用キャリアプレート8a,8bには、模型定盤10a,10bを取り囲む搬送枠11a、11bが、鋳枠当接面12a,12bが模型定盤10a,10bの盤面よりせり出した上昇位置と、盤面と整列する下降位置との間で上下動可能に夫々装架されている。搬送枠11a,11bの下面には一対のロッド13a,13bが下方に突設され、スクイズテーブル2上に着座されたキャリアプレート8a又は8bに装架され上昇位置にせり出された搬送枠11a又は11bは、下基台1aに固定された一対のシリンダ装置14のピストンロッドが前進端でロッド13a又は13bに当接することにより下方から支持される。シリンダ装置14は、鋳枠当接面12a又は12b上に重合された上型用又は下型用鋳枠15a,15bを上補助枠7により下方に押圧して搬送枠11a又は11bを後退させるとき、搬送枠11a又は11bを所定力で下方から支持して追従下降する支持装置として機能する。
【0035】
鋳枠15a,15bを搬送枠11a又は11bの鋳枠当接面12a又は12b上に重合、離脱する鋳枠係脱装置16が上基台1cに設けられている。即ち、上基台1cにシリンダ装置17がシリンダ装置4の両側に2個づつ上下方向に設けられている。シリンダ装置17の鋳枠15a,15b両側に夫々延在する2本づつのピストンロッド18には、鋳枠15a,15bの両側下面に係脱するローラ列19が支承された2本の係合レール20が夫々固定されている。4個のシリンダ装置17の上方に延在するピストンロッド21は上基台1cの上方で同期フレーム22により連結されている。
【0036】
図2において、46は装置本体1に取付けられて水平方向に互いに平行に延在する一対のローラコンベアで、上型用及び下型用鋳枠15a,15bの両側下面を支持している。ローラコンベア46は、上昇した係合レール20が整列するようにスクイズテーブル2の上方において一部切り欠かれている。鋳枠係脱装置16は、空の鋳枠15a,15bをローラコンベア46から係合レール20上に搬入され、スクイズテーブル2上に移送されたキャリアプレート8a,8bに装架され上昇位置に位置された搬送枠11a,11b上に係合レール20の下降により載置し、鋳型が造型された鋳枠15a,15bを係合レール20の上昇により搬送枠11a,11bから上昇してローラコンベア46に搬出する。
【0037】
23は上型用及び下型用キャリアプレート8a,8bをスクイズテーブル2と鋳物砂投入位置24との間で移送する移送装置で、旋回アーム25が支柱1bに回転可能に支承され、回転駆動装置26により180度割出し回転されるようになっている。旋回アーム25の両端に設けられた支持フレーム27は、上型用及び下型用キャリアプレート8a,8bの両側に夫々延在し、支持フレーム27に固定された一対のキャリアプレート支持シリンダ28が、キャリアプレート8a,8bの両側に夫々突出されたフランジ部に連結されてキャリアプレート8a,8bをスクイズテーブル2上に着座する位置と離脱する位置との間で昇降する。支持フレーム27の上端には、一対の搬送枠固定シリンダ29が搬送枠11a,11bの両側に向かって設けられ、ピストンロッドが前進して搬送枠11a,11bに係合し搬送枠11a,11bを上昇位置に保持するようになっている。鋳物砂投入位置24に移送されたキャリアプレート8a又は8bに装架され下降位置に下降された搬送枠11a又は11bは、ロッド13a又は13bが下基台1aに固定された一対のシリンダ装置42のピストンロッドにより下方から押圧され上昇位置に上昇される。
【0038】
30はスクイズテーブル2に隣接して配置された鋳物砂投入装置で、鋳物砂投入位置24に移送された上型用又は下型用キャリアプレート8a,8bに装架され上昇位置に位置する搬送枠11a,11bの鋳枠当接面12a,12bに当接して、造型される1鋳型分の鋳物砂31を搬送枠11a,11b内に投入する。鋳物砂投入装置30は、1鋳型分の鋳物砂31を収納して搬送枠11a,11b内に投入するホッパー32を備えており、ホッパー32は、搬送枠11a,11bの鋳枠当接面12a,12bに接離する下端面を有する筒状の外周壁33に鋳物砂31を蓄える複数枚の底板34が支承されている。複数の底板34は図略の回動装置により水平軸線回りに夫々回動され、底板34が水平状態に回動されて鋳物砂31を蓄え、垂直方向に回動されて鋳物砂31を搬送枠11a、11b内に投入する。ホッパー32には、下面が鋳枠当接面12a,12b上に当接するとき搬送枠11a,11bに取り囲まれた模型定盤10a,10bに離型剤を噴霧して塗布するスプレーノズル35が、底板34より下方で外周壁33内周面に開口されている。
【0039】
ホッパー32は上基台1cに固定されたガイドレール36に昇降可能に装架された昇降フレーム37に固定され、ヘッド支持体3がスクイズテーブル2に対して進退移動する途中でヘッド支持体3に突設した係合アーム38が昇降フレーム37に突設した係合部39に係脱する。これによりホッパー32は、鋳物砂投入位置24に移送されたキャリアプレート8a,8bに装架された搬送枠11a,11bの鋳枠当接面12a,12上に当接して鋳物砂31を搬送枠11a,11b内に投入する下降位置と、1鋳型分の鋳物砂31を受取る上昇位置との間で昇降される。昇降フレーム37に突設した停止部材40がヘッド支持体3の上面の当接して昇降フレーム37の下降端は規制される。
【0040】
搬送枠11a,11bは、鋳物砂31が投入されるとき、鋳物砂と模型定盤10a,10bとの間の空気を外部に逃すために、図3に示すように中空の環状壁52で構成され、環状壁52の内壁52aにはベントホール44が設けられ、下壁52bには空気穴45が穿設されている。これにより、搬送枠11a,11b内に鋳物砂31を投入するとき、鋳物砂31を外部に飛散することなく、鋳物砂31と模型定盤9a,9bとの間に介在する空気をベントホール44、空気穴45から外部に逃すことができる。空気穴45は環状壁52の外壁52cに設けてもよい。
【0041】
ホッパー32の開口端上方には鋳物砂31を搬送するコンベアベルト41の鋳物砂投下端が配置され、コンベアベルト41は上鋳型又は下鋳型用に設定された距離だけ移動されて、鋳物砂投入位置24に移送された上型用又は下型用キャリアプレート8a,8bに装架された搬送枠11a,11b内に、造型される1鋳型分の鋳物砂31を投入する。
【0042】
上記のように構成した第1の実施形態の作動を説明する。例えば上鋳型43aの造型が完了した図1の状態では、ヘッド支持体3はシリンダ装置4により上昇端に上昇され、スクイズヘッド5はシリンダ装置6により前進端に前進されている。鋳枠係脱装置16の係合レール20がシリンダ装置17により上昇され、上昇途中で上鋳型43aを造型された鋳枠15aの両側下面を支持してローラコンベア46と整列する位置まで上昇されている。鋳物砂投入位置24に移送された下型用キャリアプレート8bに装架され上昇位置に位置された搬送枠11b内には1下鋳型分の鋳物砂31が投入され、ヘッド支持体3により上昇されたホッパー32内には1上鋳型分の鋳物砂31が溜められている。
【0043】
図4に示すように、移送装置23の旋回アーム25が回転駆動装置26により180度旋回され、下型用キャリアプレート8bがスクイズテーブル2上に移送され、搬送枠11aが下降位置に位置された上型用キャリアプレート8aが鋳物砂投入位置24に移送される。一対のキャリアプレート支持シリンダ28が後退され下型用キャリアプレート8bがスクイズテーブル2上に着座される。一対のシリンダ装置14に接続された切替弁47が切替えられて下室に圧油が供給され、ピストンロッドが前進端まで上昇して下型用キャリアプレート8bに装架され上昇位置にせり出された搬送枠11bを一対のロッド13bに当接して下方から支持する。ピストンロッドが前進端まで前進されると切替弁47が閉鎖位置に切替えられ、シリンダ装置14の下室がリリーフ弁48を介してタンクに連通される。一対の搬送枠固定シリンダ29のピストンロッドが後退されて搬送枠11bから離脱され、搬送枠11bは下降が可能な状態となる。鋳枠係脱装置16の係合レール20によりローラコンベア46と整列する位置まで上昇された上鋳型43aを造型された鋳枠15aは、ローラコンベア46に搬出されて次工程に搬送され、下型用鋳枠15bがローラコンベア46から係合レール20上に搬入される。
【0044】
次に、図5のように鋳枠係脱装置16の係合レール20がシリンダ装置17により下降され、途中で鋳枠15bを下型用キャリアプレート8bに装架され上昇位置にせり出された搬送枠11bの鋳枠当接面12b上に重合する。鋳物砂投入位置24に移送された上型用キャリアプレート8aに装架され下降位置に位置された搬送枠11aは、ロッド13aが下基台1aに固定された一対のシリンダ装置42のピストンロッドにより下方から押圧され上昇位置に上昇される。一対の搬送枠固定シリンダ29のピストンロッドが前進されて搬送枠11aに係合され、搬送枠11aは上昇位置に保持される。ヘッド支持体3がシリンダ装置4により下降され、ホッパー32が固定された昇降フレーム37が、係合部39を係合アーム38に支持されてガイドレール36に沿って下降し、途中でホッパー32の下面が搬送枠11aの鋳枠当接面12a上に当接して下降位置に停止される。ホッパー32が鋳枠当接面12a上に載置されると、スプレーノズル35から離型剤49が噴霧され搬送枠11aに取り囲まれた模型定盤10aに塗布される。
【0045】
図6において、ヘッド支持体3は下降を続行し、スクイズヘッド5の下端部が鋳枠15b内に侵入し、上補助枠7が鋳枠15bの上面に当接する。鋳枠係脱装置16は係合レール20を更に下降し、ローラ19が鋳枠15bの両側下面から離脱した後、下降端まで下降する。
【0046】
図7において、シリンダ装置6に接続された切替弁50が閉鎖位置に切替えられ、上室がリリーフ弁51を介してタンクに接続された状態で、ヘッド支持体3がシリンダ装置4によりスクイズテーブル2に向かって更に下降されると、上補助枠7が鋳枠15b及び搬送枠11bをリリーフ弁48の設定圧力に抗して下降し、搬送枠11b内の鋳物砂31を鋳枠15b内に移送する。シリンダ装置6延いてはスクイズヘッド5の後退力はリリーフ弁51に設定される第1リリーフ圧により第1スクイズ力に制御され、鋳枠15bに移送された鋳物砂31はスクイズヘッド5により背面側から第1スクイズされる。第1スクイズにおいて、鋳枠15bは上補助枠7により押圧されて模型定盤10bに向かって下降されるので、鋳物砂31は模型面側からもスクイズされることとなり予備的な第1スクイズの段階から強度が均一となる。ヘッド支持体3、シリンダ装置4,6、スクイズヘッド5、切替弁50及び第1リリーフ圧に設定されたリリーフ弁51等により、スクイズヘッド5をシリンダ装置6により前進端に位置した状態でスクイズテーブル2とヘッド支持体3とを互いに接近させて上補助枠7を鋳枠15bに当接させ、搬送枠11bを後退させて搬送枠11b内の鋳物砂31を鋳枠15b内に移送する途中で、シリンダ装置6の後退力を第1スクイズ力に制御して鋳物砂31を第1スクイズする手段が構成されている。
【0047】
鋳物砂投入位置24では、ホッパー32の底板34が回動され、1上鋳型分の鋳物砂31が、上型用キャリアプレート8aに装架され上昇位置に位置された搬送枠11a内に投入される。このとき、鋳物砂31と模型定盤9aとの間に介在する空気はベントホール44、空気穴45から外部に排出され、鋳物砂31はムラなく模型定盤9a上に供給される。
【0048】
図7,8において、搬送枠11bの鋳枠当接面12bが模型定盤10bの盤面より所定距離高い位置まで下降されたことがヘッド支持体3の上下方向の位置を検出する図略のリニアスケールにより検出されると、リリーフ弁51が第1リリーフ圧より高い第2リリーフ圧に設定され、シリンダ装置6の後退力が第1スクイズ力より大きい第2スクイズ力に制御され、搬送枠11bの下面がキャリアプレート8bの両側に突出されたフランジ部に当接して鋳枠当接面12bが模型定盤10bの盤面と整列するまでヘッド支持体3が下降され、鋳物砂31が模型面側から第2スクイズされる。このようにヘッド支持体3の一連の下降動作の途中でリリーフ弁51を第1リリーフ圧から第2リリーフ圧に切替えるだけで、第1スクイズから第2スクイズに移行することができるので、鋳型造型のサイクルタイムを極めて短縮することができる。また、鋳型によっては予備的な第1スクイズを省略し、リリーフ弁51のリリーフ圧を適切に設定し、ヘッド支持体3の下降途中でリリーフ圧を切替えることなく、背面側及び模型面側から同時にスクイズすることもできる。
【0049】
ヘッド支持体3、シリンダ装置4,6、スクイズヘッドヘッド5、切替弁50及び第2リリーフ圧に設定されたリリーフ弁51等により、鋳枠当接面が模型定盤の上面より所定距離高い位置まで下降したとき、ヘッド進退装置の後退力を第1スクイズ力より大きい第2スクイズ力に制御し、鋳枠当接面が模型定盤の盤面と整列するまでヘッド支持体をスクイズテーブルに相対的に前進させて鋳物砂を第2スクイズする手段が構成されている。鋳物砂投入位置24では、ホッパー32の底板34が逆転されて閉鎖され、コンベアベルト41からホッパー32に1下鋳型分の鋳物砂31の投下が開始される。
【0050】
図9において、切替弁50が切替えられて圧油がシリンダ装置6の上室に供給され、鋳物砂31がスクイズヘッド5により第2スクイズ圧力より大きい第3スクイズ圧力で背面側から第3スクイズされる。シリンダ装置6及び切替弁50等により、スクイズヘッドをヘッド進退装置により前進させて鋳物砂を第3スクイズする手段が構成されている。
【0051】
図10において、スクイズ終了後にヘッド支持体3がシリンダ装置4によりスクイズテーブル2から後退されるとき、切替弁47が切替えられ圧油がシリンダ装置14の下室に供給されてピストンロッドが搬送枠11bを介して鋳枠15bを上補助枠7に下方から押付けながら高精度に上昇し、下鋳型43bを破損することなく模型9bから離型する。鋳枠係脱装置16はシリンダ装置17により係合レール20の上昇を開始する。
【0052】
図11において、ヘッド支持体3はシリンダ装置4により上昇され、搬送枠11bはシリンダ装置14により一定量上昇されて停止される。係合レール20はシリンダ装置17によりヘッド支持体3と並行して上昇され、鋳枠15bの両側下面をローラ19上に載置して鋳枠15bを搬送枠11bの鋳枠当接面12bから開離する。
【0053】
図12において、ヘッド支持体3は上昇され、係合レール20は鋳枠15bを支持してヘッド支持体3と並行して上昇される。搬送枠11bはシリンダ装置14のピストンロッドが後退されて下降位置に位置される。一対のキャリアプレート支持シリンダ28が前進され下型用キャリアプレート8bがスクイズテーブル2上から離脱される。鋳物砂投入位置24では、コンベアベルト41から1下鋳型分の鋳物砂31のホッパー32への投下が終了する。ヘッド支持体3はシリンダ装置4により上昇端に上昇され、係合アーム38が係合部39に係合して昇降フレーム37を上昇し、昇降フレーム37に固定されたホッパー32は、上型用キャリアプレート8aに装架され上昇位置に位置する搬送枠11aの鋳枠当接面12aから離脱して上昇位置に上昇される。鋳枠係脱装置16の係合レール20は下鋳型43bを造型された鋳枠15bを支持してローラコンベア46と整列する。
【0054】
上述の実施形態では、ヘッド支持体3をシリンダ装置4によりスクイズテーブル2に対して昇降するようにしたが、ヘッド支持体3を上基台1cに固定し、ヘッド支持体3にスクイズヘッド5をシリンダ装置6により進退可能に装架し、一対のシリンダ装置14を両側に取付けたスクイズテーブル2をヘッド支持体3に向かって昇降するようにしてもよい。
【0055】
次に、第2の実施形態に係る鋳型造型方法及びその装置を図面に基づいて説明する。鋳枠15を搬送枠11の鋳枠当接面12上に重合、離脱する鋳枠係脱装置16は、第1の実施形態では上基台1cに装架されているのに対し、第2の実施形態ではヘッド支持体3に装架されている。第2の実施形態は、鋳枠係脱装置56の構成のみが第1の実施形態と相異し、他の構成は同一であるので、鋳枠係脱装置56について説明し、他の部分については同一構成要素に同一参照番号を付して説明を省略する。
【0056】
鋳枠15a,15bを搬送枠11a又は11bの鋳枠当接面12a又は12b上に重合、離脱する鋳枠係脱装置56がヘッド支持体3に装架されている。即ち、ヘッド支持体3に二対のシリンダ装置57がシリンダ装置4,6の両側に一対づつ上下方向に設けられている。二対のシリンダ装置57の鋳枠15a,15b両側に夫々延在する一対づつのピストンロッド58の下端部には、鋳枠15a,15bの両側下面に係脱するローラ列59が支承された一対の係合レール60が夫々連結されている。二対のシリンダ装置57の上基台1cを貫通して上方に延在するピストンロッド61は上基台1cの上方で同期フレーム62により連結されている。
【0057】
第2の実施形態の作動は、鋳枠係脱装置56以外の部分は第1の実施形態と同じであるので説明を省略し、鋳枠係脱装置56の作動について説明する。上鋳型43aの造型が完了した図13の状態では、ヘッド支持体3はシリンダ装置4により上昇端に上昇され、ヘッド支持体3に固定された二対のシリンダ装置57の各ピストンは下降端に位置し、各ピストンロッド58に連結された一対の係合レール60は、ヘッド支持体3に対して下降されて上鋳型43aが造型された鋳枠15aを両側下面で支持してローラコンベア46と整列させている。
【0058】
移送装置23の旋回アーム25が180度旋回されて下型用および上型用キャリアプレート8b,8aが交換されると、図14のようにヘッド支持体3がシリンダ装置4により下降されて一対の係合レール60が下降され、途中で鋳枠15bを模型定盤10b側である搬送枠11bの鋳枠当接面12b上に重合する。図15において、ヘッド支持体3は下降を続行し、スクイズヘッド5の下端部が鋳枠15b内に侵入し、上補助枠7が鋳枠15bの上面に着座する。上補助枠7が鋳枠15bの上面に着座したことがヘッド支持体3の上下方向の位置を検出する図略のリニアスケールにより検出されると、二対のシリンダ装置57のピストンは上昇を開始し、一対の係合レール60のローラ59が鋳枠15bの両側下面と若干の隙間を持った待機位置に上昇する上昇端で停止する(図16)。二対のシリンダ装置57の上方に延在するピストンロッド61は同期フレーム62により連結されているので、一対の係合レール60は水平状態を維持して昇降される。
【0059】
この状態で、ヘッド支持体3がシリンダ装置4によりさらに下降され、上補助枠7が下降されて搬送枠11b内の鋳物砂31が鋳枠15b内に移送され、鋳枠15bに移送された鋳物砂31がスクイズヘッド5により背面側から第1スクイズされる。鋳枠当接面12bが模型定盤10bの盤面より所定距離高い位置まで下降されたことが前述のリニアスケールにより検出されると、シリンダ装置6の後退力が第1スクイズ力より大きい第2スクイズ力に制御され、搬送枠11bの下面がキャリアプレート8bの両側に突出されたフランジ部に当接して鋳枠当接面12bが模型定盤10bの盤面と整列するまでヘッド支持体3が下降され、鋳物砂31が模型面側から第2スクイズされる。その後、スクイズヘッド5がシリンダ装置6により下降され、鋳物砂31は第2スクイズ圧力より大きい第3スクイズ圧力で背面側から第3スクイズされる。スクイズ終了後にヘッド支持体3がシリンダ装置4により上昇されるのと同時に、シリンダ装置14が所定量上昇されることにより鋳枠15bが上補助枠7に搬送枠11bを介して下方から押付けられながら上昇し、下鋳型43bを模型9bから離型する。
【0060】
ヘッド支持体3がシリンダ装置4により更に上昇されて一対の係合レール60が上昇され、鋳枠15bは両側下面をローラ59上に載置されて搬送枠11bの鋳枠当接面12bから開離される(図17)。このとき一対の係合レール60は鋳枠15bの両側下面に接近して待機しているので、スクイズ完了後にヘッド支持体3が上昇して離型すると、各係合レール60のローラ59は鋳枠15bの両側下面にすぐに当接して鋳枠15bを模型定盤10bから速やかに離間する。ヘッド支持体3の上昇途中でシリンダ装置57のピストンが下降を開始し(図18)、ヘッド支持体3がシリンダ装置4により上昇端に上昇され、シリンダ装置57のピストンが下降端に下降すると、係合レール60は下鋳型43bが造型された鋳枠15bを支持してローラコンベア46と整列させる(図13)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態に係る鋳型造型装置を示す図。
【図2】 図1のII−II線方向から見た図。
【図3】 搬送枠を示す断面図。
【図4】 上型用及び下型用キャリアプレートを交換した状態を示す図。
【図5】 鋳枠を搬送枠に重合した状態を示す図。
【図6】 上補助枠を鋳枠に当接した状態を示す図。
【図7】 搬送枠の鋳物砂を鋳枠に移送して第1スクイズする状態を示す図。
【図8】 第2スクイズした状態を示す図。
【図9】 第3スクイズした状態を示す図。
【図10】鋳型を離型した状態を示す図。
【図11】鋳枠係脱装置により鋳枠を搬送枠から離脱した状態を示す図。
【図12】ヘッド支持体が後退端に上昇する少し前の状態を示す図。
【図13】第2の実施形態に係る鋳型造型装置を示す図。
【図14】第2の実施形態において鋳枠を搬送枠に重合した状態を示す図。
【図15】第2の実施形態において上補助枠を鋳枠に当接した状態を示す図。
【図16】第2の実施形態において第1スクイズする状態を示す図。
【図17】第2の実施形態において鋳枠係脱装置により鋳枠を搬送枠から離脱した状態を示す図。
【図18】第2の実施形態においてヘッド支持体が後退端に上昇する少し前の状態を示す図。
【符号の説明】
1…装置本体、2…スクイズテーブル、3…ヘッド支持体、4,6,17,42…シリンダ装置、5…スクイズヘッド、7…上補助枠、8a,8b…キャリアプレート、9a,9b…模型、10a,10b…模型定盤、11a,11b…搬送枠、12a,12b…鋳枠当接面、14…シリンダ装置(支持装置)、15a,15b…鋳枠、16,56…鋳枠係脱装置、20…係合レール、23…移送装置、30…鋳物砂投入装置、31…鋳物砂、32…ホッパー、35…スプレーノズル、36…ガイドレール、37…昇降フレーム、38…係合アーム、39…係合部、41…ベルトコンベア、43a,43b…鋳型、44…ベントホール、45…空気穴、46…ローラコンベア、47,50…切替弁、49…離型剤、51…リリーフ弁、57…シリンダ装置(昇降装置)、58,61…ピストンロッド、60…係合レール(係合部材)、62…同期フレーム(同期部材)。
Claims (12)
- スクイズテーブルとスクイズヘッドを造型経路に沿って互いに対向して相対的に進退可能に設け、模型が取付けられた模型定盤を取り囲んで搬送枠をキャリアプレートに上下動可能に設け、鋳枠当接面が模型定盤の盤面よりせり出した上昇位置に前記搬送枠を位置した状態で1鋳型分の鋳物砂を鋳物砂投入位置で前記搬送枠内に投入し、該搬送枠内に鋳物砂が投入されたキャリアプレートを前記スクイズテーブル上に移送し、鋳枠及び上補助枠を前記搬送枠上に重合し、前記スクイズテーブルとスクイズヘッドとを互いに接近させて、前記搬送枠を後退させて前記搬送枠内の鋳物砂を前記鋳枠内に移送し、且つスクイズして鋳型を造型することを特徴とする鋳型造型方法。
- スクイズテーブルとスクイズヘッドを造型経路に沿って互いに対向して相対的に進退可能に設け、上型用模型及び下型用模型が夫々取付けられた模型定盤を取り囲んで搬送枠を、鋳枠当接面が模型定盤の盤面よりせり出した上昇位置と、前記盤面と整列する下降位置との間で上下動可能に上型用及び下型用のキャリアプレートに夫々設け、該上型用及び下型用キャリアプレートの一方に装架されて上昇位置に位置する搬送枠内に1鋳型分の鋳物砂を鋳物砂投入位置で投入し、該鋳物砂の投入と並行して、前記スクイズテーブル上に移送された他方のキャリアプレートに装架され鋳物砂が投入された搬送枠の鋳枠当接面に鋳枠及び上補助枠を重合し、前記スクイズテーブルとスクイズヘッドとを互いに接近させて、前記搬送枠を後退させて前記搬送枠内の鋳物砂を前記鋳枠内に移送し、且つスクイズして鋳型を造型し、スクイズ終了後に前記スクイズテーブルとスクイズヘッドとを互いに離間し、造型された鋳型を離型して前記他方のキャリアプレートから取外した後に、該鋳型が取外された他方のキャリアプレートを鋳物砂投入位置に移送し、前記搬送枠に鋳物砂が投入された一方のキャリアプレートを前記スクイズテーブル上に移送することを特徴とする鋳型造型方法。
- 装置本体に設けられ駆動装置により造型経路に沿って互いに対向して相対的に進退移動されるスクイズテーブル及びヘッド支持体と、該ヘッド支持体に装架されヘッド進退装置により前記造型経路に沿って進退移動されるスクイズヘッドと、該スクイズヘッドを包囲して前記ヘッド支持体に固定された上補助枠と、模型が取付けられた模型定盤を取り囲む搬送枠を鋳枠当接面が模型定盤の盤面よりせり出した上昇位置と、前記盤面と整列する下降位置との間で上下動可能に装架したキャリアプレートと、鋳物砂投入位置に移送されたキャリアプレートに装架されて上昇位置に位置する搬送枠内に1鋳型分の鋳物砂を投入する鋳物砂投入装置と、該搬送枠内に鋳物砂が投入されたキャリアプレートを前記スクイズテーブル上に移送する移送装置と、鋳枠を前記搬送枠の鋳枠当接面上に重合、離脱する鋳枠係脱装置と、前記スクイズテーブルとヘッド支持体とを互いに接近させて前記上補助枠を前記鋳枠当接面上に重合された鋳枠に当接させ、前記搬送枠を後退させて前記搬送枠内の鋳物砂を前記鋳枠内に移送し、且つ前記スクイズヘッドと前記模型定盤との間で鋳物砂をスクイズするスクイズ手段とを設けたことを特徴とする鋳型造型装置。
- 装置本体に設けられ駆動装置により造型経路に沿って互いに対向して相対的に進退移動されるスクイズテーブル及びヘッド支持体と、該ヘッド支持体に装架されヘッド進退装置により前記造型経路に沿って進退移動されるスクイズヘッドと、該スクイズヘッドを包囲して前記ヘッド支持体に固定された上補助枠と、上型用模型及び下型用模型が夫々取付けられた模型定盤を取り囲む搬送枠を、鋳枠当接面が模型定盤の盤面よりせり出した上昇位置と、前記盤面と整列する下降位置との間で上下動可能に夫々装架した上型用及び下型用のキャリアプレートと、鋳物砂投入位置に移送された上型用及び下型用キャリアプレートの一方に装架されて上昇位置に位置する搬送枠内に造型される1鋳型分の鋳物砂を投入する鋳物砂投入装置と、前記スクイズテーブル上に移送された他方のキャリアプレートの搬送枠の鋳枠当接面上に鋳枠を重合、離脱する鋳枠係脱装置と、前記スクイズテーブルとヘッド支持体とを互いに接近させて、前記上補助枠を前記鋳枠当接面上に重合された鋳枠に当接させて前記搬送枠を後退させて前記搬送枠内の鋳物砂を前記鋳枠内に移送し、且つ前記スクイズヘッドと前記模型定盤との間で鋳物砂をスクイズするスクイズ手段と、スクイズ終了後に、前記スクイズテーブルとヘッド支持体とを互いに離間させ、造型された鋳型を離型して前記他方のキャリアプレートから取外す手段と、該鋳型が取外された他方のキャリアプレートを鋳物砂投入位置に移送し、前記搬送枠に鋳物砂が投入された一方のキャリアプレートを前記スクイズテーブル上に移送する移送装置とを設けたことを特徴とする鋳型造型装置。
- 請求項3又は4において、前記スクイズ手段は、前記スクイズヘッドを前記ヘッド進退装置により前進端に位置した状態で前記スクイズテーブルとヘッド支持体とを互いに接近させて前記上補助枠を前記鋳枠に当接させ、前記搬送枠を後退させて前記搬送枠内の鋳物砂を前記鋳枠内に移送する途中で、前記ヘッド進退装置の後退力を第1スクイズ力に制御して鋳物砂を第1スクイズする手段と、前記鋳枠当接面が前記模型定盤の上面より所定距離高い位置まで下降したとき、前記ヘッド進退装置の後退力を前記第1スクイズ力より大きい第2スクイズ力に制御し、前記鋳枠当接面が前記模型定盤の盤面と整列するまで前記ヘッド支持体を前記スクイズテーブルに相対的に前進させて鋳物砂を第2スクイズする手段とを備えたことを特徴とする鋳型造型装置。
- 請求項5において、前記スクイズ手段は、前記第2スクイズ終了後に、前記スクイズヘッドを前記ヘッド進退装置により前進させて鋳物砂を第3スクイズする手段を備えたことを特徴とする鋳型造型装置。
- 請求項3乃至6のいずれかにおいて、前記上補助枠を前記鋳枠に当接させて前記搬送枠を後退させるとき、搬送枠を所定力で下方から支持して追従下降する支持装置と、スクイズ終了後に、前記スクイズテーブルとヘッド支持体とを互いに離間させるとともに、前記支持装置を上昇駆動して前記搬送枠を介して鋳枠を上昇し、鋳型を前記模型から離型することを特徴とする鋳型造型装置。
- 請求項3乃至7のいずれかにおいて、前記搬送枠を中空の環状壁構造とし、該中空の環状壁の内壁にベントホールを設け、内壁以外の壁に空気穴を設けたことを特徴とする鋳型造型装置。
- 請求項3乃至8のいずれかにおいて、前記鋳物砂投入装置は前記装置本体に昇降可能に装架され前記1鋳型分の鋳物砂を収納するホッパーを有し、前記ヘッド支持体が前記スクイズテーブルに対する進退移動の途中で前記ホッパーに係脱して、該ホッパーの下面が前記搬入鋳枠の鋳枠当接面上に当接して鋳物砂を前記搬送枠内に投入する下降位置と、前記1鋳型分の鋳物砂を受取る上昇位置との間で昇降させることを特徴とする鋳型造型装置。
- 請求項9において、前記ホッパーは、前記搬送枠の鋳枠当接面に接離する下面を有する筒状の外周壁と、該外周壁に支承された鋳物砂を受止める開閉可能な底板と、前記下面が前記鋳枠当接面上に当接するとき前記搬送枠に取り囲まれた前記模型定盤に離型材を噴霧するために前記底板より下方で前記外周壁内周面に開口されたスプレーノズルとを有することを特徴とする鋳型造型装置。
- スクイズテーブル及びヘッド支持体を装置本体に駆動装置により造型経路に沿って互いに対向して相対的に進退移動自在に装架し、鋳枠が重合、離脱される模型定盤が固定されたキャリアプレートを前記スクイズテーブルに載置し、スクイズヘッドを前記ヘッド支持体に設けた鋳型造型装置において、前記造型経路に沿って延在する複数のロッドを前記ヘッド支持体に前記スクイズヘッドの両側で昇降可能に装架し、前記ヘッド支持体に取付けた昇降装置に前記複数のロッドを連結し、前記鋳枠の両側下面に夫々係脱する一対の係合部材の各々を前記スクイズヘッドの各側に配置されたロッドの下端部に夫々連結したことを特徴とする鋳枠係脱装置。
- スクイズヘッドを設けたヘッド支持体を駆動装置によりスクイズテーブルに向かって昇降自在に装置本体に装架し、鋳枠が重合、離脱される模型定盤が固定されたキャリアプレートを前記スクイズテーブル上に載置した鋳型造型装置において、前記ヘッド支持体にシリンダ装置を前記スクイズヘッドの両側で夫々固定し、前記鋳枠の両側下面に夫々係脱する一対の係合部材の各々を前記スクイズヘッドの各側に配置されたシリンダ装置の前記造型経路に沿って下方に延在するピストンロッドの下端部に夫々連結し、前記シリンダ装置の前記造型経路に沿って上方に延在するピストンロッドを同期部材により連結したことを特徴とする鋳枠係脱装置。
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