JP3701518B2 - 二度撚り撚線機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスチールコードの製作などのための二度撚り撚線機とりわけ省エネルギー効果の高い大型二度撚線機に関する。
【0002】
【従来の技術】
スチールコード類は複数本の鋼素線を撚り合わせることにより製造される。この手段として、特開昭48−67522号公報に所載のように、中空軸を両端に有する一対のディスク間にカテナリー曲線に類するなだらかな曲線の弓(ガイドパイプや梯子状体)を懸架し、一端の中空軸から第1ターンロールを経て弓に沿って素線束を誘導し、他端の中空軸の近傍から第2ターンロールを経てクレードル内に導くことにより2度撚りし、クレードルに搭載したオーバーツイスタによってコードの回転トルクを調整し、同じくクレードル内の巻取りボビンに巻き取るようにしていた。
【0003】
しかしながら、このような構造では、第1ターンロールから第2ターンロールへのコードガイドとして弓を使用し、素線の遠心力による膨らみを防止するようにしているので、弓の存在による空気抵抗でエネルギーロスが発生し、したがつて撚線機本体を回転させる動力源として大型のモータを使用することが必要になり、電力消費量がかさむという問題があった。
しかも、弓が回転することにより遠心力で生ずる負荷が両端の中空軸に加わり、熱を発生するので、ここでもエネルギーロスが生じ、これを改善するために軸冷却ファンを装備させることが必要となり、その結果ますますエネルギー使用量が増すという問題があった。
【0004】
この対策として、ディスク間の弓を省略したタイプの撚線機も提案されているが、かかる先行技術では巻取りボビン、トラバース、ならしロールなどのほか、前述したオーバツイスタを搭載している。
このため、重量がかさみ、しかもオーバツイスタはクレードル内部の限られたスペースの中で大きな割合を占めているため、巻取りボビンの容量を大きくすると装置全体が大型化する。この結果、前記した一対のディスク間の間隔を遠心力によるコードの外部への膨らみを抑制し得る適切な間隔に設定することが困難となり、一対のディスク間の間隔を大きくせざるを得ないので、コードの膨らみを防止するためのコードに対する強い張力の付与により断線等の発生率が高くなり、良品歩留りや生産性が低下するという問題があった。
また、先行技術ではコードの最多捻り部分がクレードル部分にあるので、ワイヤやコードが断線しているか否かの判定が容易でなく、対策としてセンサを取り付けるにしても回転体内部に配置する必要があるため、検出情報の伝達が困難となり、精度の向上を期しがたいという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記のような問題点を解消するために創案されたもので、その目的とするところは、コンパクトで省エネルギーを図ることができ、しかも生産性が高く、断線の有無の検査も容易な二度撚り撚線機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明は、巻取りボビンを配したクレードルの両側にカップ状のディスクを短スパンで対向状に設けて素線を直接ディスク間に渡すようにした撚線機本体と、前記撚線機本体の上流に配置されサプライボビンから導かれた素線束を撚線機本体に導入する以前に強制的に捻る高速回転トルク調整装置と、撚線機本体に付与する回転トルクを一旦減速しこの状態で回転数を微調整し次いで増速する変速機構とを具備していることを特徴としている。
前記ディスクのスパンLはディスクの直径Dの0.8〜1.15倍であることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例を添付図面に基いて説明すると、図1ないし図5は本発明による二度撚り撚線機の一実施例を示しており、大略すると、撚線機本体1と、撚線機本体1外に設置された高速回転トルク調整装置2と、撚線機本体1を駆動回転する主モータ3と、前記高速トルク調整装置2の近傍に設置された変速機構4とを備えている。
前記高速トルク調整装置2の上流には、公知の二度撚り撚線機と同じように、ボイス5、鏡板6、テンションコントロール装置7が配され、最上流には複数のサプライボビン8a,8b,8cを配したサプライスタンド8が設置されている。
【0008】
まず、撚線機本体1は図2と図3に示すようにクレードル9を有している。該クレードル9は円形状の一対の端板90,90とこれを結ぶ梁部材91,91によって筒枠状に構成され、クレードル9の略中央部には大型たとえば500mmφ以上のフランシ径を有する巻取りボビン10が回転可能に軸支されている。
巻取りボビン10の近傍には、仕上りコードないしロープ(以下コードと略称する)を整然と巻き付けるためのトラバース11が配置される一方、このトラバース11に対する経路上には、上流に向かってガイドロール12,12’、ならしロール13,コード引取り速度を調整するためのキャプスタン14および導入ガイドロール29とが配置されている。
しかし、クレードル9には従来のこの種の撚線機のようなオーバーツイスタといったトルク調整用の装置を設けていない。
【0009】
さらに、撚線機本体1は前記クレードル9の両側に断面がカップ状ないし椀状をなした一対のディスク15,15を有しており、該ディスク15,15の底部中心には中空軸16,16’が固定されている。そして前記クレードル9は、端板90,90が中空軸16,16’と同軸に設けられた軸受162,162’に結合されることで中空軸およびデイスクの回転と縁切り状に吊持されている。
なお、巻取りボビン10は中空軸16,16’の回転が図示しない伝達機構により伝達されるようになっている。
前記ディスク15,15は、素線束Wをなだらかな角度で導くように円弧状をなしており、底の外部と開口部には素線束Wを誘導するガイド片150,151が取り付けられ、これらを介して素線束Wが直接ディスク15,15間に張り渡されるようになっている。
【0010】
したがって、ディスク15,15間には従来のような弓は何も張設されておらず、また、素線束Wを通過させる位置とデイスクの中心を挾む対向位置にも回転バランスのための線条連結体類は張設されていない。
そして、本発明は前記一対のディスク15,15の間隔(スパン)Lを短くするもので、そのために前述のようにクレードル9内にオーバーツイスタといったトルク調整用の装置を設けないのである。
具体的には、ディスク15,15の間隔(スパン)Lは、ディスク15,15の直径Dとの関係において0.8≧L/D≧1.15とすることが好ましい。
【0011】
これは本発明者らが実験により知見したもので、L/Dが1.15を越えて大きいと、素線が遠心力で大きく膨らみ、その膨らみを防止するためには素線の張力を大きくすることが必要になり、その結果、断線等が生じやすくなり、製品の品質が低下するからである。一方、L/Dが0.8を下回る狭いものである場合には、内部配置スペースが狭くなり、巻取りボビン10の容量を大きくすることができなくなるからである。
【0012】
前記中空軸16,16’は、図2のように、端部が支台f,fに設けた中空軸受17,17によって回転自在に支承されており、上流側の中空軸16には第1ターンロール18が、また、下流側の中空軸16’には第2ターンロール19が設けられている。
図3に示すように第1ターンロール18はテーパコーン状の胴部を有しており、第2ターンロール19は鼓状をなしていて全体が中空軸軸線に対して所要角度たとえば15°程度傾斜するように取り付けられている。
【0013】
従来の装置ではオーバツイスタは低速回転トルク調整手段として撚線機本体内に設けられていたが、本発明では、高速回転トルク調整装置2は、撚線機本体1の上流に設けられ、撚り合わせ前に積極的に素線束に捻りを与える高速過捻手段として機能する。
高速回転トルク調整装置2は、素線束に過多に捻りを与え、同じ量の捻じりを解放し得るものであれば機構は任意であるが、この実施例では1組のロールを使用した形式のものを用いている。
すなわち、図4と図5のように、両端板20,20とこれらを結ぶ枠板21,21とで構成された筒状フレーム2aを有しており、筒状フレーム2aは支台fによって支持固定されている。
【0014】
筒状フレーム2aは内部に円筒状保持体(シリンダ)2bを配しており、該円筒状保持体2bの両端の中空軸22,22は前記筒状フレーム2aに軸受により回転自由に支承されている。前記中空軸22,22の一方にはプーリ220が固着されている。
そして、円筒状保持体2bには、前後に所要の間隔をおいてしかも円筒状保持体の軸線と直交状に支軸23,24が軸架されており、それら支軸23,24にそれぞれ1組のロール2c,2dが軸受を介して回転自由に取り付けられている。それらロール2c,2dは溝が円筒状保持体2bの軸線上にあるようにしかも全体として水平線に対して所要角度傾いている。
【0015】
前記撚線機本体1の中空軸受17,17から突出する中空軸端部にはプーリ160,161がそれぞれ固着されている。一方、前記支台f,fはベースgに搭載されており、このベースgに前記主モータ3が据付け固定されていて、その主モータ3の出力軸30に前記プーリ160,161と組をなすプーリが設けられていて、それらにベルト300,301が掛け回されることにより撚線機本体1が回転されるようになっている。
なおベースgには前記巻取りボビン10を昇降させるため、図示しない油圧リフターが搭載されている。
【0016】
また、前記ベースgには高速回転トルク調整装置2の略直下に相当する部位に変速機構4が据付け固定されている。
この変速機構4は、前記主モータ3の出力軸30で伝達される回転をたとえば2000rpm以下に減速する減速プーリないしギヤ(以下減速プーリと称す)4aと、減速プーリ4aの回転を微調整するための精密変速機4bと、該精密変速機4bの出力をオーバーツイストに適する回転数すなわち、一般に撚線機本体1の回転数の2.3〜3.3に増速するための増速プーリないしギヤ(以下増速プーリと称す)4cとからなっている。
【0017】
精密変速機4bを減速プーリ4aと増速プーリ4cの間に介在するのは、高速回転数下で製造上最適なコードキルを設定するための回転数を微調整することは、通常の変速機では極めて困難で、かつ再現性が乏しいからである。すなわち、たとえば約8000rpmにおいてコードキルを1回/6m変えるべく8010rpmにするには、0.1%の微調整が必要となるものである。
したがって、高速回転トルク調整装置2は無段変速型で±0.1%以下の回転変動率を達成することができ、増速プーリからの出力として、たとえば8500rpmで20〜30rpmの範囲の微調整を行なえるものが好適である。
図6はこの精密変速機4bの一例を模式的に示しており、減速プーリ4aの出力軸40が入力軸として至っており、出力軸41は増速プーリ4cに導かれ、該増速プーリ4cに直結した軸に固定したプーリと前記高速回転トルク調整装置2のプーリ220にベルト400が掛け回されることで、微調整された高速回転トルクが円筒状保持体に伝達されるようになっている。
【0018】
精密変速機4bは、前記入力軸40に結合した太陽コーン42と、該太陽コーン42に組み合わされ外周を円錐面とした遊星コーン43と、前記遊星コーン43に接するコーンを有する差動軸44と、入力軸端に固定された太陽歯車45と、これとかみ合う遊星歯車46と、太陽歯車の反対側にあって出力軸41に結合した出力歯車47とを備え、遊星コーン43の円錐面には変速操作のためのリング48が移動自在に外嵌されている。
【0019】
この例においては、減速プーリ4aの出力たとえば1000〜1800rpmは出力軸(入力軸)40から太陽コーン42および遊星コーン43を経て差動軸44に伝達され、出力軸41側は太陽歯車45に伝達される。双方の動力は差動軸44と太陽歯車45を介して遊星歯車46に自転・公転運動を与え、この合成動力が出力軸41に伝達され、出力軸41に出力する。
したがって、リング48を手動ハンドルあるいはモータによって遊星コーン43に沿って動かすと、遊星コーン43のリングに対する接触有効径が変化し、出力回転数を微小に変速することができ、高速回転トルク調整装置2にコードキルに適した精密な回転数を与えることができるのである。
【0020】
【実施例の作用】
次に実施例による作用を説明する。
複数の素線たとえば3〜5本はそれぞれサプライボビン8aないし8cから引き出され、テンションコントロール装置7により張力を調整され、鏡板6およびボイス5を経て高速回転トルク調整装置2に導かれる。
この高速回転トルク調整装置2においては、素線束は円筒状保持体2bの第1のロール2cの側方を通過して第2のロール2dを経由して第1のロール2cに巻かれるというように8の字状に数回巻かれ、最終的に第1のロール2cから第2のロール2dの側方を経由して筒状フレーム2aから外部に導出される。
【0021】
ついで、素線束は撚線機本体1の中空軸17を通り、第1ターンロール18を経由し、ディスク15の外側をガイド片150,151を介して導かれ、対向するディスク15に掛け渡されガイド片150,151を介して中空軸16’の第2ターンロール19を経由し、中空軸16’を通ってクレードル9に導かれる。このクレードル9においては、ガイドロール29からキャプスタン14に数回巻かれ、次いでならしロール13を経由しふたたびキャプスタン14に数回巻かれた後、ガイドロール12’,12を経てトラバース11に導かれ、このトラバース11により巻取りボビン10に仕上がりコードが巻き付けられるようになっている。
【0022】
主モータ3の回転はプーリ160,161とベルト300,301を介して中空軸17,17に伝達され、それによりディスク15,15が回転する。一方、主モータ3の回転は減速プーリ4aに伝達されて減速され、その出力が精密変速機4bを介して増速プーリ4cに伝達され、ここでディスク15,15の回転数の2.3〜3.3に増速されて高速回転トルク調整装置2の円筒状保持体2bが第1,第2ロールともども撚線機本体1の回転と同方向に高速回転する。
このため、ボイス5を通った素線束は強制的に過大な捻りが入れられる。たとえばディスク15,15の回転数をNとすると、高速回転トルク調整装置2で2N+αの捻りが入れられ、小さな撚りピッチに永久歪みされる。こうした状態の素線束は続いて撚線機本体1の第1ターンロール18から第2ターンロール19を経ることによって原則としてαの捻り抜きが行われ、キャプスタン14によって引取り速度が決められ、次いでならしロール13により直線性の矯正が行われ、トラバース11により巻取りボビン10に巻収される。
【0023】
本発明の捻りメカニズムを示すと図7のごとくであり、高速回転トルク調整装置2の入り口側においてb点までねじられ、第1ターンロール18の入口でツイストバックがない場合は、高速回転トルク調整装置2後第1ターンロール18の入口の位置でc1まで戻される。その後撚線機本体内で捻りが入り、製品ではマイナストルクとなる。
ここで「ツイストバック」とは、撚りが遡ることで、通常、定量的には撚線機本体1内で発生する捻り量が撚線機本体1の導入点(第1ターンロール18の位置)においてどれだけ戻るかを100分率で表したものである。このツイストバック大きくしていけばc1からc2,c3と戻る捻り量が変わり、製品でのキルがプラストルクを持つことになる。したがって、ツイストバック100%以内であれば原点(横軸縦軸の交差点)→a→Xとなる。Xは製品になったときのトルクと捻り回数の交点である。
【0024】
ツイストバック100%以上であるとは、撚線機本体1内で捻りが戻されて製品になることを意味し、100%以下たとえば88%であると、残りの12%が撚線機本体1内で捻りが入れられることになる。つまり、ツイストバックが比較的高い場合、原点→b→c3→X1、中間は原点→b→c2→X、ツイストバックなしは原点→b→c1→X2という関係になる。
そこで、製造するコードの必要なトルクに応じて、図7においてツイストバックを考慮した上でb点の捻り回数を高速回転トルク調整装置2により制御することによりコードキルを自在に調整することができる。本発明はツイストバックを考慮した上で原点からb点の捻り回数の調整を前記精密変速機4bで行なうもので、7000rpm以上の高速回転でも正確に回転数の微調整を行なうことができるため、品質の優れたコードを得ることができる。
【0025】
一方、従来の装置においては、第1ターンロール18から第2ターンロール19を経ることによって2Nの捻りが入れられ、撚線機本体内のオーバツイスタによりα回の捻りが入れられ、抜かれるという関係であり、その捻りメカニズムは図8のように、A点すなわち第2ターンロール後まで捻りが入れられ、撚線機本体内のオーバツイスタによりB点まで捻じられ、X点まで戻されて製品となる。
【0026】
本発明においてはディスク15,15間に渡る弓を用いないため、生産性を高めるべく巻取りボビン10を径大にしてもエネルギーロスが少なくすることができる。しかし、単に弓を除去しただけでは、遠心力により素線束が外方に大きく膨らみ、素線断線が多発しやすい。
しかし、本発明では、コードキルの調整上不可欠なトルク調整装置をクレードル9内に設けず、撚線機本体1外の上流に高速回転トルク調整装置2として配置している。このため、クレードル9をコンパクトで小型なものとすることができ、それによりディスク15,15のスパンLを狭くすることができるため、遠心力により素線束が外方に大きく膨らむ減少を確実に回避することができる。
【0027】
そしてまた、撚線機本体1の外部に最多捻じりを与える高速回転トルク調整装置2を設けているので、この装置を通る素線束の状態をセンサーで検知することにより素線の断線の有無や程度を容易かつ確実に検出することができ、断線に対する処置を迅速に、不良品を多量に生じさせないうちに施すことができる。
しかも、高速回転トルク調整装置2の駆動系として、撚線機本体1に回転トルクを与える主モータ3の回転数を一旦減速プーリ4aにより減速し、この状態で精密変速機4bで回転数を微調整し、その微調整した回転数を増速プーリ4cで増速して高速回転トルク調整装置2に与えるので、製造するコードの特性に適した捻じり量を自在に制御することができ、良好な品質のコードを製造することができる。
【0028】
なお、本発明では第1ターンロール18と第2ターンロール19の胴面を円錐形にしているので、第1ターンロール18の部分において素線束が円錐の径小側に転がりながら進行し、第1ターンロール18の入口側で捻じりが入り、出口側では捻じりが抜ける。第2ターンロール19でも同じ作用が得られ、全体的には第2ターンロール19から第1ターンロール18に向かう方向に連続的に撚りが送られ、素線束の各部のピッチが所定のピッチで撚られることになる。
【0029】
本発明を具体的に適用した結果を示すと、0.22mm径のメッキ付き高炭素鋼線を1×3構造で撚りピッチ12mmのスチールコードを製造した。
巻取りボビン径500mmφ、ディスクスパンLを、ディスクの直径Dとの関係L/Dにおいて1.08、ターンロール間長さ1550mm、主モータとして7.5KW容量のものを使用し、撚線機本体回転数を3000rpmとし、高速回転トルク調整装置2を無段変速機からなる精密変速機により8400pmに微調整した。
【0030】
比較のため、巻取りボビン径500mmφ、内部にオーバツイスタを有し、ディスク間のスパン比L/Dが2.24、ディスク間に直径6mmのガイドパイプを架設し、ターンロール間長さが1700mmの撚線機本体を使用し、撚線機本体回転数3000rpm、オーバツイスタ回転数2400rpmにして前記仕様のコードを製造した。この場合、主モータ容量は11.0KW、軸冷却ファン0.75×2KWを要した。
その結果、本発明、従来装置とも製造されたコード品質は同等であったが、消費電力は、従来装置が7.5KWであったのに対し、本発明によれば4.9KWで足り、大幅に節電することができた。
【0031】
さらに比較のため、従来装置において、ガイドパイプを除去し、素線束をディスク間に直接渡してコード製造を行なったところ、主モータとして7.5KW容量でも製造できたものの素線束が大きく膨らみ、これを抑制するため素線張力を増したところ、断線率が本発明装置による場合比べて5.8倍となった。この結果から、単にガイドパイプを除去しただけでは不具合が発生し、ディスク間のスパン比L/Dを適切にすることが不可欠であることがわかる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明した本発明によるときには、巻取りボビン10を配したクレードル9の両側にカップ状のディスク15,15を短スパンで対向状に設けて素線を直接ディスク間に渡すようにした撚線機本体1と、前記撚線機本体1の上流に配置されサプライボビンから導かれた素線束を撚線機本体1に導入する以前に強制的に捻る高速回転トルク調整装置2と、撚線機本体1に付与する回転トルクを一旦減速しこの状態で回転数を微調整し次いで増速する変速機構4とを具備しているので、コンパクト化と省エネルギーを実現できるとともに、弓がなくても素線束の外部への膨出を抑止することができることとコードキルの制御を簡単にかつ精密に行なうことができることにより良好な品質のコード類を製造することができ、しかも、撚線機本体の外部に最多捻り部があるため、素線の断線検出を容易に行なえ、これによっても精度の向上を図ることができるなどのすぐれた効果が得られる。
請求項2によれば、ディスク15,15のスパンLがディスクの直径Dの0.8〜1.15倍であるため、弓を使用しなくても素線の外部への膨出を阻止できるとともに、巻取りボビンの着脱などの作業性をよいものにすることができるというすぐれた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による二度撚り撚線機の一実施例の概要を示す側面図である。
【図2】図1の撚線機本体の拡大詳細図である。
【図3】図1の撚線機本体の拡大平面図である。
【図4】(a)は本発明における高速回転トルク調整装置の平面図、(b)は同じく即縦断側面図である。
【図5】(a)は図4(a)のX−X線に沿う断面図、(b)は図4(a)のY−Y線に沿う断面図である。
【図6】本発明における変速機構の概要を示す説明図である。
【図7】本発明における捻じりメカニズムを示すトルク・捻じり回数線図である。
【図8】従来装置における捻じりメカニズムを示すトルク・捻じり回数線図である。
【符号の説明】
1 撚線機本体
2 高速回転トルク調整装置
3 主モータ
4 変速機構
9 クレードル
15,15 ディスク

Claims (2)

  1. 巻取りボビン10を配したクレードル9の両側にカップ状のディスク15,15を短スパンで対向状に設けて素線を直接ディスク間に渡すようにした撚線機本体1と、前記撚線機本体1の上流に配置されサプライボビンから導かれた素線束を撚線機本体1に導入する以前に強制的に捻る高速回転トルク調整装置2と、撚線機本体1に付与する回転トルクを一旦減速しこの状態で回転数を微調整し次いで増速する変速機構4とを具備していることを特徴とする二度撚り撚線機。
  2. ディスク15,15間のスパンLが、ディスク15の直径Dとの比L/Dで0.8〜1.15である請求項1に記載の二度撚り撚線機。
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