JP3699407B2 - 光電気パス統合網およびノード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光電気パス統合網に利用する。特に、サブネット間の交流トラヒック量に応じた動的な光パスの設定解放技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
大容量のネットワークを構築する手段として光電気パス統合網の研究開発が進められている。図12に光電気パス統合網を示す。光電気パス統合網は光コアネットワークCと電気サブネットワークS1〜S4から構築される。図12の光電気パス統合網は、マルチレイヤのネットワークであり、光コアネットワークC上には光パスが設定される。このようにして、光パスにより接続される電気サブネットワークS1〜S4群が電気ネットワークの全体を構成する。
【0003】
光コアネットワークCは光ボーダノード1〜6と光コアノード7とから構成される。電気サブネットワークS1〜S4は電気ボーダノード11、12、21、22、30、32、40と電気コアノード10、20、31、41、42とから構成される。電気ボーダノード11、12、21、22、30、32、40と光ボーダノード1〜6は電気サブネットワークS1〜S4と光コアネットワークCとの境界で隣接しており、光ファイバリンクで相互に接続されている。光パスは光コアネットワークC上に設定され、異なる電気サブネットワークS1〜S4にいる電気ボーダノード11、12、21、22、30、32、40同士を相互に接続する。電気ボーダノード11、12、21、22、30、32、40間の情報は光パス上にトランスペアレントに転送される。
【0004】
どの電気サブネットワークS1〜S4を接続するかにより電気ネットワークのトポロジを仮想的に変えることができる。図13は一つの光パスネットワークトポロジが与えられたときに二通りの電気ネットワークトポロジが実現できる様子を示す。また、図13においては光パスと電気パスの階層化の説明をしている。図13においてO−LSP(Optical-Label Switched Path)は光パスのことであり、E−LSP(Electric-Label Switched Path)は電気パスのことである。
【0005】
E−LSPはO−LSPにより相互に接続された電気サブネットワークS1〜S4から構成される電気ネットワーク上をルーティングされる。図13の右側の接続形態#1ではE−LSPはマルチホップで接続されている。すなわち、2本のO−LSPを経由して二つの電気サブネットワークを接続している。それに対し、図13の左側の接続形態#2ではE−LSPはシングルホップで接続されている。すなわち、1本のO−LSPを経由して、二つの電気サブネットワークを接続している。
【0006】
電気ネットワーク全体はグラフ理論の用語でいうと「連結」でないといけない。すなわち、各電気サブネットワークS1〜S4はO−LSPにより相互に接続される必要がある。しかしながら、全ての電気サブネットワークS1〜S4がO−LSPで相互に接続される必要はなく、マルチホップで接続されていてもよい。図14に連結な電気ネットワークと連結でない電気ネットワークを示す。連結な電気ネットワークにおいては4つの全ての電気サブネットワークS1〜S4がO−LSPを介して行き来することができるが、連結でない電気ネットワークでは3つの電気サブネットワークがO−LSPで接続されているのみであり、一つの電気サブネットワークは他の3つの電気サブネットワークとはO−LSPを介して行き来することができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図5は図14の4つの電気サブネットワークS1〜S4が接続される例である。電気サブネットワークS1はS2とS3と直接光パスで接続されており、S2はS1とS4と、S3はS1とS4と、S4はS2とS3と、それぞれ直接光パスで接続されている。電気サブネットワークS1からS4へパケットを転送するにはS1からS2を経由してS4へ、あるいは、S1からS3を経由してS4へマルチホップで転送する経路をとることができる。
【0008】
図6は図5と同様に、図14の4つの電気サブネットワークS1〜S4が接続される例を示す。電気サブネットワークS1とS4の間と、S2とS3の間に対角線経路の光パスが設定されている。
【0009】
図5および図6では、各電気サブネットワークS1〜S4の電気ボーダノード11、12、21、22、30、32、40は2つの電気パケット送受信ポートを光コアネットワークCに向けて持っている。各電気ボーダノード11、12、21、22、30、32、40に配備されている2つの電気パケット送受信ポートを、どの電気ボーダノード同士のものを光パスで直接接続すればよいかは、各電気サブネットワークS1〜S4間の交流トラヒックによって決まる。対角線上の経路のトラヒックが少ない場合には図5が有利であり、逆に多い場合は図6が有利である。
【0010】
交流トラヒック量を考慮せずに光パスを設定すると、例えば、交流トラヒックが多い電気サブネットワーク間同士が直接光パスで接続されなくなったりして、マルチホップでパケット転送を行う必要が生じ、光パスが輻輳したりすることが問題となってくる。
【0011】
交流トラヒックは時間的に変化するものであり、いったん光パスを設定した後でも、状況に応じて光パスを動的に設定し直すことが必要である。このようなトラヒックの変動に応じて光パスの設定をネットワーク管理者が手作業で行うことは保守のための稼働が増大して望ましくない。
【0012】
本発明は、このような背景に行われたものであって、電気サブネットワーク間の交流トラヒック量に応じて最適な光パスの設定または解放を自動的に行うことにより、ネットワーク管理者の手間を要さず、ネットワークリソースを有効利用できる光電気パス統合網およびノードおよびプログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電気サブネットワーク間の交流トラヒック量に応じて最適な光パスの設定または解放を自動的に行うためのアルゴリズムに主要な特徴がある。
【0014】
まず、接続フェーズにより、実際の交流トラヒック量の多い電気サブネットワーク相互間を直接光パスにより接続し、次に、容量確認フェーズにより、仮想的なルーティングを行い、輻輳の可能性の有る電気サブネットワーク相互間を探して直接光パスにより接続し、さらに、実際の光パス使用状況に応じて光パスの使用率が閾値α以上となる光パスについては、その光パスを通る電気パスが電気サブネットワーク相互間をシングルホップできるように光パスを追加設定し、また、実際の光パス使用状況に応じて光パスの使用率が閾値β以下となる光パスについては、その光パスに設定された電気パスを仮想的に他の光パスへ迂回させ、その結果、輻輳が発生する可能性が無い場合にはその光パスを解放する。
【0015】
このようなアルゴリズムにより、電気サブネットワーク間の交流トラヒック量に応じて最適な光パスの設定または解放を自動的に行うことにより、ネットワーク管理者の手間を要さず、ネットワークリソースを有効利用できる。
【0016】
すなわち、本発明の第一の観点は、パケット単位で交換を行う電気サブネットワークと、この電気サブネットワークを相互に接続する光コアネットワークとを備え、前記光コアネットワークは、光ボーダノードと光コアノードとを備え、前記電気サブネットワークは、電気ボーダノードと電気コアノードとを備え、隣接する前記電気サブネットワークと前記光コアネットワークとに設けられた前記電気ボーダノードと前記光ボーダノードとは直接接続された光電気パス統合網である。
【0017】
ここで、本発明の特徴とするところは、前記光ボーダノードは、前記光コアネットワークのトポロジ情報を保持する手段と、この保持する手段に保持されたトポロジ情報に基づき光ボーダノード相互間の最短経路を算出する手段と、この算出する手段により算出された最短経路上に光パスを設定する手段とを備え、前記電気ボーダノードは、前記光コアネットワーク上に設定された光パスから構成されるネットワークのトポロジ情報を保持する手段と、この保持する手段に保持されたトポロジ情報に基づき電気ボーダノード相互間の最短経路を算出する手段と、この算出する手段により算出された最短経路上に電気パスを設定する手段とを備え、未だ光パスにより直接接続されていない前記電気サブネットワーク相互間の交流トラヒック量が最大となる2つの前記電気サブネットワークを検出する手段が設けられ、前記光パスを設定する手段は、前記検出する手段により検出された2つの前記電気サブネットワーク間に光パスを設定する光パス設定手段を備えたところにある。
【0018】
さらに、前記電気パスを設定する手段は、前記光パス設定手段により設定された光パス上の前記電気サブネットワーク相互間の最短経路に電気パスを設定する電気パス設定手段を備え、この電気パス設定手段により設定された電気パスを介して仮想的にルーティングを行う手段と、この仮想的にルーティングを行う手段による仮想的なルーティング結果に基づき光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出手段と、この輻輳光パス検出手段の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスがその輻輳発生原因となった前記電気サブネットワーク間を直接接続していない場合には当該電気サブネットワーク間を直接接続する光パスを新たに設定する光パス新設手段とを備えることが望ましい。
【0019】
また、前記光パス設定手段あるいは前記光パス新設手段により設定された光パスの使用率が閾値α以上か否かを判定する手段を備え、この判定する手段の判定結果に基づき使用率が閾値α以上の光パスを通る電気パスのうち前記電気サブネットワーク間を直接接続していない電気パスを検出するマルチホップ電気パス検出手段と、このマルチホップ電気パス検出手段により検出された電気パスの内で最もトラヒック量が多い電気パスを選択する手段と、この選択する手段により選択された電気パスが前記電気サブネットワーク間を直接接続するように光パスを設定する光パス追加手段とを備えることが望ましい。
【0020】
また、前記光パス設定手段あるいは前記光パス新設手段あるいは前記光パス追加手段により設定された光パスの使用率が閾値β以下か否かを判定する手段を備え、この判定する手段の判定結果に基づき使用率が閾値β以下の光パスに設定された電気パスを仮想的に他の光パスへ迂回させる手段と、この迂回させる手段による仮想的な迂回後の光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出手段と、この輻輳光パス検出手段の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスが検出されないときには前記迂回させる手段による仮想的な迂回を実際に行った後に前記使用率が閾値β以下の光パスを実際に解放する手段とを備えることが望ましい。
【0021】
本発明の第二の観点は、本発明の光電気パス統合網に適用されるノードであって、本発明の特徴とするところは、前記光コアネットワークのトポロジ情報を保持する手段と、この保持する手段に保持されたトポロジ情報に基づき光ボーダノード相互間の最短経路を算出する手段と、この算出する手段により算出された最短経路上に光パスを設定する手段と、前記光コアネットワーク上に設定された光パスから構成されるネットワークのトポロジ情報を保持する手段と、この保持する手段に保持されたトポロジ情報に基づき電気ボーダノード相互間の最短経路を算出する手段と、この算出する手段により算出された最短経路上に電気パスを設定する手段と、未だ光パスにより直接接続されていない前記電気サブネットワーク相互間の交流トラヒック量が最大となる2つの前記電気サブネットワークを検出する手段とを一部または全部備え、前記光パスを設定する手段は、前記検出する手段により検出された2つの前記電気サブネットワーク間に光パスを設定する光パス設定手段を備えたところにある。
【0022】
さらに、前記電気パスを設定する手段は、前記光パス設定手段により設定された光パス上の前記電気サブネットワーク相互間の最短経路に電気パスを設定する電気パス設定手段を備え、この電気パス設定手段により設定された電気パスを介して仮想的にルーティングを行う手段と、この仮想的にルーティングを行う手段による仮想的なルーティング結果に基づき光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出手段と、この輻輳光パス検出手段の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスがその輻輳発生原因となった前記電気サブネットワーク間を直接接続していない場合には当該電気サブネットワーク間を直接接続する光パスを新たに設定する光パス新設手段とを備えることが望ましい。
【0023】
また、前記光パス設定手段あるいは前記光パス新設手段により設定された光パスの使用率が閾値α以上か否かを判定する手段を備え、この判定する手段の判定結果に基づき使用率が閾値α以上の光パスを通る電気パスのうち前記電気サブネットワーク間を直接接続していない電気パスを検出するマルチホップ電気パス検出手段と、このマルチホップ電気パス検出手段により検出された電気パスの内で最もトラヒック量が多い電気パスを選択する手段と、この選択する手段により選択された電気パスが前記電気サブネットワーク間を直接接続するように光パスを設定する光パス追加手段とを備えることが望ましい。
【0024】
また、前記光パス設定手段あるいは前記光パス新設手段あるいは前記光パス追加手段により設定された光パスの使用率が閾値β以下か否かを判定する手段を備え、この判定する手段の判定結果に基づき使用率が閾値β以下の光パスに設定された電気パスを仮想的に他の光パスへ迂回させる手段と、この迂回させる手段による仮想的な迂回後の光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出手段と、この輻輳光パス検出手段の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスが検出されないときには前記迂回させる手段による仮想的な迂回を実際に行った後に前記使用率が閾値β以下の光パスを実際に解放する手段とを備えることが望ましい。
【0025】
本発明の第三の観点は、情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、本発明の光電気パス統合網に適用されるノードを制御する装置に相応する機能を実現させるプログラムであって、本発明の特徴とするところは、前記光コアネットワークのトポロジ情報を保持する機能と、この保持する機能に保持されたトポロジ情報に基づき光ボーダノード相互間の最短経路を算出する機能と、この算出する機能により算出された最短経路上に光パスを設定する機能と、前記光コアネットワーク上に設定された光パスから構成されるネットワークのトポロジ情報を保持する機能と、この保持する機能に保持されたトポロジ情報に基づき電気ボーダノード相互間の最短経路を算出する機能と、この算出する機能により算出された最短経路上に電気パスを設定する機能と、未だ光パスにより直接接続されていない前記電気サブネットワーク相互間の交流トラヒック量が最大となる2つの前記電気サブネットワークを検出する機能とを一部または全部実現させ、前記光パスを設定する機能として、前記検出する機能により検出された2つの前記電気サブネットワーク間に光パスを設定する光パス設定機能を実現させるところにある。
【0026】
さらに、前記電気パスを設定する機能として、前記光パス設定機能により設定された光パス上の前記電気サブネットワーク相互間の最短経路に電気パスを設定する電気パス設定機能を実現させ、この電気パス設定機能により設定された電気パスを介して仮想的にルーティングを行う機能と、この仮想的にルーティングを行う機能による仮想的なルーティング結果に基づき光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出機能と、この輻輳光パス検出機能の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスがその輻輳発生原因となった前記電気サブネットワーク間を直接接続していない場合には当該電気サブネットワーク間を直接接続する光パスを新たに設定する光パス新設機能とを実現させることが望ましい。
【0027】
また、前記光パス設定機能あるいは前記光パス新設機能により設定された光パスの使用率が閾値α以上か否かを判定する機能を実現させ、この判定する機能の判定結果に基づき使用率が閾値α以上の光パスを通る電気パスのうち前記電気サブネットワーク間を直接接続していない電気パスを検出するマルチホップ電気パス検出機能と、このマルチホップ電気パス検出機能により検出された電気パスの内で最もトラヒック量が多い電気パスを選択する機能と、この選択する機能により選択された電気パスが前記電気サブネットワーク間を直接接続するように光パスを設定する光パス追加機能とを実現させることが望ましい。
【0028】
また、前記光パス設定機能あるいは前記光パス新設機能あるいは前記光パス追加機能により設定された光パスの使用率が閾値β以下か否かを判定する機能を実現させ、この判定する機能の判定結果に基づき使用率が閾値β以下の光パスに設定された電気パスを仮想的に他の光パスへ迂回させる機能と、この迂回させる機能による仮想的な迂回後の光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出機能と、この輻輳光パス検出機能の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスが検出されないときには前記迂回させる機能による仮想的な迂回を実際に行った後に前記使用率が閾値β以下の光パスを実際に解放する機能とを実現させることが望ましい。
【0029】
本発明の第四の観点は、本発明のプログラムが記録された前記情報処理装置読取可能な記録媒体である。本発明のプログラムは本発明の記録媒体に記録されることにより、前記情報処理装置は、この記録媒体を用いて本発明のプログラムをインストールすることができる。あるいは、本発明のプログラムを保持するサーバからネットワークを介して直接前記情報処理装置に本発明のプログラムをインストールすることもできる。
【0030】
これにより、コンピュータ装置等の情報処理装置を用いて、電気サブネットワーク間の交流トラヒック量に応じて最適な光パスの設定または解放を自動的に行うことにより、ネットワーク管理者の手間を要さず、ネットワークリソースを有効利用できる光電気パス統合網およびノードを実現することができる。
【0031】
本発明の第五の観点は、本発明の光電気パス統合網に適用されるパス設定方法であって、本発明の特徴とするところは、前記光ボーダノードにより、前記光コアネットワークのトポロジ情報を保持し、この保持されたトポロジ情報に基づき光ボーダノード相互間の最短経路を算出し、この算出された最短経路上に光パスを設定し、前記電気ボーダノードにより、前記光コアネットワーク上に設定された光パスから構成されるネットワークのトポロジ情報を保持し、この保持されたトポロジ情報に基づき電気ボーダノード相互間の最短経路を算出し、この算出された最短経路上に電気パスを設定し、未だ光パスにより直接接続されていない前記電気サブネットワーク相互間の交流トラヒック量が最大となる2つの前記電気サブネットワークを検出し、この検出された2つの前記電気サブネットワーク間に光パスを設定するところにある。
【0032】
さらに、設定された光パス上の前記電気サブネットワーク相互間の最短経路に電気パスを設定し、この設定された電気パスを介して仮想的にルーティングを行い、この仮想的なルーティング結果に基づき光パス上の輻輳発生箇所を検出し、この検出結果に基づき輻輳が発生している光パスがその輻輳発生原因となった前記電気サブネットワーク間を直接接続していない場合には当該電気サブネットワーク間を直接接続する光パスを新たに設定することが望ましい。
【0033】
また、設定された光パスの使用率が閾値α以上か否かを判定し、この判定結果に基づき使用率が閾値α以上の光パスを通る電気パスのうち前記電気サブネットワーク間を直接接続していない電気パスを検出し、この検出された電気パスの内で最もトラヒック量が多い電気パスを選択し、この選択された電気パスが前記電気サブネットワーク間を直接接続するように光パスを設定することが望ましい。
【0034】
また、設定された光パスの使用率が閾値β以下か否かを判定し、この判定結果に基づき使用率が閾値β以下の光パスに設定された電気パスを仮想的に他の光パスへ迂回させ、この仮想的な迂回後の光パス上の輻輳発生箇所を検出し、この検出結果に基づき輻輳が発生している光パスが検出されないときには前記仮想的な迂回を実際に行った後に前記使用率が閾値β以下の光パスを実際に解放することが望ましい。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明実施例の光電気パス統合網を図1ないし図11を参照して説明する。図1は本実施例の光ボーダノードのブロック構成図である。図2は本実施例の電気ボーダノードのブロック構成図である。図3は本実施例の接続フェーズの動作手順を示すフローチャートである。図4は本実施例の容量確認フェーズの動作手順を示すフローチャートである。図5は電気サブネットワークの接続形態#1を示す図である。図6は電気サブネットワークの接続形態#2を示す図である。図7は交流トラヒック行列を示す図である。図8は交流E−LSPホップ数行列を示す図である。図9はO−LSPの最短経路の一例を示す図である。図10は本実施例のO−LSP追加設定手順を示すフローチャートである。図11は本実施例のO−LSPの解放手順を示すフローチャートである。また、光電気パス統合網の全体構成は図12を参照する。
【0036】
本実施例は、パケット単位で交換を行う電気サブネットワークS1〜S4と、この電気サブネットワークS1〜S4を相互に接続する光コアネットワークCとを備え、光コアネットワークCは、光ボーダノード1〜6と光コアノード7とを備え、電気サブネットワークS1〜S4は、電気ボーダノード11、12、21、22、30、32、40と電気コアノード10、20、31、41、42とを備え、隣接する電気サブネットワークS1〜S4と光コアネットワークCとに設けられた電気ボーダノード11、12、21、22、30、32、40と光ボーダノード1〜6とは直接接続された光電気パス統合網である。
【0037】
ここで、本実施例の特徴とするところは、光ボーダノード1〜6は、光コアネットワークCのトポロジ情報を保持するトポロジ情報保持部50と、このトポロジ情報保持部50に保持されたトポロジ情報に基づき光ボーダノード1〜6相互間の最短経路を算出する光パス最短経路算出部51と、この光パス最短経路算出部51により算出された最短経路上に光パスを設定する光パス設定解放部52とを備え、電気ボーダノード11、12、21、22、30、32、40は、光コアネットワークC上に設定された光パスから構成されるネットワークのトポロジ情報を保持するトポロジ情報保持部60と、このトポロジ情報保持部60に保持されたトポロジ情報に基づき電気ボーダノード11、12、21、22、30、32、40相互間の最短経路を算出する電気パス最短経路算出部61と、この電気パス最短経路算出部61により算出された最短経路上に電気パスを設定する電気パス設定部62とを備え、未だ光パスにより直接接続されていない電気サブネットワークS1〜S4相互間の交流トラヒック量が最大となる2つの電気サブネットワークを検出する交流トラヒック量観測部64および交流トラヒック量情報通知部63および交流トラヒック量情報収集部53が設けられ、光パス設定解放部52は、交流トラヒック量情報収集部53により検出された2つの電気サブネットワーク間に光パスを設定するところにある。
【0038】
さらに、電気ボーダノードの電気パス設定部62は、光パス設定解放部52により設定された光パス上の電気サブネットワークS1〜S4相互間の最短経路に電気パスを設定し、この設定された電気パスを介して仮想的にルーティングを行う仮想ルーティング実行部65を備え、光ボーダノードには、この仮想ルーティング実行部65による仮想的なルーティング結果に基づき光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出部54を備え、光パス設定解放部52は、この輻輳光パス検出部54の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスがその輻輳発生原因となった電気サブネットワークS1〜S4間を直接接続していない場合には当該電気サブネットワーク間を直接接続する光パスを新たに設定する。
【0039】
また、設定された光パスの使用率が閾値α以上か否かを判定する光パス使用率判定部55を備え、この光パス使用率判定部55の判定結果に基づき使用率が閾値α以上の光パスを通る電気パスのうち電気サブネットワークS1〜S4間を直接接続していない電気パスを検出するマルチホップ電気パス検出部56と、このマルチホップ電気パス検出部56により検出された電気パスの内で最もトラヒック量が多い電気パスを選択する最多トラヒック電気パス選択部57とを備え、光パス設定解放部52は、この最多トラヒック電気パス選択部57により選択された電気パスが電気サブネットワークS1〜S4間を直接接続するように光パスを設定する。
【0040】
また、光パス使用率判定部55は、設定された光パスの使用率が閾値β以下か否かを判定し、この判定結果に基づき使用率が閾値β以下の光パスに設定された電気パスを仮想的に他の光パスに迂回させる仮想迂回処理部58を備え、輻輳光パス検出部54は、この仮想迂回処理部58による仮想的な迂回後の光パス上の輻輳発生箇所を検出し、光パス設定解放部52は、この輻輳光パス検出部54の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスが検出されないときには前記仮想的な迂回を実際に行った後に前記使用率が閾値β以下の光パスを実際に解放する。
【0041】
本実施例の光ボーダノード1〜6および電気ボーダノード11、12、21、22、30、32、40を制御する装置は、コンピュータ装置を用いて実現する。すなわち、コンピュータ装置にインストールすることにより、そのコンピュータ装置に、本実施例の光電気パス統合網に適用されるノードを制御する装置に相応する機能を実現させるプログラムであって、光コアネットワークCのトポロジ情報を保持するトポロジ情報保持部50に相応する機能と、このトポロジ情報保持部50に保持されたトポロジ情報に基づき光ボーダノード相互間の最短経路を算出する光パス最短経路算出部51に相応する機能と、この光パス最短経路算出部51により算出された最短経路上に光パスを設定する光パス設定解放部52に相応する機能と、光コアネットワークC上に設定された光パスから構成されるネットワークのトポロジ情報を保持するトポロジ情報保持部60に相応する機能と、このトポロジ情報保持部60に保持されたトポロジ情報に基づき電気ボーダノード相互間の最短経路を算出する電気パス最短経路算出部61に相応する機能と、この電気パス最短経路算出部61により算出された最短経路上に電気パスを設定する電気パス設定部62に相応する機能と、未だ光パスにより直接接続されていない電気サブネットワーク相互間の交流トラヒック量が最大となる2つの電気サブネットワークを検出する交流トラヒック量観測部64および交流トラヒック量情報通知部63および交流トラヒック量情報収集部53に相応する機能とを一部または全部実現させ、光パス設定解放部52に相応する機能として、交流トラヒック量情報収集部53により検出された2つの電気サブネットワーク間に光パスを設定する光パス設定機能を実現させ、さらに、電気パス設定部62に相応する機能として、光パス設定解放部52により設定された光パス上の電気サブネットワーク相互間の最短経路に電気パスを設定する電気パス設定機能を実現させ、この電気パス設定機能により設定された電気パスを介して仮想的にルーティングを行う仮想ルーティング実行部65に相応する機能と、この仮想ルーティング実行部65による仮想的なルーティング結果に基づき光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出部54に相応する機能とを実現させ、光パス設定解放部52に相応する機能として、この輻輳光パス検出部54の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスがその輻輳発生原因となった電気サブネットワーク間を直接接続していない場合には当該電気サブネットワーク間を直接接続する光パスを新たに設定する光パス新設機能とを実現させ、さらに、光パス設定解放部52により設定された光パスの使用率が閾値α以上か否かを判定する光パス使用率判定部55に相応する機能を実現させ、この光パス使用率判定部55の判定結果に基づき使用率が閾値α以上の光パスを通る電気パスのうち電気サブネットワーク間を直接接続していない電気パスを検出するマルチホップ電気パス検出部56に相応する機能と、このマルチホップ電気パス検出部56により検出された電気パスの内で最もトラヒック量が多い電気パスを選択する最多トラヒック電気パス選択部57に相応する機能とを備え、光パス設定解放部52に相応する機能として、この最多トラヒック電気パス選択部57により選択された電気パスが電気サブネットワーク間を直接接続するように光パスを設定する光パス追加機能を実現させ、さらに、光パス使用率判定部55に相応する機能として、光パス設定解放部52により設定された光パスの使用率が閾値β以下か否かを判定する機能を実現させ、この判定する機能の判定結果に基づき使用率が閾値β以下の光パスに設定された電気パスを仮想的に他の光パスへ迂回させる仮想迂回処理部58に相応する機能を実現させ、輻輳光パス検出部54に相応する機能として、この仮想迂回処理部58による仮想的な迂回後の光パス上の輻輳発生箇所を検出する機能を実現させ、光パス設定解放部52に相応する機能として、この輻輳光パス検出部54の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスが検出されないときには仮想迂回処理部58による仮想的な迂回を実際に行った後に前記使用率が閾値β以下の光パスを実際に解放する機能を実現させるプログラムをコンピュータ装置にインストールすることにより、そのコンピュータ装置を本実施例の光ボーダノード1〜6あるいは電気ボーダノード11、12、21、22、30、32、40を制御する装置とすることができる。
【0042】
なお、本実施例では、仮想ルーティング実行部65に相応する機能は、電気ボーダノード11、12、21、22、30、32、40に備えているとして説明するが、これを光ボーダノード1〜6に備えることもできる。
【0043】
また、仮想ルーティング実行部65による仮想的なルーティング結果あるいは仮想迂回処理部58による仮想的な迂回処理に基づき光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出部54に相応する機能と、光パスの使用率が閾値α以上か否かを判定する光パス使用率判定部55に相応する機能と、この判定結果に基づき使用率が閾値α以上の光パスを通る電気パスのうち電気サブネットワーク間を直接接続していない電気パスを検出するマルチホップ電気パス検出部56に相応する機能と、このマルチホップ電気パス検出部56により検出された電気パスの内で最もトラヒック量が多い電気パスを選択する最多トラヒック電気パス選択部57に相応する機能と、光パスの使用率が閾値β以下か否かを判定する光パス使用率判定部55に相応する機能と、この判定結果に基づき使用率が閾値β以下の光パスに設定された電気パスを仮想的に他の光パスへ迂回させる仮想迂回処理部58に相応する機能とは、本実施例では、全て光ボーダノード1〜6に備えているとして説明するが、これを電気ボーダノード11、12、21、22、30、32、40に備えることもできる。
【0044】
本実施例のプログラムは本実施例の記録媒体に記録されることにより、コンピュータ装置は、この記録媒体を用いて本実施例のプログラムをインストールすることができる。あるいは、本実施例のプログラムを保持するサーバからネットワークを介して直接コンピュータ装置に本実施例のプログラムをインストールすることもできる。
【0045】
これにより、コンピュータ装置を用いて、電気サブネットワーク間の交流トラヒック量に応じて最適な光パスの設定または解放を自動的に行うことにより、ネットワーク管理者の手間を要さず、ネットワークリソースを有効利用できる光電気パス統合網およびノードを実現することができる。
【0046】
以下では、本実施例をさらに詳細に説明する。
【0047】
全ての電気サブネットワークS1〜S4同士は電気パス(E−LSP)により相互にフルメッシュに接続されている。E−LSPは光コアネットワークC上に設定された光パス(O−LSP)により相互に接続された電気サブネットワークS1〜S4から構成される電気ネットワーク全体の上をルーティングされる。電気サブネットワークS1〜S4同士がマルチホップで接続される場合は、それらを接続するE−LSPは複数のO−LSPを経由する。
【0048】
電気サブネットワークS1〜S4間の相互の交流トラヒック量はE−LSP上を流れるパケットを計数することで求めることができる。全ての電気サブネットワークS1〜S4相互間の交流トラヒックは行列で表現することができ、これを交流トラヒック行列と呼ぶ。図7に交流トラヒック行列を示す。図7の例ではN個の電気サブネットワークからなるネットワークの交流トラヒック行列を示し、行列の(i,j)成分は電気サブネットワークiからjへの交流トラヒック量を示す。
【0049】
このような交流トラヒック行列が各光ボーダノード1〜6に与えられるとする。光ボーダノード1〜6は、これらの情報を元に光パスを自律分散的に設定あるいは解放する。
【0050】
交流トラヒック行列を元にO−LSPを設定する手順を以下に示す。本発明ではまず電気サブネットワークS1〜S4がグラフ理論の用語の「連結」となるまでO−LSPを設定していき(これを接続フェーズと呼ぶ)、次にO−LSPにより相互に接続されてできた電気ネットワーク全体でE−LSPをルーティングさせ、必要な量だけO−LSPが設定されたかどうかを確認する(これを容量確認フェーズと呼ぶ)手順に従う。O−LSPを設定する際には光コアネットワークCのリソースに空きがあるトポロジを元に最短経路を計算し、その経路に沿ってO−LSPを設定する。
【0051】
図3は接続フェーズのフローチャートを示す。交流トラヒック行列の最もトラヒック量が多いE−LSPを選択し、このE−LSPがシングルホップのO−LSPで接続できるようにO−LSPを設定する。このときO−LSPが設定できない場合はチェック済みとして印を付ける。トラヒック量が多いE−LSPから順次チェックして行き、全ての電気サブネットワークが連結となるまで繰り返す。
【0052】
図4は容量確認フェーズのフローチャートを示す。いったん、全ての電気サブネットワークS1〜S4が連結となると、次はE−LSPの帯域が十分に確保できているかの容量確認を行う。全てのE−LSPをO−LSPにより相互に接続された電気ネットワーク上で仮想的にルーティングさせる。その際、ルーティングは最短経路にしたがってルーティングする。設定されたO−LSPと電気ネットワークのトポロジ情報とを元にE−LSPの最短経路を計算することができる。
【0053】
全てのE−LSPを仮想的にルーティングさせた後、O−LSPで輻輳が起きていないかチェックする。O−LSPの使用率が閾値αを越えていれば輻輳は判断する。輻輳と判定されたO−LSPをルーティングされているE−LSPの中でマルチホップのO−LSPでルーティングされているもののうち、最もトラヒック量が多いE−LSPを直接O−LSPで接続できないか試みる。O−LSPが接続できない場合はトラヒック量の多い順にE−LSPをチェックして行く。O−LSPが1本設定できると、再度全E−LSPのルーティングをやり直し、O−LSPの容量が十分であるかの確認を行う。全てのO−LSPで輻輳が起きなくなるまで上記の手順を繰り返す。
【0054】
図8は交流E−LSPホップ数行列である。各E−LSPが何ホップのO−LSPを経てルーティングされているかを保持するものである。容量確認フェーズのときに直接O−LSPを設定する候補となるE−LSPを探すのに用いる。すなわち、E−LSPのホップ数が多いほど、多くのO−LSPのリソースを使っていることであるので、O−LSPが輻輳している場合は、そのようなE−LSPのホップ数を削減するのが望ましい。
【0055】
図9はO−LSPが光コアネットワークC上の最短経路でルーティングされる様子を示す。最短経路でルーティングすることで光コアネットワークCのリソースの消費を低く抑えることができる。
【0056】
いったん、O−LSPの設定が完了した後で交流トラヒック行列が変わった場合に追従してO−LSPを設定しなおす必要がある。図10および図11はO−LSPの設定および解放のフローチャートである。
【0057】
図10では交流トラヒック行列が変化したときにO−LSPを新たに設定する際のフローチャートを示す。O−LSPの使用率が閾値αを越えたら、当該O−LSPを通るマルチホップのE−LSPのうち最もトラヒック量が多いものを選択し、そのE−LSPが直接シングルホップで運べるO−LSPが設定できないかチェックする。O−LSPが設定できない場合は、次にトラヒック量が多いE−LSPが候補となる。
【0058】
図11では交流トラヒック行列が変化したときにO−LSPを解放する際のフローチャートを示す。O−LSPの使用率が閾値β以下となったら、当該O−LSPが解放できるかのチェックを行う。この際、O−LSPを解放しても、連結であるかどうかと容量が十分あるかのチェックを行う。容量が十分あるかどうかは、O−LSPが解放された後に迂回されるE−LSPの帯域を受け入れるだけのリソースを他のO−LSPが持っているかどうかを確認する。このためには、解放されるO−LSPに設定された全てのE−LSPを仮想的に他のO−LSPへ迂回させ、このときに、O−LSPで輻輳が発生するか否かを判定することにより確認する。O−LSPを解放しても大丈夫であれば、まず、O−LSPが解放されたトポロジを想定して、E−LSPの迂回を事前に行う。全てのE−LSPが迂回された後でO−LSPを解放する。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電気サブネットワーク間の交流トラヒック量に応じて最適な光パスの設定または解放を自動的に行うことにより、ネットワーク管理者の手間を要さず、ネットワークリソースを有効利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の光ボーダノードのブロック構成図。
【図2】本実施例の電気ボーダノードのブロック構成図。
【図3】本実施例の接続フェーズの動作手順を示すフローチャート。
【図4】本実施例の容量確認フェーズの動作手順を示すフローチャート。
【図5】電気サブネットワークの接続形態#1を示す図。
【図6】電気サブネットワークの接続形態#2を示す図。
【図7】交流トラヒック行列を示す図。
【図8】交流E−LSPホップ数行列を示す図。
【図9】O−LSPの最短経路の一例を示す図。
【図10】本実施例のO−LSP追加設定手順を示すフローチャート。
【図11】本実施例のO−LSPの解放手順を示すフローチャート。
【図12】光電気パス統合網の全体構成図。
【図13】電気ネットワークの接続形態を示す図。
【図14】連結な電気ネットワークと連結でない電気ネットワークを説明するための図。
【符号の説明】
1〜6 光ボーダノード
7 光コアノード
10、20、31、41、42 電気コアノード
11、12、21、22、30、32、40 電気ボーダノード
50、60 トポロジ情報保持部
51 光パス最短経路算出部
52 光パス設定解放部
53 交流トラヒック量情報収集部
54 輻輳光パス検出部
55 光パス使用率判定部
56 マルチホップ電気パス検出部
57 最多トラヒック電気パス選択部
58 仮想迂回処理部
61 電気パス最短経路算出部
62 電気パス設定部
63 交流トラヒック量情報通知部
64 交流トラヒック量観測部
65 仮想ルーティング実行部
C 光コアネットワーク
S1〜S4 電気サブネットワーク
Claims (17)
- パケット単位で交換を行う電気サブネットワークと、
この電気サブネットワークを相互に接続する光コアネットワークと
を備え、
前記光コアネットワークは、光ボーダノードと光コアノードとを備え、
前記電気サブネットワークは、電気ボーダノードと電気コアノードとを備え、
隣接する前記電気サブネットワークと前記光コアネットワークとに設けられた前記電気ボーダノードと前記光ボーダノードとは直接接続された光電気パス統合網において、
前記光ボーダノードは、
前記光コアネットワークのトポロジ情報を保持する手段と、
この保持する手段に保持されたトポロジ情報に基づき光ボーダノード相互間の最短経路を算出する手段と、
この算出する手段により算出された最短経路上に光パスを設定する手段と
を備え、
前記電気ボーダノードは、
前記光コアネットワーク上に設定された光パスから構成されるネットワークのトポロジ情報を保持する手段と、
この保持する手段に保持されたトポロジ情報に基づき電気ボーダノード相互間の最短経路を算出する手段と、
この算出する手段により算出された最短経路上に電気パスを設定する手段と
を備え、
未だ光パスにより直接接続されていない前記電気サブネットワーク相互間の交流トラヒック量が最大となる2つの前記電気サブネットワークを検出する手段が設けられ、
前記光パスを設定する手段は、前記検出する手段により検出された2つの前記電気サブネットワーク間に光パスを設定する光パス設定手段を備えた
ことを特徴とする光電気パス統合網。 - 前記電気パスを設定する手段は、前記光パス設定手段により設定された光パス上の前記電気サブネットワーク相互間の最短経路に電気パスを設定する電気パス設定手段を備え、
この電気パス設定手段により設定された電気パスを介して仮想的にルーティングを行う手段と、
この仮想的にルーティングを行う手段による仮想的なルーティング結果に基づき光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出手段と、
この輻輳光パス検出手段の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスがその輻輳発生原因となった前記電気サブネットワーク間を直接接続していない場合には当該電気サブネットワーク間を直接接続する光パスを新たに設定する光パス新設手段と
を備えた請求項1記載の光電気パス統合網。 - 前記光パス設定手段あるいは前記光パス新設手段により設定された光パスの使用率が閾値α以上か否かを判定する手段を備え、
この判定する手段の判定結果に基づき使用率が閾値α以上の光パスを通る電気パスのうち前記電気サブネットワーク間を直接接続していない電気パスを検出するマルチホップ電気パス検出手段と、
このマルチホップ電気パス検出手段により検出された電気パスの内で最もトラヒック量が多い電気パスを選択する手段と、
この選択する手段により選択された電気パスが前記電気サブネットワーク間を直接接続するように光パスを設定する光パス追加手段と
を備えた請求項1または2記載の光電気パス統合網。 - 前記光パス設定手段あるいは前記光パス新設手段あるいは前記光パス追加手段により設定された光パスの使用率が閾値β以下か否かを判定する手段を備え、
この判定する手段の判定結果に基づき使用率が閾値β以下の光パスに設定された全ての電気パスを仮想的に他の光パスへ迂回させる手段と、
この迂回させる手段による仮想的な迂回後の光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出手段と、
この輻輳光パス検出手段の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスが検出されないときには前記迂回させる手段による仮想的な迂回を実際に行った後に前記使用率が閾値β以下の光パスを実際に解放する手段と
を備えた請求項1ないし3のいずれかに記載の光電気パス統合網。 - パケット単位で交換を行う電気サブネットワークと、
この電気サブネットワークを相互に接続する光コアネットワークと
を備え、
前記光コアネットワークは、光ボーダノードと光コアノードとを備え、
前記電気サブネットワークは、電気ボーダノードと電気コアノードとを備え、隣接する前記電気サブネットワークと前記光コアネットワークとに設けられた前記電気ボーダノードと前記光ボーダノードとは直接接続された光電気パス統合網に適用されるノードにおいて、
前記光コアネットワークのトポロジ情報を保持する手段と、
この保持する手段に保持されたトポロジ情報に基づき光ボーダノード相互間の最短経路を算出する手段と、
この算出する手段により算出された最短経路上に光パスを設定する手段と、
前記光コアネットワーク上に設定された光パスから構成されるネットワークのトポロジ情報を保持する手段と、
この保持する手段に保持されたトポロジ情報に基づき電気ボーダノード相互間の最短経路を算出する手段と、
この算出する手段により算出された最短経路上に電気パスを設定する手段と、未だ光パスにより直接接続されていない前記電気サブネットワーク相互間の交流トラヒック量が最大となる2つの前記電気サブネットワークを検出する手段と
を一部または全部備え、
前記光パスを設定する手段は、前記検出する手段により検出された2つの前記電気サブネットワーク間に光パスを設定する光パス設定手段を備えた
ことを特徴とするノード。 - 前記電気パスを設定する手段は、前記光パス設定手段により設定された光パス上の前記電気サブネットワーク相互間の最短経路に電気パスを設定する電気パス設定手段を備え、
この電気パス設定手段により設定された電気パスを介して仮想的にルーティングを行う手段と、
この仮想的にルーティングを行う手段による仮想的なルーティング結果に基づき光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出手段と、
この輻輳光パス検出手段の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスがその輻輳発生原因となった前記電気サブネットワーク間を直接接続していない場合には当該電気サブネットワーク間を直接接続する光パスを新たに設定する光パス新設手段と
を備えた請求項5記載のノード。 - 前記光パス設定手段あるいは前記光パス新設手段により設定された光パスの使用率が閾値α以上か否かを判定する手段を備え、
この判定する手段の判定結果に基づき使用率が閾値α以上の光パスを通る電気パスのうち前記電気サブネットワーク間を直接接続していない電気パスを検出するマルチホップ電気パス検出手段と、
このマルチホップ電気パス検出手段により検出された電気パスの内で最もトラヒック量が多い電気パスを選択する手段と、
この選択する手段により選択された電気パスが前記電気サブネットワーク間を直接接続するように光パスを設定する光パス追加手段と
を備えた請求項5または6記載のノード。 - 前記光パス設定手段あるいは前記光パス新設手段あるいは前記光パス追加手段により設定された光パスの使用率が閾値β以下か否かを判定する手段を備え、
この判定する手段の判定結果に基づき使用率が閾値β以下の光パスに設定された電気パスを仮想的に他の光パスへ迂回させる手段と、
この迂回させる手段による仮想的な迂回後の光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出手段と、
この輻輳光パス検出手段の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスが検出されないときには前記迂回させる手段による仮想的な迂回を実際に行った後に前記使用率が閾値β以下の光パスを実際に解放する手段と
を備えた請求項5ないし7のいずれかに記載のノード。 - 情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、
パケット単位で交換を行う電気サブネットワークと、
この電気サブネットワークを相互に接続する光コアネットワークと
を備え、
前記光コアネットワークは、光ボーダノードと光コアノードとを備え、
前記電気サブネットワークは、電気ボーダノードと電気コアノードとを備え、
隣接する前記電気サブネットワークと前記光コアネットワークとに設けられた前記電気ボーダノードと前記光ボーダノードとは直接接続された光電気パス統合網に適用されるノードを制御する装置に相応する機能を実現させるプログラムにおいて、
前記光コアネットワークのトポロジ情報を保持する機能と、
この保持する機能に保持されたトポロジ情報に基づき光ボーダノード相互間の最短経路を算出する機能と、
この算出する機能により算出された最短経路上に光パスを設定する機能と、
前記光コアネットワーク上に設定された光パスから構成されるネットワークのトポロジ情報を保持する機能と、
この保持する機能に保持されたトポロジ情報に基づき電気ボーダノード相互間の最短経路を算出する機能と、
この算出する機能により算出された最短経路上に電気パスを設定する機能と、
未だ光パスにより直接接続されていない前記電気サブネットワーク相互間の交流トラヒック量が最大となる2つの前記電気サブネットワークを検出する機能と
を一部または全部実現させ、
前記光パスを設定する機能として、前記検出する機能により検出された2つの前記電気サブネットワーク間に光パスを設定する光パス設定機能を実現させる
ことを特徴とするプログラム。 - 前記電気パスを設定する機能として、前記光パス設定機能により設定された光パス上の前記電気サブネットワーク相互間の最短経路に電気パスを設定する電気パス設定機能を実現させ、
この電気パス設定機能により設定された電気パスを介して仮想的にルーティングを行う機能と、
この仮想的にルーティングを行う機能による仮想的なルーティング結果に基づき光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出機能と、
この輻輳光パス検出機能の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスがその輻輳発生原因となった前記電気サブネットワーク間を直接接続していない場合には当該電気サブネットワーク間を直接接続する光パスを新たに設定する光パス新設機能と
を実現させる請求項9記載のプログラム。 - 前記光パス設定機能あるいは前記光パス新設機能により設定された光パスの使用率が閾値α以上か否かを判定する機能を実現させ、
この判定する機能の判定結果に基づき使用率が閾値α以上の光パスを通る電気パスのうち前記電気サブネットワーク間を直接接続していない電気パスを検出するマルチホップ電気パス検出機能と、
このマルチホップ電気パス検出機能により検出された電気パスの内で最もトラヒック量が多い電気パスを選択する機能と、
この選択する機能により選択された電気パスが前記電気サブネットワーク間を直接接続するように光パスを設定する光パス追加機能と
を実現させる請求項9または10記載のプログラム。 - 前記光パス設定機能あるいは前記光パス新設機能あるいは前記光パス追加機能により設定された光パスの使用率が閾値β以下か否かを判定する機能を実現させ、
この判定する機能の判定結果に基づき使用率が閾値β以下の光パスに設定された電気パスを仮想的に他の光パスへ迂回させる機能と、
この迂回させる機能による仮想的な迂回後の光パス上の輻輳発生箇所を検出する輻輳光パス検出機能と、
この輻輳光パス検出機能の検出結果に基づき輻輳が発生している光パスが検出されないときには前記迂回させる機能による仮想的な迂回を実際に行った後に前記使用率が閾値β以下の光パスを実際に解放する機能と
を実現させる請求項9ないし11のいずれかに記載のプログラム。 - 請求項9ないし12のいずれかに記載のプログラムが記録された前記情報処理装置読取可能な記録媒体。
- パケット単位で交換を行う電気サブネットワークと、
この電気サブネットワークを相互に接続する光コアネットワークと
を備え、
前記光コアネットワークは、光ボーダノードと光コアノードとを備え、
前記電気サブネットワークは、電気ボーダノードと電気コアノードとを備え、
隣接する前記電気サブネットワークと前記光コアネットワークとに設けられた前記電気ボーダノードと前記光ボーダノードとは直接接続された光電気パス統合網に適用されるパス設定方法において、
前記光ボーダノードにより、
前記光コアネットワークのトポロジ情報を保持し、
この保持されたトポロジ情報に基づき光ボーダノード相互間の最短経路を算出し、
この算出された最短経路上に光パスを設定し、
前記電気ボーダノードにより、
前記光コアネットワーク上に設定された光パスから構成されるネットワークのトポロジ情報を保持し、
この保持されたトポロジ情報に基づき電気ボーダノード相互間の最短経路を算出し、
この算出された最短経路上に電気パスを設定し、
未だ光パスにより直接接続されていない前記電気サブネットワーク相互間の交流トラヒック量が最大となる2つの前記電気サブネットワークを検出し、
この検出された2つの前記電気サブネットワーク間に光パスを設定する
ことを特徴とするパス設定方法。 - 設定された光パス上の前記電気サブネットワーク相互間の最短経路に電気パスを設定し、
この設定された電気パスを介して仮想的にルーティングを行い、
この仮想的なルーティング結果に基づき光パス上の輻輳発生箇所を検出し、
この検出結果に基づき輻輳が発生している光パスがその輻輳発生原因となった前記電気サブネットワーク間を直接接続していない場合には当該電気サブネットワーク間を直接接続する光パスを新たに設定する
請求項14記載のパス設定方法。 - 設定された光パスの使用率が閾値α以上か否かを判定し、
この判定結果に基づき使用率が閾値α以上の光パスを通る電気パスのうち前記電気サブネットワーク間を直接接続していない電気パスを検出し、
この検出された電気パスの内で最もトラヒック量が多い電気パスを選択し、
この選択された電気パスが前記電気サブネットワーク間を直接接続するように光パスを設定する
請求項14または15記載のパス設定方法。 - 設定された光パスの使用率が閾値β以下か否かを判定し、
この判定結果に基づき使用率が閾値β以下の光パスに設定された電気パスを仮想的に他の光パスへ迂回させ、
この仮想的な迂回後の光パス上の輻輳発生箇所を検出し、
この検出結果に基づき輻輳が発生している光パスが検出されないときには前記仮想的な迂回を実際に行った後に前記使用率が閾値β以下の光パスを実際に解放する
請求項14ないし16のいずれかに記載のパス設定方法。
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