JP3699235B2 - ガスメータにおける緊急遮断弁の遮断ストローク量検査治具 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主として業務用等の大型ガスメータ等において、それを配管に連結したままの状態で、緊急遮断弁の遮断ストローク量を検査するための治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5及び図6に示すように、業務用マイコンメータ等と称される大容量大型のガスメータ(10)は、通常のガス使用状態においては、流入側ガス配管(1a)を通って供給されるガスが、ガス入口(11a)からメータケーシング(11)内の弁室(21)内に導かれ、更に緊急遮断口(12)を通って、ガス流量計測部(図示省略)内に導かれた後、ガス出口(11b)から流出され、流出側ガス配管(1b)を通って、所定の箇所に供給されるよう構成されている。
【0003】
このようなガスメータ(10)には、緊急時にガスの供給を遮断するための緊急遮断弁(20)や、その弁(20)によってガス供給が遮断された際に、ガスの供給を再開するための遮断弁復帰機構(30)が設けられている。
【0004】
緊急遮断弁(20)は、弁室(21)内に、緊急遮断口(12)に対向して設けられた弁体(22)と、その弁体(22)を支持する弁棒(24)と、弁棒 (24)を進退駆動して弁体(22)を、緊急遮断口(12)の周縁部に設けられた弁座(26)に接離させる駆動部(25)とを有している。
【0005】
また遮断弁復帰機構(30)において、ケーシング(11)の前壁には、緊急遮断口(12)に対応して、復帰軸挿通孔(14)が設けられている。この孔 (14)内には、復帰軸取付用シリンダ(31)が固定されるとともに、そのシリンダ(31)内には、遮断口(12)と同軸心上に、復帰軸(32)が軸心方向に沿ってスライド自在に取り付けられている。この復帰軸(32)の先端側 (ケーシング内側)にはガイド筒(33)が外嵌されるとともに、復帰軸(32)の基端側(ケーシング外側)には筒状のばね押え(34)が外嵌され、復帰軸(32)の外周に配置された圧縮ばね(35)が、シリンダ(31)とばね押え(34)との間に介在されている。そして通常状態においては、圧縮ばね(35)の付勢力により復帰軸(32)が外方に付勢されて、復帰軸(32)の基端側がケーシング外方へ突出した状態に保持されるよう構成されている。なお、復帰軸取付用シリンダ(31)の外方突出部外周面には、雄ねじ(31a)が刻設されており、通常使用状態では、その雄ねじに螺合させるようにしてキャップ(図示省略)が設けられ、そのキャップにより復帰軸(32)の基端側は被覆されている。
【0006】
また弁室(21)の前壁には、復帰軸(32)と同軸心上に、かつ軸心に沿ってスライド自在に中間軸(42)が貫通状態に取り付けられている。この中間軸(42)は先端側が上記弁体(22)の中心位置に固定されるとともに、基端側に設けれた調整ねじ(41)が復帰軸(32)の先端に対向して配置されている。
【0007】
また、このようなガスメータ(10)においては、感震器や圧力スイッチ等のセンサーの他、コントローラ等が設けられており、地震や、ガス漏れに伴うガス圧異常低下等の緊急事態が発生した際には、その旨の信号が上記センサーからコントローラに送り込まれる。そしてその信号を受け取ったコントローラは、緊急遮断弁(20)に向けて、弁を遮断する旨の信号を発信し、その信号に応答して、駆動部(25)が図5の想像線に示すように、弁棒(24)を進出させるように駆動する。こうして、弁体(22)が中間軸(42)と共に緊急遮断口(12)側に向けて移動し、弁体(22)が弁座(26)に密着する。これにより緊急遮断口(12)が閉塞されて、ガスの供給が停止される。なおこの状態では、図5想像線に示すように、中間軸(42)の基端側(41)と復帰軸(32)の先端側との間には、若干(2mm程度)の隙間(遊び)が形成されている。
【0008】
一方、遮断弁(20)によって供給停止されたガスを再び供給する場合には、上記キャップを取り外してから、復帰軸(32)の基端部を、圧縮ばね(35)の付勢力に抗してケーシング内方に向けて押し込めば良い。これにより復帰軸 (32)がケーシング内方へ進出して、その先端が中間軸(42)に当たって、中間軸(42)と共に弁体(22)が後退する。これにより弁体(22)が弁座(26)から離脱して、ガス経路が導通し、ガスの供給が可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような業務用ガスメータ(10)は大容量で非常に大型であり、それを取り付けるガス配管(1a)(1b)のメータ取付口(2a)(2b)の間隔が大きく離れているので、メータ設置時に、メータの出入口(11a)(11b)に対応させて、ガス配管(1a)(1b)のメータ取付口(2a)(2b)を正確な位置に調整することは非常に困難である。このため一般には、メータ取付口(2a)(2b)間に多少の位置ずれがあろうとも、一方のメータ取付口(2b)にガスメータ(10)の出口(11b)を連結した後、ガス配管(1a)(1b)等を強制的に撓ませて、他方のメータ取付口(2a)にガスメータ(10)の入口(11a)を無理に連結するのが通例である。
【0010】
このようにガスメータ設置状態においては、出入口(11a)(11b)を構成する口金が、上記したように撓みのあるガス配管(1a)(1b)に連結されるので、口金に撓みが生じる場合がある。
【0011】
一方、上記の業務用ガスメータ(10)は、ガス入口(11a)としての口金に遮断弁(20)が連結されるものであるため、上記したように口金に撓みが生じると、遮断弁(20)にも微小ながら位置ずれが生じることがある。例えばこの位置ずれにより遮断弁(20)が、遮断弁復帰機構(30)に近付く方向(図6の紙面に向かって左側)に位置ずれして、弁体(22)に固定された中間軸 (42)と、復帰軸(32)との間の間隔が所定の間隔よりも狭くなってしまうと、緊急遮断弁(20)の作動により弁本体(22)が弁座(26)に向けて進出した際に、弁体(22)に固定された中間軸(42)の基端(41)が復帰軸(32)の先端に当接して係止することにより、弁体(22)が弁座(26)に確実に密着する位置まで進出移動できず、つまり弁体(22)の遮断ストローク量を十分に確保できなくなり、ガスの供給を確実に遮断できない可能性がある。
【0012】
そこで従来においては、ガスメータ(10)をガス配管(1a)(1b)に設置した後、遮断弁(20)によってガス供給を確実に遮断できるか否かの検査を行う必要があるが、ガスメータ(10)を一旦設置してしまうと、それを使用する側の都合もあって、遮断弁(20)をむやみに作動させてガスの供給を遮断するのは好ましいことではなく、ガスメータ設置状態において遮断弁(20)の遮断ストローク量をスムーズに検査できないのが現状である。
【0013】
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、ガスメータをガス配管に連結したままの状態において、ガス使用状態で、遮断弁を作動させずに、遮断弁の遮断ストローク量の適否を簡単かつ正確に判断することができるガスメータにおける緊急遮断弁の遮断ストローク量検査治具を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、ガス入口から弁室に流入されたガスが、緊急遮断口を通ってガス流量計測部に導かれるガス経路がメータケーシング内に設けられる一方、前記弁室内に前記緊急遮断口に対して進退自在に弁体が設けられ、前記メータケーシングの外壁における前記緊急遮断口を介して前記弁体に対向する位置に、復帰軸挿通孔が穿設されるとともに、その孔に軸心方向に沿ってスライド自在に復帰軸が挿通配置され、前記弁体が前記緊急遮断口に対し進出して密着した状態で前記復帰軸がケーシング内方へ押し込まれることによって、その復帰軸により前記弁体が後退方向に押し込まれて前記緊急遮断口から離脱するよう構成されたガスメータにおいて、前記弁体の後退位置から進出位置までの遮断ストローク量を検査するための治具であって、前記メータケーシングの外面に、前記復帰軸の基端側を収容するようにして、着脱自在に取り付けられる略筒状の治具本体と、前記治具本体の内部に軸心方向にスライド自在に収容され、先端側が前記復帰軸の基端側に対向して配置される押込み軸とを備え、前記押込み軸のケーシング内方への押込み操作によって、前記押込み軸が、前記復帰軸と共に、後退位置の前記弁体に係止するまでスライドするよう構成される一方、前記押込み軸の前記治具本体に対する押込み量に基づき、前記弁体の遮断ストローク量を検査するよう構成されてなるものを要旨とするものである。
【0015】
本発明の検査治具において、押込み軸を押し込んだ際にその軸の治具本体に対する押込み量は、後退位置にある弁体と復帰軸先端との間隔、つまり遮断ストローク量に相当するものである。
【0016】
従って上記押込み軸の治具本体に対する押込み量が所定以上ある場合には、弁体と復帰軸と間に十分な間隔が設けられるということであるから、弁体が進出した際に復帰軸に係止することはなく、緊急遮断口に確実に密着することになり、遮断弁によってガス供給の遮断を確実に行えると判断できる。
【0017】
これに対し、上記押込み軸の治具本体に対する押込み量が所定以下である場合には、弁体と復帰軸との間に十分な間隔が設けられていないということであるから、弁体が進出した際に復帰軸に係止してしまい、緊急遮断口への密着が不十分となり、遮断弁によってガス供給の遮断を確実に行えない恐れがあると判断できる。
【0018】
本発明の治具においては、このようにして緊急遮断弁の遮断ストローク量を検査することができる。
【0019】
一方、本発明においては、前記治具本体に、その周壁に軸心方向に沿ってスリットが設けられ、前記押込み軸に位置指示ピンが固定されるとともに、そのピンが前記スリット内に挿通配置され、前記位置指示ピンの前記治具本体に対する移動量に基づき、前記弁体の遮断ストローク量を検査するよう構成するのが良い。
【0020】
すなわちこの構成を採用した場合、より確実に遮断弁の遮断ストローク量を検査することができる。
【0021】
更に、本発明においては、前記治具本体におけるスリット縁部には、前記弁体の理想の遮断ストローク量と前記位置指示ピンの実際の移動量とを比較するための適否判断用表示マークが設けられてなる構成を採用するのが良い。
【0022】
すなわちこの構成を採用した場合、ストローク量の適否を客観的に判断できて、より一層確実に遮断弁の遮断ストローク量を検査することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1ないし図3はこの発明の実施形態である遮断弁(20)の遮断ストローク量検査治具(50)を示す図である。
【0024】
これらの図に示すように、本実施形態の検査治具(50)は、筒状の治具本体(60)を有している。この治具本体(60)は、その周囲壁の上下位置に軸心方向に沿ってスリット(61)(61)が設けられるとともに、先端側内周面には、復帰軸取付用シリンダ(31)のキャップ取付用雄ねじ(31a)に、螺合し得る雌ねじ(62)が刻設されている。
【0025】
また治具本体(60)の内部には軸心方向に沿ってスライド自在に、棒状の押込み軸(65)が挿通配置されている。この押込み軸(65)には径方向に沿って貫通状態に位置指示ピン(66)が固定されており、このピン(66)の上下両端部が治具本体(60)のスリット(61)(61)内にスライド自在に挿入されている。そして押込み軸(65)のスライド移動に伴って位置指示ピン(66)がスリット(61)(61)内をスライドするよう構成されている。
【0026】
また治具本体(60)の外周面におけるスリット(61)(61)の両側縁部の所定位置には、「M30」、「M50」、「M90」と付記された黒色等の初期位置表示マーク(71)が付与されるとともに、その初期位置表示マーク(71)からスリット(61)(61)に沿って所定間隔を隔てた領域が赤色等で着色されて不適格範囲表示マーク(75)が設けられている。なおこれらの表示マーク(71)(75)の形成位置に関しては後に詳述する。
【0027】
一方、上記の検査治具(50)を用いて検査される業務用大容量ガスメータ (10)は、上記従来のものと同様の構成を有するものであるため、同一部分に同一符号を付することにより、重複説明を省略する。
【0028】
本実施形態においては、ガスメータ(10)がガス配管に連結されたままの状態で、上記構成の検査治具(50)を用いて、以下に説明するように遮断弁(20)の遮断ストローク量を検査する。なお、ガス配管に連結されたガスメータ (10)は、緊急遮断弁(20)の弁体(22)は後退位置に配置されるとともに、復帰軸(32)は、圧縮ばね(35)の付勢力により、基端側がケーシング外方に突出した状態に配置されている。
【0029】
この状態において、まず検査治具(50)の押込み軸(65)をスライドさせることにより、位置指示ピン(66)を、検査対象となるガスメータの種類に対応する初期位置マーク(71)に一致させる。例えば図3(a)に示すように、「N型30号マイコンメータ」と称されるタイプのガスメータを検査対象とする場合、そのメータに対応する「M30」と付記されたマーク(71)に指示ピン(66)を一致させるように、押込み軸(65)を治具本体(60)に対しスライドさせる。なおこの一致操作は、後述するように検査治具(50)をガスメータ(10)に固定した後に行うようにしても良い。
【0030】
続いてガスメータ(10)における復帰軸(32)のキャップ(図示省略)を取り外してから、治具本体(60)の先端側内部に、復帰軸(32)の基端側を収容するようにして、治具本体先端側内部の雌ねじ(62)を、復帰軸取付用シリンダ(31)のキャップ取付用雄ねじ(31a)に螺合して、検査治具(50)をガスメータ(10)に固定する。
【0031】
このとき検査治具(50)の位置指示ピン(66)の位置を、上記したように「M30」と表示されたマーク(71)に一致させるように、押込み軸(65)を配置しておくことにより、押込み軸(65)の先端面が、復帰軸(32)の基端面にほぼ接触する位置に配置される。なお本実施形態においては、検査対象となるガスメータ(10)の機種が上記と異なる場合であっても、その機種に対応する初期位置表示マーク(71)に、指示ピン(66)が一致させておけば、検査治具(50)をガスメータに取り付けた際に、押込み軸(65)の先端面が、上記同様に復帰軸の基端面にほぼ接触する位置に正確に配置されるように構成されている。
【0032】
続いて検査治具(50)の押込み軸(65)を指で押し込む。これにより押込み軸(65)と共に復帰軸(32)がケーシング内方に圧縮ばね(35)の付勢力に抗して押し込まれて中間軸(42)に当接係止するまで後方へ移動する。このとき、押込み軸(65)の治具本体(60)に対する押込み量は、復帰軸(32)と中間軸(42)との間の距離に相当するものであるため、押込み軸(65)の押込み量が所定量を超えれば、換言すれば図4(a)に示すように、位置指示ピン(66)が不適格範囲表示マーク(75)を超える位置に配置されていれば、中間軸(42)と復帰軸(32)との間に所定以上の間隔が設けられることになるので、弁体(22)に所定の遮断ストローク量が確保されていると判断できる。
【0033】
従ってこの状態では、遮断弁(20)の作動によって弁体(22)が弁座(26)に向けて進出した場合に、中間軸(42)が復帰軸(32)に係止することはなく、弁体(22)が確実に弁座(26)に密着するので、弁体(22)の遮断動作に支障はなく、弁作動時にガスの遮断を確実に行えると判断できる。
【0034】
これに対し、押込み軸(65)の治具本体(60)に対する押込み量が所定量以下であれば、換言すれば図4(b)に示すように、位置指示ピン(66)が不適格範囲表示マーク(75)の範囲内に配置されていれば、中間軸(42)と復帰軸(32)との間に十分な間隔が設けられていないことになるので、弁体(22)に所定の遮断ストローク量が確保されていないと判断できる。
【0035】
従ってこの状態では、緊急遮断弁(20)の作動によって弁体(22)が弁座(26)に向けて進出した場合に、中間軸(42)が復帰軸(32)に当接係止することがあり、弁体(22)の密着不良が生じる恐れがあるので、弁作動時にガスの遮断を確実に行えない場合があると判断できる。
【0036】
このように本実施形態の検査治具(50)を用いれば、ガスメータ(10)がガス配管に連結された状態において、ガス使用状態で(ガスを止めることなく)、遮断弁(20)を作動させずに、遮断弁(20)におけるストローク量の適否
(合否)を正確に判断することができる。
【0037】
しかもこの検査は、検査治具(50)をねじ止めして押込み軸(65)を押し込むだけの簡単な操作で行える。
【0038】
なお言うまでもなく、検査治具(50)の検査により不適格と判断された場合には、実際に遮断弁(20)を作動させて、ガスの遮断が確実に行われるかを検査したり、更に必要に応じてガスメータ(10)を付け直したり、補修したりすることになる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、この発明のガスメータにおける緊急遮断弁の位置ずれ検査治具によれば、業務用等の大容量大型ガスメータをガス配管に連結したままの状態で、遮断弁を作動させずに、遮断弁の遮断ストローク量の適否を簡単かつ正確に判断することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である検査治具をガスメータに取り付けた直後の状態を示す断面図である。
【図2】実施形態の検査治具により遮断弁のストローク量を検査している状態を示す断面図である。
【図3】実施形態の検査治具を示す図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は断面図である。
【図4】実施形態の検査治具における表示マーク周辺を示す平面図である。
【図5】従来における業務用大容量ガスメータをガス配管から分離した状態で示す正面図である。
【図6】従来におけるガスメータの遮断弁復帰機構周辺を示す断面図である。
【符号の説明】
10…ガスメータ
11…メータケーシング
11a…ガス入口
12…緊急遮断口
14…復帰軸挿通孔
21…弁室
22…弁体
32…復帰軸
50…検査治具
60…治具本体
61…スリット
65…押込み軸
66…位置指示ピン
71、75…表示マーク
【発明の属する技術分野】
この発明は、主として業務用等の大型ガスメータ等において、それを配管に連結したままの状態で、緊急遮断弁の遮断ストローク量を検査するための治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5及び図6に示すように、業務用マイコンメータ等と称される大容量大型のガスメータ(10)は、通常のガス使用状態においては、流入側ガス配管(1a)を通って供給されるガスが、ガス入口(11a)からメータケーシング(11)内の弁室(21)内に導かれ、更に緊急遮断口(12)を通って、ガス流量計測部(図示省略)内に導かれた後、ガス出口(11b)から流出され、流出側ガス配管(1b)を通って、所定の箇所に供給されるよう構成されている。
【0003】
このようなガスメータ(10)には、緊急時にガスの供給を遮断するための緊急遮断弁(20)や、その弁(20)によってガス供給が遮断された際に、ガスの供給を再開するための遮断弁復帰機構(30)が設けられている。
【0004】
緊急遮断弁(20)は、弁室(21)内に、緊急遮断口(12)に対向して設けられた弁体(22)と、その弁体(22)を支持する弁棒(24)と、弁棒 (24)を進退駆動して弁体(22)を、緊急遮断口(12)の周縁部に設けられた弁座(26)に接離させる駆動部(25)とを有している。
【0005】
また遮断弁復帰機構(30)において、ケーシング(11)の前壁には、緊急遮断口(12)に対応して、復帰軸挿通孔(14)が設けられている。この孔 (14)内には、復帰軸取付用シリンダ(31)が固定されるとともに、そのシリンダ(31)内には、遮断口(12)と同軸心上に、復帰軸(32)が軸心方向に沿ってスライド自在に取り付けられている。この復帰軸(32)の先端側 (ケーシング内側)にはガイド筒(33)が外嵌されるとともに、復帰軸(32)の基端側(ケーシング外側)には筒状のばね押え(34)が外嵌され、復帰軸(32)の外周に配置された圧縮ばね(35)が、シリンダ(31)とばね押え(34)との間に介在されている。そして通常状態においては、圧縮ばね(35)の付勢力により復帰軸(32)が外方に付勢されて、復帰軸(32)の基端側がケーシング外方へ突出した状態に保持されるよう構成されている。なお、復帰軸取付用シリンダ(31)の外方突出部外周面には、雄ねじ(31a)が刻設されており、通常使用状態では、その雄ねじに螺合させるようにしてキャップ(図示省略)が設けられ、そのキャップにより復帰軸(32)の基端側は被覆されている。
【0006】
また弁室(21)の前壁には、復帰軸(32)と同軸心上に、かつ軸心に沿ってスライド自在に中間軸(42)が貫通状態に取り付けられている。この中間軸(42)は先端側が上記弁体(22)の中心位置に固定されるとともに、基端側に設けれた調整ねじ(41)が復帰軸(32)の先端に対向して配置されている。
【0007】
また、このようなガスメータ(10)においては、感震器や圧力スイッチ等のセンサーの他、コントローラ等が設けられており、地震や、ガス漏れに伴うガス圧異常低下等の緊急事態が発生した際には、その旨の信号が上記センサーからコントローラに送り込まれる。そしてその信号を受け取ったコントローラは、緊急遮断弁(20)に向けて、弁を遮断する旨の信号を発信し、その信号に応答して、駆動部(25)が図5の想像線に示すように、弁棒(24)を進出させるように駆動する。こうして、弁体(22)が中間軸(42)と共に緊急遮断口(12)側に向けて移動し、弁体(22)が弁座(26)に密着する。これにより緊急遮断口(12)が閉塞されて、ガスの供給が停止される。なおこの状態では、図5想像線に示すように、中間軸(42)の基端側(41)と復帰軸(32)の先端側との間には、若干(2mm程度)の隙間(遊び)が形成されている。
【0008】
一方、遮断弁(20)によって供給停止されたガスを再び供給する場合には、上記キャップを取り外してから、復帰軸(32)の基端部を、圧縮ばね(35)の付勢力に抗してケーシング内方に向けて押し込めば良い。これにより復帰軸 (32)がケーシング内方へ進出して、その先端が中間軸(42)に当たって、中間軸(42)と共に弁体(22)が後退する。これにより弁体(22)が弁座(26)から離脱して、ガス経路が導通し、ガスの供給が可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような業務用ガスメータ(10)は大容量で非常に大型であり、それを取り付けるガス配管(1a)(1b)のメータ取付口(2a)(2b)の間隔が大きく離れているので、メータ設置時に、メータの出入口(11a)(11b)に対応させて、ガス配管(1a)(1b)のメータ取付口(2a)(2b)を正確な位置に調整することは非常に困難である。このため一般には、メータ取付口(2a)(2b)間に多少の位置ずれがあろうとも、一方のメータ取付口(2b)にガスメータ(10)の出口(11b)を連結した後、ガス配管(1a)(1b)等を強制的に撓ませて、他方のメータ取付口(2a)にガスメータ(10)の入口(11a)を無理に連結するのが通例である。
【0010】
このようにガスメータ設置状態においては、出入口(11a)(11b)を構成する口金が、上記したように撓みのあるガス配管(1a)(1b)に連結されるので、口金に撓みが生じる場合がある。
【0011】
一方、上記の業務用ガスメータ(10)は、ガス入口(11a)としての口金に遮断弁(20)が連結されるものであるため、上記したように口金に撓みが生じると、遮断弁(20)にも微小ながら位置ずれが生じることがある。例えばこの位置ずれにより遮断弁(20)が、遮断弁復帰機構(30)に近付く方向(図6の紙面に向かって左側)に位置ずれして、弁体(22)に固定された中間軸 (42)と、復帰軸(32)との間の間隔が所定の間隔よりも狭くなってしまうと、緊急遮断弁(20)の作動により弁本体(22)が弁座(26)に向けて進出した際に、弁体(22)に固定された中間軸(42)の基端(41)が復帰軸(32)の先端に当接して係止することにより、弁体(22)が弁座(26)に確実に密着する位置まで進出移動できず、つまり弁体(22)の遮断ストローク量を十分に確保できなくなり、ガスの供給を確実に遮断できない可能性がある。
【0012】
そこで従来においては、ガスメータ(10)をガス配管(1a)(1b)に設置した後、遮断弁(20)によってガス供給を確実に遮断できるか否かの検査を行う必要があるが、ガスメータ(10)を一旦設置してしまうと、それを使用する側の都合もあって、遮断弁(20)をむやみに作動させてガスの供給を遮断するのは好ましいことではなく、ガスメータ設置状態において遮断弁(20)の遮断ストローク量をスムーズに検査できないのが現状である。
【0013】
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、ガスメータをガス配管に連結したままの状態において、ガス使用状態で、遮断弁を作動させずに、遮断弁の遮断ストローク量の適否を簡単かつ正確に判断することができるガスメータにおける緊急遮断弁の遮断ストローク量検査治具を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、ガス入口から弁室に流入されたガスが、緊急遮断口を通ってガス流量計測部に導かれるガス経路がメータケーシング内に設けられる一方、前記弁室内に前記緊急遮断口に対して進退自在に弁体が設けられ、前記メータケーシングの外壁における前記緊急遮断口を介して前記弁体に対向する位置に、復帰軸挿通孔が穿設されるとともに、その孔に軸心方向に沿ってスライド自在に復帰軸が挿通配置され、前記弁体が前記緊急遮断口に対し進出して密着した状態で前記復帰軸がケーシング内方へ押し込まれることによって、その復帰軸により前記弁体が後退方向に押し込まれて前記緊急遮断口から離脱するよう構成されたガスメータにおいて、前記弁体の後退位置から進出位置までの遮断ストローク量を検査するための治具であって、前記メータケーシングの外面に、前記復帰軸の基端側を収容するようにして、着脱自在に取り付けられる略筒状の治具本体と、前記治具本体の内部に軸心方向にスライド自在に収容され、先端側が前記復帰軸の基端側に対向して配置される押込み軸とを備え、前記押込み軸のケーシング内方への押込み操作によって、前記押込み軸が、前記復帰軸と共に、後退位置の前記弁体に係止するまでスライドするよう構成される一方、前記押込み軸の前記治具本体に対する押込み量に基づき、前記弁体の遮断ストローク量を検査するよう構成されてなるものを要旨とするものである。
【0015】
本発明の検査治具において、押込み軸を押し込んだ際にその軸の治具本体に対する押込み量は、後退位置にある弁体と復帰軸先端との間隔、つまり遮断ストローク量に相当するものである。
【0016】
従って上記押込み軸の治具本体に対する押込み量が所定以上ある場合には、弁体と復帰軸と間に十分な間隔が設けられるということであるから、弁体が進出した際に復帰軸に係止することはなく、緊急遮断口に確実に密着することになり、遮断弁によってガス供給の遮断を確実に行えると判断できる。
【0017】
これに対し、上記押込み軸の治具本体に対する押込み量が所定以下である場合には、弁体と復帰軸との間に十分な間隔が設けられていないということであるから、弁体が進出した際に復帰軸に係止してしまい、緊急遮断口への密着が不十分となり、遮断弁によってガス供給の遮断を確実に行えない恐れがあると判断できる。
【0018】
本発明の治具においては、このようにして緊急遮断弁の遮断ストローク量を検査することができる。
【0019】
一方、本発明においては、前記治具本体に、その周壁に軸心方向に沿ってスリットが設けられ、前記押込み軸に位置指示ピンが固定されるとともに、そのピンが前記スリット内に挿通配置され、前記位置指示ピンの前記治具本体に対する移動量に基づき、前記弁体の遮断ストローク量を検査するよう構成するのが良い。
【0020】
すなわちこの構成を採用した場合、より確実に遮断弁の遮断ストローク量を検査することができる。
【0021】
更に、本発明においては、前記治具本体におけるスリット縁部には、前記弁体の理想の遮断ストローク量と前記位置指示ピンの実際の移動量とを比較するための適否判断用表示マークが設けられてなる構成を採用するのが良い。
【0022】
すなわちこの構成を採用した場合、ストローク量の適否を客観的に判断できて、より一層確実に遮断弁の遮断ストローク量を検査することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1ないし図3はこの発明の実施形態である遮断弁(20)の遮断ストローク量検査治具(50)を示す図である。
【0024】
これらの図に示すように、本実施形態の検査治具(50)は、筒状の治具本体(60)を有している。この治具本体(60)は、その周囲壁の上下位置に軸心方向に沿ってスリット(61)(61)が設けられるとともに、先端側内周面には、復帰軸取付用シリンダ(31)のキャップ取付用雄ねじ(31a)に、螺合し得る雌ねじ(62)が刻設されている。
【0025】
また治具本体(60)の内部には軸心方向に沿ってスライド自在に、棒状の押込み軸(65)が挿通配置されている。この押込み軸(65)には径方向に沿って貫通状態に位置指示ピン(66)が固定されており、このピン(66)の上下両端部が治具本体(60)のスリット(61)(61)内にスライド自在に挿入されている。そして押込み軸(65)のスライド移動に伴って位置指示ピン(66)がスリット(61)(61)内をスライドするよう構成されている。
【0026】
また治具本体(60)の外周面におけるスリット(61)(61)の両側縁部の所定位置には、「M30」、「M50」、「M90」と付記された黒色等の初期位置表示マーク(71)が付与されるとともに、その初期位置表示マーク(71)からスリット(61)(61)に沿って所定間隔を隔てた領域が赤色等で着色されて不適格範囲表示マーク(75)が設けられている。なおこれらの表示マーク(71)(75)の形成位置に関しては後に詳述する。
【0027】
一方、上記の検査治具(50)を用いて検査される業務用大容量ガスメータ (10)は、上記従来のものと同様の構成を有するものであるため、同一部分に同一符号を付することにより、重複説明を省略する。
【0028】
本実施形態においては、ガスメータ(10)がガス配管に連結されたままの状態で、上記構成の検査治具(50)を用いて、以下に説明するように遮断弁(20)の遮断ストローク量を検査する。なお、ガス配管に連結されたガスメータ (10)は、緊急遮断弁(20)の弁体(22)は後退位置に配置されるとともに、復帰軸(32)は、圧縮ばね(35)の付勢力により、基端側がケーシング外方に突出した状態に配置されている。
【0029】
この状態において、まず検査治具(50)の押込み軸(65)をスライドさせることにより、位置指示ピン(66)を、検査対象となるガスメータの種類に対応する初期位置マーク(71)に一致させる。例えば図3(a)に示すように、「N型30号マイコンメータ」と称されるタイプのガスメータを検査対象とする場合、そのメータに対応する「M30」と付記されたマーク(71)に指示ピン(66)を一致させるように、押込み軸(65)を治具本体(60)に対しスライドさせる。なおこの一致操作は、後述するように検査治具(50)をガスメータ(10)に固定した後に行うようにしても良い。
【0030】
続いてガスメータ(10)における復帰軸(32)のキャップ(図示省略)を取り外してから、治具本体(60)の先端側内部に、復帰軸(32)の基端側を収容するようにして、治具本体先端側内部の雌ねじ(62)を、復帰軸取付用シリンダ(31)のキャップ取付用雄ねじ(31a)に螺合して、検査治具(50)をガスメータ(10)に固定する。
【0031】
このとき検査治具(50)の位置指示ピン(66)の位置を、上記したように「M30」と表示されたマーク(71)に一致させるように、押込み軸(65)を配置しておくことにより、押込み軸(65)の先端面が、復帰軸(32)の基端面にほぼ接触する位置に配置される。なお本実施形態においては、検査対象となるガスメータ(10)の機種が上記と異なる場合であっても、その機種に対応する初期位置表示マーク(71)に、指示ピン(66)が一致させておけば、検査治具(50)をガスメータに取り付けた際に、押込み軸(65)の先端面が、上記同様に復帰軸の基端面にほぼ接触する位置に正確に配置されるように構成されている。
【0032】
続いて検査治具(50)の押込み軸(65)を指で押し込む。これにより押込み軸(65)と共に復帰軸(32)がケーシング内方に圧縮ばね(35)の付勢力に抗して押し込まれて中間軸(42)に当接係止するまで後方へ移動する。このとき、押込み軸(65)の治具本体(60)に対する押込み量は、復帰軸(32)と中間軸(42)との間の距離に相当するものであるため、押込み軸(65)の押込み量が所定量を超えれば、換言すれば図4(a)に示すように、位置指示ピン(66)が不適格範囲表示マーク(75)を超える位置に配置されていれば、中間軸(42)と復帰軸(32)との間に所定以上の間隔が設けられることになるので、弁体(22)に所定の遮断ストローク量が確保されていると判断できる。
【0033】
従ってこの状態では、遮断弁(20)の作動によって弁体(22)が弁座(26)に向けて進出した場合に、中間軸(42)が復帰軸(32)に係止することはなく、弁体(22)が確実に弁座(26)に密着するので、弁体(22)の遮断動作に支障はなく、弁作動時にガスの遮断を確実に行えると判断できる。
【0034】
これに対し、押込み軸(65)の治具本体(60)に対する押込み量が所定量以下であれば、換言すれば図4(b)に示すように、位置指示ピン(66)が不適格範囲表示マーク(75)の範囲内に配置されていれば、中間軸(42)と復帰軸(32)との間に十分な間隔が設けられていないことになるので、弁体(22)に所定の遮断ストローク量が確保されていないと判断できる。
【0035】
従ってこの状態では、緊急遮断弁(20)の作動によって弁体(22)が弁座(26)に向けて進出した場合に、中間軸(42)が復帰軸(32)に当接係止することがあり、弁体(22)の密着不良が生じる恐れがあるので、弁作動時にガスの遮断を確実に行えない場合があると判断できる。
【0036】
このように本実施形態の検査治具(50)を用いれば、ガスメータ(10)がガス配管に連結された状態において、ガス使用状態で(ガスを止めることなく)、遮断弁(20)を作動させずに、遮断弁(20)におけるストローク量の適否
(合否)を正確に判断することができる。
【0037】
しかもこの検査は、検査治具(50)をねじ止めして押込み軸(65)を押し込むだけの簡単な操作で行える。
【0038】
なお言うまでもなく、検査治具(50)の検査により不適格と判断された場合には、実際に遮断弁(20)を作動させて、ガスの遮断が確実に行われるかを検査したり、更に必要に応じてガスメータ(10)を付け直したり、補修したりすることになる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、この発明のガスメータにおける緊急遮断弁の位置ずれ検査治具によれば、業務用等の大容量大型ガスメータをガス配管に連結したままの状態で、遮断弁を作動させずに、遮断弁の遮断ストローク量の適否を簡単かつ正確に判断することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である検査治具をガスメータに取り付けた直後の状態を示す断面図である。
【図2】実施形態の検査治具により遮断弁のストローク量を検査している状態を示す断面図である。
【図3】実施形態の検査治具を示す図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は断面図である。
【図4】実施形態の検査治具における表示マーク周辺を示す平面図である。
【図5】従来における業務用大容量ガスメータをガス配管から分離した状態で示す正面図である。
【図6】従来におけるガスメータの遮断弁復帰機構周辺を示す断面図である。
【符号の説明】
10…ガスメータ
11…メータケーシング
11a…ガス入口
12…緊急遮断口
14…復帰軸挿通孔
21…弁室
22…弁体
32…復帰軸
50…検査治具
60…治具本体
61…スリット
65…押込み軸
66…位置指示ピン
71、75…表示マーク
Claims (3)
- ガス入口から弁室に流入されたガスが、緊急遮断口を通ってガス流量計測部に導かれるガス経路がメータケーシング内に設けられる一方、前記弁室内に前記緊急遮断口に対して進退自在に弁体が設けられ、前記メータケーシングの外壁における前記緊急遮断口を介して前記弁体に対向する位置に、復帰軸挿通孔が穿設されるとともに、その孔に軸心方向に沿ってスライド自在に復帰軸が挿通配置され、前記弁体が前記緊急遮断口に対し進出して密着した状態で前記復帰軸がケーシング内方へ押し込まれることによって、その復帰軸により前記弁体が後退方向に押し込まれて前記緊急遮断口から離脱するよう構成されたガスメータにおいて、前記弁体の後退位置から進出位置までの遮断ストローク量を検査するための治具であって、
前記メータケーシングの外面に、前記復帰軸の基端側を収容するようにして、着脱自在に取り付けられる略筒状の治具本体と、
前記治具本体の内部に軸心方向にスライド自在に収容され、先端側が前記復帰軸の基端側に対向して配置される押込み軸とを備え、
前記押込み軸のケーシング内方への押込み操作によって、前記押込み軸が、前記復帰軸と共に、後退位置の前記弁体に係止するまでスライドするよう構成される一方、
前記押込み軸の前記治具本体に対する押込み量に基づき、前記弁体の遮断ストローク量を検査するよう構成されてなることを特徴とするガスメータにおける緊急遮断弁の遮断ストローク量検査治具。 - 前記治具本体に、その周壁に軸心方向に沿ってスリットが設けられ、前記押込み軸に位置指示ピンが固定されるとともに、そのピンが前記スリット内に挿通配置され、前記位置指示ピンの前記治具本体に対する移動量に基づき、前記弁体の遮断ストローク量を検査するよう構成されてなる請求項2記載のガスメータにおける緊急遮断弁の遮断ストローク量検査治具。
- 前記治具本体におけるスリット縁部には、前記弁体の理想の遮断ストローク量と前記位置指示ピンの実際の移動量とを比較するための適否判断用表示マークが設けられてなる請求項3記載のガスメータにおける緊急遮断弁の遮断ストローク量検査治具。
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