JP3697974B2 - スイッチングdc−dcコンバータ用制御回路 - Google Patents

スイッチングdc−dcコンバータ用制御回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチングDC−DCコンバータ(スイッチング電源とも略記する)の出力直流電圧を一定とするように出力直流電圧の設定値と検出値との偏差を増幅した電圧と三角波との比較を行い、入力直流電圧を断続する半導体スイッチ素子のオン/オフを制御するスイッチング電源用の制御回路であって、
特に安定に三角波を発振させると共に三角波発生回路の損失を低減し、且つ半導体スイッチ素子をオン/オフするスイッチング周波数を高めて磁気素子を小型化できるようにし、さらに半導体スイッチ素子のスイッチング損失を低減するためにスイッチング電源を電圧共振型または電流共振型とする場合にも、スイッチング電源の制御可能な出力直流電圧の可変範囲を狭めることなく、確実にスイッチング損失を低減できるようにしたスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路に関する。
なお以下各図において同一の符号は同一もしくは相当部分を示す。
【0002】
【従来の技術】
図9はスイッチングDC−DCコンバータの一例である降圧型DC−DCコンバータ101の主回路構成を示す。一般にスイッチングDC−DCコンバータは、入力直流電圧Vinを所定の周波数で断続するスイッチ素子である半導体トランジスタQ0(本例ではPチャネルMOSFET、以下では主スイッチ素子という)、主スイッチ素子Q0のオン時にエネルギを蓄積する磁気素子(本例ではチョークコイル)L0、出力平滑用コンデンサCout 、出力直流電圧Vout を一定にするように主スイッチ素子Q0をオン/オフ駆動する制御回路01等から構成され、入力直流電圧Vinとして取り込んだ、電池等が出力する電圧をその変動に関わりなく、電子機器等の負荷の駆動に必要な一定の直流電圧に変換し、出力直流電圧Vout として出力する装置である。
【0003】
なお、図9において、Cinは入力直流電圧Vinの平滑を保つ入力コンデンサ、D0は主スイッチ素子Q0のオフ時に負荷電流の転流路となるフライホイールダイオードである。
制御回路01が出力直流電圧Vout を一定とするために主スイッチ素子Q0をオン/オフ駆動する制御方式には、通常、PWM(パルス幅変調)制御方式が用いられている。
【0004】
図10は従来の制御回路01の構成例としてPWM制御ICの回路を示す。また図11は図10内のOPアンプ1の出力Vop,三角波発生器2の出力としての三角波Vosc ,比較器3の出力Vcmp およびゲートドライバ4の出力としてのゲートドライブ信号Vgの各電圧波形を示す。
図11を参照しつつ図10を説明すると、出力直流電圧Vout を抵抗R1,R2を介して分圧した出力直流電圧Vout の帰還電圧(検出電圧)と基準電圧Vref との差電圧(偏差電圧)がOPアンプ1によって増幅され、OPアンプ1の出力Vopと三角波発生器2の出力Vosc が比較器3により比較され、比較器3からコンバータ出力電圧Vout の変動に応じた幅の矩形波Vcmp が出力される。
【0005】
即ち、本例ではコンバータ出力電圧Vout が設定値に対して過大になろうとすると、出力電圧Vout の帰還電圧がOPアンプ1の(−)入力端子に、基準電圧Vref がOPアンプ1の(+)入力端子にそれぞれ入力されていることから、OPアンプ出力Vopが低下する。
OPアンプ出力Vopは比較器3の(−)入力端子に、三角波Vosc は比較器3の(+)入力端子にそれぞれ入力されていることから、OPアンプ出力Vopが低下すると三角波Vosc がOPアンプ出力Vopを上回る期間としての比較器出力Vcmp のHiの期間(本例では、主スイッチ素子Q0をオフする期間)が増加、三角波Vosc がOPアンプ出力Vopを下回る期間としての比較器出力Vcmp のLoの期間(本例では、主スイッチ素子Q0をオンする期間)が減少し、出力電圧Vout を下げて正常値に戻すように動作する。
【0006】
逆にコンバータ出力電圧Vout が設定値に対して過小になろうとすると、OPアンプ出力Vopが上昇し、比較器出力Vcmp のHiの期間(主スイッチ素子のオフ期間)が減少、Loの期間(主スイッチ素子のオン期間)が増加し、出力電圧Vout を上げて正常値に戻すように動作する。
ゲートドライバ4は、このLo/Hiの比較器出力Vcmp を電流増幅した信号としてのゲートドライブ信号Vgを主スイッチ素子Q0のゲートへ出力し、主スイッチ素子Q0(本例ではPチャネルMOSFET)を、それぞれオン/オフに駆動する。
【0007】
図11から分かるように、三角波Vosc の周波数と主スイッチ素子Q0のオン/オフのスイッチング周波数が等しく、OPアンプ出力Vopに応じてゲートドライブ信号Vgのパルス幅、つまり主スイッチ素子Q0のオン時間(またはオフ時間)が変化し、従ってオン時間比率〔=(オン時間)/(スイッチング周期)〕〔またはオフ時間比率=(オフ時間)/(スイッチング周期)〕が変化している。
【0008】
図12は一般に用いられている三角波発生器2の概略の構成を示す。同図において、Vddは三角波発生器2の電源電圧、Vref は基準電圧、VHおよびVLは基準電圧Vref を抵抗R11〜R13を用いて分圧した電圧値、21および22はそれぞれコンデンサCosc の両端電圧と分圧電圧VHおよびVLとを比較する比較器である。また、IS1,IS2はそれぞれMOSFETなどから構成され、互いに等しい電流を流す定電流源、SW1,SW2はそれぞれMOSFETなどから構成されたスイッチである。
【0009】
図12の動作を述べると、いまスイッチSW1がオンで定電流源IS1を介しコンデンサCosc が充電され、その両端電圧が増加しているとする。コンデンサCosc の両端電圧がVHを超えると比較器21の出力がLoとなり、比較器22の出力はHiであることから、RSフリップフロツプ23の出力QはHiとなり、スイッチSW1はオフされ、スイッチSW2はインバータ24を介してオンされる。よって定電流源IS2を介しコンデンサCosc の放電が始まり、その両端電圧が低下する。
【0010】
次に、コンデンサCosc の両端電圧がVLより低くなると、比較器22の出力がLoとなり、比較器21の出力はHiであることから、RSフリップフロツプ23の出力QはLoとなり、スイッチSW1はオンされ、スイッチSW2はインバータ24を介してオフされる。よって定電流源IS1を介しコンデンサCosc の充電が始まり、その両端電圧が増加する。このようにしてコンデンサCosc の両端電圧は最大値をVHとし、最小値をVLとする三角波Vosc となる。
【0011】
次に、図9の主スイッチ素子Q0のスイッチング損失を低減するために、共振スイッチ回路を用いるようにした共振型のスイッチングDC−DCコンバータについて説明する。
図14は代表的な共振スイッチ回路の一例である半波電圧共振スイッチ回路02を用いた共振型コンバータとしての電圧共振・降庄型スイッチングDC−DCコンバータ102の主回路構成例を示す。
【0012】
ここで、電圧共振型コンバータ102は図9の通常のコンバータ101に対して、主スイッチ素子Q0と直列に順方向にダイオードD1が、主スイッチ素子Q0とダイオードD1との直列回路に並列に共振用コンデンサCrが、フライホイールダイオードD0と直列に共振用インダクタンスLrがそれぞれ付加されて構成されている。
【0013】
そして半波電圧共振スイッチ回路02は主スイッチ素子Q0,ダイオードD1,共振用コンデンサCr,フライホイールダイオードD0,共振用インダクタンスLrからなる。
この電圧共振型コンバータ102は主スイッチ素子Q0がオフの期間に、主スイッチ素子Q0の両端電圧を正弦波状にし、その電圧が0Vに達した後に主スイッチ素子Q0をオンすることによりスイッチング損失を低減する。
【0014】
図15は図14の主スイッチ素子Q0のゲートを駆動するゲートドライブ信号Vgと、同素子Q0の両端電圧(ドレイン・ソース間電圧)Vdsおよび電流(ドレイン電流)Id の各波形を示す。
次に図14,図15を用いて半波電圧共振スイッチ回路02の動作を説明する。ここでは、主スイッチ素子Q0にPチャネルMOSFETを用いた場合を示す。従ってゲートドライブ信号VgがHiの時、主スイッチ素子Q0はオフし、ゲートドライブ信号VgがLoの時、主スイッチ素子Q0はオンする。そして主スイッチ素子Q0のオフ期間に共振用コンデンサ(容量とも略記する)Crと共振用インダクタンス(コイルとも略記する)Lrとの共振により素子Q0の両端電圧Vdsは正弦波状になる。
【0015】
即ち、主スイッチ素子Q0がオフされるとチョークコイルL0がそれまでの電流(この場合、図15のドレイン電流Id に等しい)を維持しようとすることから、容量Crが先ずこの電流を供給するため、先ず容量Crの両端電圧が主スイッチ素子Q0の順方向(正方向とする)に増大し、この容量Crの電圧が入力電圧Vin以上になるとダイオードD0も導通してコイルLrの電流も0から増加を開始する。このようにしてCrとLrによる共振が始まり容量Crの電圧はほぼ水平軸が入力電圧Vin分、正方向(図15の上方向)に移動した正弦波状の波形で推移する。
【0016】
図15にはこの容量Crの正弦波状電圧の正側の期間がt1、負側の期間がt2で示される。なお、期間(t1+t2)=Tres はこのLC共振の周期となる。ここで、期間t1における容量Crの正側の電圧は主スイッチ素子Q0に印加され、そのドレイン・ソース間電圧Vdsとなるが、期間t2における負側の電圧はダイオードD1に阻止されるため主スイッチ素子Q0には印加されず、図15のドレイン・ソース間電圧Vdsの波形は破線で示されている。
【0017】
主スイッチ素子Q0が次にオンする時点が期間t2内に納まれば、素子Q0がオンする時にすでに素子電圧Vds=0Vであるため、主スイッチ素子Q0のターンオン時のスイッチング損失が0Wとなる。
図17は半波電流共振スイッチ回路03を用いた電流共振・降庄型スイッチングDC−DCコンバータ103の主回路構成例を示す。ここで、電流共振型コンバータ103は図9のコンバータ101に対して、主スイッチ素子Q0と直列に順方向のダイオードD1と共振用インダクタンスLrが付加され、さらにフライホイールダイオードD0と並列に共振用コンデンサCrが付加されて構成されている。
【0018】
そして半波電流共振スイッチ回路03は主スイッチ素子Q0,ダイオードD1,共振用インダクタンス(コイル)Lr,フライホイールダイオードD0,共振用コンデンサ(容量)Crからなる。
この電流共振型コンバータ103は主スイッチ素子Q0がオンの期間に、主スイッチ素子Q0の電流を正弦波状にし、その電流が0Aに達した後に主スイッチ素子Q0をオフすることによりスイッチング損失を低減する。
【0019】
図18は図17の主スイッチ素子Q0のゲートを駆動するゲートドライブ信号Vgと、同素子Q0の電流(ドレイン電流)Id および両端電圧(ドレイン・ソース間電圧)Vdsの各波形を示す。
次に図17,図18を用いて半波電流共振スイッチ回路03の動作を説明する。ここでも、主スイッチ素子Q0にPチャネルMOSFETを用いた場合を示す。従ってゲートドライブ信号VgがHiの時、主スイッチ素子Q0はオフし、ゲートドライブ信号VgがLoの時、主スイッチ素子Q0はオンする。そして主スイッチ素子Q0のオン期間に容量CrとコイルLrの共振により素子Q0の電流Id が正弦波状になる。
【0020】
即ち、主スイッチ素子Q0がオンされる以前はフライホイールダイオードD0が導通しチョークコイルL0は負荷側へ供給する電流を維持している。ここで主スイッチ素子Q0がオンされるとコイルLrの電流(つまり素子Q0の電流Id )が先ず0から立上がって行き、このコイルLrの電流がチョークコイルL0の維持電流以上になるとダイオードD0が不導通となり容量Crの充電が始まることから、以後CrとLrによる共振が始まる。
【0021】
その結果、コイルLrの電流(つまり素子Q0のドレイン電流Id )はほぼ水平軸がチョークコイルL0の維持電流分、正方向(図18の上方向)に移動した正弦波状の波形で推移し、t1で示される期間は正方向に流れるが、直列のダイオードD1の存在のため負方向には流れず、t2で示される期間は0のままになる。
【0022】
この期間t2は期間t1の終端の時点から容量CrがチョークコイルL0の維持電流を供給しつつ放電し、容量Crの電圧が入力電圧Vinに等しくなる迄の期間として定まる。しかし図18には、期間t2は便宜上、図15に対応する形で上記正方向の正弦波状電流に続く仮想の負方向の電流(破線)の期間として示されている。なお、ここで期間(t1+t2)を共振周期Tres とする。
【0023】
このようにして図18は、図15に対し素子Q0のドレイン・ソース間電圧Vdsとドレイン電流Idの波形が入れ代わり、且つ主スイッチ素子Q0のオン期間に正弦波状ドレイン電流Idが流れる図となっている。
図18においても、主スイッチ素子Q0がオフする時点が期間t2内に納まれば、主スイッチ素子Q0がオフする時にすでにスイッチ素子電流Id=0Aであるため、主スイッチ素子Q0のターンオフ時のスイッチング損失が0Wとなる。
【0024】
なお、実際上は期間t1に若干の余裕時間を加えた、回路定数等によって定まる一定の時間(従ってこの時間は共振周期Tres =(t1+t2)に対応した所定時間とすることができる)を主スイッチ素子Q0のオフ時間(電圧共振型スイッチ回路の場合)またはオン時間(電流共振型スイッチ回路の場合)とすることで、それぞれ主スイッチ素子のターンオン時またはターンオフ時のスイッチング損失を0とすることができる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
(課題1)
ところで、図10に示した従来の制御回路01の回路方式では、スイッチングDC−DCコンバータを小型化するためにスイッチング周波数を高周波化したい場合、三角波Vosc も高周波化することが必要である。しかし三角波を高周波化すると、特にMHz帯以上では、図12に示した比較器21,22の遅延時間によるコンデンサCosc の充放電の切替わりのタイミングの遅れが顕著となる。
【0026】
このため図13に示すように、三角波の周波数(横軸)の増加に伴い三角波Vosc の最大電圧Vmax がVHよりも増加すると共に最小電圧Vmin がVLよりも減少して、三角波Vosc の振幅Vp-p が増加する。これにより、MHz帯でのスイッチングでは、DC−DCコンバータの動作の安定性が損なわれるという問題がある。
【0027】
この問題を回避するには、スイッチング周波数が数MHzの場合、比較器21,22の遅延時間を1ns程度まで高速化すればよいが、その場合には新たに比較器21,22の消費電流が増加するという問題が生ずる。例えば、2μmルールのCMOSプロセスで製作した比較器では、遅延時間が10nsの場合に消費電流が30μA程度であるのに対し、遅延時間が1nsの場合には消費電流は約300μAになる。
【0028】
(課題2)
次に図14および図17に示した共振スイッチ回路を用いる場合の問題を述べる。図14の電圧共振型コンバータの場合、PWM制御により主スイッチ素子Q0のオフ時間比率が大きくなって、図15中の期間(t1+t2)で示される共振周期Tres が素子Q0のオフ期間よりも短くなると、図16に示すように素子Q0のターンオン前に素子電圧Vdsは再び増加し、ターンオン時にVds>0Vとなる。よって図16中のTで示されるターンオン期間にスイッチング損失が発生することになる。
【0029】
この現象を回避するには、主スイッチ素子Q0のオフ時間比率の制限を設けるリミット回路を追加する等の必要があり、またこのとき、素子Q0のオフ期間の許容時間が制限されることになり、スイッチングDC−DCコンバータ102の出力電圧Vout の制御可能な可変範囲を減少させることになる。
同様に、図17の電流共振型コンバータの場合、PWM制御により主スイッチ素子Q0のオン時間比率が大きくなり、図18中の期間(t1+t2)で示される共振周期Tres が素子Q0のオン期間よりも短くなると、図19に示すように素子Q0のターンオフ前にスイッチ素子電流Idが再び増加し、ターンオフ時にId>0Aとなる。よって図19中のTで示されるターンオフ期間にスイッチング損失が発生することになる。
【0030】
この現象を回避するには、主スイッチ素子Q0のオン時間比率の制限を設けるリミット回路を追加する等の必要が有り、またこのとき、素子Q0のオン期間の許容時間が制限されることになり、スイッチングDC−DCコンバータ103の出力電圧Vout の制御可能な可変範囲を減少させることになる。
本発明の目的は、三角波発生器内の比較器を高速化せず三角波を安定に発生させ、比較器の消費電流増加を防ぐ一方、主スイッチ素子の高速スイッチングを可能にして上記の課題1を解決すると共に、
スイッチングDC−DCコンバータを共振型とした場合、コンバータ出力電圧の制御可能な可変範囲を減少させることなく、電圧共振型コンバータの場合には主スイッチ素子のオフ時間を一定にして主スイッチ素子のターンオン損失を0とし、電流共振型コンバータの場合には主スイッチ素子のオン時間を一定にして主スイッチ素子のターンオフ損失を0とすることで上記の課題2を解決することができる、スイッチングDC−DCコンバータ用制御回路を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路は、
入力直流電圧(Vin)を半導体スイッチ素子(Q0)を介し所定の第1の周波数で断続して安定な出力直流電圧(Vout )を生成出力するスイッチングDC−DCコンバータ(101など)における前記半導体スイッチ素子のオン/オフを制御する制御回路(010)であって、
前記第1の周波数よりも低い所定の第2の周波数で所定の最大値と所定の最小値を持つ三角波(Vosc )を生成する三角波発生手段(三角波発生器2)と、
設定電圧(基準電圧Vref )に対する前記出力直流電圧(分圧抵抗R1,R2による検出帰還電圧)の偏差電圧を演算増幅する手段(OPアンプ1)と、
該偏差電圧の演算増幅値(Vop)と前記三角波とのレベルを比較する比較手段(比較器3)と、
前記第1の周波数で、Hiの期間とLoの期間がそれぞれ前記半導体スイッチ素子のオンとオフ、又はオフとオンのいずれか所定の一方に対応、少なくとも所定の複数周期ごとの該Hiの期間とLoの期間の比が異なる2つのパルス信号(Vp1とVp2、又はVpとその加工信号)を生成し、
前記比較手段により前記三角波のレベルが前記偏差電圧の演算増幅値より大きいと判断される期間は前記2つのパルス信号のうち前記所定の複数周期において前記半導体スイッチ素子をオフする期間の割合の大きいパルス信号を、前記偏差電圧の演算増幅値が前記三角波のレベルより大きいと判断される期間は前記2つのパルス信号のうち前記所定の複数周期において前記半導体スイッチ素子をオンする期間の割合の大きいパルス信号をそれぞれ選択し、該選択されたパルス信号により(電流増幅し、ゲートドライブ信号Vgとして)前記半導体スイッチ素子をオン/オフ駆動するドライブ信号生成手段(パルス発生器5,論理回路6,ゲートドライバ4など)とを備えたものとする。
【0032】
また請求項2のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路は、請求項1に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、
このスイッチングDC−DCコンバータを(半波電圧共振スイッチ回路02を用いることにより)前記半導体スイッチ素子のオフ期間に、該半導体スイッチ素子の両端に(共振インダクタンスLrと共振コンデンサCrによる)LC共振に基づく正弦波状の共振電圧が加わる電圧共振型(コンバータ102など)として構成し、
前記2つのパルス信号のHiまたはLoの期間のうち、前記半導体スイッチ素子のオフに対応する期間の終端が、この半導体スイッチ素子に加わる共振電圧の無電圧となる期間に入るように、該オフに対応する期間を〔共振周期Tres =(t1+t2)からなる〕前記LC共振の1または所定の複数周期に対応した所定の1または複数の長さとし、該複数の長さの期間は当該のパルス信号上に時系列に規則的に配列されてなるようにする。
【0033】
また請求項3のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路は、請求項2に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、
前記ドライブ信号生成手段が、〔論理回路6(64 〜67 )などを介し〕前記半導体スイッチ素子のオフに対応する期間が前記所定の長さの何れかに維持されるように、前記2つのパルス信号を切り替えるようにする。
【0034】
また請求項4のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路は、請求項1に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、
このスイッチングDC−DCコンバータを(半波電流共振スイッチ回路03を用いることにより)前記半導体スイッチ素子のオン期間に、該半導体スイッチ素子に(共振インダクタンスLrと共振コンデンサCrによる)LC共振に基づく正弦波状の共振電流が流れる電流共振型(コンバータ103など)として構成し、
前記2つのパルス信号のHiまたはLoの期間のうち、前記半導体スイッチ素子のオンに対応する期間の終端が、この半導体スイッチ素子に流れる共振電流の無電流となる期間に入るように、該オンに対応する期間を〔共振周期Tres =(t1+t2)からなる〕前記LC共振の1または所定の複数周期に対応した所定の1または複数の長さとし、該複数の長さの期間は当該のパルス信号上に時系列に規則的に配列されてなるようする。
【0035】
また請求項5のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路は、請求項4に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、
前記ドライブ信号生成手段が、〔論理回路6(64 〜67 )などを介し〕前記半導体スイッチ素子のオンに対応する期間が前記所定の長さの何れかに維持されるように、前記2つのパルス信号を切り替えるようにする。
【0036】
また請求項6のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路は、請求項1に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、
(パルス信号Vpのパルス発生器5と論理回路6(62 )を用いることなどにより)前記2つのパルス信号の内の一方がHi又はLoの固定信号であるようにする。
【0037】
また請求項7のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路は、請求項1に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、
(パルス信号Vpのパルス発生器5と論理回路6(63 )を用いることなどにより)前記2つのパルス信号の内の一方が他方の反転信号であるようにする。
また請求項8のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路は、請求項2または3に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、
前記2つのパルス信号の内の一方が前記半導体スイッチ素子のオンに対応するHi又はLoの固定信号であるようにする。
【0038】
また請求項9のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路は、請求項4または5に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、
前記2つのパルス信号の内の一方が前記半導体スイッチ素子のオフに対応するHi又はLoの固定信号であるようにする。
また請求項10のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路は、請求項1ないし5のいずれかに記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、
前記2つのパルス信号の内の一方が、他方のHiまたはLoの期間を所定間隔ごとにそれぞれLoまたはHiのままに維持してなるものであるようにする。
【0039】
また請求項11のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路は、請求項1ないし5のいずれかに記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、
前記2つのパルス信号の立上がりエッジまたは立下がりが同期してなるようにする。
【0040】
本発明の作用は次の如くである。即ち、主として請求項1に関わる発明(第1発明という)においては、従来、PWM制御のためにスイッチングDC−DCコンバータの出力電圧の設定値に対する偏差を増幅した電圧と比較する三角波の周波数を、コンバータの主スイッチ素子をオン/オフ駆動するスイッチング周波数より低くし、
主スイッチ素子をオン/オフ駆動するゲートドライブ信号の元信号となるパルス信号として周波数が等しくHi/Lo比の異なる2つのパルス信号を生成し、
コンバータの出力電圧を一定に保つように前記偏差を増幅した電圧と三角波との比較結果のHi/Loに応じて、それぞれ2つのパルス信号の所定の一方と他方とを切替え選択して電流増幅のうえゲートドライブ信号とすることで、
三角波の低周波化により三角波発生器内の比較器の遅延の影響なしに、且つ三角波発生器の消費電流を低減しながら、主スイッチ素子の高速ドライブを可能とし、磁気素子の小型化、従ってスイッチングDC−DCコンバータの小型化を可能にする。
【0041】
また、主として請求項2,3に関わる発明(第2発明という)においては、スイッチングDC−DCコンバータを電圧共振型とし、主スイッチ素子のターンオンが電圧共振動作時における主スイッチ素子の無電圧期間に行われるように、第1発明の制御回路において、主スイッチ素子を駆動するゲートドライブ信号の元信号となる2つのパルス信号における主スイッチ素子をオフする期間を共振周期に対応する所定値に保つようにして、コンバータ出力電圧の制御可能な可変範囲を減少させることなく、主スイッチ素子のターンオン時のスイッチング損失を低減し、
また、主として請求項4,5に関わる発明(第3発明という)においては、スイッチングDC−DCコンバータを電流共振型とし、主スイッチ素子のターンオフが電流共振動作時における主スイッチ素子の無電流期間に行われるように、第1発明の制御回路において、主スイッチ素子を駆動するゲートドライブ信号の元信号となる2つのパルス信号における主スイッチ素子をオンする期間を共振周期に対応する所定値に保つようにして、コンバータ出力電圧の制御可能な可変範囲を減少させることなく、主スイッチ素子のターンオフ時のスイッチング損失を低減する。
【0042】
【発明の実施の形態】
前述の課題1,2は先ず、図10の三角波Vosc とOPアンプ1の出力(つまりコンバータ出力電圧Vout の設定値に対する偏差の増幅電圧)Vopとを比較する比較器3の出力Vcmp と、主スイッチ素子Q0のゲートをドライブする信号Vgとの直接の繋がりを切り離すことにより解決される。
【0043】
図1は第1〜第3発明を通じて適用される制御回路010の概略構成を示す。同図においては図10の従来の制御回路01に対し比較器3とゲートドライバ4の間に新たに論理回路6が挿入され、さらに論理回路6には比較器3の出力Vcmp の他に、新設のパルス発生器5の出力Vp又はVp1,Vp2が入力されるようになっている。
【0044】
制御回路010の三角波発生器2は、図12に示した従来の回路方式を用いているが、その出力三角波Vosc の周波数は、三角波発生器2内の比較器21,22の遅延時間の影響が現れない程度の低い周波数、例えば1MHzとする。なお、三角波Vosc の最大値Vmax 及び最小値Vmin は本例ではそれぞれ基準値VH=1.5V及びVL=0.5Vとする。
【0045】
また、パルス発生器5はマルチバイブレータ等を用いて、三角波Vosc よりも高い周波数の任意の周波数、例えば5MHzのパルス波Vp又はVp1,Vp2を出力する。
論理回路6は、比較器3の出力Vcmp のHi/Loに応じて、パルス発生器5からのHi/Loの各期間の割合の異なる2種類のパルス信号Vp1,Vp2を切替え選択して、又は1種類のパルス信号Vpから作ったHi/Loの各期間の割合の異なる2つの信号(例えば2つのパルス信号、あるいはパルス信号と固定値信号)を切替え選択してゲートドライバ4に出力する。
【0046】
即ち、主スイッチ素子Q0をPチャネルMOSFETとする本例の場合、比較器出力Vcmp がHi/Loの各期間は、従来は主スイッチ素子Q0を単にそれぞれオフ/オンする期間であったが、本発明では論理回路6は、比較器出力Vcmp がHiの期間には切替え対象となる2信号のうち、主スイッチ素子Q0をオフする期間の割合の大きい信号を選択し、比較器出力Vcmp がLoの期間には切替え対象となる2信号のうち、主スイッチ素子Q0をオンする期間の割合の大きい信号を選択してゲートドライバ4に与える。なお、論理回路6は後述のようにゲート回路によって構成され、無視できる遅延時間で高速動作を行うことができる。
【0047】
ゲートドライバ4は論理回路6から入力したパルス信号を電流増幅してゲートドライブ信号Vgとし、主スイッチ素子Q0をオン/オフ駆動する。
このようにして、本例ではコンバータ出力電圧Vout が設定値に対して過大になろうとし、OPアンプ出力Vopが低下し、比較器出力Vcmp のHi期間が増加(Lo期間が減少)したときは主スイッチ素子Q0のオフ期間が増加(オン期間が減少)してコンバータ出力電圧Vout は下がるように動作し、
逆にコンバータ出力電圧Vout が設定値に対して過小になろうとし、比較器出力Vcmp のHi期間が減少(Lo期間が増加)したときは主スイッチ素子Q0のオフ期間が減少(オン期間が増加)してコンバータ出力電圧Vout は上がるように動作し、結果として出力電圧Vout は設定値の近くに保たれる。
【0048】
制御回路010は図9,図14,図17のいずれのスイッチングDC−DCコンバータ101〜103にも適用することができ、以下の各実施例では便宜上、制御回路010をこれらのコンバータ101〜103に適用したものとして、従って主スイッチ素子Q0はPチャネルMOSFETであるものとして説明する。
なお、以下の各実施例においてスイッチングDC−DCコンバータ101〜103の入力電圧Vinは5V、出力電圧Vout は2.5V、入力コンデンサCinは4.7μF、出力コンデンサCout は2μF、チョークコイルL0は1μHとする。
【0049】
なお、主スイッチ素子Q0をNチャネルMOSFETとした場合には、主スイッチ素子をオン/オフするドライブ信号の極性をそれぞれHi/Loとする必要がある。
また、図1の制御回路010は、コンバータ出力電圧Vout が設定値に対して過大な場合にOPアンプ1の出力電圧Vopが低下し、設定値に対して過小な場合にVopが上昇するようにOPアンプ1の入力が接続され、さらに、三角波Vosc がOPアンプ出力Vopよりも高い場合に比較器3の出力Vcmp がHiになり、三角波Vosc がOPアンプ出力Vopよりも低い場合に比較器出力Vcmp がLoになるように比較器3の入力が接続されている。
【0050】
しかしこの接続方法を替えた場合でも、それに応じて論理回路6が、コンバータ出力電圧Vout が設定値に対して過大となる場合には、切替え対象の2つの信号(例えばパルス信号Vp1とVp2)のうち、主スイッチ素子をオフする期間の割合が大きい信号による主スイッチ素子の駆動期間が増加するように、
コンバータ出力電圧Vout が設定値に対して過小となる場合には、切替え対象の2つの信号のうち主スイッチ素子をオンする期間の割合が大きい信号による主スイッチ素子の駆動期間が増加するように、切替え対象の信号を選択するようにすることにより、コンバータ出力電圧Vout を定電圧制御することができる。
【0051】
このことは、スイッチングDC−DCコンバータの回路方式が、降圧型,昇圧型および昇降圧型のいずれの場合であっても当てはまる。
〔実施の形態1〕
先ず、制御回路010を通常のスイッチングDC−DCコンバータ101に適用した第1発明の実施例を「実施の形態1」として説明する。
【0052】
図2,図3,図4は、実施の形態1において制御回路010に用いられる論理回路6としての61 ,62 ,63 の構成例を示す。この各図2〜4において、OG1はORゲート、AG1〜AG3はANDゲートである。
(実施例1─1)
図20の(a),(b)は、第1発明の第1の実施例(実施例1−1とする)としての制御回路010の各部の信号、即ちOPアンプ出力Vop、三角波Vosc 、比較器出力Vcmp 、パルス発生器出力Vp1,Vp2およびゲートドライブ信号Vgの各波形を示す。ここでは制御回路010の論理回路6に図2の論理回路6(61 )を用いる。
【0053】
本実施例では制御回路010のパルス発生器5は波形の異なる2種類のパルス信号Vp1とVp2を生成するものとし、Vp1はVp2と比較して主スイッチ素子Q0のオン期間が長いパルス信号とする。
即ち図20の例では、パルス信号Vp1とVp2は周波数が等しくHi/Lo比(つまりHiの期間とLoの期間の比)の異なる信号とし、(Vp1のLo期間)>(Vp2のLo期間)とする。
【0054】
本実施例では論理回路6(61 )は、比較器3の出力Vcmp がLoの時、パルス発生器5から入力する2種類のパルス信号Vp1,Vp2の内、主スイッチ素子Q0のオン期間が長い信号Vp1をANDゲートAG2を介して選択し、ORゲートOG1を経てゲートドライバ4に与え、比較器出力Vcmp がHiの時、パルス信号Vp1,Vp2の内、主スイッチ素子Q0のオフ期間が長いパルス信号Vp2をANDゲートAG1を介して選択し、ORゲートOG1を経てゲートドライバ4に与える。
【0055】
(実施例1−2)
図21は、第1発明の第2の実施例(実施例1−2とする)としての制御回路010の主要な信号、即ち比較器出力Vcmp 、パルス発生器出力Vpおよびゲートドライブ信号Vgの各波形を示す。ここでは制御回路010の論理回路6に図3の論理回路6(62 )を用いる。
【0056】
図21に示すように本実施例では、制御回路010のパルス発生器5は1種類のパルス信号Vp を生成するものとし、論理回路6(62 )はORゲートOG1を介し、比較器出力Vcmp がLoの場合にはパルス信号Vp をゲートドライバ4に与え、比較器出力Vcmp がHiの場合にはパルス信号Vp に無関係にHiの出力をゲートドライバ4に与えて主スイッチ素子Q0をオフ状態に固定する。
【0057】
また本実施例に代わり、同様な方法で制御回路010のパルス発生器6により生成されるパルス信号を1種類の信号Vp にし、且つ論理回路62 のORゲートOG1をANDゲートに置換え、比較器出力Vcmp がHiの場合には、置換わったANDゲートがパルス信号Vp をゲートドライバ4に与え、比較器出力Vcmp がLoの場合には、該ANDゲートがパルス信号Vp に無関係にLoの出力をゲートドライバ4に与えて主スイッチ素子Q0をオン状態に固定する方法も考えられる。
【0058】
(実施例1−3)
図22は、第1発明の第3の実施例(実施例1−3とする)としての制御回路010の主要な信号、即ち比較器出力Vcmp 、パルス発生器出力Vpおよびゲートドライブ信号Vgの各波形を示す。ここでは制御回路010の論理回路6に図4の論理回路6(63 )を用いる。
【0059】
図22に示すように本実施例では、パルス発生器5により形成されるパルス信号を1種類の信号Vp にし、この信号Vp のHi/Lo比をl以外に設定し、本例では、Lo期間>Hi期間とする。
論理回路6(63 )は、比較器出力Vcmp がLoの場合には、ANDゲートAG2を介しパルス信号Vp をそのまま選択し、ORゲートOG1を経てゲートドライバ4に与える。一方、比較器出力Vcmp がHiの場合には、ANDゲートAG3を介しパルス信号Vp を反転して選択し(この反転信号は本例では、Hi期間>Lo期間となる)、ORゲートOG1を経てゲートドライバ4に与える。
【0060】
(実施例1−4)
図23は、第1発明の第4の実施例(実施例1−4とする)としての制御回路010の主要な信号、即ち比較器出力Vcmp 、パルス発生器出力Vp1,Vp2およびゲートドライブ信号Vgの各波形を示す。ここでは制御回路010の論理回路6に図2の論理回路6(61 )を用いる。
【0061】
本実施例では、パルス発生器5は先ず図23に示すパルス信号Vp1を生成し、次に図外のカウンタ,ゲート素子等を介し、一定周期毎にパルス信号Vp1のLoの期間をHiとしたパルス信号Vp2を生成する。従ってパルス信号Vp1のLoの期間の割合はパルス信号Vp2Loの期間の割合より大きくなる。
論理回路6(61 )は、比較器出力Vcmp がLoの場合には、実施例1−1と同様、パルス信号Vp1を選択してゲートドライバ4に与え、比較器出力Vcmp がHiの場合にはパルス信号Vp2を選択してゲートドライバ4に与える。
【0062】
(実施例1−5)
図24は、第1発明の第5の実施例(実施例1−5とする)としての制御回路010の主要な信号、即ち比較器出力Vcmp 、パルス発生器出力Vp1,Vp2およびゲートドライブ信号Vgの各波形を示す。ここでは制御回路010の論理回路6に図2の論理回路6(61 )を用いる。
【0063】
本実施例では、パルス発生器5は先ず図24に示すパルス信号Vp2を生成し、次に図外のカウンタ,ゲート素子等を介し、一定周期毎にパルス信号Vp2のHiの期間をLoとしたパルス信号Vp1を生成する。従ってパルス信号Vp1のLoの期間の割合はパルス信号Vp2Loの期間の割合より大きくなる。
論理回路6(61 )は比較器出力Vcmp がLoの場合には、実施例1−1と同様、パルス信号Vp1を選択してゲートドライバ4に与え、比較器出力Vcmp がHiの場合にはパルス信号Vp2を選択してゲートドライバ4に与える。
【0064】
次に、前述の課題2を解決するためのスイッチングDC−DCコンバータを共振型コンバータとした場合の主スイッチ素子Q0のオフ期間の固定方式(電圧共振型コンバータの場合、第2発明)、および主スイッチ素子Q0のオン期間の固定方式(電流共振型コンバータの場合、第3発明)について説明する。
本課題2も図1の構成の制御回路010を用い、パルス発生器5が生成するパルス信号の波形と論理回路6の構成を工夫することによって解決することができ、この制御回路010は半波電圧共振スイッチ回路02または半波電流共振スイッチ回路03を用いた任意のスイッチングDC−DCコンバータに適用することができる。
【0065】
図5,図6,図7,図8はそれぞれ第2,第3発明の制御回路010に使用される論理回路6(64 ,65 ,66 ,67 )の構成例を示す。この各図5〜8において、OG1〜OG3はORゲート、AG1〜AG6はNANDゲートも総括したANDゲート、FF1は反転入力型のRSフリップフロップである。
この場合、ゲートドライブ信号Vgにはパルス発生器5により生成される2種類のパルス信号Vp1とVp2を用いる。ここでも、パルス信号Vp1はパルス信号Vp2と比較して主スイッチ素子Q0のオン期間の割合が大きいパルス信号とする。
【0066】
パルス信号Vp1,Vp2のオン期間およびオフ期間は設定した共振時間Tres に応じて調節して固定することが可能であり、またそのパルス信号を用いて主スイッチ素子を駆動するため、主スイッチ素子の無電圧でのターンオン(電圧共振型コンバータの場合)や無電流でのターンオフ(電流共振型コンバータの場合)が可能になる。
【0067】
ここで予め、各論理回路6(64 ,65 ,66 ,67 )の機能を説明する。
先ず図5の論理回路6(64 )は、図2の論理回路6(61 )の前段にフリップフロップFF1とORゲートOG2が付加された構成である。この論理回路6(64 )では、比較器出力Vcmp がLoの場合には、フリップフロップFF1の反転入力端子R,Sが共にパルス信号Vp2の値となるので、Vp2が一旦Loとなった時点からはFF1の出力QはHiのままとなり、パルス信号Vp1がANDゲートAG1,ORゲートOG1を介してゲートドライバ4に出力される。
【0068】
一方、比較器出力Vcmp がHiの場合には、フリップフロップFF1の反転入力端子SはORゲートOG2を介しHiに保たれ、FF1の反転入力端子Rがパルス信号Vp2の値となるので、Vp2が一旦Loとなった時点からはFF1の出力QはLoのままとなり、パルス信号Vp2がANDゲートAG2,ORゲートOG1を介してゲートドライバ4に出力される。
【0069】
従って論理回路6(64 )は、比較器出力Vcmp がHiからLoに切替わった直後のパルス信号Vp2=Loとなった時点からパルス信号Vp1を選択して出力し、比較器出力Vcmp がLoからHiに切替わった直後のパルス信号Vp2=Loとなった時点からパルス信号Vp2を選択して出力する。
論理回路6(65 ,66 ,67 )も、6(64 )と同じく定常的には比較器出力Vcmp がLoの場合にパルス信号Vp1を選択出力し、比較器出力Vcmp がHiの場合にパルス信号Vp2を選択出力する点では共通であるが、パルス信号Vp1,Vp2を切り換えるタイミングにそれぞれ次のように相違がある。
【0070】
図6の論理回路6(65 )は論理回路6(64 )の前段にANDゲートAG4が追加され、パルス信号Vp2に代わりAG4の出力がORゲートOG2に入力されるように構成されている。ここで、ANDゲートAG4の出力はパルス信号Vp1,Vp2が共にLoまたはHiのときLoとなる。
従って論理回路6(65 )は、比較器出力Vcmp がHiからLoに切替わった直後のパルス信号Vp1,Vp2が共にLoまたはHiとなった時点からパルス信号Vp1を出力し、比較器出力Vcmp がLoからHiに切替わった直後のパルス信号Vp1,Vp2が共にLoまたはHiとなった時点からパルス信号Vp2を出力する。
【0071】
図7の論理回路6(66 )は論理回路6(65 )のANDゲートAG4がORゲートOG3に置き代わった構成である。ここで、ORゲートOG3の出力はパルス信号Vp1,Vp2が共にLoのときLoとなる。
従って論理回路6(66 )は、比較器出力Vcmp がHiからLoに切替わった直後のパルス信号Vp1,Vp2が共にLoとなった時点からパルス信号Vp1を出力し、比較器出力Vcmp がLoからHiに切替わった直後のパルス信号Vp1,Vp2が共にLoとなった時点からパルス信号Vp2を出力する。
【0072】
図8の論理回路6(67 )は論理回路6(66 )のORゲートOG2がANDゲート(NANDゲート)AG5に、ORゲートOG3がANDゲート(NANDゲート)AG6にそれぞれ置き代わっている。ここで、ANDゲートAG5の論理機能はORゲートOG2と同等であり、ANDゲートAG6の出力はパルス信号Vp1,Vp2が共にHiのときLoとなる。
【0073】
従って論理回路6(67 )は、比較器出力Vcmp がHiからLoに切替わった直後のパルス信号Vp1,Vp2が共にHiとなった時点からパルス信号Vp1を出力し、比較器出力Vcmp がLoからHiに切替わった直後のパルス信号Vp1,Vp2が共にHiとなった時点からパルス信号Vp2を出力する。
〔実施の形態2〕
次に、制御回路010を電圧共振型スイッチングDC−DCコンバータ102に適用した第2発明の実施例を「実施の形態2」として説明する。
【0074】
(実施例2−1)
図25は第2発明の第1の実施例(実施例2−1とする)としての制御回路010の各部の主要な信号を示す波形図である。ここで同図の(a)と(b)はそれぞれパルス発生器5により生成される2種類のパルス信号Vp1とVp2、及びこの各パルス信号を論理回路6を介しゲートドライバ4に与えて主スイッチ素子Q0を駆動した場合における、パルス信号Vp1とVp2それぞれに対応する主スイッチ素子Q0の両端電圧Vdsの波形を示す。この制御回路010の論理回路6には前述の論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いることができる。
【0075】
本実施例では、パルス発生器5は先ずパルス信号Vp2を生成し、さらに図外のカウンタ及びゲート回路等を用いてパルス信号Vp2のHiの期間を一定周期毎にLoとしたパルス信号Vp1を生成して、パルス信号Vp1,Vp2を当該の論理回路6に与える。
図25(a),(b)の主スイッチ素子両端電圧Vdsの波形に示すように、パルス信号Vp1およびVp2のHi期間が一定であるため、この時間をTHiとすると、図15で述べた時間t1およびt2を、t1<THi<Tres 、〔但しTres :共振周期=(t1+t2)〕に設定することが容易となり、主スイッチ素子Q0の無電圧期間にターンオンを行うことでターンオン時のスイッチング損失を防ぐことができる。
【0076】
図25(c)は比較器出力Vcmp のHi,Loの切換わり時点で、当該の論理回路6が同図(a),(b)に示したパルス信号Vp1,Vp2を切替えてゲートドライバ4に与えるタイミングの説明図である。
即ち、パルス信号Vp1=Lo,Vp2=Hiの時点で比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった場合、この時点で直ちにパルス信号Vp1とVp2を切替えると、ゲートドライブ信号Vg’内の期間taおよびtbの信号のようにゲートドライブ信号内のHiの期間が設定期間からずれを生じる。
【0077】
しかしこの問題は、論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いて回避できる。即ち、論理回路6(64 ,65 ,66 )を用いた場合は、前述のように比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった直後のパルス信号Vp1=Lo,Vp2=Loとなった時点tc1,tc2で、論理回路6(67 )を用いた場合は、同じくパルス信号Vp1=Hi,Vp2=Hiとなった時点tc1’,tc2’でVp1とVp2の切替えを行うので、ゲートドライブ信号Vg’の下側に示すゲートドライブ信号Vgのようにゲートドライブ信号内のHiの期間のずれを防ぐことができる。
【0078】
なお、本実施例の極限の場合として、パルス信号Vp1をLoの固定信号にすることも考えられる。この場合には、論理回路6には64 ,65 ,66 のいずれかを用いる必要がある。
(実施例2−2)
図26は第2発明の第2の実施例(実施例2−2とする)としての制御回路010の各部の主要な信号を示す波形図である。ここで同図の(a)と(b)はそれぞれパルス発生器5により生成される2種類のパルス信号Vp1とVp2、及びこの各パルス信号を論理回路6を介しゲートドライバ4に与えて主スイッチ素子Q0を駆動した場合における、パルス信号Vp1とVp2それぞれに対応する主スイッチ素子Q0の両端電圧Vdsの波形を示す。この制御回路010の論理回路6にも前述の論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いることができる。
【0079】
本実施例では、パルス発生器5は先ずパルス信号Vp1を生成し、さらに図外のカウンタおよびゲート回路等を用いてパルス信号Vp1のLoの期間を一定周期毎にHiとしたパルス信号Vp2を生成して、パルス信号Vp1,Vp2を当該の論理回路6に与える。
図26(a),(b)の主スイッチ素子両端電圧Vdsの波形に示すように、パルス信号Vp1のHiの期間をTHi、Loの期間をTLoとすると、図15中の時間t1およびt2を、t1<THi<Tres 、(2t1+t2)<(2THi+TLo)<2Tres 、〔但しTres :共振周期=(t1+t2)〕となるように設定することにより、パルス信号Vp1,Vp2上の時間幅THiのHi期間内には正弦波状の共振電圧波形が1山分入り、パルス信号Vp2上の時間幅(2THi+TLo)のHi期間内には正弦波状の共振電圧波形が共振を継続するかたちで2山分入ることとなるが、いづれのパルス信号Vp1,Vp2で主スイッチ素子をドライブしても、主スイッチ素子Q0の無電圧期間にターンオンを行うことができる。
【0080】
図26(c)は比較器出力Vcmp のHi,Loの切換わり時点で、当該の論理回路6が同図(a),(b)に示したパルス信号Vp1,Vp2を切替えてゲートドライバ4に与えるタイミングの説明図である。
即ち、パルス信号Vp1=Lo,Vp2=Hiの時点で比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった場合、この時点で直ちにパルス信号Vp1とVp2を切替えると、ゲートドライブ信号Vg’内の期間taおよびtbの信号のようにゲートドライブ信号内のHiの期間が設定期間からずれを生じる。
【0081】
しかしこの問題は、論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いて回避できる。即ち、論理回路6(65 ,67 )を用いた場合は、前述のように比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった直後のパルス信号Vp1=Hi,Vp2=Hiとなった時点tc1,tc2で、論理回路6(64 ,66 )を用いた場合は、同じくパルス信号Vp1=Lo,Vp2=Loとなった時点tc1’,tc2’でVp1とVp2の切替えを行うので、ゲートドライブ信号Vg’の下側に示すゲートドライブ信号Vgのようにゲートドライブ信号内のHiの期間のずれを防ぐことができる。
【0082】
(実施例2−3)
図27は第2発明の第3の実施例(実施例2−3とする)としての制御回路010の各部の主要な信号を示す波形図である。ここで同図の(a)と(b)はそれぞれパルス発生器5により生成される2種類のパルス信号Vp1とVp2、及びこの各パルス信号を論理回路6を介しゲートドライバ4に与えて主スイッチ素子Q0を駆動した場合における、パルス信号Vp1とVp2それぞれに対応する主スイッチ素子Q0の両端電圧Vdsの波形を示す。この制御回路010の論理回路6には前述の論理回路6(66 )を用いる。
【0083】
図27(a)と(b)に示すように本実施例では、パルス信号Vp1とVp2は周波数が等しくHi/Lo比の異なる信号で、(Vp1のLo期間)>(Vp2のLo期間)としている。
図27(a),(b)の主スイッチ素子両端電圧Vdsの波形に示すように、パルス信号Vp1のHiの期間をTHi1 とし、パルス信号Vp2のHiの期間をTHi2 としたとき、図15中の時間t1およびt2を、t1<THi1 <Tres 、t1<THi2 <Tres 、〔但しTres :共振周期=(t1+t2)〕に設定することにより、パルス信号Vp1,Vp2のいずれの信号で主スイッチ素子Q0をドライブしても、主スイッチ素子Q0の無電圧期間にターンオンを行うことができる。
【0084】
図27(c1),(c2),(c3)は比較器出力Vcmp のHi,Loの切換わり時点で、論理回路6(66 )が同図(a),(b)に示したパルス信号Vp1,Vp2を切替えてゲートドライバ4に与えるタイミングの説明図である。
即ち、パルス信号Vp1=Lo,Vp2=Hiの時点(図27(c1)参照)、またはVp1=Hi,Vp2=Loの時点(図27(c2)参照)、または、Vp1=Hi,Vp2=Hiの時点(図27(c3)参照)で比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった場合、この時点で直ちにパルス信号Vp1とVp2を切替えると、各図(c1),(c2),(c3)のゲートドライブ信号Vg’内の期間taおよびtbの信号のようにゲートドライブ信号内のHiの期間が設定期間からずれを生じる。
【0085】
しかしこの問題は、論理回路6(66 )を用いて回避できる。即ち、比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった直後のパルス信号Vp1=Lo,Vp2=Loの時点でVp1とVp2の切替えを行うことにより、各図(c1),(c2),(c3)のゲートドライブ信号Vg’の下側に示すゲートドライブ信号Vgのようにゲートドライブ信号内のHiの期間がずれることを防ぐことができる。
【0086】
(実施例2−4)
図28は第2発明の第4の実施例(実施例2−4とする)としての制御回路010の各部の主要な信号を示す波形図である。ここで同図の(a)と(b)はそれぞれパルス発生器5により生成される2種類のパルス信号Vp1とVp2、及びこの各パルス信号を論理回路6を介しゲートドライバ4に与えて主スイッチ素子Q0を駆動した場合における、パルス信号Vp1とVp2それぞれに対応する主スイッチ素子Q0の両端電圧Vdsの波形を示す。この制御回路010の論理回路6にも前述の論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いることができる。
【0087】
図28(a)と(b)に示すように本実施例では、パルス信号Vp1とVp2は周波数が等しくHi/Lo比が異なり、さらに立ち上がりエッジを同期させた信号である。そして(Vp1のLo期間)>(Vp2のLo期間)としている。
図28(a),(b)の主スイッチ素子両端電圧Vdsの波形に示すように、パルス信号Vp1のHiの期間をTHi1 とし、パルス信号Vp2のHiの期間をTHi2 としたとき、図15中の時間t1およびt2を、t1<THi1 <Tres 、t1<THi2 <Tres 、〔但しTres :共振周期=(t1+t2)〕に設定することにより、パルス信号Vp1,Vp2のいずれの信号で主スイッチ素子をドライブしても、主スイッチ素子Q0の無電圧期間にターンオンを行うことができる。
【0088】
図28(c)は比較器出力Vcmp のHi,Loの切換わり時点で、当該の論理回路6が同図(a),(b)に示したパルス信号Vp1,Vp2を切替えてゲートドライバ4に与えるタイミングの説明図である。
即ち、パルス信号Vp1=Lo,Vp2=Hiの時点で比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった場合、この時点で直ちにパルス信号Vp1とVp2を切替えると、ゲートドライブ信号Vg’内の期間taおよびtbの信号のようにゲートドライブ信号内のHiの期間が設定期間からずれを生じる。
【0089】
この問題も、論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いて回避できる。即ち、論理回路6(64 ,65 ,66 )を用いた場合は、前述のように比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった直後のパルス信号Vp1=Lo,Vp2=Loとなった時点tc1,tc2で、論理回路6(67 )を用いた場合は、同じくパルス信号Vp1=Hi,Vp2=Hiとなった時点tc1’,tc2’でVp1とVp2の切替えを行うので、ゲートドライブ信号Vg’の下側に示すゲートドライブ信号Vgのようにゲートドライブ信号内のHiの期間のずれを防ぐことができる。
【0090】
(実施例2−5)
図29は第2発明の第5の実施例(実施例2−5とする)としての制御回路010の各部の主要な信号を示す波形図である。ここで同図の(a)と(b)はそれぞれパルス発生器5により生成される2種類のパルス信号Vp1とVp2、及びこの各パルス信号を論理回路6を介しゲートドライバ4に与えて主スイッチ素子Q0を駆動した場合における、パルス信号Vp1とVp2それぞれに対応する主スイッチ素子Q0の両端電圧Vdsの波形を示す。この制御回路010の論理回路6にも前述の論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いることができる。
【0091】
図29(a)と(b)に示すように本実施例では、パルス信号Vp1とVp2は周波数が等しくHi/Lo比が異なり、さらに立ち下がりエッジを同期させた信号である。そして(Vp1のLo期間)>(Vp2のLo期間)としている。
図29(a),(b)の主スイッチ素子両端電圧Vdsの波形に示すように、パルス信号Vp1のHiの期間をTHi1 とし、パルス信号Vp2のHiの期間をTHi2 としたとき、図15中の時間t1およびt2を、t1<THi1 <Tres 、t1<THi2 <Tres 、〔但しTres :共振周期=(t1+t2)〕に設定することにより、パルス信号Vp1,Vp2のいづれの信号で主スイッチ素子をドライブしても、主スイッチ素子Q0の無電圧期間にターンオンを行うことができる。
【0092】
図29(c)は比較器出力Vcmp のHi,Loの切換わり時点で、当該の論理回路6が同図(a),(b)に示したパルス信号Vp1,Vp2を切替えてゲートドライバ4に与えるタイミングの説明図である。
即ち、パルス信号Vp1=Lo,Vp2=Hiの時点で比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった場合、この時点で直ちにパルス信号Vp1とVp2のゲートドライバ4への入力を切替えると、ゲートドライブ信号Vg’内の期間taおよびtbの信号のようにゲートドライブ信号内のHiの期間が設定期間からずれを生じる。
【0093】
この問題も、論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いて回避できる。即ち、論理回路6(65 ,67 )を用いた場合は、前述のように比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった直後のパルス信号Vp1=Hi,Vp2=Hiとなった時点tc1,tc2で、論理回路6(64 ,66 )を用いた場合は、同じくパルス信号Vp1=Lo,Vp2=Loとなった時点tc1’,tc2’でVp1とVp2の切替えを行うので、ゲートドライブ信号Vg’の下側に示すゲートドライブ信号Vgのようにゲートドライブ信号内のHiの期間のずれを防ぐことができる。
【0094】
〔実施の形態3〕
次に、制御回路010を電流共振型スイッチングDC−DCコンバータ103に適用した第3発明の実施例を「実施の形態3」として説明する。
(実施例3−1)
図30は第3発明の第1の実施例(実施例3−1とする)としての制御回路010の各部の主要な信号を示す波形図である。ここで同図の(a)と(b)はそれぞれパルス発生器5により生成される2種類のパルス信号Vp1とVp2、及びこの各パルス信号を論理回路6を介しゲートドライバ4に与えて主スイッチ素子Q0を駆動した場合における、パルス信号Vp1とVp2それぞれに対応する主スイッチ素子Q0の電流Idの波形を示す。この制御回路010の論理回路6にも前述の論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いることができる。
【0095】
本実施例では、パルス発生器5は先ずパルス信号Vp1を生成し、さらに図外のカウンタおよびゲート回路等を用いてパルス信号Vp1のLoの期間を一定周期毎にHiとしたパルス信号Vp2を生成して、パルス信号Vp1,Vp2を当該の論理回路6に与える。
図30(a),(b)の主スイッチ素子電流Idの波形に示すように、パルス信号Vp1およびVp2のLoの期間が一定であるため、この期間をTLoとすると、図18で述べた時間t1およびt2を、t1<TLo<Tres 、〔但しTres :共振周期=(t1+t2)〕に設定することが容易となり、主スイッチ素子Q0の無電流期間にターンオフを行うことでターンオフ時のスイッチング損失を防ぐことができる。
【0096】
図30(c)は比較器出力Vcmp のHi,Loの切換わり時点で、当該の論理回路6が同図(a),(b)に示したパルス信号Vp1,Vp2を切替えてゲートドライバ4に与えるタイミングの説明図である。
即ち、パルス信号Vp1=Lo,Vp2=Hiの時点で比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった場合、この時点で直ちにパルス信号Vp1とVp2を切替えると、ゲートドライブ信号Vg’内の期間taおよびtbの信号のようにゲートドライブ信号内のLoの期間が設定期間からずれを生ずる。
【0097】
この問題も、論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いて回避できる。即ち、論理回路6(65 ,67 )を用いた場合は、前述のように比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった直後のパルス信号Vp1=Hi,Vp2=Hiとなった時点tc1,tc2で、論理回路6(64 ,66 )を用いた場合は、同じくパルス信号Vp1=Lo,Vp2=Loとなった時点tc1’,tc2’でVp1とVp2の切替えを行うので、ゲートドライブ信号Vg’の下側に示すゲートドライブ信号Vgのようにゲートドライブ信号内のLoの期間のずれを防ぐことができる。
【0098】
なお、本実施例の極限の場合として、パルス信号Vp2をHiの固定信号にすることも考えられる。この場合には、論理回路6には65 ,67 のいずれかを用いる必要がある。
(実施例3−2)
図31は第3発明の第2の実施例(実施例3−2とする)としての制御回路010の各部の主要な信号を示す波形図である。ここで同図の(a)と(b)はそれぞれパルス発生器5により生成される2種類のパルス信号Vp1とVp2、及びこの各パルス信号を論理回路6を介しゲートドライバ4に与えて主スイッチ素子Q0を駆動した場合における、パルス信号Vp1とVp2それぞれに対応する主スイッチ素子Q0の電流Idの波形を示す。この制御回路010の論理回路6にも前述の論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いることができる。
【0099】
本実施例では、パルス発生器5は先ずパルス信号Vp2を生成し、さらに図外のカウンタ及びゲート回路等を用いてパルス信号Vp2のHiの期間を一定周期毎にLoとしたパルス信号Vp1を生成して、パルス信号Vp1,Vp2を当該の論理回路6に与える。
図31(a),(b)の主スイッチ素子電流Idの波形に示すように、パルス信号Vp2のHiの期間をTHi、Loの期間をTLoとすると、図18中の時間t1およびt2を、t1<TLo<Tres 、(2t1+t2)<(THi+2TLo)<2Tres 、〔但しTres :共振周期=(t1+t2)〕となるように設定することにより、パルス信号Vp1,Vp2上の時間幅TLoのLo期間内には正弦波状の共振電流波形が1山分入り、パルス信号Vp1上の時間幅(THi+2TLo)のLo期間内には正弦波状の共振電流波形が共振を継続するかたちで2山分入ることとなるが、いづれのパルス信号Vp1,Vp2で主スイッチ素子をドライブしても、主スイッチ素子Q0の無電流期間にターンオフを行うことができる。
【0100】
図31(c)は比較器出力Vcmp のHi,Loの切換わり時点で、当該の論理回路6が同図(a),(b)に示したパルス信号Vp1,Vp2を切替えてゲートドライバ4に与えるタイミングの説明図である。
即ち、パルス信号Vp1=Lo,Vp2=Hiの時点で比較器3の出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった場合、この時点で直ちにパルス信号Vp1とVp2のゲートドライバ4への入力を切替えると、ゲートドライブ信号Vg’内の期間taおよびtbの信号のようにゲートドライブ信号内のLoの期間が設定期間からずれを生じる。
【0101】
この問題も、論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いて回避できる。即ち、論理回路6(64 ,65 ,66 )を用いた場合は、前述のように比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった直後のパルス信号Vp1=Lo,Vp2=Loとなった時点tc1,tc2で、論理回路6(67 )を用いた場合は、同じくパルス信号Vp1=Hi,Vp2=Hiとなった時点tc1’,tc2’でVp1とVp2の切替えを行うので、ゲートドライブ信号Vg’の下側に示すゲートドライブ信号Vgのようにゲートドライブ信号内のLoの期間のずれを防ぐことができる。
【0102】
(実施例3−3)
図32は第3発明の第3の実施例(実施例3−3とする)としての制御回路010の各部の主要な信号を示す波形図である。ここで同図の(a)と(b)はそれぞれパルス発生器5により生成される2種類のパルス信号Vp1とVp2、及びこの各パルス信号を論理回路6を介しゲートドライバ4に与えて主スイッチ素子Q0を駆動した場合における、パルス信号Vp1とVp2それぞれに対応する主スイッチ素子Q0の電流Idの波形を示す。この制御回路010の論理回路6には論理回路6(67 )を用いる。
【0103】
図32(a)と(b)に示すように本実施例では、パルス信号Vp1とVp2は周波数が等しくHi/Lo比の異なる信号で、(Vp1のLo期間)>(Vp2のLo期間)としている。
図32(a),(b)の主スイッチ素子電流Idの波形に示すように、パルス信号Vp1のLoの期間をTLo1 とし、パルス信号Vp2のLoの期間をTLo2 とすると、図18中の時間t1およびt2を、t1<TLo1 <Tres 、t1<TLo2 <Tres 、〔但しTres :共振周期=(t1+t2)〕に設定することにより、パルス信号Vp1,Vp2のいずれの信号で主スイッチ素子Q0をドライブしても、主スイッチ素子Q0の無電流期間にターンオフを行うことができる。
【0104】
図32(c1),(c2),(c3)は比較器出力Vcmp のHi,Loの切換わり時点で、論理回路6(67 )が同図(a),(b)に示したパルス信号Vp1,Vp2を切替えてゲートドライバ4に与えるタイミングの説明図である。
即ち、パルス信号Vp1=Lo,Vp2=Hiの時点(図32(c1)参照)、またはVp1=Hi,Vp2=Loの時点(図32(c2)参照)、または、Vp1=Lo,Vp2=Loの時点(図32(c3)参照)で比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった場合、この時点で直ちにパルス信号Vp1とVp2のゲートドライバ4への入力を切替えると、各図(c1),(c2),(c3)のゲートドライブ信号Vg’内の期間taおよびtbの信号のようにゲートドライブ信号内のLoの期間が設定期間からずれを生じる。
【0105】
しかしこの問題は論理回路6(67 )を用いることにより回避できる。即ち、比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった直後の、パルス信号Vp1=Hi,且つVp2=Hiの時点でVp1とVp2の切替えを行うことにより、図32の各図(c1),(c2),(c3)のゲートドライブ信号Vg’の下側に示すゲートドライブ信号Vgのようにゲートドライブ信号内のLoの期間のずれを防ぐことができる。
【0106】
(実施例3−4)
図33は第3発明の第4の実施例(実施例3−4とする)としての制御回路010の各部の主要な信号を示す波形図である。ここで同図の(a)と(b)はそれぞれパルス発生器5により生成される2種類のパルス信号Vp1とVp2、及びこの各パルス信号を論理回路6を介しゲートドライバ4に与えて主スイッチ素子Q0を駆動した場合における、パルス信号Vp1とVp2それぞれに対応する主スイッチ素子Q0の電流Idの波形を示す。この制御回路010の論理回路6にも前述の論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いることができる。
【0107】
図33(a)と(b)に示すように本実施例では、パルス信号Vp1とVp2は周波数が等しくHi/Lo比が異なり、さらに立ち上がりエッジを同期させた信号である。そして(Vp1のLo期間)>(Vp2のLo期間)としている。
図33(a),(b)の主スイッチ素子電流Idの波形に示すように、パルス信号Vp1のLoの期間をTLo1 とし、パルス信号Vp2のLoの期間をTLo2 とすると、図18中の時間t1およびt2を、t1<TLo1 <Tres 、t1<TLo2 <Tres 、〔但しTres :共振周期=(t1+t2)〕に設定することにより、パルス信号Vp1,Vp2のいずれの信号で主スイッチ素子Q0をドライブしても、主スイッチ素子Q0の無電流期間にターンオフを行うことができる。
【0108】
図33(c)は比較器出力Vcmp のHi,Loの切換わり時点で、当該の論理回路6が同図(a),(b)に示したパルス信号Vp1,Vp2を切替えてゲートドライバ4に与えるタイミングの説明図である。
即ち、パルス信号Vp1=Lo,Vp2=Hiの時点で比較器3の出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった場合、この時点で直ちにパルス信号Vp1とVp2を切替えると、ゲートドライブ信号Vg’内の期間taおよびtbの信号のようにゲートドライブ信号内のLoの期間が設定期間からずれを生じる。
【0109】
この問題も、論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いて回避できる。即ち、論理回路6(64 ,65 ,66 )を用いた場合は、前述のように比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった直後のパルス信号Vp1=Lo,Vp2=Loとなった時点tc1,tc2で、論理回路6(67 )を用いた場合は、同じくパルス信号Vp1=Hi,Vp2=Hiとなった時点tc1’,tc2’でVp1とVp2の切替えを行うので、ゲートドライブ信号Vg’の下側に示すゲートドライブ信号Vgのようにゲートドライブ信号内のLoの期間のずれを防ぐことができる。
【0110】
(実施例3−5)
図34は第3発明の第5の実施例(実施例3−5とする)としての制御回路010の各部の主要な信号を示す波形図である。ここで同図の(a)と(b)はそれぞれパルス発生器5により生成される2種類のパルス信号Vp1とVp2、及びこの各パルス信号を論理回路6を介しゲートドライバ4に与えて主スイッチ素子Q0を駆動した場合における、パルス信号Vp1とVp2それぞれに対応する主スイッチ素子Q0の電流Idの波形を示す。この制御回路010の論理回路6にも前述の論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いることができる。
【0111】
図34(a)と(b)に示すように本実施例では、パルス信号Vp1とVp2は周波数が等しくHi/Lo比が異なり、さらに立ち下がりエッジを同期させた信号である。そして(Vp1のLo期間)>(Vp2のLo期間)としている。
図34(a),(b)の主スイッチ素子電流Idの波形に示すように、パルス信号Vp1のLoの期間をTLo1 とし、パルス信号Vp2のLoの期間をTLo2 とすると、図18中の時間t1およびt2を、t1<TLo1 <Tres 、t1<TLo2 <Tres 、〔但しTres :共振周期=(t1+t2)〕に設定することにより、パルス信号Vp1,Vp2のいずれの信号で主スイッチ素子をドライブしても、主スイッチ素子Q0の無電流期間にターンオフを行うことができる。
【0112】
図34(c)は比較器出力Vcmp のHi,Loの切換わり時点で、当該の論理回路6が同図(a),(b)に示したパルス信号Vp1,Vp2を切替えてゲートドライバ4に与えるタイミングの説明図である。
即ち、パルス信号Vp1=Lo,Vp2=Hiの時点で比較器3の出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった場合、この時点で直ちにパルス信号Vp1とVp2を切替えると、ゲートドライブ信号Vg’内の期間taおよびtbの信号のようにゲートドライブ信号内のLoの期間が設定期間からずれを生じる。
【0113】
この問題も、論理回路6(64 〜67 )のいずれかを用いて回避できる。即ち、論理回路6(65 ,67 )を用いた場合は、前述のように比較器出力Vcmp がLoからHiに、またはHiからLoに切替わった直後のパルス信号Vp1=Hi,Vp2=Hiとなった時点tc1,tc2で、論理回路6(64 ,66 )を用いた場合は、同じくパルス信号Vp1=Lo,Vp2=Loとなった時点tc1’,tc2’でVp1とVp2の切替えを行うので、ゲートドライブ信号Vg’の下側に示すゲートドライブ信号Vgのようにゲートドライブ信号内のLoの期間のずれを防ぐことができる。
【0114】
【発明の効果】
第1発明によれば、従来、PWM制御のためにスイッチングDC−DCコンバータ出力電圧の設定値に対する偏差の増幅電圧と比較する三角波の周波数を、コンバータの主スイッチ素子をオン/オフ駆動するスイッチング周波数より低くし、
主スイッチ素子をオン/オフ駆動するゲートドライブ信号の元信号となるパルス信号として周波数が等しくHi/Lo比の異なる2つのパルス信号を生成し、コンバータの出力電圧を一定に保つように前記偏差の増幅電圧と三角波との比較結果のHi/Loに応じて、それぞれ2つのパルス信号の所定の一方と他方とを切替え選択して電流増幅し、ゲートドライブ信号とするようにしたので、
三角波の低周波化により三角波発生器内の比較器の遅延の影響なしに主スイッチ素子の高速ドライブが可能となり、三角波の安定性を維持できると共に三角波発生器の消費電流を低減でき、さらにスイッチングの高速化による磁気素子の小型化、従ってスイッチングDC−DCコンバータの小型化が可能になる。
【0115】
また、出力電圧を一定に維持するために出力電圧を上昇側/下降側に切替える(つまり、2つのパルス信号を切替え選択する)制御には、従来と同様に三角波を用いているため、過度の外乱に対しても安定した制御が可能であり、誤動作に対して従来の回路方式と同程度の抑制能力を確保できる。
例えば、スイッチング周波数を5MHzとしたとき、三角波の周波数をスイッチング周波数の1/5とすることにより、三角波発生器の消費電流を従来の回路と比較して1/5とすることができ、制御回路の消費電流を全体の2mAに対し、350μA低減することができた。
【0116】
また第2発明によれば、スイッチングDC−DCコンバータを電圧共振型とし、主スイッチ素子のターンオンが電圧共振動作時における主スイッチ素子の無電圧期間に行われるように、第1発明における主スイッチ素子を駆動するゲートドライブ信号の元信号となる2つのパルス信号の主スイッチ素子をオフする期間を共振周期に対応する所定値に保つようにしたので、
主スイッチ素子のターンオン時のスイッチング損失を確実に低減することが可能となる。
【0117】
また第3発明によれば、スイッチングDC−DCコンバータを電流共振型とし、主スイッチ素子のターンオフが電流共振動作時における主スイッチ素子の無電流期間に行われるように、第1発明における主スイッチ素子を駆動するゲートドライブ信号の元信号となる2つのパルス信号の主スイッチ素子をオンする期間を共振周期に対応する所定値に保つようにしたので、
主スイッチ素子のターンオフ時のスイッチング損失を確実に低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第3発明の実施例としての制御回路の基本構成を示す図
【図2】第1発明の制御回路に用いる論理回路の第1の実施例を示す図
【図3】第1発明の制御回路に用いる論理回路の第2の実施例を示す図
【図4】第1発明の制御回路に用いる論理回路の第3の実施例を示す図
【図5】第2,第3発明の制御回路に用いる論理回路の第1の実施例を示す図
【図6】第2,第3発明の制御回路に用いる論理回路の第2の実施例を示す図
【図7】第2,第3発明の制御回路に用いる論理回路の第3の実施例を示す図
【図8】第2,第3発明の制御回路に用いる論理回路の第4の実施例を示す図
【図9】降圧型スイッチングDC−DCコンバータの主回路構成例を示す図
【図10】従来の制御回路の構成図
【図11】図10の動作説明用の波形図
【図12】制御回路における三角波発生器の基本構成を示す図
【図13】三角波の周波数増加時の三角波出力電圧の変化を示す特性図
【図14】電圧共振・降圧型スイッチングDC−DCコンバータの主回路構成例を示す図
【図15】図14の主スイッチ素子の電圧,電流及びゲートドライブ信号の望ましい波形の例を示す図
【図16】図14の主スイッチ素子の電圧,電流及びゲートドライブ信号の望ましくない波形の例を示す図
【図17】電流共振・降圧型スイッチングDC−DCコンバータの主回路構成例を示す図
【図18】図17の主スイッチ素子の電圧,電流及びゲートドライブ信号の望ましい波形の例を示す図
【図19】図17の主スイッチ素子の電圧,電流及びゲートドライブ信号の望ましくない波形の例を示す図
【図20】第1発明の第1の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【図21】第1発明の第2の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【図22】第1発明の第3の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【図23】第1発明の第4の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【図24】第1発明の第5の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【図25】第2発明の第1の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【図26】第2発明の第2の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【図27】第2発明の第3の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【図28】第2発明の第4の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【図29】第2発明の第5の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【図30】第3発明の第1の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【図31】第3発明の第2の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【図32】第3発明の第3の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【図33】第3発明の第4の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【図34】第3発明の第5の実施例としてのゲートドライブ信号を説明する波形図
【符号の説明】
010 制御回路
02 半波電圧共振スイッチ回路
03 半波電流共振スイッチ回路
1 OPアンプ
2 三角波発生器
3 比較器
4 ゲートドライバ
5 パルス発生器
6(61 〜67 ) 論理回路
21,22 比較器
23 RSフリップフロップ
24 インバータ
101 降圧型スイッチングDC−DCコンバータ
102 電圧共振・降圧型スイッチングDC−DCコンバータ
103 電流共振・降圧型スイッチングDC−DCコンバータ
Cin 入力コンデンサ
Cout 出力平滑コンデンサ
Cosc 三角波生成用コンデンサ
Cr 共振用コンデンサ
D0 フライホイールダイオード
D1 ダイオード
IS1,IS2 定電流源
L0 チョークコイル
Lr 共振用インダクタンス
Q0 主スイッチ素子
R1,R2,R11〜R13 抵抗
SW1,SW2 スイッチ
Tres =(t1+t2) 共振周期
Vcmp 比較器出力
Vg ゲートドライブ信号
Vin 入力直流電圧
Vop OPアンプ出力
Vosc 三角波
Vout 出力直流電圧
Vp,Vp1,Vp2 パルス信号
Vref 基準電圧

Claims (11)

  1. 入力直流電圧を半導体スイッチ素子を介し所定の第1の周波数で断続して安定な出力直流電圧を生成出力するスイッチングDC−DCコンバータにおける前記半導体スイッチ素子のオン/オフを制御する制御回路であって、
    前記第1の周波数よりも低い所定の第2の周波数で所定の最大値と所定の最小値を持つ三角波を生成する三角波発生手段と、
    設定電圧に対する前記出力直流電圧の偏差電圧を演算増幅する手段と、
    該偏差電圧の演算増幅値と前記三角波とのレベルを比較する比較手段と、
    周波数が前記第1の周波数であり、Hiの期間とLoの期間がそれぞれ前記半導体スイッチ素子のオンとオフ、又はオフとオンのいずれか所定の一方に対応、少なくとも所定の複数周期ごとの該Hiの期間とLoの期間の比が異なる2つのパルス信号を生成し、
    前記比較手段により前記三角波のレベルが前記偏差電圧の演算増幅値より大きいと判断される期間は前記2つのパルス信号のうち前記所定の複数周期において前記半導体スイッチ素子をオフする期間の割合の大きいパルス信号を、前記偏差電圧の演算増幅値が前記三角波のレベルより大きいと判断される期間は前記2つのパルス信号のうち前記所定の複数周期において前記半導体スイッチ素子をオンする期間の割合の大きいパルス信号をそれぞれ選択し、該選択されたパルス信号により前記半導体スイッチ素子をオン/オフ駆動するドライブ信号生成手段とを備えたことを特徴とするスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路。
  2. 請求項1に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、
    このスイッチングDC−DCコンバータを前記半導体スイッチ素子のオフ期間に、該半導体スイッチ素子の両端にLC共振に基づく正弦波状の共振電圧が加わる電圧共振型として構成し、
    前記2つのパルス信号のHiまたはLoの期間のうち、前記半導体スイッチ素子のオフに対応する期間の終端が、この半導体スイッチ素子に加わる共振電圧の無電圧となる期間に入るように、該オフに対応する期間を前記LC共振の1または所定の複数周期に対応した所定の1または複数の長さとし、該複数の長さの期間は当該のパルス信号上に時系列に規則的に配列されてなるようにしたことを特徴とするスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路。
  3. 請求項2に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、前記ドライブ信号生成手段が、前記半導体スイッチ素子のオフに対応する期間が前記所定の長さの何れかに維持されるように、前記2つのパルス信号を切り替えるようにしたことを特徴とするスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路。
  4. 請求項1に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、
    このスイッチングDC−DCコンバータを前記半導体スイッチ素子のオン期間に、該半導体スイッチ素子にLC共振に基づく正弦波状の共振電流が流れる電流共振型として構成し、
    前記2つのパルス信号のHiまたはLoの期間のうち、前記半導体スイッチ素子のオンに対応する期間の終端が、この半導体スイッチ素子に流れる共振電流の無電流となる期間に入るように、該オンに対応する期間を前記LC共振の1または所定の複数周期に対応した所定の1または複数の長さとし、該複数の長さの期間は当該のパルス信号上に時系列に規則的に配列されてなるようにしたことを特徴とするスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路。
  5. 請求項4に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、前記ドライブ信号生成手段が、前記半導体スイッチ素子のオンに対応する期間が前記所定の長さの何れかに維持されるように、前記2つのパルス信号を切り替えるようにしたことを特徴とするスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路。
  6. 請求項1に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、前記2つのパルス信号の内の一方がHi又はLoの固定信号であることを特徴とするスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路。
  7. 請求項1に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、前記2つのパルス信号の内の一方が他方の反転信号であることを特徴とするスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路。
  8. 請求項2または3に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、前記2つのパルス信号の内の一方が前記半導体スイッチ素子のオンに対応するHi又はLoの固定信号であることを特徴とするスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路。
  9. 請求項4または5に記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、前記2つのパルス信号の内の一方が前記半導体スイッチ素子のオフに対応するHi又はLoの固定信号であることを特徴とするスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路。
  10. 請求項1ないし5のいずれかに記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、
    前記2つのパルス信号の内の一方が、他方のHiまたはLoの期間を所定間隔ごとにそれぞれLoまたはHiのままに維持してなるものであることを特徴とするスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路。
  11. 請求項1ないし5のいずれかに記載のスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路において、
    前記2つのパルス信号の立上がりエッジまたは立下がりが同期してなることを特徴とするスイッチングDC−DCコンバータ用制御回路。
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