JP3697704B2 - オキシ塩化燐の精製方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はオキシ塩化燐の製造において原料黄燐中の不純物、主に硫黄や砒素等から副生する不純物及び黄燐、塩素、酸素のモルバランスの変動から副生する三塩化燐、五塩化燐を除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
黄燐に塩素ガスと酸素ガスを吹き込んでオキシ塩化燐を製造する方法は既に良く知られており、数々の製造方法が公知である。原料黄燐中には黄燐と硫黄、砒素の他Al,Fe,Ca,Si,Fe,Pb等の元素を含む不純物が含まれておりオキシ塩化燐を製造する過程で例えばSやAsは塩素ガスと反応してAsCl3 とPSCl3 が副生することが知られている。また、原料のモルバランスがくずれたり、温度コントロールの若干のズレ等により、三塩化燐,五塩化燐が副生したり、未反応として残ったりすることがある。これらの不純物がオキシ塩化燐中に混入するので、一般的には蒸留などによって精製されている。しかし、これらの不純物を蒸留操作で完全に除去するためには高段数蒸留装置を用いた精留が必要であった。
【0003】
また、AsCl3 やPSCl3 等の副生を防ぐため原料黄燐中の硫黄や砒素は黄燐の段階で精製して除去する方法もあるが、この方法は非常に危険である。
【0004】
本発明者等はオキシ塩化燐中の不純物の分離方法について化学工学的分離以外の化学反応による除去方法について鋭意検討を行った結果、オキシ塩化燐を製造した後の反応液に周期律表第4〜5周期の元素を添加することにより、Asとして、Sとして、PCl3 、PCl5 等の不純物を数ppmオーダー以下の濃度まで減らすことができることを見出し本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明はオキシ塩化燐を製造する際、不純物を含有するオキシ塩化燐と周期律表第4〜5周期の元素とを接触させることを特徴とするオキシ塩化燐の精製方法である。
【0006】
本発明に使用される元素として周期律表第4〜5周期の遷移元素または典型元素内の1種類または2種類以上、例えば、Cu,Ni,Ag,Zn,Snなど、好ましくはCuが使用される。勿論、これら以外の元素を使用しても差し支えない。使用に際して、元素の形態は粉末、線、板のどの形態でもよいが通常は粉末を使用すると良い除去結果が得られる。不純物を含有するオキシ塩化燐と元素とを接触させる方法としてはオキシ塩化燐の反応液に元素を添加するか、元素の充填物中にオキシ塩化燐ガスが通過する様にして行う。反応液中に元素を添加する場合、元素の添加量はオキシ塩化燐反応液中の不純物含量で違うが通常は不純物の合計モル数に対して1〜20モル比程度、好ましくは4〜10モル比である。金属元素は単品の添加が原則であるが混合使用してもよい。除去効果がある処理温度は常温〜110℃程度であるがオキシ塩化燐の沸点(108℃)で実施するのが最も良い。処理時間は処理温度で違うが沸点で処理する場合は0.5〜10時間、経済的で効果的な処理時間は1〜6時間である。
【0007】
本発明に使用される元素、特に粉末の場合の粒子平均径は、例えば銅粉なら0.1〜30ミクロン、好ましくは2〜10ミクロンが良い。また、粉末の比表面積は例えば銅粉なら0.05〜5.0m2 〜g、好ましくは0.5〜2.0m2 /gが良い。また、粒径の大きい、例えば0.1〜5mm程度の金属粒子を使用してもよいが比表面積がとれないので使用量が多くなり反応槽のガラスライニングに悪影響を及ぼすので推奨できない。
【0008】
更に、本発明をより効率的に実施するには金属元素の粉末を添加してから攪拌しオキシ塩化燐の沸点まで昇温するか、沸騰したのち金属元素の粉末を添加するかどちらの方法でも良い。無攪拌でもよいが時間を要することや金属粉末が槽内で固まるなど後処理が煩雑になり推奨される方法でない。また、金属の添加量を2〜3分割して実施しても差し支えない。添加した金属の粉末は、例えば銅粉なら薄いピンク色の光沢が消え黒色粉末に変化する。この粉末を再生使用もできるが通常は使用しない。沸騰下で一定時間反応したら常法に従って後処理を行う。処理粉末を分離したオキシ塩化燐反応液のAsとして、Sとして、PCl3 、PCl5 等の含量は数ppm以下のオーダーまで減少する。反応液はそのままでも使用できるが若干着色しているので通常の蒸留を行うことで不純物をほとんど含まない高純度のオキシ塩化燐がほぼ定量的に得られる。
【0009】
また、元素の充填物にオキシ塩化燐ガスを通過させる場合には充填物内でオキシ塩化燐が凝縮しない様にスチーム加熱するか、電気的に加熱するかの方法をとりガスで循環させることが必要で有る。それ以外処理方法は液中処理と同様である。
【0010】
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例 1
AsCl3 とPSCl3 を含むオキシ塩化燐の反応液(Asとして200ppm、Sとして74ppmを含む)550gを温度計、テフロン攪拌翼とジムロートコンデンサーがセットされた500mlの4頸フラスコに仕込み、次いで平均粒径2.13ミクロン、比表面積0.703m2 /gの粉末銅粉1.22g(Cuモル数/As+S合計モル数=7.0モル比)を仕込み攪拌しながらゆっくりとマントルヒーターで加熱してオキシ塩化燐の沸点まで昇温した。昇温をはじめて内温が70℃位(約30分経過)から銅粉末は次第に黒く変色し始めた。沸点時では全体が黒ずんで分散攪拌していた。107〜108.2℃で2時間攪拌を継続した後、空冷して常温まで冷却した。反応液の一部を採取して銅粉を濾過した。この液を高周波誘導結合プラズマ発光分析装置(ICP)で測定したら、Asとして0.2ppm、Sとして、2ppmの値を得た。
【0011】
実施例 2
不純物としてAsCl3 (Asとして190ppm)とPSCl3 (Sとして76ppm)を含有するオキシ塩化燐反応液250gを温度計、攪拌翼とジムロートコンデンサーをセットした4頸フラスコに仕込んだ。次に電解銅粉(樹枝状粉末)0.55gを仕込んだ。(Cuモル数/As+Sモル数=7.0モル比)銅粉の平均直径は5.64ミクロン、比表面積は0.265m2 /gであった。攪拌しながらマントルヒーター加熱で昇温した。60℃位から薄いピンク色の銅粉は次第に黒くなった。オキシ塩化燐の沸点で4時間攪拌した後、常温まで冷却した。反応液の一部を採取し銅粉末を濾過した液についてICP分析し、Asとして0.2ppm、Sとして2.6ppmの値を得た。
この黄色処理液(銅粉末はそのまま)をウイグリー蒸留塔(長さ20cm)でゆっくり蒸留して無色のオキシ塩化燐247gを得た。(蒸留回収率98.8w/w%)
この製品をICPにかけてAsとして未検出、Sとして0.5ppmの分析値を得た。
【0012】
実施例 3
実施例1と同様な処理装置を使用してAsとして15ppm、Sとして15ppmを含むオキシ塩化燐反応液400gに一ケの平均重さが0.0119gの銅粒子57.3gを仕込み、比表面積を考慮して6時間還流下で反応した。常温まで冷却した後、上澄み液をサンプリングしICP分析をし、As:0.5ppm、S:1.2ppmの結果を得た。銅粒子は表面はピンク色から黒色に変色していた。
【0013】
実施例 4
実施例1と同様な処理装置を使用して、Asとして200ppm、Sとして80ppmを含有するオキシ塩化燐反応液500gに平均直径2.13ミクロン、比表面積0.703m2 /gの片状銅粉末0.49g(3.0モル比)を常温で攪拌下に仕込み、約26分で沸騰まで昇温した。2時間還流させ反応液の一部をサンプリングし、銅粉を濾過してからICP分析をしたら、As:37ppm、S:65ppmであった。次に同じ銅粉0.65g(4.0モル)を沸騰下に仕込み2時間還流させ冷却した後、反応液の一部をサンプリングし同様にICP分析したら、As:0.1ppm、S:1ppmであった。
【0014】
実施例 5
攪拌翼つきの5頸フラスコを作り、その一つの頸に球形ガラス管を取り付けガラスウールとガラスウールの間に粒径1.45mmの銅粒子を63.5g(比表面積が0.268m2 /gの銅粉と比表面積を同じになる様にした。)詰めたものをセットした。
この銅粒子の比表面積は352cm2 /gであった。この球の先を別の頸にセットしたジムロートコンデンサーと接続し気化したオキシ塩化燐がフラスコ内に戻る様にし、シーズヒーターを巻き途中コンデスしない様にした。また、途中に液シールを設けて逆流しない様にした。この中にAs:12ppm、S:11ppmが含まれるオキシ塩化燐700gを仕込んだ。攪拌しながらフラスコの温度をゆっくり上げた。沸騰点まで温度を上げ液がゆっくり循環する様に温度コントロールしながら気相反応を5時間した。循環している液の一部をサンプリングして、ICPで分析したら、As:0.3ppm、S:0.9ppmであった。
【0015】
実施例 6
Asとして22ppm、Sとして16ppmを含むオキシ塩化燐の反応液5000リットルが仕込まれている6m3 の攪拌機付きGL反応槽に平均直径2.13ミクロン、比表面積0.703m2 /gの片状銅粉末3.0kgを常温で攪拌しながら添加した。次いでスチームを通しながら約70分を要して沸騰まで昇温した。還流下で4時間攪拌してから冷却した。銅粉末は常法によって処理し反応液の一部をサンプリングしてICP分析した。
除去処理したオキシ塩化燐反応液のAs,S含量は、Asが0.1ppm、Sが0.6ppmであった。この液を還流比0.5で蒸留して得た蒸留製品のAsは未検出、Sは0.2ppmであった。
【0016】
実施例 7
実施例1と同様な反応装置を使用してAsとして69ppm、Sとして66ppmを含むオキシ塩化燐反応液850gを仕込み、銅粉末8.0g(5.0モル比)、亜鉛粉末5.0g(3.0モル比)を添加し沸騰下で同様な時間還流したのち常法に従って処理した。
液の一部を分析したらAsとして0.7ppm、Sとして3.1ppmの値を得た。
ppmであった。
【0017】
実施例 8
PCl3 を1.2wt%含有するオキシ塩化燐の反応液600gをテフロン攪拌翼とバリテール型コンデンサーがセットされた500mlの4頸フラスコに仕込み、次いで平均粒径2.13ミクロン、比表面積0.703m2 /gの銅粉末23.3g(Cu/PCl3 モル比=7.0)を仕込み攪拌しながら、ゆっくりとマントルヒーターで加熱してオキシ塩化燐の沸点まで昇温した。沸騰してから約20分経過から銅粉末が次第に黒ずんで変色し始めた。その後、銅粉は全体が黒色になり固形して固まることもなく攪拌下で均一分散していた。106〜108℃で5時間攪拌をした後、空冷して常温まで攪拌下冷却した。反応液の一部をサンプリングして銅粉をヒダ付き濾紙で濾過した。この液を燐化合物測定用に変更したプローブを用いてFT−NMR(31P)で測定したところ、PCl3 は検出されなかった。
また、GC分析ではPCl3 含有量はNDであった。
一方、古典的な容量分析結果ではPCl3 含量は0.006wt%であった。
【0018】
実施例 9
不純物としてPCl3 を192ppm含んだオキシ塩化燐反応液500gをバリテール型コンデンサーと温度計、攪拌翼がセットされた500mlの4頸フラスコに仕込んだ。次いで片状銅粉末0.32g(Cu/PCl3 =7モル比)を仕込んだ。銅粉の平均粒径は5.68ミクロン、比表面積は0.273m2 /gであった。攪拌を開始してマントルヒーターで加熱して昇温した。沸騰した後、約15分後に光沢のある銅粉は黒色になっていた。オキシ塩化燐の沸点で5時間攪拌した後、常温まで冷却した。反応液の一部を採取し銅粉末を濾過して除きFT−NMR(31P)でPCl3 を定量したら未検出であった。容量分析では0.004wt%の値を得た。
【0019】
実施例 10
PCl3 528ppmを含んでいるオキシ塩化燐反応液560gを温度計、攪拌翼とジムロートコンデンサー、シリカゲル管をセットした500ml−4頸フラスコに仕込んだ。次に電解銅(樹枝状粉末)1.00g(Cu/PCl3 モル比=7.0)を仕込んだ。銅粉の平均粒径は5.66ミクロン、比表面積は0.306m2 /gであった。攪拌下マントルヒーターで加熱、昇温した。108℃で沸騰してから約20分後に銅粉は黒色に変化していた。この沸点で5時間攪拌加熱した後、常温まで空冷した。反応液の一部をサンプリングし銅粉末を濾過した液について実施例1と同様にPCl3 の含量分析をしたら未検出であった。
【0020】
実施例 11
PCl3 を0.002wt%含むオキシ塩化燐反応液5200リットルが仕込まれている6m3 の攪拌機付きGL反応槽に平均直径2.20ミクロン、比表面積0.71m2 /gの片状銅粉末0.573kgを仕込み攪拌下でスチーム加熱しオキシ塩化燐の沸点まで昇温し6時間還流下で攪拌加熱した。反応槽を冷却し常温にして、銅粉末は常法により除去、反応液の一部をサンプリングして、31P−NMRで定量して残存PCl3 は未検出であった。一方、容量分析で0.001wt%の値を得た。
【0021】
実施例 12
5頸フラスコを製作しその一つの頸にガラス管(長さ10cm、径1.6cm)をセットし両端をガラスウールで詰めその間に粒径1.45mmの銅粒子86gを詰た。(比表面積:552cm2 /g)その他の頸には温度計、攪拌翼をセットした。ガラス管の上部はコンデンサーを接続し気化したオキシ塩化燐がフラスコ内に戻る様にして途中で液化させないためシーズヒーターを巻いてコントロールした。
このフラスコの中にPCl3 が92ppm含まれるオキシ塩化燐680gを入れた。攪拌しながらゆっくり温度を上げ沸騰して液が気化、循環する様にマントルヒーターで温度コントロールしながら銅粒子とオキシ塩化燐のガスを気相接触させ7時間反応させた。循環している反応液の一部をサンプリングし31P−NMRで定量したらPCl3 残存量は未検出であった。一方、容量分析では0.001wt%以下であった。
【0022】
実施例 13
PCl3 0.011wt%を含むオキシ塩化燐反応液1.0リットルを2.0リットル4頸フラスコに仕込み、攪拌下に銅粉末0.600g、錫粉末1.120gを仕込み沸騰点まで昇温し5時間還流下で保持した。反応終了後空冷して常温まで冷却ののち、反応液の一部をサンプリングし金属粉を濾過して容量分析により残存PCl3 を測定して9ppmの値を得た。
【0023】
実施例 14
PCl3 0.053wt%を含むオキシ塩化燐反応液600gを500ml4頸フラスコに仕込み攪拌下に亜鉛末1.10gを仕込み、昇温してオキシ塩化燐の沸点で6時間還流下に保持した。反応終了後、空冷して常温まで冷却したのち反応液の一部をサンプリングし亜鉛末を分離して容量分析により残存PCl3 を測定したら、0.0009wt%であった。
【0024】
実施例 15
PCl3 が0.92wt%とAsCl3 (Asとして110ppm)、PSCl3 (Sとして58ppm)を含むオキシ塩化燐の反応液1200gをテフロン攪拌翼とバリテール型コンデンサーがセットされた1000mlの4頸フラスコに仕込み、次に平均径2.20ミクロン、比表面積0.723m2 /gの銅粉末38.0g(Cu/PCl3 +As+Sモル比=7.0)を仕込み攪拌しながら、ゆっくりマントルヒーターで加熱してオキシ塩化燐の沸点まで昇温した。昇温はじめてから約25分が経過した頃、添加した銅粉末が次第に黒ずんで変色し始めた。その後、銅粉末は全体が黒色になったが固まることもなく攪拌下で均一に分散した状態であった。106〜108℃で5時間攪拌を続けた後、空冷して常温まで冷却した。この液を燐化合物測定用に変更したプローブを用いてFT−NMR(31P)で測定したところ、PCl3 含量は未検出であった。また、容量分析ではPCl3 の残存量は0.003wt%以下であった。一方、AsとSの残量を確認するため別途、反応液をサンプリングしてICP分析を行ったら、Asとして0.2ppm、Sとして2ppmであった。
【0025】
実施例 16
200ml4頸フラスコにAsCl3 (Asとして46ppm)、PSCl3 (Sとして33ppm)とPCl5 27.15g(0.130モル)を含むオキシ塩化燐液を調製した。この液を攪拌、還流下に1時間保持したのち、Cu粉末82g(1.29モル、Cu/As+S+PCl5 =7.5モル比)を添加した。引き続き還流下(104〜106℃)で4時間保持した。
添加した銅粉は黒色になっていた。反応液を冷却した後、一部をサンプリングし、ICP測定でAsとして0.7ppm、Sとして2.0ppmを、31P−NMR測定でPCl5 は未検出であった。
【0026】
比較例1
Asとして52ppm、Sとして36ppmを含むオキシ塩化燐反応液を500mlを三角フラスコに仕込み、30cmウイドマー精溜塔を用いて5時間かけてゆっくりと全溜出させた。この液をICPにて分析したらAsとして12ppm、Sとして16ppmの値を得た。
【0027】
比較例2
Asとして31ppm、Sとして18ppmを含むオキシ塩化燐反応液6000リットルを30mの充填塔を使用し還流比3で13時間かけて蒸留した。蒸留収率は99.2%であった。得られた製品5950リットルの一部をICP分析したらAsとして、5.0ppm、Sとして10ppmを含んでいた。
【0028】
比較例3
AsCl3 として0.1%含んでいるオキシ塩化燐の反応液5500リットルを10mの充填塔を用いて還流比3で12時間を要して精留した。本留4000リットルの時点で一部をサンプリングしICPで分析したらAsとして72ppm含まれていた。
留出液は釜残700リットルを残して4800リットルであったがこの液をサンプリングしICP分析を行ったらAsとして0.7%であった。
【0029】
比較例4
実施例1と同様な反応方法でCuOを7.0モル比使用して同様に反応したがAs,Sは全く除去されなかった。
【0030】
比較例5
実施例8と同様な装置と仕込み量によってCuCl7.5モル比使用してPCl3 の除去を行い同様に分析を行ったがPCl3 は全く除去されなかった。
【0031】
【発明の効果】
本発明の精製方法は比較例からも明らかな様に分離することが困難な不純物を蒸留などの操作をすることなく容易に分離除去して高品位のオキシ塩化燐をほぼ定量的に得ることができるので工業的に非常に優れた方法である。
Claims (1)
- オキシ塩化燐の製造において、不純物を含有するオキシ塩化燐とCu、Zn又はSn元素とを接触させることを特徴とするオキシ塩化燐の精製方法。
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