JP3697662B2 - 食肉体の脊髄除去装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、牛、馬、豚、羊等の食用動物、特に牛の脊髄を安全かつ確実に取り出す装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、食肉処理場で牛を解体する際に、食肉が牛海綿状脳症(略称BSE、一般に狂牛病と称される。)の原因となる異常プリオンによって汚染されるという問題が生じている。
この牛海綿状脳症の発生をもたらす特定危険部位は、脳、脊髄、眼及び回腸と言われている。
【0003】
この危険部位の中で、脳、眼及び回腸は、解体時に他の食肉部位を汚染することなく比較的簡易に除去することができるが、上記脊髄は、背骨を電動鋸等で切断して枝肉とする際に、背骨中の脊髄が飛散して食肉を汚染することがあり、そのための対策がいろいろと講じられている。
【0004】
その対策方法として、
(1)食肉を背割りする際に、鋸の刃を洗浄しながら背骨部を切断し、その切断面の脊髄を掻き出す方法、
(2)背骨の脊柱管内に頭部側からホ−スを差し込んで脊髄を吸引して除去する方法、
(3)背骨の脊柱管内にホ−スを尾部迄差し込み、このホ−スに圧縮エアを送って脊髄を排出する方法、
等が考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記(1)の方法は、鋸の刃を解体中洗浄しなければならないので手間がかかり、しかも鋸の刃に付着した脊髄を洗浄のみでは完全に除去することができない。
【0006】
また、上記(2)の方法は、吸引する際に、脊柱管内が真空状態となるために脊髄を支持している硬膜が更に脊髄を強く押えることがあり、脊髄が出しにくくなっている。
【0007】
更に、上記(3)の方法は、脊髄を支持する硬膜の存在によって脊髄をうまく取り出すことができず、しかも圧縮空気の圧力を上げると脊髄が飛散して食肉を汚染することがある。
【0008】
本発明は、これらの従来の方法を改良するものであって、脊髄を安全にかつ簡便に効率よくしかも確実に除去することができる装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、脊柱管内に頭部側から圧縮空気を送りながら脊柱管中の脊髄を吸引して排出するようにしたものである。
【0010】
また、その際に、圧縮空気の圧力と吸引する圧力の絶対値をほぼ等しくし、若しくは圧縮空気の圧力を吸引する圧力より若干大きくして、より一層脊髄の除去を良好にするものである。
【0011】
更に、脊柱管の頭部側端部に当てられる中空状のエア供給管と、このエア供給管内に一部挿入され摺動移動可能に支持される吸引チュ−ブを備え、上記エア供給管より圧縮空気を送りながら、吸引チュ−ブを脊柱管の頭部側から尾部側へ順次送って脊髄を吸引して除去するようにしたものである。
【0012】
また、エア供給管と吸引チュ−ブ間の摺動部に弾性摺動部材を設け、吸引チュ−ブの移動(脊柱管内への出し入れ)をスム−ズにすると共に、送られた圧縮空気の排気分を排出するようにしたものである。
【0013】
更に、エア供給管、吸引チュ−ブ及び脊髄を収容する真空タンクを全体的または部分的に透明にして、脊髄の排出状態を見ることができるようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は牛海綿状脳症が発生するおそれのある食用動物に適用できるものであるが、以下実施例として牛の場合を例にとって説明する。
【0015】
図1は、牛を解体し背割りする前の食肉体(1)を示している。
この食肉体は頭部が切断されており、その切口に図3に示すように、背骨(2)と、背骨中の脊柱管(3)と、この脊柱管内に収容されている脊髄(4)のそれぞれの端部が表われている。
【0016】
この切口に表われる背骨の端部(5)に、中空状のエア供給管(6)の先端部を押し当て、このエア供給管より圧縮空気を脊柱管(3)内へ送り込む。
【0017】
この圧縮空気を送り込みながら、エア供給管(6)内に摺動可能に支持される吸引チュ−ブ(7)の端部を脊髄(4)に近づけて脊髄を吸引する。
【0018】
図2に、上記エア供給管(6)に圧縮空気を送る装置及び吸引チュ−ブ(7)によって脊髄を吸引するための真空装置を示す。
なお、この実施例では、エア供給管(6)と吸引チュ−ブ(7)を2セットとし、2頭の牛の脊髄を同時に取り出すようにしているが、これは1セットでもよく、又その他の複数セットでもよい。
【0019】
エア供給管(6)への圧縮空気の付与は、エア供給管に設けられたエア供給ノズル(8)へコンプレッサ(9)から給気管(10)、エアフィルタ(11)、エアレギュレ−タ(12)、エア供給ノズルに接続するエア供給ホ−ス(13)を介して行われる。
【0020】
また、吸引チュ−ブ(7)による脊髄の吸引は、真空ポンプ(14)、真空ホ−ス(15)、真空タンク(16)、吸引チュ−ブに接続する吸引ホ−ス(17)を介して行われる。
【0021】
エア供給管(6)より圧縮空気を脊柱管(3)内に送ると、図3に示すように、この圧縮空気により脊髄(4)を支持している脊柱管内の硬膜(18)がやゝ押し拡げられる状態となり、これによって脊髄(4)が引き出し易くなる。
【0022】
この状態において、吸引チュ−ブの先端部を脊髄の切口端部に近づけて脊髄(4)を吸引する。
【0023】
脊髄は、軟らかくて吸引中に途中で切れることがあるので、吸引チュ−ブを脊柱管の頭部側から尾部側へ順次送り込みながら、脊髄の全部を吸引して排出する。
なお、吸引チュ−ブを脊柱管の尾部側へ送り込まなくても脊髄を充分吸引することができる場合は、吸引チュ−ブを尾部側へ順次送り込まないようにしてもよい。
【0024】
エア供給管(6)より脊柱管(3)内へ送られた圧縮空気は、エア供給管(6)と吸引チュ−ブ(7)間の摺動部(19)より排出するようになっている。
なお、この場合、上記摺動部(19)より圧縮空気を排出せずにエア供給管に別途排気弁等を設けることによって圧縮空気を排出するようにしてもよい。
【0025】
実施例では、図4に示すように、上記摺動部(19)は、エア供給管(6)の端部にネジ(20)係合するキャップ(21)を設け、このキャップに形成した環状溝(22)内にリング状に形成したゴム板等の弾性摺動部材(23)を設けており、この弾性摺動部材で吸引チュ−ブ(7)を摺動可能に支持すると共に弾性摺動部材(23)と吸引チュ−ブ(7)の接合面より圧縮空気を排出するようにしている。
【0026】
また、この例では、エア供給管(6)の圧力は約+0.08〜0.1MPa に、また吸引チュ−ブ(7)の圧力は約−0.05〜0.08MPa に設定されるが、これらの圧力の絶対値をほぼ等しくし、若しくはエア供給管の圧力を+0.1MPa 、吸引チュ−ブの圧力を−0.08MPa 等とその絶対値においてエア供給管の圧力を吸引チュ−ブの圧力より若干大きくすると、脊髄をより一層スム−ズに排出することができる。なお、上記圧力はこの値にのみ限定するものではなく、又これらの圧力は上記エアレギュレ−タ(12)及び真空ポンプ(14)によって調整することができる。
【0027】
吸引チュ−ブ(7)で吸引された脊髄(4)は、真空タンク(16)に溜められ、ある程度溜まった後に、バルブ(24)を開閉して真空タンクの支持台(25)内に配置した容器(26)内へ回収する。
回収後、脊髄は通常の方法によって焼却され廃棄される。
なお、上記支持台(25)の高さは、これにネジ係合する脚部(27)によって調整されている。
【0028】
上記エア供給ノズル(8)、吸引チュ−ブ(7)及び真空タンクの本体(28)を全体的または部分的(長手方向に帯状にしたり、真空タンク本体に帯状に透明の窓を設ける場合を含む)に透明に形成すると、脊髄の排出状態を目視することができ、一層作業がし易くなる。
【0029】
上記真空ポンプ(14)は、図示のものは水封式のものであって、この真空ポンプ内に給水管(29)を介して水を供給しているが、この真空ポンプはその他のタイプのものを用いることができる。
【0030】
上記脊柱管(3)より脊髄(4)を排出した後は、通常の方法をよって上記食肉体(1)を背割りし、枝肉を形成する。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成されているので、食肉体の脊髄を円滑にかつ確実に効率よく除去することができ、又除去する際に従来のように脊髄を飛散させたりすることがないから、この脊髄によって食肉の汚染をすることがない。
【0032】
また、エア供給管、吸引チュ−ブ、真空タンクを全体的または部分的に透明に形成すると、脊髄の排出状態を目視によって知ることができ、吸引チュ−ブを脊柱管の尾部へ送り込む際にも脊髄の排出状態を見ながら作業ができ、より一層作業がし易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示し、食肉体より脊髄を吸引する状態を示す概略図である。
【図2】装置全体を示す概略図である。
【図3】脊髄を吸引する部分を示す拡大断面図である。
【図4】吸引チュ−ブを支持するエア供給管を一部断面にて示す拡大正面図である。
【図5】真空タンクの拡大平面図である。
【符号の説明】
1 食肉体
3 脊柱管
4 脊髄
6 エア供給管
7 吸引チュ−ブ
9 コンプレッサ
14 真空ポンプ
16 真空タンク
23 弾性摺動部材
Claims (5)
- 圧縮空気の供給装置に接続され背割り前の食肉体の脊柱管の頭部側端部に当てて脊柱管内へ圧縮空気を送る中空状のエア供給管と、脊髄を吸引する真空装置に接続されると共に上記エア供給管内に挿入されて摺動可能に支持され脊柱管内に頭部側から尾部側へ順次送り込んで脊柱管内の脊髄を吸引して排出する吸引チュ−ブを備えた食肉体の脊髄除去装置。
- 圧縮空気の圧力と脊髄を吸引する圧力が絶対値においてほぼ等しく若しくは圧縮空気の圧力を脊髄を吸引する圧力より若干大きくした請求項1記載の食肉体の脊髄除去装置。
- 脊柱管内へ送る圧縮空気の排気をエア供給管と吸引チュ−ブ間の摺動部より排出するようエア供給管内に弾性摺動部材を設けた請求項1または2記載の食肉体の脊髄除去装置。
- エア供給管と吸引チュ−ブを全体的または部分的に透明に形成した請求項1〜3のいずれかに記載の食肉体の脊髄除去装置。
- 真空装置は真空ポンプと真空タンクを備え、この真空タンクを全体的または部分的に透明に形成した請求項1〜4のいずれかに記載の食肉体の脊髄除去装置。
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