JP3697362B2 - 接合方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックを含むガラスと金属との間をレーザー光照射によって接合する接合方法に関するもので、特に、ガラス管内に配設された電極から引き出された金属リードをガラス管からの引き出し位置でガラス管に接合することによりガラス管内を気密封止する照明ランプの製造工程に適した接合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
照明ランプではガラス管内に収容した電極に接続された電極リードをガラス管の外に引き出すとき、電極リードとガラス管との間を接合してガラス管内を気密封止すると同時に電極リードを位置固定する必要がある。電極リードは金属線であり、金属とガラスのような異質な材質間の接合を行うために、照明ランプにおいては次に示すような接合方法が用いられている。
【0003】
図11は、小型高輝度放電灯の製造工程における電極リードとガラス管との間を接合する第1の従来方法を示すもので、ガラス管1内に対向配置された金属製の放電電極2、2それぞれの延長部である電極リード2a、2aは、ガラス管1の両端に形成されたネック部1a内に挿入され、ネック部1aに接合されることによって位置固定されると同時に、ガラス管1内が気密封止される。この接合方法は、図示するように接合する位置のネック部1aの電極リード2aの引き出し位置に、ガラスもしくはセラミックを材料とする封止材4を配置し、これをヒータ61により溶融させてネック部1aと電極リード2aとの間を接合する。
【0004】
また、図12は、小型の水銀放電灯の製造工程における電極リードとガラス管との間を接合する第2の従来方法を示すもので、石英ガラス管21の中央部を球状に形成した放電部28内に対向配置された放電電極27、27からそれぞれモリブデン箔47を介して引き出された電極リード48、48と石英ガラス管21との間を接合する方法を示している。石英ガラス管21を回転させつつ真空引きしながら、酸水素バーナ62の炎により石英ガラス管21を溶融させることにより、真空引きされていることにより溶融部分は収縮してモリブデン箔47及び電極リード27aに接着するので、これを放電部28の両側で実施することにより、放電部28内は気密封止されると同時に放電電極27は所定位置に固定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術において、ヒータ加熱による接合方法では、ネック部1a、電極リード2a、封止材4が同一温度に加熱されるので、封止材4に熱を集中させることによって接合時の濡れ性を向上させるようなきめ細かな制御が困難で、接合品質に限界があった。
【0006】
また、酸水素バーナ62を用いた接合方法では、酸水素バーナ62からの熱の大半は空気中に無駄に放熱され、作業中は炎の発生は継続されるので、エネルギーロスが多い問題点があった。更に、燃焼によって生じた水が石英ガラス管21内に残るので、黒化の要因を生じさせ、照明ランプとしての点灯寿命に限界を生じさせることになる。
【0007】
本発明は上記従来の接合方法の課題を解決すべく創案されたもので、接合部材間の濡れ性をよくして安定した接合状態が得られるようにした接合方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る接合方法は、ガラス管内に、このガラス管から一端側が突出するように金属棒が挿入され、ガラス管の金属棒の突出部位に金属棒を取り囲むようにガラスもしくはセラミックによって形成された封止材が配設された被接合物を所定位置に配置し、第1のレーザー光を封止材及び金属棒の所定部位に集光されるように照射すると共に、ガラス管に対する吸収性が高い波長を有する第2のレーザー光をガラス管の所定部位に集光されるように照射し、前記第1のレーザー光の照射によって溶融した封止材が、第1のレーザー光によって加熱された金属棒と第2のレーザー光によって加熱されたガラス管との間の隙間に流入して隙間を充填することにより、ガラス管と金属棒との間を接合することを特徴とする。
【0011】
上記接合方法によれば、第1のレーザー光の照射によって溶融した封止材は、第1のレーザー光の照射によって金属棒が加熱され、第2のレーザー光によってガラス管が加熱されていることによって、溶融した封止材に対する金属棒及びガラス管の濡れ性が向上し、ガラス管と金属棒との間の隙間に流入した封止材は両者に確実に接着して隙間を充填し、ガラスと金属との間が接合される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態および参考例について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下に示す実施形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0028】
まず、小型高輝度放電灯において、ガラス管内に配設された放電電極に接続された電極リードをガラス管の外部に引き出すとき、電極リードをその引き出し位置でガラス管に接合して、ガラス管内を気密封止すると共に電極リードを位置固定する第1の参考例に係る接合方法について説明する。
【0029】
図1(b)に示すように、前記小型高輝度放電灯は、ガラス管1内に金属製の放電電極2、2が対向配置され、各放電電極2、2それぞれの延長部は電極リード2a、2aとしてガラス管1の外部に引き出されている。各電極リード2a、2aは、ガラス管1の両側に形成されたネック部1a、1aの円筒管内を通過して外部に引き出されるので、このネック部1aにおいて電極リード2aの金属とネック部1aのガラスとを接合することによって、ガラス管1内が気密封止されると同時に、電極リード2aが所定位置に固定される。この電極リード2aとネック部1aとの間の接合は、図示するようにネック部1aの端部に、ネック部1aから外部に突出する電極リード2aを取り囲むように配設したリング状の封止材4をレーザー光の照射によって溶融させると共に、電極リード2aを加熱することによってなされる。
【0030】
前記レーザー光を照射するレーザー照射部6は、レーザー光発生源であるLDユニット11と、レーザー光の集光光学系12とを備えて構成されている。前記LDユニット11は、複数個のレーザーダイオード(LD)を並列配置したLDアレイ10を複数段に積層して構成されている。また、前記集光光学系12は、各LDアレイ10から出力されたファーストアクシス光となるレーザー光をシリンドリカルレンズもしくはロッドレンズにより平行光にするレンズアレイ14と、この平行光にしたレーザービーム3の集光位置における縦横の幅Δd及びΔfを調整する第1のシリンドリカルレンズ15及び第2のシリンドリカルレンズ16とを備えて構成されている。前記第1のシリンドリカルレンズ15は、その光軸方向の位置を変化させることによって、長方形の集光形状の幅Δfを調整することができる。また、前記第2のシリンドリカルレンズ16は、その光軸方向の位置を変化させることによって、長方形の集光形状の幅Δdを調整することができる。これらの集光光学系12から出射されるレーザー光の出口位置に、熱線カットカバー13を配置しておくと、LDアレイ10を熱線から保護することができる。
【0031】
小型高輝度放電灯は、図1(b)に示すように、接合による気密封止をする側のネック部1aを上向きにして、他方のネック部1aで回転支持手段20によって支持され、ネック部1aの電極リード2aの引き出し位置に封止材4が装着される。この状態で回転支持手段20によりガラス管1を所定速度で回転させつつレーザー照射部6からレーザー光を照射する。レーザー光の照射は、図示するように、長方形のレーザービーム3の幅Δdが封止材4の直径に対応し、レーザービーム3の高さΔfの中央が封止材4の下方になるように集光される。LDユニット11から出力されるレーザー光は、600〜960nmの波長を有するもので、電極リード2aや封止材4に対する吸収性がよいので、このレーザー光の照射によって、半透明セラミックもしくはガラス半田からなる封止材4はレーザー光を吸収して加熱溶融され、電極リード2aもレーザー光を吸収して加熱される。溶融した封止材4は、図2に拡大図示するように、加熱された電極リード2aとネック部1aとの間の間隙に毛細管現象で流入し、ネック部1aと電極リード2aとの間を接合すると共に間隙を埋めてガラス管1内を気密封止する。
【0032】
上記構成において、封止材4はレーザー光の吸収性の向上によって溶融をより速やかにするには、有色、特に黒色にすると効果的である。また、急激なレーザー光照射により封止材4が割れるような場合には、レーザー光出力を徐々に上昇させたり、照射時間の後半でレーザー光出力を増加させるような照射時間経過に応じた出力制御や、レーザー光照射の照射強度の分布を変化させて最適の接合状態を得ることができる。
【0033】
レーザー光照射の照射強度の分布を変化させる方法は、図3に示すように、部分透過コートを施した透過反射板18をレーザービーム3の光路に沿うように配設して、その角度を調整することにより、封止材4に照射されるレーザー光の照射強度の分布状態を変化させることができる。即ち、接合開始時にはレーザービーム3から外れる角度位置にして、照射部位に対する照射強度分布を均等として徐々に加熱し、封止材4を溶融させるタイミングで図3(b)に示すように反射角度にして封止材4に対するレーザー光の照射強度を増加させる。この照射パワー密度の制御によって、封止材4に対する急激な加熱がなく、封止材4の割れが防止される。また、電極リード2aが高温状態になったタイミングで封止材4の溶融が開始されるので、電極リード2aに沿った封止材4の流動が速やかになされる。
【0034】
このような照射強度分布の制御は、図3に示すように、レーザービーム3の光路上に偏向板による可変アッテネータ19を配置して、これを回転もしくは移動させることによって調整することもできる。また、シリンドリカルレンズ15及び/又は16の曲率を部分的に変えた曲率多重シリンドリカルレンズ17によって照射強度分布を変化させることもできる。図3に示す構成では、曲率多重シリンドリカルレンズ17を移動させることにより、封止材4に対する照射強度分布の変化ができるようにしている。
【0035】
また、図4に示す本発明の実施形態のように、封止材4および電極リード2aの所定部位に集光されるようにレーザー光を照射するレーザー照射部6aと、ガラス管1のネック部1aの所定部位に集光されるようにレーザー光を照射するレーザー照射部6bとを設けて構成することができる。この構成によれば、各レーザー照射部6a、6bをそれぞれ独立して制御できるので、最適の接合状態を設定することができる。
【0036】
次に、水銀放電灯において、ガラス管内に配設された放電電極の電極リードをガラス管の外部に引き出すとき、電極リードをその引き出し位置でガラス管に接合して、ガラス管内を気密封止する第2の参考例に係る接合方法について説明する。
【0037】
上記水銀放電灯は、図5(a)(b)に示すように、ガラス管21の中央に球状の放電部28が形成され、この放電部28内にタングステン製の放電電極27、27が対向配置されている。この放電電極27はモリブデン箔47を介して電極リード48に接続されている。この水銀放電灯の前記放電部28内を気密封止するために、ガラス管21の所定部位をレーザー光照射による加熱により軟化させ、軟化したガラス管21を前記モリブデン箔47を挟み込むように加圧することによりガラス管21内の間隙が軟化したガラスで埋められ、放電部28が気密封止される。尚、放電電極27から引き出されるリードの構造は、必ずしもモリブデン箔47を介した構造でなく、棒状の電極リード48のみを引き出す構造の場合でも同様に対処できる。
【0038】
レーザー光照射によりガラス管21を封止接合するために、図6に断面図として示すように構成された加熱治具26が用いられる。この加熱治具26は、前記ガラス管21を自由に挿脱できる直径に形成され、下方に多数の開口部を形成したタングステン製のカラー(筒状体)24と、このカラー24を覆って放電部28を収容できる直径に形成された石英ガラス筒(チャンバ)23とを上方で接合して一体化され、石英ガラス筒23はその上部が閉じられ、内部での空気対流による温度分布の不均一状態や熱の放散が生じないようにしている。また、図6(b)に示すように、石英ガラス筒23の外周面にはレーザー光入射位置を除いて白色セラミック等の熱線反射コート44、44が施され、内部の熱の拡散を防止してカラー24の温度上昇効率の向上が図られている。
【0039】
図7は、上記加熱治具26を用いて水銀放電灯8の所定部位を封止接合する加工方法を説明するもので、所定位置に配設された加熱治具26内に、図示しない回転保持手段によって保持された水銀放電灯8が挿入される。また、加熱治具26の両側位置に第1及び第2の各レーザー照射部6a、6bが配置され、それぞれ所定部位に集光されたレーザービーム9a、9bを照射する。この第1及び第2の各レーザー照射部6a、6bは、第1の参考例で示したものと同様に構成されたものであり、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0040】
第1のレーザー照射部6aから照射されるレーザービーム9aは、図7(a)(b)に示すように、水銀放電灯8のガラス管21の直径に対応する短辺幅でカラー24の開口部が形成された部位の高さに対応する長辺幅の長方形に集光され、カラー24の開口部のある部位に向けて照射される。このレーザー光は、加熱治具26の石英ガラス筒23を透過し、カラー24に吸収されると共に、開口部を通過して電極リード48及びモリブデン箔47に吸収される。一方、第2のレーザー照射部6bから照射されるレーザービーム9bは、図7(a)(b)に示すように、カラー24の直径に対応する短辺幅で開口部が形成された部位の高さに対応する長辺幅の長方形に集光され、カラー24の開口部のある部位に向けて照射される。このレーザー光は、加熱治具26の石英ガラス筒23を透過し、カラー24に吸収されると共に、電極リード48及びモリブデン箔47に吸収される。水銀放電灯8を回転させつつ、上記のような状態にレーザー光を照射すると、カラー24が加熱され、電極リード48及びモリブデン箔47が加熱されることにより、ガラス管21はカラー24の熱により間接加熱されると同時に内部の電極リード48及びモリブデン箔47の熱により直接加熱されて軟化する。
【0041】
ガラス管21が軟化した状態で、水銀放電灯8は加熱治具26内から引き出され、図7(c)に示すようにモリブデン箔47を挟み込むように両側から軟化したガラス管21の所定部位を一対のピンチングハンド30で挟圧する。この挟圧により軟化したガラス管21はモリブデン箔47及び電極リード48を挟み込んでガラス管21内の空間を閉じて封止される。このガラス管21の軟化封止を放電部28の両側で実施することにより、放電部28が気密封止される。
【0042】
上記構成において、上部が封じられた石英ガラス筒23内にカラー24が配設され、石英ガラス筒23のレーザー光の入射位置以外が熱線反射コート44で被覆されていることにより、カラー24の発熱は石英ガラス筒23内に封じ込まれて温度上昇効率が向上する。また、カラー24に電流を流すことにより、抵抗体であるタングステンの発熱効率が向上するので、量産時の加工効率の向上を図ることができる。また、レーザー照射部6の数を増して加熱効率の向上を図ることもできる。
【0043】
次に、ガラス球内に配置された電極から引き出された電極リードをガラス球の一方向に設けられた引き出し位置でガラス球に接合し、ガラス球内を気密封止する第3の参考例について説明する。
【0044】
図8において、白熱灯29は、電球状のガラス球33内に白熱線に構成された電極34が配設され、その両端から引き出された電極リード35、35は、ガラス製のリード保持ブロック36で保持され、ガラス球の一方向に外部開放された円筒部33aから外部に引き出されている。前記円筒部33aにおいて、円筒部33aのガラスとリード保持ブロック36との間を接合することにより、ガラス球33内を気密封止する。この接合は図8に示すように、レーザー光の照射によってなされる。
【0045】
前記円筒部33aに対し、LDレーザー照射部31から円筒部33aで集光されるようにLDレーザー光31aを照射すると共に、CO2 レーザー照射部32から円筒部33aで集光されるようにCO2 レーザー光32aを照射する。LDレーザー光31aは、その波長が600〜960nmで、通常の金属は数10%の吸収率で吸収され、有色ガラスや有色セラミックは10%以上の吸収性があるが、透明ガラスや透明セラミックでの吸収はほとんどゼロである。一方、CO2 レーザー光32aは、その波長が10.6μmで、ガラスやセラミックでほとんど吸収され、金属での吸収率は数パーセントである。従って、LDレーザー光31aとCO2 レーザー光32aとが集光された円筒部33aの電極リード35はLDレーザー光31aの照射によって温度上昇し、円筒部33aのガラス及びリード保持ブロック36はCO2 レーザー光32aの照射によって温度上昇することにより溶融する。この温度上昇により接合界面温度は上昇してガラスの溶融により両者間は接合し、ガラス球33内は気密封止される。
【0046】
上記LDレーザー光とCO2 レーザー光とを併用した接合方法を小型高輝度放電灯の封止接合に適用した例を第4の参考例として次に説明する。
【0047】
図9において、石英ガラス管37の一周面を筒軸方向に切り欠いた位置にZnSe(ジンクセレン)によって形成されたZnSeプレート38が取り付けられた加熱筒22内に、小型高輝度放電灯7の一方のネック部1aに封止材4を配して挿入し、他方のネック部1aで回転支持手段20によって支持された状態にして所定位置に配設される。この小型高輝度放電灯7を中心として図示するように両側にLDレーザー照射部6とCO2 レーザー照射部41とが配設されている。
【0048】
LDレーザー照射部6から出射されるLDレーザー光50は、石英ガラス管37を通過して電極リード2aの幅で、封止材4を含む高さの長方形に集光される。
【0049】
また、CO2 レーザー照射部41から出射されるCO2 レーザー光51は、ZnSeレンズ42により長楕円形に変形され、封止材4を含むネック部1aに照射される。
【0050】
上記LDレーザー光50は石英ガラス管37を透過し、封止材4と電極リード2aが加熱され、封止材4は溶融する。また、CO2 レーザー光51はZnSeプレート38を透過し、ネック部1aの石英ガラス部分及び封止材4を効果的に加熱する。このとき、石英ガラス管37とZnSeプレート38とによって構成された加熱筒22は、対流防止カバーを形成して外部への熱の放散を防止するので、収容されたネック部1a及び電極リード2aの温度上昇効率を向上させることができる。この加熱により、溶融した封止材4は温度上昇した電極リード2aとネック部1aとの間の隙間にスムーズに流入して隙間を充填し、ネック部1aと電極リード2aとの間を接合してガラス管1内を気密封止することができる。
【0051】
上記構成において、加熱筒22は石英ガラス管37とZnSeプレート38とによって構成されているが、ZnSeのみによって円筒形に形成してもよく、ZnSeはLDレーザー光の波長をほとんど透過させるので、加熱効果に差は生じない。また、この加熱筒22は多少効果は低下するものの、これを特に用いなくても接合の効果を得ることができる。また、LDレーザー照射部6とCO2 レーザー照射部41とは、一直線上の両側に配置する場合は、CO2 レーザー光がネック部1aで吸収されることが前提で、CO2 レーザー光がLDレーザー照射部40に当たらないように、両者の照射方向を所定角度に設定することが望ましい。
【0052】
次いで、上記LDレーザー光とCO2 レーザー光とを併用した接合方法を水銀放電灯の封止接合に適用した例を第5の参考例として次に説明する。
【0053】
図10(a)において、一方向が軸方向に切り欠き開放され、下方に多数の開口部が形成されたタングステン製のカラー45と、これを覆うZnSe管46とによる二重構造の加熱筒25内に、水銀放電灯8のガラス管21部分を挿入して所定位置に配設される。この水銀放電灯8に対し、LDレーザー照射部6からLDレーザー光54を前記カラー45の直径に相当する幅で、カラー45の開口部形成部位の高さの長方形の集光スポットにして照射する。このLDレーザー光54の照射によってカラー45が加熱されると同時に、カラー45の開口部を通過したレーザー光によってモリブデン箔47及び電極リード48が加熱される。また、CO2 レーザー照射部53から出射されるレーザー光をZnSeレンズ42によって長楕円形状のCO2 レーザー光55にして、前記カラー45の開放部を通してガラス管21に照射する。このレーザー光照射によってガラス管21が直接加熱されると同時に、加熱されたカラー45による間接加熱により溶融する。水銀放電灯8は、図示しない回転保持手段により所定速度で回転されることによりレーザー光の照射部分が全周にわたって均等に加熱され、ガラス管21から真空引きされることによって、ガラス管21が溶融したタイミングで加熱筒25をガラス管21上から上方に移動させると、溶融部分は収縮して加熱されたモリブデン箔47及び電極リード48に接着して放電部28内を気密封止する。
【0054】
上記構成において、CO2 レーザー照射部53は、その構成要素が大型化するので、出射方向を鉛直方向として出射されたレーザー光をミラー49で反射させて水平方向に変換することによって装置の設置面積の低減を図ることができる。
【0055】
また、レーザー光の強度に応じて前記加熱筒25を廃止しても封止接合のための加熱を行うことは可能である。
【0056】
【発明の効果】
以上の説明の通り本発明によれば、レーザー光を所定部位に集光して加熱することができるので、所望の部位を集中的に加熱してガラスと金属との接合を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の参考例に係る接合方法を実施する構成を示す(a)は平面図、(b)は側面図。
【図2】 接合状態を示す拡大断面図。
【図3】 同上構成における照射強度分布の調整方法を示す(a)は平面図、(b)は側面図。
【図4】 本発明の実施形態に係るレーザー照射部を複数に設けた接合方法を示す(a)は平面図、(b)は側面図。
【図5】 水銀放電灯の構成を示す断面図。
【図6】 第2の参考例に係る接合方法に用いる加熱治具の構成を示す(a)は縦断面図、(b)はA−A線矢視方向の断面図。
【図7】 第2の参考例に係る接合方法を示す(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は加圧状態を示す断面図。
【図8】 第3の参考例に係る接合方法を示す模式図。
【図9】 第4の参考例に係る接合方法を示す(a)は平面図、(b)は側面図。
【図10】 第5の参考例に係る接合方法を示す(a)は平面図、(b)は側面図。
【図11】 従来技術による第1の接合方法を示す模式図。
【図12】 従来技術による第2の接合方法を示す模式図。
【符号の説明】
1、21 ガラス管
2a、48 電極リード(金属棒)
4 封止材
6 レーザー照射部
11 LDユニット(レーザー光発生源)
12 集光光学系
22、25 加熱筒(チャンバ)
24 カラー(筒状体)
26 加熱治具(チャンバ)
Claims (1)
- ガラス管内に、このガラス管から一端側が突出するように金属棒が挿入され、ガラス管の金属棒の突出部位に金属棒を取り囲むようにガラスもしくはセラミックによって形成された封止材が配設された被接合物を所定位置に配置し、
第1のレーザー光を封止材及び金属棒の所定部位に集光されるように照射すると共に、第2のレーザー光をガラス管の所定部位に集光されるように照射し、
前記第1のレーザー光の照射によって溶融した封止材が、第1のレーザー光によって加熱された金属棒と第2のレーザー光によって加熱されたガラス管との間の隙間に流入して隙間を充填することにより、ガラス管と金属棒との間を接合することを特徴とする接合方法。
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JP2000231879A (ja) | 2000-08-22 |
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