JP3696550B2 - 精米機及び精米方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、米、麦、蕎麦等の穀粒の糠(胚芽や糠層及びでん粉層のうち穀粒から剥離したもの、又は種皮等の混ざった微紛物等。)を取り去って、精米をする精米機及び精米方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有底筒状の容器内に、多数の分離孔を有して米が投入される有底筒状の分離かごを収容し、このかご内に配置されたかき回し具を駆動モータの動力で回転させることによって、精米をする精米機において、容器の上端開口を閉じる容器蓋に多数の通気孔を設けるとともに、精米によって生じる糠をファンの送風力で容器外部の糠受けに搬出するものが提供されている。
【0003】
この精米機ではファンの送風に伴い、分離かご内で精米される米の温度上昇を抑制することが期待されている。
【0004】
ところで、ファンにより形成される風は分離かごの外側を回りながら、その一部は分離かごの分離孔を通って内側に吹き込まれる。しかし、分離孔は精米された米粒が通り抜けない程度に小さいので、分離かごの内部に風がスムーズに流入することは難しい。又、容器蓋の通気孔は、精米に伴う米の熱気を排出するために設けられているが、これらの通気孔を通って糠が外部に漏れることを防止するために、通気孔は分離孔と同等以下の小さな孔で形成されている。そのため、通気孔を通して外気が分離かご内にスムーズに吸込まれることも難しい。
【0005】
このような事情から、精米時にかき回し具とともに回転するファンは、専ら糠を糠溜めに搬出するのに用いられているに過ぎず、このファンの送風力で精米中の米の温度上昇を有効に抑制することはできない。そのため、従来の精米機では、容器蓋に通気孔が開けられているにも拘わらず、精米時間が長い場合などに米の温度が上がり易く、それに伴う米の乾燥の促進を原因として、炊飯された米の食味が低下することがある。又、既述のように通気孔から効果的に外気を導入できないから、ファンの回転による糠溜めへの糠の搬送性能が充分ではない。これはファンの回転を上げれば改善できるが、そうすることは、米をかき回しすぎて適正な精米できなくなるおそれがあって、好ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、米の温度上昇を効果的に抑制しつつ精米できるとともに、糠溜めへの糠の搬送性能を向上できる精米機及び精米方法を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の精米機は、分離かご内のかき回し具とともに回転されるファンにより、米から分離された糠を容器外の糠溜めに搬出する精米機において、分離かご内に投入された米の層より上側と糠溜めとを連通する戻し風路を設け、ファンの送風力で糠溜めに糠を伴って送り込まれた空気を、戻し風路に通して米層の上側に戻し、こうして戻された空気が米層を通り抜けて循環するようにしている。
【0008】
この発明の精米機では、分離かご内に投入して精米される米を、糠溜めを経由して分離かごに戻され米層を通過して循環する空気の流れに積極的に晒すことができ、しかも、糠溜め内で風が行き止まりとなることがなく、風を既述のように循環させることができる。
【0009】
本発明の精米方法は、容器内に収容された分離かご内のかき回し具と共に回転されるファンにより、米から分離された糠を容器外に設けられた糠溜めに搬出するとともに、糠溜め内の空気を分離かご内に投入された米の層の上方に戻して、この戻された空気を米の層に通しながら精米するように構成されている。
【0010】
この発明の精米方法では、ファンにより生起された空気流を、糠溜め内で行き止まらせることなく、分離かご内の米層に対してその上方から供給して循環させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る精米機について図1から図5を参照して説明する。精米機1は、精米機本体2と、これに着脱される精米アタッチメント20とを備えて形成されている。
【0012】
図1に示すように精米機本体2は台状をなす容器載置部3を有している。精米機本体2の外郭をなす合成樹脂製の精米機本体ケース4には駆動機構5が内蔵されている。駆動機構5は、駆動モータ6と、容器載置部3の中央部に突出されて軸受7で垂直に支持された駆動軸8と、この駆動軸8に駆動モータ6の回転動力を減速して伝える伝動機構9とを備えている。伝動機構9には例えば巻掛け伝動機構が用いられている。駆動軸8の上端部には、駆動側カップリング10が取付けられている。精米機本体ケース4の駆動モータ6を覆った部分の表面には、操作部となっており、そこには各種の操作スイッチ(図1では1個のスイッチのみ示す)11が取付けられている。
【0013】
図1に示すように精米アタッチメント20は、容器21、分離かご31、かき回し具41、容器蓋51、糠溜め61、ファン71、糠出しリング81、及び戻し風路を備えている。
【0014】
容器21は上面が開口された有底円筒状をなし、その下面に下端が開放された短い円筒状の容器台22が突設されている。この容器台22を容器載置部3の凹部3aに着脱可能に嵌合して、容器21が容器載置部3上に取付けられている。容器21は、その外周面に把手23を有しているとともに、この把手23から180°離れた開口縁に径方向外側に突出する注ぎ口24を有している。
【0015】
図2に示すように容器21の底壁21bの中央部には、これを貫通して軸受ホルダ25が取付けられ、このホルダ25の下端部に容器台22が連結されている。軸受ホルダ25に内蔵された軸受26には、その中央部を上下方向に貫通する回転軸27が垂直に支持されている。容器21の中央部に配置された回転軸27の下端部には、容器載置部3への容器21の着脱に伴ってカップリング10に着脱自在に噛み合い係合する被動側カップリング28が取付けられている。
【0016】
分離かご31は容器21に出し入れ自在である。図1に示すように分離かご31は、上面が開口された金属製のかご本体32と、合成樹脂製の中心筒体33とを備えている。中心筒体33は分離かご31のかご底壁32bの中央部を貫通してかご底壁32bにリベット止めされている。中心筒体33の上下両端はいずれも開放されている。かご本体32は、円筒形状のかご周壁32aの下端にかご底壁32bを一体に設け、かつ、かご周壁32aの上端開口縁にその周方向に連続しかつ外側に向けて水平状に張り出す環状の張出しフランジ32cを設けて形成されている。
【0017】
このかご本体32の張出しフランジ32cを除いたかご主部は、容器21よりも小径で、容器21の深さよりも短い有底円筒形状をなしている。張出しフランジ32cは、後述の糠出しリング81の上面に上側から引っ掛る大きさに形成されている。
【0018】
分離かご31のかご周壁32aにはその略全域にわたり多数の分離孔(図示しない)が開けられているとともに、分離かご31のかご底壁32bにもその略全域にわたり多数の分離孔(図示しない)が開けられている。分離孔は少なくともかご底壁32bに設ければよい。これら分離孔はいずれも分離かご31内に収容されて精米された米の通過を妨げる大きさの小穴からなる。
【0019】
図1に示されるように回転軸27の上部27aには、これに分離かご31内で上方から着脱可能に嵌合されて、かき回し具41が取付けられている。かき回し具41は回転軸27とともに図3中矢印F方向に回転される。かき回し具41は、合成樹脂からなるかき回し具本体42と、この本体42に内蔵された合成樹脂製又は軽金属製の軸係合部材43と、1以上例えば一対のかき回し部44とを備えている。なお、かき回し部44は省略することもでき、この場合、かき回し具本体42を先細状とするとともに、その外周面を粗面とし、この面と分離かご31に投入された米との摩擦により米を動かしてかき回すことができる。
【0020】
かき回し具本体42の上端を閉じた上端壁の中央部内面には中央筒部42aが一体に突設され、その下端部に軸係合部材43が連結されている。軸係合部材43は、回転軸27の上部27aに軸方向から挿脱自在に被嵌されるとともに、この嵌合状態で上部27aの周方向に引っ掛る係合部(図示しない)を有している。したがって、かき回し具41は分離かご31の中央部に配置されて回転軸27と一緒に回転される。
【0021】
図3に示すようにかき回し部44は、金属例えばステンレスのブレードからなり、かき回し具本体42の下端部外周から一体に突出成形された連結板部45にリベット等の固定部品46で取付けられている。このかき回し部44は、かき回し具41が分離かご31内に配置された状態で上方から見て、かき回し具本体42の外周からかご周壁32aに次第に接近する円弧状に形成されている。
【0022】
図1及び図2に示されるように回転軸27の上部27aの下部周面には、ファン取付け部38が設けられている。ファン取付け部38は分離かご31のかご底壁32bと容器21の底壁21bとの間に位置されている。ファン取付け部38にはファン71が上方から着脱可能に嵌合して取付けられている。従って、ファン71は前記両底壁32b、21b間に形成される底部空隙BGに配置される。このファン71は取付け状態から上方へ引上げることによって、回転軸27の上部27aから取外すことができる。
【0023】
回転軸27と一緒に回転されるファン71は合成樹脂の一体成形品であり、放射状に突設された複数の羽根72を有している。ファン71の吸込み側は上側であってかご底壁32bに臨んでおり、ファン71の吐出し側は外周であってかご周壁32bの下端部内周面に臨んでいる。
【0024】
図1及び図2に示すように容器21の上端開口縁には、ゴム製のシール82が被着された合成樹脂製の糠出しリング81が着脱可能に設置されている。図3及び図4等に示すように糠出しリング81は、リング部83と、このリング部83から径方向外側に一体に突設された糠出口84とを備えている。シール82は糠出口84が貫通する孔82a(図3参照)を有してリング部83に被着されている。リング部83は、その外周面に周方向に途切れることなく連続する設置段部83aを有するとともに、内周面に2箇所の切欠き83dで途切れる一対の内向きフランジ83bを有している。
【0025】
リング部83の設置段部83aより下側の環状部分は容器21の上端開口縁21cの内側に嵌入され、設置段部83aより上側の環状部分の外径は容器21の上端開口縁21cの外径と略等しく形成されている。リング部83は注ぎ口24上に重ねられる凸部83c一体に有している。内向きフランジ83bの根元には、凸部85aと対応して注ぎ口根元塞ぎ用リブ85が下向きに一体成形されている。
【0026】
糠出口84は、この出口84の幅方向中央を通るリング部83の半径線R(図3参照)が延びる方向と略平行な両端壁84a、84bを有して、リング部83の周方向に延びる横長形状をなして外方に一体に突出されている。そのため、糠出口84は図4(B)に示すように横長の長四角筒状をなしている。糠出口84は、糠出しリング81を容器21上に設置した際に、図1及び図3に示すように容器21の径方向外側に突出する長さを有している。
【0027】
内向きフランジ83bの下端には、図2及び図4(B)に示すように下向きに一体に突出する導風リブ86が延設されている。導風リブ86は、内向きフランジ83bの内周縁に沿って湾曲するリブベース86aと、このベース86aから斜めに折り曲げられた導風部86bとからなる。図3に示すように導風部86bは糠出口84の側壁84bに対応して設けられている。側壁84bは容器21の容器周壁21aとかご周壁32aとの間に形成される円環状の周部空隙SGを上昇しつつ旋回する空気流(この旋回空気流の流れ方向を図3中矢印Eで示す。)を基準として、側壁84aよりも回転方向下流側に位置している。
【0028】
導風リブ86は、その導風部86bが周部空隙SGの上部に略径方向に仕切るように周部空隙SGの上部に挿入され、導風部86bの上部は糠出口84の側壁84b側に対向している。そのため、分離かご31の周囲を回る旋回空気流を糠出口84に導くことができる。
【0029】
前記構成の糠出しリング81は、その内向きフランジ83bが容器21の上端開口縁21cの内周面に沿うように嵌合されるとともに、設置段部83aが容器21の上端面に載って、容器21の上に取外し可能にセットされる。セットされた糠出しリング81には、分離かご31が通され、このかご31の張り出しフランジ32cは糠出しリング81の上面に引掛けられる。それにより、容器21内に収容される分離かご31が糠出しリング81に吊持され、この収容状態で内向きフランジ83bの内周端縁と分離かご31のかご周壁32aの外周面とは図1に示すように互いに近接する。
【0030】
容器21への分離かご31の収容状態では、図1に示すように容器21の底壁21bと分離かご31のかご底壁32bとの間にファン71を収容する底部空隙BGが形成され、容器21の周壁21aと分離かご31のかご周壁32bとの間に環状の周部空隙SGが形成される。周部空隙SGの下端は底部空隙BGの周部に連続している。周部空隙SGは、その上側から糠出しリング81で実質的に塞がれているとともに、このリング81の糠出口84に連通される。
【0031】
容器蓋51は、透明な合成樹脂により略円形に形成されて、図1及び図2に示すように容器21との間に糠出しリング81を挟んで容器21に着脱可能に取付けられる。図2に示すように容器蓋51の外周部には、互いに180°離れて注ぎ口引掛け部52及び把手係合体53が設けられている。容器蓋51は、注ぎ口引掛け部52が前下がりとなる斜めの姿勢で、引掛け部52を容器21の注ぎ口24の平坦な下面に引掛けてから、注ぎ口24を支点として把手係合体53側が下がるように押し下げて回動させることで、把手係合体53の下部で把手23の上部を弾性的に挟持させて、容器21に取付けられる。容器蓋51の容器21への取付けによって、糠出しリング81の上面と容器蓋51の周部内面との間に張出しフランジ32cが挟まれる。容器蓋51には、精米に伴って発生する米の熱を容器21外に放出させる通気孔54が多数開けられている。これらの通気孔54は糠が外部に漏れない程度の小孔からなる。
【0032】
容器21の外側には糠溜め61が着脱可能に取付けられている。糠溜め61は、上端が開口された例えば合成樹脂製の糠溜め容器62と、この容器62の上端開口に開閉可能に取付けられる糠溜め蓋63とから形成されている。図5等に示すように糠溜め容器62は、その上端部内側壁に、糠出口84の外周に着脱自在に嵌合される糠入口64を有している。
【0033】
糠溜め蓋63は糠出口84の上面に張出しフランジ32cの一部を挟んで重ねられる風戻し口65を有している。風戻し口65は、横長の長四角筒状をなしていて、糠出口84に嵌合して支持された糠溜め容器62に糠溜め蓋63を被せたときに、図1及び図2に示すように糠出口84上に配置される。
【0034】
風戻し口65は、糠溜め61内の空気を分離かご31に投入された米の層の上方に戻すために設けられており、その突出長さは糠入口64よりも長い。具体的には風戻し口65の長さは、図1に示すように分離かご31の張出しフランジ32cの一部を横切って、分離かご31の中心軸線方向に突出する長さに設定されている。風戻し口65に至る図1中矢印Dで示す風の流れを作る糠溜め蓋63は、糠溜め61内の上部の空気を分離かご31内の米層の上方に導く戻し風路を形成している。
【0035】
風戻し口65の上面に上向きのストッパ凸部66が突設されている。なお、図1中符号67は糠溜め蓋63の内面に下向きに突出されたバッフルで、戻される空気流に含まれる多少糠を分離するために設けられている。
【0036】
図2及び図5に示すように容器蓋51の周壁の一部には、風戻し口65とこの下側に位置して互いに嵌合された糠出口84及び糠入口64との干渉を避ける凹状の逃げ55と、この逃げ55の上部に位置する一対のガイド片56とが形成されている。一対のガイド片56は、ハの字状に配置されるように斜めに設けられていて、それらの間に風戻し口65が通されるようになっている。又、一対のガイド片56間に位置して容器蓋51の周部には、ストッパ凸部66が嵌合されるストッパ孔57が開けられている。
【0037】
次に、玄米を精米する場合を説明する。はじめに、精米機本体2に載置された状態又は精米機本体2から外れた状態で精米アタッチメント20を組立てる。
【0038】
この組立は、まず、容器21内に、ファン71を収容して回転軸27に取付けてから、容器21上に糠出しリング81を所定の向きにして載せる。次に、分離かご31を、その張出しフランジ32cが糠出しリング81の上面に上方から引っ掛るまで容器21内に収容する。それに伴い、分離かご31の中心筒体33内に回転軸27の上部27aが挿入される。この後、分離かご31内にかき回し具41を収容して、その軸係合部材43を中心筒体33内で回転軸27の上部27aに嵌合させて連結する。
【0039】
次に、糠溜め容器62の糠入口64を糠出しリング81の糠出口84に嵌合させて、糠溜め容器62を容器21側に支持させてから、糠溜め容器62上に糠溜め蓋63を嵌合して被せ、糠溜め61を組立てる。この状態で、所望量の玄米を分離かご31内に投入してから、容器21の上端開口を閉じるように容器蓋51を既述の手順で被着する。それにより、糠出しリング81及びこれに重なった分離かご31の張出しフランジ32cが、容器21の上端開口縁21c容器蓋51の周部との間に挟み込まれるとともに、張出しフランジ32cと容器蓋51との間に風戻し口65が挟み込まれて、これら糠出しリング81、分離かご31、及び風戻し口65が上下方向にも周方向にも動かないように保持される。しかも、この組立によってストッパ凸部66がストッパ孔57に嵌入して、糠溜め61が糠出口84から不用意に外れないように保持される。
【0040】
この後、以上の手順で組立てられた精米アタッチメント20を精米機本体2に取付ける。この取付け状態では、駆動側カップリング10と被動側カップリング28とが互いに噛み合わされて、精米機本体2側からかき回し具41への動力伝達が可能な状態に接続される。以上のセット完了後に、分離かご31内に投入された玄米の量に応じて操作スイッチ11を操作して、精米運転を開始する。それにより、以下のような乾式構造による糠の分離を伴う精米が実施される。
【0041】
すなわち、精米機本体2内の駆動機構5が動作され、その駆動軸8の回転がカップリング10、28を介して回転軸27に伝達されて、この軸27とともにかき回し具41が分離かご31内で回転される。そのため、かき回し具41の一対のかき回し部44によって、分離かご31内の米は、回転力を受けながらかご周壁32aに向けて押されて攪拌される。
【0042】
こうして分離かご31内の米は、静止状態の分離かご31のかご周壁32aの内周面に押付けられ、この内周面に沿って移動されつつ、かご周壁32aの内周面の上部側に向けて移動した後、分離かご31の径方向中央寄りに移動されつつ自重によって分離かご31のかご底壁32b方向に移動されて、上下方向に対流しながらかき回される。
【0043】
こうしたかき回しに伴う米同士の擦れ合い、及び米と分離かご31及びかき回し具41との擦れ合いにより、玄米から糠が取除かれ、分離かご31内には糠が取り去られた米粒が残される。生成された糠は、かご周壁32a及びかご底壁32bの各分離孔を通過して周部空隙SG及び底部空隙BGに排出される。
【0044】
以上の精米時には、底部空隙BGにおいて回転軸27と共にファン71が回転され、ファン71はその各羽根72による送風を行う。この送風では、ファン71の上側が吸込み側となり、ファン71の外周側が排気側となる。
【0045】
そのため、かご底壁32bの分離孔を通して分離かご31内の米層(図示しない)に含まれる空気が底部空隙BGに吸込まれて、この空気は、ファン71を経由して底部空隙BGから周部空隙SGを旋回しながら上昇する。この気流を図2及び図3に矢印Eで示す。この旋回空気流Eの勢いによって、かご周壁32aの分離孔を通して分離かご31内の米層に含まれる空気の一部が側部空隙SGに引き出される。
【0046】
そして、旋回空気流Eは、介装リング81の導風部86bにより流れ方向を変えられて糠出口84内に導入され、この糠出口84を通って糠溜め容器62内に流入する。この流入空気の流れを図1及び図2中矢印Hで示す。糠溜め容器62内への流入空気は、その流出方向に対向する糠溜め容器62の立っている上部壁面62a(図1参照)に衝突して、その流動方向を糠溜め蓋63に向けて変えられてから、バッフル67を迂回しながら糠溜め蓋63の内側を矢印D方向に流れて、風戻し口65を通過する。
【0047】
それにより、糠溜め61内の上部の空気が容器蓋51の内側空間に戻される。この内側空間は分離かご31の上面開口に上方から臨んでいるので、結局のところ、分離かご31内に投入された米の層の上方に空気が戻される。そして、この空気は、既述のように米層内の空気がファン71により下方に吸込まれているから、米層内にその上方から吸込まれる。
【0048】
すなわち、以上のようにファン71の回転により生起された風は、底部空隙BGから側部空隙を旋回して、糠出口84を通って糠溜め61に流入し、この糠溜めの風戻し口65を経て分離かご31内の米層の上側に戻されて米層に供給されるという循環を繰り返すものである。
【0049】
この強制循環空気流の生成により、既述のようにかご底壁32b及びかご周壁32aの分離孔から排出される糠を、前記空隙BG、SGに排出される傍から、既述の循環空気流に乗せて搬送できる。それにより、糠溜め61に搬送された糠は、前記上部壁面62aに循環空気流が当って方向転換されることに伴い、この気流から分離され自重により落下して糠溜め容器62内の下部に溜められる。このときの糠の落下経路を図1に点線矢印で示す。以上のような糠の自動搬出により、玄米から分離された糠が底部空隙BGに溜まることがなくなり、この糠を容器21外の温度条件が低い糠溜め61に排出して溜めることができる。
【0050】
以上のようにファン71により生起された風は、分離かご31に沿って周り続けたり、糠溜め61で行き止まりとなることがなく、既述のように糠溜め61及び分離かご内31の米層を通って循環されるので、容器21内から糠溜め61への糠の搬送性能を向上できる。
【0051】
既述のようにファン71により生起された風が分離かご31内の米層を通過して循環するので、この風に米を積極的に晒すことができる。そのため、精米に伴い摩擦熱が発生するにもかかわらず、米の温度上昇を有効に抑制できる。この場合、米との熱交換で昇温した循環空気流の熱はそれが接する部材によって吸収されるとともに、前記部材の熱は大気中に自然放出されるから、米層にその上方から供給される循環空気流の温度は、常に米の温度より低く、よって、既述のように米の温度上昇を有効に抑制できる。しかも、以上の空気循環に伴って容器蓋51の通気孔54の一部からは外気が引き込まれて混じるので、それによって循環空気流の温度を下げることができる。なお、本発明において容器蓋51の通気孔54は省略することもできる。
【0052】
又、分離かご31内の米層上に循環空気を戻すにあたり、本実施形態では、分離かご31の上端より上側において容器蓋51と分離かご31との間に形成された空間に空気を戻している。つまり、分離かご31より上方に風戻し口65が配置されるので、分離かご31の上部に風戻し口65を接続するため凹みや孔等の加工を要しない。よって、分離かご31の構成を複雑にしないで済むとともに、米が入った状態の分離かご31を移動させる場合に米が多少動揺しても、分離かご31の上部側から米が漏れないようにできる。
【0053】
そして、風戻し口65を有する糠戻し風路は、糠溜め蓋63に形成されていて糠溜め61において糠から分離された糠溜め61内上部の空気を導くので、米層にその上から戻される空気流に含まれる糠の量を極小とできる。さらに、糠戻し風路を糠溜め蓋63で形成したことにより、糠戻し風路を形成するための専用の部品を要することがなく、部品数及びコストを減らすことができる。
【0054】
しかも、既述のように米層の上側に循環空気を戻すために、糠溜め61に糠を導く糠出口84の上側に風戻し口65を配置したから、両口84、65の大きさが互いに相手を制約することがない。そのため、制限されたスペースの中で両口84、65の形状を大きく確保でき、かつ、両口84、65を形状的にも単純な横長な長四角筒状とすることができる。したがって、前記空気流の強制循環がより容易になるだけではなく、これら糠出口84及び風戻し口65に対する糠の付着が抑制されるので、使用後の洗浄性も良くなり使い勝手が向上する。
【0055】
なお、本発明は前記一実施形態には制約されない。例えば、本発明は、米以外の穀粒に対して精米と同様の処理を実施することが可能である。更に、本発明において、容器は精米機本体とは別体ではなく、精米機本体から取外せないように一体的に設けられていてもよい。
【0056】
更に、本発明は、前記一実施形態のように糠出しリングを用いる構成には制約されない。つまり、容器の上部に糠出口を形成し、容器の上端開口縁に張出しフランジを載せて容器に分離かごを直接支持するようにし、糠出口に接続された糠溜めの風戻し口を張出しフランジ上に重ねるとともに、張出しフランジを容器の上端開口縁と容器蓋の周部との間で挟んで分離かご及び糠溜めを固定する構成の精米機にも適用できる。
【0057】
又、本発明は、容器の下部より下側に糠溜めを設けた精米機にも適用できる。この場合、一端部に風戻し口を設けたパイプ部材(戻し風路)を用いて、この他端部を前記糠溜めに連通するように接続し、糠溜め内で糠と分離された空気を分離かご内の米の層上に戻すように、風戻し口を、前記第1実施形態と同様に或いは蓋に設けた糠入口に接続して、実施すればよい。
【0058】
【発明の効果】
請求項1〜4に係る発明及び請求項5に係る発明によれば、米の温度上昇を効果的に抑制しつつ精米できるとともに、糠溜めへの糠の搬送性能を向上できる精米機及び精米方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る精米機の断面図。
【図2】図1の精米機が備える精米アタッチメントを示す縦断面図。
【図3】図1の精米機が備える精米アタッチメントをその容器蓋を省略して示す横断面図。
【図4】(A)は図2の精米アタッチメントが備える糠出しリングを示す平面図。
(B)は糠出しリングを図4(A)中矢印Z方向から見て示した図。
【図5】図1の精米機の糠出口と糠溜めと容器蓋との相互関係を分解して示す斜視図。
【符号の説明】
1…精米機本体
2…精米機本体
5…駆動機構
6…駆動モータ
8…駆動軸
21…容器
21b…容器の底壁
27…回転軸
31…分離かご
32b…かご底壁
BG…底部空隙
SG…周部空隙
41…かき回し具
51…容器蓋
61…糠溜め
63…糠溜めの蓋(戻し風路)
65…戻し風路の風戻し口
71…ファン
81…糠出しリング
84…糠出口

Claims (5)

  1. 駆動軸及びこの駆動軸を回転させる駆動モータを有する精米機本体と、この精米機本体上に設けられ、底壁に、この底壁を貫通して軸支され前記駆動軸に接続される回転軸を有した容器と、この容器に収容されるとともに、米から糠を分離する多数の分離孔を有した有底筒状の分離かごと、この分離かご内で前記回転軸に取付けられて回転されるかき回し具と、前記容器の上端開口を閉じる着脱可能な容器蓋と、前記容器と分離かごとの間の空隙に連通して前記容器の外側に設けられた糠溜めと、前記容器の底壁と前記分離かごの底壁との間に位置して前記回転軸に取付けられて糠を前記糠溜めに搬出するファンと、前記分離かごに投入された米の層より上側と前記糠溜め内とを連通して設けられ糠溜めの空気を前記米層上に導く戻し風路と、を備える精米機。
  2. 請求項1に記載の精米機において、前記戻し風路の風戻し口を、前記分離かごの上端より上側に配置した。
  3. 請求項1又は2に記載の精米機において、前記戻し風路を、前記糠溜め容器の上部に設けた。
  4. 請求項1に記載の精米機において、前記空隙に連通する横長形状の糠出口を有し、この糠出口が前記糠溜めの糠入口に嵌合され、前記戻し風路が横長形状の風戻し口を有し、この風戻し口が前記糠出口上に配置されている。
  5. 容器内に収容された分離かご内でかき回し具を回転させることにより米から分離される糠を、前記分離かごの多数の分離孔を通して前記容器内に排出し、この糠を前記かき回し具と共に回転されるファンにより前記容器外に設けられた糠溜めに搬出し、前記糠溜め内の空気を、前記ファンの送風力で前記分離かご内に投入された米の層の上方に戻して前記米の層に通しながら精米することを特徴とする精米方法。
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