JP3696437B2 - 印鑑 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸筒の一端側を開閉する蓋を備えた印鑑に関し、特に、その蓋の開閉を改良した印鑑に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の印鑑としては、例えば、実用新案登録番号第2525535号、同2519819号等に記載されたものがある。
【0003】
これらの公報に記載された印鑑は、筆記具と一体となっており、後軸の後端部内には印字体が設けられている。後軸の外周に軸方向に推移可能にキャップが被嵌されており、キャップの頂端開口部にその開口部を開閉する蓋体が装着されており、蓋体は開口部を自動的に閉塞するようバネによって付勢されている。
【0004】
そして、印鑑を使用する場合には、キャップを後軸に対して前進させることにより、後軸の後端部内に設けられた印鑑の周囲にあるカバーが蓋体を押圧して、前記キャップの開口部より印鑑を後方へ突出させて、捺印ができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の印鑑付き筆記具では、蓋体を閉塞するためのバネが必要であり、バネの取り付けまたはそのバネ力の設定に手間を要し、部品点数も多くなり、コストが高くなるという課題がある。
【0006】
また、印鑑のカバーが蓋体を押圧する構成となっているため、印鑑の周囲に付いたインキによりカバーが汚れるおそれもある。
【0007】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、請求項1ないし請求項22記載の発明は、蓋を閉塞または開放する方向に付勢するバネを使用することなく、また、蓋の開閉と、印字体の繰出しとを独立的に行うことができる印鑑を提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の印鑑は、軸筒と、軸線方向に繰出し可能とされ、軸筒内に収納された位置と軸筒の一端側から突出した位置に移動可能な印字体と、軸線方向に直交する第1回動軸を中心として軸筒の一端側を開閉可能に軸筒に軸支された蓋と、軸筒に対して軸線方向に摺動可能なガイドストッパーと、印字体に連結される印鑑受けと、を備え、
ガイドストッパーの一端が前記第1回動軸に平行な第2回動軸において前記蓋に軸支されており、印字体が軸筒内に収納された状態で、印鑑受けが前記ガイドストッパーに対して軽く係合しており、印鑑受けが軸線方向に繰り出されたときに印鑑受けと共にガイドストッパーが軸線方向に摺動し、第2回動軸を軸線方向に移動させて前記蓋を第1回動軸の回りで揺動させる一方で、その後、印鑑受けとガイドストッパーとの係合が外れて印鑑受けがガイドストッパーから独立的に繰り出されることを特徴とする。
【0009】
印鑑受けは、印字体が軸筒内に収納された状態で、ガイドストッパーに対して軽く係合しているので、印鑑受けが繰り出されたときに、印鑑受けとガイドストッパーが軸筒に対して軸線方向に摺動する。これによって、第2回動軸が軸線方向に移動し、蓋は第1回動軸を中心として回動し、軸筒の一端側を開放する。さらに、印鑑受けが繰り出されると、印鑑受けとガイドストッパーとの係合が外れるので、印鑑受けがガイドストッパーから独立的に繰り出されて、印字体が軸筒の一端側から十分に突出する。
【0010】
印鑑受けが退没されると、逆の動作によって、印字体が退没し、蓋が軸筒の一端側を閉鎖する。
【0011】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、前記ガイドストッパーには摺動孔が形成されており、印鑑受けには該摺動孔にはめ込まれる突起が形成され、摺動孔は、その端部が幅広部でその中間部が幅狭部となっており、前記幅広部において印鑑受けの突起が軽く係合されることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のものにおいて、印鑑受けの突起が、前記ガイドストッパーの摺動孔の幅狭部を抵抗を受けながら移動可能であることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のものにおいて、軸筒に対して相対回転可能な操作筒と、該操作筒と一体的に回動し、軸筒内を螺旋状に進みながら軸線方向に移動可能な印鑑押出スライダーと、をさらに備えており、印鑑押出スライダーに相対回転可能に前記印鑑受けが連結され、操作筒と軸筒との間の相対回転によって、印鑑押出スライダーが印鑑受け及び印字体を軸線方向に繰り出すことを特徴とする。
【0014】
また、請求項5記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のものにおいて、印鑑受けが、軸筒に対して相対回転不能且つ軸方向移動可能に収設されており、軸筒を印鑑受けに対して軸方向に移動させることによって印鑑受け及び印字体が繰り出されることを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項5記載のものにおいて、印字体が軸筒の一端側から突出した状態において、前記印鑑受けとガイドストッパーとを係合する第2係合手段をさらに備えることを特徴とする。
【0016】
請求項7記載の発明は、請求項6記載のものにおいて、前記第2係合手段が、ガイドストッパーの他端側に形成された係合凹部(56h)と、印鑑受けの側面に形成された第2突起(42b)とで構成され、印字体が軸筒の一端側から突出した状態で、係合凹部(56h)が第2突起(42b)を弾性的に抱持することを特徴とする。
【0017】
請求項8記載の発明は、請求項6記載のものにおいて、前記第2係合手段が、ガイドストッパーの他端側に形成された係合突部(74g)と、印鑑受けの側面に取り付けられた板バネ(76)とで構成され、印字体が軸筒の一端側から突出した状態で、板バネ(76)が係合突部(74g)を弾性的に抱持することを特徴とする。
【0018】
請求項9記載の発明は、請求項6記載のものにおいて、前記第2係合手段が、ガイドストッパーの他端側に形成された係合片(84h)と、印鑑受けの側面に形成された係合突起(82b)とで構成され、印字体が軸筒の一端側から突出した状態で、係合片(84h)と係合突起(82b)とが弾性的に係止されることを特徴とする。
【0019】
請求項10記載の発明は、請求項6記載のものにおいて、前記第2係合手段は、ガイドストッパーの他端側に形成された係合片(84h)と、印鑑受けの側面に取り付けられた板バネ(94)とで構成され、印字体が軸筒の一端側から突出した状態で、係合片(84h)と板バネ(94)とが弾性的に係止されることを特徴とする。
【0020】
請求項11記載の発明は、請求項5ないし10のいずれかに記載のものにおいて、印字体が軸筒の一端側から突出した状態において、前記印鑑受けと軸筒とを係合する戻り阻止手段をさらに備えることを特徴とする。
【0021】
請求項12記載の発明は、請求項11記載のものにおいて、前記戻り阻止手段が、印鑑受けまたは軸筒のいずれか一方に取り付けられたOリング(66)であり、Oリング(66)は印字体が軸筒の一端側から突出した状態において、印鑑受けまたは軸筒のいずれか他方に強く圧接されることを特徴とする。
【0022】
請求項13記載の発明は、請求項11記載のものにおいて、前記戻り阻止手段が、印鑑受けの外面または軸筒の内面いずれか一方に形成された弾性片(152b)の先端に設けられた係止部(152c)と、印鑑受けの外面または軸筒の内面のいずれか他方に突設された被係止部(150a)とで構成され、印字体が軸筒の一端側から突出した状態において、係止部(152c)と被係止部(150a)とが弾性的に係止されることを特徴とする。
【0023】
請求項14記載の発明は、請求項5ないし13のいずれかに記載のものにおいて、印字体が軸筒内に収納された状態において、前記印鑑受けと軸筒とを係合する第3係合手段をさらに備えることを特徴とする。
【0024】
請求項15記載の発明は、請求項14記載のものにおいて、前記第3係合手段が、軸筒の他端側端部内面に形成された係合突起(100a)と、印鑑受けの他端側外面に形成された被係合突起(102c)とで構成され、印字体が軸筒内に収納された状態で、前記軸筒の他端側端部内面に形成された係合突起(100a)と前記印鑑受けの他端側外面に形成された被係合突起(102c)とが弾性的に係止されることを特徴とする。
【0025】
また、請求項16記載の発明は、請求項14記載のものにおいて、前記第3係合手段が、軸筒の他端側端部内面に形成された係合突起(100a)と、印鑑受けの他端側外面に形成された被係合凹部(112c)とで構成され、印字体が軸筒内に収納された状態で、前記軸筒の他端側端部内面に形成された係合突起(100a)と前記印鑑受けの他端側外面に形成された被係合凹部(112c)とが弾性的に係止されることを特徴とする。
【0026】
請求項17記載の発明は、請求項14記載のものにおいて、前記第3係合手段が、印鑑受けに連結された金属リング(114)に形成された弾性凸部(114a)であり、印字体が軸筒内に収納された状態で、弾性凸部(114a)が軸筒に弾接することを特徴とする。
【0027】
請求項18記載の発明は、請求項14記載のものにおいて、前記第3係合手段が、印鑑受けに形成された突起(122a)と、軸筒に形成されて該突起(122a)を収容する軸溝(120a)であり、印字体が軸筒内に収納された状態で、突起(122a)が軸溝(120a)の幅狭部(120b)に係合されることを特徴とする。
【0028】
請求項19記載の発明は、請求項5または6記載のものにおいて、印字体が軸筒内に収納された状態において、前記印鑑受けと軸筒とを係合する第3係合手段をさらに備え、該第3係合手段は、印鑑受けの外面または軸筒の内面いずれか一方に形成された弾性片(152b)の先端に設けられた係止部(152c)と、印鑑受けの外面または軸筒の内面のいずれか他方に突設された被係止部(150a)とで構成され、印字体が軸筒内に収納された状態において、係止部(152c)と被係止部(150a)とが弾性的に係止されることを特徴とする。
【0029】
また、請求項20記載の発明は、請求項5記載のものにおいて、印鑑受けの外面または軸筒の内面いずれか一方に弾性片(152b)が形成され、この弾性片(152b)の先端に係止部(152c)が設けられ、印鑑受けの外面または軸筒の内面のいずれか他方に、印鑑受けの繰り出し長さに対応して軸方向に亘り被係止部(150a)が突設され、印字体が軸筒の一端側から突出した状態において、係止部(152c)と被係止部(150a)の軸方向の一方の端部(150a2)とが弾性的に係止されると共に、印字体が軸筒内に収納された状態において、係止部(152c)と被係止部(150a)の軸方向の他方の端部(150a1)とが弾性的に係止されることを特徴とする。
【0030】
また、請求項21記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のものにおいて、印鑑受けは、軸筒に対して相対回転不能且つ軸方向移動可能に収設されると共に、軸筒に形成された軸孔(130d)にはめ込まれる操作釦(144b)を有しており、操作釦(144b)を軸孔(130d)に摺動させることによって印鑑受け及び印字体が繰り出されることを特徴とする。
【0031】
請求項22記載の発明は、請求項21記載のものにおいて、前記軸孔(130d)の両端が、操作釦(144b)を係合する幅広部となっていることを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。尚、以下の実施の形態ではいずれも筆記具の組み合わされたものについて説明するが、必ずしも、筆記具と組み合わされずに、印鑑単独となったものであっても同様に適用できることは言うまでもない。
【0033】
(第1の実施の形態)
図1ないし図5を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。
【0034】
図において、10は軸筒であり、軸筒10の一端側にインキ浸透型の印字体12が設けられている。軸筒10の他端側には、軸筒10に対して回動可能に操作筒14の一端が嵌入されており、さらに、操作筒14の他端には先具16が螺着されて、先具16から筆記軸であるインキレフィール20のペン先20aが突出している。
【0035】
操作筒14の一端は、軸筒10内を軸線方向に伸びる案内部14aとなっており、案内部14aには軸線方向に伸びる案内孔14b(図1では上下に各1個ずつ)が形成されている。
【0036】
軸筒10の内周面には、前記案内孔14bの部分に対応して、螺旋溝10aが形成されている。そして、案内孔14bを通過して螺旋溝10aに嵌合する突起22aを備えた印鑑押出スライダー22が軸筒10内で回転可能に配設されている。印鑑押出スライダー22に印鑑受け26が相対回転可能に連結される。
【0037】
以上の操作筒14と印鑑押出スライダー22とで印鑑繰出し機構24が構成され、操作筒14を軸筒10に対して回動させると、操作筒14の案内孔14bを貫通する突起22aによって操作筒14と回り止めされた印鑑押出スライダー22が操作筒14と共に回動し、突起22aが螺旋溝10aに沿って移動するために、印鑑押出スライダー22が軸線方向を移動し、よって印鑑受け26を軸線方向に繰出すことができる。
【0038】
印鑑受け26は、印字体12の側面をカバーする印鑑カバー27と共に印字体12を保持している。また、印鑑受け26は、その側面に突起26aを有しており、突起26aがガイドストッパー28の摺動孔28aに摺動可能にはめ込まれている。
【0039】
ガイドストッパー28は、軸筒10の周方向の一部で中ぐりが大きくなったところに収設され、軸筒10に対して摺動可能となっている。図4に示したように、ガイドストッパー28の摺動孔28aは、その両端部28b、28cが幅広部で、中間部28dは幅狭部となっている。そして、端部28b、28cでは、前記印鑑受け26の突起26aがちょうど良く適合されているのに対して、端部28bから中間部28dに移行するには抵抗があり、突起26aは自由に端部28bから中間部28dへと移動することはできないようになっている。結果として、突起26aはガイドストッパー28に対してその端部28b(または、28c)において軽く係合されることになる。ガイドストッパー28の一端28eは延長されて、一端28eに後述の第2回動軸34となる枢ピンが挿入される挿入孔28fが形成されている。
【0040】
軸筒10には、印字体12の設けられた一端側を開閉する蓋30が取り付けられている。即ち、蓋30の基部30aには、軸線方向に直交する挿入孔30bが形成されており、挿入孔30bに挿入された枢ピンが第1回動軸32となって、第1回動軸32を中心として軸筒10の一端側を開閉可能に蓋30が軸筒10に軸支されている。
【0041】
また、蓋30の基部30aには、前記挿入孔28fに挿入された枢ピンによってガイドストッパー28の一端28eが軸支されており、枢ピンが第2回動軸34を構成している。
【0042】
また、符号33は、ペン先20を保護するキャップを示している。キャップ33は、操作筒14に対して着脱可能に装着される一方、装着された状態では操作筒14の摩擦力によって操作筒14と共に回動することができるようになっている。
【0043】
以上のように構成される印鑑の動作手順を以下に説明する。図1に示すように、蓋30が閉鎖された状態から操作筒14及び/またはキャップ33をある方向に回動させると、前述のように操作筒14と回り止めされた印鑑押出スライダー22の突起22aが軸筒10の螺旋溝10aに沿って軸線方向を図中、右方向に移動し、印鑑受け26を同じ方向に押し出す。印鑑受け26の突起26aは、ガイドストッパー28の端部28bに位置付けられており、前述したようにその場所で軽く係合されているので、ガイドストッパー28は、図2に示したように、印鑑受け26と共に右方向にLだけ移動する。こうしてガイドストッパー28の一端28eと共に第2回動軸34が右方向へLだけ移動し、蓋30の基部30aは、固定的な第1回動軸32を中心として、図中左回りに回転し軸筒10の一端側を開放する。さらに、操作筒14及び/またはキャップ33の回動を続けると、蓋30が第1回動軸32に拘束されており、ガイドストッパー28はこれ以上に右方向へ移動することはできないため、印鑑受け26の突起26aは、ガイドストッパー28の端部28bとの係合から外れて中間部28dへと移動して、摺動孔28aを摺動する。この際に、中間部28dは、幅狭部となっており、突起26aに抵抗を与えて突起26aを両脇から締め付けるために、印鑑受け26がふらつくことなく、まっすぐに軸線方向を移動することができる。そして、印鑑受け26と共に印字体12が繰出される。印鑑受け26の突起26aが摺動孔28aの端部28cへと到達すると、中間部28dからの抵抗から解放されるため、操作者は節度感を得ることができる。印鑑受け26は再びガイドストッパー28に係合され、図3に示す状態となり、この状態で印字体12を所望の場所に向けて押し付けることで、押印することができる。
【0044】
また、使用後に印字体12を収納するときには、先と反対の方向に操作筒14またはキャップ33を回動する。これにより、印鑑受け26は図中左方向に移動し、摺動孔28aの端部28cに係合されていた突起26aが摺動孔28aの中間部28dへと移動する。このとき、ガイドストッパー28が印鑑受け26と共に移動しても構わないが、好ましくは、蓋30と第1回動軸32である枢ピンとの間の摩擦によって、ガイドストッパー28は蓋30と共に静止しており、印鑑受け26の突起26aがガイドストッパー28の摺動孔28aを移動することが望ましい。そして、印鑑受け26の突起26aが摺動孔28aの端部28bに到達した後、ガイドストッパー28が印鑑受け26と共に左方向にLだけ移動する。これにより、ガイドストッパー28の一端28eと共に第2回動軸34が左方向へLだけ移動し、蓋30は、固定的な第1回動軸32を中心として、図中右回りに回転し軸筒10の一端側を閉鎖する。
【0045】
以上のように、バネ等の弾性部材を蓋30に使用せずに、操作筒14の操作だけで蓋30の開閉を確実に行うことができる。また、蓋30の開閉と印字体12の繰出しが独立的に行われ、印字体12またはその印鑑カバー27が蓋30に接触しないため、蓋30がインキで汚れることもない。
【0046】
(第2の実施の形態)
図6ないし図10を用いて本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0047】
図において、40は軸筒であり、軸筒40の一端側に印字体12が設けられている。軸筒40の他端側は、公知の複合筆記具となっている。即ち、複合筆記具は、軸筒40に対して相対回動不能に且つ軸線方向に摺動可能に収設された印鑑受け42と、印鑑受け42内で印鑑受け42に対して回動可能に収設された連結鞘44と、連結鞘44を介して印鑑受け42に対して回動可能に連結された先筒46と、印鑑受け42及び先筒46の中に収容された複数(本例では3本)の筆記軸48と、筆記軸48の後端が挿入され、連結鞘44の摺動溝44aを摺動可能なスライダー50と、筆記軸48を後方へ付勢するバネ52と、から主に構成される。スライダー50に設けられたカム係合突起50aが、印鑑受け42の内周面に形成されたカム突起42dの先端に係合することで、そのスライダー50に連結された筆記軸48が前進して、その筆記先が先筒46より突出した状態に保持されるものである。
【0048】
但し、複合筆記具は一例であり、必ずしも複合筆記具である必要はなく、第1の実施の形態で示したような繰出されない、固定的なレフィールであってもよい。
【0049】
印鑑受け42は、印鑑受台54に一体的に連結されており、印鑑受台54及び印鑑カバー27と共に印字体12を保持している。また、印鑑受け42は、その側面に突起42aを有しており、突起42aがガイドストッパー56の摺動孔56aに摺動可能にはめ込まれている。
【0050】
ガイドストッパー56は、図10に示したように、軸筒40の周方向の一部で中ぐりが大きくなったところに収設され、軸筒40に対して摺動可能となっている。図8に示したように、ガイドストッパー56の摺動孔56aは、その両端部56b、56cが幅広部で、中間部56dは幅狭部となっている。そして、端部56b、56cでは、前記印鑑受け42の突起42aがちょうど良く適合されているのに対して、端部56bから中間部56dに移行するには抵抗があり、突起42aは自由に端部56bから中間部56dへと移動することはできないようになっている。結果として、突起42aはガイドストッパー56に対してその端部56b(または、56c)において軽く係合されることになる。また、摺動孔56aの両側には、これに平行に側孔56g、56gが形成されており、ガイドストッパー56の全幅が一定でありながら、側孔56gの孔幅が変動することで、摺動孔56aの孔幅が可変となる。さらに、ガイドストッパー56の一端56eは延長されて、第2回動軸34となる枢ピンが挿入される挿入孔56fが形成されている。また、ガイドストッパー56の他端には、他端側に開放された係合凹部56hが形成されている。
【0051】
係合凹部56hに対応して、印鑑受け42の側面には、第2突起42bが形成されており(図9参照)、係合凹部56hと第2突起42bとは第2係合手段を構成しており、係合凹部56hが第2突起42bを弾性的に抱持可能となっている。
【0052】
印鑑受け42の側面には、さらに突条42c(図6、図10参照)が形成されており、突条42cは軸筒40の軸線方向の溝40bにはめ込まれて、軸筒40に対する印鑑受け42の回り止めとなっている。
【0053】
軸筒40には、印字体12の設けられた一端側を開閉する蓋30が取り付けられており、第1の実施の形態と同じように、蓋30の基部30aに形成された挿入孔30bに挿入された枢ピンが第1回動軸32となって、第1回動軸32を中心として軸筒40の一端側を開閉可能に軸筒40に軸支されている。
【0054】
また、蓋30の基部30aには、前記挿入孔56fに挿入された枢ピンによってガイドストッパー56の一端56eが軸支されており、枢ピンが第2回動軸34を構成している。
【0055】
以上のように構成される印鑑の動作手順を以下に説明する。
【0056】
図6に示すように、蓋30が閉鎖された状態から軸筒40を、その他端側、即ち、先筒46の方(図中左側)へ押し下げると、印鑑受け42の突起42aは、ガイドストッパー56の端部56bに位置付けられており、前述したようにその場所で軽く係合されているので、ガイドストッパー56は、印鑑受け42と共に、軸筒40に対して相対的に図中右方向に少しだけ移動する。こうしてガイドストッパー56の一端56eと共に第2回動軸34が右方向へ少しだけ移動し、蓋30の基部30aは、固定的な第1回動軸32を中心として、図中左回りに回転し軸筒40の一端側を開放する。さらに、軸筒40を図中左側へ押し下げると、蓋30が第1回動軸32に拘束されており、ガイドストッパー56は軸筒40に対してこれ以上に右方向へ移動することはできないため、印鑑受け42の突起42aは、ガイドストッパー56の端部56bとの係合から外れて中間部56dへと移動して、摺動孔56aを摺動する。そして、印鑑受け42と共に印字体12が繰出される。印鑑受け42の突起42aが端部56cへと到達すると、中間部56dからの抵抗から解放されるため、操作者は節度感を得ることができる。同時に、第2突起42bがガイドストッパー56の係合凹部56hに弾性的に抱持され、印鑑受け42は再びガイドストッパー56に係合され、図7に示す状態となり、この状態で印字体12を所望の場所に向けて押しつけることで、押印することができる。押印の際に、軸筒40を持って印字体12を紙面等に押し付けると、印字体12に対して退没する方向の力が作用するが、印鑑受け42の突起42aがガイドストッパー56の摺動孔56aの端部56cに軽く係合され、且つ印鑑受け42の第2突起42bが係合凹部56hに係合するため、印字体12(印鑑受け42)とガイドストッパー56との間の係合は強いものとなっている。従って、印字体12はガイドストッパー56によって拘束され、簡単に退没することはない。
【0057】
使用後に印字体12を収納するときには、軸筒40を押し戻すことによって、第1の実施の形態と同様に、蓋30が軸筒40の一端側を閉鎖する状態に戻る。
【0058】
(第3の実施の形態)
図11及び図12を参照して本発明の第3の実施の形態を説明する。図において、前実施の形態と同一の部材は同一の符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0059】
図において、60は軸筒であり、軸筒60の一端側に印字体12が設けられている。軸筒60の他端側は、第2の実施の形態と同じ複合筆記具となっている。
【0060】
軸筒60に対して相対回動不能に且つ軸線方向に摺動可能に収設された印鑑受け62が、印鑑受台54に一体的に連結されており、印鑑受台54及び印鑑カバー27と共に印字体12を保持している。また、印鑑受け62は、その側面に突起62aを有しており、突起62aがガイドストッパー64の摺動孔64aに摺動可能にはめ込まれている。ガイドストッパー64は、係合凹部56hがないのを除き、ガイドストッパー56と同じものである。
【0061】
さらに、印鑑受け62の外周面には、戻り阻止手段としてのOリング66,66が嵌めこまれて、軸筒60の内周面に接している。軸筒60の内周面には、図12に示したように、複数のリブ60aが形成されており、Oリング66が軸筒60の内周面に摺接する際にOリング66のねじれを防止する役割をしている。さらに、軸筒60の内周面のリブ60aの形成されている部分は、その内径が、一端側、即ち印字体12に近づくに連れて小さくなっている。また、軸筒60のリブ60aよりもさらに一端側に形成された軸線方向の溝60bは、印鑑受け62の突条62bがはめ込まれて、軸筒60に対する印鑑受け62の回り止めとなっている。
【0062】
この印鑑においても、蓋30が閉鎖された状態から軸筒60を押し下げると、第2の実施の形態と同じ動作によって、蓋30が開き、印字体12を使用することができるようになる。軸筒60が押し下げられると、その内径が変化しているために、Oリング66が軸筒60に対してより圧接されるようになる。従って、完全に印字体12が軸筒60よりも外方に突出した状態では、Oリング66が強く軸筒60に対して圧接されるために、印字体12を紙面等に押し付けても、印鑑受け62がOリング66等によって、軸筒60の中に退没することを阻止される。こうして、確実に押印することができる。
【0063】
使用後に印字体12を収納するときには、軸筒60を押し戻すことによって、蓋30が軸筒60の一端側を閉鎖する状態に戻る。
【0064】
(第4の実施の形態)
図13及び図14を参照して本発明の第4の実施の形態を説明する。図において、前実施の形態と同一の部材は同一の符号を付し、その詳細説明を省略する。図において、70は軸筒であり、軸筒70の一端側に印字体12が設けられている。軸筒70の他端側は、第2または第3の実施の形態と同じ複合筆記具となっている。
【0065】
軸筒70に対して相対回動不能に且つ軸線方向に摺動可能に収設された印鑑受け72が、印鑑受台54に一体的に連結されており、印鑑受台54及び印鑑カバー27と共に印字体12を保持している。また、印鑑受け72は、その側面に突起72aを有しており、突起72aがガイドストッパー74の摺動孔74aに摺動可能にはめ込まれている。
【0066】
図14に示したように、ガイドストッパー74の摺動孔74aは、幅広部となった両端部74b,74cと、幅狭部となった中間部74dとを有している。また、ガイドストッパー74の一端74eは延長されて、第2回動軸34となる枢ピンが挿入される挿入孔74fが形成されている。また、ガイドストッパー74の他端には、係合突部74gが形成されている。
【0067】
一方の印鑑受け72の外周面には、突起72aよりも他端側に離間されて、板バネ76が取り付けられており、板バネ76は、その前記ガイドストッパー74の係合突部74gを弾性的に抱持することができるようになっており、係合突部74gと板バネ76とは、第2係合手段を構成している。
【0068】
この印鑑においても、蓋30が閉鎖された状態から軸筒70を押し下げると、第2及び第3の実施の形態と同じ動作によって、蓋30が開き、印字体12を使用することができるようになる。軸筒70が押し下げられると、図14の仮想線で示したガイドストッパー74の摺動孔74aの端部74cに、印鑑受け72の突起72aが軽く係合され、且つガイドストッパー74の係合部74gが板バネ76によって抱持され係合されるために、印字体12を紙面等に押し付けても、印字体12(または印鑑受け72)とガイドストッパー74との間の係合は強いものとなっている。従って、印字体12はガイドストッパー74によって拘束され、簡単に退没することはない。
【0069】
使用後に印字体12を収納するときには、軸筒70を押し戻すことによって、蓋30が軸筒70の一端側を閉鎖する状態に戻る。
【0070】
(第5の実施の形態)
図15を参照して本発明の第5の実施の形態を説明する。図において、前実施の形態と同一の部材は同一の符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0071】
図において、80は軸筒であり、軸筒80の一端側に印字体12が設けられている。軸筒80の他端側は、第2ないし第4の実施の形態と同じ複合筆記具となっている。
【0072】
軸筒80に対して相対回動不能に且つ軸線方向に摺動可能に収設された印鑑受け82が、印鑑受台54に一体的に連結されており、印鑑受台54及び印鑑カバー27と共に印字体12を保持している。また、印鑑受け82は、その側面に突起82aを有しており、突起82aがガイドストッパー84の摺動孔84aに摺動可能にはめ込まれている。ガイドストッパー84は、ガイドストッパー56の係合凹部56hの代わりに、係合片84hを有しているのを除き、ガイドストッパー56と同じものである(図17参照)。
【0073】
一方の印鑑受け82の外周面には、突起82aよりも他端側に離間されて、係合突起82bが形成されており、係合突起82bと前記係合片84hとは、弾性的に係止することができるようになっており、第2係合手段を構成している。
【0074】
この印鑑においても、蓋30が閉鎖された状態から軸筒80を押し下げると、第2ないし第4の実施の形態と同じ動作によって、蓋30が開き、印字体12を使用することができるようになる。軸筒80が押し下げられると、図15の仮想線で示したガイドストッパー84の係合片84hに、印鑑受け82の係合突起82bが係止し、且つガイドストッパー84の摺動溝84aの端部84cに、印鑑受け82の突起82aが軽く係合されるために、印字体12を紙面等に押し付けても、印字体12(または印鑑受け82)とガイドストッパー84との間の係合は強いものとなっている。従って、印字体12はガイドストッパー84によって拘束され、簡単に退没することはない。
【0075】
使用後に印字体12を収納するときには、軸筒80を押し戻すことによって、蓋30が軸筒80の一端側を閉鎖する状態に戻る。
【0076】
(第6の実施の形態)
図16ないし図18を参照して本発明の第6の実施の形態を説明する。図において、前実施の形態と同一の部材は同一の符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0077】
本実施の形態では、第5の実施の形態と比較して、印鑑受け82の外表面に係合突起82bを設ける代わりに、印鑑受け92の外表面に係合突起82bと同様の係合部94aを備えた板バネ94が取り付けられている点で異なり、他の点で同一である。板バネ94と係合片84hは、弾性的に係止することができるようになっており、第2係合手段を構成している。
【0078】
このような構成でも、第4または第5の実施の形態と同様の作用・効果が得られる。
【0079】
(第7の実施の形態)
図19及び図20を用いて本発明の第7の実施の形態を説明する。図において、前実施の形態と同一の部材は同一の符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0080】
本実施の形態では、第2の実施の形態と比較して、軸筒100の他端側端部内面に係合突起100a及びスリット100b(図20参照)が形成されており、印鑑受け102の他端側外面に被係合突起102cが形成されている点が異なり、他の点においては、例えば、突起102a、第2突起102bは、それぞれ42a、42bと同一である。係合突起100aは、スリット100bによって径方向に弾性的に変位可能となっている。
【0081】
この係合突起100aと被係合突起102cは、図19に示した蓋30が閉鎖されて印字体12が軸筒100内に収納されている状態において、弾性的に係止しており、第3係合手段を構成している。これによって、軸筒100が印鑑受け102に対して不用意に他端側、即ち、先筒46の方へ動いて蓋30が開くことがないようになっている。
【0082】
印字体12を使用する場合には、第2の実施の形態と同様に、やや力を加えて、軸筒100を先筒46の方へ押し下げる。このとき、係合突起100aが径方向外側に撓み、係合突起100aが被係合突起102cを乗り越える。以降は、第2の実施の形態と同じ動作によって、蓋30が開き、印字体12が繰り出される。
【0083】
使用後に印字体12を収納するときには、軸筒100を押し戻し、再び係合突起100aに被係合突起102cを乗り越えさせることで、蓋30が軸筒100の一端側を閉鎖する状態に戻る。
【0084】
尚、スリット100bは必ずしも設けなくともよく、軸筒100自身の持つ弾性によってその他端側端部を膨張させて、係合突起100aに被係合突起102cを乗り越えるようにすることも可能である。
【0085】
(第8の実施の形態)
図21及び図22を用いて本発明の第8の実施の形態を説明する。図において、前実施の形態と同一の部材は同一の符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0086】
本実施の形態では、第7の実施の形態と比較して、印鑑受け112の他端側外面に被係合凹部112cが形成されている点が異なり、他の点においては同一である。
【0087】
軸筒100の係合突起100aと被係合突起112cは、蓋30が閉鎖されて印字体12が軸筒100内に収納されている状態において、弾性的に係止しており、第3係合手段を構成している。
【0088】
このような構成でも、第7の実施の形態と同様の作用・効果が得られる。
【0089】
(第9の実施の形態)
図23及び図24を用いて本発明の第9の実施の形態を説明する。図において、前実施の形態と同一の部材は同一の符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0090】
本実施の形態では、第2の実施の形態と比較して、印鑑受台54の外周囲に金属リング114が一体的に被着されており、金属リング114の周囲の複数箇所(図の例では4箇所)において、切り起こしによる弾性凸部114aが形成されている。この弾性凸部114aは、外径方向に張り出しており、図24に示したように、軸筒40に弾接している。この弾性凸部114aは第3係合手段を構成している。
【0091】
これによって、蓋30が閉鎖されて印字体12が軸筒40内に収納されている状態において、弾性凸部114aが軸筒40に弾接することで、軸筒40が印鑑受け42に対して不用意に他端側、即ち先筒46の方へ動いて蓋30が開くことがないようになっている。
【0092】
印字体12を使用する場合には、第2の実施の形態と同様に、やや力を加えて、軸筒40を先筒46の方へ押し下げる。このとき、弾性凸部114aは突っ張ったままではあるが、軸筒40が弾性凸部114aを摺接し、印字体12が完全に繰り出されると(図7参照)、金属リング114は完全に軸筒40外に出る。
【0093】
このような構成でも、第7の実施の形態と同様の作用・効果が得られる。
【0094】
(第10の実施の形態)
図25ないし図27を用いて本発明の第10の実施の形態を説明する。図において、前実施の形態と同一の部材は同一の符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0095】
本実施の形態では、第2の実施の形態と比較して、ガイドストッパー56が収設された部位に対応して、軸筒120に軸方向に伸びる軸溝120aが形成されており、印鑑受け122の突起122aがガイドストッパー56の摺動孔56aを貫通し、軸溝120aまで伸びている点で異なっている。図27に示したように、軸溝120aの他端側は幅狭部120bとなっており、突起122aを係合できる程度となっている。この軸溝120aと突起122aとは、第3係合手段を構成している。
【0096】
このような構成でも、軸筒120が印鑑受け122に対して不用意に他端側、即ち、先筒46の方へ動いて蓋30が開くことがないようになっており、第7の実施の形態と同様の作用・効果が得られる。
【0097】
(第11の実施の形態)
図28ないし図30を用いて本発明の第11の実施の形態を説明する。図において、前実施の形態と同一の部材は同一の符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0098】
図において、130は軸筒であり、軸筒130の一端側に印字体12が設けられている。軸筒130の他端側には、軸筒130に対して回動可能に先筒132の一端が嵌入されており、さらに、先筒132の他端には先具134が螺着されて、先具134、先筒132及び軸筒130内には、筆記軸であるインキレフィール20が収納されている。
【0099】
レフィール20は、リターンスプリング136によって後方へ付勢されており、その後部は筆記体受け138内に嵌挿されて、レフィール20の後端が筆記体受け138の後端部に当接している。筆記体受け138は、先筒132の段部132aとの間に介設された第2リターンスプリング140によって後方へ付勢されていると共に、先筒132の後部内周面に形成されたキー溝132bと嵌合するキー138bによって先筒132と一体的に回転するようになっている。
【0100】
筆記体受け138は、先筒132と軸筒130との間で相対回転を生じさせることによって、筆記体前進機構142によって 先筒132及び軸筒130内を前進、退没することができるようになっている。即ち、筆記体受け138には、その略中間部の周面にカム突起138aが設けられており、カム突起138aは、軸筒130の内周面に形成されたカム傾斜面130aに係止されている。図30に、カム傾斜面130aの展開図を示す。カム傾斜面130aの最後部130bにカム突起138aがあるときに、筆記体受け138及びレフィール20が図28に示す如く退没し、最前部130cにあるときに、筆記体受け138及びレフィール20が前進することになる。
【0101】
軸筒130内には、さらに、軸筒130に対して相対回転不能に且つ軸線方向に摺動可能に印鑑受け144が収設される。即ち、印鑑受け144には操作釦144bが突設されており、この操作釦144bが、軸筒130に形成された軸孔130dにはめ込まれており、軸孔130dを軸線方向に摺動可能である。軸孔130dは、図29に示したように、その両端部130e、130fが幅広で、中間部130gは幅狭となっている。そして、端部130e、130fでは、前記操作釦144bがちょうど良く適合されているのに対して、端部130eから中間部130gに移行するには抵抗があり、操作釦144bは自由に端部130eから中間部130gへと移動することはできないようになっている。結果として、操作釦144bは軸筒130に対してその端部130e及び130fにおいて係合される。
【0102】
以上のように構成される印鑑の動作手順を以下に説明する。
【0103】
図29に示すように、蓋30が閉鎖された状態から、操作釦144に力を加えて軸孔130dの端部130eから脱出させて、中間部130gへと移動させると、印鑑受け144の突起144aは、ガイドストッパー28の端部28bに位置付けられており、その場所で軽く係合されているので、ガイドストッパー28は、印鑑受け144と共に、軸筒130に対して相対的に右方向に少しだけ移動する。こうしてガイドストッパー28の一端28eと共に第2回動軸34が右方向へ少しだけ移動し、蓋30の基部30aは、固定的な第1回動軸32を中心として、図中左回りに回転し軸筒130の一端側を開放する。さらに、操作釦144bを図中右側へ移動させると、蓋30が第1回動軸32に拘束されており、ガイドストッパー28は軸筒130に対してこれ以上に右方向へ移動することはできないため、印鑑受け144の突起144aは、ガイドストッパー28の端部28bとの係合から外れて中間部28dへと移動して、摺動孔28aを摺動する。そして、印鑑受け144と共に印字体12が繰出される。印鑑受け144の突起144aが端部28cへと到達すると、中間部28dからの抵抗から解放されるため、操作者は節度感を得ることができる。同時に、操作釦144bが軸孔130dの端部130fに係合し、印鑑受け144は再びガイドストッパー28及び軸筒130に係合され、この状態で印字体12を所望の場所に向けて押しつけることで、押印することができる。押印の際に、軸筒130を持って印字体12を紙面等に押し付けると、印字体12に対して退没する方向の力が作用するが、印鑑受け144の突起144aがガイドストッパー28の摺動孔28aの端部28cに軽く係合され、且つ印鑑受け144の操作釦144bが軸筒130の軸孔130dの端部130fに係合するため、印字体12(印鑑受け144)とガイドストッパー28及び軸筒130との間の係合は強いものとなっている。従って、印字体12はガイドストッパー28及び軸筒130によって拘束され、簡単に退没することはない。
【0104】
使用後に印字体12を収納するときには、操作釦144bを押し戻すことによって、第1の実施の形態と同様に、蓋30が軸筒130の一端側を閉鎖する状態に戻る。
【0105】
(第12の実施の形態)
図31ないし図33を用いて本発明の第12の実施の形態を説明する。図において、前実施の形態と同一の部材は同一の符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0106】
図において、150は軸筒であり、軸筒150の一端側に印字体12が設けられている。軸筒150の他端側は、第2の実施の形態と同じ複合筆記具となっている。
【0107】
軸筒150に対して相対回動不能に且つ軸線方向に摺動可能に収設された印鑑受け152が、印鑑受台54に一体的に連結されており、印鑑受台54及び印鑑カバー27と共に印字体12を保持している。また、印鑑受け152は、その側面に突起152aを有しており、突起152aがガイドストッパー154の摺動孔154aに摺動可能にはめ込まれている。ガイドストッパー154は、軸筒150の周方向の一部で中ぐりが大きくなったところに収設され、軸筒150に対して摺動可能となっている。ガイドストッパー154の摺動孔154aは、他の実施の形態と同様に、その他端側(図中左側)の端部154bが幅広部で、中間部154dが幅狭部となっている。そして、端部154bから中間部154dへと移動するには抵抗があり、突起152aが自由に端部154bから中間部154dへと移動することができないようになっている。結果として突部152aは、ガイドストッパー154に対してその端部154bにおいて軽く係合されることになる。これに対して、摺動孔154aの一端側(図中右側)の端部154cは、他の実施の形態と同様に幅広部としてもよいが、中間部154dと同じ幅となっていてもよい。
【0108】
さらに、印鑑受け152の外周面には、突起152aと同じ軸線上に突起152aから離間されて径方向に可撓性を持った弾性片152bが形成されている。弾性片152bの先端は、係止部152cとなっている。軸筒150の内周面には、係止部152cが係止される被係止部150aが形成されている。被係止部150aは、軸線方向に、印鑑受け152の繰り出し長さに対応した長さに亘り内径方向へと突出している。そして、図31に示したように、蓋30が閉鎖されて印字体12が収納されている状態では、被係止部150aの他端部(図中左側)150a1に係止部152cが係止されているのに対して、図32に示したように、蓋30が開き印字体12が繰り出されている状態では、被係止部150aの一端部(図中右側)150a2に係止部152cが係止されるようになっている。即ち、係止部152cと被係止部150aの他端部150a1とで第3係合手段を構成しており、また、係止部152cと被係止部150aの一端部150a2とで戻り阻止手段を構成している。係止部152cと被係止部150aの両端部150a1、150a2は、それぞれ係止することができるけれども、強い力を加えれば簡単に係止が外れることができるように、その外表面が角の削られた形状となっていると好ましい。
【0109】
また、印鑑受け152の側面には、前記突起152aと周方向に離間されて複数の突条152dが形成されており、突条152dは、軸筒150の軸線方向に伸びる溝150bにはめ込まれて、軸筒150に対する印鑑受け152の回り止めとなっている。
【0110】
図31に示したように蓋30が閉鎖された状態から軸筒150をその他端側、即ち、先筒46の方へ押し下げると、印鑑受け152の係止部152cが被係止部150aの他端部150a1に係止されていた状態から、弾性片152bが内径方向に撓み、被係止部150aの径方向突出部分が係止部152cを摺動しながら、軸線方向に移動する。印鑑受け152の突起152aは、ガイドストッパー154の端部154bに位置づけられており、前述したようにその場所で軽く係合されているので、第2の実施の形態と同じ動作によって、図32に示したように蓋30が開き、印字体12を使用することができるようになる。軸筒150が押し下げられると、印鑑受け152の係止部152cが被係止部150aの一端部150a2に係止される。これにより、印字体12を紙面等に押し付けても、印鑑受け152が軸筒150の中に退没することが阻止される。こうして、確実に押印することができる。
【0111】
使用後に印字体12を収納するときには、軸筒150を押し戻すと、印鑑受け152の係止部152cが被係止部150aの一端部150a2に係止されていた状態から、再び、弾性片152bが内径方向に撓み、被係止部150aの径方向突出部分が係止部152cを摺動しながら、軸線方向に移動し、被係止部150aの他端部150a1に係止部152cが係止される状態に戻る。同時に、蓋30が軸筒150の一端側を閉鎖する状態に戻る。
【0112】
この実施の形態では、弾性片152b、係止部152c及び被係止部150cによって、押印時の戻り阻止効果と収納時に蓋が不用意に開かないようにする効果の両方の効果を得ることができる。
【0113】
尚、この第12の実施の形態において、弾性片152b及び係止部152cを印鑑受け152に設け、被係止部150cを軸筒150に設けたが、これらを反対にすることもでき、弾性片及び係止部を軸筒の内面に、被係止部を印鑑受けの外面に設けることとすることも可能である。
【0114】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし22記載の発明によれば、蓋の開閉と印字体の繰り出しが、独立的になされるために、蓋が印鑑に触れて汚れるようなことはない。また、蓋を閉じた状態または蓋を開けた状態に保持するためのバネ等が必要無いため、バネ力の調整等が不要であり、安価に製造することができる。
【0115】
請求項2記載の発明によれば、ガイドストッパーの摺動孔の孔幅を変化させることで、簡易に印鑑受けとガイドストッパーとが軽く係合され、且つ、印鑑受けがガイドストッパーから独立的に繰り出される、両方の動作を確実に行わせることができる。
【0116】
請求項3記載の発明によれば、幅狭部において、印鑑受けの突起が締め付けられるため、印鑑受けがふらつくことなく、直線的にガイドストッパーに対して繰り出される。
【0117】
請求項4記載の発明によれば、操作筒と軸筒との間の相対回転によって、軸筒内を螺旋状に進みながら軸線方向に移動可能な印鑑押出スライダーを備えており、軸筒と印鑑押出スライダーとが直線的に軸線方向に相対移動しないため、軸筒を持って印字体を紙面等に押圧したときに、印字体が退没することを阻止することができる。
【0118】
また、請求項5ないし請求項19記載の発明によれば、軸筒を印鑑受けに対して軸方向に移動させることによって印鑑受け及び印字体が繰り出されるため、操作が簡単である。
【0119】
さらに、請求項6ないし請求項10記載の発明によれば、印字体が軸筒の一端側から突出した状態において、第2係合手段が印鑑受けとガイドストッパーとを係合するため、印字体とガイドストッパーとの係合が強いものとなり、印字体はガイドストッパーに拘束され、簡単に退没することを阻止できる。
【0120】
さらに、請求項11ないし13記載の発明によれば、印字体が軸筒の一端側から突出した状態において、戻り阻止手段が印鑑受けと軸筒とを係合するため、印字体と軸筒との係合が強いものとなり、印字体は軸筒に拘束され、印字体を使用したときに簡単に退没することを阻止できる。
【0121】
さらに、請求項14ないし19記載の発明によれば、印字体が軸筒内に収納された状態において、第3係合手段が印鑑受けと軸筒とを係合するため、軸筒が印鑑受けに対して不用意に他端側へ動いて蓋が開くことを防止することができる。
【0122】
また、請求項20記載の発明によれば、弾性片の先端に設けられた係止部と、被係止部との協動作用により、印字体が軸筒の一端側から突出した状態において、印字体を使用したときに簡単に退没することを阻止できると共に、印字体が軸筒内に収納された状態において、軸筒が印鑑受けに対して不用意に他端側へ動いて蓋が開くことを防止することができる。
【0123】
また、請求項21及び22記載の発明によれば、操作釦を軸孔に沿って移動させることによって、印鑑受け及び印字体が繰り出されるため、操作が簡単である。
【0124】
さらに、請求項22記載の発明によれば、操作釦が軸孔の両端において係合されるため、印字体が軸筒内に収納された状態及び印字体が軸筒の一端側から突出した状態において、それぞれ印鑑受けと軸筒とが係合される。従って、印字体を使用する際には印字体が簡単に退没することはなく、印字体が収納されたときには不用意に蓋が開くことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印鑑の第1の実施の形態を表す縦断面図であり、印鑑の印字体が収納され蓋が閉塞した状態を示す。
【図2】第1の実施の形態を表す要部縦断面図であり、印鑑の印字体が繰り出される途中状態を示す。
【図3】第1の実施の形態を表す要部縦断面図であり、印鑑の印字体が完全に繰り出された状態を示す。
【図4】(a)は第1の実施の形態のガイドストッパーの平面図、(b)は(a)中、4b−4b線に沿って見た断面図である。
【図5】第1の実施の形態の蓋側から見た図である。
【図6】本発明に係る印鑑の第2の実施の形態を表す縦断面図であり、印鑑の印字体が収納され蓋が閉塞した状態を示す。
【図7】第2の実施の形態を表す要部縦断面図であり、印鑑の印字体が完全に繰り出された状態を示す。
【図8】(a)は第2の実施の形態のガイドストッパーの平面図、(b)は(a)中、8b−8b線に沿って見た断面図である。
【図9】第2の実施の形態の印鑑受けの平面図である。
【図10】図6の10−10線に沿って見た端面図である。
【図11】本発明に係る印鑑の第3の実施の形態を表す縦断面図であり、印鑑の印字体が収納され蓋が閉塞した状態を示す。
【図12】(a)は第3の実施の形態の軸筒の縦断面図、(b)は(a)の12b−12b線に沿って見た端面図、(c)は(a)の12c−12c線に沿って見た端面図である。
【図13】本発明に係る印鑑の第4の実施の形態を表す要部縦断面図であり、印鑑の印字体が収納され蓋が閉塞した状態を示す。
【図14】第4の実施の形態の印鑑受けとガイドストッパーとの関係を示す説明平面図である。
【図15】本発明に係る印鑑の第5の実施の形態を表す要部縦断面図であり、印鑑の印字体が収納され蓋が閉塞した状態を示す。
【図16】本発明に係る印鑑の第6の実施の形態を表す要部縦断面図(一部断面とせず)であり、印鑑の印字体が収納され蓋が閉塞した状態を示す。
【図17】第6の実施の形態の印鑑受けとガイドストッパーとの関係を示す説明平面図である。
【図18】第6の実施の形態の板バネを表す斜視図である。
【図19】本発明に係る印鑑の第7の実施の形態を表す要部縦断面図であり、印鑑の印字体が収納され蓋が閉塞した状態を示す。
【図20】第7の実施の形態の要部平面図である。
【図21】本発明に係る印鑑の第8の実施の形態を表す要部縦断面図であり、印鑑の印字体が収納され蓋が閉塞した状態を示す。
【図22】第8の実施の形態の要部平面図である。
【図23】本発明に係る印鑑の第9の実施の形態を表す要部縦断面図(一部断面とせず)であり、印鑑の印字体が収納され蓋が閉塞した状態を示す。
【図24】図23の24−24線に沿って見た端面図である。
【図25】本発明に係る印鑑の第10の実施の形態を表す要部縦断面図であり、印鑑の印字体が収納され蓋が閉塞した状態を示す。
【図26】図25の26−26線に沿って見た端面図である。
【図27】第10の実施の形態の軸筒の平面図であり、クリップがない状態を表す。
【図28】本発明に係る印鑑の第11の実施の形態を表す縦断面図であり、印鑑の印字体が収納され蓋が閉塞した状態を示す。
【図29】第11の実施の形態の軸筒の一部底面図である。
【図30】第11の実施の形態の筆記体前進機構を表す展開図である。
【図31】本発明に係る印鑑の第12の実施の形態を表す縦断面図であり、印鑑の印字体が収納され蓋が閉塞した状態を示す。
【図32】第12の実施の形態を表す要部縦断面図であり、印鑑の印字体が完全に繰り出された状態を示す。
【図33】第12の実施の形態の印鑑受けの平面図である。
【符号の説明】
10、40、60、70、80、100、120、130、150 軸筒
12 印字体
14 操作筒
22 印鑑押出スライダー
26、42、62、72、82、102、112、122、144、152 印鑑受け
28、56、64、74、84、154 ガイドストッパー
28a、56a、64a、74a、84a、154a 摺動孔
26a、42a、62a、72a、82a、102a、144a、152a 突起
30 蓋
32 第1回動軸
34 第2回動軸
42b 第2突起(第2係合手段)
56h 係合凹部(第2係合手段)
66 Oリング(戻り阻止手段)
74g 係合突部(第2係合手段)
76 板バネ(第2係合手段)
82b 係合突起(第2係合手段)
84h 係合片(第2係合手段)
94 板バネ(第2係合手段)
100a 係合突起(第3係合手段)
102c 被係合突起(第3係合手段)
112c 被係合凹部(第3係合手段)
114 金属リング
114a 弾性凸部(第3係合手段)
122a 突起(第3係合手段)
120a 軸溝(第3係合手段)
130d 軸孔
144b 操作釦
150a 被係止部
150a1 被係止部の他方の端部(第3係合手段)
150a2 被係止部の一方の端部(戻り阻止手段)
152b 弾性片
152c 係止部(第3係合手段、戻り阻止手段)

Claims (22)

  1. 軸筒と、
    軸線方向に繰出し可能とされ、軸筒内に収納された位置と軸筒の一端側から突出した位置に移動可能な印字体と、
    軸線方向に直交する第1回動軸を中心として軸筒の一端側を開閉可能に軸筒に軸支された蓋と、
    軸筒に対して軸線方向に摺動可能なガイドストッパーと、
    印字体に連結される印鑑受けと、
    を備え、
    ガイドストッパーの一端が前記第1回動軸に平行な第2回動軸において前記蓋に軸支されており、
    印字体が軸筒内に収納された状態で、印鑑受けが前記ガイドストッパーに対して軽く係合しており、
    印鑑受けが軸線方向に繰り出されたときに印鑑受けと共にガイドストッパーが軸線方向に摺動し、第2回動軸を軸線方向に移動させて前記蓋を第1回動軸の回りで揺動させる一方で、その後、印鑑受けとガイドストッパーとの係合が外れて印鑑受けがガイドストッパーから独立的に繰り出されることを特徴とする印鑑。
  2. 前記ガイドストッパーには摺動孔が形成されており、印鑑受けには該摺動孔にはめ込まれる突起が形成され、摺動孔は、その端部が幅広部でその中間部が幅狭部となっており、前記幅広部において印鑑受けの突起が軽く係合されることを特徴とする請求項1記載の印鑑。
  3. 印鑑受けの突起は、前記ガイドストッパーの摺動孔の幅狭部を抵抗を受けながら移動可能であることを特徴とする請求項2記載の印鑑。
  4. 軸筒に対して相対回転可能な操作筒と、該操作筒と一体的に回動し、軸筒内を螺旋状に進みながら軸線方向に移動可能な印鑑押出スライダーと、をさらに備えており、
    印鑑押出スライダーに相対回転可能に前記印鑑受けが連結され、操作筒と軸筒との間の相対回転によって、印鑑押出スライダーが印鑑受け及び印字体を軸線方向に繰り出すことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1に記載の印鑑。
  5. 印鑑受けは、軸筒に対して相対回転不能且つ軸方向移動可能に収設されており、軸筒を印鑑受けに対して軸方向に移動させることによって印鑑受け及び印字体が繰り出されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1に記載の印鑑。
  6. 印字体が軸筒の一端側から突出した状態において、前記印鑑受けとガイドストッパーとを係合する第2係合手段をさらに備えることを特徴とする請求項5記載の印鑑。
  7. 前記第2係合手段は、ガイドストッパーの他端側に形成された係合凹部(56h)と、印鑑受けの側面に形成された第2突起(42b)とで構成され、印字体が軸筒の一端側から突出した状態で、係合凹部(56h)が第2突起(42b)を弾性的に抱持することを特徴とする請求項6記載の印鑑。
  8. 前記第2係合手段は、ガイドストッパーの他端側に形成された係合突部(74g)と、印鑑受けの側面に取り付けられた板バネ(76)とで構成され、印字体が軸筒の一端側から突出した状態で、板バネ(76)が係合突部(74g)を弾性的に抱持することを特徴とする請求項6記載の印鑑。
  9. 前記第2係合手段は、ガイドストッパーの他端側に形成された係合片(84h)と、印鑑受けの側面に形成された係合突起(82b)とで構成され、印字体が軸筒の一端側から突出した状態で、係合片(84h)と係合突起(82b)とが弾性的に係止されることを特徴とする請求項6記載の印鑑。
  10. 前記第2係合手段は、ガイドストッパーの他端側に形成された係合片(84h)と、印鑑受けの側面に取り付けられた板バネ(94)とで構成され、印字体が軸筒の一端側から突出した状態で、係合片(84h)と板バネ(94)とが弾性的に係止されることを特徴とする請求項6記載の印鑑。
  11. 印字体が軸筒の一端側から突出した状態において、前記印鑑受けと軸筒とを係合する戻り阻止手段をさらに備えることを特徴とする請求項5ないし10のいずれか1に記載の印鑑。
  12. 前記戻り阻止手段は、印鑑受けまたは軸筒のいずれか一方に取り付けられたOリング(66)であり、Oリング(66)は印字体が軸筒の一端側から突出した状態において、印鑑受けまたは軸筒のいずれか他方に強く圧接されることを特徴とする請求項11記載の印鑑。
  13. 前記戻り阻止手段は、印鑑受けの外面または軸筒の内面いずれか一方に形成された弾性片(152b)の先端に設けられた係止部(152c)と、印鑑受けの外面または軸筒の内面のいずれか他方に突設された被係止部(150a)とで構成され、印字体が軸筒の一端側から突出した状態において、係止部(152c)と被係止部(150a)とが弾性的に係止されることを特徴とする請求項11記載の印鑑。
  14. 印字体が軸筒内に収納された状態において、前記印鑑受けと軸筒とを係合する第3係合手段をさらに備えることを特徴とする請求項5ないし13のいずれか1に記載の印鑑。
  15. 前記第3係合手段は、軸筒の他端側端部内面に形成された係合突起(100a)と、印鑑受けの他端側外面に形成された被係合突起(102c)とで構成され、印字体が軸筒内に収納された状態で、前記軸筒の他端側端部内面に形成された係合突起(100a)と前記印鑑受けの他端側外面に形成された被係合突起(102c)とが弾性的に係止されることを特徴とする請求項14記載の印鑑。
  16. 前記第3係合手段は、軸筒の他端側端部内面に形成された係合突起(100a)と、印鑑受けの他端側外面に形成された被係合凹部(112c)とで構成され、印字体が軸筒内に収納された状態で、前記軸筒の他端側端部内面に形成された係合突起(100a)と前記印鑑受けの他端側外面に形成された被係合凹部(112c)とが弾性的に係止されることを特徴とする請求項14記載の印鑑。
  17. 前記第3係合手段は、印鑑受けに連結された金属リング(114)に形成された弾性凸部(114a)であり、印字体が軸筒内に収納された状態で、弾性凸部(114a)が軸筒に弾接することを特徴とする請求項14記載の印鑑。
  18. 前記第3係合手段は、印鑑受けに形成された突起(122a)と、軸筒に形成されて該突起(122a)を収容する軸溝(120a)であり、印字体が軸筒内に収納された状態で、突起(122a)が軸溝(120a)に係合されることを特徴とする請求項14記載の印鑑。
  19. 印字体が軸筒内に収納された状態において、前記印鑑受けと軸筒とを係合する第3係合手段をさらに備え、該第3係合手段は、印鑑受けの外面または軸筒の内面いずれか一方に形成された弾性片(152b)の先端に設けられた係止部(152c)と、印鑑受けの外面または軸筒の内面のいずれか他方に突設された被係止部(150a)とで構成され、印字体が軸筒内に収納された状態において、係止部(152c)と被係止部(150a)とが弾性的に係止されることを特徴とする請求項5または6記載の印鑑。
  20. 印鑑受けの外面または軸筒の内面いずれか一方に弾性片(152b)が形成され、この弾性片(152b)の先端に係止部(152c)が設けられ、印鑑受けの外面または軸筒の内面のいずれか他方に、印鑑受けの繰り出し長さに対応して軸方向に亘り被係止部(150a)が突設され、印字体が軸筒の一端側から突出した状態において、係止部(152c)と被係止部(150a)の軸方向の一方の端部(150a2)とが弾性的に係止されると共に、印字体が軸筒内に収納された状態において、係止部(152c)と被係止部(150a)の軸方向の他方の端部(150a1)とが弾性的に係止されることを特徴とする請求項5記載の印鑑。
  21. 印鑑受けは、軸筒に対して相対回転不能且つ軸方向移動可能に収設されると共に、軸筒に形成された軸孔(130d)にはめ込まれる操作釦(144b)を有しており、操作釦(144b)が軸孔(130d)を摺動することによって印鑑受け及び印字体が繰り出されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1に記載の印鑑。
  22. 前記軸孔(130d)の両端は、操作釦(144b)を係合する幅広部となっていることを特徴とする請求項21記載の印鑑。
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