JP3695807B2 - 2次元ドプラ超音波診断装置 - Google Patents

2次元ドプラ超音波診断装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドプラ効果による周波数偏移に基づいて速度データを断面内多点について測定する2次元ドプラ超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
被検体内に送波された超音波は、被検体中の例えば血流のドプラ効果により周波数偏移を受ける。この周波数偏移から血流速度、速度分散、血流強度(パワー)等の血流情報を演算する。2次元ドプラ超音波診断装置は断面内の多点に対して血流情報をリアルタイムで演算できるようにMTIフィルタが装備されている。この多点の血流情報はDSCのフレームメモリ上に2次元分布として展開された後、2次元血流像としてモニタに表示される。
【0003】
ここで、周波数偏移を検出し、血流情報を十分な精度で演算するために、1つの走査方向につき、10回程度の超音波の送受信が一般的に行なわれる。この結果、1回の超音波の送受信で走査線1本分の画像情報が得られるBモード像に比べ、2次元血流像の走査線本数LFはかなり少なくなる。例えば
PRF(超音波パルス繰返し周波数)=4kHz
ND(1走査方向あたりの送受信回数)=10
FR(2次元血流像のフレーム周波数)=20Hz
とすると、
Figure 0003695807
となる。この走査線本数で例えば視野幅5cmの走査を行なうと、得られる血流情報は5cm/20本=2.5mm間隔となり、そのまま表示すると図12(a)に示すように、原理的に速度0の背景16上で血流17は、こま切れの状態で表示されてしまう。このため、超音波走査線間のデータを補間により生成して、図12(b)に示すように、血流17’が分断されないようにして表示することが一般的に行なわれている。
【0004】
この際の補間は、例えば次のように行なわれる。図14に血流像用DSC内の書込み補間回路の構成を示す。速度データDi (iは1以上の整数)は、前段切換器25を介して、分配回路18に送られる。分配回路18は、速度データDi を、例えば隣り合う4本の走査線上の同じ深さの実測された4つの速度データ(実測データ)が同時に出力されるように並べかえる。4つの実測データはそれぞれ対応する乗算器19を介して加算器21に送られここで加算されて、これにより補間データが生成される。各乗算器19には乗算係数発生回路20から乗算係数が供給される。これら乗算係数は、所定の補間関数にしたがって補間点と各実測点との距離に応じて決定される。補間データは、オーバフロー等の後処理を行う後処理回路22を介して後段切換器27に供給される。また、後段切換器27には、前段切換器25からディレイ回路26を介して実測データが供給される。後段切換器27は、実測データと補間データとを制御回路24の制御にしたがって位置整合して図示しないフレームメモリに出力する。このような補間処理が移動平均処理のように4つの実測データの位置が1ピッチずつ移動されて繰り返される。このような補間処理は、リニアスキャンであってもセクタスキャンであっても基本的に同じである。
【0005】
ここで、図13に示すように、細い血流31が超音波の走査線30と略平行に走行しているケースを考えよう。このケースでは従来の補間処理では次のような不具合が発生する。ある段階では、補間に用いる隣接4本の走査線に対して、血流が中央の2本については存在しているが、両端の2本の走査線には存在していないという状況が生じ得る。これは、2つの実測データは所定値以上の速度データを有しているが、他の2つの実測データは所定値に満たない0に近い速度データを有していることを意味する。補間関数は4つの実測データ全てを用いるように且つ乗算係数の合計が1であるように正規化されている。このため、補間データのレベルとしては、0の実測データに引っ張られて低下してしまい、結果的に血流像が見え難くなったり、低階調を出力しないリジェクション機能が装備されているようなときには完全に血流が消えてしまうといった問題があった。また、補間に用いる隣接4本の走査線のうち、例えば右側の2本目が血流の末端であったり、血管壁に相当しているような場合、同様の原理で、この血流の輪郭が膨脹し且つぼやけるといった問題も発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、比較的細い血流であっても鮮明に表現できる2次元ドプラ超音波診断装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る2次元ドプラ超音波診断装置は、被検体の断面を超音波ビームで走査する走査手段と、上記走査手段により得られた超音波エコーに基づいて速度データを上記断面内の多点について測定する手段と、実測されている複数の近隣点の速度データと補間関数とに基づいて、実測されていない点の速度データを補間する補間手段と、上記複数の近隣点の速度データ各々をしきい値と比較する比較手段と、上記比較手段の比較結果にしたがって上記補間関数を変更する変更手段とを具備する。
【0008】
従来では、補間関数は固定的であったが、本発明では実測されている複数の近隣点の速度データ各々としきい値との比較結果にしたがって変更される。したがって、しきい値より低い、つまり0又は0に近い速度データにより補間値が引っ張られて低下することに起因する様々な不具合を解決して、比較的細い血流であっても鮮明に表現できるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る2次元ドプラ超音波診断装置の一実施の形態を説明する。図1に本実施の形態による2次元ドプラ超音波診断装置の構成を示す。走査手段としての超音波プローブ2と送受波回路3は、被検体1に超音波パルスを送波し、被検体1中の血流のドプラ効果により周波数偏移を受けた超音波エコーを受波する。複数の微小圧電素子が先端に配列されている超音波プローブ2としては、セクタスキャン用、図3に示したリニアスキャン用、他のスキャン用のいずれのタイプであってもよい。
【0010】
送受波回路3は、送信系と受信系とを有する。送信系はクロック発生器、レートパルス発生器、送信遅延回路、パルサを含む。クロック発生器はクロックパルスを発生する。レートパルス発生器は、クロックパルスを分周し、例えば5KHzのレートパルスを発生する。このレートパルスはチャンネル数分に分配され、送信遅延回路で超音波をビーム状に集束し、且つ超音波ビームを予定の方向に振るために必要な遅延時間がチャンネル毎に与えられ、パルサに送り込まれる。パルサは、レートパルスを受けたタイミングで高周波の電圧パルスをチャンネル毎に出力する。この電圧パルスは超音波プローブ2の圧電素子に供給される。これにより、圧電素子から超音波ビームがパルス状に被検体1に送波される。この超音波は、組織や血球等の音響インピーダンスの境界で反射する。受信系は、プリアンプ、受信遅延回路、加算器を含む。圧電素子で変換された電気信号は、プリアンプを介して受信遅延回路に送り込まれる。受信遅延回路では超音波エコーをビーム状に集束し、且つ予定の方向からの超音波エコーを受信するために必要な遅延時間がチャンネル毎に与えられる。遅延時間が与えられた電気信号は加算器で加算される。これにより受信信号が生成される。
【0011】
送受波回路3で生成された受信信号は、レシーバ4で検波され、ディジタルに変換された後、BモードデータとしてB/W像用ディジタル・スキャン・コンバータ6に送られる。B/W像用ディジタル・スキャン・コンバータ6では、BモードデータはB/W像用書込み補間回路7で空間的に補間された後、B/W像用フレームメモリ8上にBモードデータの2次元分布として展開され、さらにB/W像用読出し補間回路9で空間的に補間されてBモード画像データとして合成変換部14に送られる。
【0012】
また、送受波回路3で生成された受信信号は、血流情報演算部5にも取り込まれる。血流情報演算部5は、直交位相検波回路、アナログディジタルコンバータ、MTIフィルタ、自己相関器、演算部を含む。直交位相検波回路では受信信号から、血流等の移動体のドプラ効果による偏移周波数が検出される。この検出は超音波の基本周波数とのミキシングによりなされる。偏移周波数信号はアナログディジタルコンバータでディジタル化される。アナログディジタルコンバータでは所定のサンプリング周波数にしたがって、1本の走査線に対して例えば0.5mm間隔のサンプル点毎に偏移周波数データに変換する。MTIフィルタでは、心筋などの運動速度の遅い反射体からのクラッタ成分が偏移周波数データから除かれ、主に移動速度の速い血流成分だけが抽出される。演算部では、MTIフィルタを通過した偏移周波数データに基づいて、血流速度、速度分散、血流強度(パワー)等の血流の速度データを複数のサンプル点毎に演算する。これら速度データは、血流像用ディジタル・スキャン・コンバータ10に送られる。
【0013】
血流像用ディジタル・スキャン・コンバータ10では、速度データは血流像用書込み補間回路11で空間的に補間された後、血流像用フレームメモリ12上に速度データの2次元分布として展開され、さらに血流像用読出し補間回路13で空間的に補間されて血流画像データとして合成変換部14に送られる。
【0014】
Bモード画像と血流画像とは合成変換部14で合成され、表示部15にBモード画像が濃淡画像として、また血流画像がカラー画像として合成表示される。
図2には図1の血流像用書込み補間回路11の構成が示されている。血流情報演算部5からの実測された速度データ(実測データ)Di は、前段切換器25を介して分配回路18に送られる。また、血流情報演算部5からの実測データDi は、前段切換器25とディレイ回路26を介して後段切換器27に送られる。分配回路18は、隣り合う4本の走査線上であって同じ深さの近隣の4つのサンプル点に関する4つの実測データを出力端子T1 ,T2 ,T3 ,T4 から同時に出力する。なお、出力端子T1 から出力される実測データをD1 で表し、出力端子T2 から出力される実測データをD2 で表し、出力端子T3 から出力される実測データをD3 で表し、出力端子T4 から出力される実測データをD4 で表すものとする。分配回路18の出力端子T1 ,T2 ,T3 ,T4 から出力される実測データD1 〜D4 は、それぞれ対応する乗算器19に直接的に送られ、またそれぞれ対応する比較器28に送られる。実測データD1 〜D4 は、それぞれ対応する比較器28において、同一のしきい値と比較される。しきい値より低い速度のサンプル点には血流が存在せず、且つしきい値より高い速度のサンプル点には血流が存在するように、当該しきい値は既定されている。
【0015】
補間関数選択回路29は、4つの比較器28による比較結果パターンに対応する補間関数選択信号を出力する。乗算係数発生回路20は複数の補間関数を保有し、補間関数選択回路29からの補間関数選択信号に対応する1つの補間関数を選択する。さらに乗算係数発生回路20は、選択した補間関数から実測データのサンプル点(実測点)の位置に応じた乗算係数を4つの実測点各々に対して求め、対応する乗算器19に乗算係数を供給する。4つの乗算器19ではそれぞれ実測データが乗算係数と掛け合わされ、4つの乗算値が加算器21で加算される。これにより補間データが計算される。
【0016】
補間データはオーバフロー等の後処理を行う後処理回路22を介して後段切換器27に供給される。後段切換器27には、前段切換器25からディレイ回路26を介して実測データが供給される。後段切換器27は、実測データと補間データとを制御回路24の制御にしたがって位置整合して図示しないフレームメモリに出力する。
【0017】
次に本実施の形態による補間動作について説明する。図4は分配回路18の動作を示すタイムチャートである。なお、ここでは、ある深さRにおける書込み補間処理について説明する。図4の数字は深さRの速度データの得られた順番を示しており、連続数字は空間的にもサンプル点が隣り合っていることを意味する。血流情報演算部5から血流像用書込み補間回路11の前段切換器25に速度データDi が次々と供給される。前段切換器25には制御回路24から出力許可信号Eが供給される。前段切換器25からは出力許可信号Eがロウレベル(L)の期間PLに供給された速度データ(実測データ)Di のみが出力され、出力許可信号Eがハイレベル(H)の期間PHに供給された速度データDi は出力されない。期間PHに供給される速度データDi は、速度データの演算に必要な同一方向に関する複数回の送受信の繰り返しの間に生じる中間データであり、無効なものである。
【0018】
実測データは入力周期に同期して分配回路18の出力端子T1 ,T2 ,T3 ,T4 から順番に繰り返し出力される。隣り合う4本の走査線上であって、同じ深さR、つまり空間的に隣り合う4つのサンプル点の4つの実測データが出力端子T1 ,T2 ,T3 ,T4 から同時に出力される段階で当該深さに関しての補間処理が開始される。なお、説明の便宜上、出力端子T1 から出力される実測データをD1 で表し、出力端子T2 から出力される実測データをD2 で表し、出力端子T3 から出力される実測データをD3 で表し、出力端子T4 から出力される実測データをD4 で表すものとする。勿論、D1 とD2 とは隣り合うサンプル点のデータであり、D2 とD3 、D3 とD4 も同様である。
【0019】
分配回路18の出力端子T1 ,T2 ,T3 ,T4 から出力される実測データD1 〜D4 は、それぞれ対応する乗算器19に直接的に送られ、またそれぞれ対応する比較器28に送られる。実測データD1 〜D4 は、それぞれ対応する比較器28において、同一のしきい値と比較される。
【0020】
比較器28による4つの比較結果は、補間関数選択回路29に取り込まれる。4つの比較結果のパターンに対応する補間関数選択信号が、補間関数選択回路29から乗算係数発生回路20に出力される。比較結果とは血流の存在の有無を意味するものであり、この比較結果のパターンとは、隣り合う4つのサンプル点上での血流の空間的分布に相当する。乗算係数発生回路20が保有する補間関数としては、F1(X),F2(X),F3(X),F4(X)の4種類ある。比較結果のパターンにしたがってこれら4つの補間関数が使い分けられる。選択された補間関数にしたがって実測データのサンプル点(実測点)の位置に応じた乗算係数が4つの実測点各々に対して求められ、乗算係数発生回路20からそれぞれ対応する乗算器19に供給される。各乗算器19では、各実測データが、それぞれ供給されてきた乗算係数と掛け合わされる。そして、4つの乗算値が加算器21で加算され、これにより補間データD’が計算される。補間データD’は、実測データDi に対して適当なタイミングに挿入されて後段切換器27から出力される。
【0021】
次に比較結果パターンと補間関数との対応を説明する。
(1)第1の比較結果パターン
図5(a)に示すように、第1の比較結果パターンとは、隣り合う4つのサンプル点の実測データD1 〜D4 が全て、しきい値Dthより高い、つまり補間元であるところの隣り合う4つの全サンプル点上に血流が存在しているというパターンである。なお、図5(a)において、(X1 )〜(X4 )は各々のサンプル点のX座標を表している。また、△Xは補間点と、隣のサンプル点との距離を表している。Lは走査線の間隔である。したがって△Xは、0≦△X<Lの範囲内の値をとり得る。第1の比較結果パターンでは、図5(b)に示す第1の補間関数F1(X)が選択される。第1の補間関数F1(X) は、全ての実測データD1 〜D4 の影響が補間データD’に反映される、つまり全ての実測データD1 〜D4 が補間データD’の演算に用いられるように、且つ各乗算係数F1(X1+△X),F1(X2+△X),F1(X3+△X),F1(X4+△X)の合計が1.0になるように正規化されている。第1の補間関数F1(X) にしたがって、補間データD’が(1)式により求められる。なお、勿論、(1)式は比較結果パターンは変化しても共通である。
【0022】
D'=F1(X1+△X)・D1+F1(X2+△X)・D2+F1(X3+△X)・D3+F1(X4+△X)・D4 …(1)
したがって、全ての実測データD1 〜D4 が補間点との距離に応じた各々の重みで反映された補間データD’が得られる。
【0023】
なお、この第1の比較結果パターンの第1の補間関数F1(X) を用いた補間方法は従来と同じである。
(2)第2の比較結果パターン
図6(a)に示すように、第2の比較結果パターンとは、中央の2つのサンプル点の実測データD2 ,D3 がしきい値Dthより高い、つまり血流が存在し、そして両端の2つのサンプル点の実測データD1 ,D4 の少なくとも一方がしきい値Dthより低い、つまり血流が存在していないというパターンである。第2の比較結果パターンでは、図6(b)に示す第2の補間関数F2(X) が選択される。第2の補間関数F2(X) は、血流の存在する2つの実測データD2 ,D3 のみが補間データD’に影響を与える、つまり血流の存在する2つの実測データD2 ,D3 のみが補間データD’の演算に用いられ、且つ血流の存在しない2つの実測データD1 ,D4 が補間データD’に影響を与えない、つまり血流の存在しない2つの実測データD1 ,D4 は補間データD’の演算に用いられないように、換言すると、血流の存在しない実測データに対する乗算係数が0.0になるように設定されている。したがって、第2の補間関数F2(X) にしたがって、補間データD’が血流の存在する2つの実測データのみから求められる。
【0024】
したがって、補間データが、血流の存在しない0又は0に近い速度の実測データに引っ張られて低下し、結果的に血流像が見え難くなったり、低階調を出力しないリジェクション機能が装備されているようなときには完全に血流が消えてしまうといった問題が解決される。
【0025】
(3)第3の比較結果パターン
図7(a)、図8(a)に示すように、第3の比較結果パターンとは、左側又は右側の2つのサンプル点の実測データD1 ,D2 又はD3 ,D4 がしきい値Dthより高い、つまり血流が存在し、そして右側又は左側の2つのサンプル点の実測データD3 ,D4 又はD1 ,D2 がしきい値Dthより低い、つまり血流が存在していないというパターンである。第3の比較結果パターンでは、図7(b),図8(b)に示す第3の補間関数F3(X) が選択される。第3の補間関数F3(X) は、4つの実測データに対する乗算係数が全て0.0になるように設定されている。したがって、第3の補間関数F3(X) にしたがって、補間データD’は,0になる。
【0026】
したがって、右側の2本目が血流の末端であったり、血管壁に相当しているような場合であっても、この血流の輪郭が膨脹し且つぼやけるといった問題が解決される。
【0027】
(4)第4の比較結果パターン
図9(a)、図10(a)に示すように、第4の比較結果パターンとは、4つのサンプル点のうち、1つのサンプル点の実測データがしきい値Dthより高い、つまり血流が存在し、そして残りの3つのサンプル点の実測データがしきい値Dthより低い、つまり血流が存在していないというパターンである。第4の比較結果パターンでは、図9(b),図10(b)に示す第4の補間関数F4(X) が選択される。第4の補間関数F4(X) は、血流の存在する1つのサンプル点の実測データに対する乗算係数のみ1.0になり、且つ血流の存在しない3つのサンプル点の実測データに対する乗算係数は全て0.0になるように設定されている。したがって、第4の補間関数F4(X) にしたがって、補間データD’は、血流の存在する1つのサンプル点の実測データがそのまま与えられる。
【0028】
したがって、2・L以下の非常に細い血流であっても、この血流の輪郭が膨脹し且つぼやけたり、非常に見え難くなるといった問題が解決される。
なお、上述した第1〜第4以外の比較結果パターンに対しては、第1の補間関数により補間データが求められる。
【0029】
このように本実施の形態によると、従来では、補間関数は固定的であったが、本実施の形態では実測されている複数の近隣点の速度データ各々としきい値との比較結果に、つまり血流の存在の有無のパターンにしたがって変更される。したがって、しきい値より低い、つまり0又は0に近い実測データにより補間データが引っ張られて低下することに起因する様々な不具合が解決され、比較的細い血流であっても鮮明に表現できるようになる。
【0030】
本発明は上述した実施の形態に限定されることなく種々変形して実施可能である。例えば、乗算器19としては、図11に示すように、ROMやRAM等の乗算用メモリ32を用いるようにしてもよく、この場合、乗算係数発生回路20はアドレス発生回路33に置換され、実測データはアドレスとして乗算用メモリ32に供給されることになる。乗算用メモリ32には、ROMであれば、様々な実測データと乗算係数との組み合わせに対する各々の乗算値が予め書き込まれており、RAMであれば電源投入時などに書込まれる。
また、補間データを隣接する4つのサンプル点の実測データから求めるように説明したが、2点以上であれば、同様の考え方で適用が可能である。
【0031】
【発明の効果】
本発明に係る2次元ドプラ超音波診断装置は、被検体の断面を超音波ビームで走査する走査手段と、上記走査手段により得られた超音波エコーに基づいて速度データを上記断面内の多点について測定する手段と、実測されている複数の近隣点の速度データと補間関数とに基づいて、実測されていない点の速度データを補間する補間手段と、上記複数の近隣点の速度データ各々をしきい値と比較する比較手段と、上記比較手段の比較結果にしたがって上記補間関数を変更する変更手段とを具備する。
【0032】
従来では、補間関数は固定的であったが、本発明では実測されている複数の近隣点の速度データ各々としきい値との比較結果にしたがって変更される。したがって、しきい値より低い、つまり0又は0に近い速度データにより補間値が引っ張られて低下することに起因する様々な不具合を解決して、比較的細い血流であっても鮮明に表現できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による2次元ドプラ超音波診断装置の構成図。
【図2】図1の血流像用書込み補間回路の構成図。
【図3】リニアスキャンの模式図。
【図4】図2の分配回路の動作のタイムチャート。
【図5】第1の比較結果と第1の補間関数を示す図。
【図6】第2の比較結果と第2の補間関数を示す図。
【図7】第3の比較結果と第3の補間関数を示す図。
【図8】第3の比較結果と第3の補間関数の他の例を示す図。
【図9】第4の比較結果と第4の補間関数を示す図。
【図10】第4の比較結果と第4の補間関数の他の例を示す図。
【図11】血流像用書込み補間回路の変形例の構成図。
【図12】補間処理の効果説明図。
【図13】従来の問題点の補足図。
【図14】従来の血流像用書込み補間回路の構成図。
【符号の説明】
1…被検体、
2…超音波プローブ、
3…送受波回路、
4…レシーバ、
5…血流情報演算部、
6…B/W像用ディジタル・スキャン・コンバータ、
7…B/W像用書込み補間回路、
8…B/W像用フレームメモリ、
9…B/W像用読出し補間回路、
10…血流像用ディジタル・スキャン・コンバータ、
11…血流像用書込み補間回路、
12…血流像用フレームメモリ、
13…血流像用読出し補間回路、
14…合成変換部、
15…表示部。

Claims (3)

  1. 被検体の断面を超音波ビームで走査する走査手段と、
    前記走査手段により得られた超音波エコーに基づいて速度データを前記断面内の多点について測定する手段と、
    実測されている複数の近隣点の速度データと補間関数とに基づいて、実測されていない点の速度データを補間する補間手段と、
    前記複数の近隣点の速度データ各々をしきい値と比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果にしたがって前記補間関数を変更する変更手段とを具備する2次元ドプラ超音波診断装置。
  2. 前記変更手段は、前記しきい値より低い速度データを除外し、前記しきい値より高い速度データだけから前記実測されていない点の速度データが補間されるように、前記補間関数を変更することを特徴とする請求項1記載の2次元ドプラ超音波診断装置。
  3. 前記しきい値より低い速度データの点には血流が存在せず、且つ前記しきい値より高い速度データの点には血流が存在するように、前記しきい値は設定されていることを特徴とする請求項1記載の2次元ドプラ超音波診断装置。
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