JP3694429B2 - 放射線測定システム及び個人線量計 - Google Patents

放射線測定システム及び個人線量計 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は放射線測定システム及び個人線量計に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
個人線量計は、原子力発電所、核燃料処理施設、放射線取扱施設などにおいて、各作業者の被ばく管理のために各作業者に携帯される。具体的には、個人線量計が作業者の胸ポケット(男性の場合)もしくは腹部(女性の場合)に装着され、その状態で線量率や積算線量が計測される。個人線量計の中には、積算率や積算線量が一定値以上になった場合にアラームを出力したり振動を発生させるものがある。そのような報知がなされると、作業者は線量計の表示部に表示される線量率や積算線量を確認した上で、作業区域から待避する。
【0003】
ところで、放射線を取り扱う施設において事故などが発生すると、その施設又はその付近に消防士、救急隊員、警察署員などが入ることになる。そのような職業人は一般にある程度の知識を有しているが、それでも突発的事態において被ばく管理をより適切に行うための措置を講じておくのが望ましい。また、原子炉解体などの作業においては、一般作業者も個人線量計を装着することになるが、そのような放射線について知識の乏しい者でも確実に被ばく管理を行う必要がある。特に緊急時に作業員の安全をより万全に確保する措置が求められる。
【0004】
線量計の測定結果には、単位時間当たりの線量(線量率)と今までの線量の積算値(積算線量)とがあるが、それらの値の意味を理解した上で状況判断をするのは専門的知識や法令知識などが不可欠である。そのような知識がなくても、また表示値の読み方を知らなくても適切な状況把握を行なうための対策が求められる。また、監視側において、作業者の位置や周囲状況がわかれば職務続行、撤収、待避などを適切なタイミングで判断することができる。
【0005】
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、個人被ばく管理をより適切に行うことにある。
【0006】
本発明の他の目的は、専門的知識がなくても、あるいは表示値の読み方を知らなくても、自分がおかれている状況を適切に把握できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、作業員に携帯される個人線量計を含む放射線測定システムにおいて、前記個人線量計は、放射線センサと、前記放射線センサの検出信号に基づいて線量率を演算する線量率演算手段と、前記放射線センサの検出信号に基づいて積算線量を演算する積算線量演算手段と、前記線量率及び前記積算線量の各値の組み合わせに応じて、当該作業員に対して報知を行う複数の報知手段と、を含み、前記線量率の値が属する区分及び前記積算線量の値が属する区分の組み合わせに応じて報知条件を決定するための報知条件テーブルを用いて、報知条件が決定され、その報知条件に従って前記複数の報知手段の中から動作させる1又は複数の報知手段が選択されることを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、現在の放射線量及びそれまでの被ばく量の組み合わせに応じて報知を行える。例えば、その報知により、専門的知識の乏しい者であっても、状況判断を的確に行える。
【0009】
望ましくは、前記複数の報知手段はメッセージ出力手段を含み、前記メッセージ出力手段は、前記線量率の値が属する区分及び前記積算線量の値が属する区分の組み合わせに応じて決定された報知条件に従った内容のメッセージを出力する。メッセージは音声合成により再生されるものであってもよい。メッセージの内容を状況に応じて複数用意し、その中から状況に応じて適切なものを出力するのが望ましい。
【0010】
望ましくは、前記メッセージの出力周期が前記線量率の値が属する区分及び前記積算線量の値が属する区分の組み合わせに応じて決定された報知条件に従って可変設定される。出力周期を可変すれば、心理面での影響度合いを調整可能である。
【0011】
望ましくは、前記メッセージ出力手段は、線量率の増加傾向又は減少傾向を判定し、その報知に当たって前記増加傾向又は減少傾向の判定結果を更に考慮して報知条件が決定される。線量率の時間変化を考慮すれば、より適切な内容のメッセージを提供可能である。
【0012】
望ましくは、前記複数の報知手段は、メッセージ出力手段、発光素子アレイ、バイブレータ及びブザーを含み、前記線量率の値が属する区分及び前記積算線量の値が属する区分の組み合わせに応じて決定された報知条件に従って、音声メッセージの出力、発光素子アレイの駆動、振動の発生及びブザー音の出力の内の少なくとも1つを実行することを特徴とする。特に、状況の危険度合いに応じて、複数の手段の中から、1又は複数の手段を選択するようにするのが望ましい。
【0013】
(2)上記目的を達成するために、本発明は、作業員に携帯される個人線量計であって、放射線センサと、前記放射線センサの検出信号に基づいて線量率を演算する線量率演算手段と、前記放射線センサの検出信号に基づいて積算線量を演算する積算線量演算手段と、前記線量率及び前記積算線量の各値の組み合わせに応じて、当該作業員に対して報知を行う複数の報知手段と、を含み、前記複数の報知手段にはメッセージ出力手段が含まれ、前記線量率の値が属する区分及び前記積算線量の値が属する区分の組み合わせに応じて報知条件を決定するための報知条件テーブルを用いて、報知条件が決定され、その報知条件に従って前記複数の報知手段の中から動作させる1又は複数の報知手段が選択され、前記メッセージ出力手段が前記作業員の頭部近傍に配置される。
【0014】
上記構成によれば、耳の中、耳下又はその近傍において報知が行われるので周囲音のレベルが高い場合でも聞き漏らしを防止できる。望ましくは、前記メッセージ出力手段は前記作業者のヘルメットに設けられる。望ましくは、前記メッセージ出力手段は前記作業者のヘルメットに設けられたスピーカである。ヘルメットは通常装着するものであり、それに報知手段を固定しておけば、報知手段の装着忘れを防止できる。望ましくは、当該個人線量計は、前記放射線センサを含み、前記作業員のボディに装着される線量計本体と、前記メッセージ出力手段を含み、前記作業員のヘルメットに設けられる頭部ユニットと、で構成される。
【0015】
(3)また、望ましくは、作業員のボディに装着される線量計本体と、作業員のヘルメットに設けられる頭部ユニットと、で構成される個人線量計であって、前記線量計本体は、放射線センサと、前記放射線センサの測定結果を送信する第1通信部と、を含み、前記頭部ユニットは、前記第1通信部と通信する第2通信部と、前記第2通信部から出力される前記放射線センサの測定結果に応じた報知を行う報知手段と、を含む
【0016】
上記構成によれば、法令で定められている体表面上の部位において線量測定を行う一方において、頭部ユニットによって頭部付近で報知を行える。線量計本体と頭部ユニットとの間は有線方式又は無線方式で接続されるが後者が望ましい。望ましくは、上記のメッセージ出力手段は、前記測定結果としての線量率及び積算線量の各値の組み合わせに応じた内容のメッセージを出力する。
【0017】
(4)また、望ましくは、作業員に携帯される個人線量計と、前記個人線量計を管理する管理装置と、で構成されたシステムであって、前記個人線量計は、放射線センサと、当該個人線量計の位置情報を検出する位置検出器と、前記放射線センサの測定結果と前記位置情報とを送信する第1送信部と、を含み、前記管理装置は前記測定結果と前記位置情報を受信する第1受信部を含む。
【0018】
上記構成によれば、管理装置側において、個人線量計の位置情報と測定結果とを取得でき、各個人線量計をモニタリング点として線量率分布を求めること等が可能である。
【0019】
望ましくは、前記管理装置は、指令を送信する第2送信部を含み、前記個人線量計は、前記指令を受信する第2受信部と、前記第2受信部で受信した指令を合成音声にて出力する出力手段と、を含む。望ましくは、前記個人線量計は更に撮像部を含み、前記第1送信部から前記第1受信部へ前記撮像部によって撮像された画像が伝送される。望ましくは、前記位置検出器は前記作業者の頭部に設けられる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1には、本発明に係る放射線測定システムの好適な実施形態が示されており、図1はその全体構成を示す概念図である。
【0022】
本実施形態に係る放射線測定システムは、図1に示されるように、複数の個人線量計10と、それらの個人線量計10を管理する管理装置16と、によって構成される。ここで、管理装置16は例えば集中管理室や管理センタなどに設置されるものである。各個人線量計10は、放射線取り扱い室内で作業する作業者や消防隊員などの作業者などに携帯されるものである。この個人線量計10は、本実施形態において大別して本体14と頭部ユニット12とによって構成されており、それらについては後に詳述する。管理装置16は、例えばコンピュータシステムなどによって構成される。通信部18は有線伝送あるいは無線伝送によって個人線量計との間でデータ通信を行うための手段であり、通信部18は送信機能及び受信機能を有している。本実施形態においては、通信部18が無線通信を行うためにアンテナ19を有している。
【0023】
演算処理部20はCPU及び所定のプログラムによって構成され、通信部18を介して入手された各種データについての演算を実行し、また必要に応じて通信部18を介して各個人線量計10に対して所定の指令を発する手段である。演算処理部20には記憶部22が接続され、その記憶部22には個人線量計10から送信された測定結果、画像情報、位置情報などが格納される。
【0024】
入力部24は例えばキーボードなどによって構成され、表示部26は例えばディスプレイなどによって構成される。各個人線量計10の位置情報及び線量情報に基づいて、二次元線量分布を表示するようにしてもよい。
【0025】
図2には、図1に示した個人線量計10の具体例が示されている。上述したように個人線量計10は本体14と頭部ユニット12とによって構成される。ここで、本体14は、例えば作業者の胸ポケットに装着されるものであり、従来の個人線量計と同様にやや太軸状の形態を有している。一方、頭部ユニット12は、本実施形態において作業者のヘルメットに配置されるものである。
【0026】
本体14において、放射線センサ30は放射線を検出する半導体検出器である。放射線センサ30からの出力信号はアンプ34で増幅された後、波高弁別器38に入力される。波高弁別器38は放射線信号のみを通過させるためのものである。
【0027】
マイコン46には、各波高弁別器38の出力信号が入力される。このマイコン46は線量率演算機能及び積算線量演算機能を有している。図においてはそれらの機能が線量率演算部48及び積算線量演算部50として現れている。また、このマイコン46は、メモリ60内に格納された報知条件テーブルにしたがって、報知条件を決定する機能を有している。その報知条件テーブルの具体例については後に図3を用いて説明する。
【0028】
通信部52は、本体14と頭部ユニット12との間で無線通信を行う手段であり、また必要に応じてこの通信部52を利用して図1に示した管理装置16との間に通信が確立される。もちろん、頭部ユニット12を介して管理装置16との間に通信を確立するようにしてもよい。通信部52にはアンテナ53が接続されている。
【0029】
マイコン46には液晶表示器としてのLCD54が接続されている。このLCD54には必要に応じて積算線量や線量率が表示される。その表示形態としては各種のものを採用可能である。
【0030】
マイコン46にはLEDアレイ56が接続されている。このLEDアレイ56は本実施形態において赤、黄、緑の3つのLED素子からなっている。そして、後述のように線量率などの高さに応じて、それらのLED素子の動作が制御されている。
【0031】
従来においては、LCD54の表示などを確認することによって線量率や積算線量を把握していたが、本実施形態によれば、後述するメッセージの出力と共に、このLEDアレイ56の発光によって作業者が置かれている状況の危険度を簡単に把握することが可能となる。
【0032】
マイコン46にはブザー58が接続されている。このブザー58は従来の線量計と同様に一定の条件を満たした場合に駆動されるものである。本実施形態においては、特にブザーの音量が切り替えられている。また、図示されていないが、マイコン46にはバイブレータが接続されており、そのバイブレータを振動させることによって物理的な振動として作業者に危険を報知することが可能である。
【0033】
メモリ60は、EPROMなどによって構成され、上述した報知条件テーブルの他検出された測定値が必要に応じて格納される。ちなみに、本体14に、外部装置との赤外線通信を行うための送受波器を設けるようにしてもよい。
【0034】
頭部ユニット12において、通信部64は、アンテナ65に接続され、本体14の通信部52あるいは管理装置16の通信部18との間で通信を確立する手段である。通信部64にはマイコン66が接続され、このマイコン66によって各構成の動作が制御されている。音声合成部68は、本体14から出力される報知条件にしたがって、後に図3に示すメッセージを電子的に音声合成し、その合成された音声をスピーカ70に出力する手段である。メッセージはあらかじめ複数用意されており、その中から状況に応じて適切なメッセージが選択され、そのメッセージにより報知が行われる。
【0035】
マイコン66には位置情報検出器としてのGPS72が接続されており、このGPS72によって個人線量計の地理上の位置の情報を検出可能である。また、マイコン66には撮像素子としてのCCD74が接続されており、そのCCD74によって撮像された画像がマイコン66に取り込まれている。
【0036】
頭部ユニット12には各構成を駆動するためのバッテリ76が設けられ、一方、本体14にもバッテリ62が設けられている。もちろん一方のバッテリを兼用し、電力供給を行うようにしてもよい。
【0037】
ちなみに、図2に示した実施形態においては、音声合成部68が頭部ユニット12内に設けられていたが、その機能を本体14に設け、メッセージを信号として頭部ユニット12に送信し、これによってスピーカ70を駆動するようにしてもよい。また、その音声合成部の機能を管理装置16に設け、管理装置16から指令を頭部ユニット12に与えるようにしてもよい。さらに、本実施形態においては本体14内において報知条件テーブルにしたがって報知条件が決定されていたが、その条件決定を頭部ユニット12で行ったり管理装置16で行ったりすることも可能である。しかしながら、図2に示した構成例によれば、本体14において報知条件を決定でき、本体14上の報知手段及び頭部ユニット12におけるスピーカを駆動できるので、合理的な制御を行えるという利点がある。特に、何らかの通信上の不具合が発生した場合においても、本実施形態によれば、各種の報知手段の併用によって確実に状況の報知を行えるという利点がある。
【0038】
次に図3を用いて報知条件について説明する。図3に示すテーブルの横軸は積算線量であり、それは0〜20mSv、20〜80mSv、80mSv以上の3つの区分に区分けされている。また、図3に示すテーブルの縦軸は線量率に相当しており、それは0.1mSv/h以下、0.1〜1mSv/h、1mSv/h〜20mSv/h、20mSv/h以上の4つの区分に区分けされている。それらの各区分の対応関係(組み合わせ)にしたがって、報知条件が図示のごとく決定されている。以下に具体的に説明する。
【0039】
まず、積算線量が0〜20mSvの範囲内にある(つまり属する)場合において、線量率が0.1mSv/h以下であれば、*1で示すメッセージが10分に1回ずつ出力される。ここで、そのメッセージは「安全です」というものである。もちろん、このようなメッセージは1例であって、これ以外に多様なメッセージを採用可能である。これは他のメッセージについても同様である。このメッセージ出力と共に、当該条件の下では、緑色のLEDが点灯される。このような音声メッセージ及びLEDの表示によって作業者は現在の状況が安全域の範囲内にあることを明確に認識できる。特に、音声メッセージによって直接的に作業者に状況を知覚させることができるので、表示色の見誤りや他の報知の認識もれといった問題を回避可能である。
【0040】
次に上記と同様の積算線量の範囲において、線量率が0.1〜1mSv/hである場合には、上記同様の*1のメッセージが10分に1回ずつ出力され、緑色のLEDが点灯される。すなわち上記と同様の条件によって報知が実行される。一方、上記同様の積算線量範囲において、線量率が1mSv/h〜20mSv/hの場合には、*2のメッセージが60秒に1回出力され、これと共に黄色のLEDが点灯する。すなわち「放射線が多いです」などのメッセージが出力される。ここで、線量率が高い、とは言わずに、放射線が多い、と表現したのは、できるだけ非専門家にとって容易に理解できる用語を選択したものである。
【0041】
上記と同様の積算線量において、線量率が20mSv/h以上となった場合には、*3のメッセージが40秒に1回ずつ出力され、これと共に赤色のLEDが点灯され、さらに小音量でブザーが駆動される。ここで、*3のメッセージは例えば「放射線が非常に多いです」という内容である。
【0042】
一方、積算線量が20〜80mSvの場合においては以下次のような報知条件となる。
【0043】
まず、0.1mSv/h以下の場合においては、現在の線量率が減少傾向にあるか増加傾向にあるかによって別々の報知条件が設定されている。ここで、減少傾向にあれば、過去において線量率が高かったが、現在においては線量率が極めて低いと判断されるため、*6のメッセージが出力されると共に、赤色のLEDの点滅が行われ、ブザーがOFFとされる。ここで、*6のメッセージは例えば「安全エリアです」という内容を有するものである。これが例えば10分に1回ずつ出力される。ちなみに、赤色のLEDを点滅させるのは、積算線量としてはかなり大きいため、それを作業者に報知し続けるためである。
【0044】
一方、上記と同様の条件において、増加傾向にあれば、*4のメッセージが例えば3回所定間隔で出力された後に、*6のメッセージが10分間に1回ずつ出力される。ここで、*4のメッセージは「被ばく量が限度値に近づきました」というものであり、これが3回出力された後、上記同様の「安全エリアです」というメッセージが周期的に出力される。また赤色のLEDが点滅され、ブザーがOFFとされる。つまり、作業者に対して被ばく量が大きいことを認識しつつも、現状においては安全エリア内にいることを報知するものである。
【0045】
上記と同様の積算線量が20〜80mSvにおいて線量率が0.1〜1mSv/hであれば、上記の*4のメッセージが40秒に1回ずつ出力され、これと共に赤色のLEDが点滅され、ブザーが小音量で駆動される。
【0046】
また、上記同様の条件において、線量率が1mSv/h〜20mSv/hであれば、*4と*2のメッセージが交互に20秒ごとに出力される。すなわち積算線量が大きいこと及び線量率が高いことを両方とも作業者に認識させるものである。これと共に赤色のLEDが点滅され、ブザーが小音量で駆動される。
【0047】
また、上記条件の下、線量率が20mSv/h以上であれば、*4と*3のメッセージが交互に20秒ごとに出力される。ここで、上記同様に赤色のLEDが点滅され、ブザーが小音量で駆動される。
【0048】
次に積算線量が80mSv以上の場合について説明すると、まず、0.1mSv/h以下の場合で線量率が減少傾向にあれば、*6のメッセージが10分間に1回ずつ報知され、これと共に赤色のLEDが点滅され、ブザーがOFFされ、またバイブレータの振動もOFFされる。一方、線量率が増加傾向にあれば、*5のメッセージが3回所定間隔で報知された後、*6のメッセージが10分間に1回ずつ報知されることになる。ここで、*5のメッセージは「退却しなさい」という内容を有するものである。これと共にブザーがOFFされバイブレータの振動もOFFされる。
【0049】
一方、上記と同様の積算線量の下で、線量率が0.1〜1mSv/hの場合には、*5のメッセージが40秒に1回ずつ報知され、赤色のLEDが点滅され、ブザーが大音量で駆動される。この報知条件は、1mSv/h〜20mSv/h及び20mSv/h以上の場合においても同様である。但し、*5のメッセージの報知間隔が20秒、10秒と切り換えられ、これによって心理的な効果が発揮されている。
【0050】
以上のように、本実施形態によれば、積算線量の値及び線量率の値の組合せに応じて適切な報知手段を動作させることができ、作業者により適切な状況把握を行わせることが可能である。特に本実施形態によれば音声合成に基づくメッセージの出力を基本として、他の報知手段を1又は複数組み合わせて多面的な報知を行うことができるという利点がある。よって、作業員の安全性をより高めることが可能となる。
【0051】
特に、許容限度内で確実に対比できるようにメッセージの内容が設定されているため、法令に基づく適切な被ばく管理を行える。ちなみに、上記にあらかじめ登録されたメッセージの出力の他、管理装置16から指揮官の特別のメッセージを出力するようにしてもよく、正義心の強い方に対しても職務を強制的に放棄させて退避を促すことが可能となる。この場合において、その指揮官には測定結果の他に位置情報及び画像情報が収集されるため、その判断を適切に行えるという利点があり、また後の検証を行う場合にも貴重な情報を収集できるという利点がある。
【0052】
次に、図4には、図2に示した頭部ユニット12の構成例が概念的に示されている。
【0053】
図4において、作業者の頭部に装着されるヘルメット102には、GPSとしての位置検出器72が設けられている。図示されるように、その位置検出器72は特にヘルメット102の頂部に設けられている。また、そのヘルメット102の側部には、バッテリ76が搭載され、そのバッテリのケースをベースとしてアンテナ65が起立配置されている。ヘルメット102のセンター部分には撮像素子としてのCCD74が設けられ、一方、ヘルメット102の壁内にはFPC100が内蔵され、そのFPC100上にマイコンや音声合成部などの電子回路が搭載される。FPCはフレキシブルプリント基板である。ヘルメット102の側部には、作業者の右の位置に位置決めされつつスピーカ70が設けられている。もちろん図4に示す構成例は一例であって他の構成例を採用可能である。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、個人被ばく管理をより適切に行える。また、本発明によれば専門的知識がなくてもあるいは表示値の読み方を知らなくても自己がおかれている状況を適切に把握できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る放射線測定システムの概念図である。
【図2】 本発明に係る個人線量計のブロック図である。
【図3】 報知条件テーブルの一例を示す図である。
【図4】 頭部ユニットの構成例を示す図である。
【符号の説明】
10 個人線量計、12 頭部ユニット、14 本体、16 管理装置。

Claims (9)

  1. 作業員に携帯される個人線量計を含む放射線測定システムにおいて、
    前記個人線量計は、
    放射線センサと、
    前記放射線センサの検出信号に基づいて線量率を演算する線量率演算手段と、
    前記放射線センサの検出信号に基づいて積算線量を演算する積算線量演算手段と、
    前記線量率及び前記積算線量の各値の組み合わせに応じて、当該作業員に対して報知を行う複数の報知手段と、
    を含み、
    前記線量率の値が属する区分及び前記積算線量の値が属する区分の組み合わせに応じて報知条件を決定するための報知条件テーブルを用いて、報知条件が決定され、その報知条件に従って前記複数の報知手段の中から動作させる1又は複数の報知手段が選択されることを特徴とする放射線測定システム。
  2. 請求項1記載のシステムにおいて、
    前記複数の報知手段はメッセージ出力手段を含み、
    前記メッセージ出力手段は、前記線量率の値が属する区分及び前記積算線量の値が属する区分の組み合わせに応じて決定された報知条件に従った内容のメッセージを出力することを特徴とする放射線測定システム。
  3. 請求項2記載のシステムにおいて、
    前記メッセージの出力周期が前記線量率の値が属する区分及び前記積算線量の値が属する区分の組み合わせに応じて決定された報知条件に従って可変設定されることを特徴とする放射線測定システム。
  4. 請求項1記載のシステムにおいて、
    前記メッセージ出力手段は、線量率の増加傾向又は減少傾向を判定し、その報知に当たって前記増加傾向又は減少傾向の判定結果を更に考慮して報知条件が決定されることを特徴とする放射線測定システム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の放射線測定システムにおいて、
    前記複数の報知手段は、メッセージ出力手段、発光素子アレイ、バイブレータ及びブザーを含み、前記線量率の値が属する区分及び前記積算線量の値が属する区分の組み合わせに応じて決定された報知条件に従って、音声メッセージの出力、発光素子アレイの駆動、振動の発生及びブザー音の出力の内の少なくとも1つを実行することを特徴とする放射線測定システム。
  6. 作業員に携帯される個人線量計であって、
    放射線センサと、
    前記放射線センサの検出信号に基づいて線量率を演算する線量率演算手段と、
    前記放射線センサの検出信号に基づいて積算線量を演算する積算線量演算手段と、
    前記線量率及び前記積算線量の各値の組み合わせに応じて、当該作業員に対して報知を行う複数の報知手段と、
    を含み、
    前記複数の報知手段にはメッセージ出力手段が含まれ、
    前記線量率の値が属する区分及び前記積算線量の値が属する区分の組み合わせに応じて報知条件を決定するための報知条件テーブルを用いて、報知条件が決定され、その報知条件に従って前記複数の報知手段の中から動作させる1又は複数の報知手段が選択され、
    前記メッセージ出力手段が前記作業員の頭部近傍に配置されることを特徴とする個人線量計。
  7. 請求項6記載の個人線量計において、
    前記メッセージ出力手段は前記作業者のヘルメットに設けられることを特徴とする個人線量計。
  8. 請求項7記載の個人線量計において、
    前記メッセージ出力手段は前記作業者のヘルメットに設けられたスピーカであることを特徴とする個人線量計。
  9. 請求項6記載の個人線量計において、
    当該個人線量計は、
    前記放射線センサを含み、前記作業員のボディに装着される線量計本体と、
    前記メッセージ出力手段を含み、前記作業員のヘルメットに設けられる頭部ユニットと、
    で構成されたことを特徴とする個人線量計。
JP32648199A 1999-11-17 1999-11-17 放射線測定システム及び個人線量計 Expired - Fee Related JP3694429B2 (ja)

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