JP3694375B2 - 水中航走体の誘導方法及び装置 - Google Patents

水中航走体の誘導方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水中航走体の誘導方法及び装置に係り、更に詳しくいえば、船舶、魚群等の水中の移動物体の位置、動きの情報を観測し、観測した情報に基づいて水中航走体を前記移動物体に会合させるための誘導を行う方法、及びその方法を実現するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来の誘導方法は、特開昭59−84100号公報に記載のように水中移動物体の運動諸元が既知の目標移動物体に対する水中航走体の誘導方法に関するもの、又は、特開昭59−72000号公報に記載のように水中航走体自体が目標に照射する音波を発生し、目標移動物体の方位及び距離を知り、これに基づいて水中航走体を誘導する装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
移動物体の観測が、移動物体からの直接又は間接的に発する音波を利用して行われている場合、音波等の水中の伝搬状況及び雑音レベルが観測結果に大きく影響を与える。
【0004】
前記従来技術では第1に、音波の伝搬状況が不良の場合、又は、水中航走体の発する雑音レベルが大きい場合には、移動物体の発する音のレベルと雑音レベルとの比、即ちS/N比が低下し、移動物体の観測が困難になることにより、古い観測情報にもとづいて誘導される時間が長くなり、移動物体と水中航走体の会合確率が低下するという問題点があった。
【0005】
第2に、目標とする移動物体が不規則な運動をしているために観測した情報が不規則に変化し、より新しい観測情報が必要な場合に対処できないという問題点があった。
【0006】
本発明の目的は、音波の伝搬状況が不良の場合、又は、水中航走体の発する雑音レベルが大きい場合、あるいは、移動物体が不規則な運動をしている場合にも移動物体と水中航走体の会合確率が低下しない水中航走体の誘導方法、およびその方法するための実現するための装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の水中航走体の誘導方法は、移動物体の位置及び動きに関する情報を繰返し観測して得られた観測情報の信頼性が所定のレベル以上であるかを判定する判定手順と、前記判定手順において前記観測情報の信頼性が所定のレベル未満であると判定したときは、前記観測情報の信頼性が向上する可能性がより高い位置関係に水中航走体を能動的に導くための誘導を行う手順を付加したものである。
【0008】
更に詳しく言えば、母船等の観測点に設けられた観測装置で移動物体の移動情報を繰返し観測し、誘導装置が前記移動情報に基づいて水中航走体を誘導し、移動物体と水中航走体を会合させる方法において、観測装置で得られた情報から航走体を誘導を移動物体を観測するための誘導をすべきか、若しくは移動物体と水中航走体を会合させるための誘導をすべきかの判定を行う誘導判定をおこない、前記誘導判定で移動物体を観測するための誘導をすべきと判定したとき移動物体の観測を行う目的で、水中航走体を観測点における雑音レベルが低くなる位置関係に導くための第1の誘導諸元を求める観測誘導演算を行い、前記第1の誘導諸元をもとに水中航走体の誘導を行い、前記誘導判定で移動物体と水中航走体を会合させるための誘導をすべきと判定したとき移動物体と水中航走体を会合させるための第2の誘導諸元を求める会合誘導演算を行い、前記第2の誘導諸元を基に移動物体と水中航走体を会合させるための誘導を行う。
【0009】
前記移動情報の繰返し観測は、周期的でも非周期的でもよい。又観測点における雑音レベルが低くなる位置関係は特に限定されないが、観測点から見た移動物体の方位に対し誘導角が、45度を水中航走体を観測点における雑音レベルが低くなる位置関係に導くための誘導の誘導回数で割った値と等しいか、あるいはほぼ等しくなるように行うことが望ましい。
【0010】
また、前記観測誘導演算において、前記観測情報に少なくとも水中航走体の位置に関する情報が含まれているかを判定し、前記位置に関する情報が含まれていない場合には、水中航走体を観測点における雑音レベルが低くなる位置関係に導くための進出誘導演算を行ない、前記位置に関する情報が含まれている場合には、水中航走体を前記会合誘導により適した位置関係へ導くための進入誘導演算を行なうように構成しても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0012】
図1は、本発明による水中航走体の誘導方法の一実施形態の処理手順を示すフローチャートである。図2、図8は、前記実施形態の方法が実施される水中航走体の誘導システムの構成図である。
【0013】
図2において、1は目標船舶、生物又は敷設物等の移動物体であり、2は水中航走体(追跡物体)である。母船3には移動物体1の方位を観測するための観測装置4及び水中航走体2を誘導するための誘導装置5が搭載されている。
【0014】
観測装置4、誘導装置5、および水中航走体2は、例えば図8に示すような構成を備えている。すなわち、観測装置4は、移動物体1を音波等で観測するためのセンサー42と、センサー42からの観測信号を出力するための入出力インターフェース41とを有する。誘導装置5は、センサー42による観測結果に応じて、後述する本発明による誘導方法を実行して水中航走体2を誘導するための制御指令を求める演算処理部52と、前記誘導方法を実行するための制御プログラム54を格納する記憶部53と、センサー42の出力を受け入れると共に得られた制御指令を出力するための入出力インターフェース51とを有する。水中航走体2は、前記誘導指令を受け入れるための入出力インターフェース21と、当該水中航走体2を推進する推進機構23と、前記受け入れた誘導指令に応じて推進機構23を制御する制御部22とを有する。
【0015】
誘導装置5と水中航走体2とは誘導電線6で連結されている。誘導電線6は、光ファイバー、又は、光波、電磁波、音波等の情報伝達媒体でもよい。
【0016】
移動物体1は、音、光、電波等により、方位が逐次観測可能な領域を移動する。水中航走体2は、誘導電線6を介して針路、深度、速力等の変更し、即ち誘導され、移動物体1と会合させられる。
【0017】
以下の説明では、例えば母船3として潜水艦を想定し、潜水艦3から発射した魚雷(水中航走体2)を遠隔誘導して、的である水上艦(移動物体1)に会合させるために好適なシステムを例に挙げて説明する。この場合、水中航走体2は一般的に高雑音を発生しながら航走する。このため、水中航走体2を移動物体1に近付ければ、母船3に搭載された観測装置4による移動物体1の観測ができなくなり、一方遠ざければ会合できなくなる可能性が高まるという問題が起こる。本発明は、このような問題を解決し、最適な遠隔誘導を実現するものである。
【0018】
本実施形態による誘導方法での処理手順の一例を、図1を参照して説明する。
【0019】
最初に観測装置4は、移動物体1の状況即ち位置及び動きに関する情報の観測を行う(手順10)。状況の観測ができない場合は、それ以前に観測された最新の観測情報を記憶しておく。
【0020】
誘導判定手順20は、後述する観測誘導演算手順30と会合誘導演算手順40のうちのいずれを行うべきかを判定する手順であり、誘導判定手順20の判定結果に応じて、観測誘導演算30又は会合誘導演算40の一方が行われる。より具体的には、誘導判定手順20は、得られた観測情報が有効でかつその観測情報の信憑性が高い場合に、会合誘導を行なうべきとの判定を下す。
【0021】
ここで、移動物体1が発生する音(信号)が、水中航走体2および母船3等の発生する環境雑音の中から識別できれば観測情報は有効であり、そうでなければ無効であると判定する。本実施形態では、音源としては移動物体1、水中航走体2、母船3を考慮し、これら音源からの送波レベル/指向性(固有値)と、移動物体1の発する音(信号)の周波数付近における各音源の水中音波伝搬損失レベル(計算値)とに、受波指向性(固有値)と、経験値に基づく信号検出しきい値とを加味して、信号と雑音とを識別できるかどうかの判定を行なっている。
【0022】
さらに、得られた観測情報の履歴から求められた移動物体1の針路や速度が妥当なもので、かつ、その妥当性があるレベル以上である場合に、当該観測情報の信憑性が高いと判定する。また、水中航走体2と移動物体1との位置関係が会合に適しているかについても、判定条件の1つとして考慮する構成としても良い。
【0023】
観測誘導演算手順30では、移動物体1の観測を行う目的で、水中航走体2を観測点における雑音レベルが低くなる位置関係に導き、さらに、その後に行なわれる会合誘導に適した位置関係に導くための針路及び速力等の誘導諸元を求める演算を行う。会合誘導演算手順40では、移動物体1に水中航走体2を会合させるための誘導諸元を求める演算を行う。
【0024】
これらの誘導演算30、40においては、例えば、発生された音波が球面全方向へ拡散し、直線的に伝搬するようなモデルを使用したモンテカルロシミュレーションを実施して、想定した条件における最適誘導法を導出している。このようにして得られた誘導法による誘導角度の決定方法については、以下に詳細説明する。
【0025】
観測誘導演算手順30又は会合誘導演算手順40により求められた誘導諸元により、水中航走体2の誘導手順50、及び、その速力の調整手順60を行うという一連の手順を、1回又は複数回繰り返して行うことにより、従来よりも適切な新しい観測情報を用いた水中航走体2の誘導が行われる。
【0026】
図3は、水中航走体2の会合誘導演算手順40の一例として、移動物体1の観測方位線上に水中航走体2を誘導する方法を採用した場合の説明図である。なお、本発明において会合誘導方法は本実施形態のものに限定されるものではなく、他の公知の会合誘導方法を用いても良い。
【0027】
図3において、観測点(母船3の位置)を原点0とし、移動物体1は直線m上を移動しているものとする。時刻t0において移動物体1の方位B0を観測すると、観測方位θ0に基づいて会合誘導演算40により、会合誘導角度C0が求められ、水中航走体2は観測方位線n0上にそって誘導50される。
【0028】
時刻t1において誘導判定20により、観測方位θ0の信憑性が薄れ、観測情報が無効となり、移動物体1の状況をより精度良く観測すべきと判断されたとすると、会合誘導演算40に代わって観測誘導演算30が実行される。観測誘導演算30が実行されると観測誘導角度C1が求められ、水中航走体2は観測方位線n0から誘導角度C1だけ異なる針路n1上に誘導される。以後、観測誘導演算30により水中航走体2は誘導される。
【0029】
時刻t2に移動物体1の状況が観測され、観測情報が有効になると、移動物体1の方位B2を観測するとその観測方位θ2に基づいて、観測誘導角度C2が求められ、針路n2に水中航走体2は誘導される。
【0030】
時刻t3に、観測情報の信憑性が高くなり、当該観測情報の妥当性がある一定のレベル以上となると共に、会合誘導が適した位置関係に水中航走体2が有ると誘導判定20により判断されると、会合誘導演算40が実行され会合誘導角度C3が求められて、水中航走体2は針路n3上に誘導される。以後、会合誘導演算40により水中航走体2は観測方位線n3上を誘導される。
【0031】
図4は、本発明の特徴的構成の一つである観測誘導演算30の一例を説明する図である。本演算30は、誘導判定20により観測誘導をすべきと判断100されたときのみ実行される。
【0032】
本演算30では、移動物体1の観測を行う目的で、水中航走体2を観測点(母船位置)における雑音レベルが低くなる位置関係に導くための針路と速力を求めるための進出誘導150と減速170、移動物体1の観測後は会合誘導に適した位置関係に導くための針路と速力を求めるための進入誘導120と増速140が行われる。また、過度の増減速を防止するための判定130、160を行なう。
【0033】
本演算30では、進入誘導120あるいは進出誘導150をすべきを判定する手順110が設けられている。この判定手順110では、信号の有効か無効かを判定し、観測情報が有効な場合には進入誘導120を、無効な場合には進出誘導150を行なう。なお、この判定手順110では、得られた観測情報の信憑性については考慮しないものとする。
【0034】
図5は、前記進出誘導150を説明するための一例を示す図である。
【0035】
同図において、原点0は観測点であり、移動物体1は直線m上を移動している。時刻t0において、移動物体1の方位B0を観測すると、観測方位θ0に基づいて水中航走体2は誘導される。
【0036】
時刻t1において進出誘導150の演算が実行されると、次式で表される進出誘導回数に反比例した誘導角度Cが求められる。
【0037】
誘導角度C(度)=45(度)/進出誘導回数 ・・・・・・(数1)
誘導角度Cが求められると、水中航走体2は、観測方位θ0から角度Cだけ異なる針路n方向に誘導される。本演算は、移動物体1の方位B2を観測し、観測方位θ2が得られるまで実行される。
【0038】
図6は、前記進入誘導120を説明するための一例を示す図である。
【0039】
図6において、原点0は観測点であり、移動物体1は直線m上を移動している。時刻t0において、移動物体1の方位B0を観測すると、観測方位θ0に基づいて水中航走体2は誘導される。
【0040】
時刻t1において移動物体1の方位B1を観測すると観測方位θ1に基づいて、進入誘導の演算120が実行され、方位線B1と水中航走体2のとるべき針路nとの交角Aは、次式により求められる。
【0041】
交角A(度)=90(度)/進入誘導回数 ・・・・・・・・(数2)
また、誘導角度Cは、観測方位θ1と交角Aを用いて次式により求められる。
【0042】
誘導角度C(度)=観測方位θ1(度)+交角A(度) ・・・(数3)
誘導角度Cにより針路nが求められ、水中航走体2は誘導される。本演算は、誘導判定20により、会合誘導演算をすべきと判断されるまで実行される。
【0043】
本発明は水中音波伝搬状況の劣化又は、水中航走体2の発する雑音が大きい場合及び、移動物体1が不規則な運動をしている場合など、信憑性の高い観測情報を十分に得ることが必要な場合に有用である。また、本発明による誘導方法では、従来の会合誘導のみ行う誘導方法に比べ、会合するまでの時間が長くなる場合もあるが、水中航走体2と移動物体1との距離が、水中航走体2の誘導できる距離の限界に近づかないかぎり、大きな不都合とはならないことは明白である。
【0044】
また、前記図1に示した本実施形態の誘導方法を実行する代わりに、従来の会合誘導を行なう誘導プログラムにおいて、前記図1の誘導判定手順20および観測誘導演算手順30とを加えることで、本実施形態と同様な効果を上げるように構成しても良い。
【0045】
図7は、本発明による水中航走体の誘導方法の他の実施形態を説明するための図である。本実施形態では、移動物体1と水中航走体2の会合確率を向上するために、前記実施形態で説明したような水平方向の誘導と同期して、深度方向の誘導を行なうものである。各方向での誘導においては、前記観測誘導及び会合誘導を組合せ、繰返し用いる。
【0046】
同図において、原点0は観測点であり、移動物体1は直線m上を移動している。同図の左側部分は水平面の位置関係を示し、右側部分は垂直面(深さ方向)の位置関係を示す。
【0047】
本実施形態では、水中航走体2の会合誘導演算方法としては、水中航走体2の速力と移動物体1の速力の観測方位線に対する直角方向成分を同一にする誘導方法を、観測誘導演算方法として図4に示す方法を採用したものである。
【0048】
また、深度方向の誘導においては、海中音波伝搬上の特異点である層深50m付近を境界にして、深く潜れば水中航走体2の雑音を低減でき、浮上すれば会合確率を向上することができるということを考慮に入れたシミュレーションを行なう。このような誘導方法によれば、前記深度に係る特性と利用することが可能な、より適切な誘導を実現することができる。
【0049】
本実施形態においては、図3に示した誘導方法と同様、時刻t0において移動物体1の方位B0を観測すると、観測方位θ0に基づいて水中航走体2は会合誘導演算40により会合誘導角度C0、速力が求められ針路n0上に誘導されるものとする。
【0050】
時刻t1において観測方位θ0の信憑性が薄れ、誘導判定20により移動物体1の状況を観測すべきと判断されたとすると、図4に示した観測誘導演算30の進出誘導150により水平方向での観測誘導角度C1と垂直方向での観測誘導角度C1’が求められ、当該針路に基づいて水中航走体2は誘導50される。又、同時に観測誘導演算30により適切な速力が求められ、速力調整60される。以後、観測誘導演算30により水中航走体2は針路n1上を誘導される。
【0051】
時刻t2に移動物体1の状況が観測され、観測情報が有効になり、移動物体1の方位B2を観測すると、進入誘導120が行なわれて、観測方位θ2に基づき水平方向の観測誘導角度C2、垂直方向の観測誘導角度C2’と速力とが求められ、水中航走体2は針路n2上を誘導される。
【0052】
ここで、観測誘導演算30には、上述したように観測点での雑音レベルをより低くするための位置へ誘導する進出誘導150と会合誘導により適した位置へ誘導する進入誘導120とがある。本実施形態では、深度方向での誘導においては、前記水平方向での誘導に同期して、進出誘導150時に前記した特異点以下の所定の深さまで移動させ、その深度を維持するように誘導を行ない、進入誘導120時に会合誘導時に維持すべき深度を維持するように誘導する。
【0053】
時刻t3に、誘導判定20により、観測情報の信憑性が高くなり会合誘導が適した位置関係に水中航走体2が有ると判断されると、会合誘導演算40により会合誘導角度C3と適切な速力が求められ、当該針路に基づいて水中航走体2は針路n3上を誘導される。
【0054】
以後、以上と同様の手順により観測誘導演算30又は会合誘導演算40が行われ、水中航走体2は誘導される。
【0055】
即ち、時刻t4において観測方位θ2の信憑性が薄れ、誘導判定20により移動物体1の状況を観測すべきと判断されたとすると、図4に示した観測誘導演算30の進出誘導150により観測誘導角度C4、C4’が求められ、当該針路に基づいて水中航走体2は誘導50される。又、同時に観測誘導演算30により適切な速力が求められ、速力調整60される。以後、観測誘導演算30により水中航走体2は針路n4上を誘導される。
【0056】
時刻t5に移動物体1の状況が観測され、観測情報が有効となり、移動物体1の方位B5を観測すると、進入誘導120により観測方位θ5に基づいて観測誘導角度C5、C5’と速力が求められ、水中航走体2は針路n6上を誘導される。
【0057】
時刻t6に、誘導判定により、会合誘導が適した位置関係に水中航走体2が有ると判断されると、会合誘導演算により会合誘導角度C6と適切な速力が求められ、当該針路に基づいて水中航走体2は針路n6上を誘導される。以後、会合誘導演算が行われ、水中航走体2は誘導される。
【0058】
本実施形態によれば、水平方向での誘導に加え、深度方向での誘導も行なわれるため、より適切で効果的な水中航走体の誘導方法を実現することができる。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、音波の伝搬状況が不良の場合、水中航走体の発する雑音レベルが大きい場合、あるいは、移動物体が不規則な運動をしている場合にも、移動物体と水中航走体の会合確率が低下しない水中航走体の誘導方法、およびその方法するための実現するための誘導装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による水中航走体の誘導方法の一実施形態での処理手順を示すフローチャートである。
【図2】本発明の方法を実施する航走体の誘導システムの構成図である。
【図3】本発明による誘導方法を示す説明図である。
【図4】本発明による誘導方法を示す説明図である。
【図5】本発明による誘導方法を示す説明図である。
【図6】本発明による誘導方法を示す説明図である。
【図7】本発明による誘導方法を示す説明図である。
【図8】本発明の方法を実施する航走体の誘導システムのブロック図である。
【符号の説明】
1…移動物体
2…追跡物体(水中航走体)
3…母船
4…観測装置
5…誘導装置
6…誘導電線
m…移動物体針路
0〜n6…追跡物体針路
0〜B3…方位線
θ0〜θ6…観測方位
0〜C6…観測誘導角度
0…原点でありかつ観測点。

Claims (10)

  1. 移動物体が発生する信号と水中航走体が発生する信号を含む環境雑音を観測情報として観測点に設けられた観測装置で取得し、前記取得した観測情報に基づいて、前記水中航走体を前記移動物体に会合させる水中航走体の誘導方法において、
    前記観測装置が、前記観測情報を繰返し取得する観測情報取得手順と、
    前記観測装置が、前記観測情報取得手順において取得した観測情報が信憑性が高いか否かを判定する判定手順と、
    前記誘導装置が、前記判定手順において信憑性が高いと判定された場合、前記水中航走体を、所定の会合誘導角度により定まる方向に誘導し、前記判定手順において信憑性が高いと判定されなかった場合、前記水中航走体を、所定の観測誘導角度により定まる方向に誘導する誘導手順と、を備え、
    前記判定手順では、前記観測情報の履歴から求められた前記移動物体の針路や速度が妥当なもので、かつ、その妥当性があるレベル以上である場合、信憑性が高いと判定し、
    前記所定の会合誘導角度は、前記水中航走体を、前記観測情報から得られる前記移動物体の前記観測点からの観測方位線上に誘導する角度であり、
    前記所定の観測誘導角度は、前記水中航走体を、前記移動物体が発生する信号を前記環境雑音から識別可能な位置に誘導する角度であること
    を特徴とする水中航走体の誘導方法。
  2. 請求項1記載の水中航走体の誘導方法であって、
    前記誘導手順は、
    前記水中航走体を前記所定の観測誘導角度により定まる方向に誘導する場合、
    前記水中航走体が発生する信号が前記移動物体が発生する信号と異なる方向から来ることにより前記観測情報の中で両者を識別可能な状態になるように当該水中航走体を誘導するための第1の誘導諸元であって速力と前記所定の観測誘導角度により定まる方向である針路とを含む第1の誘導諸元を算出する観測誘導演算を行い、当該観測誘導演算により算出された前記第1の誘導諸元に従って、前記水中航走体を誘導し、
    前記水中航走体を前記所定の会合誘導角度により定まる方向に誘導する場合、当該誘導に必要な第2の誘導諸元であって速力と前記所定の会合誘導角度により定まる方向である針路とを含む第2の諸元を算出する会合誘導演算を行い、当該会合演算により算出された前記第2の誘導諸元に従って、前記水中航走体を誘導すること
    を特徴とする水中航走体の誘導方法。
  3. 請求項2記載の水中航走体の誘導方法であって、
    前記観測誘導演算は、
    前記判定手順において信憑性が高いと判定されなかった場合の中で、前記移動物体が発生する信号と前記環境雑音とを識別できた場合、前記観測誘導角度として、前記水中航走体を前記観測情報により特定される前記移動物体の方位に近づける方向へ導く第1の誘導角度を求める進入誘導演算を行い、
    前記判定手順において信憑性が高いと判定されなかった場合の中で、前記移動物体が発生する信号と前記環境雑音とが識別できなかった場合、前記観測誘導角度として、前記水中航走体を前記観測情報により特定される前記移動物体の方位から遠ざける方向に導く第2の誘導角度を求める進出誘導演算を行うこと
    を特徴とする水中航走体の誘導方法。
  4. 請求項3記載の水中航走体の誘導方法において
    前記第2の誘導角度は、前記進出誘導演算の行なわれた回数に対応して設定されること
    を特徴とする水中航走体の誘導方法。
  5. 請求項4記載の水中航走体の誘導方法において、
    前記第2の誘導角度は、45度を前記進出誘導演算の行われた回数で割った値と等しくなるように設定されること
    を特徴とする水中航走体の誘導方法。
  6. 請求項3記載の水中航走体の誘導方法において、
    前記第1の誘導角度は、前記進入誘導演算の行なわれた回数に対応して設定されること
    を特徴とする水中航走体の誘導方法。
  7. 請求項6記載の水中航走体の誘導方法において、
    前記第2の誘導角度が、前記観測点から見た前記移動物体の方位と、90度を前記進入誘導演算の行われた回数で割った値との和に等しくなるように設定されること
    を特徴とする水中航走体の誘導方法。
  8. 請求項1から7いずれか1項記載の水中航走体の誘導方法において、
    前記観測装置と前記誘導装置とは船舶に搭載されていること
    を特徴とする水中航走体の誘導方法。
  9. 水中航走体を移動物体に会合させるよう誘導する水中航走体の誘導装置において、
    前記移動物体が発生する信号と前記水中航走体が発生する信号を含む環境雑音とを観測情報として繰返し取得する観測情報取得手段と、
    前記観測情報取得手段において取得した観測情報が信憑性が高いか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段において信憑性が高いと判定された場合、前記水中航走体を、所定の会合誘導角度により定まる方向に誘導し、前記判定手段において信憑性が高いと判定されなかった場合、前記水中航走体を、所定の観測誘導角度により定まる方向に誘導する誘導手段とを備え、
    前記判定手段では、前記観測情報の履歴から求められた前記移動物体の針路や速度が妥当なもので、かつ、その妥当性があるレベル以上である場合、信憑性が高いと判定し、
    前記所定の会合誘導角度は、前記水中航走体を前記観測情報から得られる前記移動物体の当該誘導装置からの観測方位線上に誘導する角度であり、
    前記所定の観測誘導角度は、前記水中航走体を、前記移動物体が発生する信号を前記環境雑音から識別可能な位置に誘導する角度であること
    を特徴とする水中航走体の誘導装置。
  10. 請求項9記載の水中航走体の誘導装置において、
    前記誘導手段は、
    前記判定手段において信憑性が高いと判定されなかった場合の中で、前記移動物体が発生する信号と前記環境雑音とを識別できた場合、前記水中航走体を前記観測情報により特定される前記移動物体の方位に近づける方向へ導くための第1の誘導諸元であって速力と前記所定の観測誘導角度により定まる方向である針路とを含む第1の誘導諸元を求める進入誘導演算を行い、当該進入誘導演算で得られた第1の誘導諸元に従って、前記水中航走体を誘導し、
    前記判定手段において信憑性が高いと判定されなかった場合の中で、前記移動物体が発生する信号と前記環境雑音とが識別できなかった場合、前記水中航走体を前記観測情報により特定される前記移動物体の方位から遠ざける方向に導くための第2の誘導諸元であって速力と前記所定の観測誘導角度により定まる方向である針路とを含む第2の誘導諸元を求める進出誘導演算を行い、当該進出誘導演算で得られた第2の誘導諸元に従って、前記水中航走体を誘導すること
    を特徴とする水中航走体の誘導装置。
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