JP3692758B2 - Inline coating method - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂からなる表面を変性された二軸延伸フィルムの製造工程に用いられ得るコーティング法に関するものであり、さらには、該コーティング法を用いた同時二軸延伸フィルムの製造方法に関するものである。
【0002】
更に詳しくは、特に高速で、しかも表面変性ムラのない良好な熱可塑性樹脂フィルムを製造することを可能とする上記コーティング法、および同時二軸延伸フィルムの製造方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂の代表であるポリエステル樹脂よりフィルムを製造する際に用いられる二軸延伸法としては、通常、長手方向延伸後に幅方向に延伸する、いわゆる逐次二軸延伸方式が通常行われている。
【0004】
このような製膜工程中で、該フィルムの表面を変性するには、長手方向延伸後に、塗材をコーティングし、これを幅方向延伸機のテンター内の予熱ゾーンにて水などの溶剤を乾燥させた後に幅方向に延伸する方法がとられていた。
【0005】
また、長手方向と幅方向とを同時に二軸延伸する同時二軸延伸方式では、延伸前に塗材をコーティングし、これを同時二軸延伸機のテンター内の予熱ゾーン内にて乾燥させた後に同時二軸延伸する方法が行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような逐次二軸延伸方式や同時二軸延伸方式による表面変性では、どうしても生産性を犠牲にせざるを得なかった。
【0007】
すなわち、逐次二軸延伸の場合、長手方向延伸後にコーティングするために、コーティングする速度が速く、しかもコーティングされた塗液を短時間で急速に乾燥させなければならない。このために、短時間乾燥のために塗液濃度を濃くすると、コーティング時に、コーティングスジや表面欠点などの品質問題が発生しやすく、逆に塗液濃度を薄くすると塗液は水を使用することが多いために乾燥に時間がかかり生産性が犠牲になるものであった。このように、従来の方式では品質と生産性を両立した製膜工程中でのコーティングすることは難しかったのである。同時二軸延伸方式の場合でも同様であって、二軸延伸倍率分だけ厚く塗材をコーティングする必要があるために、塗液の乾燥には逐次二軸延伸の場合よりもさらに時間がかかり、生産性が大幅に犠牲になり、このように品質と生産性を両立した製膜工程中でのコーティングすることは難しかった。
【0008】
上述した点に鑑み、本発明は、品質と生産性を両立した製膜工程中でのコーティング方法、更に、該コーティング法を用いた同時二軸延伸フィルムの製造法を提供せんとするものである。
【0009】
本発明はまた、そのような方法によって得られる品質と生産性の両面で優れたを同時二軸延伸フィルムを提供せんとする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のコーティング法は、溶融樹脂フィルムを冷却媒体に密着冷却固化させ、この冷却されたフィルム表面に、コーティング厚さ(ウェット厚さ)が3〜30μmの塗材をコーティングした後に、該フィルムを延伸速度が10%/分以上の高速で長手方向および幅方向に同時二軸延伸することを特徴とするインラインコーティング法を提供するものである。
【0011】
また、本発明の同時二軸延伸フィルムの製造方法は、溶融樹脂フィルムを冷却媒体に密着させて冷却固化させ、該冷却されたフィルム表面に、コーティング厚さ(ウェット厚さ)が3〜30μmの塗材をコーティングし、しかる後、該フィルムを延伸速度が10%/分以上の高速で長手方向および幅方向に同時二軸延伸に供することを特徴とする同時二軸延伸フィルムの製造方法である。
【0012】
本発明で得られるフィルムは、上述した方法で得られる高い生産性を実現しつつ良好な品質をも実現している、フィルム表面に厚さ0.005〜0.5μmの塗材層を有してなる同時二軸延伸フィルムである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明において、溶融樹脂とは、加熱によって流動性を示す熱可塑性樹脂のことであって、代表的な熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどの各種のポリオレフィン樹脂、ナイロン6、ナイロン66などの各種のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリメチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、および共重合成分として、例えば、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコールなどのジオール成分や、アジピン酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分などを共重合したポリエステルなどの各種のポリエステル樹脂、その他、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂などを用いることができる。特に、本発明においては、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂を用いた場合にその効果が高く、好ましい。中でも、ポリエチレン−2,6−ナフタレートやポリエチレンテレフタレートが特に好ましく、特にポリエチレンテレフタレートは、安価でもあるため、非常に多岐にわたる用途で用いられ、応用・適用効果が高いので好ましい。また、これらの樹脂はホモ樹脂であってもよく、共重合またはブレンド樹脂であってもよい。さらに、これらの樹脂の中に、各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、無機粒子、減粘剤、熱安定剤、滑剤などがあり、これらが適宜に添加されていることは好ましいことである。代表的な添加剤としては、二酸化珪素、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化ジルコニウム、タルク、カオリン、クリップ、硫酸バリウム、酸化チタン、架橋ポリスチレン樹脂、架橋ポリエステル樹脂、およびそれらの混合体などがあり、適宜所望に応じて使用されるのがよい。
【0014】
上述した熱可塑性樹脂の溶融体フィルムに静電荷を印加しながら冷却媒体に密着させて冷却固化させた後、得られたフィルム表面に塗材をウェットコーティング厚さとして、やや厚めに、具体的には本発明者らの知見によれば、〜30μm、好ましくは5〜20μmの厚さでコーティングをした後に、延伸速度が10%/分以上の高速で長手方向および幅方向に同時二軸延伸を行って、必要ならばさらに熱処理をする。その同時延伸速度として10%/分以上、好ましくは3×10%/分以上、さらに好ましくは10 %/分以上の高速で同時二軸延伸することにより初めて高い生産性と高品質なフィルムが得られるのである。
【0015】
本発明において、上記「密着させて」とは、上記冷却媒体によりなされる冷却処理が効果的にされるに十分なほど該冷却媒体とフィルムが接触(接触しつつ移動する場合を含む)している状態をいう。また、本発明において「高速」とは、同時延伸速度として104 %/分以上であることをいい、本発明では、該高速下で同時二軸延伸を行うことに意義があるものである。これは、本発明者らの知見によれば、低速の同時二軸延伸法においては、フィルム表面に塗材を厚くコーティングした後に、ゆっくりと時間をかけて水などの溶媒を蒸発させるために、塗材の水などが熱可塑性樹脂に吸収され、その結果、該樹脂のガラス転移温度が部分的に低下したり、部分的に結晶化したりして、延伸張力カーブが部分的に変るため、次の延伸工程で延伸ムラ、すなわち厚みむらを生じたり、表面欠点を生じたりすることになり望ましくないからである。
【0016】
このために、本発明では、後述の如くに、フィルム表面に塗材を〜30μm(ウェット厚さ)と厚くコーティングするが、急速にできる限り時間をかけないようにして水などの溶媒を蒸発させると、塗材の溶剤が熱可塑性樹脂にほとんど吸収されず、また、たとえ溶媒が少量吸収されてガラス転移温度が部分的に低下したとしても延伸速度を10%/分以上の高速で長手方向および幅方向に同時二軸延伸することにより延伸張力の温度依存性が小さくなるために延伸ムラが生じにくいという好ましい効果を招くのである。このときの同時二軸延伸温度は、水の沸点より低い100℃以下、好ましくは90℃以下、さらに好ましくは85℃以下であるのが良い。もちろん溶媒としては、所望に応じた適宜のものを用いることができるが、汎用性、生産性、回収性、公害問題などの点からは、水を主成分としたものが最も優れている。もちろん、これに少量のアルコール類や、ケトン類などの溶媒を少量添加しておいてもよい。
【0017】
塗材のコーティング厚さ(ウェット厚さ)は、前述の如くに、〜30μmであり、好ましくは5〜20μmの範囲である。これを同時二軸延伸・熱処理して得られる溶剤のないドライ状態での塗材厚さで言えば、好ましくは0.005〜0.5μm程度である。
【0018】
なお、本発明においては、塗材のコーティング前に、該フィルムに表面活性化処理、例えばコロナ放電処理、オゾン処理、紫外線処理、サンドマット加工処理、薬液処理などの処理をすることにより、より均一なコーティングが可能になるので好ましい。
【0019】
本発明における二軸延伸とは、長手方向および幅方向の二軸に延伸し、二軸方向に分子配向を与える操作を言う。この二軸延伸方式としては、長手方向と幅方向とを同時に延伸する同時二軸延伸法式でなくてはならない。同時二軸延伸とは、フィルムの長手方向、幅方向の二軸方向に同時に配向を与えるための延伸を言い、同時二軸テンターを用いて、フィルムの両端をクリップで把持しながら搬送して、長手方向および幅方向に延伸する方法である。もちろん、長手方向と幅方向との延伸が時間的に同時に延伸されている部分があれば良いのであって、したがって、幅方向または長手方向に単独に先に延伸した後に、長手方向と幅方向とを同時に延伸する方法や、さらに同時二軸延伸後に幅方向または長手方向に単独にさらに延伸する方法なども含まれるのであり、本発明の場合、特に同時二軸延伸後に再延伸する方法が好ましい。これらの各延伸工程間のフィルム温度はそのポリエステルフィルムのガラス転移温度以上、水の沸点である100℃以下に保たれているのがよい。しかも、これらの各方向の延伸速度は、104 %/分以上と速くできる点や、延伸方向や延伸倍率を自由に任意に変更できる点から同時二軸延伸方式としては、同時二軸テンターのクリップが、リニアモータ方式により個別に駆動されている方式を用いるのが良い。従来までの同時二軸延伸方式は、スクリューの溝にクリップを乗せてクリップ間隔を広げていくスクリュー方式、パンタグラフを用いてクリップ間隔を広げていくパンタグラフ方式等が用いられていた。しかし、このような方式では製膜速度は104 %/分よりも遅いものとならざるを得ないために、コーティングしたフィルムを乾燥しながら延伸すると延伸ムラが大きくなること、さらに延伸倍率などの条件変更が困難であることなどの大きな問題点があったが、これをリニアモーターの原理を用いて、各クリップを独自に制御して、クリップ間隔を調整するリニアー駆動テンターを用いると、製膜速度が従来の逐次二軸延伸方式以上に高めることが可能になり、その結果、コーティングした後に同時二軸延伸しても厚みむらが悪化せずに均一な厚みのフィルムが得られるのみならず、任意の延伸方式・形式を取入れることができるようになるのである。例えば、長手方向に配向の強いフィルムを製膜するためには、各延伸方向に多段階に延伸したり、同時二軸延伸後にさらに長手方向または幅方向に延伸することもでき、さらに、二軸延伸後に、熱処理工程で長手方向および/または幅方向に寸法を戻すリラックス処理が可能なために、寸法安定性の良いフィルムや、幅方向に物性のムラのない(ボーイングのない)フィルムにすることができる。すなわち、各クリップを個別に制御可能なクリップのリニアー駆動テンターを用いることで各種優れたフィルムを生産性良く製膜することが可能となる。 このような自由な延伸形式がとれるには、フィルム端部厚みを中央部よりも2〜3倍程度厚くしたり、端部の分子量を中央部よりも高くしておくなどの特殊な端部有したフィルムにするなどのことも有効であある。
【0020】
同時二軸延伸の倍率としては、樹脂の種類によっても異なるが、通常はそれぞれの方向で2〜12倍程度である。なお、延伸の後に、その歪みを除去するために、リラックス熱処理(熱固定)を行うこともしばしば有効であるが、そのとき、延伸後直ちに熱処理するのではなく、延伸後、いったん該延伸フィルムのガラス転移温度Tg以下に冷却した後に熱処理をする方が、幅方向に均一な物性を有したフィルムを得ることができる。なお、熱処理の温度としては、延伸温度から樹脂の融点近傍までのさまざまな温度が用途に応じてとられる。
【0021】
かくして得られる同時二軸延伸フィルムの配向の主軸を長手方向や幅方向に存在させることや、両軸に配向がバランスしたフィルムを製造することなどは比較的容易である。
【0022】
次に、本発明のフィルムの製造方法をポリエステル樹脂について例をとり説明するが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
【0023】
まず、ポリエステル樹脂の重合段階、あるいは押出機工程で必要な添加剤を含有させた原料ペレットを用意し、この原料の乾燥を熱風中、真空中あるいはベント押出機中で行い、押出機内において、該樹脂の融点Tm以上、熱分解温度Tb以下の温度で溶融し、あるいは、いったん該樹脂の融点Tm以上にして溶融した後に溶融樹脂の冷却を、例えばタンデム押出機の二段目等で冷却して、融点Tm以下、結晶化温度Tmc以上の過冷却状態にして、樹脂の熱分解物やゲル化物を可能な限り小さくした状態で、樹脂を流動させ、多段階のフィルターを通して異物を除去し、さらにギアポンプ等に連結して樹脂の押出量を均一にして、ダイで目的の形状に成形した後、厚み均質性の良いフィルムを得ることができるものである。このように過冷却状態にすることにより、オリゴマーや熱分解物などの異物含有の少ないフィルムになるばかりか、口金から吐出した溶融体が空気や音波などの外部振動に対しても影響を受けにくいフィルムになり、厚みむらの良いフィルムが得られるメリットもある。
【0024】
ダイから吐出されたシート状フィルムに静電荷を印加してキャストドラム上に密着冷却固化させる。このとき、ドラム上に0.1μm程度の極く薄い水膜あるいは水滴を介在させておくと、ドラムへの密着力はさらに向上して、完全非晶質の、厚みのより均質なフィルムとなるので好ましい。なお、該熱可塑性樹脂フィルムの形状は、口金間隙などを調整して端部厚みを中央部の厚みの3倍程度に薄くしておくのが延伸性向上のためや、製膜収率向上にとって良い。さらに、フィルム端部のみの分子量を高くすることにより延伸性はさらに安定するが、このために、別の押出機を用いて中央部の分子量よりも高い分子量の原料を供給して口金前あるいは口金内でフィルム端部のみに積層するように共押出しする。非晶状態からの延伸が好ましいが、必要に応じて若干の結晶性、すなわち結晶化度にして0.5〜15(%)程度の微結晶化を有するフィルムにしておくことにより、熱寸法安定性の良い、また滑り性の良いフィルムが得られることがあり好ましい。延伸前のキャストフィルムの長手方向の厚みむらは、7%以下、好ましくは5%以下のものと小さいほうが好ましい結果を招く。
【0025】
該未延伸フィルムに表面活性化処理、例えばコロナ放電処理、オゾン処理、紫外線処理、サンドマット加工処理、薬液処理などの各種の表面活性化処理をすることにより、次のコーティング処理が均一にできる。該処理されたフィルム表面に水系などの塗材をコーティングするが、このコーティング厚みは、延伸後の必要コーティング厚みよりも、ほぼ同時二軸延伸倍率だけ厚くしておくことが肝要であり、従ってウェット厚さとしては、前述の如くに3〜30μm程度とするものである。このように厚い塗材を有したフィルムをできる限り急速に、できる限り時間をかけないようにして水などの溶媒を蒸発させないと、塗材の水が熱可塑性樹脂に部分的に吸収されるために、延伸ムラになるおそれがある。このために予熱ゾーンに強力な赤外線・遠赤外線ヒーターなどの補助加熱装置を設置するのもよい。また、たとえ水が少量吸収されて樹脂フィルムのガラス転移温度が部分的に低下したとしても延伸速度を10%/分以上の高速で長手方向および幅方向に同時二軸延伸すれば、同時二軸延伸張力の温度依存性が小さくなるために延伸ムラは生じにくくなる。また、このときの同時二軸延伸温度は水の沸点より低い100℃以下、好ましくは90℃以下、さらに好ましくは85℃以下であるのが同時二軸延伸張力の温度依存性が小さくなる点からも良い。
【0026】
上記無延伸フィルムを同時二軸テンターに供して高速で同時二軸延伸するが、この際に、単純に長手方向および幅方向に同時に延伸を開始・終了させてもよいが、該同時二軸延伸の前後に長手方向および/または幅方向に事前の延伸、または同時二軸延伸後の再延伸をしても良い。特に、同時二軸延伸後に再度長手方向延伸をすることによってエッジ近傍のフィルム形状が直線的になり、縁断率が小さくなるばかりか、長手方向に強度の強い(例えば、F5値として14kg/mm2 以上)、平面性の良い厚みむらの小さいフィルムになるので好ましい。
【0027】
同時二軸延伸した後、フィルムを構成する樹脂のガラス転移点未満の温度まで、好ましくはガラス転移点−10℃未満の温度まで冷却した後に、熱寸法安定性付与のために熱処理することが好ましい。延伸後に直ちにそのままの温度で熱処理を施した場合、延伸時の応力と熱収縮応力により熱処理工程における軟化したフィルムが延伸工程に引きずり込まれてボーイング現象を生じ、フィルムの屈折率楕円体が歪み、その結果、幅方向の物性分布を生じる。そこで、これらのボーイング現象を避けるために、二軸延伸後に該樹脂のガラス転移点未満の温度までいったん冷却し、延伸工程と熱処理工程の間に硬い部分を設け、それぞれの工程を分離した後に熱処理をすることにより、ボーイング現象を抑制することが可能となる。
【0028】
さらに、熱処理中および後に、寸法を縮めるリラックス処理を行うことで、より高い熱寸法安定性が得られるので好ましい。ただし、熱寸法安定性を追求するあまり、高すぎる熱処理温度、また、多すぎるリラックス率の熱処理を行うと、強度・平面性などの特性の低下を引き起こすので好ましくない。
【0029】
このようにして得られたフィルムは、室温まで徐冷してからワインダーにて巻取り、製品とする。
【0030】
本発明の好ましい態様によれば、同時二軸延伸をした後、塗材厚さとして0.005〜0.5μm塗材層を有した表面変性フィルムを、概して巻取り速度150〜1000m/分という高速領域でのフィルム製造巻取りを実現でき、これに対して従来手法では、巻取り速度60〜120m/分がせいぜいであったので、このような高速製膜ができるという生産性の点でも極めて有用なものである。
【0031】
本発明によれば、従来は困難と考えられていた、巻取り速度400〜1000m/分もの超高速での製膜も実現し得るものである。
【0032】
本発明により得られるフィルムは、感熱転写用受容紙はもちろんのこと、感熱孔版用原反、コンデンサー用原反、感熱転写リボン用原反、磁気テープ用原反、包装用原反などの各種用途等に広範囲に使用でき有効なものである。
【0033】
【物性値の評価方法】
1.熱特性:
示差走査熱量計として、セイコー電子工業株式会社製ロボットDSC「RDC220」を用い、データ解析装置として、同社製ディスクステーション「SSC/5200」を用いて、サンプル約10mgをアルミニウム製の受皿上300℃で5分間溶融保持し、液体窒素で急冷固化した後、室温から昇温速度20℃/分で昇温した。このときに観測されるガラス転移点のピーク温度をTg、融解吸熱ピークの開始温度をTmb、ピーク温度をTm、ピーク終了温度をTmeとした。また、サンプル5mgを300℃で5分間溶融保持した後、降温速度20℃/分で降温した。この際観測される降温結晶化発熱ピークの開始温度をTcb、ピーク温度をTc、ピーク終了温度をTceとした。
【0034】
2.フィルムの長手方向厚みむら:
アンリツ株式会社製フィルムシックネステスタ「KG601A」および電子マイクロメータ「K306C」を用い、フィルムの縦方向に30mm幅、10m長にサンプリングしたフィルムを連続的に厚みを測定する。フィルムの搬送速度は3m/分とした。10m長での厚み最大値Tmax(μm)、最小値Tmin(μm)から、
R=Tmax−Tmin
を求め、Rと10m長の平均厚みTave(μm)から、
厚みむら(%)=R/Tave×100
として求めた。
【0035】
3.複屈折:
ベレックコンペンセータを装備した偏光顕微鏡により、フィルムのリターデーションRdを求めた。Rdをフィルムの厚みで割り、複屈折とした。
【0036】
4.結晶化度:
臭化ナトリウム水溶液による密度勾配管を作成し、25℃におけるフィルムの密度を測定する。この密度dから、
結晶化度(%)=(d−da)/(dc−da)×100
とした。
【0037】
ここで、daは非晶密度、dcは完全結晶密度で、ポリエチレンテレフタレートの場合、文献値より、da=1.335、dc=1.455g/cm3 とした。
【0038】
5.ヤング率、F5値:
株式会社オリエンテック製フィルム強伸度自動測定装置MODEL AMF/RTA−100を用いて、試料幅10mm、試料長100mm、引張速度300mm/分で測定した。
【0039】
6.熱収縮率:
フィルムを幅10mm、長さ220mmにサンプリングし、フィルム上に間隔約200mmの点を2点マーキングする。この2点の間隔を正確に測定し、L0(mm)とする。次に、150℃に加熱された熱風オーブン中に、このサンプルを30分間放置後、取り出して室温になるまで放置する。サンプルが完全に冷めたら先ほどの2点の間隔を再度測定し、L(mm)とする。ここで熱収縮率を、熱収縮率(%)=(L0−L)/L0×100とした。
【0040】
7.ポリエステルの固有粘度[η]:
25゜Cで、o−クロルフェノールを溶媒として次式より求めた。
【0041】
[η]= lm[ηsp/c]
比粘度ηspは、相対粘度ηr から1を引いたものである。cは、濃度であり、単位はdl/gで表わす。
【0042】
【実施例】
以下に、実施例、比較例によって本発明をより具体的に説明する。
【0043】
実施例1
熱可塑性樹脂として、極限粘度0.65と0.72のポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた。DSCを用いて極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレートの熱特性を測定したところ、Tg:69℃、Tm:255℃、Tc:188℃、極限粘度0.72のポリエチレンテレフタレートの熱特性は、Tg:69℃、Tm:256℃、Tc:190℃あった。それぞれのポリエチレンテレフタレートのペレットを180℃で3時間真空乾燥した。まず極限粘度0.65の原料を90mmのタンデム押出機に供給し、一段目の押出機にて285℃で均一に溶融状態とし、続いて二段目の押出機にて熱媒によりポリマー温度を260℃まで均一に冷却した。この溶融体をギアポンプにて定量供給した後、5μm以上の異物を除去する焼結フィルターを通過させてTダイ口金に導入した。
【0044】
一方、極限粘度0.72のポリエチレンテレフタレート(PET)原料についても、極限粘度0.65のPET原料と同様に原料乾燥後、40mmの押出機に供給して285℃で溶融後、265℃に冷却した後、定量吐出させ、これを極限粘度0.65のPET溶融体シート幅660mmの両端のみに幅35mmずつ口金内で幅方向に3層に積層し、約フィルム幅730mmの溶融体を吐出させた。
【0045】
ダイから押し出された溶融フィルムに、1.2万Vの静電荷を印加させながら、表面温度65℃に保たれ、かつ表層には結露法で形成させた0.1μm径以下の微細水滴で全面が覆われている鏡面キャスティングドラム上に100m/分の高速で引き取り、急冷固化した。かくして得られたキャストフィルムのフィルム端部平均厚みは、中央部厚みに比べて2.5倍になるように口金リップ間隙を調整した。また端部の固有粘度[ηe]は0.68、フィルム中央部の固有粘度[ηc]は0.62であった。なお、長手方向/幅方向の厚みむらは3%/4%、複屈折は0、結晶化度は2%であった。
【0046】
かくして得られた未延伸フィルムに表面活性化処理としてコロナ放電処理をして、この処理面に易接着性に優れた水系塗材(酸性分としてテレフタル酸、1、3イソフタル酸5硫酸ナトリウム塩、アジピン酸、ジオール成分としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、分子量4000のポレエチレングリコールからなるTg=0℃の水溶性共重合ポリエステルを水に2重量%溶解させたもの)を8番のメータリングバーでコーティングした。このときのコーティングウエット厚みは、15μmであった。
【0047】
なお、この際、できる限り急速にコーティングに用いた水を蒸発させないと、塗材の水がポリエステルフィルムに部分的に吸収され、延伸ムラになることが知見として得られた。このために、同時二軸延伸テンターの予熱ゾーンに強力な遠赤外線ヒーターからなる補助加熱装置を設置した予熱ゾーンにて大部分の水を乾燥させるとともに、さらに、既に吸収された少量の水がポリエステルフィルムのガラス転移温度Tgを部分的に低下させており、その結果、延伸されるフィルムの部分部分で最適延伸温度が異なってくるために、延伸張力の温度依存性が非常に小さくなる条件で延伸しないと厚みムラが大きくなる。このために、各クリップがリニアー駆動で高速に動く同時二軸延伸機を用いて、同時二軸延伸速度として7×104 %/分の高速で、しかも、延伸温度85℃で長手方向および幅方向に4.5倍ずつ同時二軸延伸した。さらに長手方向および幅方向に100℃で3×104 %/分で1.3倍延伸した。その後、いったん65℃に冷却させ、同じテンター内で225℃の熱処理を行い、その後均一に両軸に5%のリラックスをさせながら徐冷して室温まで冷却して、約640m/分という超高速で巻き取り、コーティング塗材厚さ0.1μmを有する全厚さ8μmの二軸配向フィルムを得た。かくして製膜した状況、および得られた特性を表1に示した。
【0048】
比較例1
実施例1で用いたクリップ駆動方式をリニアー駆動から、通常のパンタグラフ式同時二軸延伸機に変更し、さらにキャスト速度を31m/分に低速にして、同時二軸延伸速度として3×103 %/分の低速度で同時二軸延伸し、さらに長手方向および幅方向に100℃で103 %/分で1.3倍延伸したこと以外は実施例1と同様にして製膜した。
【0049】
かくして得られた二軸延伸フィルムの製膜性、品質の結果を表1に示したが、このように低速延伸すると吸収水が延伸性に悪影響を与えるために、大幅に厚みムラの悪いフィルムしか得られないことがわかる。
【0050】
【表1】

Figure 0003692758
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、熱可塑性樹脂フィルムの表面変性手法として、製膜工程中に、コーティング厚さ(ウェット厚さ)が3〜30μmの水系等の塗材をインラインでコーティングした後、無延伸フィルムを延伸速度として10%/分以上の高速で同時二軸延伸を施すことにより、厚み均質性に優れたフィルムが得られる。しかも、このような高品質なフィルムが得られるのみならず、生産性にも優れたフィルム製造法が提供されるものであり、実際工業上、非常に有効な方法である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a coating method that can be used in a process for producing a biaxially stretched film having a surface modified with a thermoplastic resin, and further relates to a method for producing a simultaneous biaxially stretched film using the coating method. Is.
[0002]
More specifically, the present invention relates to the above-mentioned coating method and a method for producing a simultaneous biaxially stretched film that makes it possible to produce a good thermoplastic resin film at high speed and without surface modification unevenness.
[0003]
[Prior art]
As a biaxial stretching method used for producing a film from a polyester resin which is a representative thermoplastic resin, a so-called sequential biaxial stretching method in which stretching is performed in the width direction after stretching in the longitudinal direction is usually performed.
[0004]
To modify the surface of the film in such a film forming process, after stretching in the longitudinal direction, the coating material is coated, and this is dried with a solvent such as water in a preheating zone in the tenter of the widthwise stretching machine. The method of extending | stretching in the width direction after making it take was taken.
[0005]
Also, in the simultaneous biaxial stretching method in which the longitudinal direction and the width direction are simultaneously biaxially stretched, after coating the coating material before stretching and drying it in the preheating zone in the tenter of the simultaneous biaxial stretching machine Simultaneous biaxial stretching has been performed.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, surface modification by such a sequential biaxial stretching method or simultaneous biaxial stretching method inevitably sacrifices productivity.
[0007]
That is, in the case of sequential biaxial stretching, in order to carry out coating after stretching in the longitudinal direction, the coating speed must be high, and the coated coating solution must be dried quickly in a short time. For this reason, if the concentration of the coating solution is increased for short-time drying, quality problems such as coating streaks and surface defects are likely to occur during coating. Conversely, if the concentration of the coating solution is decreased, water should be used as the coating solution. Therefore, it takes time to dry and sacrifices productivity. Thus, in the conventional method, it was difficult to perform coating in a film forming process that achieved both quality and productivity. The same applies to the case of the simultaneous biaxial stretching method, and it is necessary to coat the coating material thickly by the biaxial stretching ratio. Therefore, drying of the coating liquid takes more time than sequential biaxial stretching, Productivity was greatly sacrificed, and it was difficult to perform coating during the film forming process that balances quality and productivity.
[0008]
In view of the above-described points, the present invention is intended to provide a coating method in a film-forming process that achieves both quality and productivity, and a method for producing a simultaneous biaxially stretched film using the coating method. .
[0009]
The present invention also provides a simultaneous biaxially stretched film that is excellent in both quality and productivity obtained by such a method.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In the coating method of the present invention, the molten resin film is adhered and cooled and solidified on a cooling medium, and this cooled film surface is applied. The coating thickness (wet thickness) is 3-30 μm After coating the coating material, The film Stretching speed is 10 4 It is intended to provide an in-line coating method characterized by simultaneous biaxial stretching in the longitudinal direction and the width direction at a high speed of at least% / min.
[0011]
In the method for producing a simultaneous biaxially stretched film of the present invention, the molten resin film is closely attached to a cooling medium to be cooled and solidified, and the cooled film surface is formed. The coating thickness (wet thickness) is 3-30 μm After coating the coating material, the film is stretched at a stretching speed of 10 4 It is a method for producing a simultaneous biaxially stretched film, characterized by being subjected to simultaneous biaxial stretching in the longitudinal direction and the width direction at a high speed of at least% / min.
[0012]
The film obtained in the present invention has a coating layer having a thickness of 0.005 to 0.5 μm on the film surface that realizes good quality while realizing high productivity obtained by the above-described method. A simultaneous biaxially stretched film.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, the molten resin refers to a thermoplastic resin that exhibits fluidity when heated, and typical thermoplastic resins include various polyolefin resins such as polyethylene, polypropylene, and polymethylpentene, nylon 6, Various polyamide resins such as nylon 66, polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polyethylene-2,6-naphthalate, polymethylene terephthalate, polypropylene terephthalate, polyethylene-p-oxybenzoate, poly-1,4-cyclohexylenedimethylene terephthalate, Examples of copolymer components include diol components such as diethylene glycol, neopentyl glycol, polyalkylene glycol, adipic acid, sebacic acid, phthalic acid, isophthalic acid, 2,6 Various polyester resins such as polyester obtained by copolymerizing such a dicarboxylic acid component such as naphthalene dicarboxylic acid, other, or the like can be used polyacetal resin, polyphenylene sulfide resin. In particular, in the present invention, when a polyamide resin or a polyester resin is used, the effect is high and preferable. Among them, polyethylene-2,6-naphthalate and polyethylene terephthalate are particularly preferable, and polyethylene terephthalate is particularly preferable because it is inexpensive and can be used in a wide variety of applications and has high application and application effects. In addition, these resins may be homo resins or may be copolymerized or blended resins. Further, in these resins, there are various additives such as antioxidants, antistatic agents, crystal nucleating agents, inorganic particles, thickeners, heat stabilizers, lubricants, etc., which are added as appropriate. It is preferable that Typical additives include silicon dioxide, alumina, calcium carbonate, zirconium oxide, talc, kaolin, clip, barium sulfate, titanium oxide, crosslinked polystyrene resin, crosslinked polyester resin, and mixtures thereof, as desired. Should be used according to
[0014]
After applying an electrostatic charge to the above-mentioned thermoplastic resin melt film and allowing it to cool and solidify by adhering to a cooling medium, the coating material is applied to the film surface as a wet coating thickness. Is , According to our findings, 3 ~ 30 μm, Preferably After coating at a thickness of 5 to 20 μm, the stretching speed is 10 4 Simultaneous biaxial stretching in the longitudinal direction and the width direction is performed at a high speed of at least% / min, and further heat treatment is performed if necessary. The simultaneous stretching speed is 10 4 % / Min or more, preferably 3 × 10 4 % / Min or more, more preferably 10 5 High productivity and high quality film can be obtained only by simultaneous biaxial stretching at a high speed of at least% / min.
[0015]
In the present invention, the term “adhering” means that the cooling medium and the film are in contact (including the case where the cooling medium moves while being in contact) enough to effectively perform the cooling process performed by the cooling medium. The state that is. In the present invention, “high speed” means that the simultaneous stretching speed is 10 Four % / Min or more. In the present invention, it is meaningful to perform simultaneous biaxial stretching at the high speed. According to the knowledge of the present inventors, in the low-speed simultaneous biaxial stretching method, after coating the coating material thickly on the film surface, in order to evaporate a solvent such as water slowly over time, The water of the coating material is absorbed by the thermoplastic resin. As a result, the glass transition temperature of the resin is partially lowered or partially crystallized, and the stretching tension curve is partially changed. This is because, in this stretching process, stretching unevenness, that is, unevenness in thickness or surface defects occurs.
[0016]
Therefore, in the present invention, as described later, a coating material is applied to the film surface. 3 Although the coating is thick with a thickness of ˜30 μm (wet thickness), if the solvent such as water is evaporated rapidly without taking as much time as possible, the solvent of the coating material is hardly absorbed by the thermoplastic resin. Even if a small amount of solvent is absorbed and the glass transition temperature is partially lowered, the stretching speed is 10 4 By simultaneously biaxially stretching in the longitudinal direction and the width direction at a high speed of% / min or more, the temperature dependency of the stretching tension becomes small, and therefore, a preferable effect that stretching unevenness hardly occurs is caused. The simultaneous biaxial stretching temperature at this time is 100 ° C. or lower, preferably 90 ° C. or lower, more preferably 85 ° C. or lower, lower than the boiling point of water. Of course, any suitable solvent can be used as desired, but those having water as the main component are the most excellent from the viewpoints of versatility, productivity, recoverability, pollution problems, and the like. Of course, a small amount of a solvent such as alcohols or ketones may be added thereto.
[0017]
As mentioned above, the coating thickness of the coating material (wet thickness) 3 ~ 30 μm, Preferably It is in the range of 5 to 20 μm. In terms of the coating material thickness in the dry state without solvent obtained by simultaneous biaxial stretching and heat treatment, the thickness is preferably about 0.005 to 0.5 μm.
[0018]
In the present invention, before the coating of the coating material, the film is subjected to surface activation treatment such as corona discharge treatment, ozone treatment, ultraviolet treatment, sand mat processing treatment, chemical treatment, etc. This is preferable because a simple coating becomes possible.
[0019]
The biaxial stretching in the present invention refers to an operation of stretching in the longitudinal direction and the biaxial direction to give molecular orientation in the biaxial direction. The biaxial stretching method must be a simultaneous biaxial stretching method in which the longitudinal direction and the width direction are simultaneously stretched. Simultaneous biaxial stretching refers to stretching for simultaneously giving orientation in the biaxial direction of the film in the longitudinal direction and the width direction, and using a simultaneous biaxial tenter, transporting while holding both ends of the film with clips, This is a method of stretching in the longitudinal direction and the width direction. Of course, it suffices if there is a portion in which the stretching in the longitudinal direction and the width direction is simultaneously stretched in time, and therefore, after stretching first in the width direction or the longitudinal direction, the longitudinal direction and the width direction And a method of further stretching independently in the width direction or the longitudinal direction after simultaneous biaxial stretching, and in the case of the present invention, a method of re-stretching after simultaneous biaxial stretching is particularly preferable. The film temperature during each of these stretching steps is preferably maintained at a temperature equal to or higher than the glass transition temperature of the polyester film and equal to or lower than 100 ° C., which is the boiling point of water. Moreover, the stretching speed in each direction is 10 Four The simultaneous biaxial tenter clips are driven individually by a linear motor system as a simultaneous biaxial stretching method because it can be quickly changed to% / min or more, and the stretching direction and stretching ratio can be freely changed. It is better to use the method. Conventional simultaneous biaxial stretching methods used a screw method in which a clip is placed in a screw groove to increase the clip interval, a pantograph method in which the clip interval is increased using a pantograph, and the like. However, in such a method, the film forming speed is 10 Four Since the film must be slower than% / minute, stretching the coated film while drying increases the stretching unevenness and makes it difficult to change the stretching ratio and other conditions. However, using a linear drive tenter that uses the principle of the linear motor to control each clip independently and adjusts the clip interval, the film-forming speed is higher than the conventional sequential biaxial stretching method. As a result, even if biaxial stretching is performed after coating, not only unevenness in thickness is obtained, but also a uniform stretching method and format can be incorporated. It becomes. For example, in order to form a highly oriented film in the longitudinal direction, it can be stretched in multiple stages in each stretching direction, or can be further stretched in the longitudinal direction or the width direction after simultaneous biaxial stretching. After stretching, it can be relaxed to return the dimensions in the longitudinal direction and / or width direction in the heat treatment step, so that the film has good dimensional stability and does not have uneven physical properties (no bowing) in the width direction. Can do. That is, various excellent films can be formed with high productivity by using a clip linear drive tenter that can control each clip individually. In order to obtain such a free stretching format, there is a special edge such as increasing the film edge thickness about 2 to 3 times thicker than the center part or keeping the molecular weight of the edge part higher than the center part. It is also effective to make a film that has been used.
[0020]
The ratio of simultaneous biaxial stretching varies depending on the type of resin, but is usually about 2 to 12 times in each direction. In order to remove the distortion after stretching, it is often effective to perform a relaxing heat treatment (heat setting), but at that time, the heat treatment is not performed immediately after stretching, but after stretching, A film having uniform physical properties in the width direction can be obtained by heat treatment after cooling to the glass transition temperature Tg or lower. In addition, as temperature of heat processing, various temperature from extending | stretching temperature to the melting | fusing point vicinity of resin is taken according to a use.
[0021]
It is relatively easy to cause the orientation main axis of the simultaneous biaxially stretched film thus obtained to exist in the longitudinal direction and the width direction, and to produce a film in which the orientation is balanced on both axes.
[0022]
Next, although the manufacturing method of the film of this invention is demonstrated taking an example about a polyester resin, this invention is not necessarily limited to this.
[0023]
First, raw material pellets containing additives necessary for the polymerization step of the polyester resin or the extruder process are prepared, and this raw material is dried in hot air, in a vacuum or in a vent extruder. Melt at a temperature not lower than the melting point Tm of the resin and not higher than the thermal decomposition temperature Tb, or once melted to be not lower than the melting point Tm of the resin and then cooled by, for example, the second stage of a tandem extruder In a supercooled state with a melting point Tm or lower and a crystallization temperature Tmc or higher, the resin is flowed in a state where the thermal decomposition product or gelled product of the resin is made as small as possible, and foreign matters are removed through a multi-stage filter. A film with good thickness uniformity can be obtained after being connected to a gear pump or the like to make the extrusion amount of the resin uniform and formed into a desired shape with a die. This supercooled state not only results in a film containing less foreign matter such as oligomers and thermal decomposition products, but the melt discharged from the base is less susceptible to external vibrations such as air and sound waves. There is also an advantage that a film having a good thickness unevenness can be obtained.
[0024]
An electrostatic charge is applied to the sheet-like film discharged from the die, and the sheet-like film is tightly cooled and solidified on the cast drum. At this time, if an extremely thin water film or water droplet of about 0.1 μm is placed on the drum, the adhesion to the drum is further improved, and a completely amorphous film having a more uniform thickness is obtained. Therefore, it is preferable. Note that the shape of the thermoplastic resin film is to adjust the gap between the caps and reduce the end thickness to about three times the thickness of the central portion in order to improve stretchability and to improve the film formation yield. good. Furthermore, the stretchability is further stabilized by increasing the molecular weight only at the film end. For this purpose, a raw material having a molecular weight higher than the molecular weight at the center is supplied by using another extruder, and the base or base The film is coextruded so as to be laminated only at the film end. Stretching from an amorphous state is preferable, but thermal dimensional stability can be achieved by forming a film having a slight crystallinity, that is, a crystallinity of about 0.5 to 15 (%) as required. A film having good properties and good sliding properties may be obtained, which is preferable. The thickness unevenness in the longitudinal direction of the cast film before stretching is 7% or less, preferably 5% or less, and the smaller one leads to a preferable result.
[0025]
By subjecting the unstretched film to surface activation treatment such as corona discharge treatment, ozone treatment, ultraviolet treatment, sand mat processing, chemical solution treatment, etc., the following coating treatment can be made uniform. The surface of the treated film is coated with a coating material such as an aqueous system, and it is important that the coating thickness be thicker by the simultaneous biaxial stretching ratio than the necessary coating thickness after stretching. As described above, the thickness is about 3 to 30 μm. Is a thing . If the film having such a thick coating material is as quickly as possible and the solvent such as water is not evaporated while taking as little time as possible, the water of the coating material is partially absorbed by the thermoplastic resin. Furthermore, there is a risk of uneven stretching. For this purpose, an auxiliary heating device such as a powerful infrared / far infrared heater may be installed in the preheating zone. Even if a small amount of water is absorbed and the glass transition temperature of the resin film is partially lowered, the stretching speed is 10%. 4 If the simultaneous biaxial stretching in the longitudinal direction and the width direction is performed at a high speed of% / min or more, the temperature dependency of the simultaneous biaxial stretching tension becomes small, and thus stretching unevenness hardly occurs. Further, the simultaneous biaxial stretching temperature at this time is 100 ° C. or lower, preferably 90 ° C. or lower, more preferably 85 ° C. or lower, lower than the boiling point of water, because the temperature dependency of the simultaneous biaxial stretching tension becomes small. Also good.
[0026]
The unstretched film is subjected to simultaneous biaxial stretching at a high speed by using a simultaneous biaxial tenter. At this time, stretching may be simply started and terminated simultaneously in the longitudinal direction and the width direction. The film may be stretched in advance in the longitudinal direction and / or in the width direction before and after, or may be re-stretched after simultaneous biaxial stretching. In particular, by stretching again in the longitudinal direction after simultaneous biaxial stretching, the film shape in the vicinity of the edge becomes linear, and not only the cutting rate is reduced, but also strong in the longitudinal direction (for example, 14 kg / mm as F5 value) 2 As described above, a film having good flatness and small thickness unevenness is preferable.
[0027]
After simultaneous biaxial stretching, it is preferable that the resin constituting the film is cooled to a temperature below the glass transition point, preferably to a temperature below the glass transition point of −10 ° C., and then heat-treated for imparting thermal dimensional stability. . When heat treatment is performed at the same temperature immediately after stretching, the softened film in the heat treatment process is dragged into the stretching process due to stress during stretching and heat shrinkage stress, causing a bowing phenomenon, and the refractive index ellipsoid of the film is distorted. As a result, a physical property distribution in the width direction is generated. Therefore, in order to avoid these bowing phenomena, after biaxial stretching, the resin is once cooled to a temperature below the glass transition point of the resin, a hard part is provided between the stretching process and the heat treatment process, and the heat treatment is performed after separating each process. By doing so, it becomes possible to suppress the Boeing phenomenon.
[0028]
Furthermore, it is preferable to perform a relaxation treatment that reduces the dimensions during and after the heat treatment because higher thermal dimensional stability can be obtained. However, if the heat treatment temperature is too high in pursuit of thermal dimensional stability, or if the heat treatment is performed at a relaxation rate that is too high, properties such as strength and flatness are deteriorated.
[0029]
The film thus obtained is gradually cooled to room temperature and then wound up with a winder to obtain a product.
[0030]
According to a preferred embodiment of the present invention, after simultaneous biaxial stretching, the surface-modified film having a coating material layer having a coating material thickness of 0.005 to 0.5 μm is generally set to a winding speed of 150 to 1000 m / min. In contrast to this, it is possible to realize film production winding in a high-speed region. On the other hand, in the conventional method, a winding speed of 60 to 120 m / min is at most. It is useful.
[0031]
According to the present invention, it is possible to realize film formation at an ultra-high speed as high as a winding speed of 400 to 1000 m / min, which has been conventionally considered difficult.
[0032]
The film obtained by the present invention can be used not only for thermal transfer receiving paper, but also for thermal stencil sheet, condenser sheet, thermal transfer ribbon sheet, magnetic tape sheet, packaging sheet, etc. It can be used in a wide range and is effective.
[0033]
[Method for evaluating physical properties]
1. Thermal properties:
As a differential scanning calorimeter, a robot DSC “RDC220” manufactured by Seiko Denshi Kogyo Co., Ltd. is used. As a data analysis device, a disk station “SSC / 5200” manufactured by the same company is used. About 10 mg of a sample is placed on an aluminum tray at 300 ° C. After melting and holding for 5 minutes and rapidly solidifying with liquid nitrogen, the temperature was raised from room temperature at a rate of temperature rise of 20 ° C./min. The peak temperature of the glass transition point observed at this time was Tg, the melting endothermic peak start temperature was Tmb, the peak temperature was Tm, and the peak end temperature was Tme. Further, after 5 mg of the sample was melted and held at 300 ° C. for 5 minutes, the temperature was lowered at a temperature lowering rate of 20 ° C./min. The starting temperature of the temperature-falling crystallization exothermic peak observed at this time was Tcb, the peak temperature was Tc, and the peak end temperature was Tce.
[0034]
2. Uneven thickness in the longitudinal direction of the film:
Using an Anritsu Co., Ltd. film thick tester “KG601A” and an electronic micrometer “K306C”, the thickness of a film sampled 30 mm wide and 10 m long in the longitudinal direction of the film is continuously measured. The conveyance speed of the film was 3 m / min. From the maximum thickness Tmax (μm) and the minimum value Tmin (μm) at a length of 10 m,
R = Tmax-Tmin
From R and the average thickness Tave (μm) of 10 m length,
Unevenness of thickness (%) = R / Tave × 100
As sought.
[0035]
3. Birefringence:
The retardation Rd of the film was determined by a polarizing microscope equipped with a Berek compensator. Rd was divided by the film thickness to obtain birefringence.
[0036]
4). Crystallinity:
A density gradient tube with an aqueous sodium bromide solution is made and the density of the film at 25 ° C. is measured. From this density d,
Crystallinity (%) = (d−da) / (dc−da) × 100
It was.
[0037]
Here, da is the amorphous density, dc is the complete crystal density, and in the case of polyethylene terephthalate, da = 1.335, dc = 1.455 g / cm from literature values. Three It was.
[0038]
5. Young's modulus, F5 value:
Measurement was performed at a sample width of 10 mm, a sample length of 100 mm, and a tensile speed of 300 mm / min by using an automatic film strength measuring device MODEL AMF / RTA-100 manufactured by Orientec.
[0039]
6). Thermal shrinkage:
The film is sampled to a width of 10 mm and a length of 220 mm, and two points with an interval of about 200 mm are marked on the film. The distance between these two points is accurately measured and is defined as L0 (mm). Next, this sample is allowed to stand for 30 minutes in a hot air oven heated to 150 ° C., then taken out and left to reach room temperature. When the sample is completely cooled, the interval between the two points is measured again and is defined as L (mm). Here, the thermal contraction rate was set to thermal contraction rate (%) = (L0−L) / L0 × 100.
[0040]
7. Intrinsic viscosity [η] of polyester:
It calculated | required from following Formula at 25 degreeC by using o-chlorophenol as a solvent.
[0041]
[Η] = lm [ηsp / c]
The specific viscosity ηsp is obtained by subtracting 1 from the relative viscosity ηr. c is the concentration, and the unit is expressed in dl / g.
[0042]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Comparative Examples.
[0043]
Example 1
As the thermoplastic resin, polyethylene terephthalate (PET) having intrinsic viscosity of 0.65 and 0.72 was used. When the thermal properties of polyethylene terephthalate having an intrinsic viscosity of 0.65 were measured using DSC, the thermal properties of polyethylene terephthalate having an Tg of 69 ° C., Tm: 255 ° C., Tc: 188 ° C., and an intrinsic viscosity of 0.72 were Tg: It was 69 degreeC, Tm: 256 degreeC, and Tc: 190 degreeC. Each polyethylene terephthalate pellet was vacuum dried at 180 ° C. for 3 hours. First, a raw material having an intrinsic viscosity of 0.65 is supplied to a 90 mm tandem extruder, uniformly melted at 285 ° C. in the first stage extruder, and then the polymer temperature is adjusted with a heating medium in the second stage extruder. Cooled uniformly to 260 ° C. This melt was quantitatively supplied by a gear pump and then passed through a sintered filter for removing foreign matters of 5 μm or more and introduced into a T die die.
[0044]
On the other hand, polyethylene terephthalate (PET) raw material with an intrinsic viscosity of 0.72 is also dried like the PET raw material with an intrinsic viscosity of 0.65, supplied to a 40 mm extruder, melted at 285 ° C., and cooled to 265 ° C. After that, it was discharged in a fixed amount, and this was laminated in three layers in the width direction within the die at a width of 35 mm only at both ends of the PET melt sheet width 660 mm having an intrinsic viscosity of 0.65, and a melt having a film width of about 730 mm was discharged. It was.
[0045]
While applying an electrostatic charge of 12,000 V to the molten film extruded from the die, the surface temperature is maintained at 65 ° C., and the surface layer is entirely covered with fine water droplets having a diameter of 0.1 μm or less formed by the condensation method. Was taken up at a high speed of 100 m / min on a mirror-casting drum covered with a solid and rapidly cooled and solidified. The die lip gap was adjusted so that the average thickness at the film edge of the cast film thus obtained was 2.5 times the thickness at the center. Also, the intrinsic viscosity of the end [η e ] Is 0.68, the intrinsic viscosity of the film center [η c ] Was 0.62. The thickness unevenness in the longitudinal direction / width direction was 3% / 4%, the birefringence was 0, and the crystallinity was 2%.
[0046]
The unstretched film thus obtained was subjected to corona discharge treatment as a surface activation treatment, and an aqueous coating material excellent in easy adhesion on this treated surface (terephthalic acid as an acidic component, 1,3 isophthalic acid pentasodium sulfate salt, No. 8 metering bar was coated with adipic acid, a water-soluble copolyester having a Tg = 0 ° C. composed of ethylene glycol, diethylene glycol as a diol component, and polyethylene glycol having a molecular weight of 4000, dissolved in water by 2 wt%. . The coating wet thickness at this time was 15 μm.
[0047]
At this time, it has been found as a finding that unless the water used for coating is evaporated as rapidly as possible, the water of the coating material is partially absorbed by the polyester film, resulting in stretching unevenness. For this purpose, most of the water is dried in the preheating zone where an auxiliary heating device consisting of a strong far-infrared heater is installed in the preheating zone of the simultaneous biaxially stretched tenter. Since the glass transition temperature Tg of the film is partially reduced and, as a result, the optimum stretching temperature differs depending on the portion of the stretched film, stretching is performed under conditions where the temperature dependence of stretching tension is very small. Otherwise, thickness unevenness will increase. For this purpose, the simultaneous biaxial stretching speed is 7 × 10 using a simultaneous biaxial stretching machine in which each clip moves at high speed by linear drive. Four The film was simultaneously biaxially stretched 4.5 times in the longitudinal direction and the width direction at a stretching speed of 85 ° C. at a high speed of% / min. 3 × 10 at 100 ° C. in the longitudinal and width directions Four Stretched 1.3 times at% / min. Then, it is once cooled to 65 ° C, heat-treated at 225 ° C in the same tenter, and then gradually cooled to room temperature with 5% relaxation on both axes uniformly, and then cooled to about 640 m / min. And a biaxially oriented film having a total thickness of 8 μm and a coating material thickness of 0.1 μm was obtained. The state of film formation in this way and the characteristics obtained are shown in Table 1.
[0048]
Comparative Example 1
The clip driving system used in Example 1 was changed from linear driving to a normal pantograph type simultaneous biaxial stretching machine, and the casting speed was reduced to 31 m / min, and the simultaneous biaxial stretching speed was 3 × 10. Three % Bi-axial stretching at a low speed of 10% / min. Three A film was formed in the same manner as in Example 1 except that the film was stretched 1.3 times at% / min.
[0049]
The results of the film-forming property and quality of the biaxially stretched film thus obtained are shown in Table 1, but when the film is stretched at such a low speed, the absorbed water adversely affects the stretchability. It turns out that it cannot be obtained.
[0050]
[Table 1]
Figure 0003692758
[0051]
【The invention's effect】
According to the present invention, as a method for modifying the surface of a thermoplastic resin film, during the film forming process, The coating thickness (wet thickness) is 3-30 μm After coating in-line with water-based coating materials, Unstretched film The stretching speed is 10 4 By performing simultaneous biaxial stretching at a high speed of at least% / min, a film having excellent thickness uniformity can be obtained. Moreover, not only such a high-quality film can be obtained, but also a film production method excellent in productivity is provided, which is actually a very effective method in industry.

Claims (12)

溶融樹脂フィルムを冷却媒体に密着させて冷却固化させ、該冷却されたフィルム表面に、コーティング厚さ(ウェット厚さ)が3〜30μmの塗材をコーティングした後に、該フィルムを延伸速度が10%/分以上の高速で長手方向および幅方向に同時二軸延伸することを特徴とするインラインコーティング法。The molten resin film is closely contacted with a cooling medium to be cooled and solidified. After the cooled film surface is coated with a coating material having a coating thickness (wet thickness) of 3 to 30 μm , the film is stretched at a stretching speed of 10 4. An in-line coating method characterized by simultaneous biaxial stretching in the longitudinal direction and the width direction at a high speed of at least% / min. コーティング塗材を構成する溶媒が主として水であることを特徴とする請求項1記載のインラインコーティング法。The in-line coating method according to claim 1, wherein the solvent constituting the coating material is mainly water. コーティングをする前に、該フィルム表面に活性化処理をすることを特徴とする請求項1または2記載のインラインコーティング法。The in-line coating method according to claim 1 or 2, wherein the film surface is subjected to an activation treatment before coating. 同時二軸延伸を、延伸温度として100℃以下にて行うことを特徴とする請求項1、2または3記載のインラインコーティング法。The in-line coating method according to claim 1, 2, or 3, wherein the simultaneous biaxial stretching is performed at a stretching temperature of 100 ° C or lower. 同時二軸延伸をクリップを有するテンター装置を用いて行い、該クリップがリニアモータ方式により駆動されるものであることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のインラインコーティング法。Performed using a tenter apparatus having a clipping simultaneous biaxial stretching, in-line coating method of claim 1, 2, 3 or 4, wherein the one in which the clip is driven by a linear motor system. 溶融樹脂フィルムを冷却媒体に密着させて冷却固化させ、該冷却されたフィルム表面に、コーティング厚さ(ウェット厚さ)が3〜30μmの塗材をコーティングし、しかる後、該フィルムを延伸速度が10%/分以上の高速で長手方向および幅方向に同時二軸延伸に供することを特徴とする同時二軸延伸フィルムの製造方法。The molten resin film is brought into close contact with a cooling medium to be cooled and solidified, and a coating material having a coating thickness (wet thickness) of 3 to 30 μm is coated on the cooled film surface. A method for producing a simultaneous biaxially stretched film, which is subjected to simultaneous biaxial stretching in the longitudinal direction and the width direction at a high speed of 10 4 % / min or more. フィルムが、ポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項記載の同時二軸延伸フィルムの製造方法。The method for producing a simultaneous biaxially stretched film according to claim 6 , wherein the film is a polyester film. フィルム表面に塗材をコーティングする前に、該表面に対し表面活性化処理を施すことを特徴とする請求項6または7記載の同時二軸延伸フィルムの製造方法。The method for producing a simultaneous biaxially stretched film according to claim 6 or 7, wherein a surface activation treatment is applied to the surface of the film before coating the coating material. 同時二軸延伸を、延伸速度が3×10%/分以上の高速で行うことを特徴とする請求項6、7または8記載の同時二軸延伸フィルムの製造方法。 9. The method for producing a simultaneously biaxially stretched film according to claim 6, 7 or 8 , wherein the simultaneous biaxial stretching is performed at a high speed of a stretching speed of 3 × 10 4 % / min or more. 同時二軸延伸後の塗材のコーティング厚さ(ドライ厚さ)が0.005〜0.5μmであることを特徴とする請求項6、7、8または9記載の同時二軸延伸フィルムの製造方法。10. The simultaneous biaxially stretched film according to claim 6, 7, 8 or 9, wherein the coating thickness (dry thickness) of the coating material after simultaneous biaxial stretching is 0.005 to 0.5 [mu] m. Method. 同時二軸延伸後、巻取り速度150〜1000m/分でフィルムを巻取ることを特徴とする請求項6、7、8、9または10記載の同時二軸延伸フィルムの製造方法。The method for producing a simultaneously biaxially stretched film according to claim 6, 7, 8, 9 or 10 , wherein the film is wound at a winding speed of 150 to 1000 m / min after the simultaneous biaxial stretching. 請求項6、7、8、9または10に記載した同時二軸延伸フィルムの製造方法で得られ、フィルム表面に厚さ0.005〜0.5μmの塗材層を有してなることを特徴とする同時二軸延伸フィルム。It is obtained by the method for producing a simultaneous biaxially stretched film according to claim 6, 7, 8, 9, or 10 , and has a coating material layer having a thickness of 0.005 to 0.5 µm on the film surface. Simultaneously biaxially stretched film.
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