JP3691597B2 - フィルムの厚さと屈折率を測定するための測定方法及び測定装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、光学反射率測定に関するものであり、とりわけ、フィルム、シート、または、ウェブの厚さ及び屈折率を測定するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多くの工業プロセスにおいて、フィルム厚の制御は、極めて重要である。例えば、写真フィルムの製造には、裏引き層の上に乳剤の均一な層を形成する必要がある。プロセス制御の見地からすると、フィルムの製造後に、実験室でフィルム厚の測定を行うよりも、フィルムの製造工程でフィルム厚の測定を行えるほうが有利である。オフ・ラインでサンプルの測定を行う場合、かなりの量の欠陥材料の加工が済むまで、機械の機能不良を補正することができない。これは、無駄を生じることになる。本明細書において、「フィルム」という用語には、ウェブ及びシートが含まれるものとする。
【0003】
先行技術によるフィルム厚の測定方法は、接触法と非接触法に分類することが可能である。接触法の1つでは、物理的にフィルムの両面に接触するマイクロメータが用いられる。これらの方法には、測定中にフィルムを物理的に変形させるため、測定が不正確になり、凹みやかき傷によってフィルムに損傷を与える可能性があるという欠点がある。さらに、該方法は、高速移動するフィルム・ウェブのオン・ライン測定の場合には適用が困難である。
【0004】
先行技術では、亜原子粒子のビーム、または、ベータ粒子またはガンマ線のような放射線の減衰に基づく非接触法も周知のところである。例えば、このタイプの先行技術による方法の1つでは、フィルムによる電子ビームの減衰を利用して、フィルム厚が求められる。この方法には、3つの欠点がある。第1に、このシステムの場合、減衰がフィルムの化学組成及び密度によって決まるので、各フィルム・タイプ毎に較正しなければならない。第2に、該システムは、一般に、粒子ビームを発生する放射線源に依存している。一般に、コスト、安全性、及び、生理学的理由から、放射性材料の利用は制限するのが望ましい。第3に、通常、フィルムの一方の側に放射線源を配置し、もう一方の側に検出器を配置することができるようにするため、フィルムの両側に対するアクセスが必要になる。
【0005】
先行技術では、光学自己相関器を用いるフィルム厚の測定方法も周知のところである。ここで、光学自己相関器は、可変差分時間遅延を有する干渉計と定義する。光学自己相関器の実施例の1つについては、例えば、グッドマンの「統計光学」の第5章(Joseph W. Goodman, Statistical Optics, chapter 5, pp.157-170, John Wiley & Sons, 1985)に解説がある。当該技術の熟練者であれば、光学自己相関器の動作原理に通じているが、本特許に関連するので、ここで、いくつかの原理について明らかにしておくことにする。光を2つの異なる経路に分割し、その後、再結合して、フォトダイオードに送る自己相関干渉計の場合、検出される光の強度は、あるパラメータの関数として測定される。このパラメータは、干渉計の差分光路長△Lとすることもできるし、あるいは、干渉計の差分時間遅延△tとすることも可能である。これらのパラメータは、△L=nc△tによって関連づけられるが、ここで、cは真空中における光の速度であり、nは、差分光路長の媒体(通常は、空気)の群屈折率である。差分時間遅延の関数として表される検出光の強度は、入力光のコヒーレンス関数と呼ばれる。従って、フィルムの異なる表面から反射した光の間における時間遅延を求める受信器は、フィルムの異なる表面から反射した光の間における光路遅延を求める受信器と同じ機能を果たす。反射光のコヒーレンス関数におけるピーク間の間隔を求めるのは、同じ機能を表すさらにもう1つのやり方である。ここで、差分時間遅延という用語には、差分光路遅延が含まれるものとする。
【0006】
マイケルソン干渉計は、こうした自己相関器の一例である。マイケルソン干渉計を利用したフィルム厚測定装置の一例が、米国特許出願第3、319、515号においてフラワノイ(Flournoy)により教示されている。このシステムの場合、フィルム表面に対してある角度をなす平行光ビームによって、フィルムの照射が行われる。フィルムの正面と背面によって、反射光信号が発生する。次に、2つの反射表面の距離が、反射光を入力として受けるマイケルソン干渉計において発生した自己相関スペクトルのピークを調べることによって求められる。あいにく、この方法では、群屈折率とフィルム厚の積だけしか求めることができない。この量に変動が検出されると、追加測定を行って、フィルム組成が変化したか、あるいは、フィルム厚が変化したかを判定しなければならない。群屈折率は、媒体における光パルスの伝搬速度対真空におけるパルスの伝搬速度の比と定義される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、本発明の目的は、薄膜の厚さ及び屈折率を測定するための改良された装置及び方法を提供することにある。
【0008】
本発明のもう1つの目的は、フィルムと測定装置の接触を必要としないシステムを提供することにある。
【0009】
本発明のさらにもう1つの目的は、フィルムのばたつきに適応可能なシステムを提供することにある。
【0010】
本発明のさらにもう1つの目的は、屈折率とフィルム厚の両方を別個に求めることが可能なシステムを提供することにある。
【0011】
本発明のさらにもう1つの目的は、フィルムの両面へのアクセスを必要とせずに、フィルムの屈折率と厚さの両方を求めることが可能なシステムを提供することにある。
【0012】
本発明の以上の及びその他の目的については、当該技術の熟練者には、本発明に関する以下の詳細な説明及び添付の図面から明らかになるであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上部表面と下部表面を備えたフィルムの厚さを測定するための装置及び方法から構成される。該装置には、低コヒーレント光源から第1のプローブ光信号及び第2のプローブ光信号を発生するための第1のカップラまたはビーム分割器が含まれている。第1のプローブ光信号は、第1の入射角でフィルムの上部表面に向けて送られ、フィルムの上部表面を出る光が集められる。同様に、第2のプローブ光信号は、前記第1の入射角とは異なる第2の入射角でフィルムの上部表面に向けて送られ、やはり、フィルムの上部表面を出る光が集められる。集められた光を結合して、集光光信号が形成され、これが受信器に入力されて、フィルムの上部表面から反射した光と下部表面から反射した光との間における時間遅延が求められる。本発明の望ましい実施例の場合、受信器は、結合光信号から測定される周波数領域スペクトルのフーリエ変換を可能にする回路要素を含む、光学自己相関器または光学スペクトル解析器から構成される。
【0014】
【実施例】
先行技術に対する本発明の方法の利点は、本発明による厚さモニタ装置の望ましい実施例に関する略図である図1を参照することによって容易に理解することが可能である。装置10は、低コヒーレント光源12を利用して、光信号を発生し、該光信号は、3dBカップラ16によって、その厚さを測定すべきフィルム15に加えられる2つの部分光信号に分割される。これらの光信号は、ファイバ13及び14を介してフィルムに加えられる。第1の信号は、ほぼ垂直な入射角でフィルム15に当たり、第2の信号は、斜めの入射角でフィルムに当たる。フィルム表面から反射した光は、光ファイバによって集められる。鏡11が、フィルムによって反射されたファイバ13からの光を反射して、ファイバ13に戻す。集められた光はカップラ16によって結合されて、ファイバ17に出力光信号として送り出され、これが、光学自己相関器が望ましい受信器に送られる。
【0015】
光源12のコヒーレンス長は、測定されるフィルム厚よりも短くなければならない。こうした光源は、光学反射率測定技術において一般的であり、従って、ここでは詳述しない。ここでの論述のためには、光源に端面発光型発光ダイオードを利用することが可能であるという点に言及すれば十分である。
【0016】
マイケルソン干渉計から構成される典型的な自己相関器18が、18で示されている。マイケルソン干渉計に入射する光は、ビーム分割器19によって、異なる光路に進む2つのビームに分割される。第1の光路は、固定鏡20の位置によって決まり、第2の光路は、可動鏡21の位置によって決まる。それぞれ異なる光路を通り抜けた光は、分割器19によって再結合されて、フォトダイオード22に送られ、光の干渉のために鏡21の位置に応じて変動する光の強度がフォトダイオード22で測定される。
【0017】
次に、斜めのビームが当たる、フィルム15の表面領域に関する拡大図である図2を参照する。フィルムの屈折率は「n」で表す。光路24に対する光路25に沿った光路遅延Bは、次の式(1)の値に略等しい。
2nt(1ーsin2Θ1/n2)/cosΘ2 (1)
【0018】
ここで、群屈折率と屈折率はほぼ等しいものと仮定される。この近似が満たされない場合、式(1)におけるn2は、nngに置き換えなければならないが、ここで、ngは群屈折率であり、式(1)の分子におけるnは、ngに置き換えなければならない。
【0019】
垂直に入射する光信号に関する光路遅延差Aは、下記式(2)によって得られる。
A=2ngt (2)
Aは略2ntに等しい。
【0020】
ここで、再び、nは略ngと等しいと仮定する。Θ1の値は、幾何学から分かる。Θ2の値は、Θ1から求められ、nはスネルの法則を用いて求められる。従って、A及びBが分かれば、式(1)及び式(2)を解いて、n及びtを求めることが可能である。
【0021】
A及びBの値は、自己相関器の出力から求めることが可能である。次に、自己相関器18の出力を表した図3を参照する。自己相関器に入力される信号パターンは、常にそれ自体と相関させられるので、X=0の場合の30で示す大信号が常に存在する。自己相関器の分岐の1つにおける光学遅延が、2つの反射間における遅延と一致する場合、自己相関器の出力にピークが生じることになる。これは、光源12の低コヒーレンス長の直接的な結果である。従って、自己相関器の出力は、フィルムの正面と背面から反射する垂直に入射した光に関する光路差に対応するピーク31を有することになる。さらに、フィルムの正面と背面からの斜めの反射に関する光路差に対応するピーク32も存在する。ファイバ13及び14の信号は、同じ光源から得られるので、ファイバ13及び14の長さが等しければ、垂直入射アームにおける反射と斜め入射アームにおける反射との間のオーバラップに対応するピークも存在することになる。こうしたピークは、データの解釈を複雑にするので、本発明の望ましい実施例では、この問題を回避するようにファイバ長を選んでいる。最後に、留意すべきは、負のX値に対しても対称にピーク・パターンが観測されるという点である。
【0022】
本発明の上述の実施例は、フィルムに近接して配置された2つのファイバ端に関して説明を行った。本発明の望ましい実施例の場合、フィルムからある距離をあけてファイバ端を配置し、フィルムが高速走行してばたつく場合にどうしても生じやすいフィルムの反射表面の角度変動に関する許容差とばたつきに対する余裕が得られるようにする。追加距離に適応し、所望の公差が得られるようにするため、レンズ及び反射表面が利用される。この装置の機能の仕方については、ファイバ端、レンズ、及び、測定を受けるフィルムの断面図である図4を参照することによってより容易に理解することが可能になる。ファイバ13を出る光は、レンズ103によって平行化される。フィルム15を出る光は、レンズ104及び鏡110によって集束し、ファイバ13に戻される。同様に、レンズ102は、ファイバ14を出る光をフィルムに向け、フィルムから反射によって戻される光を集め、フィルムを出る光を結合し、集まった光を集束させてファイバ14に戻す。
【0023】
図5には、所望の間隔を得るための代替光学装置が示されている。この場合、ファイバ13の代わりに、2つのファイバ131及び132が用いられる。ファイバ131及びレンズ134は、フィルムに送られる平行ビームを生じる光源の働きをする。レンズ133及びファイバ132は、フィルムから反射する光を集める。ファイバ132からの光は、自己相関器が受ける前に、カップラにおいてファイバ14からの光と結合される。
【0024】
本発明の上述の実施例は、自己相関器としてマイケルソン干渉計を利用しているが、他の形態の自己相関器を利用することも可能である。例えば、波長または光周波数の関数として光パワーを測定する光学スペクトル解析器を利用することが可能である。周波数領域スペクトルのフーリエ変換によって、自己相関器と同じ出力が得られる。
【0025】
本発明の上述の実施例は、受信器に自己相関器を利用したが、他のタイプの反射率計による受信器を利用することも可能である。図6には、こうした代替実施例が100で示されている。低コヒーレンス光源12からの光が、第1のカップラ161によって2つの信号に分割される。ファイバ164の信号は、2つの信号に分割され、フィルム15に対して2つの入射角でこれらの信号を加え、フィルム15から反射によって戻される光を集める、ファイバ130及び140から構成されるプローブ対が形成されるようにする。第2の光信号が可動鏡121から構成される可変基準光路を通り抜けると、集められた光とカップラ161で発生する第2の光信号が、カップラによって再結合される。基準光路の遅延が反射率計のプローブ・アームにおける信号の通過時間と一致する場合、カップラ161において結合される信号は、構成的干渉を受けることになる。カップラ161を出る光の強度は、光検出器121によって測定される。このタイプの受信器は、市販品として購入可能である(米国ヒューレット・パッカード社製HP8504 高精度反射率計(Precision Reflectomer))。鏡位置Xの関数としてのフォトダイオードの出力から、上述のように、フィルム厚及び屈折率を求めることが可能である。
【0026】
フィルムの反射を識別するのに十分な空間解像度を有する任意のタイプの反射率計を用いることが可能である。しかし、この構成は、その結果が個々のファイバの長さの変動に影響されやすいので、望ましくはない。こうした変動は、温度の変動または機械的応力のために生じる可能性がある。これに対し、自己相関器によって得られる結果は、こうした揺動に左右されない。
【0027】
本発明の上記実施例は、2つのプローブ光信号、すなわち、垂直に入射する光信号と斜めに入射する光信号に関連して説明したが、当該技術の熟練者には明らかなように、入射角が異なれば、両方の信号を斜めに入射することも可能である。計算結果が、アライメント・エラーの影響を受けにくくなるので、上記構成が望ましい。
【0028】
以上の説明では、上部表面と下部表面を備えるものとしてフィルムに言及してきたが、当該技術の熟練者には明らかなように、これらの用語は、フィルムの2つの表面に関する便宜上の表示でしかない。
【0029】
以上の説明及び添付の図面から、当該技術の熟練者にはさまざまな修正が明らかになるであろう。以下に本発明の実施態様のいくつかを示す。
【0030】
(実施態様1)
上部表面と下部表面を備える透過フィルム[15]の厚さを測定するための装置[10、100]において、
低コヒーレンス光源[12]から第1のプローブ光信号と第2のプローブ光信号を発生するための手段[16、162]と、
第1の入射角で前記フィルム[15]の前記上部表面に向かって前記第1のプローブ光信号を送り、前記フィルム[15]の前記上部表面を出る光を集める第1の方向づけ手段[13]と、前記第1の入射角とは異なる第2の入射角で前記フィルム[15]の前記上部表面に向かって前記第2のプローブ光信号を送り、前記フィルム[15]の前記上部表面を出る光を集める第2の方向づけ手段[14]と、前記第1の方向づけ手段及び前記第2の方向づけ手段によって集められた前記光を結合して、集光信号を形成するための手段[16、162]と、前記集光信号を受信して、前記集光信号から、前記フィルム[15]の前記上部表面から反射する光と下部表面から反射する光との間における時間遅延を求めるための受信器「18」と
から構成される測定装置。
【0031】
(実施態様2)
前記受信器[18]が、光学自己相関器から構成されることを特徴とする、実施態様1に記載の測定装置[10、100]。
(実施態様3)
前記受信器[18]が、光学反射率計から構成されることを特徴とする、実施態様1に記載の測定装置[10、100]。
(実施態様4)
前記受信器[18]が、光学スペクトル解析器から構成されることを特徴とする、実施態様1に記載の測定装置[10、100]。
【0032】
(実施態様5)
上部表面と下部表面を備える透明フィルムの厚さを測定するための方法において、
低コヒーレンス光源[12]から第1のプローブ光信号と第2のプローブ光信号を発生するステップと、第1の入射角で前記フィルム[15]の前記上部表面に向かって前記第1のプローブ光信号を送り、前記フィルム[15]の上部表面を出る光を集めるステップと、前記第1の入射角とは異なる第2の入射角で前記フィルム[15]の前記上部表面に向かって前記第2のプローブ光信号を送り、前記フィルム[15]の前記上部表面を出る光を集めるステップと、前記第1と第2のプローブ光信号から集めた前記光を結合して、集光信号を形成するステップと、受信器[18]において、前記集光信号から、前記フィルム[15]の前記上部表面から反射した光と前記下部表面から反射した光との間における時間遅延を求めるステップと、
から構成される測定方法。
(実施態様6)
前記受信器[18]が、自己相関器から構成されることを特徴とする、実施態様5に記載の測定方法。
(実施態様7)
前記受信器[18]が、光学反射率計から構成されることを特徴とする、実施態様5に記載の測定方法。
(実施態様8)
前記受信器[18]が、光学スペクトル解析器から構成されることを特徴とする、実施態様5に記載の測定方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を使用した厚さモニタ装置の望ましい実施例に関する概略図である。
【図2】測定されるフィルム表面を示すのフィルムの拡大断面図である。
【図3】本発明に用いられた場合に、自己相関受信器によって発生する出力を表した図である。
【図4】本発明の望ましい実施例に用いられる配置のファイバ端及びレンズの断面図である。
【図5】本発明の代替実施例に用いられる配置のファイバ端及びレンズの断面図である。
【図6】受信器に光学反射率計を利用した本発明の実施例の略図である。
【符号の説明】
10 厚さモニタ装置
11 鏡
12 低コヒーレント光源
13、14、15 ファイバ
16 カップラ
17 ファイバ
18 自己相関器
19 ビーム分割器
20 固定鏡
21 可動鏡
22 フォトダイオード
24 光路
25 光と
102、103、104 レンズ
110 鏡
121 可動鏡
130、131、132、140、164 ファイバ
133、134 レンズ
161 カップラ
【産業上の利用分野】
本発明は、光学反射率測定に関するものであり、とりわけ、フィルム、シート、または、ウェブの厚さ及び屈折率を測定するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多くの工業プロセスにおいて、フィルム厚の制御は、極めて重要である。例えば、写真フィルムの製造には、裏引き層の上に乳剤の均一な層を形成する必要がある。プロセス制御の見地からすると、フィルムの製造後に、実験室でフィルム厚の測定を行うよりも、フィルムの製造工程でフィルム厚の測定を行えるほうが有利である。オフ・ラインでサンプルの測定を行う場合、かなりの量の欠陥材料の加工が済むまで、機械の機能不良を補正することができない。これは、無駄を生じることになる。本明細書において、「フィルム」という用語には、ウェブ及びシートが含まれるものとする。
【0003】
先行技術によるフィルム厚の測定方法は、接触法と非接触法に分類することが可能である。接触法の1つでは、物理的にフィルムの両面に接触するマイクロメータが用いられる。これらの方法には、測定中にフィルムを物理的に変形させるため、測定が不正確になり、凹みやかき傷によってフィルムに損傷を与える可能性があるという欠点がある。さらに、該方法は、高速移動するフィルム・ウェブのオン・ライン測定の場合には適用が困難である。
【0004】
先行技術では、亜原子粒子のビーム、または、ベータ粒子またはガンマ線のような放射線の減衰に基づく非接触法も周知のところである。例えば、このタイプの先行技術による方法の1つでは、フィルムによる電子ビームの減衰を利用して、フィルム厚が求められる。この方法には、3つの欠点がある。第1に、このシステムの場合、減衰がフィルムの化学組成及び密度によって決まるので、各フィルム・タイプ毎に較正しなければならない。第2に、該システムは、一般に、粒子ビームを発生する放射線源に依存している。一般に、コスト、安全性、及び、生理学的理由から、放射性材料の利用は制限するのが望ましい。第3に、通常、フィルムの一方の側に放射線源を配置し、もう一方の側に検出器を配置することができるようにするため、フィルムの両側に対するアクセスが必要になる。
【0005】
先行技術では、光学自己相関器を用いるフィルム厚の測定方法も周知のところである。ここで、光学自己相関器は、可変差分時間遅延を有する干渉計と定義する。光学自己相関器の実施例の1つについては、例えば、グッドマンの「統計光学」の第5章(Joseph W. Goodman, Statistical Optics, chapter 5, pp.157-170, John Wiley & Sons, 1985)に解説がある。当該技術の熟練者であれば、光学自己相関器の動作原理に通じているが、本特許に関連するので、ここで、いくつかの原理について明らかにしておくことにする。光を2つの異なる経路に分割し、その後、再結合して、フォトダイオードに送る自己相関干渉計の場合、検出される光の強度は、あるパラメータの関数として測定される。このパラメータは、干渉計の差分光路長△Lとすることもできるし、あるいは、干渉計の差分時間遅延△tとすることも可能である。これらのパラメータは、△L=nc△tによって関連づけられるが、ここで、cは真空中における光の速度であり、nは、差分光路長の媒体(通常は、空気)の群屈折率である。差分時間遅延の関数として表される検出光の強度は、入力光のコヒーレンス関数と呼ばれる。従って、フィルムの異なる表面から反射した光の間における時間遅延を求める受信器は、フィルムの異なる表面から反射した光の間における光路遅延を求める受信器と同じ機能を果たす。反射光のコヒーレンス関数におけるピーク間の間隔を求めるのは、同じ機能を表すさらにもう1つのやり方である。ここで、差分時間遅延という用語には、差分光路遅延が含まれるものとする。
【0006】
マイケルソン干渉計は、こうした自己相関器の一例である。マイケルソン干渉計を利用したフィルム厚測定装置の一例が、米国特許出願第3、319、515号においてフラワノイ(Flournoy)により教示されている。このシステムの場合、フィルム表面に対してある角度をなす平行光ビームによって、フィルムの照射が行われる。フィルムの正面と背面によって、反射光信号が発生する。次に、2つの反射表面の距離が、反射光を入力として受けるマイケルソン干渉計において発生した自己相関スペクトルのピークを調べることによって求められる。あいにく、この方法では、群屈折率とフィルム厚の積だけしか求めることができない。この量に変動が検出されると、追加測定を行って、フィルム組成が変化したか、あるいは、フィルム厚が変化したかを判定しなければならない。群屈折率は、媒体における光パルスの伝搬速度対真空におけるパルスの伝搬速度の比と定義される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、本発明の目的は、薄膜の厚さ及び屈折率を測定するための改良された装置及び方法を提供することにある。
【0008】
本発明のもう1つの目的は、フィルムと測定装置の接触を必要としないシステムを提供することにある。
【0009】
本発明のさらにもう1つの目的は、フィルムのばたつきに適応可能なシステムを提供することにある。
【0010】
本発明のさらにもう1つの目的は、屈折率とフィルム厚の両方を別個に求めることが可能なシステムを提供することにある。
【0011】
本発明のさらにもう1つの目的は、フィルムの両面へのアクセスを必要とせずに、フィルムの屈折率と厚さの両方を求めることが可能なシステムを提供することにある。
【0012】
本発明の以上の及びその他の目的については、当該技術の熟練者には、本発明に関する以下の詳細な説明及び添付の図面から明らかになるであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上部表面と下部表面を備えたフィルムの厚さを測定するための装置及び方法から構成される。該装置には、低コヒーレント光源から第1のプローブ光信号及び第2のプローブ光信号を発生するための第1のカップラまたはビーム分割器が含まれている。第1のプローブ光信号は、第1の入射角でフィルムの上部表面に向けて送られ、フィルムの上部表面を出る光が集められる。同様に、第2のプローブ光信号は、前記第1の入射角とは異なる第2の入射角でフィルムの上部表面に向けて送られ、やはり、フィルムの上部表面を出る光が集められる。集められた光を結合して、集光光信号が形成され、これが受信器に入力されて、フィルムの上部表面から反射した光と下部表面から反射した光との間における時間遅延が求められる。本発明の望ましい実施例の場合、受信器は、結合光信号から測定される周波数領域スペクトルのフーリエ変換を可能にする回路要素を含む、光学自己相関器または光学スペクトル解析器から構成される。
【0014】
【実施例】
先行技術に対する本発明の方法の利点は、本発明による厚さモニタ装置の望ましい実施例に関する略図である図1を参照することによって容易に理解することが可能である。装置10は、低コヒーレント光源12を利用して、光信号を発生し、該光信号は、3dBカップラ16によって、その厚さを測定すべきフィルム15に加えられる2つの部分光信号に分割される。これらの光信号は、ファイバ13及び14を介してフィルムに加えられる。第1の信号は、ほぼ垂直な入射角でフィルム15に当たり、第2の信号は、斜めの入射角でフィルムに当たる。フィルム表面から反射した光は、光ファイバによって集められる。鏡11が、フィルムによって反射されたファイバ13からの光を反射して、ファイバ13に戻す。集められた光はカップラ16によって結合されて、ファイバ17に出力光信号として送り出され、これが、光学自己相関器が望ましい受信器に送られる。
【0015】
光源12のコヒーレンス長は、測定されるフィルム厚よりも短くなければならない。こうした光源は、光学反射率測定技術において一般的であり、従って、ここでは詳述しない。ここでの論述のためには、光源に端面発光型発光ダイオードを利用することが可能であるという点に言及すれば十分である。
【0016】
マイケルソン干渉計から構成される典型的な自己相関器18が、18で示されている。マイケルソン干渉計に入射する光は、ビーム分割器19によって、異なる光路に進む2つのビームに分割される。第1の光路は、固定鏡20の位置によって決まり、第2の光路は、可動鏡21の位置によって決まる。それぞれ異なる光路を通り抜けた光は、分割器19によって再結合されて、フォトダイオード22に送られ、光の干渉のために鏡21の位置に応じて変動する光の強度がフォトダイオード22で測定される。
【0017】
次に、斜めのビームが当たる、フィルム15の表面領域に関する拡大図である図2を参照する。フィルムの屈折率は「n」で表す。光路24に対する光路25に沿った光路遅延Bは、次の式(1)の値に略等しい。
2nt(1ーsin2Θ1/n2)/cosΘ2 (1)
【0018】
ここで、群屈折率と屈折率はほぼ等しいものと仮定される。この近似が満たされない場合、式(1)におけるn2は、nngに置き換えなければならないが、ここで、ngは群屈折率であり、式(1)の分子におけるnは、ngに置き換えなければならない。
【0019】
垂直に入射する光信号に関する光路遅延差Aは、下記式(2)によって得られる。
A=2ngt (2)
Aは略2ntに等しい。
【0020】
ここで、再び、nは略ngと等しいと仮定する。Θ1の値は、幾何学から分かる。Θ2の値は、Θ1から求められ、nはスネルの法則を用いて求められる。従って、A及びBが分かれば、式(1)及び式(2)を解いて、n及びtを求めることが可能である。
【0021】
A及びBの値は、自己相関器の出力から求めることが可能である。次に、自己相関器18の出力を表した図3を参照する。自己相関器に入力される信号パターンは、常にそれ自体と相関させられるので、X=0の場合の30で示す大信号が常に存在する。自己相関器の分岐の1つにおける光学遅延が、2つの反射間における遅延と一致する場合、自己相関器の出力にピークが生じることになる。これは、光源12の低コヒーレンス長の直接的な結果である。従って、自己相関器の出力は、フィルムの正面と背面から反射する垂直に入射した光に関する光路差に対応するピーク31を有することになる。さらに、フィルムの正面と背面からの斜めの反射に関する光路差に対応するピーク32も存在する。ファイバ13及び14の信号は、同じ光源から得られるので、ファイバ13及び14の長さが等しければ、垂直入射アームにおける反射と斜め入射アームにおける反射との間のオーバラップに対応するピークも存在することになる。こうしたピークは、データの解釈を複雑にするので、本発明の望ましい実施例では、この問題を回避するようにファイバ長を選んでいる。最後に、留意すべきは、負のX値に対しても対称にピーク・パターンが観測されるという点である。
【0022】
本発明の上述の実施例は、フィルムに近接して配置された2つのファイバ端に関して説明を行った。本発明の望ましい実施例の場合、フィルムからある距離をあけてファイバ端を配置し、フィルムが高速走行してばたつく場合にどうしても生じやすいフィルムの反射表面の角度変動に関する許容差とばたつきに対する余裕が得られるようにする。追加距離に適応し、所望の公差が得られるようにするため、レンズ及び反射表面が利用される。この装置の機能の仕方については、ファイバ端、レンズ、及び、測定を受けるフィルムの断面図である図4を参照することによってより容易に理解することが可能になる。ファイバ13を出る光は、レンズ103によって平行化される。フィルム15を出る光は、レンズ104及び鏡110によって集束し、ファイバ13に戻される。同様に、レンズ102は、ファイバ14を出る光をフィルムに向け、フィルムから反射によって戻される光を集め、フィルムを出る光を結合し、集まった光を集束させてファイバ14に戻す。
【0023】
図5には、所望の間隔を得るための代替光学装置が示されている。この場合、ファイバ13の代わりに、2つのファイバ131及び132が用いられる。ファイバ131及びレンズ134は、フィルムに送られる平行ビームを生じる光源の働きをする。レンズ133及びファイバ132は、フィルムから反射する光を集める。ファイバ132からの光は、自己相関器が受ける前に、カップラにおいてファイバ14からの光と結合される。
【0024】
本発明の上述の実施例は、自己相関器としてマイケルソン干渉計を利用しているが、他の形態の自己相関器を利用することも可能である。例えば、波長または光周波数の関数として光パワーを測定する光学スペクトル解析器を利用することが可能である。周波数領域スペクトルのフーリエ変換によって、自己相関器と同じ出力が得られる。
【0025】
本発明の上述の実施例は、受信器に自己相関器を利用したが、他のタイプの反射率計による受信器を利用することも可能である。図6には、こうした代替実施例が100で示されている。低コヒーレンス光源12からの光が、第1のカップラ161によって2つの信号に分割される。ファイバ164の信号は、2つの信号に分割され、フィルム15に対して2つの入射角でこれらの信号を加え、フィルム15から反射によって戻される光を集める、ファイバ130及び140から構成されるプローブ対が形成されるようにする。第2の光信号が可動鏡121から構成される可変基準光路を通り抜けると、集められた光とカップラ161で発生する第2の光信号が、カップラによって再結合される。基準光路の遅延が反射率計のプローブ・アームにおける信号の通過時間と一致する場合、カップラ161において結合される信号は、構成的干渉を受けることになる。カップラ161を出る光の強度は、光検出器121によって測定される。このタイプの受信器は、市販品として購入可能である(米国ヒューレット・パッカード社製HP8504 高精度反射率計(Precision Reflectomer))。鏡位置Xの関数としてのフォトダイオードの出力から、上述のように、フィルム厚及び屈折率を求めることが可能である。
【0026】
フィルムの反射を識別するのに十分な空間解像度を有する任意のタイプの反射率計を用いることが可能である。しかし、この構成は、その結果が個々のファイバの長さの変動に影響されやすいので、望ましくはない。こうした変動は、温度の変動または機械的応力のために生じる可能性がある。これに対し、自己相関器によって得られる結果は、こうした揺動に左右されない。
【0027】
本発明の上記実施例は、2つのプローブ光信号、すなわち、垂直に入射する光信号と斜めに入射する光信号に関連して説明したが、当該技術の熟練者には明らかなように、入射角が異なれば、両方の信号を斜めに入射することも可能である。計算結果が、アライメント・エラーの影響を受けにくくなるので、上記構成が望ましい。
【0028】
以上の説明では、上部表面と下部表面を備えるものとしてフィルムに言及してきたが、当該技術の熟練者には明らかなように、これらの用語は、フィルムの2つの表面に関する便宜上の表示でしかない。
【0029】
以上の説明及び添付の図面から、当該技術の熟練者にはさまざまな修正が明らかになるであろう。以下に本発明の実施態様のいくつかを示す。
【0030】
(実施態様1)
上部表面と下部表面を備える透過フィルム[15]の厚さを測定するための装置[10、100]において、
低コヒーレンス光源[12]から第1のプローブ光信号と第2のプローブ光信号を発生するための手段[16、162]と、
第1の入射角で前記フィルム[15]の前記上部表面に向かって前記第1のプローブ光信号を送り、前記フィルム[15]の前記上部表面を出る光を集める第1の方向づけ手段[13]と、前記第1の入射角とは異なる第2の入射角で前記フィルム[15]の前記上部表面に向かって前記第2のプローブ光信号を送り、前記フィルム[15]の前記上部表面を出る光を集める第2の方向づけ手段[14]と、前記第1の方向づけ手段及び前記第2の方向づけ手段によって集められた前記光を結合して、集光信号を形成するための手段[16、162]と、前記集光信号を受信して、前記集光信号から、前記フィルム[15]の前記上部表面から反射する光と下部表面から反射する光との間における時間遅延を求めるための受信器「18」と
から構成される測定装置。
【0031】
(実施態様2)
前記受信器[18]が、光学自己相関器から構成されることを特徴とする、実施態様1に記載の測定装置[10、100]。
(実施態様3)
前記受信器[18]が、光学反射率計から構成されることを特徴とする、実施態様1に記載の測定装置[10、100]。
(実施態様4)
前記受信器[18]が、光学スペクトル解析器から構成されることを特徴とする、実施態様1に記載の測定装置[10、100]。
【0032】
(実施態様5)
上部表面と下部表面を備える透明フィルムの厚さを測定するための方法において、
低コヒーレンス光源[12]から第1のプローブ光信号と第2のプローブ光信号を発生するステップと、第1の入射角で前記フィルム[15]の前記上部表面に向かって前記第1のプローブ光信号を送り、前記フィルム[15]の上部表面を出る光を集めるステップと、前記第1の入射角とは異なる第2の入射角で前記フィルム[15]の前記上部表面に向かって前記第2のプローブ光信号を送り、前記フィルム[15]の前記上部表面を出る光を集めるステップと、前記第1と第2のプローブ光信号から集めた前記光を結合して、集光信号を形成するステップと、受信器[18]において、前記集光信号から、前記フィルム[15]の前記上部表面から反射した光と前記下部表面から反射した光との間における時間遅延を求めるステップと、
から構成される測定方法。
(実施態様6)
前記受信器[18]が、自己相関器から構成されることを特徴とする、実施態様5に記載の測定方法。
(実施態様7)
前記受信器[18]が、光学反射率計から構成されることを特徴とする、実施態様5に記載の測定方法。
(実施態様8)
前記受信器[18]が、光学スペクトル解析器から構成されることを特徴とする、実施態様5に記載の測定方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を使用した厚さモニタ装置の望ましい実施例に関する概略図である。
【図2】測定されるフィルム表面を示すのフィルムの拡大断面図である。
【図3】本発明に用いられた場合に、自己相関受信器によって発生する出力を表した図である。
【図4】本発明の望ましい実施例に用いられる配置のファイバ端及びレンズの断面図である。
【図5】本発明の代替実施例に用いられる配置のファイバ端及びレンズの断面図である。
【図6】受信器に光学反射率計を利用した本発明の実施例の略図である。
【符号の説明】
10 厚さモニタ装置
11 鏡
12 低コヒーレント光源
13、14、15 ファイバ
16 カップラ
17 ファイバ
18 自己相関器
19 ビーム分割器
20 固定鏡
21 可動鏡
22 フォトダイオード
24 光路
25 光と
102、103、104 レンズ
110 鏡
121 可動鏡
130、131、132、140、164 ファイバ
133、134 レンズ
161 カップラ
Claims (5)
- 上部表面と下部表面を備える透過フィルムの厚さを測定するための装置において、
低コヒーレンス光源から第1のプローブ光信号と第2のプローブ光信号を発生するための手段と、
第1の入射角で前記フィルムの前記上部表面に向かって前記第1のプローブ光信号を送り、前記フィルムの前記上部表面を出る光を集める第1の方向づけ手段と、
前記第1の入射角とは異なる第2の入射角で前記フィルムの前記上部表面に向かって前記第2のプローブ光信号を送り、前記フィルムの前記上部表面を出る光を集める第2の方向づけ手段と、
前記第1の方向づけ手段及び前記第2の方向づけ手段によって集められた前記光を結合して、集光信号を形成するための手段と、
前記集光信号を受信して、前記集光信号から、前記フィルムの前記上部表面から反射する光と下部表面から反射する光との間における時間遅延を求めるための受信器とから構成される測定装置。 - 前記受信器が、光学自己相関器から構成されることを特徴とする、請求項1に記載の測定装置。
- 前記受信器が、光学反射率計から構成されることを特徴とする、請求項1に記載の測定装置。
- 前記受信器が、光学スペクトル解析器から構成されることを特徴とする、請求項1に記載の測定装置。
- 上部表面と下部表面を備える透明フィルムの厚さを測定するための方法において、
低コヒーレンス光源から第1のプローブ光信号と第2のプローブ光信号を発生するステップと、
第1の入射角で前記フィルムの前記上部表面に向かって前記第1のプローブ光信号を送り、前記フィルムの上部表面を出る光を集めるステップと、
前記第1の入射角とは異なる第2の入射角で前記フィルムの前記上部表面に向かって前記第2のプローブ光信号を送り、前記フィルムの前記上部表面を出る光を集めるステップと、
前記第1と第2のプローブ光信号から集めた前記光を結合して、集光信号を形成するステップと、
受信器において、前記集光信号から、前記フィルムの前記上部表面から反射した光と前記下部表面から反射した光との間における時間遅延を求めるステップと、から構成される測定方法。
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