JP3688735B2 - (S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジ ンアセトアミドを用いる不安の治療法 - Google Patents
(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジ ンアセトアミドを用いる不安の治療法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3688735B2 JP3688735B2 JP22833194A JP22833194A JP3688735B2 JP 3688735 B2 JP3688735 B2 JP 3688735B2 JP 22833194 A JP22833194 A JP 22833194A JP 22833194 A JP22833194 A JP 22833194A JP 3688735 B2 JP3688735 B2 JP 3688735B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- anxiety
- oxo
- ethyl
- compound
- animals
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 0 CC(C)(*=C)N(CCC1)C1=O Chemical compound CC(C)(*=C)N(CCC1)C1=O 0.000 description 1
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/33—Heterocyclic compounds
- A61K31/395—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
- A61K31/40—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom, e.g. sulpiride, succinimide, tolmetin, buflomedil
- A61K31/4015—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom, e.g. sulpiride, succinimide, tolmetin, buflomedil having oxo groups directly attached to the heterocyclic ring, e.g. piracetam, ethosuximide
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/33—Heterocyclic compounds
- A61K31/395—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
- A61K31/40—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom, e.g. sulpiride, succinimide, tolmetin, buflomedil
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P25/00—Drugs for disorders of the nervous system
- A61P25/18—Antipsychotics, i.e. neuroleptics; Drugs for mania or schizophrenia
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P25/00—Drugs for disorders of the nervous system
- A61P25/20—Hypnotics; Sedatives
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P25/00—Drugs for disorders of the nervous system
- A61P25/22—Anxiolytics
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Neurology (AREA)
- Neurosurgery (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Anesthesiology (AREA)
- Psychiatry (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Pyrrole Compounds (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドを含有する不安の治療用医薬組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】
中枢神経系の低酸素型および虚血型攻撃の治療と予防に対し、保護薬として左旋性(S)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドを使用する方法が米国特許第4,696,943号、第4,837,223号および第4,943,639号明細書に開示されている。これら3件の特許はすべて本発明の譲り受け人に譲渡された。この化合物はまたてんかんの治療にも有効であるが、てんかんはその右旋性鏡像体(R)−(+)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドが完全に活性を欠くことが実証された適応症の一つである〔A.J.GOWER等、Eur.J.Pharmacol.,222,(1992),193〜203〕。しかし、左旋性(S)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドを不安の治療に使用する方法の開示は知られていない。
【0003】
上記米国特許第4,696,943号、第4,837,223号および4,943,639号明細書には、また(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドの製造法も記載されている。これらの方法は対応するラセミ体の分割により得られる出発反応物の合成を含む。英国特許第2,225,322号明細書(これも本発明の譲り受け人に譲渡された)にこの化合物の製造法が記載されており、その方法は出発原料として、所望の立体化学的配置を有する天然産アミノ酸を使用するという利点を提供する。従って、この方法は鏡像体の面倒は分離を回避する。
【0004】
【課題を解決しようとする手段】
この分野での研究の継続中、本発明者等は、(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドが、治療上多大の関心をもたれる不安緩解性を有することをここに見出した。
【0005】
更にまた、不安緩解活性はその右旋性鏡像体、(R)−(+)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミド、に見出すことができなかった。
【0006】
従って、本発明は治療を必要とする患者における新規かつ有用な不安の治療法に関するものであり、本法は前記患者へ有効量の式、
【化4】
を有する(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドを投与することを包含する。
【0007】
(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドの不安緩解活性は、例えば特に敏感な動物または加齢した動物を選ぶことにより、あるいは有害刺激を予想する実験条件を用いることにより、初期の情動状態が悪化した薬理学的状況において特に顕著である。
【0008】
式Iを有する化合物の不安緩解活性と初期の情動状態の強さとの間の関係は、この化合物の治療上の応用を病的不安状態の治療に向けるのが良いことを示唆する。この選択性は、本発明に従って用いられる化合物をベンゾジアゼピン型の公知の不安緩解薬からはっきり区別するものであり、不安に満ちた動物と健常な動物とを区別せずに作用する他のこれら化合物群に勝る重要な利点を提供する。後者の場合、その不安緩解活性は正常な一般的行動の脱制止を伴なうので、健康な被実験者で避けねばならない不十分な適応応答を誘発する。このような関係において、(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドは、加齢した被実験者におけるストレスにより生じた神経内分泌系由来の障害により生じた病的不安状態から正常な状態への回復と戻りを早めるが、これとは反対に、ベンゾジアゼピン類はこの回復を助けない。健忘症や運動神経支配系の障害、例えば運動失調、筋弛緩および鎮静、ならびに望ましくない副作用がよく知られている〔J.H.WOODS等、Pharmacol.Rev.,39,(1987),251〜419〕ベンゾジアゼピン類とは著しく異なり、(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドの治療用量は、記憶に対する有害な影響をほんの僅かでも生じないし、またぎこちない運動神経障害を起こさない。事実、動物における不安緩解用量と神経毒性用量あるいは鎮静用量との間に安全性の大きい余裕がある(A.J.GOWER等、上記引用文中)。
【0009】
更にまた、(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドは、ベンゾジアゼピン類の慢性投与中止により誘発された不安も軽減する。
【0010】
この予期せざる特性範囲の結果は、(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドの使用が、不安状態、例えば一般的不安、パニック、広場恐怖、社会恐怖、強迫神経症、急性外傷後ストレスによる不安、切迫した危険感、トーヌス欠如、恐れおよび緊張(これらは時には頻拍、呼吸困難、発汗、ふるえ、優柔不断、および疲労といった生理学的症状を伴う)の治療に特に適しているということである。(International Statistical Classification of Diseases andRelated Health Problems−第10改訂版、1巻、世界保健機構、ジュネーブ、1992)。
【0011】
本発明は、式Iを有する化合物を不安の治療に有効な量で投与することを必要とする。本発明方法に従い要求される用量は、不安を除去するために十分高くすべきである。式Iの化合物を含む医薬品組成物を、例えば経口的に、あるいは非経口的に、即ち静脈内、筋肉内および皮下に、投与できる。
【0012】
経口投与に使用できる医薬品組成物は、固体または液体、例えば錠剤、丸剤、糖衣錠、ゼラチンカプセル、溶液、シロップなどの形をとることができる。
【0013】
この目的に対し、活性化合物を不活性希釈剤あるいは製薬上容認しうる無毒性担体、例えばデンプンまたは乳糖、と混合することができる。これら医薬品組成物は、また任意に結合剤、例えばミクロクリスタリン セルロース、トラガカント ガムまたはゼラチン、崩壊剤、例えばアルギン酸、滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、滑剤、例えばコロイド状二酸化ケイ素、甘味剤、例えばショ糖またはサッカリン、着色剤またはフレーバ剤、例えばペパーミントまたはサリチル酸メチル、を含むことができる。これら組成物はまた活性物質を調節下に放出させる組成物も包含する。
【0014】
非経口投与に使用できる医薬品組成物は、この投与様式に対して知られる製薬形、例えば水性または油性の溶液または懸濁液であり、一般にアンプル、使い捨て注射器、ガラスまたはプラスチック製のびん、あるいは点滴容器内に入れられている。
【0015】
これら溶液または懸濁液は、活性化合物の外に、任意に無菌希釈剤、例えば注射用の水、生理食塩溶液、油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、または他の合成溶媒、抗菌剤、例えばベンジルアルコール、酸化防止剤、例えばアスコルビン酸または重亜硫酸ナトリウム、キレート剤、例えばエチレンジアミン四酢酸、緩衝剤、例えば酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩、および浸透性調節剤、例えば塩化ナトリウムまたはデキストロースも含むことができる。
【0016】
これら製薬形は薬剤師により使用される従来法に従って製造できる。
【0017】
医薬品組成物中の活性化合物の割合は、非常に広い濃度範囲内で変えることができ、種々な因子により、例えば患者の性別、年齢、体重、および医学的健康状態、ならびに投与法により左右される。従って、経口投与用に企図された組成物中の活性化合物の量は、少なくとも0.5重量%であり、組成物の重量に関して80重量%に達しうる。特に好ましい経口用組成物における投薬単位は、活性化合物の50mgから1000mgである。
【0018】
非経口投与用に企図された組成物において、存在する活性化合物の量は少なくとも0.5重量%であり、そして組成物の33重量%に達しうる。好ましい非経口組成物における投薬単位は、活性化合物1mgから200mgである。
【0019】
1日の投薬量に関して言えば、それは広範囲の投薬単位の中で変えることができ、好ましくは5から70mg/kgである。平均用量250mg、1日に2回がヒトの不安除去に有効であることが分かった。しかし、責任ある医師の裁量において、個人個人の必要により、個々の場合に対して特定の用量を適合させることは理解されるはずである。上記投薬量は単に例示を与えたのであって、本発明方法の実施の範囲を決して制限しない。
【0020】
(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドを含む経口投与用組成物の例として、4種の組成物を白ゼラチンカプセルおよび不透明ゼラチンカプセルについて下に示すが、これに制限されない。
【表1】
【0021】
(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドの不安の治療効力は、標準試験法を用いて動物について実施された下記の薬理試験におけるその活性により実証される。これらの試験法は新しい化合物の不安緩解活性を実証するその能力について認識されているものである。
【0022】
不安は種々な生理学的および病理学的形態で存在しうる。
動物について実行された行動の変化に基づく種々な不安試験法が、種々な型の不安に敏感であることが容認されたのと同様に、不安障害の一様でない性質は臨床的にも受け入れられている(S.E.FILE,“Animal models of anxiety”,“Biological Psychiatry”,2巻、G.Racagui等(編)、Excerpta Medica,Amsterdam,(1991),p.596−599)。
【0023】
しかし、一つの与えられた行動に基づく試験が実際に不安緩解活性を検出できることを確かめるため、その活性を臨床試験によっても確認しなければならない。ヒトにおける試験により、種々な型の不安の治療に対する(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドの治療活性を確認できた。
【0024】
【実施例】
1.孔−板試験(探索行動)
孔−板試験は、齧歯動物の行動を研究し、慣れない環境に対する動物の応答を測定する簡単な方法を提供する。この反応は「探索行動」として知られ、動物の好奇心とその自然の戦うか逃げるかの反応の両方に関するもので、精神興奮薬により影響される。とりわけこの方法はベンゾジアゼピン類の潜在的な不安緩解活性を予想するのに有用であることが分かっている〔N.A.NOLANおよびM.W.PARKES,Psychopharmacologia(ベルリン)29,(1973),277〜288〕。J.R.BOISSIERおよびP.SIMON(Arch.Int.Pharmacodyn.147,(1964),372〜387)の方法論を用いると、この試験は、規則的に間隔をおいて16個の孔をあけた四角な板の中央にマウスを置き、5分の探索時間の間に、動物がその頭を孔の中に突っ込む回数を数えることからなる。この試験には遺伝的に異なる3株のマウスを使用する。即ち、NMRIマウスの正常な株と情動的に感じ易い2株で、後者の一つは聴性発作を起こし易く(ダイリュート ブラウン
アグーチ−誘導(DBA−誘導))また他は戦うか逃げるかの反応が恐怖により遮断された株(C57ブラック マウス株)である。
【0025】
(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミド(化合物I)、その右旋性鏡像体(R)−(+)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミド(化合物II)、およびジアゼパムの活性をこれら3株について比較する。
【0026】
板に置く30分前に、化合物を動物へ腹腔内注射する(マウス1kg当り10ml)。対照群の動物は担体だけ投与される。
【0027】
表Iは、3株の各々に対し(対照動物および処置動物)示された用量で16頭の動物1群当り探索した孔の数の平均を示す(X±SEM)(SEM:平均値からの標準偏差)。この表はまた対照群の得点に対する得点変化パーセントも示す。
【表2】
【0028】
この結果は、試験したマウスの3株が相互に基線レベル(対照試験)により異なり、正常なNMRIマウスに対しては他の2株に対するよりも基線レベルがはるかに高いことを示す。探索された孔の数は、カフェインおよびヨヒンビンといった不安発現薬の影響下で相当に減少することが知られている(R.LISTER,Pharmacol.Ther.,46,(1990),321〜340)。従って、健常でないDBA−誘導株とC57ブラック マウス株の対照群に対して観察された低いレベルは、これら2株においては固有の不安のレベルが増加していることを正しく反映している。
【0029】
ジアゼパムの場合のように、(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドは、DBA−誘導株およびC57ブラック マウス株により得られる得点を相当に高めるが、ジアゼパムとは異なり、化合物Iは正常なNMRI株に対して事実上不安緩解効果をもたない。ジアゼパムはまた後者の株に対しても非常に活性であり、得点増加はベンゾジアゼピン類に対し特異的な脱制止効果を非常によく反映している。株の種類による化合物Iの不安緩解効果の依存性および不健康な不安を示す株に対するこの効果の顕著な選択性は、化合物Iが行動に及ぼす脱制止効果に関係なく、増悪した情動状態の治療に特に有用であることを示唆する。(R)−(+)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミド鏡像体(化合物II)はこれらの株に不活性である。
【0030】
2.四枚板試験(罰される行動)
この型の実験に用いられる一般的な方法は、特異的応答の時に嫌悪を起こす刺激を与えることによって、特異的応答の抑制を誘発させるものである。この「四枚板」試験は、実験動物で新化合物の潜在的不安緩解活性を評価するために、最初J.R.BOISSIER等によりEur.J.Pharmacol.,4,(1968),145〜151に記載された手軽な方法である。第一段階において、マウスを見慣れぬ環境に置く。この環境は感電させることのできる4枚の金属板によって覆われた表面からなるもので、ある特別な時間中に動物が表面を横切り、一つの板から他の板へと渡る回数を数える(罰されない横断)。第二段階では、動物が表面を右へ横切る度毎に足に電気ショックを与えて動物を罰する(罰される横断)。この電気ショックは動物に動けない反応を起こす。罰を伴なう条件下では(罰される横断)、表面上を横切って環境を探索する横断回数が激減する。他方、前以て不安緩解薬で処置した動物においては、罰を伴なう条件下での横断回数の減少が抑制される。
【0031】
試験化合物(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミド(化合物I)およびクロルジアゼポキシドを、試験開始30分前に腹腔内注射(マウス1kg当り10ml)により動物に投与する。対照群の動物は担体だけ投与される。表IIは、示された用量で1分間にわたり、30頭のNMRIマウス群に対し、罰される条件および罰されない条件で行なった横断回数の平均(X±SEM)を示している。
【0032】
この表はまた対照群の得点に対する得点変化パーセントも示す。
【表3】
【0033】
この結果は、対照群および処置群の両方とも、罰される条件下での横断回数が罰されない条件下より低いことを示す。
【0034】
化合物Iおよびクロルジアゼポキシドは、罰される条件下での横断回数を増加させるが、クロルジアゼポキシドは化合物Iとは異なり、正常な行動を脱制止することにより罰されない条件下でも同じ効果を有する。
【0035】
これらの結果は、(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミド(化合物I)が強い不安を誘発する条件下でのみ不安緩解活性を発揮し、正常な条件下では活性を示さないことから、現存の薬剤より勝れた利点を提供する。
【0036】
化合物Iのこの選択性は、不安緩解効果を活性そのものの増加を起こす効果から区別することが可能である。
【0037】
3.高位プラス−迷路試験(elevated plus−maze test)
この試験は、新化合物の不安緩解活性を検出するために広く使用される簡単かつ迅速な方法である。この試験法は、侵害受容刺激、例えば電気ショック、を使用する大抵の不安試験と異なり、もっぱら、二つの対立した傾向、即ち新しい環境を探索したいという願望と開放された高い場所から逃げたいという願望、との間で衝突を起こす自然の不安発現状況と直面した動物の自発的行動を測ることに基づく。迷路の開放されたアームと閉鎖されたアームの比較探索は動物の不安状態の反映であり、高度の不安状態を示す動物においては開放アームの探索が激減する(S.PELLOW等,J.Neurosci.Methods,14,(1985),149〜167)。
【0038】
不安緩解化合物は、開放アームをおとずれる回数とそこを探索するために費す時間を増加させるのに対し、ベンゾジアゼピン類の場合には、この増加の一部は用いた用量での薬物による常同症の誘発に帰せられる(U.FALTER等,Behav.Processes,29,(1993),128〜129)。この試験に用いた技術はS.PELLOW(上記引用文中)により記述され、R.J.RODGERS等(Psychopharmacology,106(1992),102〜110)によって修飾されたものである。この変法は、四つのアームを開放した高位迷路に動物を前以て置くことにより(前試験)動物の不安状態を高めることからなる。アームの開放は、24時間後に動物を通常の迷路(開いたアームと閉じたアーム二つずつもつ)に入れたとき開放アーム中への探索回数(基線)を減らす効果をもつ。
【0039】
この試験法を用いて、(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミド(化合物I)、右旋性鏡像体(化合物II)、およびクロルジアゼポキシドの活性を試験した。化合物を試験開始の60分前に腹腔内注射(ラット1kg当り10ml)によりSprague−Dawleyラットに投与する。対照群の動物は食塩溶液(0.9% NaCl)を投与される。
【0040】
表IIIは15頭のラットからなる群(対照群および示された用量で処置された群)に対する迷路アーム内への全侵入回数の平均値、全侵入回数に対する開放アーム中への侵入パーセント、およびこれら開放アームの探索に費した時間(各群を迷路中に4分間置く)を示す。
【表4】
【0041】
この結果は、対照群について開放アーム中への侵入回数が全侵入数の非常に低い百分率に相当することを示す。
【0042】
化合物Iまたはクロルジアゼポキシドによる動物の処置は、開放アーム中への侵入回数ならびに探索に費した時間を有意に増加させる。他方、化合物IIは活性をもたない。
【0043】
これらの結果は病的不安状態の治療における化合物Iの価値に確証を与えるものである。
【0044】
4.強化した驚愕試験
大きい音(音の攻撃)への驚愕応答は前以て動物の足への電気ショックと対にした光刺激を同時に与えることにより強化される。この場合、音と光の組合わせ攻撃(強化驚愕)により誘発される不安は痛い出来事と不快な出来事の予感から生ずる(M.DAVIS,Psychopharmacology,62,(1979),1〜7)。
【0045】
不安緩解化合物、例えばベンゾジアゼピン類またはバスピロンは、用いた投与量に比例して強化驚愕応答の大きさを減少させる(S.GREEN等,「Animal Models of Anxiety」,「BehaviouralModels in Psychopharmacology」,P.Willner(編),Cambridge Univ.Press,21〜49,1991;M.DAVIS,Trends Pharmacol.Sci.,13,(1992),35〜41)。この試験に用いた技術はM.DAVIS(上記引用文中)により提出された方法に基づいており、本質的に二つの段階を包含する:
【0046】
第一段階:訓練−足への電気ショックを伴なう光刺激と反応するよう動物を訓練する。
第二段階:主試験−電気ショックなしで光刺激を伴なう音の攻撃に対する動物の驚愕応答の大きさを測る−20回試験−(強化驚愕応答あるいはPSR)、また光刺激も電気ショックも伴なわない音の攻撃に対する動物の驚愕応答も測る−20回試験−(聴覚驚愕応答あるいはASR)。
【0047】
10頭の未訓練雄Sprague−Dawleyラットの群を用いる。試験化合物は(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミド(化合物I)およびクロルジアゼポキシドである。これを主試験の60分前に腹腔内に注射(ラット1kg当り1ml)することにより投与する。対照群の動物は食塩溶液(0.9% NaCl)だけを投与される。試験時には、各動物を加速度計に接続したケージに入れる。この加速度計は動物の驚愕を自動的に記録し、任意単位でその応答の大きさを表示する。
【0048】
表IVは示された用量でASRおよびPSR応答に対して得られた大きさの平均を示す。
【表5】
【0049】
対照群の動物に対する結果は、PSR応答が予想通りASR応答より強いことを示す。化合物Iは強化驚愕応答(PSR)の大きさを激減させるが、聴覚驚愕応答(ASR)に対しては小さい効果を示すに過ぎない。
【0050】
他方、クロルジアゼポキシドは二つの応答の大きさを有意に弱める。ASRに及ぼすベンゾジアゼピンの影響は、この部類の化合物がもつ鎮静効果に起因する本来の欠点を示している。
【0051】
PSR応答に特異的に作用する(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドのような化合物は、病的な不安状態の治療により大きい特異性を有することが予想され、従って現存する治療薬に勝る利点を提供する。
【0052】
5.ストレスに対する神経内分泌系応答
視床下部−脳下垂体−アドレナリン作動系における負フィードバック制御機構を含むストレスに対する適応性応答は、加齢したラットにおいて大いに損なわれる。これらの年齢に関連する障害は、若い実験対象よりも加齢対象においてはるかに高い基礎血漿コルチコステロン濃度を測ることによって実証できる(R.M.SAPOLSKY,Neurobiol.Aging,13,(1991),171〜174)。
【0053】
ストレス状況は血漿コルチコステロン濃度を若い動物および加齢した動物の両方で急速に増加させるが、後者に対してはストレスからの回復がはるかにゆっくりとかつ不完全に起こる(R.M.SAPOLSKY等,Exp.Gerontol.,18,(1983),55〜64;A.M.ISSA,等,J.Neurosci.,10,(1990),3247〜3254)。
【0054】
これらの年齢と関連した効果の因果関係は重要である。それは、グルココルチコイドは種々なストレッサに対して生存と適応に不可欠ではあるが、過剰濃度のグルココルチコイドに長く暴露されると、組織に対し病原性となりうるからである。
【0055】
ここで用いた試験法はR.M.SAPOLSKY(1983,上記引用文中)により記述された固定化試験法である。動物を完全に動けなくするように調節した固定具に5分間おくと(固定化ストレス)、不安応答を現わし、これはコルチコステロン濃度の迅速な増加を起こす。
【0056】
この実験に4から8頭の若い(2月齢)Sprague−Dawleyラットの群と、加齢(20から21月齢)Sprague−Dawleyラットの群を用いる。処置群は固定化試験の60分前に17mg/kgの化合物Iあるいは5mg/kgのクロルジアゼポキシド(経口)を投与される。対照群は食塩溶液(0.9% NaCl)だけを投与される。動物の回復状態を測るため、血漿コルチコステロン濃度をストレス前、ストレスの終り、および30分後に測定する。
【0057】
表Vは、これら条件下で測定された各動物群に対するコルチコステロン血漿濃度の平均値を示す。
【表6】
【0058】
これらの結果は、対照群において、加齢したラットが若いラットよりはるかに高い基礎コルチコステロン濃度を有することに確証を与える。ストレス時間の終りに、この濃度は両方の場合とも相当に増加するが、ストレス時間が終ってから30分後に、この濃度は加齢/対照動物において依然非常に高いままである。従って、これら動物の回復は若いラットよりも遅い。
【0059】
化合物Iまたはクロルジアゼポキシドいずれかで処置された加齢動物群においては、コルチコステロン基礎濃度が加齢対照動物群よりも低いが、若い対照動物の濃度より高い。
【0060】
ストレスはまた加齢動物における血漿コルチコステロン濃度を相当に高めるが、30分後に測定したコルチコステロン濃度によって示される通り、化合物Iで処置された加齢群はクロルジアゼポキシドで処置された動物よりもはるかに迅速に回復する。この結果は、クロルジアゼポキシドとは著しく異なって、(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドがストレス状況への生理学的適応を促進することによって、ストレスを受けた加齢実験対象に対し有益な効果を有することを示す。
【0061】
6.ベンゾジアゼピン類の投薬中止症候群
長期にわたるベンゾジアゼピン類の治療処置を突然停止すると、薬物に対する身体の依存性のため、広範囲の症状によって特徴づけられる投薬中止症候群、例えばふるえ、悪心、めまい感、あるいは高血圧(少数ではあるが引合いに出すべき)、ならびに通常の不安症状(ヒトの場合に強い)がしばしば現われる(J.H.WOODS等,Pharmacol.Rev.,39,(1987),251−419);M.H.LADER,“Abuse Potential,Tolerance and Dependence on Chronic Anxiolytic Treatment”,“Target Receptors for Anxiolytics and Hypnotics:FromMolecular Pharmacology to Therapeutics.”,J.Mendlewicz and G.Racagni(編),Karger,Basel,3巻,(1992),p46−54)。
【0062】
投薬中止が不安発現刺激と関連があるという観察に基づき、動物における投薬中止の徴候を検出するため動物の不安モデルの使用が示唆された(M.W.EMMETT−OGLESBY等,Psychopharmacology,101,(1990),292−309)。
【0063】
ジアゼパムの投薬中止に対する不安発現応答は、とりわけ高位プラス−迷路不安試験を使用するラットでの研究主題であり、開放アーム探索の有意な減少により表わされる(S.E.FILE等,Psychopharmacology
105,(1991),578−582)。
【0064】
同じモデルを用いて、マウスにおけるクロルジアゼポキシドの投薬中止の不安発現効果を調べ、この症候群に対する(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミド(化合物I)の不安緩解活性を実証する。
【0065】
17頭のマウス(NMRI)からなる群を用い、これを次のように分けた:
【0066】
群1:動物を、クロルジアゼポキシドで、その用量を10から40mg/kgにわたり増加させながら、1日に2回、21日間腹腔内処置し、最後の注射は試験60分前に実施する。
【0067】
群2:試験の24時間前にクロルジアゼポキシドの投薬中止を行ない、投薬を中止した動物に生理食塩溶液を与える。
【0068】
群3:投薬を中止した動物に化合物Iを17mg/kgの用量で腹腔内投与する。
【0069】
群4:投薬を中止した動物に化合物Iを54mg/kgの用量で腹腔内投与する。
【0070】
対照群は10ml/kgの生理溶液だけ投与される。表VIは、動物の各群、対照および処置群に対する迷路アーム中への全侵入回数の平均値、全侵入回数に対する開放アーム中への侵入パーセント、ならびに開放アームの探索に費した平均時間を示す。
【表7】
【0071】
これらの結果は、クロルジアゼポキシドで慢性的に処置された動物(群1)におけるこの薬剤の対照と比較した不安緩解活性を示し、迷路の開放アーム中への侵入回数の増加と開放アームを探索するのに費した時間の増加をもたらす。投薬中止(群2)はこれら侵入の大幅な減少により現われる不安を誘発するが、(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミド(化合物I)は、54mg/kgの用量で(群4)クロルジアゼポキシドの投薬中止の不安発現効果を除去し、処置動物に対照群の行動と似た行動を回復させる。
【0072】
7.水−迷路試験
R.MORRIS(J.Neurosci.Methods,11,(1984),47〜60)により最初に導入された水−迷路試験は学習し記憶する試験である。ラットは不透明な水を満した大きい円形のプール内で、ある固定された点に位置する隠れた台へ泳ぎつくことにより水から逃れることを学習する。
【0073】
台は水面のすぐ下に浸没しているので見ることができず、動物は台(避難場所)を見付けるために遠位の手掛かりを学ばねばならない。この試験はある種の薬物、とりわけベンゾジアゼピン類、例えばクロルジアゼポキシド、の前向性健忘効果に鋭敏である。
【0074】
学習は、連続4日間にわたり繰り返される訓練期間中に、動物が台を見付けるためにかかった時間(秒)として表示する。薬物の健忘効果は、動物が避難場所に達するまでに要する時間の増加を起こす(N.Mc Naughton等,Behav.Brain Res.,24(1987),39〜46)。この試験に8頭のSPRAGUE−DAWLEYラットからなる群が使用される。処置動物は、化合物Iまたはクロルジアゼポキシドを試験60分前の経口投与により与えられる。対照群は5ml/kgの生理食塩溶液だけを投与される。
【0075】
表VIIは、示された用量で処置された群および対照群の動物が連続4期間にわたり台を見付けるためにかかった時間の平均値を示す。
【表8】
【0076】
これらの結果は、クロルジアゼポキシドが動物に健忘効果を及ぼすことを示している。この効果は台を見付けるために要した時間の有意な増加によって自明である。学習期間の進行につれて、要する時間の減少を起こす自然の学習があるにも拘らず、処置動物におけるクロルジアゼポキシドの健忘効果は、対照動物と比較して、依然4日目で非常に明白である。他方、(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドは最も大量(170mg/kg)であっても、対照群と比較して台を見付けるために要した時間に有意差を生じない。この化合物は、ベンゾジアゼピン類による不安の治療中の望ましくない副作用であるクロルジアゼポキシドのこの健忘性を有しない(J.H.WOODS等,Pharmacol.Rev.,39,(1987),251〜419)。
【0077】
8.神経毒性
化合物Iの神経毒効果を、マウスについて実施された二つの試験、即ちIrwin試験および回転棒試験によりジアゼパムおよびクロルジアゼポキシドの効果と比較した。
【0078】
Irwin試験(S.IRWIN,Psychopharmacologia(ベルリン)13,(1968),222〜257)は、齧歯動物、ラットまたはマウス、の一般的行動および生理学的状態に及ぼす薬物の神経毒効果の系統的観察法である。動物の行動および健康状態の種々なパラメーターに対して観察された変化を記録し、対照動物と比較して0から8にわたる任意の評価尺度を用いて定量化する。化合物をマウスに用量を増しながら腹腔内投与し、注射の5分、10分、30分、60分および120分後に動物を観察する。
【0079】
回転棒試験は、毎分6回転の速度で回転している直径3cmの棒の上で、ラットまたはマウスが60秒間その平衡を保つ能力を評価することからなる(N.W.DUNHAM等,J.Am.Pharm.Assoc.XLVI,(1957),208〜209)。この試験を実施する60分前に化合物を用量を増しつつマウスに腹腔内投与する。
【0080】
表VIIIは、Irwin試験に対し、観察したパラメータにおける最初の感知しうる程の変化を起こす化合物の用量(mg/kg)を示す。表VIIIは、回転棒試験に対して、試験化合物のED50量(mg/kg)、即ち試験マウスの50%が回転棒上に60秒間留まることのできない用量、を示す。
【表9】
【0081】
これら結果は、(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミド(化合物I)の最初の神経毒効果が非常に高用量になって初めて現われることを示す。筋弛緩の最初の症状は540mg/kgで現われ、試験した最高用量である1700mg/kgで立ち直り反射の乱れが明らかとなった。後者の用量は不安緩解用量より100倍まで大である。
【0082】
他方、ジアゼパムとクロルジアゼポキシドは、不安緩解用量より僅か2倍から3倍高い比較的低用量で行動、応答性および覚醒活動を低下させ、筋肉弛緩を起こし、そして運動の共調を損ねた。
【0083】
従って、化合物Iは、動物において、不安緩解用量と神経毒性用量との間に、ベンゾジアゼピン類のそれよりもはるかに大きい治療上の余裕をもつ。
【0084】
9.臨床試験
(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドの不安緩解活性を、平均年齢39才の男女の患者で、種々な型の不安、即ち恐怖、パニック、一般的不安および強迫障害に罹っている76人について実施された公開臨床試行中に試験した。
【0085】
化合物をこれら患者に平均用量250mg、1日2回、4週間経口投与した。患者の不安のレベルをHamilton不安尺度(M.HAMILTON,Brit.J.Med.Psychol.,32,(1959),50〜55)を用いて評価した。化合物は各回活性であると考えられ、少なくとも30%の不安レベルの低下が観察された。
【0086】
化合物は56人の患者で活性があることが示された。この治療に最もよく応答した人は、精神由来の不安に罹った患者であり、心理社会由来の不安におかされた患者はその反対であった。ある患者は時として傾眠を知らせたが、鎮静とは考えられない程十分軽かった。事実、精神的能率、注意力および記憶試験はこの治療によって影響されなかった。
Claims (6)
- 治療上有効な量が5から70mg/kg/日である、請求項1記載の医薬組成物。
- 治療上有効な量が5から70mg/kg/日である、請求項2記載の医薬組成物。
- 治療上有効な量が5から70mg/kg/日である、請求項3記載の医薬組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB939319732A GB9319732D0 (en) | 1993-09-24 | 1993-09-24 | Use of (s)-alpha-ethyl-2-oxo-l-pyrrolidineacetamide for the treatment of anxiety |
GB93197325 | 1993-09-24 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07149639A JPH07149639A (ja) | 1995-06-13 |
JP3688735B2 true JP3688735B2 (ja) | 2005-08-31 |
Family
ID=10742476
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22833194A Expired - Fee Related JP3688735B2 (ja) | 1993-09-24 | 1994-09-22 | (S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジ ンアセトアミドを用いる不安の治療法 |
Country Status (17)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5447952A (ja) |
EP (1) | EP0645139B1 (ja) |
JP (1) | JP3688735B2 (ja) |
KR (1) | KR950007848A (ja) |
AT (1) | ATE191849T1 (ja) |
AU (1) | AU672334B2 (ja) |
CA (1) | CA2132509A1 (ja) |
DE (1) | DE69424009T2 (ja) |
ES (1) | ES2145818T3 (ja) |
GB (1) | GB9319732D0 (ja) |
HU (1) | HU217124B (ja) |
NO (1) | NO943521L (ja) |
NZ (1) | NZ264506A (ja) |
RU (1) | RU2142274C1 (ja) |
SG (1) | SG86284A1 (ja) |
TW (1) | TW283642B (ja) |
ZA (1) | ZA947444B (ja) |
Families Citing this family (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5525347A (en) * | 1995-01-31 | 1996-06-11 | Medical University Of South Carolina | Composition and methods for treating performance anxiety |
JP4249415B2 (ja) | 1999-12-01 | 2009-04-02 | ユセベ,ソシエテ アノニム | Cns疾患の治療のためのピロリジンアセトアミド誘導体単体又は組み合わせ物 |
GB0004297D0 (en) | 2000-02-23 | 2000-04-12 | Ucb Sa | 2-oxo-1 pyrrolidine derivatives process for preparing them and their uses |
CN101360493A (zh) * | 2006-01-24 | 2009-02-04 | 特瓦制药工业有限公司 | 左乙拉西坦制剂和制备方法 |
UA93903C2 (ru) * | 2006-03-15 | 2011-03-25 | Актелион Фармасьютикалз Лтд | Производные тетрагидроизохинолина для повышения функции памяти |
EP2051696A2 (en) * | 2006-08-18 | 2009-04-29 | Morton Grove Pharmaceuticals, Inc. | Stable liquid levetiracetam compositions and methods |
CA2691373A1 (en) * | 2007-07-03 | 2009-01-08 | Actelion Pharmaceuticals Ltd | 3-aza-bicyclo[3.3.0]octane compounds |
EP2183246A2 (en) * | 2007-07-27 | 2010-05-12 | Actelion Pharmaceuticals Ltd. | 2-aza-bicyclo-[3.3.0]-octane derivatives |
CN102227217A (zh) * | 2008-10-16 | 2011-10-26 | 约翰斯.霍普金斯大学 | 改善认知功能的方法和组合物 |
US8191547B2 (en) * | 2008-10-23 | 2012-06-05 | S-2Tech Llc | Portable solar-heating system having an inflatable solar collector |
US20100172979A1 (en) * | 2008-12-24 | 2010-07-08 | Zhongshui Yu | Controlled-release formulations |
US20100159009A1 (en) * | 2008-12-24 | 2010-06-24 | Zhongshui Yu | Controlled-release formulations |
EA037187B1 (ru) * | 2010-02-09 | 2021-02-17 | Дзе Джонс Хопкинс Юниверсити | Способ и композиция для лечения когнитивного расстройства |
EP3400934A1 (en) * | 2011-02-09 | 2018-11-14 | The Johns Hopkins University | Levetiracetam for improving cognitive function |
US10154988B2 (en) | 2012-11-14 | 2018-12-18 | The Johns Hopkins University | Methods and compositions for treating schizophrenia |
WO2014144801A1 (en) | 2013-03-15 | 2014-09-18 | Agenebio Inc. | Methods and compositions for improving cognitive function |
WO2014144663A1 (en) | 2013-03-15 | 2014-09-18 | The Johns Hopkins University | Methods and compositions for improving cognitive function |
US10925834B2 (en) | 2015-05-22 | 2021-02-23 | Agenebio, Inc. | Extended release pharmaceutical compositions of levetiracetam |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB8412357D0 (en) * | 1984-05-15 | 1984-06-20 | Ucb Sa | Pharmaceutical composition |
GB8827389D0 (en) | 1988-11-23 | 1988-12-29 | Ucb Sa | Process for preparation of(s)alpha-ethyl-2-oxo-1-pyrrolidineacetamide |
-
1993
- 1993-09-24 GB GB939319732A patent/GB9319732D0/en active Pending
-
1994
- 1994-09-20 CA CA002132509A patent/CA2132509A1/en not_active Abandoned
- 1994-09-20 HU HU9402704A patent/HU217124B/hu not_active IP Right Cessation
- 1994-09-20 US US08/309,186 patent/US5447952A/en not_active Expired - Lifetime
- 1994-09-21 DE DE69424009T patent/DE69424009T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1994-09-21 ES ES94870152T patent/ES2145818T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1994-09-21 AT AT94870152T patent/ATE191849T1/de not_active IP Right Cessation
- 1994-09-21 TW TW083108691A patent/TW283642B/zh active
- 1994-09-21 SG SG9502212A patent/SG86284A1/en unknown
- 1994-09-21 NZ NZ264506A patent/NZ264506A/en unknown
- 1994-09-21 EP EP94870152A patent/EP0645139B1/fr not_active Expired - Lifetime
- 1994-09-22 JP JP22833194A patent/JP3688735B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1994-09-22 AU AU74169/94A patent/AU672334B2/en not_active Ceased
- 1994-09-22 NO NO943521A patent/NO943521L/no unknown
- 1994-09-23 RU RU94034109A patent/RU2142274C1/ru active
- 1994-09-23 KR KR1019940024170A patent/KR950007848A/ko active IP Right Grant
- 1994-09-23 ZA ZA947444A patent/ZA947444B/xx unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
NO943521L (no) | 1995-03-27 |
ATE191849T1 (de) | 2000-05-15 |
DE69424009D1 (de) | 2000-05-25 |
US5447952A (en) | 1995-09-05 |
EP0645139B1 (fr) | 2000-04-19 |
DE69424009T2 (de) | 2000-09-14 |
KR950007848A (ko) | 1995-04-15 |
ZA947444B (en) | 1995-05-11 |
RU2142274C1 (ru) | 1999-12-10 |
JPH07149639A (ja) | 1995-06-13 |
TW283642B (ja) | 1996-08-21 |
HU217124B (hu) | 1999-11-29 |
SG86284A1 (en) | 2002-02-19 |
HUT68299A (en) | 1995-06-28 |
AU672334B2 (en) | 1996-09-26 |
AU7416994A (en) | 1995-04-06 |
CA2132509A1 (en) | 1995-03-25 |
ES2145818T3 (es) | 2000-07-16 |
NZ264506A (en) | 1997-09-22 |
GB9319732D0 (en) | 1993-11-10 |
NO943521D0 (no) | 1994-09-22 |
EP0645139A1 (fr) | 1995-03-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3688735B2 (ja) | (S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジ ンアセトアミドを用いる不安の治療法 | |
US8962604B2 (en) | Use of a hydroximic acid halide derivative in the treatment of neurodegenerative diseases | |
HUE035105T2 (en) | A composition comprising nicotine and opipramole and its use | |
EP3215148B1 (en) | Use of low dose of tetrahydrocannabinol for the treatment of cognitive decline in elderly patients | |
Ashton | Risks of dependence on benzodiazepine drugs: a major problem of long term treatment. | |
MX2012001814A (es) | Uso de 4-aminopiridina para mejorar la discapacidad neuro - cognoscitiva y/o neuro - psiquiatrica en pacientes con condiciones desmielizantes y otras condiciones del sistema nervioso. | |
Craig et al. | Long-term behavioral effects in a rat model of prolonged postnatal morphine exposure. | |
Banks et al. | Abuse-related effects of dual dopamine/serotonin releasers with varying potency to release norepinephrine in male rats and rhesus monkeys. | |
JP2002518442A (ja) | 偏頭痛及び情動病の治療及び予防用バルプロ酸類似物の用法 | |
JPH0354922B2 (ja) | ||
EP1152762A1 (de) | Verwendung von desoxypeganin zur behandlung von alzheimerischer demenz | |
JP2005132799A (ja) | 本態性振戦の予防・治療剤 | |
DE69028603T2 (de) | Arzneimittel für bessere gehirnwirkung | |
MXPA06006685A (es) | Uso de gaboxadol para tratar el insomnio. | |
DK2809320T3 (en) | (1r, 4r) -6'-fluoro- (n-methyl or N, N-dimethyl) -4-phenyl-4 ', 9'-dihydro-3'H-spiro- [cyclohexane-1,1'- pyran [3,4, b] indole] -4-amine for the treatment of fibromyalgia and chronic fatigue syndrome. | |
US20130046023A1 (en) | Pharmaceutical composition containing glur2-lacking ampar antagonist for preventing or treating psychiatric illnesses | |
RU2708694C2 (ru) | Профилактическое и терапевтическое средство против синдрома дефицита внимания и гиперактивности | |
US20110092486A1 (en) | Ih channel inhibitors for the promotion of wakefulness | |
Geyer et al. | Exploration of the anti-depressant potential of lithium | |
CN117919243A (zh) | 荷叶碱治疗改善认知障碍、脑萎缩、神经细损伤的新用途 | |
Janowsky et al. | Cholinergic dysfunction in mood disorders | |
JP2001502696A (ja) | エイズによる痴呆を処置する方法 | |
JPH0687743A (ja) | 静穏剤 | |
MXPA06004814A (en) | Use of a hydroximic acid halide derivative in the treatment of neurodegenerative diseases | |
MXPA01008858A (en) | Method for treating exercise induced asthma |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040723 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20041025 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050603 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050609 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080617 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090617 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100617 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |