JP3688151B2 - 動力伝達装置および車両 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続的に回転速度比を変化できる動力伝達装置およびこの動力伝達装置を用いて可変速運転を行う車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関を主動力源として用いる車両では、発進時の低速から高速走行まで幅広い可変速運転が求められるため、動力伝達装置として変速機が用いられている。従来の車両用変速機としては、ギアの噛み合いを替え、段階的に変速比を変更する有段変速機や、連続的に変速比を変化できる無段変速機が知られている。そして、運転の快適性という見地からは、変速ショックのない無段変速機が望ましいものである。
【0003】
従来の無段変速機としては、例えば、特開平7−127702号公報に記載されているように、複数の円錐ローラと各円錐ローラ間に配置した連結ローラからなる無段変速機構が知られている。また、他の無段変速機としては、例えば、特開平1−303358号公報に記載されているように、円錐状のヘリカルギアと中継歯車を組み合わせたギア式の無段変速機が知られている。さらに、ベルト式の無段変速機も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、特開平7−127702号公報に記載されている無段変速機は、摩擦車機構を動力伝達の基礎として用いており、有段変速機と比較して動力伝達損失が大きいという問題がある。なぜなら、大きなトルクを伝達するには、摩擦力を大きくするために動力伝達方向と垂直に大きな力を与える必要があり、その力を発生する油圧機構の損失が大きくなるからである。
また、従来のベルト式の無段変速機では、ベルトの接触時と離脱時に滑ることによる摩擦損失もあわせ発生するため、伝達損失がさらに、大きくなるという問題がある。
それに対して、特開平1−303358号公報に記載されているようなギア式の無段変速機では、ヘリカルギアを用いているため、動作中トルク伝達方向と直角方向に常にすべりを生じるため、摩擦損失が大きいという問題がある。
【0005】
以上のようにして、従来の無段変速機においては、動力伝達損失が大きいという問題があった。また、かかる従来の無段変速機を用いた車両においては、無段変速機における動力伝達損失が大きいため、燃費が悪化するという問題があった。
【0006】
本発明の第1の目的は、動力伝達損失の少ない動力伝達装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、燃費の向上した車両を提供することにある。
【0007】
【課題を解決する手段】
(1)上記第1の目的を達成するために、本発明は、第1の回転軸を有するとともに、この回転軸の方向に沿って連続的に変化する断面形状を有する第1の歯車と、この第1の歯車に噛み合うとともに上記第1の歯車よりも厚みの小さい第2の歯車とを備え、上記第1の歯車に対して、上記第2の歯車が噛み合い位置を変更しながら摺動するとき、上記第1の歯車は、上記第1の回転軸方向に沿って圧力角が連続して変化する断面形状を有し、上記第1の歯車と上記第2の歯車の一方のピッチ円の半径が連続的に変化するようにしたものである。
かかる構成により、第2の歯車が第1の歯車に対して摺動することにより、ピッチ円半径が連続的に変化して、変速比を連続的に変え、動力伝達損失を少なくし得るものとなる。
【0011】
)上記(1)において、好ましくは、上記第1の歯車の断面形状はインボリュート歯形であり、上記第2の歯車はインボリュート歯形を有するようにしたものである。
【0012】
(6)上記第2の目的を達成するために、本発明は、動力源と、この動力源から発生する回転動力を、変速して伝達する動力伝達装置と、この動力伝達装置によって変速された回転出力によって駆動される車輪とを有する車両において、上記動力伝達装置は、第1の回転軸を有するとともに、この回転軸の方向に沿って連続的に変化する断面形状を有する第1の歯車と、この第1の歯車に噛み合うとともに上記第1の歯車よりも厚みの小さい第2の歯車とを備え、上記第1の歯車に対して、上記第2の歯車が噛み合い位置を変更しながら摺動するとき、上記第1の歯車は、上記第1の回転軸方向に沿って圧力角が連続して変化する断面形状を有し、上記第1の歯車と上記第2の歯車の一方のピッチ円の半径が連続的に変化するようにしたものである。
かかる構成により、動力伝達装置の動力伝達損失を少なくでき、車両の燃費を向上し得るものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1及び図2を用いて、参考例の動力伝達装置の構成について説明する。
最初に、図1を用いて、参考例の動力伝達装置である無段変速機の構成について説明する。
【0014】
参考例の無段変速機100は、入力軸側可変ピッチ円歯車110と、出力軸側可変ピッチ円歯車120と、サイクロイド摺動歯車130とから構成されている。
【0015】
入力軸側可変ピッチ円歯車110は、入力軸112を回転中心として回転する。入力軸112には、エンジンなどの動力発生源に取り付けられ、無段変速機100に回転動力を供給される。入力軸側可変ピッチ円歯車110は、入力軸112に直交する平面におけるピッチ円の半径が連続的に変化する形状を有しており、図示する例では、図の左側のピッチ円半径が、右側のピッチ円半径よりも大きくなっている。なお、ピッチ円とは、歯車を摩擦車とみなしたときの等価半径を指しており、その詳細については、図2を用いて後述する。
【0016】
出力軸側可変ピッチ円歯車120は、出力軸122を回転中心として回転する。出力軸122は、無段変速機100により変速された回転出力を負荷側に供給する。また、出力軸122は、入力軸112と平行である。出力軸側可変ピッチ円歯車120は、入力軸側可変ピッチ円歯車110と同一の形状を有する可変ピッチ円歯車である。但し、出力軸側可変ピッチ円歯車120は、図示する例では、図の右側のピッチ円半径が、左側のピッチ円半径よりも大きくなっており、入力軸側可変ピッチ円歯車110とはピッチ円半径の大小が逆の構成となっている。
【0017】
サイクロイド摺動歯車130は、摺動歯車回転軸132を中心として回転するとともに、矢印134方向に移動可能なサイクロイド歯車である。サイクロイド摺動歯車130は、入力側可変ピッチ円歯車110および出力側可変ピッチ円歯車120の双方と噛み合うように配置されている。
【0018】
サイクロイド摺動歯車130が移動方向134に沿って移動することにより、入力側可変ピッチ円歯車110および出力側可変ピッチ円歯車120との噛み合い位置が変更され、入力軸側可変ピッチ円歯車110および出力側可変ピッチ円歯車120のピッチ円半径が連続的に変化する。これによって、入力軸112の回転数と出力軸122の回転数が連続的に変化して、無段変速機100の変速比が連続的に変化する。
【0019】
なお、図示する例では、摺動歯車回転軸132は、入力軸112及び出力軸122と平行に配置されているが、矢印方向134と平行に配置しても動力伝達が可能である。
【0020】
次に、図2を用いて、参考例の無段変速機100に用いる入力軸側可変ピッチ円歯車110および出力側可変ピッチ円歯車120の形状について説明する。
図2は、参考例の動力伝達装置である無段変速機に用いる可変ピッチ円歯車の形状を示す説明図である。
【0021】
図2(A)は、入力軸側可変ピッチ円歯車110の斜視図を示しており、図2(B)〜(E)は、それぞれ、入力軸112に直交する4平面P1,…,P4における断面形状を示している。なお、入力軸側可変ピッチ円歯車110と出力側可変ピッチ円歯車120とは同一形状であるため、以降の説明においては、可変ピッチ円歯車110として説明する。平面P1は、可変ピッチ円歯車110のピッチ円半径が最小の一方の端部における平面である。また、平面P4は、可変ピッチ円歯車110のピッチ円半径が最大となる他方の端部における平面である。平面P2,P3は、平面P1と平面P4の間において、入力軸112方向において3分割したそれぞれの位置における平面である。
【0022】
可変ピッチ円歯車110の断面形状は、サイクロイド歯形を有する。サイクロイド歯車は、ピッチ円の外側を転がる外側ころがり円上の一点によって描かれるエピサイクロイド曲線と、ピッチ円の内側を転がる内側ころがり円上の一点によって描かれるハイポサイクロイド曲線によって創製される。
【0023】
即ち、図2(B)に示すように、平面P1における可変ピッチ円歯車110の断面形状110P1は、図示するようになる。このとき、この断面形状110P1における外ころがり円O−P1の半径を、例えば、45mmとするとき、内ころがり円I−P1の半径は、外ころがり円O−P1の半径に等しい45mmとしている。また、ピッチ円P−P1の半径は、45mmである。
【0024】
また、図2(C)に示すように、平面P2における可変ピッチ円歯車110の断面形状110P2は、図示するようになる。このとき、この断面形状110P2における外ころがり円O−P2の半径及び内ころがり円I−P2の半径は、断面形状110P1における外ころがり円O−P1や内ころがり円I−P1の半径に等しい45mmとしている。また、ピッチ円P−P2の半径は、60mmである。
【0025】
さらに、図2(D)に示すように、平面P3における可変ピッチ円歯車110の断面形状110P3は、図示するようになる。このとき、この断面形状110P3における外ころがり円O−P3の半径及び内ころがり円I−P3の半径は、断面形状110P1における外ころがり円O−P1や内ころがり円I−P1の半径に等しい45mmとしている。また、ピッチ円P−P3の半径は、75mmである。
【0026】
また、図2(E)に示すように、平面P4における可変ピッチ円歯車110の断面形状110P4は、図示するようになる。このとき、この断面形状110P4における外ころがり円O−P4の半径及び内ころがり円I−P4の半径は、断面形状110P1における外ころがり円O−P1や内ころがり円I−P1の半径に等しい45mmとしている。また、ピッチ円P−P4の半径は、90mmである。
【0027】
即ち、参考例の可変ピッチ円歯車110は、外ころがり円の半径Oと、内ころがり円の半径Iとが等しく、ピッチ円が連続的に変化するサイクロイド歯形を堆積して可変ピッチ円歯車を創製したものとなっている。
【0028】
一方、図1に示したサイクロイド摺動歯車130は、外ころがり円の半径と内ころがり円の半径が、可変ピッチ円歯車110の外ころがり円の半径Oと、内ころがり円の半径Iとに等しい45mmとしている。
【0029】
可変ピッチ円歯車110の外側ころがり円半径Oと、この可変ピッチ円歯車110に噛合するサイクロイド歯車130の内側ころがり円半径とを等しくすることにより、両者は定回転速度比で噛み合うことができる。したがって、ころがり円の半径が等しく、ピッチ円が連続的に変化するサイクロイド歯形を堆積して可変ピッチ円歯車110を創製すると、摺動歯車130とどの位置においても噛み合うことができる。図1に示した構成において、可変ピッチ円歯車110、120のピッチ円は、噛み合い位置によって連続的に変化し、摺動歯車130のピッチ円は不変なので、変速比を連続的に変えることができる。
【0030】
図1に示した構成において、摺動歯車130が、図示の右側に位置するとき、入力側可変ピッチ円歯車110のピッチ円の半径は45mmであり、摺動歯車130のピッチ円の半径は45mmであり、出力側可変ピッチ円歯車130のピッチ円の半径は90mmであるため、入力軸112から出力軸122における変速比は0.5である。また、摺動歯車130が、図示の左側に位置するとき、入力側可変ピッチ円歯車110のピッチ円の半径は90mmであり、摺動歯車130のピッチ円の半径は45mmであり、出力側可変ピッチ円歯車130のピッチ円の半径は45mmであるため、入力軸112から出力軸122における変速比は2.0である。即ち、図1に示した可変ピッチ円歯車110,120を用いた無段変速機においては、0.5から2.0の連続的な変速比を得ることができる。
【0031】
なお、図2において、可変ピッチ円歯車110は歯数6とし、ピッチ円半径を45mmから90mmの範囲で変化させているが、上述したころがり円半径の条件を満たしていれば、歯数およびピッチ円半径の変化範囲は任意に設定できる。ここでは圧力角を0°から30°の範囲に押さえ、かつ歯数を少なくして無段変速機の小型化を図るようにしている。
また、図1に示した構成では、2つの可変ピッチ円歯車110,120と、摺動歯車130を用いているが、例えば、可変ピッチ円歯車110と摺動歯車130とによって無段変速機を構成することもできる。
【0032】
以上説明したように、ころがり円の半径が等しく、ピッチ円が連続的に変化するサイクロイド歯形を堆積して可変ピッチ円歯車110と、摺動歯車130とを用いて変速比が連続的に変化する無段変速機を構成している。ここで、図1に示すように、摺動歯車130の厚さtは、可変ピッチ円歯車110,120の厚さLに比べて小さいものを使用している。従って、特開平1−303358号公報に示されているように、円錐状のヘリカルギヤの全域を、中継歯車の全域と噛み合うように構成した場合に比べて、滑りが小さいため、摩擦損失を小さくすることができるので、動力伝達損失を少なくすることができる。
【0033】
以上説明したように、参考例によれば、動力伝達装置における動力伝達損失を少なくすることができる。
【0034】
次に、図3〜図5を用いて、本発明の実施形態による動力伝達装置の構成について説明する。最初に、図3を用いて、本実施形態による動力伝達装置である無段変速機の構成について説明する。上述した実施形態においては、ピッチ円が連続的に変化するサイクロイド歯車を用いて無段変速機を構成しているが、本実施形態においては、インボリュート歯形を用い、噛み合い圧力角を連続的に変化させることにより結果的にピッチ円を変化させる無段変速機を構成するようにしている。
【0035】
本実施形態による無段変速機100Aは、入力軸側可変圧力角インボリュート歯車140と、出力軸側可変圧力角インボリュート歯車150と、インボリュート摺動歯車160とから構成されている。
【0036】
入力軸側可変圧力角インボリュート歯車140は、入力軸142を回転中心として回転する。入力軸142には、エンジンなどの動力発生源に取り付けられ、無段変速機100Aに回転動力を供給される。入力軸側可変圧力角インボリュート歯車140は、入力軸142に直交する平面における圧力角が連続的に変化する形状を有している。ここで、ピッチ円P−P10,P−P30の半径は同じである。なお、ピッチ円自体の半径を変えることも可能であるが、ここでは、圧力角を変えることにより、噛み合わせされる歯車のピッチ円の半径を変える例について説明する。図示する例では、ピッチ円P−P10とは、圧力角が10°のときのピッチ円を示しており、ピッチ円P−P30とは、圧力角が30°のときのピッチ円を示しており、両者は等しいものである。圧力角とかみ合わされる歯車のピッチ円との関係の詳細については、図4及び図5を用いて後述する。
【0037】
出力軸側可変圧力角インボリュート歯車150は、その出力軸152を回転中心として回転する。出力軸152は、無段変速機100Aにより変速された回転出力を負荷側に供給する。また、出力軸152は、入力軸142と平行である。出力軸側可変圧力角インボリュート歯車150は、入力軸側可変圧力角インボリュート歯車140と同一の形状を有する可変圧力角歯車である。
【0038】
インボリュート摺動歯車160は、摺動歯車回転軸162を中心として回転するとともに、矢印164方向に移動可能なインボリュート歯車である。インボリュート摺動歯車160は、入力側可変圧力角インボリュート歯車140及び出力側可変圧力角インボリュート歯車150の双方と噛み合うように配置されている。
【0039】
インボリュート摺動歯車160が移動方向164に沿って移動することにより、入力側可変圧力角インボリュート歯車140および出力側可変圧力角インボリュート歯車150との噛み合い位置が変更され、インボリュート摺動歯車160のピッチ円半径が連続的に変化する。これによって、入力軸142の回転数と出力軸152の回転数が連続的に変化して、無段変速機100Aの変速比が連続的に変化する。
【0040】
なお、図示する例では、摺動歯車回転軸162は、入力軸142及び出力軸152と平行に配置されているが、矢印方向164と平行に配置しても動力伝達が可能である。
【0041】
次に、図4を用いて、本実施形態による無段変速機100Aに用いるインボリュート摺動歯車160の歯形について説明する。
図4は、図3に示したインボリュート摺動歯車160の一部を拡大して図示しており、インボリュート歯形166の一部及び基礎円168を図示している。なお、図4は、説明のため局部的に大きく図示しており、正しい縮尺を示してはいないものである。
【0042】
一般に、インボリュート歯車では、圧力角は接触点の位置によって規定される。図4において、インボリュート歯車166の接触点がc10のとき、噛み合い圧力角は10°となり、接触点がc20のとき、噛み合い圧力角は20°となり、接触点がc30のとき、噛み合い圧力角は30°となる。
【0043】
図4に示したインボリュート歯車における接触点は、噛み合わせる歯車のピッチ円における圧力角によって規定される。例えば、圧力角10°で噛み合うように設計された歯車を、図4に示したインボリュート歯車166に噛み合わせた場合、インボリュート摺動歯車166のピッチ円は、P−P10となり、ピッチ円の半径はR10となる。同様に、圧力角20°で噛み合うように設計された歯車をかみ合わせると、ピッチ円はP−P20、ピッチ円の半径はR20となり、圧力角30°で噛み合うように設計された歯車をかみ合わせると、ピッチ円はP−P30、ピッチ円の半径はR30となる。すなわち、異なる圧力角で噛み合うよう設計された歯車を組み合わせることで、図4に示したインボリュート摺動歯車自体の形状を変化させることなく、ピッチ円を変化させることができる。
【0044】
次に、図5を用いて、本実施形態による無段変速機100に用いる入力軸側可変圧力角インボリュート歯車140および出力側可変圧力角インボリュート歯車150の形状について説明する。
図5(A)は、入力軸側可変圧力角インボリュート歯車140の斜視図を示しており、図5(B)〜(D)は、それぞれ、入力軸142に直交する3平面P10,P20,P30における断面形状を示している。なお、入力軸側可変圧力角インボリュート歯車140と出力側可変圧力角インボリュート歯車150とは同一形状であるため、以降の説明においては、可変圧力角インボリュート歯車140として説明する。平面P10は、可変圧力角インボリュート歯車140の一方の端部における平面である。また、平面P30は、可変圧力角インボリュート歯車140の他方の端部における平面である。平面P20は、平面P10と平面P30の中間位置における平面である。
【0045】
可変圧力角インボリュート歯車140の断面形状は、全て同じピッチ円の半径を有するが、ピッチ円における設計圧力角がそれぞれ異なっている。
【0046】
即ち、図5(B)に示すように、平面P10における可変圧力角インボリュート歯車140の断面形状140P10は、図示するように圧力角10°となる歯形である。このとき、この断面形状140P10におけるピッチ円P−P10の半径は、Rである。なお、圧力角10°において歯形干渉による切り下げが起こっているが、これは可変圧力角歯車140とインボリュート摺動歯車160とが深く噛み合うためである。
【0047】
また、図5(C)に示すように、平面P20における可変圧力角インボリュート歯車140の断面形状140P20は、図示するように圧力角20°となる歯形であり、断面形状140P10とは異なる歯形となっている。このとき、ピッチ円P−P20の半径は、ピッチ円P−P10と同じく、Rである。
【0048】
さらに、図5(D)に示すように、平面P30における可変圧力角インボリュート歯車140の断面形状140P30は、図示するように圧力角30°となる歯形であり、断面形状140P10とは異なる歯形となっている。このとき、ピッチ円P−P30の半径は、ピッチ円P−P10と同じく、Rである。
【0049】
即ち、本実施形態における可変圧力角インボリュート歯車140は、ピッチ円の半径が同じで、圧力角が連続的に変化するインボリュート歯形を堆積して可変圧力角インボリュート歯車を創製したものとなっている。
【0050】
図3に示した構成において、摺動歯車160が、図示の右側に位置するとき、入力側可変圧力角インボリュート歯車140に対する摺動歯車160のピッチ円の半径は、R30となり、出力側可変圧力角インボリュート歯車150に対する摺動歯車160のピッチ円の半径は、R10となるため、入力軸142から出力軸152における変速比はR10/R30である。また、摺動歯車160が、図示の左側に位置するとき、入力側可変圧力角インボリュート歯車140に対する摺動歯車160のピッチ円の半径は、R10となり、出力側可変圧力角インボリュート歯車150に対する摺動歯車160のピッチ円の半径は、R30となるため、入力軸142から出力軸152における変速比はR30/R10である。即ち、図3に示した可変圧力角インボリュート歯車140,150と摺動歯車160を用いた無段変速機においては、R10/R30〜R30/R10の連続的な変速比を得ることができ、この値は例えば、0.88〜1.13となる。
【0051】
なお、可変圧力角歯車においてもピッチ円を変化させることは容易であり、変速範囲を広げることが可能である。
また、図3に示した構成では、2つの可変圧力角インボリュート歯車140,150と、摺動歯車160を用いているが、例えば、可変圧力角インボリュート歯車140と摺動歯車160とによって無段変速機を構成することもできる。
【0052】
以上説明したように、ピッチ円の半径が同じで、圧力角が連続的に変化するインボリュート歯形を堆積した可変圧力角インボリュート歯車140,150と、摺動歯車160を用いて変速比が連続的に変化する無段変速機を構成している。ここで、図3に示すように、摺動歯車160の厚さは、可変圧力角インボリュート歯車140,150の厚さに比べて小さいものを使用している。従って、特開平1−303358号公報に示されているように、円錐状のヘリカルギヤの全域を、中継歯車の全域と噛み合うように構成した場合に比べて、滑りが小さいため、摩擦損失を小さくすることができるので、動力伝達損失を少なくすることができる。
【0053】
以上説明したように、本実施形態によれば、動力伝達装置における動力伝達損失を少なくすることができる。
【0054】
なお、以上の説明では、可変ピッチ円歯車としては、サイクロイド歯車を用いているが、インボリュート歯車を用いることもできる。
さらに、可変圧力角歯車において、圧力角を連続的に可変するだけでなく、ピッチ円の半径をも連続的に可変するように、歯形を構成することもできる。
【0055】
次に、図6を用いて、図1及び図2に示した参考例における動力伝達装置100を用いた車両の構成について説明する。図6は、参考例における動力伝達装置を用いた車両の構成を示すブロック図である。
【0056】
エンジン等の動力発生源10から発生される回転動力は、クラッチ等の断続手段20を介して、無段変速機100の入力軸112に伝達される。無段変速機100は、図1及び図2に示したように、入力軸側可変ピッチ円歯車110と、出力軸側可変ピッチ円歯車120と、摺動歯車130とから構成される。摺動歯車130を矢印134方向に摺動することにより、無段変速機100における変速比を変えることができる。摺動歯車130は、油圧駆動手段50により、矢印134方向に摺動される。
【0057】
変速機制御手段60は、図示しないアクセルペダル踏込み量や車速等の車両の情報に基づいて、最適な変速比を算出し、油圧駆動手段50に制御信号を出力して、摺動歯車130の位置を制御して、変速比を制御する。
【0058】
無段変速機100の出力軸122は、差動手段30を介して、車輪40に接続されており、無段変速機100によって変速された回転出力を、車輪40に供給する。
【0059】
なお、無段変速機100に代えて、図3〜図5において説明した無段変速機100Aを用いることもできる。
【0060】
以上説明したように、参考例によれば、動力伝達装置における動力伝達損失を少なくすることができるので、かかる無段変速機を用いた車両の燃費を向上することができる。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、動力伝達装置における動力伝達損失を少なくすることができる。
また、無段変速機を用いる車両の燃費を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例による動力伝達装置である無段変速機の構成を示す斜視図である。
【図2】 参考例による動力伝達装置である無段変速機に用いる可変ピッチ円歯車の形状を示す説明図である。
【図3】 本発明の実施形態による動力伝達装置である無段変速機の構成を示す斜視図である。
【図4】 本発明の実施形態による無段変速機に用いるインボリュート摺動歯車の歯形の説明図である。
【図5】 本発明の実施形態による動力伝達装置である無段変速機に用いる可変圧力角インボリュート歯車の形状を示す説明図である。
【図6】 参考例における動力伝達装置を用いた車両の構成を示すブロック図である。

Claims (3)

  1. 第1の回転軸を有するとともに、この回転軸の方向に沿って連続的に変化する断面形状を有する第1の歯車と、
    この第1の歯車に噛み合うとともに上記第1の歯車よりも厚みの小さい第2の歯車とを備え、
    上記第1の歯車に対して、上記第2の歯車が噛み合い位置を変更しながら摺動するとき、上記第1の歯車は、上記第1の回転軸方向に沿って圧力角が連続して変化する断面形状を有し、上記第1の歯車と上記第2の歯車の一方のピッチ円の半径が連続的に変化することを特徴とする動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の動力伝達装置において、
    上記第1の歯車の断面形状はインボリュート歯形であり、
    上記第2の歯車はインボリュート歯形を有することを特徴とする動力伝達装置。
  3. 動力源と、この動力源から発生する回転動力を、変速して伝達する動力伝達装置と、この動力伝達装置によって変速された回転出力によって駆動される車輪とを有する車両において、
    上記動力伝達装置は、第1の回転軸を有するとともに、この回転軸の方向に沿って連続的に変化する断面形状を有する第1の歯車と、
    この第1の歯車に噛み合うとともに上記第1の歯車よりも厚みの小さい第2の歯車とを備え、
    上記第1の歯車に対して、上記第2の歯車が噛み合い位置を変更しながら摺動するとき、上記第1の歯車は、上記第1の回転軸方向に沿って圧力角が連続して変化する断面形状を有し、上記第1の歯車と上記第2の歯車の一方のピッチ円の半径が連続的に変化することを特徴とする車両。
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