JP3688127B2 - 非金属材料表面の異常原因判定方法 - Google Patents

非金属材料表面の異常原因判定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、非金属材料表面の異常の原因を迅速に明らかにするための異常原因判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
非金属材料は種々の目的に用いられている。例えば、セラミックスは、強度、剛性を利用した、構造材料として用いられている。また、プラスチックは表面形状や透明性を利用した意匠材料としての利用も多い。しかし、現在製造されているセラミックスやプラスチックなどの材料は表面の異常が皆無とは言えない。非金属材料の表面の異常には、機械的に発生した疵の他に、材料に含まれる異物が原因となる色むらや欠陥を生じることがある。この様な異常の存在する材料は商品としての価値を失い、経済的損失となると共に、製造エネルギー等の無駄を招くこととなる。そのため、この様な異常を生じさせない為の方策を早急に採ることが望ましく、そのためには異常の発生原因を迅速に解明することが必要となる。
【0003】
材料表面に生じた異常は、材料表面のみならず、材料中に存在する金属あるいは金属酸化物等の異物が原因で表面に異常を呈することもあるが、この様な異常の発生原因は、異常部と正常部に存在する元素を分析し、異常に高濃度に存在する元素を特定することにより、判定することができる。例えば、アルミナ系セラミックスに鉄などの、異種金属である元素が異常部に高濃度に検出されれば、異常の発生原因は鉄系の異物であると考えられる。この様に、原因を明らかにすることにより、異物の混入する可能性のある工程を限定することができ、迅速な対応が可能となって、異常の発生原因を除去し、その発生を防止することができる。
【0004】
従来、原因究明のための分析方法として、蛍光X線分析や、電子顕微鏡観察が行われていた。しかし、これらの分析には、試料を切断加工したり、研磨したりする必要があったために、試料調整に時間を要すること、また、顕微鏡観察では観察範囲の制限などで、原因を見落とす可能性が多かった。これを解決する目的で、金属材料に対してはいくつかの方法が提案されている。例えば、特開昭62−162947号公報には、鋼材表面上への放電を、異常部を横切って連続して走査し、得られる発光スペクトルの強度を正常部と異常部とで対比する方法が開示されている。しかしながら、鋼板表面が油、錆、アルミナ、シリカ等の絶縁物で覆われていると放電が起こらず分析できない。また、放電による発光は極表層のみでしか起こらず、例えば10μmの深さに異物があっても検出できないという欠点を有していた。
【0005】
そこで、パルスレーザーを用いて鋼材表面から試料を採取し、分析する方法が提案された。即ち、特開平7−159299号公報にはパルスレーザー光を用いて、異常部と正常部を照射し、表面から微粒子を発生させ、これを搬送管を用いて搬送して、検出部で成分濃度を検出し、その成分濃度の違いから、異常の原因を判定する方法が開示されている。
【0006】
なお、特許公報第2697462号は、金属試料を多数回のレーザー光照射により励起して発光させ、分光分析する方法が開示されている。この特許発明では、金属試料中の各金属成分元素の存在形態別の定量分析を迅速にできる。しかし、非金属材料には適用できなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、金属材料であっても、上記した特開平7−159299号公報に開示されている方法では、微粒子を発生させてから搬送するまでに微粒子の混合が起こり、異常の原因となる元素組成の濃度が薄められ、判定困難になるおそれがあること、ならびに搬送時に試料である微粒子が搬送管に付着することが原因でメモリー効果が生じることなど、信頼性に欠ける問題点がある。
【0008】
また、上記公報で開示された技術では、試料面をパルスレーザー光の照射位置を移動させ、所定の線に沿って所定の幅、かつ一定深さで採取する。さらに、異常の原因成分が存在する深さがあらかじめ予想困難な場合、分析深さを深くして試料を採取する。これらのことから、分析時間が長くなり、原因除去の迅速な対応が不可能となる。また、多くのエネルギが無駄に消費される。ちなみに、上記特許公報第2697462号の発明も、レーザー光の照射は試料全面に及ぶように、スキャンニングしながら行う。
【0009】
この発明は、このような問題点を解決し、非金属材料表面の異常の原因を確実にかつ迅速に明らかにすることができる異常発生原因判定方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の非金属材料表面の異常原因判定方法は、非金属材料表面の目視で検出した異常部にパルスレーザー光の照射位置を固定し、尖頭出力が6MW以上、120MW以下であるパルスレーザー光を前記照射位置に照射し、照射部より発生する発光光を分光分析して得られた発光スペクトルと、正常部に前記パルスレーザー光を照射し、照射部より発生する発光光を分光分析して得られた発光スペクトルとを比較することにより、異常部と正常部の深さ方向に存在する元素発光強度の差から、異常部を生じさせた原因を判定する。
【0011】
非金属材料の変質した部分を異常部という。たとえば、アルミナ系セラミックスの場合、異常部の発生原因として鉄系介在物、クロム系介在物が知られている。純白なアルミナ系セラミックス中に鉄系介在物が部分的に濃化すると、その部位が変色し色むらなどの原因となることが知られている。したがって、アルミナ系セラミックスの異常部の発光スペクトル中の鉄の発光強度が正常部より強ければその異常部に鉄が多量にあることを示し、鉄系異物が異常の原因であることを示している。また、異常部の発光スペクトル中のクロムの発光強度が強ければその異常部にクロムが多量にあることを示し、クロム系異物が異常の原因であることを示している。
【0012】
同様に、例えば、プラスチックのうち、透明で有機ガラスとも言われるアクリル樹脂では、鉄クロム複合酸化物が混入していると、透明板中に黒色斑点が生じることが知られている。また、プラスチック複合材料でも、異物が混入していると、プラスチックと複合材である炭素繊維などとの接着を妨げ、割れあるいは空孔の原因とすることが知られている。ポリマーアロイでも、混練の不足により、材料の物性が部分的に変化し、割れ、ひけあるいは空孔の原因とすることが知られている。これらの場合にも、異常部の元素およびその濃度を分析することにより異常原因を判定することができる。
【0013】
異常部の発生原因が知られていない材料のときは、たとえば異常を有する材料を異常部で切断し、その研磨した切断面を顕微鏡で観察することにより正常部とは異質な部分を特定する。さらに、その異質な部分を元素分析を行うことにより、異常部を生じさせた原因を明らかにすることができる。このとき用いる元素分析法はたとえばX線プローブマイクロアナライザー(EPMA)法が挙げられるが、その他の公知の分析法を用いてもよい。このようにして異常部を生じさせた原因がわかれば、以後の異常原因判定法に利用して行えばよい。
【0014】
ある元素が異常の発生原因となっているものであるかどうかは、正常部と異常部の発光スペクトルのパルス数に対する発光強度の変化の比較から、その元素の正常部の発光強度と異常部の発光強度との差によって判断する。発光強度の差が測定値のばらつきの大きさ以上であれば、異常の発生原因となる元素と判断する。たとえば、異常の原因とはならない元素の、正常部の発光強度と異常部の発光強度の差を、測定値のばらつきの大きさとする。または、上記発生原因とならない元素について、正常部で複数パルス(数パルス程度)照射し、発光強度を測定し、そのばらつきを測定値のばらつきの大きさとする。
【0015】
この発明のレーザー発光分光に関する機構は必ずしも明確にはなっていないが、概略以下のような機構で進んでいると考えられる。パルスレーザー光が、材料表面に達すると表面近傍の材料成分がパルスレーザー光のエネルギーで蒸発または飛散し、同じパルスレーザー光によって惹起されたプラズマにより加熱される。その結果、表面近傍から飛散した材料成分は、原子またはイオンの励起状態になっている。この励起状態の原子またはイオンが、プラズマの温度が下がるに従い基底状態に落ちつくと考えられる。その際、その原子またはイオンに特有な発光を生じるので、この発光光を分光分析することによりそこに存在する成分元素が特定できる。
【0016】
蒸発または飛散した材料の表面近傍から飛散した材料成分は、パルスレーザー光のエネルギーをもらって照射面よりクレーター状に飛び散る。その結果、照射面には既表面より下部に新しい表面が生成する。そして、次のパルスレーザー光が照射されたとき、先に生成した新たな表面に対し、上記の過程が繰り返されることにより、分析面が試料内部へ進行する。この様な過程を経ることで、深さ方向への分析も容易にかつ試料の混合の影響なしに得られる。
【0017】
従って、材料表面の異常部の原因が材料表面ではなく内部にある場合には、材料表面の異常部と正常部とにパルスレーザー光を照射し、照射部より発生する発光光を分光分析するに際して、正常部と異常部の同一元素についての発光強度差が判別できる深さまで、パルスレーザー光を繰り返し照射することにより、異常部の元素を特定するようにする。
【0018】
パルスレーザー光による発光は、放電機構による発光と異なり、試料の絶縁性には影響されず、また材料表面の形状または成分変動による選択的放電による位置依存性もなく、目的とする異常を位置選択的に発光させることができる。上記非金属材料表面の異常原因判定方法において、パルスレーザーの尖頭出力を6MW以上、より好ましくは20MW以上、かつ120MW以下とする。このような尖頭出力でレーザー光照射すると、分光分析のために、材料成分を蒸発または飛散させることができ、かつ十分な発光強度が得られる。
【0019】
前記パルスレーザーを集光し、照射部でのレーザー照射面積を2.5mm2 以下としてもよい。これにより、高い照射エネルギー密度が得られ、異常部の異物の特定が容易となるとともに、分光分析時間を短縮することができる。一般的に述べると、レーザー照射面の寸法は材料表面の異常部の寸法と同等あるいはそれ以下がよい。
【0020】
また、非金属材料表面の異常原因判定方法において、雰囲気は特に限定されず、大気中でもよいが、不活性ガス雰囲気あるいは減圧下で行うと、炭素、酸素などの発光も検出できる利点がある。この発明の非金属材料表面の異常原因判定装置は、パルスレーザー発振器と、パルスレーザー発振器から発振されたパルスレーザー光を集光するためのレーザー光集光レンズと、平面内で任意方向に移動可能な試料台と、試料台を収納した試料室と、分光分析装置とを備えている。そして、さらに試料面に位置合わせ用可視レーザー光を照射する位置合わせ用レーザー発振器と、位置合わせ用レーザー光が前記パルスレーザー光の照射位置と一致するように配置されたダイクロイックミラーと、試料面を撮影するビデオカメラとを備えている。
【0021】
異常部にパルスレーザー光を照射する前に、位置合わせ用レーザー光を試料面に照射する。位置合わせ用レーザー光が目的の異常部を照射するように、試料台を移動する。このとき、ビデオカメラで異常部を撮影し、その映像を見ながら位置合わせする。これにより、試料の形状によらず、迅速に位置合わせできる。位置合わせが終わると、パルスレーザー光を照射し、分光分析を行う。分光分析中は、パルスレーザー光と位置合わせ用レーザー光とを共に照射してもよく、または位置合わせ用レーザー光を止め、パルスレーザー光のみを照射してもよい。
【0022】
また、上記金属材料表面の異常原因判定装置において、前記試料室の発光光観測窓と分光分析装置とを光ファイバで連結してもよい。これにより、試料室と分光分析装置とは、相互の位置関係で拘束されることはなく、互いに自由に配置することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
この発明の非金属材料表面の異常原因判定方法では、セラミックスなどの無機材料、プラスチックなどの有機材料、あるいは金属、金属化合物、無機物もしくは有機物を強化材として用いた複合材などの非金属材料を対象としている。無機材料としては、アルミナ、シリカ、SiC、その他のセラミックス材料が代表的である。また、ガラスあるいは炭素材料があげられる。さらに、金属などを強化材とするセラミックス、ガラスもしくは炭素材料からなる複合材料もあげられる。有機材料としては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリプロピレンその他のプラスチックが代表的である。また、有機材料にはポリプロピレン、フェノール樹脂などのプラスチックと炭素繊維、ガラス繊維などを複合材とするプラスチック複合材料がある。また、ポリ塩化ビニール/エラストマーを代表とするポリマーアロイがある。こさらの材料は、単独である必要はなく、これらのうち一種以上を主成分とするものでもよい。また、用途によっては、有機物、無機物、金属等が含まれていてもよい。
【0024】
非金属材料表面の異常は、目視で検出する。光学式表面検査装置を用いて、表面異常をあらかじめ検出しておいてもよい。
パルスレーザー光は、非金属材料表面で非金属成分を蒸発もしくは飛散させることができ、更に発光させることができるものであればよい。パルスレーザーの尖頭出力はMW以上、120MW以下であることが好ましいMWより低い尖頭出力であると十分な発光強度を得ることが困難である。原因判定作業の迅速化の点から、6 MW 以上、さらには20MW以上出ることがより好ましい。また、120MWより強い尖頭出力であると、試料表面より離れたところでの雰囲気をブレークダウンすることにより、パルスレーザー光が非金属材料表面に到達しないことになり、非金属材料表面から材料成分が蒸発もしくは飛散させられず成分元素を判定するための発光が得られない。レーザーパルスの周波数は、たとえば1〜30Hz程度である。
【0025】
用いられるレーザーには、YAGレーザー、CO2 レーザー、N2 レーザー、ルビーレーザー等が挙げられる。集光レンズは照射部でのレーザー照射面積が2.5mm2 以下になるように集光できるものである。このように、照射面積を絞ることにより、発光に必要なエネルギーを照射部に与えることができる。なお、照射面積は、異常の原因となる異質部分を他の部分と分離して同定できるように1.5mm2 以下にすることが好ましい。
【0026】
非金属材料のパルスレーザー光の照射および発光観察を行う雰囲気は、大気中では酸素が、非金属材料に含まれる炭素、酸素、窒素などの成分からの発光を吸収するので、これを防止するためには真空中、不活性ガス雰囲気がよく、特にアルゴンなどの不活性ガス雰囲気が簡便でよい。しかし、非金属材料表面の異常原因を普通に判定する目的では、大気中でも十分であることが多い。
【0027】
この発明では、異常部に照射位置を固定してパルスレーザー光を前記照射位置に照射する。正常部に照射するパルスレーザー光のパルス数はあらかじめ設定されており、10〜600パルス程度である。製品全面にわたり表面粗さのばらつきが小さく、汚れなどがない場合、正常部の発光強度は製品1個(本、枚)または1ロットについて1箇所の発光強度を比較の基準とすることができる。判定精度を高めるために、異常部ごとに異常部近くの正常部の発光強度を測定し、異常部と正常部との発光強度を比較してもよい。試料面の汚れなどにより、最初の10パルス程度の発光強度が異常に大きくなることがある。したがって、正常部、異常部とも最初の10パルス以上について発光強度を測定することが望ましい。
【0028】
異常部の発光強度を正常部のものと比較すると、スペクトル線により異常部に含まれる、正常部以外の元素が特定される。特定された元素により、異常の原因を判定する。異常発生原因となる異質部分の大きさは、1μm程度の大きさの異質部分も検出することができる。図1は、この発明の異常原因判定装置の実施の1形態を模式的に示す斜視図である。異常原因判定装置は、主としてXYステージ10、試料室40、パルスレーザー光照射装置50、位置合わせ装置60、分光分析装置70およびコンピューター80から構成されている。
【0029】
XYステージ10は、基台12が上下位置調整装置17によりテーブル1上に支持されている。上下位置調整装置17は、基台底面の4隅にそれぞれ配置されており、サーボモーターで駆動される送りねじ(いずれも図示しない)を備えている。基台12の上にXステージ20が載っている。Xステージ20は、基台12の案内面14,15に案内されてX軸方向に移動可能である。基台12にナット25が固定されており、X軸送りねじ26がナット25にはめ合っている。また、X軸送りねじ26はXステージのねじ(図示しない)にはめ合っている。X軸送りねじ26は、サーボモーター27により回転駆動される。Xステージ20の上にYステージ30が載っている。Yステージ30は、Xステージ20の案内面22,23に案内されてY軸方向に移動可能である。Xステージ20と同様に、Yステージ30にナット35が固定されており、ナット35にはY軸送りねじ36がはめ合っている。Y軸送りねじ36はYステージ30のねじ(図示しない)にはめ合っている。Yステージ30は上面に試料Sが載せられ、試料台となっている。Yステージ30上の試料SはX軸送りねじ26でX軸方向に、Y軸送りねじ36でY軸方向の位置が決められる。
【0030】
試料室40は、XYステージ10を収納しており、テーブル1の上に着脱可能に固定されている。
試料室40の内部は、気密が保たれている。試料室40の上面にレーザー光照射窓42が、側面に観測窓43がそれぞれ設けられている。パルスレーザー光照射装置50は、YAGパルスレーザー発振器52、全反射鏡54、および集光レンズ57を備えている。YAGパルスレーザー発振器52から水平方向に射出されたパルスレーザー光PLは、全反射鏡54で下方に向かって90°偏向される。集光レンズ57を内蔵した鏡筒56が、上記試料室40のレーザー光照射窓42に取り付けられている。集光レンズ57は、上下動可能である。下方に向かうパルスレーザー光PLは、レーザー光照射窓42を透過してYステージ30上の試料Sに照射される。YAGレーザー発振器52の代わりに、CO2 レーザー発振器を用いてもよい。
【0031】
位置合わせ装置60は、He−Neレーザー発振器62およびCCDビデオカメラ66を備えている。ダイクロイックミラー66が、全反射鏡54の下方に配置されている。He−Neレーザー発振器62からの、水平方向のHe−Neレーザー光HLは、ダイクロイックミラー64で下方に向かって90°偏向される。He−Neレーザー光HLがパルスレーザー光PLの光軸と一致するように、ダイクロイックミラー64は配置されている。ダイクロイックミラー64は、パルスレーザー光PLは透過するが、可視光であるHe−Neレーザー光HLは反射する。ビデオカメラ66は、ダイクロイックミラー64の下方に配置された半透鏡68に向かい合っており、Yステージ30上の試料Sを撮影する。ビデオカメラ66は、信号線(図示しない)を介してモニター67に接続されている。モニター67は、ビデオカメラ66からのビデオ信号により試料S面の映像を映し出す。なお、位置合わせレーザー光としてHe−Neレーザーの代わりに、たとえばArレーザー光を用いてもよい。
【0032】
このように、試料の形状によらずに位置合わせを行うためには、上記の如く、パルスレーザー光と同軸の位置合わせ用の可視光のレーザーを備えておき、位置合わせ用の可視光のレーザー光を試料に照射しながら、異常部がこの可視レーザー光と合う位置まで試料台を移動させて、試料の位置を決める方法が簡便である。しかし、異常部にパルスレーザー光を照射するために異常部の直上にパルスレーザー光を位置合わせする方法としては、予めパルスレーザー光の通過位置と試料台の位置を測定しておき、試料を測定するときに試料をその位置に合わせることにより、異常部にパルスレーザー光を照射し、異常部の発光スペクトルを得るなどのその他の方法によってもよい。
【0033】
分光分析装置70は、集光レンズ74が前記観測窓43に取り付けられている。集光レンズ74の鏡筒72の射出側コネクター76と分光分析装置70の入射側コネクター77とが、光ファイバ79を介して接続されている。分光分析装置70は、信号線(図示しない)を介してコンピューター80に接続されている。分光分析装置70の分光器は、マルチチャンネル型分光器やモノクロ型分光器などが例示できるが、目的とする元素組成が発する発光光を分光できるものであれば、いずれの形式の分光器でもよく、公知の分光器を用いることができる。試料室40と分光分析装置70を結ぶ光ファイバ79の代わりに、通常の金属管を光伝送管として用いてもよい。
【0034】
コンピューター80は、分光分析装置70からのデータ信号(波長に対する発光強度の時間変化)を演算処理し、その結果をモニター82に表示する。上記装置による異常原因判定方法について説明する。製品から採取した試料Sについて、まず目視により検出した異常部近くの正常部にパルスレーザー光PLを照射し、正常部を分光分析する。パルスレーザー発振器52より発したレーザー光PLは集光レンズ57によって集光され、レーザー光照射窓42から試料室40内に導入される。集光されたレーザー光PLは、Yステージ30上に設置した試料Sに照射される。このとき、試料Sへの照射位置は、試料厚さおよび目的とする照射面積に応じて基台12を上下動し、レーザー光PLの焦点近傍に設定する。基台12を上下動する代わりに、集光レンズ57を上下動してもよい。レーザー光PLの照射により試料S上に発光した発光光Pの一部は、試料室40の観測窓43を通り、結像レンズ74および光ファイバ77を経て分光分析装置70に導かれる。分光分析装置70で分析された正常部の分析結果はコンピューター80に記憶される。
【0035】
つぎに、異常部にパルスレーザー光PLを照射し、異常部について分光分析する。試料表面の異常Fは小さいものであるために、照射位置を異常Fに正確に合わせなければならない。パルスレーザー光PLを照射する前に、位置合わせレーザー光HLを用いて照射位置を異常Fに合わせる。He−Neレーザー発振器62からのHe−Neレーザー光、つまり位置合わせレーザー光HLは、ダイクロイックミラー64で下方に向かって偏向される。ついで、位置合わせレーザー光HLは集光レンズ57およびレーザー光照射窓42を経てYステージ30上の試料Sに照射される。位置合わせレーザー光HLの試料面での反射像は、ビデオカメラ66で撮影され、コンピューター80のディスプレイ82上で観察される。ディスプレイ82上の反射像を見ながら、Xステージ20およびYステージ30をそれぞれ変位させ、照射位置を異常Fに合わせる。パルスレーザー光PLの光軸と位置合わせレーザー光HLの光軸とは一致しているので、パルスレーザー光PLは異常Fに正確に照射される。異常部には照射位置を固定し、パルスレーザー光PLを前記照射位置に照射する。異常部の分光分析方法は、正常部の前記方法と同じである。
【0036】
照射位置合わせに位置合わせレーザー光HLを用いない場合、例えば試料台30を基準位置に位置させ、パルスレーザー光PLの通過位置を、あらかじめ試料台30面上のXY座標表示(試料台の直交する2辺をX軸、Y軸とする)で測定しておく。一方、異常部の位置を試料S面上のXY座標表示(例えば長方形試料の2辺をX軸、Y軸とする)で測定しておく。上記試料Sの2辺を試料台30の2辺に合わせて、試料Sを試料台30に載置する。そして、測定する異常部の位置がパルスレーザー光PLの通過位置に一致するように、試料台30を送る。試料台30および欠陥部のX,Y軸方向の位置は、X軸送りねじ26およびY軸送りねじ36のそれぞれの回転数と、送りねじピッチとにより知ることができる。試料Sが長方形でない場合、試料面にX軸およびY軸を適当にとる。
【0037】
必ずしも正常部を先に照射する必要はなく、異常部を先に照射してもよい。正常部および異常部のそれぞれについて、パルスごとの発光強度比較する。また、正常部および異常部のそれぞれ複数箇所について分光分析し、正確さを高めるようにしてもよい。その場合、それぞれ発光強度を算術平均し、試料の正常部や異常部の元素の存在量を算出することも可能である。さらに、異常部に照射したパルス数に対する発光強度の変化により、異常原因となった異質部分の表面からの深さ、および大きさを測定することも可能である。
【0038】
【実施例】
次に、この発明を更に実施例により説明する。非金属材料生じた異常部と正常部をこの発明の方法により分析し、異常部の原因を解析した。試験を行った非金属材料は、アルミナ系セラミックスのブロック状試料、円板状アルミナセラミックス、透明アクリル板、炭素繊維強化プラスチック複合材料である釣り竿のロッド部、炭化ケイ素セラミックス焼結体である。
【0039】
以下の実施例および参考例では、図1に示す装置で、Qスイッチを備えたYAGレーザー発振器を用いた。また、集光レンズには石英を用い、発光光透過窓には合成石英を用いた。分光器にはマルチチャンネル型分光器を用いた。
参考例1)
アルミナ系セラミックスのブロック状試料に対するパルスレーザー光照射位置を図2に示す。パルスレーザー光の尖頭出力は37MWとし、照射面積は2.2mm2 とした。照射パルス数は300回とした。
【0040】
異常部と正常部にそれぞれ300回パルスレーザー光を照射したときの照射部から得られた平均発光強度を図3に示す。異常部ではFeの発光強度が正常部のものに比較して強度が高いことが認められる。このことから、この試料の異常部の変色の原因はFeの濃化であることが判った。
参考例2)
直径25mm、厚さ8mmの円板状アルミナセラミックスの表面に生じた異常部と正常部を本発明の方法により分析し、異常部の原因を解析した。
【0041】
用いたパルスレーザー光の尖頭出力は35MWとし、照射面積は1.5mm2 とした。異常部と正常部にそれぞれ200回パルスレーザー光を照射したときの照射部から得られた平均発光強度を図4に示す。異常部ではFeの発光強度が正常部のものに比較して強いことが認められる。このことから、この試料の異常部の変色の原因はFeの濃化であることが判った。
【0042】
(実施例
長さ100mm、幅35mm、高さ7mmの透明アクリル板中にある黒色異物原因を特定するために本発明の方法を用いた。用いたパルスレーザー光の尖頭出力は24MWとし、照射面積は1.2mm2 とした。異常部と正常部にそれぞれ500回パルスレーザー光を照射したときの照射部から得られた平均発光強度を図5に示す。黒色異常部ではFeとCrの発光強度が正常部のものに比較して強いことが認められる。このことから、この試料の黒色異常部の原因はFeとCrであることが判った。
【0043】
また、図6に示すように発光強度のパルス数に対する変化を調べると約250パルス目よりFeの強度が強くなっており、この黒色異物はアクリル板中に埋没していたものであることが判った。
(実施例
炭素繊維強化プラスチック複合材料である釣り竿のロッド部の割れ原因を解析するために本発明の方法を用いた。
【0044】
割れ部を含むように長さ50mmに試料を切断した。用いたパルスレーザー光の尖頭出力は70MWとし、照射面積は0.9mm2 とした。異常部と正常部にそれぞれ300回パルスレーザー光を照射したときの照射部から得られた平均発光強度を図7に示す。異常部と正常部の平均発光強度を比較すると、異常部ではV(バナジウム)の発光強度が強く、Siの発光強度は弱くなっている。なお、発光強度のパルス数に対する変化を見ると、最初の100パルス目まではVの発光強度は変化はないが、100パルスを越すと発光強度が強くなり、200パルス目に最大を示した。これらのことから、割れの原因はVの濃化、Siの希薄化であることが判った。また、Vの濃化は表面まで達せず、内部に濃化域があることが判った。
【0045】
即ち、炭素繊維強化プラスチック複合材料においてSi化合物が接着剤として使用されているが、V化合物が混入して、Si化合物の接着効果を弱めていると解される。
参考
SiCセラミックス焼結体の表面異常である空孔の原因を解明するために本発明の方法を用いた。
【0046】
用いたパルスレーザー光の尖頭出力は42MWとし、照射面積は1.0mm2 とした。異常部と正常部にそれぞれ300回パルスレーザー光を照射したときの照射部から得られた平均発光強度を図8に示す。平均発光強度を異常部と正常部で比較すると、異常部ではTiの発光強度が強いことが認められる。この結果から、焼結体表面の空孔の原因はTiであることが判った。
【0047】
即ち、SiCセラミックス焼結体においてB化合物が接着目的で添加されているが、Ti化合物が混入してB化合物の接着作用を阻害したために、そこに空孔が発生したと解される。
参考
ポリ塩化ビニールは高強度など優れた特性を示すが、対衝撃性が悪いことが欠点である。そこで、エラストマーと混練複合することで対衝撃性を解消したポリマーアロイが用いられている。このポリマーアロイには様々な用いられ方があるが、その中で板形状で用いられることも知られている。この板形状に成形するときにできた孔の原因を判定するために本発明の方法を用いた。
【0048】
用いたパルスレーザー光の尖頭出力は33MWとし、照射面積は2.4mm2 とした。照射パルス回数は300回とした。正常部と異常部にパルスレーザー光を照射したところ、正常部と異常部で平均発光強度の異なる元素は見つからなかった。このことから、異常の原因は異物によるものではなく、ポリマーアロイを生成する際の混練不足であることが分かった。
【0049】
【発明の効果】
この発明の異常原因判定方法によれば、パルスレーザー光を非金属材料表面の目視で検出した異常部および正常部に固定し照射し発光させ、各照射部より発生する発光光を分光分析して得られた発光スペクトルのパルス数に対する発光強度の変化から異常部と正常部に存在する元素や濃度を比較することにより、セラミックスやプラスチックの異物、変色、異常などの非金属材料異常原因を確実にかつ迅速に判定することができる。さらに、レーザーの堀削効果を用いて、深さ方向の分析ができるので、切断や研磨などの試料前処理なしに、表面まで達していない異常部の原因を判定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に用いた異常原因判定装置を模式的に示す一部破断斜視図である。
【図2】 参考例1における試料表面の異常位置とパルスレーザー光の照射位置を示す図である。
【図3】 参考例1による異常部と正常部の発光強度を示す図である。
【図4】 参考例2による異常部と正常部の発光強度を示す図である。
【図5】 実施例による異常部と正常部の発光強度を示す図である。
【図6】 実施例におけるパルス数とFeの発光強度の関係を示す図である。
【図7】 実施例による異常部と正常部の発光強度を示す図である。
【図8】 参考による異常部と正常部の発光強度を示す図である。
【符号の説明】
1…テーブル
10…XYステージ
12…基台
17…上下位置調整装置
20…Xステージ
30…Yステージ
40…試料室
50…パルスレーザー照射位置
52…パルスレーザー発振器
54…全反射鏡
57…集光レンズ
60…位置合わせ装置
62…He−Neレーザー発振器
64…ダイクロイックミラー
66…ビデオカメラ
68…半透鏡
70…分光分析装置
80…コンピューター
S…試料
F…異常
P…発光光

Claims (3)

  1. 非金属材料表面の目視で検出した異常部にパルスレーザー光の照射位置を固定し、尖頭出力が6MW以上、120MW以下であるパルスレーザー光を前記照射位置に照射し、照射部より発生する発光光を分光分析して得られた発光スペクトルのパルス数に対する発光強度の変化、正常部に前記パルスレーザー光を照射し、照射部より発生する発光光を分光分析して得られた発光スペクトルのパルス数に対する発光強度の変化とを比較することにより、異常部と正常部の深さ方向に存在する元素発光強度の差から、異常部を生じさせた原因を判定することを特徴とする非金属材料表面の異常原因判定方法。
  2. 前記パルスレーザー光を集光し、照射部でのレーザー光照射面積が2.5mm2 以下であることを特徴とする請求項記載の非金属材料表面の異常原因判定方法。
  3. 減圧下または不活性ガス雰囲気下で前記パルスレーザー光を照射し、照射部より発光光を発生させることを特徴とする請求項1または2記載の非金属材料表面の異常原因判定方法。
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