JP3687678B2 - 電流供給回路設計方法及び電流供給回路並びに多相駆動回路 - Google Patents
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Description
前記ステップ(b)において、前記多相インバータ回路のスイッチング周波数(fsw)が高いほど、前記定格電流値におけるターンオン損失(Esw(on))が低い範囲において前記スイッチング素子が選定される。例えばスイッチング素子はIGBT素子である。
実施の形態の詳細な説明に入る前に、本発明の基本的な考え方を説明する。もちろん、当該考え方も、本発明の一部である。
上述の非特許文献4によれば、IGBT素子の本体の総損失PQは静損失PSSと動損失PSWとの和であって式(1)の関係がある。但し、静損失PSSと動損失PSWとは、式(2),(3)で示される。
ところで、インバータが電流を供給すべき負荷の仕事量は、その定格電力に比例する。換言すれば、定格電力が等しい二つの負荷からは、同程度の仕事量を得ることができる。例えば定格電圧200Vモータも、定格電圧400Vのモータも、定格電力が2kWという点で等しければ、定格の範囲内である限り、トルクと回転数との積を同程度にすることができる。つまり、要求される仕事量に対しては、当該仕事量を実現するための負荷の定格電圧については選択に自由度があることになる。
上述のように、IGBT素子の静損失は負荷の定格電圧に反比例するので、負荷の定格電圧をk倍にした場合に採用されるIGBT素子(以下「高耐圧素子」とも称す)のコレクタ・エミッタ間の飽和電圧Vce(sat)がk倍未満であれば、IGBT素子の静損失は改善されることになる。そして高耐圧素子の動損失が、負荷の定格電圧が通常の場合に採用されるIGBT素子(以下「低耐圧素子」とも称す)のそれと等しいか小さい場合には、IGBT素子の全体の損失PAも改善されることになる。
式(6)の右辺第1項から理解されるように、IGBT素子の動損失はスイッチング周波数fswに比例する。よってもしも高耐圧素子としてその飽和電圧Vce(sat)が低耐圧素子は飽和電圧Vce(sat)の2倍以上のものを選定せざるを得なかったとしても、IGBT素子全体の損失PAは低減することができる。スイッチング周波数fswが十分に小さければ、静損失の多少の増加を補償するからである。
以下、本発明の実施の形態を空調機の圧縮機のモータに電流を供給するインバータを例に採って説明する。
図6は本発明にかかる電流供給回路の設計方法を例示するフローチャートである。電流供給回路の設計に先立ち、予め圧縮機に要求される能力に基づいてモータの定格電力Gが設定されている。また、当該モータや、これに電流を供給するインバータを含む空調機を駆動するために採用される、交流電源の実効値電圧Fも既知である。
上述のように、インバータに高耐圧素子を用いる場合、流しうる電流値は小さくて済むという利点がある。しかしながら、低耐圧素子を用いたインバータよりも、高耐圧素子を用いたインバータの方が、入力電圧は高くなる。よってダイオードブリッジとインバータとの間の配線はその周囲から高い耐圧を以て絶縁されることが要求される。
22 ダイオードブリッジ(倍電圧整流)
42 インバータ(高耐圧素子設計)
M2 モータ
Claims (13)
- 交流電圧を入力して、多相の交流電流を所定の定格電力の多相負荷(M2)に出力する電流供給回路であって、
各相毎にスイッチング素子の二つの直列接続を有し、当該直列接続の接続点から各相毎の前記交流電流を出力する多相インバータ回路(42)を備え、
前記スイッチング素子は、
(a)前記スイッチング素子の動損失(Psw)と前記多相インバータ回路のスイッチング周波数(fsw)とに基づくターンオン損失(Esw(on)=Esw/2)とほぼ等しいターンオン損失を、前記多相負荷の前記定格電力を前記交流電圧の実効値電圧の2倍の電圧値で除して得られる電流値において与え、
(b)前記交流電圧を全波整流して得られる直流電圧が前記多相インバータ回路に入力する場合に前記スイッチング素子に要求される第1の耐圧の2倍の第2の耐圧を有する、
電流供給回路。 - 前記交流電圧は単相であり、
前記交流電圧を倍電圧整流して前記多相インバータ回路(42)に出力する倍電圧整流回路(22)を更に備える、請求項1記載の電流供給回路。 - 前記交流電圧は200V系電源であり、前記第2の耐圧は1200Vである、請求項2記載の電流供給回路。
- 前記倍電圧整流回路と前記多相インバータ回路とはモジュール化される、請求項2又は請求項3記載の電流供給回路。
- 請求項3又は請求項4記載の電流供給回路と、
前記多相インバータ回路から電流が供給される多相400V用モータ(M2)と
を備える、多相駆動回路。 - 所定の実効値電圧の交流電圧を入力して、多相の交流電流を所定の定格電力の多相負荷(M2)に出力する電流供給回路(22,32,42)を設計する方法であって、
前記電流供給回路は、各相毎にスイッチング素子の2つの直列接続を有し、当該直列接続の接続点から各相毎の前記交流電流を出力する多相インバータ回路(42)を備え、
(a)前記多相負荷の前記定格電力を前記実効値電圧の2倍の電圧値で除して得られる電流値を前記多相インバータ回路の定格電流値として設定するステップ(S21)と、
(b)前記交流電圧を全波整流して得られる直流電圧が前記多相インバータ回路に入力する場合に前記スイッチング素子に要求される第1の耐圧の2倍の第2の耐圧を有する前記スイッチング素子を、前記定格電流値に基づいて選定するステップ(S25)と
を備え、
前記ステップ(b)において、前記多相インバータ回路のスイッチング周波数(fsw)が高いほど、前記定格電流値におけるターンオン損失(Esw(on))が低い範囲において前記スイッチング素子が選定される電流供給回路設計方法。 - 前記所定の実効値電圧の交流電圧は単相であり、
前記電流供給回路は、前記所定の実効値電圧の交流電圧を倍電圧整流して前記多相インバータ回路(42)に出力する倍電圧整流回路(22)を更に備える、請求項6記載の電流供給回路設計方法。 - 前記ステップ(b)は、
(b−1)前記スイッチング素子について要求される動損失(Psw)と前記多相インバータ回路のスイッチング周波数(fsw)とに基づいてターンオン損失(Esw(on)=Esw/2)を設定するステップと、
(b−2)前記第2の耐圧を有し、前記定格電流値において前記ステップ(b−1)で設定された前記ターンオン損失とほぼ等しいターンオン損失を与える前記スイッチング素子を選定するステップと
を有する、請求項6記載の電流供給回路設計方法。 - 所定の実効値電圧の交流電圧を入力して、多相の交流電流を所定の定格電力の多相負荷(M2)に出力する電流供給回路(22,32,42)を設計する方法であって、
前記電流供給回路は、各相毎にスイッチング素子の2つの直列接続を有し、当該直列接続の接続点から各相毎の前記交流電流を出力する多相インバータ回路(42)を備え、
(a)前記多相負荷の前記定格電力を前記実効値電圧の2倍の電圧値で除して得られる電流値を前記多相インバータ回路の定格電流値として設定するステップ(S21)と、
(b)前記交流電圧を全波整流して得られる直流電圧が前記多相インバータ回路に入力する場合に前記スイッチング素子に要求される第1の耐圧の2倍の第2の耐圧を有する前記スイッチング素子を、前記定格電流値に基づいて選定するステップ(S25)と
を備え、
前記スイッチング素子はIGBT素子であって、
前記ステップ(b)において、
前記第1の耐圧を有する前記IGBT素子の定格電流値におけるターンオン損失(EL)に対する、前記第2の耐圧を有する前記IGBT素子の定格電流値におけるターンオン損失の増分(ΔEsw)を除数とし、
前記第1の耐圧を有する前記IGBT素子の飽和電圧(VL)から当該飽和電圧に対する前記第2の耐圧を有する前記IGBT素子の飽和電圧の増分(ΔVce)を引いた値(VL−ΔVce)と、前記多相インバータ回路の出力電流を正弦波に換算した最大値(Icp)と、(π/16)との積を被除数とし、
前記被除数を前記除数で除して得られる結果よりも、前記多相インバータ回路のスイッチング周波数(fsw)が低い領域において、前記第2の耐圧を有する前記IGBT素子が選定される、電流供給回路設計方法。 - 所定の実効値電圧の交流電圧を入力して、多相の交流電流を所定の定格電力の多相負荷(M2)に出力する電流供給回路(22,32,42)を設計する方法であって、
前記電流供給回路は、各相毎にスイッチング素子の2つの直列接続を有し、当該直列接続の接続点から各相毎の前記交流電流を出力する多相インバータ回路(42)を備え、
(a)前記多相負荷の前記定格電力を前記実効値電圧の2倍の電圧値で除して得られる電流値を前記多相インバータ回路の定格電流値として設定するステップ(S21)と、
(b)前記交流電圧を全波整流して得られる直流電圧が前記多相インバータ回路に入力する場合に前記スイッチング素子に要求される第1の耐圧の2倍の第2の耐圧を有する前記スイッチング素子を、前記定格電流値に基づいて選定するステップ(S25)と
を備え、
前記所定の実効値電圧の交流電圧は単相であり、
前記電流供給回路は、前記所定の実効値電圧の交流電圧を倍電圧整流して前記多相インバータ回路(42)に出力する倍電圧整流回路(22)を更に備え、
前記スイッチング素子はIGBT素子であって、
前記ステップ(b)において、
前記第1の耐圧を有する前記IGBT素子の定格電流値におけるターンオン損失(EL)に対する、前記第2の耐圧を有する前記IGBT素子の定格電流値におけるターンオン損失の増分(ΔEsw)の(2/π)倍を除数とし、
前記第1の耐圧を有する前記IGBT素子の飽和電圧(VL)から当該飽和電圧に対する前記第2の耐圧を有する前記IGBT素子の飽和電圧の増分(ΔVce)を引いた値(VL−ΔVce)と、前記多相インバータ回路の出力電流を正弦波に換算した最大値(Icp)と、(1/8)との三者の積に対して、前記倍電圧整流回路(22)が有するダイオード一つ分の損失(Pd)を加えた値(Pd+(VL−ΔVce)・Icp/8)を被除数とし、
前記被除数を前記除数で除して得られる結果よりも、前記多相インバータ回路のスイッチング周波数(fsw)が低い領域において、前記第2の耐圧を有する前記IGBT素子が選定される、電流供給回路設計方法。 - 前記多相インバータ回路のスイッチング周波数(fsw)が7kHz以下に設定される、請求項9記載の電流供給回路設計方法。
- 前記スイッチング素子はIGBT素子である、請求項6乃至請求項8のいずれか一つに記載の電流供給回路設計方法。
- 前記所定の実効値電圧は200Vであり、前記第1の耐圧は600Vである、請求項6乃至請求項12のいずれか一つに記載の電流供給回路設計方法。
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