JP3686728B2 - ワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置 - Google Patents

ワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ワイヤ電極と工作物との間に放電現象を発生させて工作物を加工するワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ワイヤ放電加工機は、ワイヤ電極と工作物とに電荷を与え、両者の間で発生する放電で工作物を所定の加工形状に加工し、その作動はNC装置によって制御されている。放電加工が進行すると、工作物にはワイヤ電極との間で発生した放電によって加工されたスリットが形成され、スリットが連続することでNC装置にプログラミングされた形状が加工軌跡となる。また、ワイヤ電極自動供給装置を備えたワイヤ放電加工機では、工作物を貫通し、下ワイヤヘッドに挿通された繰り出されるワイヤ電極は、下ワイヤヘッドに組み込まれた送りローラに案内され、ワイヤ電極が縦方向から横方向へと略90°方向転換されている。ワイヤ電極はワイヤ電極自動供給装置で送り込まれるが、下ワイヤヘッド内に到達したワイヤ電極の先端はフリーで不安定な状態におかれている。
【0003】
ワイヤ電極は種々のサイズのワイヤ径と材質のものが使用されており、通常、ワイヤ放電加工機ではワイヤ電極は真鍮でワイヤ径がφ0.2のものが使用されている。スリット幅は、使用したワイヤ電極の直径と工作物との間に発生した放電ギャップが加算されたものであり、例えば、0.25〜0.3mm程度である。しかしながら、ワイヤ放電加工機において、スリット幅として0.25mm以下の加工精度が要求される場合、或いはダイ加工における最小コーナのアールが0.125mm以下の加工精度が要求される時には、ワイヤ電極としてφ0.2以下の細線のワイヤ電極を使用しなければならない。
【0004】
φ0.2以下の細線のワイヤ電極は、通常に使用されているφ0.2のサイズのワイヤ電極に比較して腰が弱く、不安定な状態におかれている。そこで、下ワイヤヘッド内に組み込まれている送りローラは、その外周面のV溝にワイヤ電極を安定して走行させるため、圧力流体が使用されていることが多い。
【0005】
従来、ワイヤ放電加工機においてワイヤ供給装置として、ワイヤ電極を放電加工部位に供給するため、種々のタイプが開発されている。例えば、特公昭62−19343号公報には、ワイヤカット放電加工機のワイヤ電極巻き上げ誘導装置が開示されている。該ワイヤ電極巻き上げ誘導装は、ワイヤ電極を横方向からの圧力流によって溝付ローラに押し付け、縦方向から横方向へとワイヤ電極の進路を変換させ、ワイヤ放電加工機の加工領域から繰り出されたワイヤ電極を受け入れてワイヤ電極に推進力を与えている。
【0006】
一般に、自動ワイヤ供給装置は、図10に示すように、ソースボビン60から繰り出されるワイヤ電極1を放電加工部位Aへ供給するため、多数の方向変換ローラ61、テンションローラ62、ブレーキローラ63、引出しローラ64、巻上げローラ65などから成るワイヤ電極供給系を有している。また、工作物80をワイヤ電極1で放電加工する放電加工部位Aにおいて、ワイヤ電極1は上ワイヤヘッド66と下ワイヤヘッド67とによって拘束されて案内される。
【0007】
ところで、従来の下ワイヤヘッド67は、例えば、図11及び図12に示すような構造を備えている。下ワイヤヘッド67は、ワイヤ電極1が挿入されるノズルを備えたノズルホルダ68、ワイヤ電極1を拘束しワイヤ電極1の位置ずれを防止するダイスガイドを備えたダイスガイドホルダ69、ワイヤ電極1に電力供給を行う給電子を備えた給電子ホルダ70、ワイヤ電極1を案内する送りローラ71を備えたローラハウジング72、送りローラシャフト73を回転自在に支持するボールベアリング74が収納されたベアリングケース75などから構成されている。また、下ワイヤヘッド67は水流噴射ノズル76,77を備えており、水流噴射ノズル76,77から送りローラ71の案内溝79に向けて噴射された加工液の圧力で、送りローラ71は回転力を受けると共に、ワイヤ電極1は送りローラ71の案内溝79に押し付けられる。ワイヤ電極1は、ワイヤ電極自動供給装置の送りと送りローラ71の回転力によって下ワイヤヘッド67から送り出される。また、送りローラ71の周面に向けて噴射された加工液がローラハウジング72からベアリングケース75へ侵入するのを防ぐために、ローラハウジング72とベアリングケース75との間、即ちベアリングケース75と送りローラシャフト73との間にはオイルシール78が設けられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ワイヤ放電加工機では、ワイヤ電極自動供給装置が開発され、作業者は工作物の脱着さえ行えば、ワイヤ電極の挿通から加工完了まで全てをプログラミングされたとおりに行うように自動化されている。しかしながら、ワイヤ電極が通常使用されているφ0.2よりも細かい径、例えば、φ0.15〜φ0.1程度のワイヤ電極を用いる場合には、ワイヤ電極が撓み易く、ワイヤ電極挿通工程において繰り出し量が長くなるに従って簡単に曲がってワイヤ電極自動供給装置の稼働率が低下する。特に、下ワイヤヘッドの後流に配置されている送りローラ付近において、ワイヤ電極の先端の位置が不安定となり、送りローラの外周面に形成したV溝に安定して繰り出されない現象が発生する。また、送りローラのV溝に案内されるワイヤ電極は、送りローラの外周面に所定の角度領域だけ巻付けられて走行するが、所定の角度領域が終わる解放位置では送りローラの外周面から接線方向に進行して解放される場合に、ワイヤ電極が撓み易いため、後流に設けたワイヤガイドパイプへスムースに送り込まれない現象が発生する。
【0009】
そこで、上記のようなワイヤ放電加工機において、送りローラの外周面のV溝にワイヤ電極を安定して走行させるため、流体の圧力を高めても必ずしもワイヤ電極をV溝に安定させることができず、いたずらに流体圧力を高めることは、送りローラを回転自在に保持する軸受等に流体が流入する現象が発生する。更に、送りローラで送られるワイヤ電極は、出口において送りローラから接線方向に解放され、スムースに送り出されなければならない。ワイヤ電極が送りローラの解放位置において、ワイヤ電極の先端がふらつく等の不都合があれば、ワイヤ電極のスムースな繰り出しができず、その位置で堆積してしまい、ワイヤ放電加工機の無人化作動、特に、細かいワイヤ電極を使用している場合には、大きな問題となる。
【0010】
また,上記の下ワイヤヘッド67については,ワイヤ電極1の送り出し時に送りローラ71の案内溝79に向けてワイヤ電極1の進行方向に加工液を噴射させ,加工液の圧力で送りローラ71を回転させると共に,ワイヤ電極1を加工液で送り出していたが,ワイヤ電極1は水平方向に延びるパイプを通じて送り出されるものであるから,ワイヤ電極1を繰り出すには十分であるが,例えば,本出願人に係る特願平8−22967号(特開平9−192935号参照)に開示されたワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置のように,上方へ傾斜状態に延びるワイヤガイドパイプを用いるタイプのワイヤ送り装置では,ワイヤ電極を該ワイヤガイドパイプに確実に供給できないという問題が発生する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の目的は、上記の課題を解決することであり、下ワイヤヘッドから繰り出されるワイヤ電極を加工槽外に設けた引出しローラ等の引出し装置へ確実に繰り出すものであり、ワイヤ電極のサイズが一般的なサイズより細いワイヤ電極を使用したとしても、送りローラの外周面のV溝に確実に安定的に走行させ、ワイヤ電極を所望の角度に方向転換させた後にV溝から接線方向に解放して走行させ、送りローラの外周面の解放位置から接線方向に進行するワイヤ電極の進行方向近傍に吸引送り出し装置を設けることによって、ワイヤ電極の進行を邪魔することなく捕捉して後流側のワイヤガイドパイプへ送り込んで加工槽外へワイヤ電極を排出することができ、特に、加工槽にワイヤ電極の繰り出しのための貫通孔を設けることなく、ワイヤガイドパイプが廃ワイヤを加工槽の上縁部まで上方に向かって延びる加工液浸漬タイプのワイヤ送り装置に適用して好ましいワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置を提供することである。
【0012】
この発明は,加工液が入れられる加工槽に収容された上ワイヤヘッドと下ワイヤヘッドとの間に位置設定された工作物を放電加工するワイヤ電極を,前記下ワイヤヘッドを支持したハウジングに回転自在に支持された送りローラ,前記ワイヤ電極を後流へ送り込む流体噴出ノズル,及び前記送りローラの後流に配置された前記加工槽外へ延びるワイヤガイドパイプを通じて前記加工槽外の引出し装置へガイドするワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置において,
前記送りローラには前記ワイヤ電極をガイドする外周面のV溝に対応する位置で且つ回転中心に形成された中空穴及び前記外周面から前記中空穴へ貫通する複数の吸引孔が形成されており,前記中空穴に遊嵌し且つ前記ハウジングに固定された調整コマを備え,前記調整コマには前記ワイヤ電極を受け入れる前記送りローラの一部の前記吸引孔を所定の領域にわたって開放させる切欠き部が形成され,前記切欠き部が位置する前記調整コマには加工液吸引排出口が形成されており,前記送りローラと前記ワイヤガイドパイプとを連通するワイヤ電極通路を有し且つ前記送りローラと前記ワイヤガイドパイプとの間に配置されている吸引送り出し装置を備えており,前記送りローラの所定の領域にわたって前記吸引孔を通じて前記加工液が吸引されることによって前記送りローラの前記V溝に吸着状態でガイドされて繰り出される前記ワイヤ電極に,前記流体噴出ノズルが流体を前記ワイヤ電極の進行方向に噴き付けて,前記ワイヤ電極を前記送りローラの回転に従って方向転換させて前記吸引送り出し装置の入口へとガイドして挿通し,前記ワイヤガイドパイプは,入口が前記吸引送り出し装置の出口に開口して前記ハウジングから前記加工槽の前記加工液中を通って前記加工槽の上縁部の上方へ前記加工液の水平面に対して傾斜して延びて前記加工槽の前記上縁部の上方に開口していることを特徴とするワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置に関する。
【0013】
また、前記吸引送り出し装置は、前記ハウジングに固定された吸引送り出し本体、前記吸引送り出し本体内に回転自在に配置された吸引筒及び前記吸引筒の後流に設けられた出口に向かってエアを噴き出すエアノズルから構成されている。
【0014】
また,前記吸引筒の内周面には,螺旋状溝が形成されている。更に,前記吸引筒には,前記吸引送り出し装置の前記入口から前記出口へ向かって拡張した通路が形成されている。
【0015】
また、前記吸引筒は外周面には、前記吸引筒をエアによって回転するため放射方向に多数のブレードが設けられている。
【0016】
また、前記吸引送り出し本体には、前記吸引筒の前記ブレードを回転させたエアを前記エアノズルへ供給するエア供給路が形成されている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明によるワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置の実施例について説明する。図1はこの発明によるワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置の一実施例を示す概略説明図、図2は図1のワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置を示す側面図、図3は送りローラと調整コマとの関係を示す説明図、図4は送りローラを示す説明図、図5は調整コマを示す斜視図、図6は図1のワイヤ送り装置における送りローラの後流に配置された吸引送り出し装置を示す概略説明図、図7は図6の吸引送り出し装置の線A−Aにおける縮小断面図、図8は図6の吸引送り出し装置の線B−Bにおける縮小断面図、及び図9は図6の吸引送り出し装置の線C−Cにおける縮小断面図である。
【0018】
このワイヤ放電加工機は、工作物にワイヤ電極1によって所定の加工形状にワイヤ放電加工を行うものであり、ワイヤ放電加工機を構成する加工機本体には自動ワイヤ供給装置が設けられている。このワイヤ放電加工機において、例えば、加工機本体には、上ワイヤヘッドが取り付けられ、加工槽内へ垂下する下アームが取り付けられ、ワイヤ電極1を供給するために、保持体、供給パイプ、ワイヤ電極1をガイドするローラ等の機器が設けられている。加工槽2は、例えば、X軸テーブルとY軸テーブルとから構成されているクロススライド上に設置され、工作物は加工槽2内のクランプによって固定されている。X軸テーブルは、Y軸テーブル上でX軸方向にX軸モータによってサーボ機能で摺動する。Y軸テーブルはベッドベース上でY軸方向にY軸モータによってサーボ機能で摺動する。加工槽は、クロススライドによって工作物の放電加工される加工形状に対応してX軸−Y軸方向の平面運動を行なうことができる。
【0019】
上ワイヤヘッドは、従来のものと同様に、ワイヤ送出口、ダイスガイド、噴流ノズル、給電子、給電子押え等が組み込まれている。上ワイヤヘッドに対向して下ワイヤヘッド9が設けられている。下ワイヤヘッド9の後流にはワイヤ電極を引き出してワイヤ電極1を緊張状態にする一対の引出しローラ等の引出し装置が設けられている。引出し装置は、加工槽2外に設けた支持部材に取り付けられている。また、下ワイヤヘッド9には、ワイヤ電極1が下ワイヤヘッド9に挿通されていることを検出するセンサー等が設けられ、ワイヤ電極1の先端が工作物のスタートホールや加工スリット、或いは下ワイヤヘッド9に挿入されなかった場合に、供給不良の検出信号をコントローラへ送信するように構成されている。ワイヤ放電加工機では、例えば、加工槽2に隣接して廃ワイヤホッパが設けられ、ベッドベースに隣接して加工液濾過装置が設けられている。引出し装置から引き出されたワイヤ電極1は廃ワイヤホッパへ排出される。
【0020】
このワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置は、ワイヤ電極1を工作物の放電加工部位にガイドする上ワイヤヘッドがヘッド本体に設けられている。加工液を収容する加工槽2は、加工液中に工作物を支持するX軸テーブルに取り付けられている。下アーム等の支持部材は、ヘッド本体から加工槽2の上方から垂下するように取り付けられ、下アームの先端には下アームケース即ちハウジング13が設けられている。また、工作物に対して放電加工を行なったワイヤ電極1を受け入れる下ワイヤヘッド9は、ハウジング13に支持されている。ハウジング13に回転自在に支持された送りローラ14は、下ワイヤヘッド9から繰り出されるワイヤ電極1を方向転換させて案内する。
【0021】
このワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置は,加工槽2に収容された加工液中の上ワイヤヘッドと下ワイヤヘッド9との間に位置設定された工作物を放電加工するワイヤ電極1を,下ワイヤヘッド9を支持したハウジング13に回転自在に支持された送りローラ14,ワイヤガイドパイプ15の入口33にワイヤ電極1を挿通するため,ハウジング13内に開口してワイヤガイドパイプ15内へ流体を噴き込む流体噴出ノズルとして噴出ノズル30,及び送りローラ14の後流に配置された加工槽2内を上方へ傾斜状態に延びるワイヤガイドパイプ15を通じて,加工槽2外に設けたワイヤ引出装置にガイドするものである。
【0022】
このワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置は、送りローラ14とワイヤガイドパイプ15との間に吸引送り出し装置5(図6)が設けられている。ワイヤガイドパイプ15は、その入口33を吸引送り出し装置5の出口11に開口し、ワイヤガイドパイプ15の出口を加工槽2の上縁部に開口している。ワイヤガイドパイプ15は、ハウジング13から支持部材内を貫通し、加工液中を通って加工槽2の上縁部の上方へ斜めに延び、加工液の水平面に対して、例えば、ほぼ30°程度に傾斜している。噴出ノズル30は、ハウジング13内に開口する吸引送り出し装置5の入口12にワイヤ電極1を挿通するため、送りローラ14でガイドされて繰り出されるワイヤ電極1に強力な加工液等の流体を噴き付けてワイヤ電極1を方向転換させて吸引送り出し装置5内へガイドして挿入する。更に、ワイヤガイドパイプ15の出口には、近接して設けられたワイヤ電極1を引き出すワイヤ引出しローラ等の引出し装置が設けられている。
【0023】
このワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置は,ハウジング13内の送りローラ14とワイヤガイドパイプ15との間の吸引送り出し装置5に補助エア噴出ノズル31を設けている。このワイヤ送り装置は,ワイヤガイドパイプ15内をエアに同伴して上昇した加工液を脱水して加工液濾過装置に回収するため,加工槽2の外側に延びるワイヤガイドパイプ15の端部は廃ワイヤホッパへと延びている。廃ワイヤホッパは,非導電性材料で作製され,各端面同が接する箇所が隙間が無いように構成されている。廃ワイヤホッパは,例えば,加工液濾過装置の上方に配置され,廃ワイヤホッパのその底部には通孔が形成されている。ワイヤガイドパイプ15にエアに同伴して上昇した加工液は廃ワイヤホッパに廃ワイヤのワイヤ電極1と共に落下して廃ワイヤホッパに収容されるが,加工液は廃ワイヤホッパのその底部に形成された多数の通孔を通じて加工液濾過装置へ回収される。
【0024】
このワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置は、特に、送りローラ14にはワイヤ電極1をガイドする外周面のV溝16に対応する位置で且つ回転中心に形成された中空穴17と、中空穴17と外周面とを連通する多数の吸引孔18が形成されている。吸引孔18は、送りローラ14の周方向にほぼ等間隔に隔置し且つ放射方向に延びるように形成されている。ハウジング13を構成するローラハウジング4には、送りローラ回転領域を形成する中空孔45が形成されている。ローラハウジング4の中空孔45には、送りローラ14が配置されている。送りローラ14は、支持部29を有している。支持部29は、ハウジング13の軸受ケース3の孔部36に軸受32によって回転可能に支持されている。軸受ケース3にはローラハウジング4が固定され、また、ローラハウジング4には前カバー39が取り付けられている。
【0025】
また、送りローラ14の中空穴17には、調整コマ6の切欠き部7を備えた部分が配置され、中空穴17の壁面と調整コマ6の外周面に形成されるギャップが可及的に小さくなるように遊嵌されている。調整コマ6は取付部8を備え、取付部8がハウジング13を構成する前カバー39に調整コマ6を押さえるクランプ42によって取り換え可能に固定されている。更に、調整コマ6と前カバー39との対向面には、隙間を小さくしてシール効果を有するようにラビリンスシール部41が形成されている。軸受ケース3の孔部36と送りローラ14との間には、送りローラ回転領域と支持部領域とを密封するため、軸受ケース3の孔部36にシール部材34が配置されている。支持部領域には、支持部29側へ送りローラ回転領域からの加工液が漏洩しないように、エア通路35を通じて軸受32間の空所37へ供給されている。また、軸受ケース3は、支持部領域を密封するため背面カバー38が取り付けられている。
【0026】
調整コマ6には、ワイヤ電極1を受け入れる送りローラ14の入口位置から出口位置までの領域の所定の角度にわたって開放する切欠き部7が形成され、切欠き部7が位置する調整コマ6には加工液吸引路19が形成されている。調整コマ6の加工液吸引路19には、加工液排出パイプ40が接続されている。送りローラ14に形成された吸引孔18は、切欠き部7に対応する領域でローラハウジング4の中空孔45と中空穴17とを連通することができる。従って、吸引装置(図示せず)から加工液排出パイプ40を通じて切欠き部7に存在する加工液を吸引すれば、送りローラ14の外周面のV溝16に存在する加工液が吸引孔18を通じて加工液排出パイプ40へと排出され、それによって、送りローラ14の外周面を走行しているワイヤ電極1がV溝16へ吸引捕捉され、ワイヤ電極1が送りローラ14の外周面に沿って方向転換され、ワイヤ電極1は切欠き部7が終了した位置で送りローラ14から解放され、出口28から吸引送り出し装置5へとガイドされる。
【0027】
このワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置では、調整コマ6の切欠き部7の切欠き角度及び調整コマ6の取付位置は、使用するワイヤ電極1のサイズや種類、及び加工液の水量等を考慮して適正に設定されるものである。また、調整コマ6の切欠き部7で形成される空間部によって吸引力の作用開始地点はワイヤ電極1が送りローラ14に吸着し始める位置よりも若干手前の位置であることが、ワイヤ電極1をV溝16に確実に且つ良好に吸着できる。また、切欠き部7で形成される空間部を形成する終了する地点はワイヤ電極1が送りローラ14から解放する出口28の位置よりも若干手前の位置であることが、ワイヤ電極1をV溝16から確実に且つ良好に解放できる。
【0028】
このワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置において、送りローラ14とワイヤガイドパイプ15とを連通する吸引送り出し装置5が設けられ、吸引送り出し装置5には、ローラハウジング4に形成されている出口28に対向した入口12とワイヤガイドパイプ15の入口33に対向した出口11とが形成され、入口12と出口11とを連通するワイヤ電極通路46,20,50及び51が形成されている。吸引送り出し装置5は、主として、ハウジング13に中間部材43(図2)等を介して固定された吸引送り出し本体10、吸引送り出し本体10内に軸受27によって回転自在に支持された吸引筒23、吸引送り出し本体10に隣接して固定された中間部材21、中間部材21に隣接して配置して吸引送り出し本体10に固定されたエンドカバー22、及び中間部材21とエンドカバー22との境界領域でエンドカバー22に形成され且つ出口11に向かってエアを噴き出す環状のエアノズル31から構成されている。また、吸引筒23の外周には補強リング49が設けられ、軸受27は補強リング49の外周面と吸引送り出し本体10のシリンダ48との間に位置設定されている。
【0029】
吸引送り出し装置5は、ハウジング13の端面に中間部材43を介して取り付けられている。ハウジング13への中間部材43の取付けは、ハウジング13におけるローラハウジング4に形成された出口28に、中間部材43に形成したワイヤ電極通路44が連通するように設定されている。吸引送り出し本体10には、中間部材43のワイヤ電極通路44に連通するワイヤ電極通路46が形成されている。吸引送り出し本体10には、吸引筒23を回転自在に支持するシリンダ48、及びシリンダ48へエアを噴き込むエア供給路47が形成されている。
【0030】
吸引筒23には回転中心の軸方向に延びるワイヤ電極通路20が形成され、ワイヤ電極通路20の壁面には加工液が流れる流線に沿って延びる螺旋状溝24が形成されている。また、吸引筒23は外周面には、吸引筒23がエアの噴き付けによって回転するように、放射方向に多数のブレード25が設けられている。吸引送り出し本体10に形成されたエア供給路47の形成方向は、ブレード25の面に対してエアを直角に噴き付けるように設定されている。また、吸引送り出し本体10には、吸引筒23のブレード25を回転させたエアを環状のエアノズル31へ供給するため、シリンダ48に開口するエア供給路26が形成されている。更に、吸引筒23には、吸引送り出し装置5の吸引口12側から出口11側へ向かって通路断面が拡張したワイヤ電極通路20が形成されている。従って、吸引筒23が回転動することによって、吸引筒23のワイヤ電極通路20に出口方向へ向う吸引力が発生する。
【0031】
中間部材21には、吸引筒23に形成されたワイヤ電極通路20に連通するワイヤ電極通路50が形成されている。中間部材21の外周面には、出口方向へ向かって縮径する凸状テーパ面52に形成されている。中間部材21には、吸引送り出し本体10に形成したエア供給路26と連通するエア供給路54が形成されている。吸引送り出し本体10と中間部材21との対向面には、中間部材21に形成した環状溝内にシール部57が配置されている。
【0032】
また、エンドカバー22には、中間部材21に形成されたワイヤ電極通路50に連通するワイヤ電極通路51が形成されている。エンドカバー22には、中間部材21側の軸中心に、中間部材21の凸状テーパ面52が突入できる凹状テーパ面53が形成されている。エンドカバー22には、中間部材21のエア供給路54と連通する環状溝55が形成されている。エンドカバー22には、環状溝55の複数箇所にスリット56が形成されている。中間部材21の凸状のテーパ面52とエンドカバー22の凹状テーパ面53との間には、エンドカバー22のスリット56と連通する環状のエアノズル31が形成される。中間部材21とエンドカバー22との対向面には、エンドカバー22に形成した環状溝内にシール部58が配置されている。更に、エンドカバー22には、エンドカバー22のワイヤ電極通路51とワイヤガイドパイプ15の入口33に連通するように、ワイヤガイドパイプ15が取り付けられている。
【0033】
このワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置において、軸受ケース3及びローラハウジング4は、例えば、防錆特性を有する金属で作製できる。送りローラ14は、例えば、セラミックスで作製できる。調整コマ6及び前カバー39は、例えば、合成樹脂等で作製できる。また、吸引送り出し装置5を構成する吸引送り出し本体10、中間部材21及びエンドカバー22は、例えば、合成樹脂等で作製できる。吸引筒23は、例えば、アルミニウム材料で加工して作製したり、又は合成樹脂で成形して作製できる。
【0034】
次に、このワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置の作動について説明する。ワイヤ放電加工機が駆動され、加工液の供給が開始されると共に、ワイヤ電極1が下ワイヤヘッド9の上方から挿通され、送りローラ14が回転を開始する。調整コマ6の切欠き部7と送りローラ14の中空穴17とで形成される空間部から加工液吸引路19及び加工液排出パイプ40を通じて加工液を吸引する。加工液が吸引されると、送りローラ14の吸引孔18を通じて送りローラ14の外周面から加工液が吸引され、それによって、ワイヤ電極1は、送りローラ14のV溝16に吸着され、送りローラ14の回転に従って方向転換される。送りローラ14は回転し続けるが、調整コマ6に形成された切欠き部7の位置を移動させて調整しない限り、ワイヤ電極1の吸着開始位置と解放位置とは変更されず、常に所定の角度領域でワイヤ電極1を吸着している。
【0035】
調整コマ6は、送りローラ14から容易に交換可能に且つ調整コマ6の切欠き部7の位置を適正に変更可能に構成されていると共に、加工液は送りローラ14の外側から吸引孔18を通じて切欠き部7へ吸引されるが、その吸引力は加工液吸引路19と加工液排出パイプ40を通じて吸引される吸引力によってワイヤ電極1や加工液を考慮して調節される。即ち、加工液の吸引力を適正に調節すれば、送りローラ14の外周面のV溝16に吸着されるワイヤ電極1は、送りローラ14に接触する領域では良好にV溝16に吸着され、ローラハウジング4に形成されている出口28に達する若干手前の位置で、調整コマ6の切欠き部7が終端に達し、ワイヤ電極1は送りローラ14のV溝16への吸着力が解放される。
【0036】
次いで、ワイヤ電極1は、送りローラ14から解放され、吸引送り出し装置5の機能によって吸引口12へと吸引されると共に、加工液はワイヤ電極1と共に同一方向に流されている。吸引送り出し装置5では、吸引筒23はブレード25に噴き付けられたエアによって回転しており、しかも吸引筒23の内周面には螺旋状溝24が形成されている。そこで、吸引筒23の回転に従って螺旋状溝24が加工液を回転させることになり、しかも吸引筒23は入口側が通路断面積が小さく、出口側が通路断面積が大きく形成されているので、吸引筒23の回転速度が一定であるが、入口側と出口側の周速度は入口側から出口側に向かって徐々に大きくなり、結果として、加工液の旋回周速度も入口側から出口側に向かって徐々に大きくなり、加工液によるポンプ作用が発生し、ワイヤ電極1が入口側から出口側へ吸引されることになる。
【0037】
また、吸引筒23を回転させたエアは、シリンダ48からエア供給路26及びエア供給路54を通ってスリット56へ供給され、次いで、エアノズル31からワイヤ電極通路51及び出口11へと噴き出される。上記のように、ワイヤ電極1はスムースに吸引筒23に吸引されて出口11へと進行するが、出口11近傍では環状のエアノズル31からエアが噴き出されているので、エア噴出力でワイヤ電極1はワイヤ電極通路50,51及び出口11からワイヤガイドパイプ15内へと確実に且つスムースに噴き込まれることになる。
【0038】
上記のように、ワイヤ電極1は、吸引送り出し装置5によって送り出され、ワイヤガイドパイプ15へと送り込まれるようになる。次いで、図示していないが、ワイヤ電極1は、ワイヤガイドパイプ15から、加工槽2の外側に設けられた引出し装置によって引き出され、加工槽2に隣接して設けられた廃ワイヤホッパへ排出されることになる。その後、ワイヤ放電加工機の作動中には、ワイヤ電極は引き続き引出し装置によって引き出されるので、調整コマにおける加工液の吸引作用と吸引送り出し装置のエア作用を無効にしてもよいが、場合によっては、調整コマにおける吸引作用と吸引送り出し装置のエア作用を若干機能させてもよいことは勿論である。
【0039】
【発明の効果】
この発明によるワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置は、上記のように構成されているので、工作物を放電加工して繰り出されたワイヤ電極が下ワイヤヘッドに略垂直に挿通され、送りローラに到達し、そこで、ワイヤ電極は送りローラの外側から作用する加工液の水圧と、送りローラの中空穴に配置された調整コマの切欠き部から吸引孔を通じて発生する吸引力とで送りローラのV溝に吸着されて送りローラの回転に伴って走行し、送りローラにガイドされて方向転換し、ワイヤ電極は加工液の水圧と吸引力から解放されて出口位置へと送り込まれる。そこで、送りローラのワイヤ電極の解放位置では吸引送り出し装置が設けられているので、ワイヤ電極は吸引送り出し装置の吸引筒に吸引され、次いでエア噴出力にワイヤガイドパイプへと送り込まれる。ワイヤガイドパイプの後流には引出しローラ等の引出し装置が設けられているので、ワイヤガイドパイプから出てきたワイヤ電極は引出し装置によって引き出され、廃ワイヤホッパへ排出される。その後は、ワイヤ電極は、引き続き引出し装置によって引き出されるので、調整コマにおける加工液の吸引作用と吸引送り出し装置のエア作用を無効にしてもよいが、場合によっては、調整コマにおける吸引作用と吸引送り出し装置のエア作用を若干機能させてもよいことは勿論である。
【0040】
従って、このワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置では、下ワイヤヘッドから繰り出されるワイヤ電極を加工槽外に設けた引出しローラ等の引出し装置へ確実に且つスムースに繰り出すことができ、ワイヤ電極のサイズが一般的なサイズより細いワイヤ電極を使用したとしても、送りローラの外周面のV溝に確実に安定的に走行させ、ワイヤ電極を所望の角度に方向転換させた後に、V溝から接線方向に解放して走行させ、送りローラの外周面の解放位置から接線方向に進行させることができる。次いで、ワイヤ電極は、その進行方向における送りローラの近傍に吸引送り出し装置を設けることによって、ワイヤ電極の進行を邪魔することなく、吸引筒の機能によって確実に且つスムースに後流側のワイヤガイドパイプへ送り込まれ、加工槽外へワイヤ電極を排出することができる。更に、ワイヤ放電加工機において、加工槽にワイヤ電極の繰り出しのための貫通孔を設けることなく、ワイヤガイドパイプが廃ワイヤを加工槽の上縁部まで上方に向かって傾斜状態に延びる加工液浸漬タイプのワイヤ送り装置に適用して好ましいものである。
【0041】
このワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置を用いれば、従来のもののように、加工槽の後部側壁に下ワイヤヘッドを支持する下アームを貫通させる長孔を形成する必要が無く、しかも消耗したワイヤ電極を加工槽の後部側壁に形成した長孔から取り出す必要がなくなり、加工槽の構造をシンプルに構成でき、従来のような加工槽に廃ワイヤ排出通路を設けることによる加工槽内の加工液に対するシール構造が不要になると共に、前記加工槽の移動に対して摺動抵抗を低減でき、加工精度をアップできる。しかも、吸引送り出し装置にエア噴出ノズルを設ければ、噴き出されるエアによってワイヤ電極の先端部を前記ワイヤガイドパイプ内に確実にガイドすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置の一実施例を示す概略説明図である。
【図2】図1のワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置を示す側面図である。
【図3】送りローラと調整コマとの関係を示す説明図である。
【図4】送りローラを示す説明図である。
【図5】調整コマを示す斜視図である。
【図6】図1の送りローラの後流に配置された吸引送り出し装置を示す概略説明図である。
【図7】図6の吸引送り出し装置の線A−Aにおける吸引送り出し本体と吸引筒を示す縮小断面図である。
【図8】図6の吸引送り出し装置の線B−Bにおける中間部材を示す縮小平面図である。
【図9】図6の吸引送り出し装置の線C−Cにおけるエンドカバーを示す縮小平面図である。
【図10】ワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極供給系を示す概略正面図である。
【図11】従来の下ワイヤヘッドを示す正面図である。
【図12】図11の下ワイヤヘッドの部分断面図である。
【符号の説明】
1 ワイヤ電極
2 加工槽
3 軸受ケース
4 ローラハウジング
5 吸引送り出し装置
6 調整コマ
7 切欠き部
9 下ワイヤヘッド
10 吸引送り出し本体
11 出口
12 入口
13 ハウジング
14 送りローラ
15 ワイヤガイドパイプ
16 V溝
17 中空穴
18 吸引孔
20,46,50,51 ワイヤ電極通路
23 吸引筒
24 螺旋状溝
25 ブレード
26 エア供給路
30 噴出ノズル
31 エアノズル

Claims (6)

  1. 加工液が入れられる加工槽に収容された上ワイヤヘッドと下ワイヤヘッドとの間に位置設定された工作物を放電加工するワイヤ電極を,前記下ワイヤヘッドを支持したハウジングに回転自在に支持された送りローラ,前記ワイヤ電極を後流へ送り込む流体噴出ノズル,及び前記送りローラの後流に配置された前記加工槽外へ延びるワイヤガイドパイプを通じて前記加工槽外の引出し装置へガイドするワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置において,
    前記送りローラには前記ワイヤ電極をガイドする外周面のV溝に対応する位置で且つ回転中心に形成された中空穴及び前記外周面から前記中空穴へ貫通する複数の吸引孔が形成されており,前記中空穴に遊嵌し且つ前記ハウジングに固定された調整コマを備え,前記調整コマには前記ワイヤ電極を受け入れる前記送りローラの一部の前記吸引孔を所定の領域にわたって開放させる切欠き部が形成され,前記切欠き部が位置する前記調整コマには加工液吸引排出口が形成されており,前記送りローラと前記ワイヤガイドパイプとを連通するワイヤ電極通路を有し且つ前記送りローラと前記ワイヤガイドパイプとの間に配置されている吸引送り出し装置を備えており,前記送りローラの所定の領域にわたって前記吸引孔を通じて前記加工液が吸引されることによって前記送りローラの前記V溝に吸着状態でガイドされて繰り出される前記ワイヤ電極に,前記流体噴出ノズルが流体を前記ワイヤ電極の進行方向に噴き付けて,前記ワイヤ電極を前記送りローラの回転に従って方向転換させて前記吸引送り出し装置の入口へとガイドして挿通し,前記ワイヤガイドパイプは,入口が前記吸引送り出し装置の出口に開口して前記ハウジングから前記加工槽の前記加工液中を通って前記加工槽の上縁部の上方へ前記加工液の水平面に対して傾斜して延びて前記加工槽の前記上縁部の上方に開口していることを特徴とするワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置。
  2. 前記吸引送り出し装置は,前記ハウジングに固定された吸引送り出し本体,前記吸引送り出し本体内に回転自在に配置された吸引筒,及び前記吸引筒の後流に設けられた出口に向かってエアを噴き出すエアノズルから構成されていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置。
  3. 前記吸引筒の内周面には,螺旋状溝が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置。
  4. 前記吸引筒には,前記吸引送り出し装置の前記入口から前記出口へ向かって拡張した通路が形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置。
  5. 前記吸引筒は外周面には,前記吸引筒をエアによって回転するため放射方向に多数のブレードが設けられていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置。
  6. 前記吸引送り出し本体には,前記吸引筒の前記ブレードを回転させたエアを前記エアノズルへ供給するエア供給路が形成されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ送り装置。
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