JP3685775B2 - Melting bag - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特性が改善された溶融袋に関する。さらに詳しくは、直鎖状エチレン重合体を含む組成物よりなるフィルムからなる溶融袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
道路標示用トラフィックペイント、ホットメルト接着剤、カーボンブラックなどのゴム薬品、合成ゴムなどの改質剤などを他の成分と混合するために、しばしばフィルムで包装したままバンバリーミキサーや溶融炉に供給して溶融する方法が実施されている。それにより、使用済み袋の処理問題、袋からの取り出し時の環境問題や作業性、秤量の簡便化などの工程の簡便化などが図られているが、そのときに使用する包装袋は溶融袋と呼ばれる。
【0003】
溶融袋に求められる要件としては、その使用形態から、溶融操作温度よりも低い温度で溶融すること、短時間で溶融すること、袋の腰が強いことなどが求められる。
【0004】
これらの要件を満たす包装袋を提供する試みがなされてきた。たとえば、エチレンー酢酸ビニル共重合体またはこれとポリエチレンとの混合物を使用した溶融袋が特公昭52−48138および特公昭55−43033において提案されている。またエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体を使用した溶融袋が特開昭63−165440において提案されている。
【0005】
さらに、メタロセン系オレフィン重合用触媒を用いて得られた特定のエチレン・αオレフィン共重合体を用いた溶融袋が特開2000−355359において提案されている。
【0006】
最近溶融袋に求められる必要特性が厳しくなる傾向にあり、前記した溶融操作温度よりも低い温度で溶融すること、短時間で溶融すること、袋の腰が強いことが満たされることに加えて、短時間で均一に溶融すること、衝撃強度があること、低温でシールできることなどが求められるようになってきた。また、フィルムの腰についても、他の要件を満たしながら従来提案されている溶融袋よりなお強い腰をもったものが求められている。
【0007】
従来提案されている溶融袋では、これら要求特性を満たすには不充分であるため、本発明者らは特性の改善された溶融袋の開発に鋭意取り組んだ結果本発明に到達した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、溶融操作温度よりも低い温度で溶融し、短時間で均一に溶融しうるものであって、十分な袋の腰の強さを有するフィルムからなる溶融袋を提供する。
また本発明は、溶融操作温度よりも低い温度で溶融し、短時間で均一に溶融しうるものであって、十分な袋の腰の強さを有し、衝撃強度があり、低温でシールできるフィルムからなる溶融袋を提供する。
さらに本発明は、上記改善された特性に加えて表面が滑り難いフィルムからなる溶融袋を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、密度が0.898〜0.920g/cm3のメタロセン系直鎖状エチレン重合体(A)と、密度が0.905〜0.925g/cm3であって直鎖状エチレン重合体(A)より高い密度の直鎖状エチレン重合体(B)とを含む樹脂組成物からなるフィルムからなる溶融袋を提供する。
【0010】
前記直鎖状エチレン重合体(A)と、直鎖状エチレン重合体(B)の割合が、合計量を100重量%として直鎖状エチレン重合体(A)が20〜80重量%である溶融袋は、本発明の好ましい態様である。
【0011】
前記直鎖状エチレン重合体(B)が、メタロセン系直鎖状エチレン重合体である前記した樹脂組成物からなる溶融袋は、本発明の好ましい態様である。
【0012】
前記樹脂組成物がさらに改質剤を含むものである樹脂組成物からなる溶融袋は、本発明の好ましい態様である。
【0013】
本発明はまた、密度が0.898〜0.920g/cm3のメタロセン系直鎖状エチレン重合体(A)、密度が0.905〜0.925g/cm3であって直鎖状エチレン重合体(A)より高い密度のメタロセン系直鎖状エチレン重合体(B)、および炭酸カルシウムを含む樹脂組成物からなる溶融袋を提供する。
【0014】
【発明の実施の具体的形態】
本発明は、密度が0.898〜0.920g/cm3のメタロセン系直鎖状エチレン重合体(A)と、密度が0.905〜0.925g/cm3であって直鎖状エチレン重合体(A)より高い密度の直鎖状エチレン重合体(B)とを含む樹脂組成物からなるフィルムからなる溶融袋を提供する。
【0015】
本発明のメタロセン系直鎖状エチレン重合体(A)は密度が0.898〜0.920g/cm3の直鎖状エチレン重合体(A)であって、通常メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)と呼ばれるエチレン重合体が好適に使用される。
【0016】
メタロセン系直鎖状エチレン重合体(A)の好適な例は、エチレンとα−オレフィンの共重合体である。α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン−1、オクテン−1などの炭素数3〜12、好ましくは炭素数3〜8のものを挙げることができる。
【0017】
好ましいエチレンとα−オレフィンの例としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・ヘキセン−1共重合体、エチレン・オクテン−1共重合体などを挙げることができる。
【0018】
本発明のメタロセン系直鎖状エチレン重合体(A)のより好ましい例は、メタロセン系エチレン・α−オレフィン共重合体である。メタロセン系直鎖状エチレン重合体とは、メタロセン系オレフィン重合用触媒の存在下にエチレンとα−オレフィンを重合させて得られうる直鎖状のエチレンの単独重合体または共重合体をいう。
【0019】
メタロセン系オレフィン重合用触媒とは、通常シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも1個有するチタン、ジルコニウム、ハフニウムなどの周期律表第IVB族金属の化合物からなるメタロセン触媒成分、および有機アルミニウム、有機アルミニウムオキシ化合物、イオン化イオン性化合物などから選ばれた触媒成分、さらに必要に応じて担体などから形成される触媒を代表例として挙げることができる触媒をいう。
【0020】
メタロセン系オレフィン重合用触媒の具体例およびそれを用いてエチレンとα−オレフィンを重合させる方法の具体的な例としては、たとえば特開平9−183816、特開平4−213309、特開平6−9724、特開平6−206939、特開平9−235312、特開平10−251334、特開平10−251335、特開平2−276807、特開平10−370575、WO93/0822などを挙げることができる。
【0021】
本発明のメタロセン系エチレン重合体(A)の密度は0.898〜0.920g/cm3あり、好ましくは0.900〜0.915g/cm3であり、より好ましくは0.900〜0.910g/cm3である。
本発明のメタロセン系エチレン重合体(A)のメルトフローレイト(MFR)は、温度190℃、荷重2.16kgで測定して1〜10g/10分、好ましくは1.5〜6g/10分であることが望ましい。
【0022】
本発明の直鎖状エチレン重合体(B)は、通常直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)と呼ばれるエチレン重合体が好適に使用される。本発明の直鎖状エチレン重合体(B)のより好ましい例は、メタロセン系直鎖状エチレン重合体であり、より好ましくはメタロセン系エチレン・α−オレフィン共重合体である。その具体的な例示は直鎖状エチレン重合体(A)について挙げた前述の例を示すことができる。
【0023】
直鎖状エチレン重合体(B)の密度は0.905〜0.925g/cm3あり、好ましくは0.910〜0.925g/cm3、より好ましくは0.910〜0.920g/cm3である。
【0024】
直鎖状エチレン重合体(B)は、密度がこの範囲にあって、メタロセン系直鎖状エチレン重合体(A)の密度よりも高いものである。直鎖状エチレン重合体(B)は、メタロセン系直鎖状エチレン重合体(A)は、よりも密度が0.02以上高いことが好ましく、0.001以上高いことがより好ましい。
【0025】
本発明のエチレン重合体(B)のメルトフローレイト(MFR)は、温度190℃、荷重2.16kgで測定して1〜10g/10分、好ましくは2〜6g/10分であることが望ましい。
【0026】
本発明の樹脂組成物において、メタロセン系直鎖状エチレン重合体(A)と、直鎖状エチレン重合体(B)の割合は、両者の合計量を100重量%として、直鎖状エチレン重合体(A)が20〜80重量%、より好ましくは30〜70重量%で、さらに好ましくは40〜60重量%であることが望ましい。
【0027】
本発明の樹脂組成物における樹脂の組合せのうち、最も好ましいのは、密度が0.898〜0.920g/cm3のメタロセン系直鎖状エチレン重合体(A)、密度が0.905〜0.925g/cm3であって直鎖状エチレン重合体(A)より高い密度のメタロセン系直鎖状エチレン重合体(B)である。
【0028】
本発明の樹脂組成物は、メタロセン系直鎖状エチレン重合体(A)と、直鎖状エチレン重合体(B)のほかに、炭酸カルシウム、シリカ、タルクなどの無機充填剤を改質剤として含んでいると、得られるフィルムの剛性が増加し、フィルムの腰などの特性を改善することができるので、これら改質剤を含んでいてもよい。改質剤としては、中でも炭酸カルシウムが好ましい。改質剤の添加量は、樹脂成分100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜50重量部、さらに好ましくは20〜40重量部であることが望ましい。
【0029】
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて他の樹脂成分、帯電防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、耐光安定剤、耐候(光)安定剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、核剤、滑剤、顔料、防曇剤などを、本発明の目的を損なわない範囲で添加してもよい。
【0030】
メタロセン系直鎖状エチレン重合体(A)と、エチレン・酢酸ビニル共重合体および直鎖状エチレン重合体(B)から選ばれた少なくとも1種の重合体、および必要に応じて改質剤その他の成分を従来公知の適当に選択された方法で混合することによって樹脂組成物とすることができる。混合は、バンバリミキサー、ニーダーミキサー、ロールや押出機等のミキサーを用いて均一に混合し混練りして目的とする組成物を得ることができる。得られた組成物を用い、従来公知の成形方法によってフィルム形状へと成形することができる。
【0031】
本発明の樹脂組成物をフィルム状に成形する方法としては、インフレーション成形法、Tダイ成形法などの公知の成形方法を用いることができるが、インフレーション成形法が特に好ましい。得られたフィルムは、必要に応じてコロナ処理などの従来公知の処理を行なってもよい。
【0032】
上記で得られるフィルムは、厚さが薄くても強い腰、耐衝撃強度を維持しており、必要とする強度を有するフィルムの取得を、より少ない原料樹脂量によって達成することができる。
【0033】
フィルムの厚さは特に制限がなく、用途に応じて適宜決定することができるが、通常50〜250μm、好ましくは80〜200μm、さらに好ましくは100〜180μm程度であることが望ましい。
【0034】
フィルムの厚さが薄いフィルムの使用を望む場合には、メタロセン系直鎖状エチレン重合体(A)と直鎖状エチレン重合体(B)により構成されている樹脂組成物から得られるフィルムが、薄いフィルム厚での強度の観点からより好適に使用される。
【0035】
上記で得られるフィルムは、溶融温度が90〜120℃であって、溶融袋が使用される温度、たとえばトラフィックペイントにおける180℃付近よりも十分に低く、溶融操作温度よりも低い温度で溶融する溶融袋を与えうる融点を有している。
【0036】
また上記で得られるフィルムは、十分に強い腰を示す。フィルムの腰を示す尺度として初期弾性率を採ったとき、本発明のフィルムは従来の溶融袋に使用されているフィルムに比して、低い融点を維持したままで、高い初期弾性率を示しうるフィルムである。換言すれば、本発明のフィルムは優れた溶融特性と優れたフィルムの腰とを兼ね備えているのである。
【0037】
さらに上記で得られるフィルムは、耐衝撃性にも優れているので、衝撃強度を要求される用途に好適に対応することができる。また、本発明のフィルムは低温でシールすることができるので、フィルムの特性を損なうことなく溶融袋の成形が可能であるという特性を有する。
【0038】
上記フィルムから得られる溶融袋は、上記改善された特性に加えて表面が滑り難いという特性を有する。溶融袋の表面が滑り易いと、自動充填装置へ袋を供給する際につかみ不良が起こったり、段積み保管や運搬の際に荷崩れが起こったりする作業上の不具合の原因になる。そのため滑り難い表面を有する溶融袋は、作業性に優れた溶融袋として、溶融袋の価値を高めることができる。本発明の溶融袋は、このような滑り難い表面を有する溶融袋である。
【0039】
上記で得られるフィルムを、従来公知の製袋法で成形することにより溶融袋とすることができる。
本発明により提供される溶融袋は、溶融操作温度よりも低い温度で溶融し、短時間で均一に溶融しうるものであって、十分な袋の腰の強さを有する優れた特性を持っているので、溶融袋として広い用途に使用できるものである。
【0040】
さらに本発明の溶融袋は、耐衝撃性にも優れているので、衝撃強度を要求される用途に好適に対応することができる。
【0041】
本発明により提供される溶融袋は、さらに表面が滑り難いという特性を有しており、溶融袋への充填、保存、運搬などの作業性を改善することができる溶融袋である。
【0042】
【実施例】
以下実施例および比較例によって本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例によって何ら制限されるものではない。
【0043】
本発明において、諸物性は下記の方法によって測定した。
(1)融点
JIS K7121に準拠して測定した。最大ピーク温度を融点とし、複数のピークが示される場合は各々を融点とした。
(2)密度
JIS K6760に従って測定した。
【0044】
(3)メルトフローレート(MFR)
ASTM D−1238に準拠し、190℃の温度、2.16kgの荷重下で測定した。
(4)初期弾性率
JIS Z1702に準拠して測定した。引張速度500mm/minで引張試験を行い、3%伸びの際の応力を求め、応力を3%で除して求めた。
【0045】
(5)衝撃強度
JIS Z7124に準拠して測定した。ダートはAタイプ、試験高さを66cmとした。
(6)シール強度
JIS Z1707に準拠して測定した。測定に使用したサンプルは製袋機で温度270℃で製袋したものを使用し、15mm幅の短冊状の試験片を引張試験機を使用して500mm/minの速度で180度剥離試験を行ないシール部が破断する強さを求めた。
【0046】
(7)滑り性
ASTM D1890に準拠して測定した。750mm角のホルダーにフィルム試験片を装着し、基板に取り付け同じフィルム試験片に載せて基板の一方を60度/分の速度で引き上げ、ホルダーが動き始める基板の角度を求めた。
【0047】
(8)溶融特性
路面標示用塗料の主成分である脂肪族系炭化水素樹脂(日本ゼオン(株)製 Quintone C200S)および炭酸カルシウム(三共精粉(株)製K−1、エスカロン100)を使用した。
炭化水素樹脂70%と炭酸カルシウム30%(K−1 50%、エスカロン100 50%)を予め混合して50gを180℃〜195℃に加熱溶融し、フィルムを1cm巾4cm長さに切って0.25gを投入して棒でゆっくりと5分間かき混ぜた後、アルミ板上に流して冷却後約2mm厚さのシート状にしてフィルムの溶融状態を目視により観察し、下記基準に従って溶融特性を評価した。
フィルムの投入量は道路標示材料20kgを包装する溶融袋の重量より換算して求めた。
溶融状態
◎:溶け残りのフィルム片は小さく、細い糸を引く状態
○:溶け残りのフィルム片はやや大きい
△:溶け残りのフィルム片は大きい
【0048】
(実施例1)
直鎖状エチレン重合体(A)(LLDPE(A)と記す)として、密度0.902g/cm3、MFR3.8g/10分のエボリューTMSP0540(三井化学社製)50重量%と、直鎖状エチレン重合体(B)(LLDPE(B)と記す)として、密度0.913g/cm3、MFR1.9g/10分のエボリューTMSP2020(三井化学社製)50重量%を樹脂成分とし、樹脂成分100重量部あたり30重量部の炭酸カルシウムに、酸化チタンを添加して混合し、得られた樹脂組成物を用いて、インフレーション成形を行ない、厚さ152μmのフィルムを得た。
得られたフィルムについて、諸物性を測定した。測定結果を表1に示した。
得られたフィルムから、製袋機によって袋状体を製造したところ、袋状体は溶融袋に好適なものであった。
【0049】
(実施例2)
実施例1において得られた樹脂組成物を用いて、同様にしてインフレーション成形を行なって、厚さ120μmのフィルムを得るほかは実施例1と同様にして得られたフィルムについて、諸物性を測定した。測定結果を表1に示した。
得られたフィルムから、製袋機によって袋状体を製造したところ、袋状体は溶融袋に好適なものであった。
【0050】
(比較例1)
実施例1において、樹脂成分をエチレン・メチルメタクリルレート共重合体(EMMA)(住化EMMATM、MA含量10モル%、住友化学社製)100%とするほかは同様にしてフィルムを製造した。得られたフィルムの諸物性を表1に示した。
【0051】
(比較例2)
実施例2において、樹脂成分を密度0.935g/cm3、MFR3g/10分で、酢酸ビニル含量が15モル%のウルトラセンTM626(東ソー社製)のEVA100%とするほかは同様にしてフィルムを製造した。得られたフィルムの諸物性を表1に示した。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】
本発明により、溶融操作温度よりも低い温度で溶融し、短時間で均一に溶融しうるものであって、十分な袋の腰の強さを有する優れた特性をもった溶融袋が提供される。
また本発明の溶融袋は、衝撃強度があり、低温でシールできる溶融袋である。
本発明により提供される溶融袋は、溶融操作温度よりも低い温度で溶融し、短時間で均一に溶融しうるものであって、十分な袋の腰の強さを有する優れた特性をもっているので、溶融袋として広い用途に使用できるものである。
本発明により提供される溶融袋は、さらに表面が滑り難いという特性を有しており、溶融袋への充填、保存、運搬などの作業性を改善することができる溶融袋である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a molten bag with improved properties. More specifically, the present invention relates to a molten bag made of a film made of a composition containing a linear ethylene polymer.
[0002]
[Prior art]
In order to mix road paint traffic paints, hot melt adhesives, rubber chemicals such as carbon black, and modifiers such as synthetic rubber with other ingredients, they are often supplied to Banbury mixers and melting furnaces while being wrapped in film. The method of melting is carried out. As a result, the problem of disposal of used bags, environmental problems and workability at the time of taking out from the bags, simplification of the process such as simplification of weighing, etc. are attempted. Called.
[0003]
The requirements required for the melting bag are required to melt at a temperature lower than the melting operation temperature, to melt in a short time, and to have a strong bag.
[0004]
Attempts have been made to provide packaging bags that meet these requirements. For example, Japanese Patent Publication Nos. 52-48138 and 55-43033 propose melting bags using an ethylene-vinyl acetate copolymer or a mixture thereof with polyethylene. Japanese Patent Application Laid-Open No. 63-165440 has proposed a melt bag using an ethylene- (meth) acrylic acid copolymer.
[0005]
Furthermore, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-355359 proposes a molten bag using a specific ethylene / α-olefin copolymer obtained using a metallocene olefin polymerization catalyst.
[0006]
In recent years, the required characteristics required for melting bags tend to be stricter. In addition to being melted at a temperature lower than the melting operation temperature described above, melting in a short time, and satisfying that the bag is strong, It has been required to melt uniformly in a short time, to have impact strength, and to be able to seal at a low temperature. In addition, the film waist is required to satisfy the other requirements and still have a stronger waist than the conventionally proposed molten bag.
[0007]
Conventionally proposed melting bags are insufficient to satisfy these required characteristics, and therefore the inventors of the present invention have reached the present invention as a result of diligent efforts to develop a melting bag with improved characteristics.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a melting bag made of a film that melts at a temperature lower than the melting operation temperature and can be uniformly melted in a short time and has sufficient strength of the bag.
In addition, the present invention can be melted at a temperature lower than the melting operation temperature, and can be melted uniformly in a short time, has sufficient bag waist strength, has impact strength, and can be sealed at a low temperature. A melting bag made of a film is provided.
Furthermore, the present invention provides a molten bag made of a film having a non-slip surface in addition to the improved characteristics.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present invention, metallocene linear ethylene polymer having a density of 0.898~0.920g / cm 3 and (A), density is a 0.905~0.925g / cm 3 linear ethylene Provided is a molten bag comprising a film comprising a resin composition containing a linear ethylene polymer (B ) having a higher density than the polymer (A).
[0010]
The proportion of the linear ethylene polymer (A) and the linear ethylene polymer (B ) is a melt in which the total amount is 100% by weight and the linear ethylene polymer (A) is 20 to 80% by weight. A bag is a preferred embodiment of the present invention.
[0011]
The molten bag which consists of an above-described resin composition whose said linear ethylene polymer (B) is a metallocene type | system | group linear ethylene polymer is a preferable aspect of this invention.
[0012]
A molten bag made of a resin composition in which the resin composition further contains a modifier is a preferred embodiment of the present invention.
[0013]
The present invention also relates to metallocene linear ethylene polymer having a density of 0.898~0.920g / cm 3 (A), density a 0.905~0.925g / cm 3 linear ethylene heavy Provided is a molten bag comprising a metallocene-based linear ethylene polymer (B) having a higher density than the coalescence (A) and a resin composition containing calcium carbonate.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention, metallocene linear ethylene polymer having a density of 0.898~0.920g / cm 3 and (A), density is a 0.905~0.925g / cm 3 linear ethylene Provided is a molten bag comprising a film comprising a resin composition containing a linear ethylene polymer (B ) having a higher density than the polymer (A).
[0015]
The metallocene linear ethylene polymer (A) of the present invention is a linear ethylene polymer (A) having a density of 0.898 to 0.920 g / cm 3 and is usually a metallocene linear low density polyethylene. An ethylene polymer called (LLDPE) is preferably used.
[0016]
A suitable example of the metallocene linear ethylene polymer (A) is a copolymer of ethylene and an α-olefin. Examples of the α-olefin include those having 3 to 12 carbon atoms, preferably 3 to 8 carbon atoms such as propylene, butene-1, pentene-1, 4-methyl-1-pentene, hexene-1 and octene-1. be able to.
[0017]
Examples of preferred ethylene and α-olefin include ethylene / propylene copolymer, ethylene / butene-1 copolymer, ethylene / 4-methyl-1-pentene copolymer, ethylene / hexene-1 copolymer, ethylene -An octene-1 copolymer etc. can be mentioned.
[0018]
A more preferred example of the metallocene linear ethylene polymer (A) of the present invention is a metallocene ethylene / α-olefin copolymer. The metallocene linear ethylene polymer refers to a linear ethylene homopolymer or copolymer obtained by polymerizing ethylene and an α-olefin in the presence of a metallocene olefin polymerization catalyst.
[0019]
The metallocene-based olefin polymerization catalyst is usually a metallocene catalyst component composed of a Group IVB metal compound such as titanium, zirconium, hafnium and the like having at least one ligand having a cyclopentadienyl skeleton, and organoaluminum And a catalyst component selected from organic aluminum oxy compounds, ionized ionic compounds, and the like, and a catalyst formed from a carrier, if necessary, as a representative example.
[0020]
Specific examples of the metallocene-based olefin polymerization catalyst and specific examples of a method for polymerizing ethylene and α-olefin using the catalyst include, for example, JP-A-9-183816, JP-A-4-213309, JP-A-6-9724, JP-A-6-206939, JP-A-9-235312, JP-A-10-251334, JP-A-10-251335, JP-A-2-276807, JP-A-10-370575, WO93 / 0822, and the like.
[0021]
The density of the metallocene-based ethylene polymer of the present invention (A) is 0.898~0.920g / cm 3, preferably 0.900~0.915g / cm 3, more preferably 0.900 to 0. 910 g / cm 3 .
The melt flow rate (MFR) of the metallocene-based ethylene polymer (A) of the present invention is 1 to 10 g / 10 minutes, preferably 1.5 to 6 g / 10 minutes, measured at a temperature of 190 ° C. and a load of 2.16 kg. It is desirable to be.
[0022]
As the linear ethylene polymer (B) of the present invention, an ethylene polymer generally called linear low density polyethylene (LLDPE) is preferably used. A more preferred example of the linear ethylene polymer (B) of the present invention is a metallocene linear ethylene polymer, more preferably a metallocene ethylene / α-olefin copolymer. The specific example can show the above-mentioned example given about linear ethylene polymer (A).
[0023]
The density of the linear ethylene polymer (B) is 0.905 to 0.925 g / cm 3 , preferably 0.910 to 0.925 g / cm 3 , more preferably 0.910 to 0.920 g / cm 3. It is.
[0024]
The linear ethylene polymer (B) has a density in this range and is higher than the density of the metallocene linear ethylene polymer (A). The linear ethylene polymer (B) preferably has a density higher than that of the metallocene-based linear ethylene polymer (A) by 0.02 or more, more preferably 0.001 or more.
[0025]
The melt flow rate (MFR) of the ethylene polymer (B) of the present invention is 1 to 10 g / 10 min, preferably 2 to 6 g / 10 min as measured at a temperature of 190 ° C. and a load of 2.16 kg. .
[0026]
In the resin composition of the present invention, the proportion of the metallocene-based linear ethylene polymer (A) and the linear ethylene polymer (B ) is 100% by weight of the total amount of both, and the linear ethylene polymer (A) is 20 to 80% by weight, more preferably 30 to 70% by weight, and further preferably 40 to 60% by weight .
[0027]
Of the combinations of resins in the resin composition of the present invention, the most preferred is a metallocene linear ethylene polymer (A) having a density of 0.898 to 0.920 g / cm 3 and a density of 0.905 to 0. It is a metallocene linear ethylene polymer (B) having a density of 925 g / cm 3 and higher than that of the linear ethylene polymer (A).
[0028]
The resin composition of the present invention comprises a metallocene-based linear ethylene polymer (A) and a linear ethylene polymer (B ), as well as inorganic fillers such as calcium carbonate, silica and talc as modifiers. If included, the rigidity of the resulting film increases and properties such as film waist can be improved, so these modifiers may be included. Among them, calcium carbonate is preferable as the modifier. The addition amount of the modifier is 5 to 100 parts by weight, preferably 10 to 50 parts by weight, and more preferably 20 to 40 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the resin component.
[0029]
The resin composition of the present invention may include other resin components, antistatic agents, heat stabilizers, weather stabilizers, light stabilizers, weather (light) stabilizers, slip agents, antiblocking agents, and nucleating agents as necessary. Further, a lubricant, a pigment, an antifogging agent and the like may be added within a range not impairing the object of the present invention.
[0030]
Metallocene linear ethylene polymer (A), at least one polymer selected from ethylene / vinyl acetate copolymer and linear ethylene polymer (B), and, if necessary, other modifiers These components can be mixed by a conventionally known and appropriately selected method to obtain a resin composition. Mixing can be performed by uniformly mixing and kneading using a Banbury mixer, a kneader mixer, a mixer such as a roll or an extruder, and the intended composition can be obtained. Using the obtained composition, it can be formed into a film shape by a conventionally known forming method.
[0031]
As a method for molding the resin composition of the present invention into a film, known molding methods such as an inflation molding method and a T-die molding method can be used, but the inflation molding method is particularly preferable. The obtained film may be subjected to a conventionally known treatment such as a corona treatment as necessary.
[0032]
The film obtained above maintains a strong waist and impact strength even if it is thin, and acquisition of a film having the required strength can be achieved with a smaller amount of raw resin.
[0033]
The thickness of the film is not particularly limited and can be appropriately determined according to the use, but it is usually 50 to 250 μm, preferably 80 to 200 μm, and more preferably about 100 to 180 μm.
[0034]
When it is desired to use a film having a small film thickness, a film obtained from a resin composition composed of a metallocene-based linear ethylene polymer (A) and a linear ethylene polymer (B), It is more suitably used from the viewpoint of strength at a thin film thickness.
[0035]
The film obtained above has a melting temperature of 90 to 120 ° C. and melts at a temperature that is sufficiently lower than the temperature at which the melting bag is used, for example, near 180 ° C. in traffic paint, and lower than the melting operation temperature. It has a melting point that can give a bag.
[0036]
Moreover, the film obtained above shows a sufficiently strong waist. When the initial elastic modulus is taken as a measure of the waist of the film, the film of the present invention can exhibit a high initial elastic modulus while maintaining a low melting point as compared with the film used in the conventional melting bag. It is a film. In other words, the film of the present invention combines excellent melting characteristics and excellent film stiffness.
[0037]
Furthermore, since the film obtained above is excellent in impact resistance, it can be suitably used for applications requiring impact strength. Further, since the film of the present invention can be sealed at a low temperature, it has a characteristic that a molten bag can be formed without impairing the characteristics of the film.
[0038]
The melt bag obtained from the film has the property that the surface is difficult to slip in addition to the improved property. If the surface of the molten bag is slippery, it may cause a malfunction in gripping when the bag is supplied to the automatic filling device, or a load collapse may occur during stacking and transportation. Therefore, a melt bag having a non-slip surface can increase the value of the melt bag as a melt bag having excellent workability. The molten bag of the present invention is a molten bag having such a non-slip surface.
[0039]
The film obtained above can be formed into a molten bag by molding by a conventionally known bag making method.
The melting bag provided by the present invention melts at a temperature lower than the melting operation temperature, can be melted uniformly in a short time, and has excellent characteristics with sufficient strength of the bag. Therefore, it can be used for a wide range of applications as a melting bag.
[0040]
Furthermore, since the melt bag of the present invention is also excellent in impact resistance, it can be suitably adapted to applications that require impact strength.
[0041]
The molten bag provided by the present invention has a property that the surface is more difficult to slip, and is a molten bag that can improve workability such as filling, storage, and transportation of the molten bag.
[0042]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Comparative Examples. The present invention is not limited by these examples.
[0043]
In the present invention, various physical properties were measured by the following methods.
(1) Melting point: Measured according to JIS K7121. The maximum peak temperature was taken as the melting point, and when multiple peaks were shown, each was taken as the melting point.
(2) Density The density was measured according to JIS K6760.
[0044]
(3) Melt flow rate (MFR)
Based on ASTM D-1238, the measurement was performed at a temperature of 190 ° C. and a load of 2.16 kg.
(4) Initial elastic modulus It measured based on JISZ1702. A tensile test was performed at a pulling speed of 500 mm / min, and the stress at the time of 3% elongation was obtained and obtained by dividing the stress by 3%.
[0045]
(5) Impact strength Measured according to JIS Z7124. The dirt was A type and the test height was 66 cm.
(6) Seal strength Measured according to JIS Z1707. The sample used for the measurement was a bag made at a temperature of 270 ° C. with a bag making machine, and a strip test piece having a width of 15 mm was subjected to a 180 ° peel test at a speed of 500 mm / min using a tensile tester. The strength at which the seal part breaks was determined.
[0046]
(7) Sliding property Measured according to ASTM D1890. A film test piece was mounted on a 750 mm square holder, mounted on the substrate, placed on the same film test piece, one side of the substrate was pulled up at a rate of 60 degrees / minute, and the angle of the substrate at which the holder began to move was determined.
[0047]
(8) Melting characteristics Use aliphatic hydrocarbon resin (Quintone C200S manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd.) and calcium carbonate (K-1 manufactured by Sankyo Seiko Co., Ltd., Escalon 100), which are the main components of the road marking paint. did.
Hydrocarbon resin 70% and calcium carbonate 30% (K-1 50%, Escalon 100 50%) were mixed in advance and 50g was heated and melted at 180 ° C to 195 ° C. .25 g was added and slowly stirred with a stick for 5 minutes, then poured onto an aluminum plate, cooled and formed into a sheet of about 2 mm thickness, and the film was visually observed for melting, and the melting characteristics were evaluated according to the following criteria. did.
The input amount of the film was obtained by conversion from the weight of the molten bag for packaging 20 kg of road marking material.
Melted state ◎: Unmelted film piece is small and thin thread is pulled ○: Unmelted film piece is slightly large Δ: Unmelted film piece is large
(Example 1)
As a linear ethylene polymer (A) (denoted as LLDPE (A)), 50% by weight of Evolue ™ SP0540 (manufactured by Mitsui Chemicals) with a density of 0.902 g / cm 3 and MFR of 3.8 g / 10 min, Resin component containing 50% by weight of Evolue ™ SP2020 (Mitsui Chemicals) having a density of 0.913 g / cm 3 and MFR of 1.9 g / 10 min as a resinous ethylene polymer (B) (denoted as LLDPE (B)) Titanium oxide was added to and mixed with 30 parts by weight of calcium carbonate per 100 parts by weight of the component, and the resulting resin composition was subjected to inflation molding to obtain a film having a thickness of 152 μm.
Various physical properties of the obtained film were measured. The measurement results are shown in Table 1.
When a bag-like body was produced from the obtained film by a bag making machine, the bag-like body was suitable for a melting bag.
[0049]
(Example 2)
The physical properties of the film obtained in the same manner as in Example 1 were measured except that the resin composition obtained in Example 1 was subjected to inflation molding in the same manner to obtain a film having a thickness of 120 μm. . The measurement results are shown in Table 1.
When a bag-like body was produced from the obtained film by a bag making machine, the bag-like body was suitable for a melting bag .
[0050]
( Comparative Example 1)
A film was produced in the same manner as in Example 1, except that the resin component was 100% ethylene / methyl methacrylate copolymer (EMMA) (Suika EMMA ™ , MA content 10 mol%, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.). Various physical properties of the obtained film are shown in Table 1.
[0051]
(Comparative Example 2)
A film was prepared in the same manner as in Example 2, except that the resin component was 0.935 g / cm 3 in density, 3 g / 10 min in MFR, and 100% EVA of Ultrasen TM 626 (manufactured by Tosoh Corporation) having a vinyl acetate content of 15 mol%. Manufactured. Various physical properties of the obtained film are shown in Table 1.
[0052]
[Table 1]
[0053]
【The invention's effect】
According to the present invention, there is provided a melting bag having excellent characteristics that melts at a temperature lower than the melting operation temperature and can be uniformly melted in a short time and has sufficient strength of the bag. .
The melt bag of the present invention is a melt bag that has impact strength and can be sealed at a low temperature.
The melting bag provided by the present invention melts at a temperature lower than the melting operation temperature, can be melted uniformly in a short time, and has excellent characteristics having sufficient strength of the bag. It can be used for a wide range of applications as a melting bag.
The molten bag provided by the present invention has a property that the surface is more difficult to slip, and is a molten bag that can improve workability such as filling, storage, and transportation of the molten bag.
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