JP3684858B2 - 開先溶接方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は多電極構造とした電極構造体を有する溶接トーチを用いて行う開先溶接方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
板材の如き部材を突き合わせて開先溶接を行う際に用いるTIG溶接トーチにおいて、近年、大電流を流せるようにして高速溶接を行うことができるように、電極を多電極構造としたものが開発されている。
【0003】
上記多電極構造とした溶接トーチのうち、狭開先用として開発されたものは、図4(イ)(ロ)に一例を示す如く、細長平板状の絶縁板1の両側面部に、平溝2a,2bを長手方向に沿い設けると共に、これら平溝2a,2bに、それぞれ帯板状の電極(タングステン電極)3a,3bを嵌入して、両電極3a,3bにより絶縁板1を挾持させるようにし、且つ上記絶縁板1の後端面と該後端面に当接配置した絶縁体製のワイヤガイド1aとの境界部に溶接ワイヤ4を挿通させるようにしてなる扁平断面形状の電極構造体5を構成し、該電極構造体5を、給電コレット6を介してトーチ本体7に支持させると共に、該電極構造体5の先端部を、シールドガス8を噴出させるガスカップ9の先端から所要長さ突出させるようにした構成としてある。10はワイヤ給電ケーブルを示す。
【0004】
上記溶接トーチIを用いて、たとえば、図5に示す如き厚板11間に形成された横向き開先12を横向き溶接する場合には、両電極3a,3bが上下に並ぶように溶接トーチI全体を横向きに配置して、横向き開先12内に電極構造体5の先端部を挿入し、両電極3a,3bに電流を印加して横向き開先12に沿わせて移動させて行くようにするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図5に示すように横向き開先12の溶接を行うと、溶融金属13には重力が作用することから、特に、1層1パスの場合、横向き開先12の上壁12a側にアンダーカット部14が生じると共に、下壁12b側に溶融金属13の垂れ下がりによるオーバーラップ部15が生じることになり、平滑なビードが形成されなくなってしまうという問題が惹起される。
【0006】
又、溶接面が上側となる開先を下向き溶接する場合において、該開先がレ型の場合にも、開先の幅方向で溶融金属の偏りが発生し、やはり平滑なビードが形成されなくなってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、横向き開先や溶接面が上側となるレ型開先を多電極構造とした電極構造体を有する溶接トーチにより溶接する場合において、平滑なビードを形成することができるような開先溶接方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、細長平板状の絶縁板を、それぞれ別電源に接続した帯板状の電極で両側から挾持し、且つ上記絶縁板の電極位置から離れた後方位置に溶接ワイヤを通すようにしてなる電極構造体を有する溶接トーチを、上記両電極が上下に並ぶように横向きに配置して、横向き開先内に電極構造体の先端部を挿入し、上側に位置する電極への印加電流が下側に位置する電極への印加電流よりも小さくなるように制御した状態として上記開先を溶接して行くようにする開先溶接方法とする。
【0009】
横向き開先溶接において、上側に位置する電極への印加電流を小さく、又、下側に位置する電極への印加電流を大きくすると、両電極から発生するアークは斜め下向き指向となることから、開先の上壁側にアンダーカット部が形成されないようにすることができると共に、上側から流下してくる溶融金属をアークで押し広げてオーバーラップ部が形成されないようにすることができる。したがって、溶接ビードを平滑なものとすることができる。
【0010】
又、上記溶接トーチを、上記両電極が横に並ぶように下向きに配置して、溶接面が上側となるレ型開先内に電極構造体の先端部を挿入し、該レ型開先の垂直壁側に位置する電極への印加電流が反対側に位置する電極への印加電流よりも大きくなるように制御した状態として上記開先を溶接して行く開先溶接方法とした場合は、両電極から発するアークが垂直壁側へ向けて指向するので、垂直壁側に盛り上がろうとする溶融金属をアークで押し広げることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】
図1及び図2は本発明の実施の一形態を示すもので、横向き開先への適用例について示す。
【0013】
本発明では、図4(イ)(ロ)に示したと同様な構成としてある溶接トーチIを採用し、且つ該溶接トーチIは、電極3a,3bにそれぞれ別電源によって個々別々にパルス電流を印加できるようにし、そのパルス周波数、パルス位相及びピーク・ベース電流の設定値の組み合わせは図示しない制御器によって任意に調整できるものとし、更に、溶接ワイヤに流す電流は、電極3aと同期制御又は電極3bと同期制御及び独立して周波数制御できるものとする。
【0014】
図1に示す如く、厚板11間に形成された横向き開先12を横向き溶接する場合、上記溶接トーチIを、両電極3a,3bが上下に並ぶように横向きに配置して、上記横向き開先12内に電極構造体5の先端部を挿入し、図上上側に位置する電極3aへの印加電流が下側に位置する電極3bへの印加電流よりも小さくなるように制御した状態として、上記開先12を長手方向に沿い1層1パスで多層に溶接して行くようにする。
【0015】
上記電極3a,3bへの印加電流としては、図2に示す如く、パルス電流とし、その平均電流(破線で示す)によって高低を設定するようにする。又、溶接ワイヤ(図4(ロ)参照)は本実施の形態では、電極3aへの印加電流に同期させてある。
【0016】
上側の電極3aの電流値を低く、又、下側の電極3bの電流値を相対的に高く設定すると、電極3aの陰極点(先端)から発生したアークが電極3bの陰極点から発生したアーク側に偏向することになって、アーク全体としては下向き指向となるため、開先12の上壁12a側にはアンダーカット部が形成されなくなり、又、重力によって上側から流下してくる溶融金属13を強いアークで押し広げるように制御することができるため、開先12の下壁12b側にはオーバーラップ部が形成されなくなり、したがって、上記各電極3a,3bへの電流値を適切に制御することにより、平滑なビードを得ることができ、溶接精度を高めることができる。
【0017】
次に、図3は本発明の他の実施例を示すもので、溶接面が上側となるレ型開先への適用例について示す。すなわち、溶接トーチIを、両電極3a,3bが横に並ぶように下向きに配置して、厚板17間に形成されたレ型開先16内に電極構造体5の先端部を挿入し、レ型開先16の垂直壁(角度の小さい面)16a側に位置する電極3aへ印加電流が反対側の傾斜壁16b側に位置する電極3bへの印加電流よりも大きくなるように制御した状態として上記レ型開先16を長手方向に沿い1層1パスで多層に溶接して行くようにする。
【0018】
レ型開先16を溶接する場合、単純に電極3a,3bに同電流を流すと、その開先形状のアンバランスから、溶融金属13は垂直壁16a側で盛り上がることになるが、垂直壁16a側に位置する電極3aへの印加電流を大きくしてアークを垂直壁16a側方向へ指向させると、上記盛り上がろうとする部分がアークで押し広げられ、その流れが制御されるため、溶接トーチIを傾けることなく充分な溶け込みを得ることができる結果、平滑なビードを得ることができる。
【0019】
なお、上記実施の形態では、パルス電流を用いた場合を示したが、パルスのない一定電流(非パルス電流)を用いるようにしてもよいこと、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0020】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明の開先溶接方法によれば、次の如き優れた効果を発揮する。
(1) 細長平板状の絶縁板を、それぞれ別電源に接続した帯板状の電極で両側から挾持し、且つ上記絶縁板の電極位置から離れた後方位置に溶接ワイヤを通すようにしてなる電極構造体を有する溶接トーチを、上記両電極が上下に並ぶように横向きに配置して、横向き開先内に電極構造体の先端部を挿入し、上側に位置する電極への印加電流が下側に位置する電極への印加電流よりも小さくなるように制御した状態として上記開先を溶接して行くようにするので、横向き開先の上壁側にアンダーカット部を、又、下壁側にオーバーラップ部を形成させないようにすることができて、平滑なビードを得ることができ、したがって、溶接精度を向上させることができる。
(2) 細長平板状の絶縁板を、それぞれ別電源に接続した帯板状の電極で両側から挾持し、且つ上記絶縁板の電極位置から離れた後方位置に溶接ワイヤを通すようにしてなる電極構造体を有する溶接トーチを、上記両電極が横に並ぶように下向きに配置して、溶接面が上側となるレ型開先内に電極構造体の先端部を挿入し、レ型開先の垂直壁側に位置する電極への印加電流が反対側に位置する電極への印加電流よりも大きくなるように制御した状態として上記開先を溶接して行くようにすることによって、レ型開先の垂直壁側に盛り上がろうとする溶融金属の流れを制御することができ、トーチを傾斜させることなく平滑なビードを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の開先溶接方法の実施の一形態を示す概略図である。
【図2】2つの電極と溶接ワイヤに印加する電流の波形の一例を示す概略図である。
【図3】本発明の他の実施の形態を示す概略図である。
【図4】多電極構造としたTIG溶接トーチの一例を示すもので、(イ)は全体の概要図、(ロ)は(イ)のA−A方向拡大矢視図である。
【図5】図4に示すTIG溶接トーチを用いて横向き開先溶接を行っている状態の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
I TIG溶接トーチ
1 絶縁板
3a,3b 電極
4 溶接ワイヤ
5 電極構造体
12 横向き開先
13 溶融金属
16 上向きレ型開先
16a 垂直壁

Claims (2)

  1. 細長平板状の絶縁板を、それぞれ別電源に接続した帯板状の電極で両側から挾持し、且つ上記絶縁板の電極位置から離れた後方位置に溶接ワイヤを通すようにしてなる電極構造体を有する溶接トーチを、上記両電極が上下に並ぶように横向きに配置して、横向き開先内に電極構造体の先端部を挿入し、上側に位置する電極への印加電流が下側に位置する電極への印加電流よりも小さくなるように制御した状態として上記開先を溶接して行くことを特徴とする開先溶接方法。
  2. 細長平板状の絶縁板を、それぞれ別電源に接続した帯板状の電極で両側から挾持し、且つ上記絶縁板の電極位置から離れた後方位置に溶接ワイヤを通すようにしてなる電極構造体を有する溶接トーチを、上記両電極が横に並ぶように下向きに配置して、溶接面が上側となるレ型開先内に電極構造体の先端部を挿入し、レ型開先の垂直壁側に位置する電極への印加電流が反対側に位置する電極への印加電流よりも大きくなるように制御した状態として上記開先を溶接して行くことを特徴とする開先溶接方法。
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