JP3684707B2 - レチクルパターン検査方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレチクルパターン検査方法に関する。
半導体集積回路のパターン形成工程で用いられる縮小投影露光装置では、レチクル上に形成された1〜数チップ分のレチクルパターンを1/5 程度に縮小して半導体ウェーハ上のレジスト膜に繰り返し転写するようにしている。そのためレチクルパターンに欠陥があった場合、パターン欠陥が繰り返して転写されることになり製品歩留りを大きく低下させる。従って、レチクルを使用する前にパターン検査を行ってパターン欠陥を排除する必要があるが、近年におけるパターンの微細化やチップ面積の増大によりパターン検査精度を維持することが著しく困難になっており検査方法の改善が望まれている。
【0002】
【従来の技術】
図3はレチクルパターンを検査するパターン検査装置を示すブロック図であり、1はステージ、2はレチクル、3は光源、4は光学系、5は画像センサ、6は駆動部、7は画像処理部、8は比較部、9は走査位置検出部、10は検査パターン読出部、11はディスク装置である。同図において、ステージ1上に固定されたレチクル2に対して光源3から光を照射すると、レチクル2を透過した光は光学系4を通してCCD等で構成される画像センサ5に取り込まれる。レチクル2の表面には多数のパターンで構成されるレチクルパターンが形成されている。図4はレチクルパターンの例を示したものである。同図に見られる個々のレチクルパターン12は、例えば、配線接続用のコンタクトホールパターンを表しており、また、図中点線で区分された小領域は画像センサ5の視野範囲を示している。レチクル2は5インチ角程度の大きさを有しているのに対して画像センサ5の視野範囲はCCDを用いた場合には 200μm 角程度と小さい。そのため、レチクル2を載せたステージ1を駆動部6でX方向及びY方向に走査し、以下に述べるようにレチクル2の表面の各小領域ごとにパターン検査を行う。
【0003】
最初に、図4に示したレチクル2の表面で画像センサ5の視野範囲が右下端部の小領域Aと重なる位置にステージ1を移動させ、小領域A内のレチクルパターン12を画像センサ5に取り込んで画像処理部7へ送る。画像処理部7では取り込んだレチクルパターンをビットマップに変換し比較部8へ送る。一方、ステージ1の走査位置はレーザ測長器等を用いた走査位置検出部9により検出され検査パターン読出部10に送られる。
【0004】
ディスク装置11にはレチクルパターンの設計データから作成された検査パターンが格納されており、検査パターン読出部10は走査位置検出部9から送られてきたステージ1の走査位置に基づいてディスク装置11の読出アドレスを決め検査パターンを読み出す。例えば、画像センサ5の視野範囲が小領域Aと重なったときのステージ1の走査位置を基準走査位置に選び、この基準走査位置からの変位に応じて読出アドレスをずらして検査パターンの読み出しを行うようにすれば、画像センサ5が小領域A内のレチクルパターンを取り込んだとき、検査パターン読出部10はディスク装置11の先頭の読出アドレスから始まって順に小領域Aに対応する分の検査パターンを読み出すことになる。検査パターン読出部10は読み出した検査パターンをビットマップに変換して比較部8に送る。比較部8では画像センサ5から取り込まれたレチクルパターンとディスク装置11から読み出した検査パターンを重ね合わせてビット単位で比較し一致不一致を調べて欠陥の有無を判定する。
【0005】
小領域A内のレチクルパターンの検査が完了した後、駆動部6によってステージ1を走査し画像センサ5の視野範囲を小領域Aに隣接する小領域Bと重なる位置に移動させる。このとき、ステージ1の走査位置が走査位置検出部9で検出され検査パターン読出部10に送られる。検査パターン読出部10はステージ1の走査位置の変化に対応した分だけ読出アドレスをずらしてディスク装置11から検査パターンの読み出しを行い、前述と同様な過程でパターン検査を行う。図4に示したレチクル1の右下端部から矢印方向に沿って画像センサ5の視野範囲を次々に移動させながらレチクル表面の全ての小領域について上述のパターン検査を繰り返し行う。
【0006】
上述のパターン検査方法においてステージ1の走査位置の検出に誤差があった場合、画像センサ5から取り込んだレチクルパターンとディスク装置11から読み出した検査パターンのビットマップ像の間に位置ずれが生じることになる。このような位置ずれはパターン検査精度を低下させる原因となるが、走査位置の検出誤差を0にすることは不可能である。そのため、通常用いられるパターン検査装置ではレチクルパターンと検査パターン間の位置ずれを補正する補正機構を備えている。図4に示したレチクルでは画像センサの視野領域と同等の間隔でレチクルパターン12が配置されているため画像センサの走査位置にかかわらずその視野範囲にレチクルパターンを取り込むことができる。そのため、画像センサが隣接する視野範囲へ移動する都度上記補正機構を用いて位置ずれを補正しながらパターン検査を進めていくことが可能であり、レチクルが画像センサの視野範囲に比べて充分大きい場合でも位置ずれ量が蓄積されて大きくなることはない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、一般にレチクル表面にはパターンが偏って配置されている場合が多い。図5はこのようなレチクルパターンの例を示したものであり、図4と同一のものには同一番号を付した。同図に示したレチクル表面には、レチクルパターン12が画像センサの視野範囲の大きさと同等の間隔で密に配置されている領域と、これより広がった間隔で粗に配置されているレチクルパターン未形成領域13とが混在している。レチクルパターンが密に配置されている領域で画像センサを走査した場合には各視野範囲に少なくとも1個のレチクルパターン12が取り込まれるため、従来技術の項で述べたようにその都度位置ずれを補正することができる。しかし、画像センサがレチクルパターン未形成領域13を走査したときには視野範囲にレチクルパターンを取り込むことができないため位置ずれの補正を行うことができず、レチクルパターンが存在する別の領域にまで走査位置を大きく変化させなければならない。パターン配置の偏りが大きいレチクルでは、数個乃至数十個の視野範囲に相当する距離だけ画像センサの走査位置を変化させる場合が生じ、位置ずれ量が蓄積されて大きくなる。
【0008】
通常のパターン検査装置が有するずれ補正機構ではずれ量の補正限界値があり、パターン配置の偏りが大きいレチクルでは位置ずれ量がこの補正限界値を越える場合が生じてパターン検査精度が低下するという問題があった。
【0009】
そこで本発明は、レチクルパターンと検査パターンとの間の位置ずれを補正することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決は、レチクル表面を画像センサで走査し該画像センサの視野範囲にレチクルパターンを取り込むとともに該画像センサの走査位置を検出し、検出された走査位置に基づいて記憶媒体から検査パターンを読み出し、該レチクルパターンと該検査パターンを比較するレチクルパターン検査方法において、該レチクル表面で該視野範囲より大きな面積を有するレチクルパターン未形成領域にあらかじめ位置ずれ補正パターンを形成するとともに、該記録媒体に該位置ずれ補正パターンと対応した位置ずれ検査パターンを格納しておき、該画像センサの視野範囲に該位置ずれ補正パターンが取り込まれたとき、該記録媒体から対応する位置ずれ検査パターンを読み出して比較し、その結果に基づいてレチクルパターンと検査パターンの位置ずれを補正することを特徴とするレチクルパターン検査方法、
あるいは、該レチクルパターン未形成領域を該画像センサの視野範囲と同等の大きさを有する複数の小領域に区分し、各小領域に該位置ずれ補正パターンを形成したことを特徴とする上記レチクルパターン検査方法、
あるいは、該位置ずれ補正パターンの幅を、被露光基板上に該位置ずれ補正パターンを縮小投影露光したときに得られる転写幅がパターン解像可能な最小線幅より小さくなるように設定することを特徴とする上記レチクルパターン検査方法によって達成される。
【0011】
本発明では、画像センサがレチクルパターン未形成領域を走査したときその視野範囲に位置ずれ補正パターンを取り込むことができ、記録媒体から読み出した位置ずれ検査パターンと比較することにより位置ずれを補正することが可能となる。従って、レチクルパターン未形成領域が画像センサの視野範囲より充分大きい場合であってもレチクルパターンと検査パターンの間の位置ずれが蓄積されることがなく、パターン配置の偏りにかかわらずパターン検査精度を維持することができる。
【0012】
また、位置ずれ補正パターンを画像センサの視野範囲と同等の間隔で配置すると、画像センサを走査したときいずれの視野範囲にも必ず位置ずれ補正パターンが取り込まれるので確実に位置ずれを補正することができる。
【0013】
また、位置ずれ補正パターンを被露光基板上に転写したときの転写幅がパターン解像可能な最小線幅より小さくなるように設定すれば、位置ずれ補正パターンは実際には被露光基板上に転写されることがない。従って、被露光基板に転写されるレチクルパターンに影響を与えることなく位置ずれの補正を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施例を説明するレチクルの平面図であり、点線で囲まれた領域はパターン検査装置に装着される画像センサの視野範囲の大きさを示している。同図に示したレチクルは図5と同一のレチクルパターン配置を有しており、中央付近には画像センサの視野範囲より充分大きなレチクルパターン未形成領域13が存在する。図3に示したパターン検査装置を用いて上記レチクルを検査する場合には、レチクルパターン未形成領域13を画像センサ5の視野範囲と同等の大きさの小領域に区分し各小領域に位置ずれ補正パターン14を形成する。位置ずれ補正パターン14は、図1中の拡大図に示したように、幅 1μm 、長さ5μm の棒状パターンを鍵状に組み合わせたものから成っている。なお、レチクルパターンは縮小投影露光装置を用いて半導体ウェーハ上のレジスト膜に 1/5倍で縮小投影露光されるものとし、このときのレジスト膜のパターン解像可能な最小線幅を 0.3μm とする。
【0015】
次に、図1〜図3を参照してパターン検査方法について説明する。最初に、レチクル2の表面で画像センサ5の視野範囲が右下端部の小領域と重なる位置にステージ1を移動させ、この小領域内のレチクルパターン12を画像センサ5に取り込んで画像処理部7へ送る。画像処理部7では取り込んだレチクルパターン12をビットマップに変換し比較部8へ送る。一方、ステージ1の走査位置はレーザ測長器等を用いた走査位置検出部9により検出され検査パターン読出部10に送られる。
【0016】
ディスク装置11にはレチクルパターンの設計データから作成された検査パターンとともに、レチクルパターン未形成領域13に形成された位置ずれ補正パターンと対応する位置ずれ検査パターンが格納されており、検査パターン読出部10は走査位置検出部9から送られてきたステージ1の走査位置に基づいてディスク装置11の読出アドレスを決め検査パターンあるいは位置ずれ補正パターンを読み出すようにする。例えば、画像センサ5の視野範囲がレチクル表面の右下端部に位置している小領域と重なったときのステージ1の走査位置を基準走査位置に選び、この基準走査位置からの変位に応じて読出アドレスをずらして検査パターンの読み出しを行うようにすれば、画像センサ5がこの小領域内のレチクルパターンを取り込んだとき、検査パターン読出部10はディスク装置11の先頭の読出アドレスから始まって順に小領域に対応する分の検査パターンを読み出すことになる。検査パターン読出部10は読み出した検査パターンをビットマップに変換して比較部8に送る。比較部8では、画像センサ5から取り込まれたレチクルパターンとディスク装置11から読みだした検査パターンを重ね合わせてビット単位で比較し位置ずれの補正を行うとともにパターンの一致不一致を調べて欠陥の有無を判定する。
【0017】
ついで、駆動部6によってステージ1を走査し画像センサ5の視野範囲を隣接する小領域に移動させる。このとき、ステージ1の走査位置が走査位置検出部9で検出され検査パターン読出部10に送られる。検査パターン読出部10はステージ1の走査位置の変化に対応した分だけ読出アドレスをずらしてディスク装置11から検査パターンの読み出しを行い、前述と同様な過程でパターン検査を行う。レチクル2の表面の右下端部から左へ下から上へ画像センサ5を走査しながら各小領域ごとにパターン検査を繰り返し行う。
【0018】
画像センサ5がレチクル2の中央部分に位置しているパターン未形成領域13を走査したときには、視野範囲に位置ずれ補正パターンが取り込まれ、同時にディスク装置11から対応する位置ずれ検査パターンが読み出される。そして、比較部8では、図2に示したように、位置ずれ補正パターン14と位置ずれ検査パターン15を重ね合わせてビット単位で比較する。位置ずれ補正パターン14を構成する2つの棒状パターンはそれぞれ水平方向及び垂直方向に並行に配置されているので、重ね合わせたときにX方向とY方向へのずれ量を容易に読み取ることができ、読み取ったずれ量に基づいて位置ずれを補正する。画像センサ5が隣接する小領域へ移動する都度上述のようにして位置ずれを補正すれば、レチクルパターン未形成領域13の大きさにかかわらず位置ずれ量が蓄積されることがなくレチクル表面の全てのレチクルパターンについて検査を行うことができる。
【0019】
上記レチクルパターンを縮小投影露光装置によりレジスト膜の形成された半導体ウェーハに転写したとき、位置ずれ補正パターンの転写幅は 0.2μm となる。これはレジスト膜の解像可能な最小線幅 0.3μm より小さく、従って、位置ずれ補正パターン14はレジスト膜に転写されることがない。以上のように、位置ずれ補正パターンをレジスト膜へ転写したときに得られる転写幅がパターン解像可能な最小線幅より小さくなるようにすれば、レジスト膜に転写されるレチクルパターンに影響を与えることなく位置ずれの補正を行うことができる。
【0020】
また、本実施例では、位置ずれ補正パターンを画像センサの視野範囲と同等の間隔で配置し、いずれの視野範囲にも必ず位置ずれ補正パターンを取り込むことができるようにしたが、位置ずれ量を補正限界値以内に収めることができるのであれば、例えば、視野範囲一つおきに位置ずれ補正パターンを配置するようにしても同様な効果を得ることができる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、レチクルパターンの配置密度の偏りにかかわらずレチクルパターンと検査パターンの位置ずれを確実に補正することができるので、パターン検査精度の向上を図る上で有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を説明するレチクルの平面図
【図2】 位置ずれ補正パターンと位置ずれ検査パターンのずれを示す図
【図3】 パターン検査装置を示すブロック図
【図4】 従来のパターン検査方法を説明するレチクルの平面図
【図5】 従来のパターン検査方法の問題点を説明するレチクルの平面図
【符号の説明】
1 ステージ 9 走査位置検出部
2 レチクル 10 検査パターン読出部
3 光源 11 ディスク装置
4 光学系 12 レチクルパターン
5 画像センサ 13 レチクルパターン未形成領域
6 駆動部 14 位置ずれ補正パターン
7 画像処理部 15 位置ずれ検査パターン
8 比較部
【発明の属する技術分野】
本発明はレチクルパターン検査方法に関する。
半導体集積回路のパターン形成工程で用いられる縮小投影露光装置では、レチクル上に形成された1〜数チップ分のレチクルパターンを1/5 程度に縮小して半導体ウェーハ上のレジスト膜に繰り返し転写するようにしている。そのためレチクルパターンに欠陥があった場合、パターン欠陥が繰り返して転写されることになり製品歩留りを大きく低下させる。従って、レチクルを使用する前にパターン検査を行ってパターン欠陥を排除する必要があるが、近年におけるパターンの微細化やチップ面積の増大によりパターン検査精度を維持することが著しく困難になっており検査方法の改善が望まれている。
【0002】
【従来の技術】
図3はレチクルパターンを検査するパターン検査装置を示すブロック図であり、1はステージ、2はレチクル、3は光源、4は光学系、5は画像センサ、6は駆動部、7は画像処理部、8は比較部、9は走査位置検出部、10は検査パターン読出部、11はディスク装置である。同図において、ステージ1上に固定されたレチクル2に対して光源3から光を照射すると、レチクル2を透過した光は光学系4を通してCCD等で構成される画像センサ5に取り込まれる。レチクル2の表面には多数のパターンで構成されるレチクルパターンが形成されている。図4はレチクルパターンの例を示したものである。同図に見られる個々のレチクルパターン12は、例えば、配線接続用のコンタクトホールパターンを表しており、また、図中点線で区分された小領域は画像センサ5の視野範囲を示している。レチクル2は5インチ角程度の大きさを有しているのに対して画像センサ5の視野範囲はCCDを用いた場合には 200μm 角程度と小さい。そのため、レチクル2を載せたステージ1を駆動部6でX方向及びY方向に走査し、以下に述べるようにレチクル2の表面の各小領域ごとにパターン検査を行う。
【0003】
最初に、図4に示したレチクル2の表面で画像センサ5の視野範囲が右下端部の小領域Aと重なる位置にステージ1を移動させ、小領域A内のレチクルパターン12を画像センサ5に取り込んで画像処理部7へ送る。画像処理部7では取り込んだレチクルパターンをビットマップに変換し比較部8へ送る。一方、ステージ1の走査位置はレーザ測長器等を用いた走査位置検出部9により検出され検査パターン読出部10に送られる。
【0004】
ディスク装置11にはレチクルパターンの設計データから作成された検査パターンが格納されており、検査パターン読出部10は走査位置検出部9から送られてきたステージ1の走査位置に基づいてディスク装置11の読出アドレスを決め検査パターンを読み出す。例えば、画像センサ5の視野範囲が小領域Aと重なったときのステージ1の走査位置を基準走査位置に選び、この基準走査位置からの変位に応じて読出アドレスをずらして検査パターンの読み出しを行うようにすれば、画像センサ5が小領域A内のレチクルパターンを取り込んだとき、検査パターン読出部10はディスク装置11の先頭の読出アドレスから始まって順に小領域Aに対応する分の検査パターンを読み出すことになる。検査パターン読出部10は読み出した検査パターンをビットマップに変換して比較部8に送る。比較部8では画像センサ5から取り込まれたレチクルパターンとディスク装置11から読み出した検査パターンを重ね合わせてビット単位で比較し一致不一致を調べて欠陥の有無を判定する。
【0005】
小領域A内のレチクルパターンの検査が完了した後、駆動部6によってステージ1を走査し画像センサ5の視野範囲を小領域Aに隣接する小領域Bと重なる位置に移動させる。このとき、ステージ1の走査位置が走査位置検出部9で検出され検査パターン読出部10に送られる。検査パターン読出部10はステージ1の走査位置の変化に対応した分だけ読出アドレスをずらしてディスク装置11から検査パターンの読み出しを行い、前述と同様な過程でパターン検査を行う。図4に示したレチクル1の右下端部から矢印方向に沿って画像センサ5の視野範囲を次々に移動させながらレチクル表面の全ての小領域について上述のパターン検査を繰り返し行う。
【0006】
上述のパターン検査方法においてステージ1の走査位置の検出に誤差があった場合、画像センサ5から取り込んだレチクルパターンとディスク装置11から読み出した検査パターンのビットマップ像の間に位置ずれが生じることになる。このような位置ずれはパターン検査精度を低下させる原因となるが、走査位置の検出誤差を0にすることは不可能である。そのため、通常用いられるパターン検査装置ではレチクルパターンと検査パターン間の位置ずれを補正する補正機構を備えている。図4に示したレチクルでは画像センサの視野領域と同等の間隔でレチクルパターン12が配置されているため画像センサの走査位置にかかわらずその視野範囲にレチクルパターンを取り込むことができる。そのため、画像センサが隣接する視野範囲へ移動する都度上記補正機構を用いて位置ずれを補正しながらパターン検査を進めていくことが可能であり、レチクルが画像センサの視野範囲に比べて充分大きい場合でも位置ずれ量が蓄積されて大きくなることはない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、一般にレチクル表面にはパターンが偏って配置されている場合が多い。図5はこのようなレチクルパターンの例を示したものであり、図4と同一のものには同一番号を付した。同図に示したレチクル表面には、レチクルパターン12が画像センサの視野範囲の大きさと同等の間隔で密に配置されている領域と、これより広がった間隔で粗に配置されているレチクルパターン未形成領域13とが混在している。レチクルパターンが密に配置されている領域で画像センサを走査した場合には各視野範囲に少なくとも1個のレチクルパターン12が取り込まれるため、従来技術の項で述べたようにその都度位置ずれを補正することができる。しかし、画像センサがレチクルパターン未形成領域13を走査したときには視野範囲にレチクルパターンを取り込むことができないため位置ずれの補正を行うことができず、レチクルパターンが存在する別の領域にまで走査位置を大きく変化させなければならない。パターン配置の偏りが大きいレチクルでは、数個乃至数十個の視野範囲に相当する距離だけ画像センサの走査位置を変化させる場合が生じ、位置ずれ量が蓄積されて大きくなる。
【0008】
通常のパターン検査装置が有するずれ補正機構ではずれ量の補正限界値があり、パターン配置の偏りが大きいレチクルでは位置ずれ量がこの補正限界値を越える場合が生じてパターン検査精度が低下するという問題があった。
【0009】
そこで本発明は、レチクルパターンと検査パターンとの間の位置ずれを補正することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決は、レチクル表面を画像センサで走査し該画像センサの視野範囲にレチクルパターンを取り込むとともに該画像センサの走査位置を検出し、検出された走査位置に基づいて記憶媒体から検査パターンを読み出し、該レチクルパターンと該検査パターンを比較するレチクルパターン検査方法において、該レチクル表面で該視野範囲より大きな面積を有するレチクルパターン未形成領域にあらかじめ位置ずれ補正パターンを形成するとともに、該記録媒体に該位置ずれ補正パターンと対応した位置ずれ検査パターンを格納しておき、該画像センサの視野範囲に該位置ずれ補正パターンが取り込まれたとき、該記録媒体から対応する位置ずれ検査パターンを読み出して比較し、その結果に基づいてレチクルパターンと検査パターンの位置ずれを補正することを特徴とするレチクルパターン検査方法、
あるいは、該レチクルパターン未形成領域を該画像センサの視野範囲と同等の大きさを有する複数の小領域に区分し、各小領域に該位置ずれ補正パターンを形成したことを特徴とする上記レチクルパターン検査方法、
あるいは、該位置ずれ補正パターンの幅を、被露光基板上に該位置ずれ補正パターンを縮小投影露光したときに得られる転写幅がパターン解像可能な最小線幅より小さくなるように設定することを特徴とする上記レチクルパターン検査方法によって達成される。
【0011】
本発明では、画像センサがレチクルパターン未形成領域を走査したときその視野範囲に位置ずれ補正パターンを取り込むことができ、記録媒体から読み出した位置ずれ検査パターンと比較することにより位置ずれを補正することが可能となる。従って、レチクルパターン未形成領域が画像センサの視野範囲より充分大きい場合であってもレチクルパターンと検査パターンの間の位置ずれが蓄積されることがなく、パターン配置の偏りにかかわらずパターン検査精度を維持することができる。
【0012】
また、位置ずれ補正パターンを画像センサの視野範囲と同等の間隔で配置すると、画像センサを走査したときいずれの視野範囲にも必ず位置ずれ補正パターンが取り込まれるので確実に位置ずれを補正することができる。
【0013】
また、位置ずれ補正パターンを被露光基板上に転写したときの転写幅がパターン解像可能な最小線幅より小さくなるように設定すれば、位置ずれ補正パターンは実際には被露光基板上に転写されることがない。従って、被露光基板に転写されるレチクルパターンに影響を与えることなく位置ずれの補正を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施例を説明するレチクルの平面図であり、点線で囲まれた領域はパターン検査装置に装着される画像センサの視野範囲の大きさを示している。同図に示したレチクルは図5と同一のレチクルパターン配置を有しており、中央付近には画像センサの視野範囲より充分大きなレチクルパターン未形成領域13が存在する。図3に示したパターン検査装置を用いて上記レチクルを検査する場合には、レチクルパターン未形成領域13を画像センサ5の視野範囲と同等の大きさの小領域に区分し各小領域に位置ずれ補正パターン14を形成する。位置ずれ補正パターン14は、図1中の拡大図に示したように、幅 1μm 、長さ5μm の棒状パターンを鍵状に組み合わせたものから成っている。なお、レチクルパターンは縮小投影露光装置を用いて半導体ウェーハ上のレジスト膜に 1/5倍で縮小投影露光されるものとし、このときのレジスト膜のパターン解像可能な最小線幅を 0.3μm とする。
【0015】
次に、図1〜図3を参照してパターン検査方法について説明する。最初に、レチクル2の表面で画像センサ5の視野範囲が右下端部の小領域と重なる位置にステージ1を移動させ、この小領域内のレチクルパターン12を画像センサ5に取り込んで画像処理部7へ送る。画像処理部7では取り込んだレチクルパターン12をビットマップに変換し比較部8へ送る。一方、ステージ1の走査位置はレーザ測長器等を用いた走査位置検出部9により検出され検査パターン読出部10に送られる。
【0016】
ディスク装置11にはレチクルパターンの設計データから作成された検査パターンとともに、レチクルパターン未形成領域13に形成された位置ずれ補正パターンと対応する位置ずれ検査パターンが格納されており、検査パターン読出部10は走査位置検出部9から送られてきたステージ1の走査位置に基づいてディスク装置11の読出アドレスを決め検査パターンあるいは位置ずれ補正パターンを読み出すようにする。例えば、画像センサ5の視野範囲がレチクル表面の右下端部に位置している小領域と重なったときのステージ1の走査位置を基準走査位置に選び、この基準走査位置からの変位に応じて読出アドレスをずらして検査パターンの読み出しを行うようにすれば、画像センサ5がこの小領域内のレチクルパターンを取り込んだとき、検査パターン読出部10はディスク装置11の先頭の読出アドレスから始まって順に小領域に対応する分の検査パターンを読み出すことになる。検査パターン読出部10は読み出した検査パターンをビットマップに変換して比較部8に送る。比較部8では、画像センサ5から取り込まれたレチクルパターンとディスク装置11から読みだした検査パターンを重ね合わせてビット単位で比較し位置ずれの補正を行うとともにパターンの一致不一致を調べて欠陥の有無を判定する。
【0017】
ついで、駆動部6によってステージ1を走査し画像センサ5の視野範囲を隣接する小領域に移動させる。このとき、ステージ1の走査位置が走査位置検出部9で検出され検査パターン読出部10に送られる。検査パターン読出部10はステージ1の走査位置の変化に対応した分だけ読出アドレスをずらしてディスク装置11から検査パターンの読み出しを行い、前述と同様な過程でパターン検査を行う。レチクル2の表面の右下端部から左へ下から上へ画像センサ5を走査しながら各小領域ごとにパターン検査を繰り返し行う。
【0018】
画像センサ5がレチクル2の中央部分に位置しているパターン未形成領域13を走査したときには、視野範囲に位置ずれ補正パターンが取り込まれ、同時にディスク装置11から対応する位置ずれ検査パターンが読み出される。そして、比較部8では、図2に示したように、位置ずれ補正パターン14と位置ずれ検査パターン15を重ね合わせてビット単位で比較する。位置ずれ補正パターン14を構成する2つの棒状パターンはそれぞれ水平方向及び垂直方向に並行に配置されているので、重ね合わせたときにX方向とY方向へのずれ量を容易に読み取ることができ、読み取ったずれ量に基づいて位置ずれを補正する。画像センサ5が隣接する小領域へ移動する都度上述のようにして位置ずれを補正すれば、レチクルパターン未形成領域13の大きさにかかわらず位置ずれ量が蓄積されることがなくレチクル表面の全てのレチクルパターンについて検査を行うことができる。
【0019】
上記レチクルパターンを縮小投影露光装置によりレジスト膜の形成された半導体ウェーハに転写したとき、位置ずれ補正パターンの転写幅は 0.2μm となる。これはレジスト膜の解像可能な最小線幅 0.3μm より小さく、従って、位置ずれ補正パターン14はレジスト膜に転写されることがない。以上のように、位置ずれ補正パターンをレジスト膜へ転写したときに得られる転写幅がパターン解像可能な最小線幅より小さくなるようにすれば、レジスト膜に転写されるレチクルパターンに影響を与えることなく位置ずれの補正を行うことができる。
【0020】
また、本実施例では、位置ずれ補正パターンを画像センサの視野範囲と同等の間隔で配置し、いずれの視野範囲にも必ず位置ずれ補正パターンを取り込むことができるようにしたが、位置ずれ量を補正限界値以内に収めることができるのであれば、例えば、視野範囲一つおきに位置ずれ補正パターンを配置するようにしても同様な効果を得ることができる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、レチクルパターンの配置密度の偏りにかかわらずレチクルパターンと検査パターンの位置ずれを確実に補正することができるので、パターン検査精度の向上を図る上で有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を説明するレチクルの平面図
【図2】 位置ずれ補正パターンと位置ずれ検査パターンのずれを示す図
【図3】 パターン検査装置を示すブロック図
【図4】 従来のパターン検査方法を説明するレチクルの平面図
【図5】 従来のパターン検査方法の問題点を説明するレチクルの平面図
【符号の説明】
1 ステージ 9 走査位置検出部
2 レチクル 10 検査パターン読出部
3 光源 11 ディスク装置
4 光学系 12 レチクルパターン
5 画像センサ 13 レチクルパターン未形成領域
6 駆動部 14 位置ずれ補正パターン
7 画像処理部 15 位置ずれ検査パターン
8 比較部
Claims (3)
- レチクル表面を画像センサで走査し該画像センサの視野範囲にレチクルパターンを取り込むとともに該画像センサの走査位置を検出し、検出された走査位置に基づいて記憶媒体から検査パターンを読み出し、該レチクルパターンと該検査パターンを比較するレチクルパターン検査方法において、
該レチクル表面で該視野範囲より大きな面積を有するレチクルパターン未形成領域にあらかじめ位置ずれ補正パターンを形成するとともに、該記録媒体に該位置ずれ補正パターンと対応した位置ずれ検査パターンを格納しておき、
該画像センサの視野範囲に該位置ずれ補正パターンが取り込まれたとき、該記録媒体から対応する位置ずれ検査パターンを読み出して比較し、その結果に基づいてレチクルパターンと検査パターンの位置ずれを補正することを特徴とするレチクルパターン検査方法。 - 該レチクルパターン未形成領域を該画像センサの視野範囲と同等の大きさを有する複数の小領域に区分し、各小領域に該位置ずれ補正パターンを形成したことを特徴とする請求項1記載のレチクルパターン検査方法。
- 該位置ずれ補正パターンの幅を、被露光基板上に該位置ずれ補正パターンを縮小投影露光したときに得られる転写幅がパターン解像可能な最小線幅より小さくなるように設定することを特徴とする請求項1記載のレチクルパターン検査方法。
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