JP3681682B2 - 光ディスク装置、半導体集積回路及びトラック外れ検出方法 - Google Patents

光ディスク装置、半導体集積回路及びトラック外れ検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、同心円状あるいは、螺旋状の情報トラックを有する光ディスクに対して情報の記録あるいは再生を行う光ディスク装置、半導体集積回路及びトラック外れ検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CD(Compact Disc)やMD(Mini Disc)等のように、同心円状あるいは、螺旋状の情報トラックを有する光ディスクに対して情報の記録あるいは再生を行う光ディスク装置が開発されている。これらの光ディスク装置では、光ディスクに情報を記録する、あるいは光ディスクから情報を読み出すために、光ピックアップが照射する光ビームを情報トラックに追従させる、トラッキングサーボが必須である。また、外部からの振動など、何らかの要因によって、トラッキングサーボが外れた場合は、これを検出し、再度トラッキングサーボ引き込みを行うなどの保護処理もまた大切な機能として存在している。従来のトラック外れを検出する方法としては、例えば、特許第3067429号に開示されているものがある。この従来の光ディスク装置は、情報トラックと光ビームのずれを示すトラッキング誤差信号を正の比較値及び負の比較値と比較し、トラッキング誤差信号の振幅が正の比較値を超える、あるいは負の比較値より小さくなることを検出し、トラック外れを検出している。
【0003】
また、近年デジタル信号処理技術が進み、トラッキング誤差信号や、そのもととなる信号をアナログデジタル変換し、デジタル処理によってトラッキングサーボやトラック外れ検出を行うことが可能になっている。
【0004】
以下、図面を用いて従来の光ディスク装置について説明する。図6は、従来の光ディスク装置のブロック図である。図6において、61は情報が記録されている、あるいは情報を記録する情報トラックを有する光ディスクである。62は光ピックアップであり、光ビームを集光し光ディスク61に照射する対物レンズ63と、対物レンズ63を光ディスク61の径方向に移動させるトラッキングアクチュエータ64と、光ディスク61からの反射光を電気信号に変換するフォトディテクタ65とを有する。66は光ピックアップ62が出力する電気信号から、光ビームと情報トラックの径方向での位置ずれを示すトラッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号生成回路(以下「TE生成回路」という)、67はTE生成回路66が出力するトラッキング誤差信号の高周波成分を減衰させ出力する低域通過フィルタ、68は低域通過フィルタ67の出力をアナログデジタル変換するアナログデジタル変換器、69はアナログデジタル変換器68によってデジタル化されたトラッキング誤差信号に対し、デジタル処理により位相補償および低域補償を施し出力するトラッキングループフィルタ、610は同じくアナログデジタル変換器68によってデジタル化されたトラッキング誤差信号を入力し、振幅が大きいことを検出しトラック外れを検出するトラック外れ検出部、611はトラッキングループフィルタ69の出力をデジタルアナログ変換し出力するデジタルアナログ変換器、612はデジタルアナログ変換器611の出力を増幅し、トラッキングアクチュエータ64に供給するドライブ回路である。
【0005】
トラッキングサーボをかけるに際し、光ピックアップ62は、対物レンズ63を介して光ビームを光ディスク61に照射し、反射光をフォトディテクタ65にて電気信号に変換し、TE生成回路66に出力する。TE生成回路66では、入力した電気信号に対し、所定の処理を施し、トラッキング誤差信号を生成する。トラッキング誤差信号の生成方法は、例えば、3ビーム法やプッシュプル法などが知られている。TE生成回路66が出力するトラッキング誤差信号は、低域通過フィルタ67にて所定のカットオフ周波数以上の高周波成分が除去され、アナログデジタル変換器68に入る。アナログデジタル変換器68は、入力した信号をアナログデジタル変換し、トラッキングループフィルタ69とトラック外れ検出部610に出力する。トラッキングループフィルタ69は入力した信号の低域補償および位相補償を行い、デジタルアナログ変換器611に出力する。デジタルアナログ変換器611は、入力した信号をデジタルアナログ変換してドライブ回路612に出力し、ドライブ回路612は入力した信号を増幅しトラッキングアクチュエータ64に出力する。トラッキングアクチュエータ64は入力した信号に従い対物レンズ63を光ディスク61の径方向に移動させる。この結果、対物レンズ63が出射する光ビームは光ディスク61上の情報トラックを追従する。
【0006】
低域通過フィルタ67のカットオフ周波数は、2つの観点から設定することが一般的である。一つは、アナログデジタル変換器68のサンプリング周波数の1/2以上の周波数成分を除去する、いわゆるアンチエリアシングフィルタとしての役割である。例えば、アナログデジタル変換器68のサンプリング周波数が176.4kHzであった場合、88.2kHz以上の周波数の信号がアナログデジタル変換器68に入ると、変換結果であるデジタル化されたトラッキング誤差信号の波形が入力であるトラッキング誤差信号の波形と違うものになってしまう。これを防ぐため88.2kHz以上の周波数成分を除去するのがアンチエリアシングフィルタの役目である。
【0007】
2つめは、トラッキング誤差信号に含まれるノイズ成分の除去である。例えばCDの場合、情報トラックは凹凸であるピットによって形成される。光ディスク61を回転させた状態でピット列からの反射光を観察すると、光ビームが情報トラック上にある場合、ピットの凹凸によって反射光量が変化し、100kHzから720kHz程度の高い周波数成分が観察される。トラッキング誤差信号を生成するにあたって、この高周波成分はノイズになるため、この成分を除去する必要がある。後段のトラッキングループフィルタ69は位相補償を行うために1次の高域通過フィルタを有し、周波数が高いほどゲインが高くなることが一般的であり、高い周波数のノイズの影響は大きい。このため、低域通過フィルタ67のカットオフ周波数は、トラッキングサーボの位相余裕が十分にとれる最低限の低い周波数(例えば、十数kHz以下)に設定していた。
【0008】
トラック外れ検出部610は、アナログデジタル変換器68によってデジタル化されたトラッキング誤差信号の振幅を監視し、振幅が大きくなった場合にトラック外れと判断し、トラック外れ信号を出力する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような構成をとった場合、低域通過フィルタ67によって、トラック外れが正しく検出できない場合があった。トラッキングサーボ実施中に外部からの衝撃などによりトラッキングサーボが外れると、トラッキングアクチュエータ64を駆動する信号が異常になり、対物レンズ63が径方向に高速に長距離移動することが多い。この結果光ビームと情報トラックの相対速度が上がり、トラッキング誤差信号の周波数が数十kHz程度に高くなり、低域通過フィルタ67によりアナログデジタル変換器68に入るトラッキング誤差信号の振幅が小さくなる。トラック外れ検出部610ではトラッキング誤差信号の振幅が大きい場合にトラック外れ検出とするため、振幅が小さいトラッキング誤差信号を入力した場合、トラック外れを検出できない。
【0010】
図7に従来のトラック外れ検出部610の動作説明図を示す。図7(A)は、トラック外れ検出部610の入力信号、図7(B)は、入力信号の振幅が大きいことを示す信号で、入力信号が正の閾値TH1より大きい、あるいは、負の閾値TH2より小さい場合にHになる。周波数が高くなると、低域通過フィルタ67の影響により、入力信号の振幅が小さくなり、トラッキングサーボが外れているのにも関わらず、振幅が大きいことを示す信号(B)がLのままになっていることがわかる。
【0011】
本発明の目的は、トラック外れの正確な検出を可能にする光ディスク装置、半導体集積回路及びトラック外れ検出方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の光ディスク装置は、集光手段を径方向に移動させるトラッキングアクチュエータを有し、光ディスクに対して集光手段を介して光ビームを照射し、反射光を電気信号に変換して出力する光ピックアップと、光ピックアップが出力する電気信号から光ビームと光ディスク上の情報が記録されている、あるいは情報を記録する情報トラックとの径方向の位置ずれを示すトラッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号生成手段と、トラッキング誤差信号の高周波成分を除去するアンチエリアシングフィルタと、入力信号をアナログデジタル変換するアナログデジタル変換手段と、アンチエリアシングフィルタを 介してアナログデジタル変換手段に入力されアナログデジタル変換されたトラッキング誤差信号を入力し光ビームを情報トラックに追従させるようにトラッキングアクチュエータを駆動するトラッキングサーボ手段と、アンチエリアシングフィルタを介さずにアナログデジタル変換手段に入力されアナログデジタル変換されたトラッキング誤差信号の振幅から光ビームが情報トラックを追従していない状態を検出し、トラック外れ信号を出力するトラック外れ検出手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、低域通過フィルタの入力をデジタル信号とする場合、トラッキング誤差信号の周波数が高くなり、アンチエリアシングフィルタによって振幅が減衰するような場合においても、トラック外れ検出手段には、アンチエリアシングフィルタを介さずに、アナログデジタル変換手段によりアナログデジタル変換したトラッキング誤差信号を入力することにより、アンチエリアシングフィルタによる振幅減少に伴うトラック外れの誤検出を防止し、正確なトラック外れ検出が可能となる。
【0014】
本発明の半導体集積回路は、上記本発明の光ディスク装置に適用する半導体集積回路であって、トラッキング誤差信号の高周波成分を除去するアンチエリアシングフィルタを介して入力されるトラッキング誤差信号をアナログデジタル変換する第1のデジタルアナログ変換回路と、アンチエリアシングフィルタを介さずに入力されるトラッキング誤差信号をアナログデジタル変換する第2のデジタルアナログ変換回路と、第1のデジタルアナログ変換回路で変換されたトラッキング誤差信号を入力し光ビームを情報トラックに追従させるように光ディスク装置のトラッキングアクチュエータを駆動するトラッキングサーボ回路と、第2のデジタルアナログ変換回路で変換されたトラッキング誤差信号の振幅から光ビームが情報トラックを追従していない状態を検出し、トラック外れ信号を出力するトラック外れ検出回路とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明のトラック外れ検出方法は、トラッキング制御に不要な高周波が除去されていない信号をアナログデジタル変換して第 1 の信号とする工程と、前記第 1 の信号の振幅に基づいてトラック外れを検出する工程と、前記トラッキング制御に不要な高周波を除去した後の信号をアナログデジタル変換して第2の信号とする工程と、前記第2の信号を基にトラッキング制御をする工程とを有することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の参考例
以下、本発明の第1の参考例について、図面を用いて説明する。図1は、第1の参考例における光ディスク装置のブロック図である。図1において、11は情報が記録されている、あるいは、情報を記録する情報トラックを有する光ディスクである。12は光ピックアップであり、光ビームを光ディスク11上に集光する対物レンズ13と、対物レンズ13を径方向に移動させるトラッキングアクチュエータ14と、光ディスク11の反射光を電気信号に変えて出力するフォトディテクタ15とを有する。16はフォトディテクタ15の出力する電気信号から第1のトラッキング誤差信号TE1を生成するトラッキング誤差信号生成回路(以下「TE生成回路」という)、17はTE生成回路16が出力する第1のトラッキング誤差信号TE1を入力し、アナログデジタル変換器18のサンプリング周波数の1/2以上の周波数の信号を除去し、第2のトラッキング誤差信号TE2として出力するアンチエリアシングフィルタ、18は第2のトラッキング誤差信号TE2をアナログデジタル変換するアナログデジタル変換器、19はアナログデジタル変換された第2のトラッキング誤差信号についてカットオフ周波数以上の信号成分を減衰させ、第3のトラッキング誤差信号TE3として出力する低域通過フィルタ、110は第3のトラッキング誤差信号TE3に対し、位相補償、低域補償を施し出力するトラッキングループフィルタ、111はアナログデジタル変換器18が出力するデジタル化された第2のトラッキング誤差信号の振幅を観察し、振幅が大きくなったことを検出してトラック外れ信号を出力するトラック外れ検出部、112はトラッキングループフィルタ110の出力をデジタルアナログ変換するデジタルアナログ変換器、113はデジタルアナログ変換器112の出力を増幅し、トラッキングアクチュエータ14に供給するドライブ回路である。
【0017】
光ディスク11から情報を読み出す、あるいは、情報を書き込むにあたり、トラッキングサーボをかける際、この光ディスク装置は、対物レンズ13を介して光ビームを光ディスク11に照射する。光ディスク11に反射した光ビームは、フォトディテクタ15によって電気信号に変換され、光ピックアップ12から出力される。TE生成回路16では、光ピックアップ12が出力する電気信号から第1のトラッキング誤差信号TE1を生成する。トラッキング誤差信号の生成は、例えば、接線方向に2分割されたフォトディテクタの各素子の出力の差から生成するプッシュプル法や、情報を読み出すメインの光ビームの前後にトラッキング誤差信号を生成するためのサブビームを設け、2つのサブビームに対する反射光を2つのフォトディテクタで受光し、これらのフォトディテクタの受光量の差からトラッキング誤差信号を生成する3ビーム法などの方法がある。本発明はトラッキング誤差信号生成の方法について特に規定するものではない。
【0018】
TE生成回路16から出力された第1のトラッキング誤差信号TE1は、アンチエリアシングフィルタ17によってアナログデジタル変換器18のサンプリング周波数の1/2以上の成分を除去される。例えば、アナログデジタル変換器18のサンプリング周波数が178.4kHzの場合、アンチエリアシングフィルタ17のカットオフ周波数は40〜60kHz程度(1次フィルタの場合)にしておく。このカットオフ周波数は、1次LPFでは、fc=89.2kHz(178.4kHzの1/2)で−3dBの減衰量となり、相当量の高周波信号がもれこむため、ここではこれを避けてある程度低い周波数に設定している。
【0019】
デジタル化された第2のトラッキング誤差信号は、低域通過フィルタ19とトラック外れ検出部111に入る。低域通過フィルタ19では、後段のトラッキングループフィルタ110による処理に必要な分だけ帯域制限を行い、第3のトラッキング誤差信号TE3として出力する。低域通過フィルタ19のカットオフ周波数は、トラッキングサーボループの位相余裕が十分とれる程度の低い周波数に設定する(数〜十数kHz程度)。このことにより、トラッキングループフィルタ110のデジタル演算の飽和を防止することができ、また、不要な駆動信号をおさえることにより、光ディスク装置の消費電力を下げることができる。
【0020】
トラッキングループフィルタ110の出力はデジタルアナログ変換器112によってデジタルアナログ変換され、ドライブ回路113に入る。ドライブ回路113は、入力した信号を増幅し、トラッキングアクチュエータ14に供給する。トラッキングアクチュエータ14は入力した信号に従い、対物レンズ13を径方向に移動させる。この結果、対物レンズ13から出射される光ビームは、情報トラックを追従する。
【0021】
トラック外れ検出部111は、低域通過フィルタ19によって帯域制限されていないトラッキング誤差信号から、トラック外れを検出する。トラック外れ検出部111に入力するトラッキング誤差信号は、アンチエリアシングフィルタ17によってのみ帯域制限されるため、例えば、アンチエリアシングフィルタ17のカットオフ周波数を40kHzとすると、トラッキング誤差信号の周波数が40kHz程度までは振幅が減衰することがない。図2にトラック外れ検出部111の動作説明図を示す。(A)はトラック外れ検出回路111の入力信号、(B)は振幅が大きくなったことを示す信号、(C)は振幅が大きい時間長を測定するカウンタ出力、(D)はトラック外れ検出信号である。
【0022】
トラック外れ検出部111は、入力した信号を正の閾値TH1、負の閾値TH2と比較し、入力信号が正の閾値TH1より大きい、あるいは負の閾値TH2より小さい場合にHになるような信号を生成する(波形(B))。次に、波形(B)がHの期間のみ、所定周期でインクリメントするカウンタを設け、振幅が大きい期間の長さを測定する(C)。カウンタは、所定時間T毎にリセットすることにより、所定時間Tにおける振幅が大きい期間の長さを算出する。このカウンタ出力を閾値TH3と比較し、前回の測定期間Tにおいて振幅が大きい期間の長さ(カウンタ出力値)が閾値TH3より大きくなった場合にトラック外れ信号(D)をH(ハイレベル)とする。トラッキング誤差信号の周波数が高くなっても振幅が減衰しないため、正しくトラック外れを検出することができていることがわかる。
【0023】
以上説明したように、第1の参考例によれば、トラッキングループフィルタ110の前段におかれた低域通過フィルタ19の入力信号を用いてトラック外れを検出することにより、トラック外れによってトラッキング誤差信号の周波数が高くなった場合においても、正確にトラック外れを検出することが可能となる。
【0024】
第1の実施の形態)
次に、本発明の実施の形態について説明する。第1の実施の形態は、トラック外れ検出をトラッキング誤差信号の振幅で行う場合、アナログデジタル変換の結果必要なものは、振幅情報のみであり、波形情報は不要である点に着目したものである。
【0025】
図3に第1の実施の形態における光ディスク装置のブロック図を示す。図3において、31はTE生成回路16の出力するトラッキング誤差信号TE1をアナログデジタル変換し、トラック外れ検出部111に出力するアナログデジタル変換器である。その他の11〜19および110〜113は第1の参考例と同様の働きをする。
【0026】
第1の実施の形態では、第1の参考例に対し、トラック外れ検出部111に入る信号として、TE生成回路16が出力するトラッキキング誤差信号TE1を新たに設けたアナログデジタル変換器31で変換した信号を用いていることが特徴である。
【0027】
アナログデジタル変換器31の前には、アンチエリアシングフィルタ17を配置していない。これにより、アナログデジタル変換器31の入力信号の周波数がサンプリング周波数の1/2以上になると、出力波形は入力のアナログ信号とは異なったものになる。しかし、トラック外れ検出は振幅成分のみを用い、また、トラッキング誤差信号は通常単一周波数の信号ではないため、入力信号の振幅が、図2における閾値TH1、TH2以上になったかどうかは判断することができる。また、図2における所定時間Tを適切に選択することにより、トラック外れを検出することが可能である。
【0028】
以上、説明したように、第1の実施の形態によれば、アンチエリアシングフィルタ17を介さずにアナログデジタル変換した信号をトラック外れ検出部111に入力する構成とする事により、トラッキング誤差信号がアナログデジタル変換回路31のサンプリング周波数の1/2よりも高い周波数になった場合でも、振幅がアンチエリアシングフィルタ17によって減少することなく、正しくトラック外れを検出することが可能となる。
【0029】
なお、実施の形態では、アナログデジタル変換器を18と31の2つ備える様に記載したが、実際の光ディスク装置においては、1つのアナログデジタル変換器を時分割で使用することができる。このような構成にすると、低いコストで上記構成を実現することが可能である。
【0030】
また、図6の構成に対して本実施の形態の特徴とする構成を適用してもよい。すなわち、図6のトラック外れ検出部610に代えて、TE生成回路66の出力するトラッキング誤差信号をアナログデジタル変換するアナログデジタル変換器31と、アナログデジタル変換器31の出力信号を入力するトラック外れ検出部111とを設けることにより、上記同様、正しくトラック外れを検出することが可能となる。
【0031】
また、本実施の形態では、トラック外れ検出部111の前段に一切の低域通過フィルタを配置しない例について説明したが、従来例で触れたCDにおけるトラッキング誤差信号のように、本来のトラッキング誤差信号に、ピットによる高周波成分、いわゆるRF信号成分が混入する場合、これを除去するための高域遮断フィルタは別途必要になる。MDの記録可能ディスクのように連続溝で情報トラックが形成されている場合、トラッキング誤差信号にRF信号が混入することがないため、前述の高域遮断フィルタは不要である。さらに、上述のMDにおける情報トラックは、蛇行によりアドレス情報が記録されており、蛇行成分はトラッキング誤差信号にとってノイズとなるが、蛇行の変調度が非常に低いため、本発明で論じているトラック外れ検出には、実質的に影響を与えない。
【0032】
第2の参考例
次に第2の参考例について説明する。図4は、第2の参考例における光ディスク装置のブロック図である。図4において、41はアナログデジタル変換器18から入力されるデジタル化したトラッキング誤差信号に係数Kを乗算し出力する係数器、42は係数器41の出力信号を入力し、入力信号の振幅を測定し、振幅が所定値になるような係数Kを係数器41に設定する係数設定部である。その他の11〜19および110〜113は第1の参考例と同じ動作をする。
【0033】
第2の参考例の光ディスク装置は、トラック外れ検出を行うに先立ち、トラック外れ検出部111に入力するトラッキング誤差信号の振幅を所定の値にするよう、係数器41および係数設定部42を用いて振幅調整を行う。振幅調整を行うことにより、トラッキング誤差信号と閾値TH1、TH2の関係を一定に保つことができ、トラック外れ検出の精度を上げることができる。
【0034】
係数設定部42の動作について説明する。係数設定部42は、トラッキングサーボがかかっていない状態にて、係数器41の係数を1とし、入力した信号の振幅を測定、すなわち、最大値と最小値を求め、この差分を現在の振幅AMP1とする。次に、目標振幅AMP2を現在の振幅AMP1で除することにより、係数Kを求める。式に示すと、下記のようになる。
【0035】
K=AMP2/AMP1
求められた係数Kを係数器41に設定することにより、トラック外れ検出部111に入力するトラッキング誤差信号の振幅を目標振幅AMP2に調整することができる。
【0036】
トラック外れ検出部111では、入力した信号を正の閾値TH1および負の閾値TH2と比較し、トラック外れを検出する。トラッキングループフィルタ110に必要な帯域制限を行う前の信号に対して振幅調整を行っているため、トラッキング誤差信号の周波数が高くなっても入力信号の振幅が一定に保たれ、精度が高いトラック外れ検出を行うことができる。
【0037】
図4では、係数器41の出力が低域通過フィルタ19を介してループフィルタ110に入っている。トラッキングサーボループのゲインを一定に保つ、言い換えれば、トラッキングサーボループのゲイン交点を一定に保つためには、ループフィルタ110に入るトラッキング誤差信号の振幅を一定に保つことが有効である。この用途では、厳密には低域通過フィルタ19を通過後のトラッキング誤差信号の振幅調整を行うことが必要であるが、トラッキングサーボがかかっている間のトラッキング誤差信号はほぼ直流であり、低い周波数での低域通過フィルタ19のゲインはほぼ0dBであるため、低域通過フィルタ19の前段の信号振幅を目標振幅に調整しても実質的に効果は同じである。すなわち、本参考例では、トラック外れ検出を行うのに最適なトラッキング誤差信号を生成するのと同時に、トラッキングループフィルタ110を介して行われるトラッキングサーボループの演算においても有効なトラッキング誤差信号を生成することが可能となっている。
【0038】
以上説明したように、第2の参考例によれば、トラック外れ検出部11の前段に係数器41と係数設定部42からなるトラッキング誤差信号振幅調整手段を設けることにより、トラック外れ検出の精度があがり、また、トラッキング誤差信号振幅調整手段の出力を低域通過フィルタ19を介してループフィルタ110に供給することにより、トラッキングサーボループの動作安定化をも図ることができる。
【0039】
第3の参考例
上記の第1〜第2の参考例、第1の実施の形態では、TE生成回路16にてトラッキング誤差信号を生成した後に、アナログデジタル変換器を用いてアナログデジタル変換し、ループフィルタ演算やトラック外れ検出に用いたが、トラッキング誤差信号生成部をデジタル回路で構成することも可能である。3ビーム法やプッシュプル法では、2つ以上のフォトディテクタ素子からの信号をマトリクス演算することによりトラッキング誤差信号を生成するため、上記構成をとる場合、アナログデジタル変換器は対応する素子の数だけ必要となる。第3の参考例では、トラッキング誤差信号生成部をデジタル回路で構成した例について説明する。
【0040】
図5に、トラッキング誤差信号生成部をデジタル回路にて実現した第3の参考例における光ディスク装置のブロック図を示す。図5において、51は、トラッキング誤差信号生成のための2つの受光素子を備えるフォトディテクタ、52、54はフォトディテクタ51の出力からアナログデジタル変換器53、55のサンプリング周波数の1/2以上の周波数成分を除去するアンチエリアシングフィルタ、53、55はアンチエリアシングフィルタ52、54の出力をアナログデジタル変換するアナログデジタル変換器、56はアナログデジタル変換器53、55の出力を入力し、演算処理を施し、トラッキング誤差信号を生成するTE生成部である。11〜14、19および110〜113は第1の参考例の光ディスク装置と同様の働きをする。
【0041】
このように構成した場合も、トラック外れ検出部111には、低域通過フィルタ19の入力信号が入り、トラッキング誤差信号の周波数が高くなった場合にも、精度よくトラック外れを検出することが可能である。
【0042】
さらに、TE生成部56と、低域通過フィルタ19,トラック外れ検出部11との間に、図4と同様の係数器41と係数設定部42からなるトラッキング誤差信号振幅調整手段を設けることにより、トラック外れ検出の精度があがり、また、トラッキングサーボループの動作安定化をも図ることができる。
【0043】
また、これまでの説明では、アナログデジタル変換器およびデジタルアナログ変換器を用いて、トラッキングサーボの一部の処理をデジタル処理によって行う構成について説明したが、サーボループフィルタの前段に配置される低域通過フィルタの入力信号を用いてトラック外れ検出を行う構成であれば、すべてをアナログ処理で行ってもよい。例えば、図1や図4の構成において、アンチエリアシングフィルタ17とアナログデジタル変換器18とデジタルアナログ変換器112とを削除し、他の全ての構成要素がアナログ処理を行うように構成してもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、トラック外れを検出するトラック外れ検出手段に低域通過フィルタ通過前のトラッキング誤差信号を入力するようにしたことにより、トラック外れによりトラッキング誤差信号の周波数が高くなっても振幅が減衰しないため、正確なトラック外れ検出が可能となる。
【0045】
また、低域通過フィルタの入力をデジタル信号とする場合、トラッキング誤差信号の周波数が高くなり、アンチエリアシングフィルタによって振幅が減衰するような場合においても、トラック外れ検出手段には、アンチエリアシングフィルタを介さずに、アナログデジタル変換手段によりアナログデジタル変換したトラッキング誤差信号を入力することにより、アンチエリアシングフィルタによる振幅減少に伴うトラック外れの誤検出を防止し、正確なトラック外れ検出が可能となる
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の参考例における光ディスク装置のブロック図
【図2】 第1の参考例におけるトラック外れ検出部111の動作説明図
【図3】 本発明の実施の形態における光ディスク装置のブロック図
【図4】 第2の参考例における光ディスク装置のブロック図
【図5】 第3の参考例における光ディスク装置のブロック図
【図6】 従来の光ディスク装置のブロック図
【図7】 従来の光ディスク装置のトラック外れ検出部610の動作説明図
【符号の説明】
11 光ディスク
12 光ピックアップ
13 対物レンズ
14 トラッキングアクチュエータ
15 フォトディテクタ
16 トラッキング誤差信号生成回路
17 アンチエリアシングフィルタ
18 アナログデジタル変換器
19 低域通過フィルタ
110 トラッキングループフィルタ
111 トラック外れ検出部
112 デジタルアナログ変換器
113 ドライブ回路
31 アナログデジタル変換器
41 係数器
42 係数設定部
51 フォトディテクタ
52 アンチエリアシングフィルタ
53 アナログデジタル変換器
54 アンチエリアシングフィルタ
55 アナログデジタル変換器
56 トラッキング誤差信号生成部

Claims (3)

  1. 集光手段を径方向に移動させるトラッキングアクチュエータを有し、光ディスクに対して前記集光手段を介して光ビームを照射し、反射光を電気信号に変換して出力する光ピックアップと、
    前記光ピックアップが出力する電気信号から前記光ビームと前記光ディスク上の情報が記録されている、あるいは情報を記録する情報トラックとの径方向の位置ずれを示すトラッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号生成手段と、
    前記トラッキング誤差信号の高周波成分を除去するアンチエリアシングフィルタと、
    入力信号をアナログデジタル変換するアナログデジタル変換手段と、
    前記アンチエリアシングフィルタを介して前記アナログデジタル変換手段に入力されアナログデジタル変換されたトラッキング誤差信号を入力し前記光ビームを前記情報トラックに追従させるように前記トラッキングアクチュエータを駆動するトラッキングサーボ手段と、
    前記アンチエリアシングフィルタを介さずに前記アナログデジタル変換手段に入力されアナログデジタル変換されたトラッキング誤差信号の振幅から前記光ビームが前記情報トラックを追従していない状態を検出し、トラック外れ信号を出力するトラック外れ検出手段とを
    備えることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 請求項1記載の光ディスク装置に適用する半導体集積回路であって、
    トラッキング誤差信号の高周波成分を除去するアンチエリアシングフィルタを介して入力されるトラッキング誤差信号をアナログデジタル変換する第1のデジタルアナログ変換回路と、
    前記アンチエリアシングフィルタを介さずに入力されるトラッキング誤差信号をアナログデジタル変換する第2のデジタルアナログ変換回路と、
    前記第1のデジタルアナログ変換回路で変換されたトラッキング誤差信号を入力し光ビームを情報トラックに追従させるように前記光ディスク装置のトラッキングアクチュエータを駆動するトラッキングサーボ回路と、
    前記第2のデジタルアナログ変換回路で変換されたトラッキング誤差信号の振幅から前記光ビームが前記情報トラックを追従していない状態を検出し、トラック外れ信号を出力するトラック外れ検出回路とを
    備えることを特徴とする半導体集積回路。
  3. トラッキング制御に不要な高周波が除去されていない信号をアナログデジタル変換して第 1 の信号とする工程と、
    前記第 1 の信号の振幅に基づいてトラック外れを検出する工程と
    トラッキング制御に不要な高周波を除去した後の信号をアナログデジタル変換して第2の信号とする工程と、
    前記第2の信号を基にトラッキング制御をする工程と、
    を有することを特徴とするトラック外れ検出方法。
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