JP3680039B2 - 引き上げ式カーテン装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ひだ状部分が積み重なる状態に引き上げられる簡易な引き上げ式カーテン装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ひだ状部分が多段に積み重なる状態に引上げ可能に構成された従来の引上げ式カーテン装置aは、図18に示すように、付設されるべき窓部の横幅に略等しい長さに設定した直棒状の支持バーbを、窓開口部の上縁に沿ってブラケットを介して取り付け、該支持バーbの室内側の面部に、面状ファスナc,cを介してカーテンdの上縁部分を固定し、該カーテンdを吊下状態にすると共に、該支持バーbの一端にロック具eを固定してなるものであった。
【0003】
そして該支持バーbには、図19〜20に示すようにその長さ方向に沿って、ロック具eの固定側から支持バーの反対側に向けて所要間隔で案内リングfを固設すると共に、該案内リングfの数に相当する本数の昇降コードgの束hを、前記ロック具eに通し、その束を構成する昇降コードを、前記案内リングf毎に垂らし、該垂らした昇降コードgを、カーテンdの裏面において上下方向に所要間隔で設けた紐通しiに順次挿通せしめ、該昇降コードの下端をカーテンdの下端寄り部位に固定状態としてなるものであった。
【0004】
そして、前記ロック具eに挿通した昇降コードの束hを下方向に引くことにより、前記カーテンdを、図18に示すように、ひだ状部分mが積み重なる状態に引上げ可能となされており、所要の引上げ状態で、昇降コードgが前記ロック具eの係止作用によってロックされ、カーテンdがその引上げ状態で固定されるように構成されていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる構成の引上げ式カーテン装置によるときは、次のような問題点があった。
【0006】
(1) 引上げ式カーテンを付設しようとする窓開口部の幅は一定していないため、窓開口部の幅に応じて、それに見合う長さの支持バーをオーダーメイドで製作せざるを得なかった。かかることから、その支持バーの製造コストが高くつく問題があった。
【0007】
(2) 又、前記ロック具eを支持バーbの一端側に固定するには、該支持バーの断面形状がまちまちであることから、該ロック具の支持バーに対する止着部を、対象となる支持バーの断面形状に適合するように個別的に設計製作しなければならなかった。例えば、断面形状がコ字形を呈する支持バーと、断面形状がI字形を呈する支持バーとでは、止着部の構成を別異にしなければならず、又、断面形状が例えばコ字形を呈していても、その寸法が異なれば止着部を別異に構成せざるを得なかったために、ロック具が区々になり、その製造コストの上昇を招く問題があった。
【0008】
(3) 又、前記カーテンを定期的に洗濯せんとする場合は、該カーテンに取り付けられている昇降コードを前記支持バーに固設されている案内リングやロック具から取り外さなければならなかったが、その取り外しは非常に面倒であった。又洗濯後においては、各昇降コードをカーテンに所要に取り付け直さなければならず、この作業は、昇降コードを取り外す場合よりも一層面倒であった。
【0009】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、引き上げ式カーテン装置を付設せんとする窓開口部等の幅の違いに容易に応ずることができると共に、昇降コードをロックさせるロック具の止着部の構成を単純化でき、然も、カーテンの洗濯を容易に行うことのできる引き上げ式カーテン装置の提供を課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用する。
即ち本発明に係る引き上げ式カーテン装置は、長さ方向に移動し得るランナーが設けられたカーテンレールに着脱可能の支持杆を具える。該支持杆は、前記カーテンレールの長さに合わせて伸縮可能に構成されると共に、カーテンの上縁部分を着脱可能に支持するものであり、前記カーテンレールの長さに略合わせて長さ調節された状態で、その少なくとも一端側が、前記カーテンレールの一端部側に着脱可能に止着されるものとなされている。この止着により、支持杆の、カーテン長さ方向での移動が規制される。又該支持杆は、前記ランナーの所要のものに着脱可能に掛着し得る掛着片を有すると共に、該支持杆のいずれか一方の端部側には、ロック具を着脱可能に保持するホルダーが固定されている。又、前記カーテンの幅方向の少なくとも両側で昇降コードが上下方向に配置され、該昇降コードは、該カーテンに上下所要間隔で設けたコード挿通部に挿通せしめられ、その下端部がカーテンの所要部位に固定状態とされると共に、各昇降コードが、該カーテンの上縁部分に設けた案内部を挿通して、前記ホルダー側に延長せしめられ、全ての昇降コードが前記ロック具のコード案内路に挿通せしめられており、該コード案内路を通った昇降コードを下方に引くことによって、前記カーテンが、ひだ状部分が積み重なる状態に引き上げられる如くなされ、所要の引き上げ状態で、前記昇降コードが前記ロック具によりロックされることを特徴とするものである。
【0011】
又本発明に係る引き上げ式カーテン装置は、長さ方向に移動し得るランナーが設けられ且つ少なくとも一端部側に止着孔が設けられたカーテンレールに着脱可能の支持杆を具える。該支持杆は、前記カーテンレールの長さに合わせて伸縮可能に構成されると共に、カーテンの上縁部分を着脱可能に支持するものであり、その少なくとも一端部側には、前記カーテンレールの長さに略合わせて長さ調節された状態で前記止着孔に着脱可能に掛着し得る止着片が設けられている。そして該止着片が前記止着孔に掛着された状態で、支持杆の、カーテン長さ方向での移動が規制される。又該支持杆は、前記ランナーの所要のものに着脱可能に掛着し得る掛着片を有すると共に、該支持杆のいずれか一方の端部側には、ロック具を着脱可能に保持するホルダーが固定されている。又、前記カーテンの幅方向の少なくとも両側で昇降コードが上下方向に配置され、該昇降コードは、該カーテンに上下方向に所要間隔で設けた紐挿通部に挿通せしめられ、その下端部がカーテンの所要部位に固定状態とされると共に、各昇降コードが、該カーテンの上縁部分に設けた案内部を挿通して、前記ホルダー側に延長せしめられ、全ての昇降コードが前記ロック具のコード案内路に挿通せしめられており、該コード案内路を通った昇降コードを下方に引くことによって、前記カーテンが、ひだ状部分が積み重なる状態に引き上げられる如くなされ、所要の引き上げ状態で、前記昇降コードが前記ロック具によりロックされることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜4において本発明に係る引き上げ式カーテン装置(以下カーテン装置という)1は、カーテンレール2に着脱可能な支持杆3を具える。そして該支持杆3は、伸縮可能に構成されており、カーテン5の上縁部分を着脱可能に支持する。又該支持杆3の一方の端部側に、前記カーテン5に取り付けられた昇降コード6をロックさせるロック具7を着脱可能に支持するホルダー9が固定されている。
【0013】
前記カーテンレール2は、カーテン5を吊下するために使用されている各種の既製品そのものである。図1、図5はその一例を示すもので、対向した支持片10,10を下端に有する軽量溝形鋼材を用いて構成されており、該対向する支持片10,10で下方から支持されたランナー11がレール長さ方向に移動可能である。又該カーテンレール2の一端側には、止着孔12が設けられた固定部材13が嵌着固定されている。
【0014】
又前記支持杆3は、図1、図6〜7に示すように、例えばアルミニウム製の横長平板状をなす第1部材15と第2部材16とが、その一方の鳩尾状の係止突条17と他方の蟻溝状の係止条溝19とが係合した状態で重なり合っており、長さ方向に相対的にスライドして、前記カーテンレール2の長さに合わせて伸縮可能である。
【0015】
そして図1、図3に示すように、前記支持杆3の一端部側(本実施の形態においては、前記第1部材15の一端部)20の上端側部位に設けられた止め孔21に、前記止着孔12に着脱可能に掛着し得るフック状の止着片22が取り付けられている。
【0016】
又図1〜4に示すように、前記カーテンレール2の長さに略合わせて長さ調節された支持杆3の例えば両側に位置させて、フック状の掛着片23,23が取り付けられている。該フック状の掛着片23は、例えば図3に示すように、該支持杆3を前後から弾性的に挾持し得るU字状挾持部25の後側の片26の上端に、前記ランナーの所要のもの11aに着脱可能に掛着し得る係止片27を下方に屈曲形成した構成を有している。又該所要に長さ調節された支持杆3の前面側に、図8に示すように、面状ファスナの一片29が固定されている。
【0017】
前記ホルダー9は、図3、図9〜10に示すように、前記支持杆3の何れか一方の端部側(本実施の形態においては前記第1部材15の端部)30を挿通させ得る上下に長い矩形状挿通孔31が設けられてなる矩形板状の固定筒部32の下端に、該固定筒部32の後面側に突出する状態で、内方に屈曲する受片33,33が下端に対向状態に設けられてなる前後の垂下片35,35を具える矩形筒状の保持筒部36が設けられている。又前記固定筒部32の後面部の略中央には、ねじ込み筒部37が突設されており、該ねじ込み筒部37にビス39をねじ込み可能となされている。
【0018】
かかる構成を有するホルダー9を支持杆3の一方の端部側30に固定する要領は、図3に示すように、その矩形状挿通孔31に前記第1部材15を挿通させ、該ホルダー9を、例えば、前記止着片22が設けられている側に位置せしめ、その後図11に示すように、前記ねじ込み筒部37にビス39をねじ込み、該ビス39の先端40を前記第1部材15の後面部41を押圧状態として行う。
【0019】
そして前記ロック具7は図9〜10に示すように、前記保持筒部36内に、着脱可能に弾性圧入状態で挿入せしめられ、該挿入された状態で前記ホルダー9に保持される。
【0020】
又前記カーテン5は、図2に示すように、その下端部分にウエイトバー42が納められており、その上縁部分43の後面には、図4、図8に示すように、前記面状ファスナ29と着脱自在に係合し得る面状ファスナ45が取り付けられている。そして該上縁部分43の後面の長さ方向の両端側及び中央部位には図1〜2に示すように、前記昇降コード6を横方向で挿通させるリング状の案内部46が、例えば、そのフック部をカーテンに引っ掛けることにより取着されている。なお、支持杆3の前記一端部側に存する案内部46aは、前記ホルダー9の稍内方に位置させて設けられている。又該カーテン5の後面部には、前記した夫々の案内部46の下側に位置させて、上下所要間隔で、リング状のコード挿通部49が設けられている。
【0021】
前記昇降コード6は、図2に示すように、夫々の案内部46,46,46に対応させて設けられており、上下方向に並設されたコード挿通部49,49,49,49に挿通せしめられると共に、その下端部がカーテンの所要部位(本実施の形態においては下端近傍)48に固定状態とされる。この固定状態は、例えば結着手段や、昇降コード6の下端に設けた突部を、カーテンに設けた挿通部の下縁と係合させる等により行われる。そして各昇降コード6は、前記案内部46を挿通して前記ホルダー9側に延長せしめられ、3本の昇降コード6,6,6が、図3、図12に示すように、前記ロック具7のコード案内路52に挿通せしめられている。
【0022】
該ロック具7は、図12〜13に示すように、該コード案内路52にロックローラ53が納設されている。該ロックローラ53は、図12〜13に矢印で示す斜め方向で上下動可能であり、上方向に移動するにつれ、該ロックローラ53とコード案内路の外側の壁面55との間の距離が小さくなるように構成されている。そして前記3本の昇降コード6,6,6は、これを図12に矢印で示すように内側に傾けたときに前記ロックローラ53の周面56に接触可能となるように、前記コード案内路52に下向きに挿通せしめられている。なお該ロック具7は、、ロックローラ53等の金属部分がステンレス製とされている。
【0023】
然して、前記コード案内路52を通った3本の昇降コード6,6,6を下方に引くと、前記カーテン5が、図14に示すように、ひだ状部分57が積み重なる状態で引き上げられていく。
【0024】
そして、所要の引き上げ状態で前記ロック具7をロック状態に作動させる。この作動は、前記昇降コード6,6,6の束を、図12に矢印で示すように内側にしゃくるように傾けて前記ロックローラ53の周面56に接触させて行う。引き上げたカーテンが自重で下降しようとすることに伴う前記昇降コードの戻り作用により、前記ロックローラ53が図13に示すように上昇し、その結果、各昇降コード6が該ロックローラ53とコード案内路52の外側の壁面55との間で挾持された状態となる。これにより昇降コード6がロックされ、従って、カーテン5の所要の引き上げ状態が保持されることになるのである。
【0025】
又前記とは逆に、前記昇降コードの束を図13に矢印で示すように外側にしゃくるように傾けることにより、昇降コード6と前記ロックローラ53との接触が解除されて該ロックローラ53が図12に示すように下に落ちる。これにより前記挾持状態が解除されるため、カーテン5を下ろすことができる。
【0026】
本実施の形態においては、前記支持杆3に設けられた止着片22を、前記カーテンレール2の一端側に設けられた止着孔12に掛着させる構成を採用するため、該カーテンレール2の長さ方向(横方向)での支持杆3の移動を規制できる。従って、前記昇降コード6を前記ロック具7によりロックさせる際やロックを解除する際に、前記のように昇降コード6を横方向でしゃくっても、該支持杆3の不用意な横移動を防いで該ロック操作及びロック解除操作を確実に行うことができる。
【0027】
然して前記カーテン装置1を組み立てるには、前記支持杆3を、カーテンレール2の長さに合わせて所要に長さ調節する。又3本の昇降コード6,6,6を、図4に示すようにカーテン5に取り付け且つこれらを、前記ロック具7のコード案内路52に通す。又図8、図3に示すように、前記面状ファスナ29,45を介して、カーテンの上縁部分43を前記支持杆3に固定すると共に、前記ロック具7を前記ホルダー9に取り付ける。その後図1〜2に示すように、前記支持杆3に設けられた止着片22を、前記カーテンレールの一端部側に設けられた止着孔12に掛着させると共に、該支持杆3に取り付けられた前記掛着片23を所要のランナー11の係止孔54に掛着させる。
【0028】
図3〜4は、前記カーテン5を洗濯するためにカーテン装置1を分解する工程を説明するものである。図3は、前記止着片22を前記止着孔12から取り外すと共に、前記掛着片23を前記ランナー11の係止孔54から取り外すことによって、支持杆3をカーテンレール2から分離した状態を示すものである。その後図4に示すように、カーテン5の上縁部分43を、前記面状ファスナ29,45の係合解除によって前記支持杆3から分離させ、且つ、前記ロック具7を前記ホルダー9から取り外す。
【0029】
このようにカーテンの上縁部分43を分離させ且つロック具7を取り外しても、3本の昇降コード6,6,6はカーテン5に所要配置で取り付いた状態にあり、且つ昇降コード6,6,6がロック具7に所要に通された状態にあって、カーテン5とロック具7が昇降コードを介して連なっている。そのため例えば、該カーテン5とロック具7とを昇降コード6と共に洗濯袋に納めて、カーテンを容易に洗濯できる。洗濯の際にロック具7も水に漬かるが、その金属部分は前記のようにステンレス製であるために錆の恐れがない。
【0030】
洗濯後は、図8、図3に示すように、カーテンの上縁部分43を前記面状ファスナ29,45を介して前記支持杆3に所要に固定すると共に、前記ロック具7を前記ホルダー9に取り付ける。このようにしてカーテン5を支持杆3に固定し且つロック具7をホルダー9に取り付け、然る後、図1に示すように、前記止着片22を前記止着孔12に掛着し且つ前記掛着片23を所要のランナー11に掛着させることにより、カーテン装置1を容易に組み立てることができる。カーテン5とロック具7に昇降コード6が所要状態に取りついているため、洗濯後にカーテン装置を組み立てる際、昇降コード6をカーテン5やロック具7に所要に取り付け直さなければならないといった、従来装置における面倒さがない。
【0031】
〔その他の実施の形態〕
本発明は、前記実施の形態で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
【0032】
(1) ランナーが設けられた前記カーテンレール2は、その断面形状や、ランナーの移動の構成を問わない。例えば図15に示すような、円環状のランナー11が横方向にスライド可能に設けられた棒状のカーテンレール等を採用することもできる。図15においては、該ランナー11の下端に設けられた係止孔54に、前記支持杆3に設けられた掛着片23が着脱可能に係着されている。
【0033】
(2) 又カーテンレールの端部に設けられる止着孔12は、カーテンレールの端部に嵌着等により固定される前記固定部材に設けられることの他、図15〜16に示すように、レール長さ方向に若干移動はできてもそれ以上の移動が規制される、前記ランナー11と同様構成の規制部材59の有する孔60として構成されることもある。或いは、カーテンレールに直接設けた孔部として構成されることもある。要は、前記支持杆に設けられた止着片と着脱可能に掛着でき、且つ該掛着により、前記支持杆のレール長さ方向での移動を阻止できるようにカーテンレールに設けられた孔状の部分であればよい。
【0034】
(3) カーテンレール2の両端部側に止着孔12を設け、前記支持杆3の両端部に設けた止着片22を、対応の止着孔12に掛着させることもある。このように構成する場合は、支持杆の両端部側がカーテンレールの両端部側に安定的に止着されることとなる。
【0035】
(4) 前記支持杆をカーテンレールの端部側に着脱可能に止着する構成は、前記実施の形態で示したように、該支持杆に設けた止着片を、カーテンレールに設けた止着孔に着脱可能に掛着させることの他、クリップ等の挾持具を用いてカーテンレールの端部側に着脱可能に止着させることもある。或いは、支持杆の端部側に設けた磁石を、カーテンレール側に設けた磁性部に着脱可能に吸着させる構成も採用できる。
【0036】
(5) 前記支持杆の伸縮可能の構成は、カーテンの長さに合わせて伸縮できるものであれば、前記実施の形態で示したものの他、外パイプに内パイプを長さ調節可能に挿入した構成のものであってもよい。
【0037】
(6) 前記支持杆3によるカーテン上縁部分の着脱可能の支持は、前記実施の形態で示したように面状ファスナを用いて行うことの他、カーテンの上縁部分に横方向に設けた袋状収容部内に支持杆3を取り外し可能に挿入状態にして行うこと等、各種の着脱構成を採用できる。
【0038】
(7) ランナーの所要のものに着脱可能に掛着し得る掛着片23は、図3に示すような、支持杆を弾性挾持し得るフック状を呈するものに限られず、フック状等を呈する止着片を支持杆に直接取り付けるものであってもよい。
【0039】
(8) 前記ホルダー9は、前記ロック具7を着脱可能に保持できるものであれば、各種に構成できると共に、支持杆3に対するホルダーの固定手段は、前記ビス固定による他、クリップ方式や粘着テープを用いる手段等、各種の公知手段を採用できる。
【0040】
(9) 前記ロック具7は、ひだ状部分が積み重なる状態に所要に引き上げられたカーテンの該引き上げ状態を保持するために前記昇降コードをロックできる構成のものであれば、前記実施の形態で示したものの他、各種に構成できる。
【0041】
(10)カーテンに上下所要間隔で設けられたコード挿通部49は、前記実施の形態で示したように、カーテンに取り付けられた挿通部材を用いて構成することの他、例えば図17に示すように、カーテンに設けた透孔として構成することもある。又カーテンの上縁部分に設ける案内部46は、昇降コード6を横方向で前記ホルダーに向けて案内できるものであれば各種に構成できる。
【0042】
(11)本発明に係るカーテン装置は、表側カーテンと裏側カーテンとを重ね合わせて夫々を引き上げ可能とした二重カーテンを用いて構成することもできる。その場合は、前記カーテンレールの長さに略合わせて長さ調節された支持杆の両端部にホルダーを固定し、一方のホルダーに、一方のカーテンに取り付けられた昇降コードをロック操作するためのロック具を着脱可能に保持させると共に、他方のホルダーには、他方のカーテンに取り付けられた昇降コードをロック操作するためのロック具を着脱可能に保持させる。
【0043】
【発明の効果】
本発明は以下の如き優れた効果を奏する。
(1) 本発明に係るカーテン装置は、窓開口部等に設けられているカーテンレールに対して、カーテンの上縁部分を着脱可能に支持する支持杆を着脱可能に取り付ける構成を採用すると共に、昇降コードをロックするためのロック具を着脱可能に保持するホルダーを該支持杆に固定する構成を採用している。
従って、ロック具を支持バーに直接に取り付ける構成を有した前記従来装置におけるように、支持バーの断面形状やその寸法に応じて、支持バーに対するロック具の止着部を個別的に設計製作しなければならないといった問題点を解消でき、カーテン装置の製造コストの低減を期し得る。
【0044】
(2) 本発明に係るカーテン装置は、支持杆の一端部側或いは両端部側をカーテンレールの端部側に着脱可能に止着する構成を採用するため、該カーテンレールの長さ方向(横方向)での支持杆の移動を規制できる。従って、前記昇降コードを前記ロック具によりロックさせる際やロックを解除する際に、例えば図12〜13に示すように昇降コードを横方向でしゃくっても、支持杆の不用意な横移動を防いで該ロック操作及びロック解除操作を確実に行うことができる。
【0045】
(3) 又本発明に係るカーテン装置は、前記のように、支持杆をカーテンレールから取り外し可能に構成すると共に、カーテンの上縁部分を支持杆に着脱可能に支持させ、該支持杆に固定されたホルダーに対してロック具を着脱可能としている。そのため、カーテンの上縁部分を支持杆から分離し且つロック具をホルダーから取り外すと、昇降コードが所要に取り付いたカーテンを、該昇降コードにロック具が所要に通された状態のものとして前記支持杆から独立させることができる。これにより、該カーテンとロック具を昇降コード6と共に洗濯袋に納める等して、カーテンを容易に洗濯できる。
そして洗濯後は、カーテンの上縁部分を前記支持杆に固定すると共に、前記ロック具を前記ホルダーに取り付け、該支持杆の少なくとも一端部側を前記カーテンレールの端部側に着脱可能に止着させ、且つ前記掛着片を前記ランナーの所要のものに着脱可能に掛着させることにより、カーテン装置を容易に組み立てることができる。この際、カーテンとロック具に昇降コードが所要状態に取り付いているため、従来装置におけるような、カーテンとロック具に昇降コードを所要に取り付け直さなければならないといった面倒さがない。
【0046】
(4) 又本発明に係るカーテン装置は、前記支持杆を、カーテンレールの長さに合わせて伸縮可能に構成しているため、その長さ調節により、窓開口部等に設けられている既存のカーテンレールをそのまま用いて、これに適合する状態でカーテン装置を容易に構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカーテン装置を説明する部分斜視図である。
【図2】その全体を示す背面図である。
【図3】カーテンの上縁部分を支持した支持杆をカーテンレールから取り外した状態を示す部分斜視図である。
【図4】カーテンを支持杆から取り外した状態を示す部分斜視図である。
【図5】ランナーが設けられたカーテンレールを示す部分斜視図である。
【図6】支持杆を示す部分斜視図である。
【図7】支持杆を示す側面図である。
【図8】カーテンレールの上縁部分を支持杆に取り付けた状態を示す断面図である。
【図9】支持杆とホルダーとロック具を分解して示す斜視図である。
【図10】ロック具をホルダーに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図11】支持杆に対するホルダーの取り付け状態を示す断面図である。
【図12】ロック具のロック解除状態を示す断面図である。
【図13】ロック具のロック状態を示す断面図である。
【図14】カーテンの引上げ状態を示す部分斜視図である。
【図15】本発明に係るカーテン装置のその他の態様を示す斜視図である。
【図16】支持杆の一端部側に設けられた止着孔の他の態様を示す斜視図である。
【図17】コード挿通部の他の態様を示す断面図である。
【図18】従来のカーテン装置を説明する斜視図である。
【図19】その背面図である。
【図20】従来のカーテン装置のロック具を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 カーテン装置
2 カーテンレール
3 支持杆
5 カーテン
6 昇降コード
7 ロック具
9 ホルダー
11 ランナー
12 止着孔
13 固定部材
22 止着片
23 掛着片
46 案内部
49 コード挿通部
52 コード案内路
53 ロックローラ
Claims (2)
- 長さ方向に移動し得るランナーが設けられたカーテンレールに着脱可能の支持杆を具え、
該支持杆は、前記カーテンレールの長さに合わせて伸縮可能に構成されると共に、カーテンの上縁部分を着脱可能に支持するものであり、前記カーテンレールの長さに略合わせて長さ調節された状態で、その少なくとも一端側が、前記カーテンレールの一端部側に着脱可能に止着されるものとなされ、又該支持杆は、前記ランナーの所要のものに着脱可能に掛着し得る掛着片を有すると共に、該支持杆のいずれか一方の端部側には、ロック具を着脱可能に保持するホルダーが固定されており、
又、前記カーテンの幅方向の少なくとも両側で昇降コードが上下方向に配置され、該昇降コードは、該カーテンに上下所要間隔で設けたコード挿通部に挿通せしめられ、その下端部がカーテンの所要部位に固定状態とされると共に、各昇降コードが、該カーテンの上縁部分に設けた案内部を挿通して、前記ホルダー側に延長せしめられ、全ての昇降コードが前記ロック具のコード案内路に挿通せしめられており、該コード案内路を通った昇降コードを下方に引くことによって、前記カーテンが、ひだ状部分が積み重なる状態に引き上げられる如くなされ、所要の引き上げ状態で、前記昇降コードが前記ロック具によりロックされることを特徴とする引き上げ式カーテン装置。 - 長さ方向に移動し得るランナーが設けられ且つ少なくとも一端部側に止着孔が設けられたカーテンレールに着脱可能の支持杆を具え、
該支持杆は、前記カーテンレールの長さに合わせて伸縮可能に構成されると共に、カーテンの上縁部分を着脱可能に支持するものであり、その少なくとも一端部側には、前記カーテンレールの長さに略合わせて長さ調節された状態で前記止着孔に着脱可能に掛着し得る止着片が設けられ、又該支持杆は、前記ランナーの所要のものに着脱可能に掛着し得る掛着片を有すると共に、該支持杆のいずれか一方の端部側には、ロック具を着脱可能に保持するホルダーが固定されており、
又、前記カーテンの幅方向の少なくとも両側で昇降コードが上下方向に配置され、該昇降コードは、該カーテンに上下方向に所要間隔で設けた紐挿通部に挿通せしめられ、その下端部がカーテンの所要部位に固定状態とされると共に、各昇降コードが、該カーテンの上縁部分に設けた案内部を挿通して、前記ホルダー側に延長せしめられ、全ての昇降コードが前記ロック具のコード案内路に挿通せしめられており、該コード案内路を通った昇降コードを下方に引くことによって、前記カーテンが、ひだ状部分が積み重なる状態に引き上げられる如くなされ、所要の引き上げ状態で、前記昇降コードが前記ロック具によりロックされることを特徴とする引き上げ式カーテン装置。
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