JP3680033B2 - エアパレット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイアフラムと床面との間に空気膜を形成させることにより摩擦係数を減少させ、それにより重量物を搬送しようとするエアパレットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8に示すように、従来からフレーム1の下面に装着され、かつ空気吹き出し孔2aを有するダイアフラム2内に加圧された空気を供給して、空気吹き出し孔2aから吹き出される空気によりダイアフラム2と床面3との間に空気膜を形成させて、フレーム1上に載荷された重量物をフレーム1とともに運搬するエアパレット5が実用化されている。
【0003】
ダイアフラム2内に加圧空気を供給して浮上させると、摩擦係数は約1/1000程度となり、エアパレット5は非常に小さな力で床面3上を自由に移動させることができるようになる。
さらに、床面3への直接接触が回避されて床面3の損傷もなくなるために、エアパレット5は特に重量物の搬送などに数多く適用されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、床面が傾斜している場合や、地震などにより床面に凹凸が生じてしまった場合といった、床面が悪い条件にあるときに、エアパレットヲ安全に移動させるための対策は、現在までほとんど講じられていなかったのが現状である。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、床面が悪条件である場合でも、その床面上を安全に移動させることのできるエアパレットを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のエアパレットでは、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
【0012】
請求項1記載のエアパレットによれば、フレームの下面に装着され、かつ空気吹き出し孔を有するダイアフラム内に加圧された空気を供給して、前記空気吹き出し孔から吹き出された空気により前記ダイアフラムと床面との間に空気膜を形成させて、フレーム上に載荷された重量物をフレームとともに運搬するエアパレットにおいて、前記フレームの上面が前記床面に対して所定角度以上傾斜した場合に、その場に停止させることのできる移動防止手段が設けられていることを特徴とする。
【0013】
このエアパレットにおいては、移動防止手段によりフレームの上面が床面に対して所定角度以上傾斜するような場合には、その移動が停止されるようになっている。
すなわち、フレームの上に載荷された重量物のバランスなどが崩れて重量物自体が傾斜したような場合、エアパレットがその場で停止するようになっている。
【0014】
請求項2記載のエアパレットによれば、請求項1に記載のエアパレットにおいて、前記移動防止手段は、前記フレームの少なくとも四隅から前記床面に向かって所定長さ突出したストッパ部材であることを特徴とする。
【0015】
このエアパレットにおいては、フレーム上面が所定角度以上傾斜すると、ストッパ部材の下端面が床面と接触し、このときの摩擦抵抗によりエアパレットの移動が停止されるようになっている。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図において従来と同一の部材には同一の符号を付している。
図1は本発明による一実施形態を示す図であって、(a)はエアパレット10の側断面図、(b)はエアパレット10の底面図である。図1(a)に示すようにエアパレット10は、その上に重量物が載荷されるフレーム1と、このフレーム1の下面に装着される単数個あるいは複数個(この実施形態では4個)のダイアフラム2とを主たる要素として構成されたものである。
【0027】
フレーム1内には、たとえば工場や使用済核燃料の貯蔵施設などに設置されたエアコンプレッサなどの空気供給源(図示せず)から、ホースなどを介して送り込まれてきた加圧空気をダイアフラム2に供給するためのアキュームレータ(図示せず)が設けられている。
【0028】
また、ダイアフラム2はアキュームレータから供給される加圧空気により環状に膨張するたとえばゴム製のものであり、このダイアフラム2で囲まれる空間に前述した加圧空気を吹き出す複数個、たとえば8個の空気吹き出し孔2aを有するものである。
すなわち、前述した空気供給源からアキュームレータを経て供給された加圧空気によってダイアフラム2を膨張させることにより、ダイアフラム2内の支持圧力がフレーム1上に載せられた負荷と釣り合って積載物を持ち上げるようになる。
このようにダイアフラム2を膨張させた際には、図1に示すようにダイアフラム2と床面3との間に、空気吹き出し孔2aから吹き出される空気が通過(リーク)して薄い空気膜を形成するので、摩擦係数が極めて小さくなり、重量物をわずかな力で運搬することができるようになる。
【0029】
さて、本発明によるエアパレット10には、フレーム1の上面1aを水平面と略平行にすることのできる傾斜調整手段100が設けられている。
この傾斜調整手段100は、少なくとも3つ以上、たとえば4つのダイアフラム2と、各ダイアフラム2内に供給される加圧空気の圧力をそれぞれ調整できるように配置されたたとえば4つの圧力調整手段101(たとえば圧力調整弁など)とを主たる要素として構成されたものである。
【0030】
これら圧力調整手段101の下流側は、各ダイアフラム2と連通するアキュームレータにそれぞれ接続されており、また上流側は前述した空気供給源と連通する配管102にそれぞれ接続されている。
すなわち、空気供給源から配管102を通って送られてきた加圧空気は、各ダイアフラム2に対応した圧力調整手段101で所望の空気圧力に調整された後、アキュームレータを通って各ダイアフラム2に供給されるようになっている。
【0031】
つぎに、図1(a)に示すように、紙面において右側が左側よりも低くなるように床面3が傾斜している場合、各ダイアフラム2内に同じ圧力の空気が供給されるようであれば、フレーム1の上面1aは床面3に対して平行、すなわち水平面に対して傾斜してしまうこととなる。
そこで、フレーム1の上面1aを水平面と略平行にする(水平面と一致するようにする)ために、図1(a)において右側に位置するダイアフラム2、すなわち図1(b)において右側に位置する2つのダイアフラム2内の空気圧力を、圧力調整手段101を用いて高めるようにする。
図1(a)において右側に位置するダイアフラム2、すなわち図1(b)において右側に位置する2つのダイアフラム2内の空気圧力が高められると、フレーム1の右側の浮上量が増加され、フレーム1の上面1aが水平面と略平行になる。
すなわち、図1(a)のように床面3が右下に向かって傾斜していたとしても、フレーム1の上面1aは水平を保つようになる。
【0032】
したがって、フレーム1の上面1a上に載荷された重量物は傾斜することなく、常に直立した状態に保たれることとなるので、重量物の転倒を防止することができるとともに視覚的に安心感を得ることができる。
【0033】
また、フレーム1の上面1aが水平面に対して傾斜していることを検知することのできる傾斜検知手段(図示せず)をフレーム1あるいはフレーム1の上面1a上に載荷された重量物(あるいは荷物)の上に設け、この傾斜検知手段からの信号を制御器で処理して、この制御器からの信号で各ダイアフラム2への圧力を調整する圧力調整手段101を制御(コントロール)するように構成されていればさらに有利である。
すなわち、フレーム1の上面1aが傾斜したことを傾斜検知手段で検知し、この結果に基づいてフレーム1の上面1aが水平面と略平行となるように各ダイアフラム2内の空気圧力が調整されるようになる。
【0034】
このような構成により自動化を図ることができて、作業人員を削減することができ、さらに人為的ミスを減少させることができる。
【0035】
なお、傾斜検知手段としては、たとえばレベル計や加速度計などを挙げることができる。
【0036】
また、上記の構成は床面3が傾斜している場合だけでなく、床面3は水平でかつ重量物の重心等が変化して重量物およびフレーム1の上面1aが傾斜してしまった場合にも適用され得るものである。
すなわち、水平な床面3上で重量物のバランスが崩れて転倒しそうになっても、上述した傾斜調整手段100によりフレーム1の上面1aが水平に戻されるとともに重量物が直立になるように調整され、重量物の転倒を防止することができる。
【0037】
さらに、以上説明してきた構成を用いて以下のように使用することもできる。
すなわち、図2に示すように、床面3が水平である場合にフレーム1の上面1aを進行方向側に故意に(積極的に)傾斜させるようにすることもできる。
言い換えれば、フレーム1の上面1a上に載荷された、たとえばコンクリートキャスクCなどの重量物を図2において左側に搬送しようとする場合に、図2において右側に位置するダイアフラム2内の空気圧力を、左側に位置するダイアフラム2内の空気圧力よりも高くすることによりフレーム1の上面1aが左側に傾斜するようにする。
【0038】
このようにフレーム1の上面1aを進行方向の側に傾斜させることにより、コンクリートキャスクCも進行方向の側に傾斜するようになる。コンクリートキャスクCが傾斜するとその傾斜した側(進行方向側)に力成分が生じることとなり、エアパレットの進行方向側への移動を容易なものとすることができる。
【0039】
図3は本発明による他の実施形態を示す図であって、(a)はエアパレット30の側断面図、(b)はエアパレット30の底面図である。図3(a)に示すようにエアパレット30は、その上に重量物が載荷されるフレーム1と、このフレーム1の下面に装着される単数個あるいは複数個(この実施形態では4個)のダイアフラム2とを主たる要素として構成されたものである。
【0040】
フレーム1内には、たとえば工場や使用済核燃料の貯蔵施設などに設置されたエアコンプレッサなどの空気供給源(図示せず)から、ホースなどを介して送り込まれてきた加圧空気をダイアフラム2に供給するためのアキュームレータ(図示せず)が設けられている。
【0041】
また、ダイアフラム2はアキュームレータから供給される加圧空気により環状に膨張するたとえばゴム製のものであり、このダイアフラム2で囲まれる空間に前述した加圧空気を吹き出す複数個、たとえば8個の空気吹き出し孔2aを有するものである。
すなわち、前述した空気供給源からアキュームレータを経て供給された加圧空気によってダイアフラム2を膨張させることにより、ダイアフラム2内の支持圧力がフレーム1上に載せられた負荷と釣り合って積載物を持ち上げるようになる。
このようにダイアフラム2を膨張させた際には、図3に示すようにダイアフラム2と床面3との間に、空気吹き出し孔2aから吹き出される空気が通過(リーク)して薄い空気膜を形成するので、摩擦係数が極めて小さくなり、重量物をわずかな力で運搬することができるようになる。
【0042】
さて、本発明によるエアパレット30には、フレーム1の下面1bに、フレーム1の上面1aが床面3に対して所定角度以上傾斜した場合に、その場に停止させることのできる移動防止手段300が設けられている。
この移動防止手段300は、フレーム1の少なくとも四隅(あるいは角部)に設けられたものであり、床面3に向かってフレーム1の下面1bから所定長さを有して延在する、たとえばゴム製のストッパ部材である。
【0043】
たとえば、図3(a)に示すように、紙面において右側が左側よりも低くなるように床面3が傾斜し、かつフレーム1がこの傾斜した床面3に対してさらに傾斜している場合、図3に示すような移動防止手段300が設けられていないエアパレットでは床面3の低い側(図3において右側)に流れて(滑って)しまうこととなる。
そこで、上述したような移動防止手段300を設け、傾斜した床面3上でフレーム1の上面1aが所定角度以上傾斜するような場合に、移動防止手段30と床面3とが接触するようにしている。
すなわち、移動防止手段300の下端面と床面3とが接触し、これらの間に生じる摩擦抵抗によってエアパレット30がその場で停止するようになる。
【0044】
したがって、傾斜した床面3上でフレーム1の上面1aが所定角度以上傾斜するような場合には、床面の傾斜が低い側にエアパレットが暴走していくのを防止することができる。
【0045】
また、傾斜した床面3上においてフレーム1の上面1aが所定角度以上傾斜しない場合でも、ダイアフラム2内への加圧空気の供給を停止するだけで移動防止手段300の下端面と床面3とが即刻接触するようになってエアパレット30がその場で停止して、エアパレット30が床面3の低い側(図3において右側)への流れて(滑って)しまうことを防止することができる。
【0046】
さらに、エアパレット30の使用を終え、ダイアフラム2内への加圧空気の供給を停止した場合に、移動防止手段300の下端面と床面3とは接触するようになるが、萎んだダイアフラム2の下面と床面3とは荷重を受けることなく接触するようになるので、ダイアフラム2の寿命を延ばすことができる。
【0047】
さらにまた、ダイアフラム2の交換頻度が減少することとなり、コストを削減することができる。
【0048】
図4は本発明による別の実施形態を示す図であって、(a)はエアパレット40の側面図、(b)はエアパレット40の平面図である。図4(a)に示すようにエアパレット40は、その上に重量物が載荷されるフレーム1と、このフレーム1の下面に装着される単数個あるいは複数個(この実施形態では1個)のダイアフラム2とを主たる要素として構成されたものである。
【0049】
フレーム1内には、たとえば工場や使用済核燃料の貯蔵施設などに設置されたエアコンプレッサなどの空気供給源(図示せず)から、ホースなどを介して送り込まれてきた加圧空気をダイアフラム2に供給するためのアキュームレータ(図示せず)が設けられている。
【0050】
また、ダイアフラム2はアキュームレータから供給される加圧空気により環状に膨張するたとえばゴム製のものであり、このダイアフラム2で囲まれる空間に前述した加圧空気を吹き出す複数個、たとえば8個の空気吹き出し孔(図示せず)を有するものである。
すなわち、前述した空気供給源からアキュームレータを経て供給された加圧空気によってダイアフラム2を膨張させることにより、ダイアフラム2内の支持圧力がフレーム1上に載せられた負荷と釣り合って積載物を持ち上げるようになる。
このようにダイアフラム2を膨張させた際には、ダイアフラム2と床面3との間に、空気吹き出し孔から吹き出される空気が通過(リーク)して薄い空気膜を形成するので、摩擦係数が極めて小さくなり、重量物をわずかな力で運搬することができるようになる。
【0051】
さて、本発明によるエアパレット40には、フレーム1に一直線L上に配置されるとともにこの直線Lと同じ方向に転動するように構成された少なくとも2つ(この実施形態では2つ)の車輪400が設けられている。
これら車輪400は、付勢部材(たとえばばね)により床面3に対して付勢されるよう(押しつけられるよう)に構成されている。
すなわち、車輪400の接地面が床面3と常に接触するようになっている。
言い換えれば、フレーム1の下面1bと、車輪400を回転自在に支持する支持部材402との間に設けられた付勢部材401が、図4(a)において上下にひろがろうとすることにより車輪400の接地面が床面3に押しつけられて、車輪400の接地面と床面3との間に摩擦抵抗が生じるようになる。
【0052】
これにより、エアパレット40は、車輪400の向いている方向(図4において左方向あるいは右方向)には抵抗なくスムーズに移動されることなり、これ以外の方向(紙面において手前側あるいは奥側)には移動され難くなる。
すなわち、車輪400がいわゆるガイドの役目をすることとなって、車輪の向いている方向にのみエアパレット40を移動させることができるようになる。
【0053】
したがって、たとえば直線Lに対して直交する方向(すなわち図4(a)において手前側あるいは奥側)に床面3が傾斜しているような場合でも、車輪400の接地面と床面3との摩擦力によりエアパレット40が床面3の低い側に流れていく(滑っていく)ことを防止することができる。
すなわち、傾斜した床面3上をエアパレット40が移動する場合でも、エアパレット40が斜面の下側に向かって流れていくことがないので、エアパレット40を安全に運搬することができる。
【0054】
さらに、これら車輪400が前述した直線Lに対して90゜回転可能に構成されていれば有利である。
すなわち、フレーム1を上下に貫通して上面1aと下面1bとを連通する十字型溝403内に、前述した支持部材402と一体に形成された嵌合部404を嵌合させることができるように構成されている。
【0055】
図4においては、これら嵌合部404の長手軸線が前述した直線Lと一致するようになっている。この状態からこれら嵌合部404と同じ向きに形成された把持部405を前述した付勢部材401の抗力に抗して上方に引き上げ、左あるいは右に90゜回転させて再び嵌合部404が十字型溝403内に収容されるようにする。
このようにすることにより、これら車輪400は90゜回転された状態となる。すなわち、図4(b)においてこれら車輪400は直線Lと直交する方向に向いていることとなる。
【0056】
したがって、たとえば図4において右側から搬送してきたエアパレット40は、これら車輪400の向きを90゜回転させるだけで進行方向を90゜変換することができるようになる。
すなわち、エアパレット40の進行方向を直角に変えることができる。
【0057】
なお、上述した車輪400は、加圧空気が供給されることにより車輪の接地面が床面と接触し、この加圧空気の供給が停止された場合にばね力により車輪が上方に上昇させられて車輪の接地面が床面から離間する空気ばね式のものとすることもできる。
【0058】
図5は本発明によるさらに別の実施形態を示す概略図であって、(a)はエアパレット50の側面図、(b)はエアパレット50の平面図である。図5(a)に示すようにエアパレット50は、その上に重量物が載荷されるフレーム1と、このフレーム1の下面に装着される単数個あるいは複数個(この実施形態では1個)のダイアフラム2とを主たる要素として構成されたものである。
【0059】
フレーム1内には、たとえば工場や使用済核燃料の貯蔵施設などに設置されたエアコンプレッサなどの空気供給源(図示せず)から、ホースなどを介して送り込まれてきた加圧空気をダイアフラム2に供給するためのアキュームレータ(図示せず)が設けられている。
【0060】
また、ダイアフラム2はアキュームレータから供給される加圧空気により環状に膨張するたとえばゴム製のものであり、このダイアフラム2で囲まれる空間に前述した加圧空気を吹き出す複数個、たとえば8個の空気吹き出し孔(図示せず)を有するものである。
すなわち、前述した空気供給源からアキュームレータを経て供給された加圧空気によってダイアフラム2を膨張させることにより、ダイアフラム2内の支持圧力がフレーム1上に載せられた負荷と釣り合って積載物を持ち上げるようになる。
このようにダイアフラム2を膨張させた際には、ダイアフラム2と床面3との間に、空気吹き出し孔から吹き出される空気が通過(リーク)して薄い空気膜を形成するので、摩擦係数が極めて小さくなり、重量物をわずかな力で運搬することができるようになる。
【0061】
さて、本発明によるエアパレット50には、フレーム1にジャッキアップ用の突出部500が設けられているとともに、車輪(図示せず)を取り付けることのできる車軸501が設けられている。
ジャッキアップ用の突出部500はフレーム1の各辺略中央部にそれぞれ1つずつ設けられている。
また、車軸501は突出部500の両側に各1本、すなわちフレーム1の各辺にそれぞれ2本ずつ設けられている。
すなわち、各ジャッキアップ用の突出部500と床面3との間にたとえば油圧ジャッキなどを介在させて、これら油圧ジャッキによりエアパレット50とフレーム1上に載荷された重量物とを上昇させた後、移動に必要な箇所の車軸501に車輪を取り付けることができるようになっている。
【0062】
これにより、たとえば地震などにより床面3の平坦度が崩れてしまって、エアパレット50の機能を十分に発揮させることができず、エアパレット50およびフレーム1上に載荷された重量物を移動させることができなくなっても、車軸501に取り付けた車輪によりエアパレット50およびフレーム1上に載荷された重量物を移動させることができるようになる。
言い換えれば、床面3が平坦でなくなってエアパレット50の機能を十分に発揮させることができないような場合でも、車輪を使ってエアパレット50を移動させることができる。
【0063】
また、このエアパレット50の上に重量物を載せて貯蔵あるいは保管しているような場合に大きな地震などが発生しても、これらジャッキアップ用の突出部500および/または車軸501がつっかえとなり、エアパレット50が大きく傾くことを防止することができて、重量物が転倒することを防止することもできる。
【0064】
図6は本発明によるさらに別の実施形態を示す概略図であって、(a)はエアパレット60の側面図、(b)はエアパレット60の平面図である。図6(a)に示すようにエアパレット60は、その上に重量物が載荷されるフレーム1と、このフレーム1の下面に装着される単数個あるいは複数個(この実施形態では1個)のダイアフラム2とを主たる要素として構成されたものである。
【0065】
フレーム1内には、たとえば工場や使用済核燃料の貯蔵施設などに設置されたエアコンプレッサなどの空気供給源(図示せず)から、ホースなどを介して送り込まれてきた加圧空気をダイアフラム2に供給するためのアキュームレータ(図示せず)が設けられている。
【0066】
また、ダイアフラム2はアキュームレータから供給される加圧空気により環状に膨張するたとえばゴム製のものであり、このダイアフラム2で囲まれる空間に前述した加圧空気を吹き出す複数個、たとえば8個の空気吹き出し孔(図示せず)を有するものである。
すなわち、前述した空気供給源からアキュームレータを経て供給された加圧空気によってダイアフラム2を膨張させることにより、ダイアフラム2内の支持圧力がフレーム1上に載せられた負荷と釣り合って積載物を持ち上げるようになる。
このようにダイアフラム2を膨張させた際には、ダイアフラム2と床面3との間に、空気吹き出し孔から吹き出される空気が通過(リーク)して薄い空気膜を形成するので、摩擦係数が極めて小さくなり、重量物をわずかな力で運搬することができるようになる。
【0067】
さて、本発明によるエアパレット60には、フレーム1にジャッキアップ用の突出部500(図5参照)を取り付けることのできる突出部受け600、および車軸501(図5参照)を取り付けることのできる車軸受け601が設けられている。
ジャッキアップ用の突出部500を取り付けるための突出部受け600は、フレーム1の各辺略中央部にそれぞれ1つずつ設けられている。
また、車軸501を取り付けることのできる車軸受け601は、突出部受け600の両側に各1つずつ、すなわちフレーム1の各辺にそれぞれ2つずつ設けられている。
すなわち、各ジャッキアップ用の突出部500を受け入れることのできる突出部受け600に、それぞれジャッキアップ用の突出部500を取り付け、その後これらジャッキアップ用の突出部500と床面3との間にたとえば油圧ジャッキなどを介在させて、これら油圧ジャッキによりエアパレット50とフレーム1上に載荷された重量物とを上昇させた後、移動に必要な箇所の車軸501を車軸受け601に取り付け、これら車軸501に車輪を取り付けることができるようになっている。
【0068】
これにより、たとえば地震などにより床面3の平坦度が崩れてしまって、エアパレット60の機能を十分に発揮させることができず、エアパレット60およびフレーム1上に載荷された重量物を移動させることができなくなっても、車軸501に取り付けた車輪によりエアパレット60およびフレーム1上に載荷された重量物を移動させることができるようになる。
言い換えれば、床面3が平坦でなくなってエアパレット60の機能を十分に発揮させることができないような場合でも、車輪を使ってエアパレット60を移動させることができる。
【0069】
また、これらジャッキアップ用の突出部500および車軸501は、フレーム1に対して着脱可能とされているので、このエアパレット60の上に重量物を載せて貯蔵あるいは保管しておく場合に取り外しておくことにより、1個当たりのエアパレットが貯蔵あるいは保管のために占める占有面積を小さくすることができる。
すなわち、所定面積内により多く貯蔵あるいは保管させることができる。
【0070】
なお、図5および図6に示す実施形態のものにおいて、油圧ジャッキなどによりエアパレット50,60をジャッキアップした後、エアパレット50,60の下側に車輪の付いた台車などのようなものを入れ、この台車の上にエアパレット50,60を載せて運搬するようにすることもできる。
【0071】
図7は本発明によるさらに別の実施形態を示す概略図であって、(a)はエアパレット70の概略側面図、(b)はエアパレット70の概略底面図である。図7(a)に示すようにエアパレット70は、その上に重量物が載荷されるフレーム1と、このフレーム1の下面に装着される単数個あるいは複数個(この実施形態では6個)のダイアフラム2とを主たる要素として構成されたものである。
【0072】
フレーム1内には、たとえば工場や使用済核燃料の貯蔵施設などに設置されたエアコンプレッサなどの空気供給源(図示せず)から、ホースなどを介して送り込まれてきた加圧空気をダイアフラム2に供給するためのアキュームレータ(図示せず)が設けられている。
【0073】
また、ダイアフラム2はアキュームレータから供給される加圧空気により環状に膨張するたとえばゴム製のものであり、このダイアフラム2で囲まれる空間に前述した加圧空気を吹き出す複数個、たとえば8個の空気吹き出し孔(図示せず)を有するものである。
すなわち、前述した空気供給源からアキュームレータを経て供給された加圧空気によってダイアフラム2を膨張させることにより、ダイアフラム2内の支持圧力がフレーム1上に載せられた負荷と釣り合って積載物を持ち上げるようになる。
このようにダイアフラム2を膨張させた際には、ダイアフラム2と床面3との間に、空気吹き出し孔から吹き出される空気が通過(リーク)して薄い空気膜を形成するので、摩擦係数が極めて小さくなり、重量物をわずかな力で運搬することができるようになる。
【0074】
さて、本発明によるエアパレット70には、鉛直方向軸線まわりに回転可能とされた1つの可動輪700と、鉛直方向軸線まわりには回転できないように固定された2つの固定輪701とが設けられている。
これら可動輪700および固定輪701は、たとえば空気式ばねにより上下可能に構成されており、エアパレット70が浮上した後に床面3と接地される。
【0075】
このような構成により、フレーム1上の重量物のほとんどがエアパレットにより受け持たれるとともに、これら車輪700,701と床面3との摩擦力によりエアパレット70のふらつきが防止されて、所望の軌道を確保することができるようになる。
また、可動輪700が1輪とされており、乗用車などの前輪のように2輪を可動輪とする場合に比べて構造を簡略化することができるとともに、コストを低減させることができる。
【0076】
なお、このような構成を有するエアパレット70は、駆動源を有する駆動車などを用いて自走させることもできるし、人力により移動させることも可能である。
【0077】
【発明の効果】
本発明のエアパレットによれば、以下の効果を奏する。
【0080】
請求項1に記載のエアパレットによれば、移動防止手段によりフレームの上面が床面に対して所定角度以上傾斜するような場合には、その移動が停止されるようになっているので、転倒のおそれのある危険な状態での移動を防止することができるという効果を奏する。
【0081】
請求項2に記載のエアパレットによれば、フレーム上面が所定角度以上傾斜すると、ストッパ部材の下端面が床面と接触し、このときの摩擦抵抗によりエアパレットの移動が停止されるようになっているので、構成を簡単なものとすることができるとともに、コストを抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるエアパレットの一実施形態を示す図であって、(a)は側断面図、(b)は底面図である。
【図2】 図1に示すエアパレットを他の方法で使用している状態を示す概念図である。
【図3】 本発明によるエアパレットの他の実施形態を示す図であって、(a)は側断面図、(b)は底面図である。
【図4】 本発明によるエアパレットの別の実施形態を示す図であって、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図5】 本発明によるエアパレットのさらに別の実施形態を示す図であって、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図6】 本発明によるエアパレットのさらに別の実施形態を示す図であって、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図7】 本発明によるエアパレットのさらに別の実施形態を示す図であって、(a)は側面図、(b)は底面図である。
【図8】 従来のエアパレットを示す側断面図である。
【符号の説明】
1 フレーム
2 ダイアフラム
2a 空気吹き出し孔
3 床面
5 エアパレット
10 エアパレット
30 エアパレット
40 エアパレット
50 エアパレット
60 エアパレット
70 エアパレット
100 傾斜調整手段
101 圧力調整手段
300 移動防止手段
400 車輪
401 付勢部材
500 突出部
501 車軸
600 突出部受け
601 車軸受け
Claims (2)
- フレームの下面に装着され、かつ空気吹き出し孔を有するダイアフラム内に加圧された空気を供給して、前記空気吹き出し孔から吹き出された空気により前記ダイアフラムと床面との間に空気膜を形成させて、フレーム上に載荷された重量物をフレームとともに運搬するエアパレットにおいて、
前記フレームの上面が前記床面に対して所定角度以上傾斜した場合に、その場に停止させることのできる移動防止手段が設けられていることを特徴とするエアパレット。 - 請求項1に記載のエアパレットにおいて、
前記移動防止手段は、前記フレームの少なくとも四隅から前記床面に向かって所定長さ突出したストッパ部材であることを特徴とするエアパレット。
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