JP3679638B2 - 屈折率分布測定方法及びそれを用いた屈折率分布測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は屈折率分布測定方法及びそれを用いた屈折率分布測定装置に関し、被測定物として曲率を持ったレンズの材質の屈折率分布、特にチルト成分も込みのコマ成分を測定するのに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
ガラスやプラスチック等の光学部材の材質の屈折率の均質度測定には、所謂オイルオンプレート法や、研磨法がある。これらの方法は、レーザー干渉計により、被測定物として平面度のよい試料を作成し、それを透過した光束の波面を元に試料の材質の屈折率分布を測定するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの方法では、基本的に相対する角度が平行な円柱状試料や、角柱状試料の測定しかできなく、各面が曲率を持ったレンズの材質の屈折率分布の測定が困難であった。また、これら方法では、いわゆる波面のチルト成分は、測定試料と干渉計光軸に対する傾きとして補正されてしまうので、屈折率の線形変化分、いわゆるチルト成分を測定することが困難であった。
【0004】
本発明は、曲率を持ったレンズの材質の屈折率分布を高精度にかつ簡単に測定することができる屈折率分布測定方法及びそれを用いた屈折率分布測定装置の提供を目的とする。
【0005】
また、屈折率分布のコマ成分をチルト成分も含めて測定することができる屈折率分布測定方法及びそれを用いた屈折率分布測定装置の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の屈折率分布測定方法は、回転可能に保持した被測定レンズに二つの可干渉性の光束を被測定レンズへの光束の入射側と反対側のレンズ裏面の見かけの曲率中心近傍に集光交差させて照射し、そのレンズ裏面から反射する二つの光束を重ね合わせ、この重ね合わせによって形成される干渉縞の被測定レンズの回転に伴う変動から、レンズ全周に対する2光路長差を測定し、該2光路長差から該被測定レンズの材質の屈折率分布を測定することを特徴としている。
【0007】
請求項2の発明は請求項1の発明において、前記被測定レンズへの光束の入射側のレンズ表面の回転軸からの偏心量を測定し、該測定値と前記2光路長差から、該被測定レンズのレンズ表面の偏心による該2光路長差への影響を補正していることを特徴としている。
【0008】
請求項3の発明は請求項1の発明又は請求項2の発明において、前記被測定レンズは保持手段で保持されており、該保持手段に対する該被測定レンズの相対位置を変えて前記2光路長差を測定することにより、該保持手段のある軸に対する偏心と該保持手段の歪みによる該2光路長差への影響を補正していることを特徴としている。
【0009】
請求項4の発明は請求項1から請求項3の発明において、前記被測定レンズにおける測定したい屈折率分布の成分に対応させて、前記2光束の被測定レンズへの相対入射方位を変化させていることを特徴としている。
【0010】
請求項5の発明の屈折率分布測定装置は、請求項1から請求項4の発明において、屈折率分布測定方法を利用していることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1,図2は本発明の屈折率分布測定装置の実施形態1の構成を示す概略図と、動作を示すフローチャートである。
【0012】
図中、1はレーザー光源、2は光源1からのコヒーレントな光束である。15はビーム整形手段(光束整形手段)である。3は光束2を二つの光束2a,2bに分割し、及び被測定面で反射後の2光束を重ね合せる光束分割素子である。
【0013】
4は2光束2a,2bを偏向させる、ミラーやプリズム等からなる2光束偏向機構である。
【0014】
本実施形態では2光束偏向機構4は偏向手段5,6a,6bから構成されていて、偏向手段6a,6bはy方向に移動可能で、かつ、z軸回りに回転可能となっている。
【0015】
7は被測定レンズで、7a,7bは被測定レンズ7の上面(表面)と下面(裏面)である。8は回転台であり、被測定レンズ7を回転させる。9はレンズ保持手段で、10はレンズ保持手段9のレンズ7との当接縁部である。11は回転台8の回転軸で、12は回転台の回転方位検出手段である。
【0016】
13は光検出手段(受光手段)であり、被測定レンズ7から戻ってきた2光束2a,2bより形成される干渉縞を検出する。14は演算装置であり、光検出手段13と回転方位検出手段12の信号から、被測定面(7a,7b)の偏心量と屈折率分布を算出する。
【0017】
本実施例の作用を図1と図2を用いて説明する。ステップS101で被測定レンズ7をレンズ保持手段9にセットする。レンズ保持手段9のレンズ当接縁部10はあらかじめ、回転軸11に対してレンズ当接縁部10が作る円の軸が概ね無偏心になるように位置調整もしくは、加工しておく。
【0018】
レンズ当接縁部10の傾き偏心量が小さいほど、レンズ下面7bの偏心測定データから、レンズ当接縁部10の偏心量分を補正し、屈折率分布を得るときの精度が良好になるので、レンズ当接縁部10の偏心量はなるべく小さい方が望ましい。
【0019】
このとき、光束の入射側のレンズ上面(レンズ表面)7aの回転軸11に対する偏心量もなるべく小さくしておく。
【0020】
ステップS102で、被測定レンズ7の上面7aに光束整形手段15で十分に径が小さくなっている2束2a,2bを入射させて偏心測定を行う。尚、図1では被測定レンズ7 の下面7bからの反射光に基づく干渉縞の測定を行う場合を示している。
【0021】
上面7aの偏心測定は以下のように行われる。光源であるレーザー1からの光束2は、光整形手段15で十分に径が小さくなるよう整形され、光束分割素子3により、光来2a,2bの2つに分割、回転軸11に平行に偏向されて、2光束偏向機構4に向かう。
【0022】
2光束偏向機構4において、光束2a,2bは、まず、偏向手段5により、y軸に平行に垂直偏向される。
【0023】
2光束2a,2bは、回転軸11を中心として対称にy軸方向に移動調整され、z軸回りに回転調整された偏向手段6a,6bより、反射偏向されて被測定レンズ7の上面7aの曲率中心位置16に集光交差されるように偏向される。
【0024】
2光束2a,2bが集光交差する位置は被測定レンズ7の上面7aの曲率中心位置16にだいたい一致しているので、被測定レンズ7の上面7aで反射した2光束は、それまでの経路とほぼ同一光路を逆進して光束分割素子3まで戻り、重ね合わされ、干渉縞を生じる。2光束の干渉縞は光検出手段13で検出され、出力信号が演算手段14に送られる。
【0025】
光検出手段13の出力信号を観測して、干渉縞のコントラストが最大になるように偏向手段6a,6bをさらに調整することで、2光束2a,2bが集光交差する位置16は被測定レンズ7の上面7aの曲率中心にほぼ完全に一致させることができる。
【0026】
この状態で回転台8を回転させて、光検出手段13からの信号と、回転方位検出手段12からの信号を、演算手段14で処理する。すなわち、光検出手段13からは2光束の光路長差分に応じた干渉光の強度変化信号が得られるので、これと測定方位を示す回転方位検出手段12の検出信号を対応つけて記憶することによって、該入射光線状態における、被測定レンズ7の上面7aの全周の2光路長差データL11を得ることができる。
【0027】
上面7aに傾き偏心量ε11が、偏心方位θ11の方向にあるとすると、この2 光路長差L11は、光線往復分を考慮してD1 を2 光束の上面7aの測定時のスパンとしたとき
11=2D1 ・ε11・C0S(θ−θ11)‥‥‥(数式1)
となる。
【0028】
逆に、2光路長差データから、1θ成分だけを抜き出し、2 光路長差L11の形にすれば、その振幅の半分をD1 で除したものが被測定レンズ7の上面7aの傾き偏心量ε11で、その方位が、偏心方位θ11ということになる。
【0029】
このようにして、上面7aの偏心量測定を行うが、屈折率分布測定のためには、上面7aの偏心は小さい方がいいので、必要に応じてステップS102、ステップS103を繰り返し、測定した上面の偏心量をもとに、被測定レンズ7の上の面7aが回転軸11に対して無偏心になるように調整していく。このとき、被測定レンズ7だけを動かせば、下面(レンズ裏面)7bの回転軸11に対する偏心状態は変わらず、上面7aの偏心状態だけを変化させることが可能である。
【0030】
ステップS104で、被測定レンズ7の下面(レンズ裏面)7bの領域7b1,7b2に2光束2a,2bを垂直入射させて偏心測定を行う。すなわち、上面7aの測定時と同じように、2光束2a,2bを偏向手段6a,6bより被測定レンズ7の下面7bの見かけの曲率中心位置17にスパンD2 で、集光交差されるよう照射し、この状態で回転台8を回転させて、光検出手段13からの信号と、回転方位検出手段12からの信号を、演算手段14で処理して、被測定レンズ7の下面7bの全周の2光路長差データL12を得る。
【0031】
この2光路長差データL12は、次の3つの要素からなる。
【0032】
(ア−1)上面7aの偏心の影響Lu
u =2(n0 −1)D'1ε11・C0S(θ−θ11) ‥‥‥(数式2)
ただし、、D'1は下面7bの測定時に2光束が上面7aを透過するときのスパン、ε11,θ11、は上面7aの傾き偏心量と方位、n0 は被測定レンズの平均屈折率である。
【0033】
(ア−2)レンズ当接縁部10の偏心による下面7bの偏心の影響Lh
h =2D2 εh 0S(θ−θh ) ‥‥‥(数式3)
ただし、εh,θhはレンズ当接縁部10の傾き偏心量と偏心方位、D2 は下面7bの測定時の2光束スパンである。
【0034】
(ア−3)レンズ7の材質の屈折率分布によるものLn
【0035】
【数1】
Figure 0003679638
ただし、dは2光束2a,2bが被測定物レンズ7を透過する往路の距離、rは下面7bの測定時の2光束スパンD2 の半分の値、△nはレンズ7の材質の屈折率の平均値からのずれの2次元分布で、極座標表示で、
【0036】
【数2】
Figure 0003679638
と表わすことができる。
【0037】
数式5において、n=0が屈折率分布のクセ成分、n=1がコマ成分、n=2がアス成分に相当する。
【0038】
数式4において、本実施例では、2光束を相対方位180°で被測定レンズ7に入射させているので、屈折率分布の各成分のうち、2光路差にのってくるのは、nが奇数の1θ成分(コマ)や、3θ成分だけとなる。
【0039】
このように、ステップS104で取得される、2光路長差データL12は、上面7aの偏心の影響と、レンズ当接縁部10の偏心の影響、被測定レンズ7の材質の屈折率分布によるものの和であるが、ステップS105の段階ではこのうち上面偏心量がわかっているので、この分を演算手段14により除去を行う。除去後の2光路長差データL12c は、
12c =L12−L =L +L‥‥‥(数式6)
となる。
【0040】
2光路長差L12c から、屈折率の影響分だけをとりだすには、さらに、ステップS106において、被測定レンズ7をレンズ当接縁部10に対して180°回転させてセットし、ステップS107で、ステップS102と同様にして、上面7aの2光路長差データ測定を行い、ステップS108でステップS103と同様に上面7aの偏心量と偏心方位ε21,θ21を算出し、必要であれば、上面7aの偏心をほぼ無偏心状態にまで調整をする。ステップS109で、被測定レンズ7の下面7bに2光束2a,2bを垂直入射させて偏心測定を行う。
【0041】
すなわち、ステップS104と同じように、2光束2a,2bを偏向手段6a,6bより被測定レンズ7の下面7bの曲率中心位置17にスパンD2 で、集光交差されるよう照射し、この状態で回転台8を回転させて、光検出手段13からの信号と、回転方位検出手段12からの信号を、演算手段14で処理して、被測定レンズ7の下面7bの全周の2光路長差データL22を得る。
【0042】
この2光路長差データL22も、L21と同じように、
(イ−1)上面の偏心の影響Lu'
u'=2(n0 −1)D' εL21・C0S(θ−θ21) ‥‥‥(数式7)
(イ−2)レンズ当接縁部10の偏心による影響Lh'
h'=2D2 εh C0S(θ−θh ) ‥‥‥(数式8)
そして、
(イ−3)レンズの屈折率分布によるものLn'
【0043】
【数3】
Figure 0003679638
の3つの要素の和となっている。
【0044】
ここで、数式8の2 光路長差Lh'は、レンズ当接縁部10の偏心量が、レンズ7を180°回転する前後で変化しないので、数式3と同じ形となりLh =Lh ' である。
【0045】
また、数式9のLn'は、数式4と異符号で同じ形で、Ln =−Ln'となっているが、これは、被測定レンズ7を180°回転させたためである。
【0046】
ステップS110において、ステップS105と同様に、演算手段14において、2光路長差データL22から、上面7aの偏心の影響Lu'' の除去を行う。
【0047】
除去後の2光路長差データL22c は、
22c =L22−Lu'=Lh'+Ln'=Lh −Ln ‥‥‥(数式10)
となる。
【0048】
ステップS111において、数式6と数式10から、レンズ当接縁部10の偏心の影響Lh を除去すれば、レンズ当接縁部10の偏心によるLh と屈折率分布によるLn を分離でき、
h =(L12+L22−(Lu +Lu'))/2 ‥‥‥(数式11)
n =(L12−L22−(Lu −Lu'))/2 ‥‥‥(数式12)
となる。
【0049】
ここで、L12,L22はステップS104,ステップS109で取得でき、Lu ,Lu'はステップS103,ステップS108の測定結果から演算できるので、数式12により、被測定レンズ7の材質の屈折率分布による2光路長差への影響を取得できたことになる。
【0050】
数式1の2光路長差データから、屈折率分布だけを取り出すには、数式4より、Ln を4dで除せばよい。
【0051】
さらに、Lu /4dをフーリエ変換やフィッティング等を施せば、各nθ成分(n;奇数)だけを抽出することが可能である。抽出した屈折率分布のうち、特にコマ成分に関しては、オイルオンプレート法等では、測定が困難な、いわゆるチルト成分も含まれており、屈折率分布の1θ成分の本当の値が測定可能となっている。
【0052】
以上の実施例において、下面7bの測定時の2光路長差L12、もしくは、L22は、1θの周期を持つ上面偏心量とレンズ当接縁部偏心量、そして、nθ(n;奇数)の周期を持つ各屈折率分布成分の和であるため、屈折率分布のコマ成分を測定するときは、上面偏心の影響と、レンズ当接縁部の偏心の影響を取り除かなくてはならない。
【0053】
しかし、その他の成分に関しては、上面偏心量とレンズ当接縁部偏心量とは独立であるので、2光路長差データL12、もしくは、L22をフーリエ変換するなどして各nθ(n;奇数)成分に分離すれば、その値が屈折率分布のnθ(n;奇数)成分となる。
【0054】
ただし、レンズ当接縁部が1θ成分以外の成分を持っていて、下面がその影響で歪む様な場合には、レンズ当接縁部の歪みの影響を取り除く必要がある。
【0055】
このときのS106に相当するレンズ回転角度は、
(2m+1)π/n、(m=0,1,2,‥‥‥)とすれば、レンズ当接縁部のnθの周期の歪を分離できることになる。
【0056】
以上ステップS101,ステップS111によりある測定径rにおける被測定レンズ7全周の屈折率分各を測定することが可能であるが、同様にして、光束偏向機構4を調整して光束2a,2bの被測定レンズ7の下面7bへの入射径rを順次変化させながら、2光路長差測定を行っていき、各測定径rに対するレンズ全周の2光路長差データを得ることで、被測定レンズ7の材質の屈折率分布の2次情報を取得することも可能である。
【0057】
すなわち、図2のフローにおいて、ステップS103で上面偏心量取得後、ステップS104において、測定径rを順次変化させながら、各径における下面7bからの反射光で2光路長差測定を行い、ステップS105で各径の2光路長差測定データから上面の偏心量分を補正し、ステップS106で被測定レンズ7を180°回転し、ステップS107,ステップS108で上面偏心測定後、ステップS109においてステップS104で測定した径と同一の径について測定を行い、ステップS110で上面偏心補正後、ステップS111でステップS105の結果とステップS110の結果から、各径における屈折率分布を取得することができる。
【0058】
このあと、各測定径の関する屈折率分布をrに関して連結することで、被測定レンズ7の2次元屈折率分布が取得できることになる。
【0059】
さらに複数径を測定すると、2光路長差測定におけるレンズ当接縁部10の偏心の影響は、数式3のごとく、測定径に比例したものになるので、平均化効果により、レンズ当接縁部10の偏心量を精度良く決定することもできる。
【0060】
尚、本実施形態において被測定レンズを回転させる代わりに2光束を回転軸を中心に、円形状に操作しても同様の効果が得られる。
【0061】
次に本実施形態2 について説明する。
【0062】
(実施形態2)
実施形態1では、2光束を被測定レンズ7に対し、回転軸11に関して対称に相対角度180°で入射させて、屈折率分布のnθ成分(n;奇数)の測定を行っているが、被測定レンズ7の下面7b測定時に2光束の被測定レンズ7への入射相対角度を変化させれば、他の成分の測定も可能である。
【0063】
つまり、2光束を相対角度aで被測定レンズ7に入射させたとし、ある径rにおける被測定レンズ7の屈折率分布のnθ成分(n=1,2,‥‥)を振幅An 、初期位相θn として、
n sin(nθ−θn
とすると、nθ成分の屈折率分布に相当する2光路長差は、定数倍を別として、
n sin(nθ−θn)−An sin(n(θ+α)−θn )=An sin(nθ−θn ){1−cosnα)−An sin(nα)cos(nθ−θn
となり、
α=(2m+1)π/n (m=0,1,2,…)
の相対角度のとき、2光路長差の振幅が最大となって、S/N比のよい高精度の測定ができることになる。
【0064】
例えば、n=2のアス成分の場合には、相対角度がπ/2のとき最も2光路長差の振幅が大きくなり、n=3の3θ成分の場合は、相対角度がπ/3とπのとき最も2光路長差の振幅が大きくなることになる。
【0065】
屈折率分布成分のうちコマ成分以外は、上面の偏心の影響や、レンズ当接縁部の偏心の影響とは独立なので、本実施形態でも、下面に2光束を垂直入射させたときの2光路長データをフーリエ変換等で各成分の抽出を行えば、それが、屈折率分布の各成分となる。
【0066】
2光束の相対方位を可変とするには、図1の構成において、偏向手段6aと6bがスライドする方位が、yz平面内で可変となるような構成とし、偏向手段5も各スライドに平行に2光束が偏向されるような構成にするとよい。
【0067】
【発明の効果】
本発明は以上の構成をとることにより、曲率を持ったレンズの材質の屈折率分布を高精度にかつ簡単に測定することができる。又、屈折率分布のコマ成分をチルト成分も含めて測定することができる屈折率分布測定方法及びそれを用いた屈折率分布測定装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の屈折率分布測定装置の実施形態1の要部概略図
【図2】本発明の屈折率分布測定方法を示すフロー
【符号の説明】
1 レーザー
2 光束
2a,2b 2分割された光束
3 光束分割素子
4 2光束偏向機構
5 偏向手段
6a,6b 偏向手段
7 被測定レンズ
7a 被測定レンズ上面
7b 被測定レンズ下面
8 回転台
9 レンズ保持手段
10 レンズ当接縁部
11 回転台回転軸
12 回転方位検出手段
13 光検出手段
14 演算手段
15 ビーム整形光学系

Claims (5)

  1. 回転可能に保持した被測定レンズに二つの可干渉性の光束を被測定レンズへの光束の入射側と反対側のレンズ裏面の見かけの曲率中心近傍に集光交差させて照射し、そのレンズ裏面から反射する二つの光束を重ね合わせ、この重ね合わせによって形成される干渉縞の被測定レンズの回転に伴う変動から、レンズ全周に対する2光路長差を測定し、該2光路長差から該被測定レンズの材質の屈折率分布を測定することを特徴とする屈折率分布測定方法。
  2. 前記被測定レンズへの光束の入射側のレンズ表面の回転軸からの偏心量を測定し、該測定値と前記2光路長差から、該被測定レンズのレンズ表面の偏心による該2光路長差への影響を補正していることを特徴とする請求項1の屈折率分布測定方法。
  3. 前記被測定レンズは保持手段で保持されており、該保持手段に対する該被測定レンズの相対位置を変えて前記2光路長差を測定することにより、該保持手段のある軸に対する偏心と該保持手段の歪みによる該2光路長差への影響を補正していることを特徴とする請求項1又は2の屈折率分布測定方法。
  4. 前記被測定レンズにおける測定したい屈折率分布の成分に対応させて、前記2光束の被測定レンズへの相対入射方位を変化させていることを特徴とする請求項1,2又は3の屈折率分布測定方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項の屈折率分布測定方法を利用していることを特徴とする屈折率分布測定装置。
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