JP3679148B2 - ガス加工トーチに於ける火炎の検出装置 - Google Patents

ガス加工トーチに於ける火炎の検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は火炎の検出装置に関し、燃料ガス及び支燃ガスが供給されてガス加工トーチから燃料ガス及び支燃ガスが流出して火炎を形成し得る状態に於いて、ガス加工トーチに火炎が形成されている場合には火炎検出信号を発生し、且つ火炎が形成されていない場合には非着火信号を発生するガス加工トーチに於ける火炎の検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被加工材に切断や溶接或いは溶射,熱処理等の加工を行うガス加工では、トーチに装着された火口からアセチレンガスやLPG等の燃料ガスと、酸素ガス等の支燃ガスを混合させて噴射して燃焼させ、形成した火炎によって被加工材を加熱して所定の加工を実施している。
【0003】
このようなガス加工では、火炎を形成すべき条件が設定されているにも関わらず火炎が消火すると、被加工材に対する加熱が中断され、目的の加工が実施し得なくなるのみならず、火口から燃料ガスが未燃焼の状態で流出するため、火災の発生等の危険が生じるという問題がある。
【0004】
このため、ガス加工トーチを用いた加工装置では、常時トーチに形成された火炎を検知し、火炎を形成すべき条件にあるにも関わらず火炎が消火したときは、直ちに信号を発生して加工装置の停止及びオペレーターに対する警報を発生し得るように構成されるのが一般である。
【0005】
ガス加工トーチに形成された火炎を検知する装置としては、該トーチ又はトーチの近傍に赤外線センサー等の火炎を認識し得るセンサーを設けると共に、該センサーからの信号と火炎を形成すべき条件にあるか否かの信号を比較して判断する判断部を設け、燃料ガス及び支燃ガスが供給されているにも関わらずセンサーが火炎を認識しないとき、火炎が消火状態にあるとして警報を発生し得るように構成されたものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如く構成された火炎を検知する装置では、センサーがガス加工トーチ自体に取り付けられ、或いはガス加工トーチの近傍に配置されるため、被加工材表面の付着物や溶融物が飛散してセンサーに付着し、該センサーが損傷する虞がある。このため、オペレーターが定期的にセンサーの損傷の有無を監視することが必要になる等メンテナンス作業が煩雑になるという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、直接火炎を認識するセンサーを必要とせず、略メンテナンスフリーで且つ正確に火炎を検出し得るガス加工トーチに於ける火炎の検出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係るガス加工トーチに於ける火炎の検出装置は、供給された燃料ガスと支燃ガスを燃焼させて火炎を形成し、該火炎によって被加工材を加熱して所定の加工を行うガス加工トーチに於ける前記火炎を検出する火炎の検出装置であって、ガス加工トーチの燃料ガス及び/又は支燃ガスの供給側に接続され予め設定されたガス流量に対応する指令信号を受けこの指令信号と現在のガス流量を検出した流量検出信号とを比較して現在のガス流量が予め設定されたガス流量の値から変動したときバルブの開度を調整する開度調整信号を発生してバルブの開度を調整して現在のガス流量を予め設定されたガス流量に調整する定流量素子と、前記定流量素子のバルブの開度を調整する開度調整信号を検知して該開度調整信号が予め設定された値以上変化したとき火炎が形成又は消火したとして火炎検出信号又は非着火信号を発生する制御部とを有して構成されるものである。
【0009】
【作用】
上記ガス加工トーチに於ける火炎の検出装置(以下、単に「火炎検出装置」という)では、ガス加工トーチ(以下、単に「トーチ」という)の燃料ガス及び/又は支燃ガスの供給側に、予め設定されたガス流量に対応する指令信号を受け、この指令信号と現在のガス流量を検出した流量検出信号とを比較して現在のガス流量が予め設定されたガス流量の値から変動したときバルブの開度を調整する開度調整信号を発生してバルブの開度を調整して現在のガス流量を予め設定されたガス流量に調整する定流量素子を接続し、前記開度調整信号が予め設定された値以上の変化を示したとき、制御部に於いて火炎が形成された状態にあると判断して火炎検出信号を発生すことが出来る。また燃料ガス及び支燃ガスを噴射させて火炎を形成させるべき条件と前記火炎検出信号を併せて判断することで火炎が消火状態にあることを認識して非着火信号を発生することが出来る。
【0010】
このため、トーチの近傍にセンサーを配置することなくトーチに火炎が形成されているか否かを検出し、火炎が正常に形成されている状態であると判断されたときは加工装置の運転を歩進或いは継続させ、また火炎を形成させるべき条件であるにも関わらず火炎が消火状態にあると判断されたときは加工装置を停止させ或いはオペレーターに対する警報を発生させる非着火信号を発生することが出来る。
【0011】
即ち、ガスの流量はトーチ又は火口に於ける最小断面積の部分(スロート部)の面積と該スロート部に作用する一次側圧力(供給側の圧力)と二次側圧力(出口側の圧力、ガス加工の場合通常は大気圧)との差によって規定される。トーチの先端に装着された火口から火炎が形成されている状態では、ガスの燃焼圧の作用により二次側圧力が高くなる。また燃料ガス,支燃ガスが供給されている状態で火口から火炎が形成されていない場合、二次側圧力は火炎が形成されている状態に比較すると相対的に低くなる。
【0012】
従って、火口から安定した火炎が形成されている状態では、トーチの供給側に接続した定流量素子によって予め設定されたガス流量が維持され、燃料ガス及び支燃ガス共に略定常的な流れとなり、このときのバルブの開度調整信号は、燃料ガス及び支燃ガスが供給されていて火炎が形成されていない状態の開度調整信号レベルよりも相対的に大きな値で略定常的に保持される。
【0013】
燃料ガス及び支燃ガスが供給されている状態で火炎が消火すると、ガスの燃焼圧力が除去されて二次側圧力が減少し、スロート部に作用する一次側と二次側の圧力差が増大し、定流量素子を流れる支燃ガス又は燃料ガスの流量が一時的に増加する。このため、定流量素子では増加した流量を予め設定された流量に一致させるように火炎が形成されている状態と比較して相対的に小さい値の開度調整信号を発生してバルブの開度を減少させる。当然のことながら、火口から安定した火炎が形成されていてガスの流れが定常状態に保持されている場合であっても、一次側圧力の変動等の外乱が生じた場合には、この外乱によるガス流量の変動をバルブ開度を調整して補正するために開度調整信号も変動する要因が存在する。然し、これ等の外乱による変動要因は、例えば一次側圧力の変動を外乱による変動要因とした場合には、該一次側圧力の変動を監視して得られる変動成分信号を開度調整信号比較回路に於いて加減算処理する等の方法により、この外乱による変動成分を相殺,補償することで無視することが出来る。
【0014】
従って、開度調整信号の値が一定の範囲を越えたとき、火炎が形成された状態にあるとして認識させることで、火炎検出信号を発生させることが出来、この火炎検出信号は加工装置の運転を歩進或いは継続させるとして利用することが出来る。また火炎が形成されるべき条件にあって火炎検出信号が発生しない場合は、火炎が消火状態にあると判断して非着火信号を発生させることが出来、この非着火信号は加工装置を停止させ或いはオペレーターに対する警報を発生させる信号等として利用することが出来る。
【0015】
【実施例】
以下、上記火炎検出装置の実施例について図を用いて説明する。図1は本実施例に係る火炎検出装置の構成を説明するブロック図、図2は定流量素子の構成を説明するブロック図である。本発明に係る火炎検出装置は、ガス切断やガス溶接或いはガス溶射,ガス熱処理等のガス加工を行うガス加工トーチ(以下単に「トーチ」という)に於いて火炎を形成すべき条件が成立していて火口から安定した火炎が形成されている場合には火炎検出信号を発生して加工装置の運転を歩進或いは継続させ、また火炎を形成すべき条件が成立しているにも関わらず火炎が形成されていない場合には非着火信号を発生して加工装置の運転を停止させ或いはオペレーターに対する警報を発生させるように構成したものである。
【0016】
図に於いて、トーチ1の先端には火口2が着脱可能に装着されており、後端には燃料ガス用のホース3a及び支燃ガス用のホース3bが接続されている。前記ホース3aは燃料ガス用の定流量素子4を介して燃料ガスの配管6に接続され、ホース3bは支燃ガス用の定流量素子5を介して支燃ガスの配管7に接続されている。尚、定流量素子4,5は同一の構造を有するものであり、単に接続された供給系が異なるにすぎない。
【0017】
上記各配管6,7は、夫々図示しない工場配管或いはガスの集合装置等のガス供給源に接続されている。また各配管6,7には圧力調整器8,9が設けられており、これ等の圧力調整器によって所定の圧力に調整された燃料ガス,支燃ガスが供給される。
【0018】
尚、各配管6,7に接続するトーチ1の数は特に限定するものではなく、目的のガス加工を合理的に実施し得る数のトーチ1を用いることが可能である。また多数本のトーチ1を用いる場合、配管6及び/又は配管7と個々のトーチ1毎に定流量素子4,5を介在させることが必要である。
【0019】
定流量素子4,5は夫々制御装置10と接続されている。制御装置10は、トーチ1に装着した火口2の能力に応じて燃料ガスの供給系に接続された定流量素子4に燃料ガス流量の指令信号を伝達するとともに、支燃ガスの供給系に接続された定流量素子5に前記燃料ガスの流量に対応した支燃ガス流量の指令信号を伝達する機能を有しており、また定流量素子4,5に於けるバルブの開度調整信号の値を監視し、定流量素子4,5が作動状態にあり且つ予め設定された値以上の開度調整信号が発生したことを検知したとき、火炎検出信号を発生し、また定流量素子4,5が作動状態にあり且つ予め設定された値に開度調整信号が到達しない場合には非着火信号を発生する機能をも有している。
【0020】
このため、制御装置10は、トーチ1に装着される火口2に供給される燃料ガスと支燃ガスの標準流量(被切断材を標準時間内で予熱する際に中性炎を形成するのに必要なガスの流量)を設定するために定流量素子4,5に伝達する標準流量指令値情報及び火炎検出信号或いは非着火信号を発生するために定流量素子4及び/又は5に於けるバルブの開度調整信号のしきい値を記憶させた記憶部10aと、伝達されたバルブの開度調整信号の値を前記しきい値と比較する演算部10bと、前記演算部10bに於けるバルブの開度調整信号と前記しきい値の比較結果に基づいて火炎検出信号或いは非着火信号を発生する出力部10cとを有して構成されている。
【0021】
また制御装置10には、加熱能力に応じて設定された番手を指定する火口番手指定部,燃料ガスと支燃ガスの混合比を変えて予熱炎を中性炎から酸化炎或いは炭化炎に設定すべき信号を発生する混合比微調整設定部,混合比設定部の操作に対応して該操作によって選択された予熱炎の性状を変えることなく流量を増加或いは減少させる信号を発生するオーバーライド設定部,切断に適した燃料ガスと支燃ガスの標準流量を与えるロー状態と、切り込み時の予熱時間を短縮するために予熱炎の燃料ガスと支燃ガスの流量を標準流量よりも増加させたり、予熱炎の性状を酸化炎にさせるハイ状態を選択して燃料ガス及び支燃ガスの流量を適宜適正値に設定する信号を発生させるハイ/ロー設定部等の設定部が夫々設けられており、夫々の設定部は図示しないキースィッチやボリューム等によって構成されている。ここで、火口の番手とは、トーチに装着されるガス切断やガス溶接或いはガス溶射,ガス熱処理等のガス加工を行う火口の加熱能力に応じて設定された番号をいうものである。
【0022】
次に、定流量素子4,5の構成について図2により説明する。前記定流量素子4,5は燃料ガスを供給する配管6,支燃ガスを供給する配管7とトーチ1を接続するホース3a,3bの経路中に配置され、制御装置10からの指令信号に対応して設定されたガス流量を維持し得るようにするものである。これ等の定流量素子4,5は同一の構造を有しているため、以下代表して定流量素子5の構成について説明する。
【0023】
定流量素子5は、大部分のガスが通過する主通路51a及び主通路51aからのバイパス通路51bとを有する通路51が設けられており、この通路51にバルブ52が配置されている。前記通路51は燃料ガス或いは支燃ガスのホース3bと接続されている。
【0024】
バイパス通路51bには自己加熱型抵抗体53a,53bが巻き付けられており、夫々ブリッジ回路54に接続されている。前記ブリッジ回路54は増幅回路55を介して比較演算部56に接続されている。この比較演算部56は制御装置10と接続され、該制御装置10から発生したガス流量の指令信号が電圧Vsとして伝達される。
【0025】
バルブ52としては開度を調整し得るものが用いられている。開度を調整し得るバルブとしては種々のものが提供されているが、本実施例では、比較演算部56から出力された開度調整信号に対応して開度調整部57に歪みを生じさせ、この歪みに応じて開度を調整し得るようなバルブを用いている。
【0026】
上記の如く構成された定流量素子5では、制御装置10から伝達された指令信号が比較演算部56に入力されると、該演算部56から指令信号に応じた開度調整信号が発生して開度調整部57を歪ませ、この歪みによってバルブ52が開き、これにより、主通路51aとバイパス通路51bにガスの流れが生じる。
【0027】
バイパス通路51bでは自己加熱型抵抗体53aから流通するガスに対して熱が付与される。その後、流通するガスの温度は自己加熱型抵抗体53aから一定距離離隔した位置に配置された自己加熱型抵抗体53bによって検出され、検出信号がブリッジ回路54から増幅回路55を介して比較演算部56に電圧Vdとして伝達される。そして比較演算部56に於いて指令信号Vsと検出信号Vdとが比較され、これ等の信号の差に応じた電圧がバルブの開度調整信号として開度調整部57に出力される。開度調整部57は開度調整信号に応じて歪みが増減し、これに伴ってバルブ52の開度が調整されて通路51に制御装置10によって設定された流量のガスが流通する。
【0028】
火口から流出するガスに着火し火口に安定した火炎が形成された場合、ガスの燃焼圧の作用によりスロート部に作用する一次側と二次側の圧力差が減少して制御装置10からの指令信号Vsに変化がないにも関わらず通路51を流通するガスの流量が一時的に減少する。これに伴ってバイパス通路51bの流量も減少し、自己加熱型抵抗体53bによって検出されたガスの温度に変化が生じ、検出信号Vdが変化する。そして比較演算部56から開度調整部57に対し、ガス流量を元の状態に戻すようにバルブ52の開度を大きくするような開度調整信号が発生する。
【0029】
上記開度調整信号は開度調整部57及び制御装置10に伝達され、バルブ52の開度を調整すると共に、制御装置10の演算部では記憶部に記憶されたしきい値と比較する。前記比較の結果開度調整信号がしきい値以上の値を示している場合には、制御装置10の出力部から火炎検出信号が発生する。そして発生した火炎検出信号によって、例えば加工装置の運転を歩進させたり継続させる。また前記比較の結果、開度調整信号がしきい値に満たない場合は、火口から流出するガスが何等かの原因で消火状態にあると判断して制御装置10の出力部から非着火信号が発生する。発生した非着火信号に基づいて、図示しないパトライト(登録商標)を点灯し或いはブザーを鳴らしてオペレーターに警報を与えることが可能であり、また制御装置10に設けたディスプレイに火炎が消火した状態にあることを表示することが可能である。
【0030】
上記の如く構成した火炎検出装置では、制御装置10の火口番手指定部で選択された火口2の能力に応じた燃料ガス,支燃ガスの標準流量を火口2に流通させるために定流量素子4,5にガス流量の指令信号を電圧Vsとして与え、このガス流量を得るための定流量素子4及び/又は5のバルブ52に対する開度調整信号の値を火炎が形成された状態と非着火状態の夫々について予め実験により求めておき、得られた値に所定の安全率を加味した値を定流量素子4及び/又は5のバルブ52の開度調整信号の値と比較するためのしきい値として制御装置10の記憶部10aに夫々記憶させる。
【0031】
尚、記憶部10aに夫々記憶されたしきい値は、火口番手指定部で選択された火口2の能力に応じた燃料ガス,支燃ガスの標準流量に対して設定されたものであり、制御装置10の混合比微調整部,オーバーライド設定部,ハイ/ロー設定部等の設定部を操作して燃料ガス、支燃ガスの標準流量を増加或いは減少させる流量設定変更操作を行った場合は、ガス流量指令信号電圧Vsも流量変化率と略同率で変化し、定流量素子4及び/又は5のバルブ52に対する開度調整信号もガス流量指令信号Vsの変化に応じて変化する。
【0032】
従って、制御装置10の演算部10bでの開度調整信号の値としきい値の比較演算を前記流量設定変更操作を行っている状態でも精度良く実施するためには、流量設定変更操作によるガス流量指令信号電圧Vsの変化に応じて前記しきい値を補正した値と開度調整信号の値を演算部10bで比較演算させる必要がある。
【0033】
然し、しきい値の補正は実際の流量設定変更操作に於いて流量設定変化率が極僅かな範囲でしか行われない場合(例えば混合比微調整設定部の操作による場合)は無視することも可能である。また例えばハイ/ロー設定部操作等のように流量設定変化率が大きく、流量設定変更操作によるガス流量指令信号電圧Vsの変化による開度調整信号電圧Vsの変化による開度調整信号の変化が火口から流出するガスの燃焼圧の作用による開度調整信号の変化よりも大きいか或いは近い値となることがあり得る場合等には、前記電圧Vsの変化を無視することは出来ないが、しきい値の補正は便宜的にガス流量指令信号Vsの変化量に比例した一次式に近似して行っても演算部10bでの比較演算結果に対する影響をなくすことが可能である。
【0034】
そして制御装置10の火口番手指定部を操作してトーチ1に装着された火口2の能力に応じた燃料ガス,支燃ガスの流量を設定し、配管6,7からトーチ1に燃料ガス及び支燃ガスを供給して着火させて火炎を形成させる。制御装置10の出力部10cは、演算部10bでのしきい値と開度調整信号の値の比較演算結果が、しきい値よりも開度調整信号の値が大きいと判断された場合、この演算部10bの比較演算結果と火口からガスが流出して火炎を形成させるべき他の運転条件情報に基づいて、火口に火炎が正常に形成されていると判断して火炎検出信号を出力する。そして加工装置はこの火炎検出信号に基づいて運転を歩進或いは継続させる。
【0035】
火口2に安定した火炎が形成されていてガスの流れがガス流量の指令信号電圧Vsで設定された設定流量に定常状態に保持されている場合であっても、一次側圧力の変動或いはトーチ1及び火口2の加熱によるスロート径の変化等の外乱が生じた場合には、これ等の外乱によってガス流量が変動することがある。この外乱によってガス流量が変動した場合、定流量素子4及び/又は5では、ガス流量の指令信号電圧Vsで設定された設定流量に戻すようにバルブ52の開度を大きく或いは小さく調整するようにバルブの開度調整信号も変動する。
【0036】
外乱によるガス流量変動を補正するための開度調整信号の変動は、制御装置10の演算部10bでの開度調整信号の値としきい値との比較演算結果に影響を及ぼすため、開度調整信号の外乱による変動分を補償する必要がある。例えば外乱要因が一次側圧力の変動にある場合、この一次側圧力の変動を監視して得られる一次側圧力変動成分信号をしきい値に加減算処理して得られる値と開度調整信号の値とを比較演算させる方法で変動成分を相殺,補償することで無視することが可能である。また例えば外乱要因がトーチ1或いは火口2の加熱によるスロート径の変化にある場合、熱膨張による変動成分を相殺,補償しても良いが、この変動は僅かであり便宜的に無視しても問題はない。
【0037】
ガス加工中に火炎が消火すると、燃焼圧の作用がなくなることによって、火口のスロート部に作用する一次側圧力と二次側圧力の圧力差が増大して制御装置10からのガス流量の指令信号電圧Vsに変化がないにも関わらずガスの流量が増加して、定流量素子4及び/又は5では増加した流量を元の流量に一致させるようにバルブ52の開度を減少させる開度調整信号が発生する。制御装置10の出力部10cは、前記演算部10bでのしきい値と開度調整信号の値の比較演算の結果が、しきい値よりも開度調整信号の値が小さいと判断された場合、この演算部10bの比較演算結果と火口からガスが流出して火炎を形成させるべき他の運転条件情報に基づいて、火口に火炎が正常に形成されていないと判断して非着火信号を出力する。そして加工装置はこの非着火信号に基づいて加工装置を停止させ或いはオペレーターに対する警報を表示することが可能となる。
【0038】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明に係るガス加工トーチに於ける火炎の検出装置では、火口から火炎を形成すべき条件に於いて火炎が形成された状態にある場合、この状態を検出して火炎検出信号を発生することが出来る。このため、前記火炎検出信号に基づいて加工装置の運転を安全確実に歩進或いは継続させることが可能となる。また火口から火炎を形成すべき条件であるに関わらず消火状態にある場合、この状態を検出して非着火信号を発生することが出来る。このため、前記非着火信号に基づいて加工装置を停止させたり、或いはオペレーターに対する警報を発生することが可能となる。従って、非着火状態を検出した後速やかに最善の処置をとることを可能とし、被加工材の損傷を防止すると共に火災発生の危険を回避することが可能となる。
【0039】
また火炎の形成或いは消火に伴うガスの流量の変化に応じて定流量素子の内部で発生するバルブの開度調整信号の変化を監視して火炎を形成すべき条件に於ける火炎の形成或いは消火の状態を検出するため、ガス加工トーチ自体に或いはトーチの近傍にセンサーを配置する必要がない。このため、センサーに対するメンテナンスが不要となり、高い信頼性を維持して火炎を検出することが出来る等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例に係る火炎検出装置の構成を説明するブロック図である。
【図2】 定流量素子の構成を説明するブロック図である。
【符号の説明】
1 トーチ
2 火口
3a,3b ホース
4,5 定流量素子
6,7 配管
8,9 圧力調整器
10 制御装置
10a 記憶部
10b 演算部
10c 出力部
51 通路
51a 主通路
51b バイパス通路
52 バルブ
53a,53b 自己加熱型抵抗体
54 ブリッジ回路
55 増幅回路
56 比較演算部
57 開度調整部

Claims (1)

  1. 供給された燃料ガスと支燃ガスを燃焼させて火炎を形成し、該火炎によって被加工材を加熱して所定の加工を行うガス加工トーチに於ける前記火炎を検出する火炎の検出装置であって、ガス加工トーチの燃料ガス及び/又は支燃ガスの供給側に接続され予め設定されたガス流量に対応する指令信号を受けこの指令信号と現在のガス流量を検出した流量検出信号とを比較して現在のガス流量が予め設定されたガス流量の値から変動したときバルブの開度を調整する開度調整信号を発生してバルブの開度を調整して現在のガス流量を予め設定されたガス流量に調整する定流量素子と、前記定流量素子のバルブの開度を調整する開度調整信号を検知して該開度調整信号が予め設定された値以上変化したとき火炎が形成又は消火したとして火炎検出信号又は非着火信号を発生する制御部とを有することを特徴としたガス加工トーチに於ける火炎の検出装置。
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