JP3678493B2 - 発泡基材付き接着シ―ト類 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発泡体からなる基材の上に感圧接着剤の層を有するシ―ト状やテ―プ状などの発泡基材付き接着シ―ト類に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ブチルゴム、クロロプレンゴム、合成樹脂などを発泡させた基材の上に感圧接着剤の層を設けてなるシ―ト状やテ―プ状などの発泡基材付き接着シ―ト類は、たとえば、建造物の壁、タイルまたは天井、あるいは機械装置の表面などに鏡、貼着懸垂具(フツク)、銘板などを固着するために、広く用いられている。また、自動車の車体にサイドモ―ル、エンブレム、スポイラ─などの外装用部材を固着させる場合にも用いられている。
【0003】
この発泡基材付き接着シ―ト類は、部材の固定後、酷しい使用環境下、とくに油類にさらされることがある。たとえば部材を機械設備に貼り付けたのち、その部分に機械油がかかつたり、溶剤系塗料が塗布されたりする場合がある。また、自動車のサイドモ─ルの固定に用いられたときは、給油時にこぼれたガソリンがついたり、新車塗装板保護用のガ─ドワツクスの除去に用いるケロシンなどの油性除去液がたれて付着する場合などである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、この種の接着シ―ト類は、構造上、側面の発泡体層に油が浸透しやすく、このような状況下に長時間さらされると、浸透液が接着剤層へ移行して接着剤の凝集力を低下させ、接着性能が大きく低下することがあつた。また、接着剤層のエツジ部分には、発泡体の吸油膨潤による発生応力が集中するため、接着剤層面に一部剥がれが生じたり、ひどい場合には固定部材が脱落することもあつた。このことから、従来のこの種の接着シ―ト類には、使用できる環境において、おのずと制約があつた。
【0005】
本発明は、このような事情に照らし、発泡体からなる基材の構成を改良することにより、耐油接着性の改善された、使用上の制約の少ない発泡基材付き接着シ―ト類を得ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するため、鋭意検討した結果、塩素含有エラストマ―に吸油性エラストマ―を加えたエラストマ―混合物の発泡体を基材として用いたときに、油が発泡体層の側面より浸透してきても、発泡体の体積変化がほとんどなく、かつ浸透した油を発泡体層で保持して接着剤層側へ移行するのを抑制でき、これにより耐油接着性の改善された発泡基材付き接着シ―ト類が得られることを知り、本発明を完成するに至つた。
【0007】
すなわち、本発明は、塩素含有エラストマ―としてエピクロルヒドリン系ゴムを、吸油性エラストマ―としてエチレン−プロピレン−ジエンターポリマーを、それぞれ使用し、上記の塩素含有エラストマ―/吸油性エラストマ―の重量比が50/50〜95/5である混合物の発泡体を基材とし、この基材の上に感圧接着剤の層を有することを特徴とする発泡基材付き接着シ―ト類に係るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明における塩素含有エラストマ―としては、エピクロルヒドリン系ゴム、クロロプレンゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレンなどが挙げられる。これらは、極性が大きいことから、親油性ではなく、一般的に油類に対して膨潤しにくく耐油性ゴムとして知られている。接着シ―ト類用の発泡基材としては、適度なゴム弾性と応力緩和性が必要であり、この点において、エピクロルヒドリン系ゴムやクロロプレンゴムが好ましく、とくに吸油膨潤が少ないエピクロルヒドリン系ゴムが最も好ましい。
【0009】
エピクロルヒドリン系ゴムとしては、エピクロルヒドリンホモポリマ―、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエ―テル共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエ―テル三元共重合体などが挙げられる。耐オゾン性や耐寒性の点より、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエ―テル三元共重合体が好ましく、またこの三元共重合体を必須として、これと他の種類のエピクロルヒドリン系ゴムとの混合系であつてもよい。
【0010】
本発明における吸油性エラストマ―としては、ポリプロピレン、シリコ―ンゴム、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンタ―ポリマ―)、EPM(エチレン−プロピレンコポリマ―)などがあり、その他アクリルビ─ズ、架橋ポリスチレンビ─ズなどの吸油性の高い高分子を使用できる。これらのうち、塩素系エラストマ―とのブレンド加工性が良い、均一発泡性にすぐれる、適度な弾性と伸びのある物性を与えるなどの点より、シリコ―ンゴム、EPM、EPDMなどが好ましく、とくに安価なEPMやEPDMが好ましく、その中でも、EPDMが最も好ましい。なお、EPDMのジエン成分としては、DCPD(ジシクロペンタジエン)であつても、ENB(エチリデンノルボ─ネン)であつてもよい。
【0011】
本発明においては、上記の塩素含有エラストマ―と吸油性エラストマ―とを混合して使用するが、両者の使用割合は、塩素含有エラストマ―/吸油性エラストマ―の重量比が50/50〜95/5、好ましくは60/40〜85/15となるようにするのがよい。塩素含有エラストマ―が少なすぎると、吸油時の膨潤が大きく、接着剤層のエツジ部分に応力が集中し、剥がれが生じやすくなる。逆に吸油性エラストマ―が少なすぎると、発泡体層における油分保持能力が不足し、油が親油性でない発泡体層から親油性の接着剤層へ経時的に移行して、接着剤の凝集力を低下させ、接着性能を損なうことになる。
【0012】
本発明において、発泡体(発泡エラストマ―)は、上記の塩素含有エラストマ―と吸油性エラストマ―との混合物に、ゴム補強剤、加硫剤、発泡剤および老化防止剤の配合物を混練し、これをシ―ト状に成形したのち、加硫および発泡を起こさせることにより、得ることができる。このような発泡体のシ―ト厚および気孔率としては、とくに規定されないが、通常は、シ―ト厚が0.3〜5mm、気孔率が20〜80%であるのが望ましい。
【0013】
ゴム補強剤としては、たとえば、カ―ボンブラツク、ホワイトカ―ボン(シリカ)、塩基性炭酸マグネシウム、活性化炭酸カルシウム、超微粉砕けい酸マグネシウムなどの無機補強剤のほか、ハイスチレン樹脂、環化ゴム、クマロン・インデン樹脂、フエノ―ル・ホルムアルデヒド樹脂、変性メラミン樹脂、ビニルトルエン共重合体、リグニン、フエノ―ル樹脂繊維、脂環族系石油樹脂などの有機補強剤が用いられる。
【0014】
加硫剤としては、硫黄、塩化硫黄、二塩化硫黄、モルホリンジスルフイド、アルキルフエノ―ルジスルフイドなどの硫黄化合物、セレニウム、テルリウム、酸化マグネシウム、リサ―ジ、亜鉛華などの無機加硫剤、p−キノンジオキシム、p,p´−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼンなどのオキシム類、ニトロソ化合物、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメ―ト、N,N´−ジシンナミイデン−1,6−ヘキサンジアミン、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)カルバメ―ト、4,4´−メチレンビス−(2−クロロアニリン)などのポリアミン、ジクミルパ―オキシド、t−ブチルクミルパ―オキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ―オキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ―オキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス−(t−ブチルパ―オキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス−(t−ブチルパ―オキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ベンゾイルパ―オキシド、第三ブチルパ―オキシイソプロピルカルボナ―トなどの有機パ―オキシド、アルキルフエノ―ル−ホルムアルデヒド樹脂、アルキルフエノ―ルスルフイド樹脂、ヘキサメトキシメチルメラミン樹脂などの樹脂加硫剤、エチレングリコ―ルジメタクリレ―ト、トリメチロ―ルプロパントリメタクリレ―トなどの多官能(メタ)アクリレ―トモノマ―、その他、トリアリルイソシアヌレ―ト、2,4,6−トリメルカプト−s−トリジアンなどが挙げられる。
【0015】
これらの各種の加硫剤の中から、エラストマ―の種類に応じて好適なものを選定すればよい。この加硫剤の選定において、塩素含有エラストマ―と吸油性エラストマ―を共加硫させるように設計しても、あるいは塩素含有エラストマ―のみを加硫させるように設計してもよい。
【0016】
なお、加硫時間の短縮、加硫温度の低下を目的として、加硫促進剤として、グアニジン系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾ―ル系、スルフエンアミド系、チオ尿素系、チウラム系、ジチオカルバメ―ト系、ザンデ―ト系などの各種の化合物の中から、加硫剤の種類に応じて、好適なものを併用してもよい。また、この加硫促進剤とともに、亜鉛華、酸化マグネシウムなどを加硫促進助剤として併用してもよい。
【0017】
発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウムなどの無機発泡剤、N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミンなどのニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p,p´−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド化合物などが挙げられ、上記加硫剤の種類に応じて、好適なものを選定すればよい。また、発泡速度の向上、発泡温度の低下を目的として、発泡剤の種類に適した公知の発泡助剤を併用してもよい。
【0018】
老化防止剤としては、ブル―ムが少なく、加硫反応を阻害しないものが好ましく、たとえば、フエニル−α−ナフチルアミン、4,4´−(α,α−ジメチルベンジル)ジフエニルアミン、オクチル化ジフエニルアミン、N−イソプロピル−N´−フエニル−p−フエニレンジアミン、N−フエニル−N´−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フエニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフエノ―ル、2,2´−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフエノ―ル)、4,4´−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフエノ―ル)、4,4´−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフエノ―ル)、トリス(ノニルフエニル)ホスフアイトなどが挙げられる。
【0019】
これらの必須成分のほか、ゴム成形品に通常配合されるスコ―チ防止剤、紫外線吸収剤、素練り促進剤、加工助剤、可塑剤、ゴム軟化剤、充てん剤、安定剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤、防カビ剤などを、前記エラストマ―の混合物に配合するようにしてもよい。
【0020】
エラストマ―混合物とこれら成分との混練は、ミキシングロ―ル、バンバリ―ミキサ―、加圧ニ―ダ―、単軸スクリユ―押出機、2軸スクリユ―押出機など、ゴム配合物を混練する通常の設備を用いて行えばよい。シ―ト成形は、カレンダ―ロ―ルで圧延したり、ダイス押出によつて行えばよい。シ―ト成形後の加硫や発泡は、オ―ブンゾ―ンやロ―トキユアに通すことにより実施できる。
【0021】
本発明の発泡基材付き接着シ―ト類は、このような発泡エラストマ―を基材とし、この基材の片面または両面に感圧接着剤からなる層を、所望の厚さに設けて、シ―ト状やテ―プ状などの形態としたものである。
【0022】
感圧接着剤の種類は、とくに問われず、ゴム系でも、アクリル系でも、シリコ―ン系などでもよい。また、溶液型でも、エマルジヨンやホツトメルト型などの無溶剤型でもよい。感圧接着剤の層の厚さも、とくに限定されず、接着シ―ト類に通常適用される厚さでよい。基材の両面に設ける場合は、その種類、厚さおよび諸物性などが表裏で同一であつても、異なつていてもよい。
【0023】
基材の上に感圧接着剤の層を設けるには、基材上に感圧接着剤を直接塗工する方法、セパレ―タ上に所定厚さの感圧接着剤の層を形成して、これを基材上にラミネ―トさせる方法などがある。これらの方法において、発泡エラストマ―からなる基材には、感圧接着剤の層の投錨性の向上を目的として、あらかじめ下塗剤処理、コロナ処理、電子線処理などを施しておいてもよい。
【0024】
【実施例】
つぎに、本発明の実施例を参考例とともに記載して、より具体的に説明する。本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。なお、以下において、部とあるのは重量部を意味する。
【0025】
参考例1
塩素含有エラストマ―としてエピクロルヒドリンゴム〔日本ゼオン(株)製、Gechron3100〕を、吸油性エラストマ―としてEPDM〔三井石油化学(株)製、EPT−4021〕を用いて、下記の配合組成物Aを調製し、これをミキシングロ―ルで混練したのち、0.6mmの厚さに圧延してシ―トとした。ついで、このシ―トを150℃で30分加熱し、加硫,発泡させることにより、0.75mm厚の発泡エラストマ―Aを得た。
【0026】
<配合組成物A>
Gechron3100 80部
EPT−4021 20部
カ―ボンブラツク 20部
炭酸カルシウム 50部
ジオクチルフタレ―ト 5部
酸化マグネシウム 5部
エチレンチオウレア 1.5部
N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミン 4部
尿素系発泡助剤 3部
2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合体 3部
ステアリン酸 1部
【0027】
参考例2
参考例1の配合組成物Aのうち、Gechron3100/EPT−4021を65部/35部に変更した以外は、参考例1に準じて、0.75mm厚の発泡エラストマ―Bを得た。
【0028】
参考例3
エツソ(株)製のブチルゴム365を用いて、下記の配合組成物Bを調製し、これを参考例1と同様にして、混練、シ―ト化、加硫,発泡させることにより、0.75mm厚の発泡エラストマ―Cを得た。
【0029】
<配合組成物B>
ブチルゴム365 100部
カ―ボンブラツク 35部
炭酸カルシウム 40部
パラフイン系オイル〔日本石油(株)製、P−200〕 10部
酸化マグネシウム 5部
亜鉛華 5部
p−キノンジオキシム 1部
N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミン 5部
尿素系発泡助剤 4部
2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合体 3部
ステアリン酸 1部
【0030】
参考例4
厚さが0.8mmの市販のポリエチレン系(酢酸ビニル含有率約17重量%)発泡シ―トを、発泡エラストマ―Dとした。
【0031】
実施例1
参考例1の発泡エラストマ―Aを基材とし、この基材の両面に、下記の方法で下塗り剤処理を施し、さらに下記の方法で作製した厚さが70μmの感圧接着剤の層を有するシ―トをラミネ―トして、発泡基材付き接着テ―プとした。
【0032】
<下塗り剤処理>
旭電化工業(株)製のアデカボンタイタ―を用いて、下記の下塗り剤処理液を調製し、乾燥時の塗工量が約1μm/m2となるように、発泡エラストマ―Aからなる基材の両面に塗布し、120℃で5分乾燥させた。
アデカボンタイタ―HUX−290H(水系ウレタン樹脂) 100部
アデカボンタイタ―HUX−11W 3部
アデカボンタイタ―HUX−XW 5部
水 500部
【0033】
<感圧接着剤の層を有するシ―トの作製>
アクリル酸2−エチルヘキシル92部、アクリル酸8部、N,N´−アゾビスイソブチロニトリル0.2部および酢酸エチル200部をフラスコに入れ、窒素置換したのち、50℃に加温し、20時間撹拌して、重合させた。得られたポリマ―溶液にトリメチロ―ルプロパンのトリレンジイソシアネ―ト付加物を1重量%添加したのち、剥離紙上に塗布し、130℃で5分間乾燥処理して、厚さが70μmの感圧接着剤の層を有するシ―トを作製した。
【0034】
実施例2
基材として、参考例2の発泡エラストマ―Bを用いた以外は、実施例1と全く同様にして、発泡基材付き接着テ―プを得た。
【0035】
比較例1
基材として、参考例3の発泡エラストマ―Cを用いた以外は、実施例1と全く同様にして、発泡基材付き接着テ―プを得た。
【0036】
比較例2
基材として、参考例4の発泡エラストマ―Dを用いた以外は、実施例1と全く同様にして、発泡基材付き接着テ―プを得た。
【0037】
上記の実施例1,2および比較例1,2の各発泡基材付き接着テ―プについて、耐油試験のひとつとして、油浸漬による吸油量、膨潤性(厚さ変化)を、下記の方法で調べた。結果は表1に示されるとおりであつた。
【0038】
<吸油量の測定および膨潤性の観察>
23℃の雰囲気下で、発泡基材付き接着テ―プ(10mm×100mm)の両面に、下塗り処理した厚さが50μmのポリエステルフイルムを貼り付け、これを24時間放置して、サンプルを作製した。
【0039】
このサンプルを、23℃の雰囲気下で、ケロシンに1時間浸漬したもの(浸漬後)と、浸漬後1日自然乾燥させたもの(1日後)とについて、重量変化より吸油量を測定し、また膨潤性としてテ─プ側面部の厚さの変化を顕微鏡で観察し、ケロシン浸漬前との差を求めた。
【0040】
【0041】
つぎに、上記の実施例1,2および比較例1,2の各発泡基材付き接着テ―プについて、別の耐油試験として、油浸漬前後の接着力の変化を、下記の方法で調べた。結果は表2に示されるとおりであつた。
【0042】
<接着力の測定>
23℃の雰囲気下で、発泡基材付き接着テ―プ(10mm×100mm)の片面に、下塗り処理した厚さが50μmのポリエステルフイルムを貼り付け、反対面側をステンレス板上に2Kgロ―ラで片道圧着し、これを24時間放置して、サンプルを作製した。
【0043】
このサンプルを、ケロシンに浸漬する前のもの(浸漬前)と、23℃の雰囲気下でケロシンに1時間浸漬したもの(浸漬後)と、浸漬後1日自然乾燥させたもの(1日後)とについて、23℃の雰囲気下で、万能引張試験機により、剥離速度50mm/分の条件で180°剥離接着力を測定した。
【0044】
【0045】
上記の表1および表2の結果より明らかなように、実施例1,2の発泡基材付き接着テ―プは、油が発泡体層の側面より浸透してきても、発泡体層の体積変化が少なく、かつ浸透した油を発泡体層で保持して接着剤層への移行を抑制する機能を備えているため、接着力の経時的な低下が極めて少なく、耐油接着性に格段にすぐれていることがわかる。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、塩素含有エラストマ―と吸油性エラストマ―との混合物の発泡体を基材としたことにより、耐油接着性の改善された、使用上の制約の少ない発泡基材付き接着シ―ト類を提供できる。
Claims (1)
- 塩素含有エラストマ―としてエピクロルヒドリン系ゴムを、吸油性エラストマ―としてエチレン−プロピレン−ジエンターポリマーを、それぞれ使用し、上記の塩素含有エラストマ―/吸油性エラストマ―の重量比が50/50〜95/5である混合物の発泡体を基材とし、この基材の上に感圧接着剤の層を有することを特徴とする発泡基材付き接着シ―ト類。
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