JP3678340B2 - 不揮発性半導体記憶装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法に関し、特に素子分離絶縁膜の膜減りを防止する半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、従来のスタック型不揮発性半導体記憶装置について図面を参照しながら説明する。
【0003】
図16は、例えば、論文「IEDM1989年(第583〜586ページ)」に記載されている従来のスタック型不揮発性半導体記憶装置の断面構成を示している。図16に示すように、シリコンからなる半導体基板101上には、互いに間隔をおいた複数のスタックセル電極102が形成されている。各スタックセル電極102は、下から順次形成された、浮遊ゲート電極103、容量絶縁膜104及び上部にタングステンシリサイド(WSi)を有する制御ゲート電極105により構成されている。また、スタックセル電極102の上面及び側面はシリコン酸化膜106により覆われている。
【0004】
半導体基板101におけるスタックセル電極102同士の間にはソース領域101a及びドレイン領域101bが形成されている。
【0005】
ソース領域101a及びドレイン領域101b上には、互いに対抗するスタックセル電極102の側面をも覆うように自己整合的に形成されたタングステンシリサイドからなるパッド107が設けられている。
【0006】
ドレイン領域101b上には、パッド107を介してタングステンからなるドレインコンタクト108が形成されており、該ドレインコンタクト108はその上に形成されているビットライン109と電気的に接続されている。
【0007】
このように、パッド107がソース領域101a及びドレイン領域101bに対して自己整合的に形成されるため、スタックセル電極102同士の間隔を小さくできるので、パッド107上に形成されるドレインコンタクト108用のコンタクトホールの合わせマージンを拡大できる等の、半導体装置の微細化プロセスに有利な構造を持つ。さらには、制御ゲート電極105の上部はシリサイド膜により形成されており、低抵抗化も図られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のスタック型不揮発性半導体記憶装置は、制御ゲート電極105をポリシリコンにより形成し、チタン(Ti)又はコバルト(Co)等からなる金属膜を堆積してサリサイド法により低抵抗化を図る場合に、制御ゲート電極105の上面の絶縁膜をエッチングにより除去する必要がある。例えば、スタックセル電極102以外の周辺回路部にデュアルゲート電極を有する半導体装置を形成する場合には、周辺回路部に設けられるゲート電極に対してはMOSトランジスタのゲート電極用のポリシリコン膜をサリサイド化しなければならない。通常は、制御ゲート電極形成膜と周辺回路部のゲート電極形成膜とは共通の導電膜により構成されるため、制御ゲート電極のみにシリサイド膜を設けることはできない。
【0009】
すなわち、周辺回路部にデュアルゲート電極を有する半導体装置は、制御ゲート電極形成膜としてポリシリコン膜を用いなければならず、サリサイド化のためには周辺回路部のゲート電極上の絶縁酸化膜をも除去して、ポリシリコン膜の上面を露出する必要が生じる。ここで、デュアルゲート電極とは、P型MOSトランジスタのゲート電極はP型であり、且つ、N型MOSトランジスタのゲート電極はN型である構造をいう。
【0010】
しかしながら、このようにポリシリコン膜上の絶縁酸化膜をエッチングする際に、基板に形成された、例えばコンタクト電極同士の間に露出している素子分離絶縁膜が同時にエッチングされてしまうという問題が生じる。素子分離絶縁膜が削られると、素子分離能力が低下したり、さらには、エッチングが基板にまで達した場合には、基板にダメージを与えたりして、デバイス特性が不安定となる。
【0011】
本発明は、前記従来の問題を解決し、スタックセル電極同士の間に不純物拡散層と自己整合的に接続されるコンタクト電極を有するスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法において、素子分離膜の膜減りを防止できるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明は、スタックセル電極又はコンタクト電極を覆う絶縁膜に対するエッチングを行なうよりも前に、素子分離膜上に該素子分離膜を保護する保護膜を設ける構成とする。
【0013】
具体的に、本発明に係る第1の不揮発性半導体記憶装置の製造方法は、素子分離膜が形成された半導体基板上に、それぞれが上面にゲート保護絶縁膜を有する複数のゲート電極を形成する工程と、半導体基板におけるゲート電極同士の間の領域にソースドレイン拡散層を自己整合的に形成する工程と、各ゲート電極の側面に絶縁膜からなるサイドウォールを形成する工程と、ソースドレイン拡散層の上に、導電体からなりソースドレイン拡散層とそれぞれ電気的に接続される複数のコンタクト電極を自己整合的に形成する工程と、素子分離膜におけるゲート電極同士の間及びコンタクト電極同士の間に露出する露出領域上に該露出領域を保護する素子分離保護膜を形成する工程と、ゲート保護絶縁膜に対してエッチングを行なってゲート電極を露出すると共に、コンタクト電極を露出する工程と、ゲート電極及びコンタクト電極の露出部分に対してサリサイド化を行なうことにより、ゲート電極及びコンタクト電極を低抵抗化する工程とを備えている。
【0014】
第1の不揮発性半導体記憶装置の製造方法によると、素子分離膜におけるゲート電極同士の間及びコンタクト電極同士の間に露出する露出領域上に該露出領域を保護する素子分離保護膜を形成するため、その後、それぞれサリサイド化を行なうためにゲート保護絶縁膜に対してエッチングを行なってゲート電極を露出し且つコンタクト電極を露出する際に、素子分離膜の露出領域がエッチングされることがない。これにより、素子分離膜が削られなくなるため、素子分離能力が低下することもなく、また、デバイス特性が不安定となることもない。
【0015】
本発明に係る第2の不揮発性半導体記憶装置の製造方法は、半導体基板上に素子分離膜を選択的に形成する素子分離膜形成工程と、半導体基板上に素子分離膜を含む全面にわたって、第1絶縁膜、浮遊ゲート電極形成膜、第2絶縁膜及び制御ゲート電極形成膜を順次形成するゲート電極形成膜形成工程と、制御ゲート電極形成膜上に第1のマスクパターンを形成し、形成した第1のマスクパターンを用いて、第1絶縁膜、浮遊ゲート電極形成膜、第2絶縁膜及び制御ゲート電極形成膜に対してエッチングを行なうことにより、浮遊ゲート電極形成膜、第2絶縁膜及び制御ゲート電極形成膜からなる複数のスタックセル電極を形成するスタックセル電極形成工程と、半導体基板におけるスタックセル電極同士の間の領域にソースドレイン拡散層を自己整合的に形成するソースドレイン形成工程と、各スタックセル電極の側面に絶縁膜からなるサイドウォールを形成するサイドウォール形成工程と、スタックセル電極同士の間で且つソースドレイン拡散層上の領域に、導電体からなるコンタクト電極形成膜を自己整合的に形成するコンタクト電極形成膜形成工程と、コンタクト電極形成膜上に第2のマスクパターンを形成し、形成した第2のマスクパターンを用いて、コンタクト電極形成膜に対してエッチングを行なうことにより、コンタクト電極形成膜からなりソースドレイン拡散層とそれぞれ電気的に接続される複数のコンタクト電極を形成するコンタクト電極形成工程と、素子分離膜におけるスタックセル電極同士の間及びコンタクト電極同士の間に露出する露出領域上に該露出領域を保護する素子分離保護膜を形成する素子分離保護膜形成工程と、第2のマスクパターンをエッチングにより除去することにより、コンタクト電極を露出するコンタクト電極露出工程と、コンタクト電極をマスクとして第1のマスクパターンに対してエッチングを行なうことにより、スタックセル電極を露出するスタックセル電極露出工程と、スタックセル電極及びコンタクト電極の露出部分に対してそれぞれサリサイド化を行なうことにより、スタックセル電極及びコンタクト電極を低抵抗化するサリサイド化工程とを備えている。
【0016】
第2の不揮発性半導体記憶装置の製造方法によると、素子分離膜におけるスタックセル電極同士の間及びコンタクト電極同士の間に露出する露出領域上に該露出領域を保護する素子分離保護膜を形成するため、その後、それぞれサリサイド化を行なうために、第2のマスクパターンをエッチング除去することによりコンタクト電極を露出すると共に、コンタクト電極をマスクとして第1のマスクパターンに対してエッチングを行なってスタックセル電極を露出する際に、素子分離膜の露出領域がエッチングされることがなくなる。これにより、素子分離膜が削られなくなるため、素子分離能力の低下を防止でき、また、デバイス特性の安定化を図ることができる。
【0017】
本発明に係る第3の不揮発性半導体記憶装置の製造方法は、半導体基板上に不揮発性メモリセル部と該不揮発性メモリセル部の周辺回路部とを有する不揮発性半導体装置の製造方法を対象とし、半導体基板上に素子分離膜を選択的に形成した後、半導体基板上に不揮発性メモリセル部のセルゲート電極形成膜と周辺回路部のMOS型トランジスタのゲート電極形成膜とを互いに共有する導電膜を含むように形成するゲート電極形成膜形成工程と、半導体基板上にセルゲート電極形成膜及びゲート電極形成膜を含む全面にわたって第1のマスク形成膜を堆積し、堆積した第1のマスク形成膜における不揮発性メモリセル部に第1のマスク形成膜からなる第1のマスクパターンを形成する第1のマスクパターン形成工程と、第1のマスクパターンを用いて、セルゲート電極形成膜に対してエッチングを行なうことにより、セルゲート電極形成膜からなる複数のセルゲート電極を形成するセルゲート電極形成工程と、半導体基板におけるセルゲート電極同士の間の領域にソースドレイン拡散層を自己整合的に形成するソースドレイン形成工程と、各セルゲート電極の側面に絶縁膜からなるサイドウォールを形成するサイドウォール形成工程と、セルゲート電極同士の間で且つソースドレイン拡散層上の領域に、導電体からなるコンタクト電極形成膜を自己整合的に形成するコンタクト電極形成膜形成工程と、コンタクト電極形成膜上に第2のマスクパターンを形成し、形成した第2のマスクパターンを用いて、コンタクト電極形成膜に対してエッチングを行なうことにより、コンタクト電極形成膜からなりソースドレイン拡散層とそれぞれ電気的に接続される複数のコンタクト電極を形成するコンタクト電極形成工程と、素子分離膜におけるセルゲート電極同士の間及びコンタクト電極同士の間に露出する露出領域上に該露出領域を保護する素子分離保護膜を形成する素子分離保護膜形成工程と、第2のマスクパターンをエッチングにより除去することにより、コンタクト電極を露出するコンタクト電極露出工程と、コンタクト電極をマスクとして第1のマスクパターンに対してエッチングを行なってセルゲート電極を露出すると共に、第1のマスク形成膜をエッチングによって除去することによりゲート電極を露出するゲート電極露出工程と、ゲート電極形成膜をパターニングすることにより、ゲート電極形成膜からなるゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、コンタクト電極、セルゲート電極及びゲート電極の露出部分に対してそれぞれサリサイド化を行なうことにより、コンタクト電極、セルゲート電極及びゲート電極を低抵抗化するサリサイド化工程とを備えている。
【0018】
第3の不揮発性半導体記憶装置の製造方法によると、素子分離膜におけるセルゲート電極同士の間及びコンタクト電極同士の間に露出する露出領域上に該露出領域を保護する素子分離保護膜を形成するため、その後、それぞれサリサイド化を行なうために、第2のマスクパターンをエッチングにより除去することによりコンタクト電極を露出する際に、また、コンタクト電極をマスクとして第1のマスクパターンに対してエッチングを行なってメモリセル部のセルゲート電極を露出すると共に、第1のマスク形成膜をエッチングに除去することにより周辺回路部のゲート電極を露出する際に、素子分離膜の露出領域がエッチングされることがなくなる。これにより、素子分離膜に膜減りが生じなくなるため、素子分離能力の低下を防止でき、また、デバイス特性の安定化を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
以下、本実施形態に係るスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法について、半導体基板上にスタックセル電極及びコンタクト電極が順次形成されていく様子を工程順に平面図及び断面図を交えて説明する。
【0021】
まず、図1(a)の平面図に示すように、シリコンからなる半導体基板10の主面上に、例えばシャロウトレンチ(STI)分離膜等からなる素子分離絶縁膜11を、互いに400nm程度の間隔をおき且つほぼ平行に延びるように形成する。続いて、半導体基板10の主面に全面にわたって、注入エネルギーが300keV程度でドーズ量が1.0×1013cm-2程度のP型不純物であるボロン(B)イオンを注入することにより、半導体基板10の素子分離絶縁膜11同士の間にP型ウェル領域(図示せず)を形成する。
【0022】
次に、図1(b)の断面図に示すように、半導体基板10のP型ウェル領域上に、熱酸化法を用いて、シリコン酸化膜からなり膜厚が約10nmのゲート絶縁膜用の第1絶縁膜としてのトンネル絶縁膜形成膜12Aを形成する。このトンネル絶縁膜形成膜12Aは窒素が導入されたシリコン酸化窒化膜であってもよい。続いて、CVD法等を用いて、半導体基板10の主面上に全面にわたって、膜厚が約250nmで浮遊ゲート電極形成用のポリシリコン膜13Aを堆積する。次に、フォトリソグラフィ法を用いて、堆積したポリシリコン膜13A上に、それぞれがP型ウェル領域を覆うと共に、素子分離絶縁膜11が延びる方向と直交する方向に間隔をおき且つそれぞれの側端部が素子分離絶縁膜11上に位置するようなパターン形状を持つ浮遊ゲート電極形成用の第1のレジストパターン51を形成する。
【0023】
次に、図2(a)に示すように、第1のレジストパターン51をマスクとして、ポリシリコン膜13Aに対してエッチングを行なうことにより、ポリシリコン膜13Aから浮遊ゲート電極形成膜13Bを形成する。これにより、浮遊ゲート電極形成膜13Bは、各P型ウェル領域を覆うと共に素子分離絶縁膜11上で分割されたパターン形状となる。なお、図2(a)は第1のレジストパターン51の除去後の様子を示している。
【0024】
次に、図2(b)に示すように、例えばCVD法を用いて、半導体基板10上に浮遊ゲート電極形成膜13Bを含む全面にわたって、各膜厚が6nmのシリコン酸化膜、シリコン窒化膜及びシリコン酸化膜が積層された第2絶縁膜としての、いわゆるONO膜からなる容量膜形成膜14A、膜厚が約200nmのポリシリコンからなる制御ゲート電極形成膜15A、並びに膜厚が約250nmの酸化シリコンからなりゲート保護絶縁膜となる第1のマスク形成膜16Aを順次堆積する。その後、フォトリソグラフィ法を用いて、堆積した第1のマスク形成膜16A上に、素子分離絶縁膜11及び浮遊ゲート電極形成膜13Bに対して交差するパターン形状を持つ第1のマスクパターン(ゲート保護絶縁膜)形成用の第2のレジストパターン52を形成する。
【0025】
次に、図3(a)に示すように、第2のレジストパターン52をマスクとして、第1のマスク形成膜16Aに対してドライエッチングを行なって、第1のマスク形成膜16Aから第1のマスクパターン16Bを形成する。続いて、第1のマスクパターン16Bを用いて、制御ゲート電極形成膜15A、容量膜形成膜14A、浮遊ゲート電極形成膜13B及びトンネル絶縁膜形成膜12Aに対して異方性のドライエッチングを行なって、トンネル絶縁膜形成膜12Aからトンネル絶縁膜12Bを形成し、浮遊ゲート電極形成膜13Bから浮遊ゲート電極13Cを形成し、容量膜形成膜14Aから容量膜14Bを形成し、制御ゲート電極形成膜15Aから制御ゲート電極15Bを形成する。これにより、それぞれが浮遊ゲート電極13C、容量膜14B及び制御ゲート電極15Bからなる複数のスタックセル電極17を得る。このときの平面構成を図3(b)に示す。図3(b)から分かるように、スタックセル電極17を構成する部材のうち浮遊ゲート電極13Cのみが孤立パターンとなる。
【0026】
次に、図4(a)に示すように、半導体基板10におけるスタックセル電極17同士の間のP型ウェル領域にスタックセル電極17をマスクとして、注入エネルギーが60keV程度でドーズ量が3×1015cm-2程度のN型不純物であるリン(P)イオンを注入することにより、P型ウェル領域に自己整合的にソースドレイン拡散層10aを形成する。その後、CVD法を用いて、半導体基板10上にスタックセル電極17を含む全面にわたってシリコン酸化膜、例えばTEOS膜を堆積し、続いて、堆積したTEOS膜に対して、例えばCHF3 を含むエッチングガスを用いたドライエッチングによるエッチバックを行なうことにより、各スタックセル電極17の側面にTEOSからなる第1のサイドウォール18を形成する。この第1のサイドウォール18により、スタックセル電極17同士の間に後工程で形成されるコンタクト電極とスタックセル電極17との電気的な絶縁が確保される。
【0027】
次に、図4(b)に示すように、CVD法を用いて、半導体基板10上にスタックセル電極17及び第1のサイドウォール18を含む全面にわたって、ポリシリコンからなるコンタクト電極形成膜19Aをソースドレイン領域10aに対して自己整合的に堆積する。続いて、膜厚が約100nmの酸化シリコンからなる第2のマスク形成膜20Aを堆積する。その後、フォトリソグラフィ法を用いて、堆積した第2のマスク形成膜20A上に、コンタクト電極形成用であって、第1のマスクパターン16Bにおけるゲート長方向の中央部及び素子分離絶縁膜11の一部の領域を露出する第2のマスクパターン形成用の第3のレジストパターン53を形成する。
【0028】
次に、図5(a)に示すように、第3のレジストパターン53をマスクとして、第2のマスク形成膜20Aに対してドライエッチングを行なって、第2のマスク形成膜20Aから第2のマスクパターン20Bを形成する。この第2のマスクパターン20Bを用いて、コンタクト電極形成膜19Aに対して異方性のドライエッチングを行なって、コンタクト電極形成膜19Aから複数のコンタクト電極19Bを形成する。このときの平面構成を図5(b)に示す。図5(b)から分かるように、第1のマスクパターン16Bにおけるゲート長方向の中央部が露出する。さらに、素子分離絶縁膜11は、第1のマスクパターン16Bにおける図面の左側から1本目と2本目との間及び3本目と4本目との間に露出領域11aが形成される。この露出領域11aはコンタクト電極19Bを孤立パターンとする必要性から生じている。
【0029】
次に、図6(a)に示すように、半導体基板10上に全面が覆われるように、レジストからなる素子分離保護膜21を塗布し、所定のエッチバックを行なうことにより、素子分離絶縁膜11の各露出領域11aが、膜厚が約450nmの素子分離保護膜21により覆われることになる。
【0030】
次に、図6(b)に示すように、制御ゲート電極15B上の第1のマスクパターン16B及びコンタクト電極19B上の第2のマスクパターン20Bをエッチングによって除去することにより、制御ゲート電極15B及びコンタクト電極19Bをそれぞれ露出する。このときの平面構成を図7に示す。また、図8(a)は図7のVIIIa−VIIIa線における断面構成を示している。
【0031】
本実施形態に係るスタック型不揮発性半導体記憶装置は、素子分離絶縁膜11の露出領域11aの上に素子分離保護膜21を形成することを特徴としており、該素子分離保護膜21と第1のマスクパターン16B及び第2のマスクパターン20Bとに対するエッチング条件を以下のように設定することが好ましい。すなわち、第1及び第2のマスクパターン16B、20Bのエッチング速度が、素子分離保護膜21のエッチング速度よりも大きいか又は等しくなるようにすることが好ましい。
【0032】
例えば、CHF3 を含むエッチングガスに添加する酸素流量を調節することにより、第1及び第2のマスクパターン16B、20Bのエッチング速度と素子分離保護膜21のエッチング速度との比がほぼ5対1となる。この制御ゲート電極15B及びコンタクト電極19Bをエッチングによって露出する際に、素子分離絶縁膜11の露出領域11aは素子分離保護膜21により覆われているため、図8(a)に示すように、露出領域11aの膜減りを防止できるようになる。このため、素子分離絶縁膜11の露出領域11aにおける膜減りによる素子分離能力の低下又はデバイス特性の不安定さを招くことがない。逆に、図8(b)に示すように、素子分離保護膜21のエッチングレートが第1及び第2のマスクパターン16B、20Bよりも大きい場合には、素子分離絶縁膜11の露出領域11aに膜減りが生じてしまうおそれがある。
【0033】
また、本実施形態においては、第1のマスクパターン16B及び第2のマスクパターン20Bにシリコン酸化膜を用いているため、ポリシリコンからなる制御ゲート電極15B及びコンタクト電極19Bに対するエッチング選択性が高い。その結果、制御ゲート電極15B及びコンタクト電極19Bに対しても、エッチング時の膜減りを防止できる。
【0034】
次に、素子分離絶縁膜11上の露出領域11a上の素子分離保護膜21を除去する。続いて、図9(a)に示すように、半導体基板10上に全面にわたってシリコン酸化膜を堆積し、その後、堆積したシリコン酸化膜に対してドライエッチングによるエッチバックを行なって、各コンタクト電極19Bにおけるスタックセル電極17上に位置する側面にシリコン酸化膜からなる第2のサイドウォール22を形成する。なお、第2のサイドウォール22は、後工程で形成するサリサイド膜によって制御ゲート電極15Bとコンタクト電極19Bとの短絡を防止するために設けており、必ずしも設けなくてもよい。
【0035】
次に、図9(b)及び図10に示すように、例えばスパッタ法等を用いて半導体基板10上の全面にわたって、シリサイド材料であって膜厚が9nm程度のチタンからなる金属膜を堆積した後、公知の熱処理を行なうことにより、制御ゲート電極15B及びコンタクト電極19Bの上部にチタンサリサイド膜23を形成する。これにより、制御ゲート電極15Bとコンタクト電極19Bとをそれぞれ低抵抗化できる。
【0036】
以上説明したように、本実施形態によると、制御ゲート電極15Bを覆う第1のマスクパターン16Bとコンタクト電極19Bを覆う第2のマスクパターンとに対するエッチング処理を行なうよりも前に、素子分離絶縁膜11上にレジストからなる素子分離保護膜21を形成するため、素子分離絶縁膜11におけるスタックセル電極17同士の間で且つコンタクト電極19B同士の間に囲まれてなる露出領域11aは、素子分離保護膜21によって保護されているので、削られることがない。また、素子分離保護膜21にレジスト樹脂材を用いる場合には、該レジスト樹脂材の基板上への塗布工程及び除去工程を追加するだけでよく、製造プロセスに対してほとんど負担とならない。
【0037】
なお、本実施形態においては、素子分離保護膜21としてのエッチバック可能な材料にレジスト樹脂材を用いたが、シリコン酸化膜を用いても同様な効果を得ることができる。この場合には、シリコン酸化膜は、素子分離絶縁膜11の露出領域11aに充填するように堆積するだけでよく、さらに、除去する必要がないので、プロセスとしてより簡便である。
【0038】
また、制御ゲート電極15B及びコンタクト電極19Bの材料として共にポリシリコンを用いたが、互いに異なる導電性材料を用いる場合には、第1のマスクパターン16Bのエッチング工程(ゲート電極露出工程)と、第2のマスクパターン20Bのエッチング除去工程(コンタクト電極露出工程)とをそれぞれ別に行なってもよい。
【0039】
このように、制御ゲート電極15B又はコンタクト電極19Bの電極材料、第1のマスク形成膜16A又は第2のマスク形成膜20A及び素子分離保護膜21の好ましい組み合わせとして、電極材料にポリシリコンを用いる場合には、マスク材にシリコン酸化膜を用い、且つ、素子分離保護膜21にレジスト膜又はシリコン酸化膜を用いることが好ましい。
【0040】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0041】
図11(a)及び(b)〜図15は本発明の第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の工程順の断面構成を示している。本実施形態に係るスタック型不揮発性半導体記憶装置は、1つの半導体基板上にメモリセル部と該メモリセル部の周辺回路部とが形成されている構成とする。
【0042】
周辺回路部のFETはデュアルゲート構造を有しているとする。
【0043】
ここでは、メモリセル部のスタックセル電極における制御ゲート電極形成用の導電膜と周辺回路部におけるFETのゲート電極形成用の導電膜とを同一のポリシリコン膜により形成する。
【0044】
図11(a)に示すように、例えば、シリコンからなる一の半導体基板30上には、複数のメモリセルを有するメモリセル部1Aと、該メモリセル部1Aに対する制御を行なう制御回路を有する周辺回路部1Bとが設けられている。また、周辺回路部1BはN型MOSFET形成領域2N及びP型MOSFET形成領域2Pを含んでいる。
【0045】
まず、半導体基板30上に、メモリセル部1Aと周辺回路部1Bとにそれぞれ素子分離絶縁膜(図示せず)を形成する。メモリセル部1Aの素子分離絶縁膜は、第1の実施形態と同様に、半導体基板30上に互いに間隔をおき且つほぼ平行に延びる複数の短冊状となるように形成する。続いて、半導体基板30上の全面にわたってトンネル絶縁膜形成膜31A及び浮遊ゲート電極形成用の第1のポリシリコン膜32Aを順次堆積する。次に、メモリセル部1Aにおける第1のポリシリコン膜32Aに対してエッチングを行なって、第1のポリシリコン膜32Aからなり素子分離絶縁膜と互いに交差する複数の浮遊ゲート電極形成膜32Bを得る。その後、半導体基板30上に全面にわたってONO膜からなる容量膜形成膜33Aを堆積する。
【0046】
次に、図11(b)に示すように、リソグラフィ法を用いて、メモリセル部1Aをマスクし、周辺回路部1Bにおける容量膜形成膜33A、ポリシリコン膜32A及びトンネル絶縁膜形成膜31Aをエッチングにより除去する。続いて、半導体基板30上における周辺回路部1Bにゲート絶縁膜形成膜34Aを堆積する。
【0047】
次に、図12(a)に示すように、半導体基板30上に全面にわたって、膜厚が約200nmで、メモリセル部1Aにおいては制御ゲート電極形成用であり、周辺回路部1Bにおいてはゲート電極形成用の第2のポリシリコン膜35Aを堆積する。続いて、第2のポリシリコン膜35Aの上に、酸化シリコンからなる第1のマスク形成膜36Aを堆積する。
【0048】
次に、図12(b)に示すように、フォトリソグラフィ法を用いて、第1の実施形態と同様に、第1のマスク形成膜36Aからスタックセル電極のパターンを有する第1のマスクパターン36Bを形成する。この第1のマスクパターン36Bを用いて、第2のポリシリコン膜35A、容量膜形成膜33A、浮遊ゲート電極形成膜32B及びトンネル絶縁膜形成膜31Aに対して異方性のドライエッチングを行なって、トンネル絶縁膜形成膜31Aからトンネル絶縁膜31Bを形成し、浮遊ゲート電極形成膜32Bから浮遊ゲート電極32Cを形成し、容量膜形成膜33Aから容量膜33Bを形成し、第2のポリシリコン膜35Aから制御ゲート電極35Bを形成する。これにより、それぞれが浮遊ゲート電極32C、容量膜33B及び制御ゲート電極35Bからなる複数のスタックセル電極37を得る。その後、半導体基板30にスタックセル電極37をマスクとして自己整合的にN型のソースドレイン拡散層30aを形成し、各スタックセル電極37の側面にTEOSからなる第1のサイドウォール38を形成する。
【0049】
続いて、ソースドレイン拡散層30aと電気的に接続されるポリシリコンからなるコンタクト電極形成膜をスタックセル電極37同士の間に自己整合的に充填し、充填されたコンタクト電極形成膜に対して、酸化シリコンからなる第2のマスクパターン40を用いて所定形状のパターニングを行なって、コンタクト電極39を得る。このとき、第1のマスク形成膜36Aは、周辺回路部1BにおけるMOSトランジスタのゲート電極材料である第2のポリシリコン膜35A上に堆積されたままである。その後、半導体基板30上に全面にわたって、レジストからなる素子分離保護膜41を堆積し、エッチバックを行なうことにより、素子分離絶縁膜におけるスタックセル電極37同士の間とコンタクト電極39同士の間とに挟まれた領域である露出領域の上にのみ素子分離保護膜41を堆積する。
【0050】
次に、図13(a)に示すように、メモリセル部1Aにおいて、制御ゲート電極35B上の第1のマスクパターン36B及びコンタクト電極39上の第2のマスクパターン40Bをエッチングによって除去することにより、制御ゲート電極35B及びコンタクト電極39をそれぞれ露出する。このとき、周辺回路部1Bにおけるゲート電極形成用の第2のポリシリコン膜35A上の第1のマスク形成膜36Aも同時にエッチング除去されて、周辺回路部1Bの第2のポリシリコン膜35Aが露出する。
【0051】
続いて、周辺回路部1Bにおいて、N型MOSFET形成領域2Nの第2のポリシリコン膜35Aに対してN型ドープを行なうことにより、第2のポリシリコン膜35AからN型ポリシリコン膜35AN を形成し、P型MOSFET形成領域2Pの第2のポリシリコン膜35Aに対してP型ドープを行なうことにより、第2のポリシリコン膜35AからP型ポリシリコン膜35AP を形成する。これにより、デュアルゲート電極構造のCMOSを形成できるようになる。
【0052】
次に、図13(b)に示すように、半導体基板30上に全面にわたってレジスト膜54を塗布し、フォトリソグラフィ法を用いて、レジスト膜54における周辺回路部1Bにゲート電極形成用のパターニングを施す。
【0053】
次に、図14(a)に示すように、パターニングされたレジスト膜54をマスクとして、周辺回路部1BにおけるN型MOSFET形成領域2NのN型ポリシリコン膜35AN 及びゲート絶縁膜形成膜34Aに対してドライエッチングを行なうことにより、N型ポリシリコン膜35AN からN型ゲート電極35CN を形成すると共にゲート絶縁膜形成膜34Aからゲート絶縁膜34Bを形成する。同様に、パターニングされたレジスト膜54をマスクとして、周辺回路部1BにおけるP型MOSFET形成領域2PのP型ポリシリコン膜35AP 及びゲート絶縁膜形成膜34Aに対してドライエッチングを行なうことにより、P型ポリシリコン膜35AP からP型ゲート電極35CP を形成すると共にゲート絶縁膜形成膜34Aからゲート絶縁膜34Bを形成する。
【0054】
次に、図14(b)に示すように、半導体基板30における周辺回路部1BのN型MOSFET形成領域2Nに対して、N型ゲート電極35CN をマスクとして、注入エネルギーが50keV程度でドーズ量が1.5×1013cm-2程度のリンイオンを注入することにより、自己整合的にn型のLDD拡散層30bを形成する。また、半導体基板30における周辺回路部1BのP型MOSFET形成領域2Pに対して、P型ゲート電極35CP をマスクとして、注入エネルギーが40keV程度でドーズ量が1.0×1013cm-2程度のボロンイオンを注入することにより、自己整合的にp型のLDD拡散層30bを形成する。その後、半導体基板30上に全面にわたってシリコン酸化膜を堆積し、堆積したシリコン酸化膜に対してドライエッチングによるエッチバックを行なうことにより、メモリセル部1Aにおいては、各コンタクト電極39におけるスタックセル電極37上に位置する側面にシリコン酸化膜からなる第2のサイドウォール42を形成する。周辺回路部1Bにおいても、N型ゲート電極35CN 及びP型ゲート電極35CP の各側面にシリコン酸化膜からなる第2のサイドウォール42をそれぞれ形成する。続いて、半導体基板30における周辺回路部1BのN型MOSFET形成領域2Nに対して、第2のサイドウォール42が設けられたN型ゲート電極35CN をマスクとして、注入エネルギーが50keV程度でドーズ量が3.0×1015cm-2程度のヒ素イオンを注入することにより、自己整合的にn型のソースドレイン拡散層30cを形成する。同様に、半導体基板30における周辺回路部1BのP型MOSFET形成領域2Pに対しても、第2のサイドウォール42が設けられたP型ゲート電極35CP をマスクとして、注入エネルギーが30keV程度でドーズ量が1.5×1015cm-2程度のBF2 を注入することにより、自己整合的にp型のソースドレイン拡散層30cを形成する。
【0055】
次に、図15に示すように、例えばスパッタ法等を用いて半導体基板30上の全面にわたって、シリサイド材料であって膜厚が9nm程度のチタンからなる金属膜を堆積した後、公知の熱処理を行なうことにより、メモリセル部1Aの制御ゲート電極35B及びコンタクト電極39並びに周辺回路部1BのN型ゲート電極35CN 、P型ゲート電極35CP 及びソースドレイン拡散層30cの上部にそれぞれチタンサリサイド膜43を形成する。これにより、メモリセル部1Aにおける制御ゲート電極35B、コンタクト電極39、並びに周辺回路部1BにおけるN型ゲート電極35CN 、P型ゲート電極35CP 及びソースドレイン拡散層30cとをそれぞれ低抵抗化できる。
【0056】
以上説明したように、本実施形態によると、一の半導体基板30上にメモリセル部1Aとその周辺回路部1Bとを有するスタック型不揮発性半導体記憶装置は、第1のマスクパターン36B及び第2のマスクパターン40を除去する工程において、その上面を露出する素子分離絶縁膜が削られることがなくなる。これにより、素子分離絶縁膜の膜減りによる素子分離能力の低下を防止できると共に、膜減りによるデバイス特性の不安定さを生じさせることがなくなる。
【0057】
その上、周辺回路部1Bのゲート電極形成用の第2のポリシリコン膜35A上に堆積されたシリコン酸化膜からなる第1のマスク形成膜36Aに対しても新たな工程を追加することなく除去できるため、メモリセル部1Aと同時に周辺回路部1BにおいてもMOSトランジスタのゲート電極35Cをサリサイド化できる。
【0058】
【発明の効果】
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法によると、素子分離膜におけるスタックセル電極同士の間とコンタクト電極同士の間とに挟まれた領域である露出領域の上に該露出領域を保護する素子分離保護膜を形成するため、第2のマスクパターンをエッチングにより除去してコンタクト電極を露出する際に、また、コンタクト電極をマスクとして第1のマスクパターンに対してエッチングを行なってスタックセル電極を露出する際に生じる素子分離絶縁膜の膜減りを抑止できる。これにより、素子分離能力が低下することによるデバイス特性の不安定さを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法の一工程を示し、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。
【図2】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法の一工程を示し、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。
【図3】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法の一工程を示し、(a)は図3(b)のIIIa−IIIa線における部分断面図であり、(b)は平面図である。
【図4】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程順の断面図である。
【図5】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法の一工程を示し、(a)は図5(b)のVa−Va線における部分断面図であり、(b)は平面図である。
【図6】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法の一工程を示し、(a)は断面図であり、(b)は図7のVIb−VIb線における部分断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程順の平面図である。
【図8】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法の一工程を示し、(a)は図7のVIIIa−VIIIa線における部分断面図であり、(b)は図7のVIIIa−VIIIa線における部分断面図であって、素子分離膜に膜減りが生じている様子を示す図である。
【図9】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法の一工程を示し、(a)は断面図であり、(b)は図10のIXb−IXb線における部分断面図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係るスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程順の平面図である。
【図11】(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係る周辺回路を含むスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程順の断面図である。
【図12】(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係る周辺回路を含むスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程順の断面図である。
【図13】(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係る周辺回路を含むスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程順の断面図である。
【図14】(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係る周辺回路を含むスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程順の断面図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る周辺回路を含むスタック型不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程順の断面図である。
【図16】従来のスタック型不揮発性半導体記憶装置を示す構成断面図である。
【符号の説明】
10 半導体基板
10a ソースドレイン拡散層
11 素子分離絶縁膜(素子分離膜)
12A トンネル絶縁膜形成膜(第1絶縁膜)
12B トンネル絶縁膜
13A ポリシリコン膜
13B 浮遊ゲート電極形成膜
13C 浮遊ゲート電極
14A 容量膜形成膜(第2絶縁膜)
14B 容量膜
15A 制御ゲート電極形成膜
15B 制御ゲート電極
16A 第1のマスク形成膜
16B 第1のマスクパターン(ゲート保護絶縁膜)
17 スタックセル電極
18 第1のサイドウォール
19A コンタクト電極形成膜
19B コンタクト電極
20A 第1のマスク形成膜
20B 第2のマスクパターン
21 素子分離保護膜
22 第2のサイドウォール
23 チタンシリサイド膜
1A メモリセル部
1B 周辺回路部
2N N型MOSFET形成領域
2P P型MOSFET形成領域
30 半導体基板
30a ソースドレイン拡散層
30b LDD拡散層
30c ソースドレイン拡散層
31A トンネル絶縁膜形成膜
31B トンネル絶縁膜
32A 第1のポリシリコン膜
32B 浮遊ゲート電極形成膜
33A 浮遊ゲート電極
34A ゲート絶縁膜形成膜
34B ゲート絶縁膜
35A 第2のポリシリコン膜
35AN N型ポリシリコン膜
35AP P型ポリシリコン膜
35B 制御ゲート電極
35CN N型ゲート電極
35CP P型ゲート電極
36A 第1のマスク形成膜
36B 第1のマスクパターン
37 スタックセル電極
38 第1のサイドウォール
39 コンタクト電極
40 第2のマスクパターン
41 素子分離保護膜
42 第2のサイドウォール
43 チタンシリサイド膜
51 第1のレジストパターン
52 第1のレジストパターン
53 第3のレジストパターン
54 レジスト膜
Claims (9)
- 素子分離膜が形成された半導体基板上に、それぞれが上面にゲート保護絶縁膜を有する複数のゲート電極を形成する工程と、
前記半導体基板における前記ゲート電極同士の間の領域にソースドレイン拡散層を自己整合的に形成する工程と、
前記各ゲート電極の側面に絶縁膜からなるサイドウォールを形成する工程と、前記ソースドレイン拡散層の上に、導電体からなり前記ソースドレイン拡散層とそれぞれ電気的に接続される複数のコンタクト電極を自己整合的に形成する工程と、
前記素子分離膜における前記ゲート電極同士の間及び前記コンタクト電極同士の間に露出する露出領域上に該露出領域を保護する素子分離保護膜を形成する工程と、
前記ゲート保護絶縁膜に対してエッチングを行なって前記ゲート電極を露出すると共に、前記コンタクト電極を露出する工程と、
前記ゲート電極及びコンタクト電極の露出部分に対してサリサイド化を行なうことにより、前記ゲート電極及びコンタクト電極を低抵抗化する工程とを備えていることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。 - 半導体基板上に素子分離膜を選択的に形成する素子分離膜形成工程と、
半導体基板上に前記素子分離膜を含む全面にわたって、第1絶縁膜、浮遊ゲート電極形成膜、第2絶縁膜及び制御ゲート電極形成膜を順次形成するゲート電極形成膜形成工程と、
前記制御ゲート電極形成膜上に第1のマスクパターンを形成し、形成した第1のマスクパターンを用いて、前記第1絶縁膜、浮遊ゲート電極形成膜、第2絶縁膜及び制御ゲート電極形成膜に対してエッチングを行なうことにより、前記浮遊ゲート電極形成膜、第2絶縁膜及び制御ゲート電極形成膜からなる複数のスタックセル電極を形成するスタックセル電極形成工程と、
前記半導体基板における前記スタックセル電極同士の間の領域にソースドレイン拡散層を自己整合的に形成するソースドレイン形成工程と、
前記各スタックセル電極の側面に絶縁膜からなるサイドウォールを形成するサイドウォール形成工程と、
前記スタックセル電極同士の間で且つ前記ソースドレイン拡散層上の領域に、導電体からなるコンタクト電極形成膜を自己整合的に形成するコンタクト電極形成膜形成工程と、
前記コンタクト電極形成膜上に第2のマスクパターンを形成し、形成した第2のマスクパターンを用いて、前記コンタクト電極形成膜に対してエッチングを行なうことにより、前記コンタクト電極形成膜からなり前記ソースドレイン拡散層とそれぞれ電気的に接続される複数のコンタクト電極を形成するコンタクト電極形成工程と、
前記素子分離膜における前記スタックセル電極同士の間及び前記コンタクト電極同士の間に露出する露出領域上に該露出領域を保護する素子分離保護膜を形成する素子分離保護膜形成工程と、
前記第2のマスクパターンをエッチングにより除去することにより、前記コンタクト電極を露出するコンタクト電極露出工程と、
前記コンタクト電極をマスクとして前記第1のマスクパターンに対してエッチングを行なうことにより、前記スタックセル電極を露出するスタックセル電極露出工程と、
前記スタックセル電極及びコンタクト電極の露出部分に対してそれぞれサリサイド化を行なうことにより、前記スタックセル電極及びコンタクト電極を低抵抗化するサリサイド化工程とを備えていることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。 - 前記第1のマスクパターン及び第2のマスクパターンはシリコン酸化膜からなることを特徴とする請求項2に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
- 前記コンタクト電極露出工程と前記スタックセル電極露出工程とは同一の工程であることを特徴とする請求項3に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
- 半導体基板上に不揮発性メモリセル部と該不揮発性メモリセル部の周辺回路部とを有する不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、
前記半導体基板上に素子分離膜を選択的に形成した後、前記半導体基板上に不揮発性メモリセル部のセルゲート電極形成膜と前記周辺回路部のMOS型トランジスタのゲート電極形成膜とを互いに共有する導電膜を含むように形成するゲート電極形成膜形成工程と、
前記半導体基板上に前記セルゲート電極形成膜及びゲート電極形成膜を含む全面にわたって第1のマスク形成膜を堆積し、堆積した第1のマスク形成膜における前記不揮発性メモリセル部に前記第1のマスク形成膜からなる第1のマスクパターンを形成する第1のマスクパターン形成工程と、
前記第1のマスクパターンを用いて、前記セルゲート電極形成膜に対してエッチングを行なうことにより、前記セルゲート電極形成膜からなる複数のセルゲート電極を形成するセルゲート電極形成工程と、
前記半導体基板における前記セルゲート電極同士の間の領域にソースドレイン拡散層を自己整合的に形成するソースドレイン形成工程と、
前記各セルゲート電極の側面に絶縁膜からなるサイドウォールを形成するサイドウォール形成工程と、
前記セルゲート電極同士の間で且つ前記ソースドレイン拡散層上の領域に、導電体からなるコンタクト電極形成膜を自己整合的に形成するコンタクト電極形成膜形成工程と、
前記コンタクト電極形成膜上に第2のマスクパターンを形成し、形成した第2のマスクパターンを用いて、前記コンタクト電極形成膜に対してエッチングを行なうことにより、前記コンタクト電極形成膜からなり前記ソースドレイン拡散層とそれぞれ電気的に接続される複数のコンタクト電極を形成するコンタクト電極形成工程と、
前記素子分離膜における前記セルゲート電極同士の間及び前記コンタクト電極同士の間に露出する露出領域上に該露出領域を保護する素子分離保護膜を形成する素子分離保護膜形成工程と、
前記第2のマスクパターンをエッチングにより除去することにより、前記コンタクト電極を露出するコンタクト電極露出工程と、
前記コンタクト電極をマスクとして前記第1のマスクパターンに対してエッチングを行なって前記セルゲート電極を露出すると共に、前記第1のマスク形成膜をエッチングによって除去することにより前記ゲート電極を露出するゲート電極露出工程と、
前記ゲート電極形成膜をパターニングすることにより、前記ゲート電極形成膜からなるゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
前記コンタクト電極、セルゲート電極及びゲート電極の露出部分に対してそれぞれサリサイド化を行なうことにより、前記コンタクト電極、セルゲート電極及びゲート電極を低抵抗化するサリサイド化工程とを備えていることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。 - 前記第1のマスクパターン及び第2のマスクパターンはシリコン酸化膜からなることを特徴とする請求項5に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
- 前記コンタクト電極露出工程と前記ゲート電極露出工程とは同一の工程であることを特徴とする請求項6に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
- 前記第1のマスクパターン及び第2のマスクパターンのエッチング速度は、前記素子分離保護膜に対するエッチング速度よりも大きいか又は等しいことを特徴とする請求項2又は5に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
- 前記素子分離保護膜は、レジスト膜又はシリコン酸化膜であることを特徴とする請求項8に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
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