JP3677089B2 - 基材移動装置および基材移動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材やその他の物体を移動させる装置及び方法に関し、特に、振動するベース部材に固定されたラチェットを使って紙を移動させる装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンタや複写機のシートフィーダー等の基材の移動装置は、通常一枚の紙を印刷に適する位置に移動するために使われている。一般に、その間に間隔を設けた複数のローラーが紙を捕え、印刷領域に対応する所望の位置にその紙を移動させている。紙の方向制御は普通、ローラーが装着されている支えを動かすか、ローラーをその支え上で傾斜させることによって実現されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような装置は通常、ローラーを回転させ、ローラーを支える枠を移動させるための駆動モーターを必要としている。このような駆動モーターは、時として比較的大きな構造で、大量の熱エネルギーを発生し、大量の電力を必要とする。また、このような装置は、所望の位置に紙を送給する際の速度が比較的遅く、正確さに欠けている。
【0004】
したがって、基材を高速かつ正確に送給し、効率の良いコンパクトな装置および方法が要求されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の問題や欠点を解決するため、本発明に係る物体移動装置は、ベース部材と、ベース部材に結合しベース部材を第一および第二方向へ移動させる駆動機構と、ベース部材上に電着物質として形成された弾性変形する複数の可動部材と、から成ることを特徴とする。これらの可動部材は、ベース部材が第一方向へ移動して物体に近づくと曲げられてその構成を変え、物体を第一方向以外の方向に移動させ、ベース部材が第二方向へ移動して物体から遠ざかるとその構成を元に戻し、物体に対しスリップするように、物体に接触されている。
【0006】
この可動部材には、弾力性に優れた変形性の部材を用いることが望まれる。一実施形態によると、駆動機構には、ベース部材を振動させる圧電振動器等が設けられている。それぞれ長さが1mm以内の少なくとも100個の可動部材がベース部材に固定されることが望まれる。また可動部材は、ベース部材に対し斜めに蒸着された物質、または電着された物質で形成されることが望ましい。
【0007】
本発明の他の態様には、基材を送給するため、基材に相対する一列の駆動部が設けられている。各駆動部は、振動作用のために装着された支持部材、その支持部材を振動させる目的で支持部材に結合された振動器、支持部材の振動時に基材を捕え、送給するため支持部材に結合されたラチェット手段から成っている。コントローラーは、駆動部の第一支持部材が駆動部の第二支持部材と異なる位相で振動し、第一駆動部が第二駆動部と異なる位相で基材を送給するように制御している。基材を複数の方向に送給できるように、複数列の駆動部が設けられることが望まれる。
【0008】
特定の態様によると、一列の駆動部には、少なくとも3つの駆動部が設けられていて、それぞれの駆動部の支持部材が他の駆動部の支持部材と異なった位相で振動するようになっている。
【0009】
基材を捕えるラチェット手段は、振動器が支持部材を基材方向に移動させる際に、基材を摩擦により捕獲し、振動器が支持部材を基材と反対の方向に移動させる際に、基材に対してスライドするものであることが望まれる。
【0010】
本発明に係る方法は、移動対象の物体をベース部材上に電着物質として形成された弾性変形する複数の可動部材で捕え、ベース部材を第一方向に移動させて物体に近づけることにより可動部材を曲げてその構成を変え、物体を第一方向以外の方向に移動させ、またベース部材を第二方向へ移動させて物体から遠ざけることによりその構成を元に戻し、可動部材が物体に対しスリップするステップを含むことを特徴とする。
【0011】
さらにその方法には、それぞれベース部材に固定された複数の可動部材で物体を捕え、第一ベース部材を物体の方向に移動させることによって、物体を第一方向以外の方向に移動させ、第一ベース部材の移動の過程と同時に第二ベース部材を物体と反対の方向に移動させるステップが含まれることが望まれる。
【0012】
下記の実施形態の詳細な説明は、上述、またそれ以外の本発明の特徴を明らかにするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態における物体移動装置および物体移動方法は、印刷装置や複写機の紙の送給の適用に限られるものではなく、半導体ウェーハー操作等のシート状あるいは平坦な基材の移送装置として広範囲の適用が可能である。従って、本発明の実施形態は、特に紙送給への適用に最適であるが、それだけに限られるものではない。また、本発明の実施形態は、紙等の基材の送給に適用したものを引用して説明されているが、本発明は、これらの実施形態に限られるものではない。
【0014】
図1は、本発明の実施形態における相対的に移動可能な可動部材を示すものである。可動部材5は、弾性に富む変形ラチェット(送り触手)であることが望ましく、支持部材、すなわち、ベース部材10の一端に固定されている。この実施形態ではベース部材10は、支持枠15によって上下にスライドできるように支持された、上下移動可能の部材である。ラチェット5の他の一端3は、物体20に当接し、その物体は一枚の紙か同様の基材であることが望ましい。ベース部材10に接続された駆動機構(図1では図示せず)が紙20と直角方向を示す矢印7の方向にベース部材10を相対移動させると、ラチェット5は曲げなどにより弾性的に変形する。従って、ラチェット5の他の一端3は、矢印9の方向に水平に相対移動する。
【0015】
ラチェット5は、ベース部材10が物体20の方向に動き、ベース部材10がラテェット5を元の構成から弾性的に変形するように製造・調整されている。具体的には、ラチェット5が物体20に抗して曲げられ、そのラチェット5の一端3が、図1に示されているように左から右への直線力を物体20に作用する。
【0016】
図1は、ベース部材10が物体20の方向に最大限移動し、ラチェット5が最大限曲げられている状態を示している。ベース部材10が物体20から離脱した時に、ラチェット5がまっすぐになり始め、その原形に復帰する。
【0017】
ベース部材10が引き出された時に、ラチェット5は物体20にわずかな直線力を及ぼす。しかし、その力は、ベース部材10が物体20の方へ移動するときに、物体20に及ぼされる力に比べて、ごくわずかである。ラチェット5と物体20のなす角度およびラチェット5の長さにより、物体20に作用する力は、図1においてラチェット5が左から右に移動する時の方が、ラチェット5が右から左に移動する時より大きな力となる。したがって、ベース部材10の連続的相対移動によりラチェット5は物体20を左から右へと送給することになる。
【0018】
支持部材すなわちベース部材10は、前述の実施形態のようなプランジャーであってもよいが、図2〜5に示されているように別の支持部材であってもよい。図2〜5は図1の実施形態のより具体的な適用例を示すものである。
【0019】
図2〜3の実施形態によると、ラチェット25を支持するベース部材33は、圧電振動器型駆動機構30に接続されている。従来の技術で公知であるように、圧電振動器の結晶体またはセラミック体に電気信号を印加することにより、所望の周波数を有する振動が得られる。本実施形態では、圧電振動器30に電気信号を印加することにより、ベース部材33が矢印35の方向に振動する。従って、ラチェット25の自由端は、矢印40方向に移動し、図1の実施形態に示されたように、左から右へ物体を直線的に送給する。
【0020】
具体的には、ベース部材33が基材に近づくと、曲げなどによってラチェット25が元の構成より大きく変形し、好ましくはベース部材33の移動の方向と直角の方向に基材を送給する。しかし、基材の支持構造によっては、基材を他の方向に移動することもできる。
【0021】
ベース部材33が基材から遠ざかるにつれ、ラチェット25は元の構成に戻り、基材からスリップするようになる。ラチェット25は、基材にそってスライドしながら、基材からスリップするのが望ましいが、基材にそってスキップさせることにより、基材から完全に離すことにより、あるいは他の方法で基材から移動させることにより、ラチェット25をスリップさせることもできる。
【0022】
圧電振動器30は、できれば約100KHz から1MHz の周波数で、ベース部材33を振動させるようにする。本実施形態によると、ラチェット25はそれぞれ、10〜100ミクロンの長さであるが、最長少なくとも数ミリまで可能である。さらにベース部材33は、数百のラチェットを支持できることが望ましいが、それ以下の数のラチェットを支持するようにしてもよい。
【0023】
図4〜5は、本発明のもう一つの実施形態を示すものである。ラチェット45がベース部材63上に支持されているが、それは膜質あるいは膜同様の薄い層質で作られた振動膜であることが望ましい。また、ベース部材63は、少なくとも部分的に電導体で、例えば、ベース部材63のラチェット45の反対側が金属化されたもの、あるいは電導体の薄膜が形成されたものであることが望ましい。特定の実施形態では、ZnO のような圧電フィルムが薄膜上に積層されている。例えば、適切な金属電極で圧電フィルムに電圧を印加すると、圧電フィルムが膨張し、薄膜に変形を生じる。
【0024】
ベース部材63は、振動器60のような駆動機構の両端50、55の間に存在し、両端50、55は、所定の幅を持つギャップ53によって振動器60の本体より絶縁されていることが望ましい。振動器60は、空間65に交流電磁場を発生し、ベース部材63を、できればその本来の共鳴周波数で振動させる。ベース部材63と振動器60の間の交流電圧が、振動器60を振動させる。空間65は、ベース部材63と振動器60の間の誘電空間で、コンデンサのような構造を形成するものであることが望ましい。
【0025】
前述の実施形態と同様な方法で、ベース部材63の振動が、ラチェット45の両端を矢印67の方向に動かし、基材または他の物体を送給する。ベース部材63は、それぞれ10〜100ミクロンの長さを持つ数百のラチェット45を支持するものであることが望まれる。また、ベース部材63は、シリコン、二酸化シリコン、窒化シリコン、または電気メッキされたニッケル等の金属で構成されていることが望まれる。
【0026】
図2〜3の圧電振動器30および図4〜5の振動器60は、円筒形をしているが、断面が正方形、長方形、多角形等いろいろな形状の立方体であっても支障はない。
【0027】
図6は、図2〜3や図4〜5にある本発明による駆動部74、76を説明するものである。駆動部列75、85、95、105は、駆動部のラチェット73が基材を矢印80、90、100または110の方向へ送給できるように配置されている。図6の駆動部のそれぞれの列には二つの駆動部74と76が備えられ、2相系を構成している。特定の列に配置された駆動部74と76は、約5mmの距離で分離され、共通の基板で支持されている。
【0028】
コントローラー115は、マイクロコンピュータであることが望ましく、それぞれの列の駆動部74に、それぞれの列のもう一つの駆動部76と異なる位相で振動するよう指令する。すなわち、それぞれの列において、駆動部74の支持部材が基材から遠ざかる方向に移動するのに対し、駆動部76の支持部材は、基材に接近する方向に移動する。図6においてこれらの方向は“+”と“−”によって表されている。2相系における振動については後に図8に基づいて説明する。図6は、基材を矢印80、90、100、110の方向だけでなく、様々な直線や円周方向に送給できる実施形態を示すものである。コントローラー115は、複数の列の中から異なる複数列を選び、特定の期間連動したり、別個に動作する指令を与え、基材を所望の方向に送給することができるようにしている。例えば、図6にみられるように、基材を上から下へ直線方向に移動させるには、コントローラー115が列75に振動の指令を与え、基材が矢印80の方向へ動くようにする。あるいは、二三の列を選び、基材を図6にあるように対角線上直線方向に動かすように駆動してもよい。また、コントローラー115は、例えば最右端の列105と最左端の列75を同時に振動させ、基材に円周方向の回転を与えることもできる。また、コントローラー115は、例えば最左端と最右端の列105が異なる速度で振動するよう指令を与え、基材を望ましい方向へ動かすこともできる。特定の列を組み合わせて選択することによりコントローラー115は、基材を直線方向、円周方向等、各種方向に前進または後退というように自由自在に、正確に制御できる。
【0029】
プリント動作での応用としてコントローラー115は、例えば、プリントセル列がまばらのプリンタにおいて、紙を画素から画素へ、段階的に移動させることができる。また、コントローラー115は、プリントセルを通過した紙が複数の方向を選ぶことができるようにし、紙詰まりが起きたときなどは、紙が逆戻りして紙詰まりを解消できるようにしている。
【0030】
図7は、他の実施形態による駆動部の構成を示すものである。図7の実施形態は図6のそれと同様に構成されているが、図7の列のそれぞれが、駆動部74、76に代わり3つの駆動部84、86、88を備えている点で異なっている。コントローラー115は、それぞれの列の三つの駆動部84、86、88が、それぞれ異なった位相で振動するよう指令をあたえるが、詳しくは後ほど、図9に基づいて説明する。
【0031】
もちろん、一つの列に任意の数の駆動部を組み合わせて設け、それぞれ異なる位相で動作させることができる。また、図6及び図7ではそれぞれの列において、駆動部が直線上に配置されているが、非直線的な配置も可能である。それぞれの列において、駆動部を、例えば、三角、四角、あるいは多角形に配置してもよい。さらに、列の全体的パターンは、図6〜7にみられるような長方形である必要もない。本発明の実施形態に応じて、いろいろな形の全体的パターンがとられている。
【0032】
図8〜10は、駆動部のラチェットにより、基材に2相、3相および4相系の力が加えられた状態を示すものである。図8は、図6の2相系に対応し、図9が図7の3相系に対応している。
【0033】
図8に示されているように、図6のそれぞれの列における駆動部74は、一定期間中、基材に力174を作用する。駆動部74のベース部材が振動の位相角0度から180度まで基材方向に移動すると、駆動部74のラチェットが基材に正方向の力を作用する。ベース部材が180度で最深部に達した後は、基材から遠ざかる方向に移動することになり、ラチェットが基材からスリップし、基材に僅かではあるが、負の力を作用することになる。従って、図8において、180度から360度までにおいては、力174が僅かではあるが負となる。
【0034】
また、図8に示されているように、それぞれの列の駆動部74、76は互いに異なる位相で振動する。駆動部74のベース部材が0度から180度まで基材方向に移動すると、駆動部74のラチェットが基材に正方向の力174を作用する。同時に、駆動部76のベース部材が基材から遠ざかる方向に移動し、僅かではあるが負の力、すなわち送給方向に対し反対方向の力176を基材に作用する。180度でベース部材の移動方向が反転し、その結果、力174および176も反対方向となる。
【0035】
正の力174は、僅かな負の力176よりも大きいので、合成により生ずる正の力120を基材に作用する。従って、駆動部74、76はそれと共に、基材を駆動部74、76の列が方向付けられている方向へ送給する。
【0036】
図9は、図7に対応する3相系の位相図である。駆動部84、86および88が異なった位相で動作し、基材にそれぞれ力184、186、188を作用する。これらの力の合成の結果である正の力130が、基材を駆動部84、86、88の列が方向づけられている方向に送給する。
【0037】
同様に、図10は、4相系の駆動部によって作用される力192、194、196、198を示しており、それらの力の合成により生じる正の力140が基材を送給する。もちろん5相系やそれ以上のシステムも可能である。相の数が多くなればなるほど、合成されて生じる力が均一になる。もちろん、図10の4相系が生じる合成力140は、図9の3相系が生じる合成力130より均一であることは明らかである。
【0038】
図11〜17は、本発明の実施形態による前述のベース部材のラチェットの構成図である。
【0039】
図11の実施形態では、ベース部材200にまず、マスク材210、215が施される。マスク材210、215はPMMAの厚膜一枚で構成されてもよい。マスク材210、215はまた、PMMA一枚に金属製薄膜を重ね、長いエッチング過程でPMMAを保護するようにしたものでもよい。次に任意の適当な異方性沈着処理を用いてラチェット材がベース部材に、矢印220で示された方向に斜めに蒸着される。マスク材210、215が、ベース部材200に蒸着するラチェット材を一部ブロックし、ラチェット205が、ベース部材200に対し斜めの角度に形成されるようにしている。ラチェット205を形成する蒸着ラチェット材は、ニッケルであることが望ましい。
【0040】
図12〜13の実施形態によると、ベース部材300はシリコン<100>で形成されることが望ましく、異方的にエッチングされ、リッジ(隆起、突条)310を構成する。ラチェット材305が、リッジ310を含めたベース部材300上に沈着し、図12に示されているように、ベース部材300上にジグザグパターンを形成する。それから、ラチェット材305とリッジ310がリソグラフィまたは同種の方法で選択的に除去され、図13にあるような斜めの角度のラチェット305がベース部材300に残される。
【0041】
図14〜17の実施形態によれば、ベース部材400あるいはそれに相当する部500は共にシリコン<100>で構成されることが望まれるが、異なった深さで異方的にエッチングされ、図14のような高さの異なるリッジ410、510を形成する。ベース部材400、500は、シリコン溶融接着剤で接着され、図15に示されているような隙間420をベース部材400、500間に形成する。次に、ベース部材相当部500の非リッジ部分がエッチングにより取り除かれ、リッジだけが基材400に接触して残され、隙間420が形成される。次に、ベース部材400上にラチェット材405を、電気メッキあるいは同様の適切な方法により沈着させ、図16のように隙間420を充填する。最後に、リッジ410、510をエッチングで取り除き、図17のように、ラチェット405が基材400上に斜に形成され残される。
【0042】
本発明による装置と方法は、従来の装置に比べはるかに高速かつ精度の高い結果をもたらす等多くの利点を提供するものである。また、本発明の実施形態によれば、紙などの基材の動きは、高速な動きであっても、所望の位置に対しミクロン単位の正確さで制御することができる。例えば、紙の場合、少なくとも毎秒25〜50センチの速さで送給でき、究極的には、毎秒1メートルの速さまで送給可能になっている。従って、本発明の実施形態は、特に音響インク印刷装置のような高速印刷装置に最適である。
【0043】
また、本発明の紙送給装置は、従来のローラー型紙送給装置が必要としていたモーター、ローラー、ベアリング等の機械部品を不要にし、従来のものに比べ遥かにコンパクト化された装置となっている。従って、本発明の実施形態は、例えば移動体印刷・複写装置、デスクトップ出版システム等に最適である。さらに、本発明の実施形態は、従来の装置に比べ、比較的小量の電力で動作するので、より静かで、より効果的である。
【0044】
本発明の説明に特定の実施形態が使われているが、これらの描写は、すべて説明を分かり易くする目的で使用されたものであって、決して本発明の請求範囲を限定するものではない。例えば、弾性的に変形可能なラチェットに代えて、ベース部材で旋回するように取付けられた硬質のラチェットを使ってもよい。同類の分野で技術に長けた者にとって、本発明の請求範囲さらには意図する範囲内で、多くの修正や変化を加えることは困難なことではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態におけるラチェットおよびプランジャの構成を示す正面図。
【図2】 本発明の一実施形態における圧電振動器の透視図。
【図3】 図2の実線3−3に添ったベース部材の断面図。
【図4】 本発明の他の実施形態における振動器の断面図。
【図5】 図4の実線5―5に添ったベース部材の断面図。
【図6】 本発明の一実施形態における振動器の複数列を示す平面図。
【図7】 本発明の他の実施形態における振動器の複数列を示す平面図。
【図8】 本発明の一実施形態における2相システムの位相図。
【図9】 本発明の一実施形態における3相システムの位相図。
【図10】 本発明の一実施形態における4相システムの位相図。
【図11】 本発明の一実施形態におけるラチェットの構成を示す側面図。
【図12】 本発明の他の実施形態におけるラチェットの構成を示す断面図。
【図13】 本発明の他の実施形態におけるラチェットの構成を示す断面図。
【図14】 本発明のさらにもう一つの実施形態におけるラチェットの構成を示す断面図。
【図15】 本発明のさらにもう一つの実施形態におけるラチェットの構成を示す断面図。
【図16】 本発明のさらにもう一つの実施形態におけるラチェットの構成を示す断面図。
【図17】 本発明のさらにもう一つの実施形態におけるラチェットの構成を示す断面図。
【符号の説明】
5,25,45 可動部材(ラチェット)、10,33,63 ベース部材、15 支持枠、20 物体,基材、30 圧電振動器、60 振動器。
Claims (2)
- ベース部材と、
ベース部材に結合し、ベース部材を第一および第二方向へ移動させる駆動機構と、
ベース部材上に電着物質として形成された弾性変形する複数の部材であって、ベース部材が第一方向へ移動して物体へ近づくと曲げられてその構成を変えて、物体を第一方向以外の方向に移動させるように、またベース部材が第二方向へ移動して物体から遠ざかるとその構成を元に戻して、物体に対しスリップするように、物体に接触する複数の可動部材と、
から成ることを特徴とする物体移動装置。 - 移動対象の物体をベース部材上に電着物質として形成された弾性変形する複数の可動部材で捕え、
ベース部材を第一方向に移動させて物体に近づけることにより可動部材を曲げてその構成を変え、物体を第一方向以外の方向に移動させ、
ベース部材を第二方向へ移動させて物体から遠ざけることにより可動部材の構成を元に戻し、可動部材が物体に対しスリップすることを特徴とする物体移動方法。
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