JP3676941B2 - 金属部品の高強度化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属部品の表面の強度を高めるための金属部品の高強度化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、歯車、コネクティングロッドまたはクランクシャフト等の金属部品は、使用に際して繰り返し荷重を受けるため、その表面の疲労強度を高める必要がある。このため、従来より、金属部品の表面に鋼球等を衝突させて圧縮残留応力を付与するショットピーニングが広く行われている。
【0003】
ところが、ショットピーニングでは、ショット材として鋼球が使用されるために金属部品の表面が粗れてしまい、その表面粗度が低下するという不具合があった。そこで、特公平5−21711号公報に開示されているように、金属成形品を表面焼入れし、次いで、金属表面を研削した後に粒径が0.2mm〜0.6mmのガラスビーズを投射するようにした金属表面の高強度化方法が知られている。これにより、金属表面を粗らすことなく、疲労強度を向上させようとするものである。
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、付与される圧縮残留応力が低下して疲労強度を所望の値まで向上させることができず、しかも投射されるガラスビーズの指向性が悪いため、このガラスビーズが種々の方向に飛散して作業効率が著しく低下するという問題があった。
【0005】
さらに、ガラスビーズが金属部品表面に衝突して粉砕されるため、ミクロンオーダのガラスビーズ屑(以下、粉流屑ともいう)が処理室内に浮遊している。ところが、被処理物である金属部品は、スピンドルに装着されて高速回転されるため、微細な粉流屑がこの高速回転するスピンドルに付着し易く、該スピンドルに回転不良等の不具合が発生するという問題があった。
【0006】
そこで、本出願人は、十分な圧縮残留応力を付与し、歯面から歯元にわたって平滑な面を得るとともに、微細なガラスビーズ屑を確実に除去することを可能とした金属部品の高強度化装置を提案し、特許出願を行っている(特開平9−248765号公報参照)。
【0007】
この従来技術では、チャンバ内で、熱処理後の金属部品の表面に向かってノズルからガラスビーズと液体との噴流を投射する投射機構と、前記ガラスビーズが前記金属部品の表面で紛砕されて生成された粉流屑を吸引回収する回収機構とを備えるとともに、この回収機構は前記チャンバ内に臨みかつ前記金属部品の近傍に配置される吸引口を有している。これにより、ガラスビーズが指向性を有して金属部品表面に正確に衝突し、この金属部品表面に所望の圧縮残留応力が付与されるとともに、前記ガラスビーズの粉砕により生成された微細な粉流屑が吸引口から確実に吸引回収されることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の回収機構では、チャンバ内に浮遊する粉流屑を含むミスト(排液)を吸引して廃棄するようにしているが、金属部品の高強度化処理を継続して行うと、前記チャンバ内に浮遊する粉流屑の量が相当に大量なものとなってしまう。このため、チャンバ内からミストを廃棄する際に、前記チャンバ内から粉流屑を確実に除去することは困難なものとなっている。
【0009】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、ガラスビーズが紛砕して生成された粉流屑を含む排液を効率的かつ確実に処理することが可能な金属部品の高強度化装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る金属部品の高強度化装置では、金属部品表面に向かってガラスビーズと液体との噴流が投射されるため、このガラスビーズが指向性を有して金属部品表面に確実に投射され、前記金属部品表面に所望の圧縮残留応力が付与される。その際、ガラスビーズが粉砕して生成された粉流屑を含む排液が回収機構により回収される。
【0011】
ここで、回収機構は、処理室内の下部側に連通するチャンバを備えており、自重やシャワリングを介して前記処理室内の下部側で浮遊する粉流屑を含むミストが、このチャンバに連通する吸引手段の作用下に前記チャンバ内に円滑に吸引される。次いで、チャンバ内に液体が噴射されることによって、粉流屑を確実に回収することができる。その際、処理室内には外気流入口を介して外気が導入可能であり、この処理室内が吸引口から吸引される際に、前記処理室内が負圧となることが回避される。
【0012】
また、チャンバは、液体噴射手段が収容される第1チャンバと、この第1チャンバの下流側に連通し、かつ吸引手段が連通する第2チャンバとを備えている。このため、第1および第2チャンバを介して、処理室内から吸収された粉流屑を含むミストの流速を有効に低下させることができ、液体噴射手段を介して前記ミストに含まれる粉流屑であるガラスビーズ屑を円滑かつ確実に回収することが可能になる。
【0013】
さらにまた、回収機構の下流側には、回収された排液を液体と粉流屑とに分別する分別機構が配置されている。これにより、分別された粉流屑は、例えば、ガラスビーズの製造のために再利用される一方、この粉流屑が除去された液体は、チャンバ内の洗浄水等として再利用される。すなわち、資源の有効利用が容易に図られることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る高強度化装置10の概略斜視説明図であり、図2は、前記高強度化装置10の正面説明図であり、図3は、前記高強度化装置10の上部拡大一部断面正面図である。
【0015】
高強度化装置10は、被処理物である歯車、コネクティングロッドまたはクランクシャフト等の金属部品12(図中、歯車形状で示す)を保持してケーシング14の処理室14a内にこの金属部品12を位置決め保持する金属部品保持機構16と、液体、例えば、水18とガラスビーズ20との噴流22を前記金属部品12に向かって投射する投射機構24と、前記ガラスビーズ20が前記金属部品12の表面で粉砕されて生成された粉流屑20aを排液とともに回収する回収機構26と、前記回収された排液を前記水18と前記粉流屑20aとに分別する分別機構28と、前記分別された粉流屑20aを貯留する粉流屑収容部31とを備える。
【0016】
金属部品保持機構16は、金属部品12の一方の端部に接する駆動部30を設けたスピンドルユニット32と、この金属部品12の他方の端部を支持する回転部34を設けた支持手段36とを備える。スピンドルユニット32は、駆動部30を回転駆動するためのサーボモータ(図示せず)を設ける一方、支持手段36は、回転部34を軸線方向に進退させるシリンダ40を備え、この支持手段36が、位置調整手段42を介して軸方向に位置調整自在に構成されている。図1に示すように、位置調整手段42は手動ハンドル44を備え、この手動ハンドル44を回転操作することにより支持手段36の位置が変更される。
【0017】
投射機構24は、ケーシング14の外部に配置されるロボット100を備え、このロボット100を構成するアーム部102が、ベローズ部材103に保護された状態で前記ケーシング14の処理室14a内に配置される。アーム部102の先端にノズル104が装着されるとともに、このノズル104の上部側には、水18とガラスビーズ20とを混合するためのミキシングチャンバ106が連結される。水18およびガラスビーズ20は、それぞれ管路108、110を介して図示しない水供給源およびホッパに連結されている(図3参照)。
【0018】
ケーシング14には、処理室14aを外部に開放する開口14bが設けられ、この開口14bが二重扉120を介して開閉される(図1参照)。処理室14aには、回収機構26を構成する液体噴射手段130が配置される。図4に示すように、液体噴射手段130は、ケーシング14の天井14c側に配置され、処理室14a内に液体、例えば、水18を広角に噴射する四つの水噴射ノズル132a〜132dを備えている。水噴射ノズル132a〜132dは、処理室14aの内部全体に水18を噴射し得るように各噴射角度および方向が設定されている。
【0019】
ケーシング14の底部14dは、一つの角部に向かって傾斜して構成されるとともに(図3参照)、この底部14dに近接して水パイプ134が配置される。図4に示すように、この水パイプ134には、ロボット100のアーム部102の下面側を洗浄するための水18を広角に噴射する水噴射ノズル136と、金属部品洗浄用のノズル138a〜138fとが設けられている。
【0020】
図3に示すように、ケーシング14の一側部14eの上部側には、処理室14a内に外気を導入可能な外気流入口140が設けられる一方、前記一側部14eの下部側には前記処理室14aに開放される吸引口142が形成される。ケーシング14の一側部14eの下部に管部材144が連結され、この管部材144内の排出路146が吸引口142に連通される。管部材144には、排出路146を介して吸引口142に連通する第1チャンバ148が配置されるとともに、この第1チャンバ148には、第2チャンバ150を介してブロア(吸引手段)152が連結される。
【0021】
図3および図5に示すように、第1チャンバ148を構成する第1ケーシング154の下端が管部材144に連結されている。この第1ケーシング154内には液体噴射手段156が装着されており、この液体噴射手段156から水18が噴射されることによって、第1チャンバ148内でシャワリングが行われる。第1ケーシング154の上部に第1管体158の一端部が接続されるとともに、この第1管体158の他端部が第2チャンバ150を構成する第2ケーシング160の側部下端側に固定される。
【0022】
第2ケーシング160の下端に設けられた配管162は、第1ケーシング154の側部に液体噴射手段156に近接して連結される一方、前記第2ケーシング160の側部上端側に接続された第2管体164は、ブロア152に連結される。ブロア152に設けられている排気管166の上部側と管部材144とには、配管168が連結されている。
【0023】
管部材144には、処理室14aと第1チャンバ148との間に位置して、第3チャンバ170を構成する第3ケーシング172が連結される。この第3ケーシング172の下端開口径は、第1ケーシング154の下端開口径よりも小径に構成される(図3参照)。第3ケーシング172内には、比較的上部側に位置して液体噴射手段174が装着されており、この液体噴射手段174から噴射される水18によって第3チャンバ170内でシャワリングが行われる。第3ケーシング172の上部側と第2ケーシング160の側部下端側とに、第3管体176の両端が接続されるとともに、前記第3ケーシング172の下部側に第4管体178の一端側が連結され、この第4管体178の他端側が粉流屑収容部31に連結されている。
【0024】
管部材144の下流側下端部には、管体179を介して分別機構28を構成する遠心分離器180が接続される。分別機構28は、ケーシング14の下方に配置されており、この分別機構28を構成する遠心分離器180には、図2に示すように、分離された固形分である粉流屑20aを排出するスラッジ排出口182と、分離された液体である水18を排出する液体排出口184とが設けられる。スラッジ排出口182の下方には、粉流屑収容部31を構成するスラッジ回収ボックス186が配置される一方、液体排出口184には、切り換え排出手段188を介して第1タンク(クリーンタンク)190と第2タンク(ダーティタンク)192とが選択的に連結される。
【0025】
スラッジ回収ボックス186の上部側には、第4管体178が接続されており、このスラッジ回収ボックス186と第3チャンバ170とが連通している。第1タンク190は、粉流屑20aが完全に除去された水18を貯留するタンクであって、比較的大容量に設定されており、第2タンク192は、粉流屑20aが混在した水18を貯留するタンクであって、第1タンク190よりも小容量に設定されている。
【0026】
図6に示すように、第1タンク190内には、レベルセンサ194が設けられ、この第1タンク190内の水位を上限位置、放流開始位置、放流停止位置および下限位置の四位置で検出している。第1タンク190には、第1ポンプ196と第2ポンプ198とが配置され、この第1ポンプ196は、前記第1タンク190内の水18を水経路200を介してケーシング14内の液体噴射手段130に供給する。第2ポンプ198は、第1タンク190内の水18を外部に放流する機能を有している。第2タンク192に第3ポンプ202が配置され、この第3ポンプ202が配管204を介して遠心分離器180の排液入口側に連通している。
【0027】
このように構成される高強度化装置10の動作について、以下に説明する。
【0028】
先ず、金属部品12は、金属部品保持機構16を構成するスピンドルユニット32の駆動部30に一端が保持された状態で、シリンダ40の作用下に支持手段36を構成する回転部34が前記金属部品12側に変位してこの金属部品12の他端を支持する。そして、二重扉120が閉められてケーシング14の開口14bが閉塞された状態で、スピンドルユニット32を構成するサーボモータ(図示せず)が駆動されて金属部品12が回転される(図3参照)。
【0029】
その際、投射機構24を構成する図示しない高圧ポンプの作用下に、水18およびガラスビーズ20がそれぞれ管路108、110を介してミキシングチャンバ106に圧送される。このため、ノズル104から金属部品12に向かって水18とガラスビーズ20との噴流22が指向性を有して投射される。
【0030】
さらに、ノズル104は、ロボット100を構成するアーム部102を介して所定方向、すなわち、金属部品12の軸線方向に移動し、この金属部品12の外周全面にガラスビーズ20を介して圧縮残留応力が付与されるとともに、前記ガラスビーズ20が粉砕される。このガラスビーズ20の粉砕によって生成された粉流屑20aは、ケーシング14内に浮遊しており、回収機構26を構成する液体噴射手段130およびブロア152が駆動される。
【0031】
液体噴射手段130では、図4に示すように、各水噴射ノズル132a〜132dを介してケーシング14内の処理室14a内に水18が噴射され、この処理室14a内に浮遊している粉流屑20aおよびロボット100のアーム部102に付着している粉流屑20aを前記ケーシング14の底部14d側に強制的に排出させる。また、水パイプ134に装着されている水噴射ノズル136から水18が噴射され、この水18によってアーム部102の下部側が洗浄されるとともに、各ノズル138a〜138fから噴射される水18を介して金属部品12の洗浄作業が行われる。
【0032】
液体噴射手段130による洗浄時に発生した粉流屑20aを含む排液が、底部14dの傾斜に沿って流動し、図3および図5に示すように、ケーシング14に連結されている管部材144の排出路146から管体179を介して分別機構28を構成する遠心分離器180に送られる。
【0033】
一方、ブロア152が駆動されると、このブロア152に第2管体164を介して連通する第2チャンバ150内が吸引され、さらにこの第2チャンバ150に第1および第3管体158、176を介して連通する第1および第3チャンバ148、170内が吸引される。このため、排出路146を介して吸引口142に負圧が発生し、ケーシング14の処理室14a内に浮遊している粉流屑20aを含むミストがこの吸引口142から前記排出路146を介して第1および第3チャンバ148、170に吸引されて減速される。
【0034】
ここで、第1ケーシング154の下端開口径が第3ケーシング172の下端開口径よりも大径に設定されており、処理室14a内に浮遊している粉流屑20aは主に第1チャンバ148に吸引される。この第1チャンバ148では、第1ケーシング154に配置されている液体噴射手段156を介してシャワリングが行われ、粉流屑20aを含む排液が排出路146および管体179を介して遠心分離器180に送られる。同様に、第3チャンバ170では、液体噴射手段174から噴射される水18を介してシャワリングが行われ、粉流屑20aを含む排液が遠心分離器180に導入される。
【0035】
第1および第チャンバ148、170内の空気は、第1および第2管体158、176を介して第2チャンバ150に吸引されて減速され、さらに第2管体164からブロア152に吸引されて排気管166から外部に導出される。その際、第2チャンバ150内に発生する水分および残存する粉流屑20aは、配管162を介して第1チャンバ148に導入され、液体噴射手段156のシャワリングによって排出路146に排出される。また、排気管166で発生する水分は、配管168を介して排出路146に導入される。
【0036】
処理室14a内では、吸引口142から吸引が行われている際、外気流入口140を通ってこの処理室14a内に外気を導入することができる。このため、処理室14a内が不要に負圧状態となることを有効に回避することができる。
【0037】
遠心分離器180では、運転開始直後に所定の回転数に達しないため、排液中から粉流屑20aと水18とを完全に分別できない期間が存在している。このため、図6に示すように、遠心分離器180のスラッジ排出口182から固形部分である粉流屑20aがスラッジ回収ボックス186に排出される一方、粉流屑20aを含む水18が、切り換え排出手段188を介して液体排出口184から第2タンク192に導入される。
【0038】
次いで、遠心分離器供給ポンプ(図示せず)が駆動され、遠心分離器180の運転開始から所定の時間を経過した後、切り換え排出手段188が駆動されるため、前記遠心分離器180から排出される水18は、第1タンク190内に貯留される。第1タンク190では、レベルセンサ194を介してこの第1タンク190に貯留されている水18の水位が検出され、必要に応じて第1ポンプ196と第2ポンプ198とが選択的に駆動される。
【0039】
第1ポンプ196が駆動されると、第1タンク190内の水18が、水経路200を介して回収機構26を構成する液体噴射手段130に送られる。これにより、水18は、処理室14a内に噴射されて金属部品12およびアーム部102の洗浄作業やこの処理室14a内に浮遊する粉流屑20aの回収作業に供される。また、第2ポンプ198が駆動されると、第1タンク190内の水18が外部に排出されることになる。
【0040】
一方、遠心分離器180から排出された粉流屑20aは、スラッジ排出口182に対応して配置されているスラッジ回収ボックス186に排出される。その際、図5に示すように、スラッジ回収ボックス186の上部側に第4管体178が接続されており、このスラッジ回収ボックス186内に浮遊している粉流屑20aは、この第4管体178を介して第3チャンバ170に吸引される。この第3チャンバ170では、第4管体178の接続部位よりも上方に位置するように液体噴射手段174が設けられており、この液体噴射手段174から噴射される水18を介して粉流屑20aが排出路146に排出される。
【0041】
この第1の実施形態では、処理室14aの下部側に排出路146を介して第1および第3チャンバ148、170が連通するとともに、前記第1および第3チャンバ148、170には第1および第3管体158、176を介して第2チャンバ150が連通し、この第2チャンバ150に第2管体164を介してブロア152が連通している。
【0042】
このため、ブロア152が駆動されると、処理室14a内に浮遊している粉流屑20aを含むミストが吸引口142および排出路146から第1および第3チャンバ148、170に円滑に導入されて減速される。そして、液体噴射手段156、174から噴射される水18によってシャワリングが行われることにより、粉流屑20aを含む排液が排出路146および管体179から遠心分離器180に導入される。さらに、第2チャンバ150に導入された粉流屑20aは、この第2チャンバ150で減速されることにより、水分とともに配管162を介して第1チャンバ148に戻され、シャワリングによって排出路146に排出される。
【0043】
これにより、処理室14a内に浮遊している粉流屑20aを確実かつ効率的に吸引して回収することができ、この粉流屑20aが金属部品保持機構16に付着することがなく、金属部品12の高強度化処理が連続して効率的に遂行されるという効果が得られる。特に、吸引口142が処理室14aの下部側に設けられているため、この処理室14a内において、自重およびシャワリングによって下部側で浮遊し易い粉流屑20aを円滑かつ確実に吸引して回収することが可能になる。 図7は、本発明の第2の実施形態に係る高強度化装置210を構成する回収機構212の概略正面説明図であり、図8は前記回収機構212の要部斜視説明図である。なお、第1の実施形態に係る高強度化装置10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0044】
この第2の実施形態では、排出路146に第1チャンバ148を構成する第1ケーシング154のみが接続されており、上述した第1の実施形態で用いられている第3チャンバ170が使用されていない。従って、高強度化装置210では、ブロア152が駆動されると、第1および第2チャンバ148、150を介して吸引口142から処理室14a内が吸引され、この処理室14a内に浮遊している粉流屑20aが前記吸引口142および排出路146を介して前記第1チャンバ148内に吸引されて減速される。
【0045】
この第1チャンバ148では、液体噴射手段156のシャワリングによって、粉流屑20aを含む排液が排出路146に排出される。一方、残余の粉流屑20aは第2チャンバ150に吸引されて減速され、配管162から第1チャンバ148に戻された後、シャワリングによって前記粉流屑20aが排出路146に排出される。これにより、処理室14a内に浮遊している粉流屑20aを、簡単な構成で確実に回収することができる等、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0046】
なお、本発明の第1および第2の実施形態では、第2チャンバ150を用いているが、この第2チャンバ150を用いることなく、ブロア152を直接第1チャンバ148および/または第3チャンバ170に連通して構成してもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明に係る金属部品の高強度化装置では、処理室内の下部側に開放される吸引口に連通してチャンバが設けられ、前記処理室内の下部側で浮遊している粉流屑が吸引手段の作用下に前記チャンバ内に吸引され、流体噴射手段から噴射される液体によって前記粉流屑が回収される。このため、簡単な構成で、処理室内に浮遊している粉流屑を確実かつ効率的に回収することができ、前記粉流屑による高強度化処理への悪影響を可及的に回避することが可能になる。これにより、金属部品に対する高強度化処理が、継続して高精度に遂行されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る高強度化装置の概略斜視説明図である。
【図2】前記高強度化装置の正面説明図である。
【図3】前記高強度化装置の上部拡大一部断面正面図である。
【図4】前記高強度化装置を構成する回収機構の部分斜視説明図である。
【図5】前記回収機構の別の部分斜視説明図である。
【図6】前記高強度化装置の回路説明図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る高強度化装置を構成する回収機構の正面説明図である。
【図8】図7に示す回収機構の部分斜視説明図である。
【符号の説明】
10、210…高強度化装置 12…金属部品
14…ケーシング 14a…処理室
16…金属部品保持機構 18…水
20…ガラスビーズ 20a…粉流屑
22…噴流 24…投射機構
26、212…回収機構 28…分別機構
31…粉流屑収容部 100…ロボット
104…ノズル 130、156、174…液体噴射手段
140…外気流入口 142…吸引口
144…管部材 146…排出路
148、150、170…チャンバ
152…ブロア
154、160、172…ケーシング
158、164、176、178、179…管体
180…遠心分離器 186…スラッジ回収ボックス
188…切り換え排出手段 190、192…タンク

Claims (3)

  1. 金属部品を処理室内で保持し、前記金属部品の表面に向かってノズルからガラスビーズと液体とを噴射して、前記金属部品の表面の強度を高めるための金属部品の高強度化装置において、
    前記処理室に連結されて前記ガラスビーズが前記金属部品の表面で粉砕して生成された粉流屑を含むミストを排液とともに回収する回収機構を備え、
    前記回収機構は、前記処理室内の下部側に開放される吸引口と、
    前記吸引口に連通形成された排出路に配置されるチャンバと、
    前記チャンバに連通し、前記処理室内の前記粉流屑を含むミストを前記吸引口から該チャンバ内に吸引するための吸引手段と、
    前記チャンバ内に設けられ、該チャンバに導入された前記粉流屑を含むミストに対し液体を噴射する液体噴射手段と、
    前記チャンバから前記排出路を介して導出される前記粉流屑を回収する分別機構と、を有し、
    前記吸引手段は前記チャンバの上部に連通し、前記チャンバの下部は前記排出路に連通し、前記液体噴射手段は前記チャンバの下方に向けて液体を噴射すること
    を特徴とする金属部品の高強度化装置。
  2. 請求項1記載の高強度化装置において、前記チャンバは、前記排出路に連通する第1チャンバと、
    前記第1チャンバの下流側に連通するとともに、前記吸引手段が連通する第2チャンバと、
    を備えることを特徴とする金属部品の高強度化装置。
  3. 請求項1記載の高強度化装置において、
    前記チャンバは互いに連通する第1のチャンバと、第2のチャンバと、第3のチャンバとを有し、前記第1のチャンバ内の液体噴射手段は前記第3のチャンバ内の液体噴射手段よりも下方に位置し、さらに、第3のチャンバが吸引手段に連通していることを特徴とする金属部品の高強度化装置。
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