JP3676514B2 - 医療用バルブ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、在宅酸素療法や補助呼吸などにおいて用いられる携帯用酸素ボンベシステムに取り付けられ、圧縮充填された酸素を減圧して所定量供出するための医療用バルブ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
年々、着実に増加している在宅酸素療法は、受療中の慢性呼吸不全患者のなかでも病状が安定し、酸素吸入のみを維持すれば退院が可能である患者に適用され、引き続き家庭において酸素投与を行うことによって、一般の人と変わらない家庭生活や、社会への復帰を可能にする方法である。肺気腫症や慢性気管支炎などの慢性閉塞性肺疾患(COPD)をはじめ、肺結核後遺症、間質性肺疾患、肺癌など在宅酸素療法を実施している人は現在では3万人を越えると言われている。
【0003】
上記在宅酸素療法においては、小型の携帯可能な酸素ガス(以下単に「ガス」という)ボンベに、高圧ガスを減圧して所定量供出するためのバルブ装置が取り付けられる。この従来のバルブ装置における容器弁は流量調整機能を備えていないため、別体の流量調整器を取り付けて用いることになるが、その脱着、殊にガス充填に際しての脱着作業が煩わしく、使用者に大きな負担となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来の医療用バルブ装置は操作が煩わしく、正しく使用するために患者に多くの負担がかかっていた。
そこで本発明は、操作が簡単で、慣れない患者であっても正しく安全に使用することができる医療用バルブ装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ガスボンベに脱着可能にしたバルブ本体と、減圧部とユニット本体とから成っていて前記バルブ本体に取り付けられる流量調整ユニットと、前記バルブ本体の突出する充填口内に設置される逆止弁を備えていて前記バルブ本体に取り付けられる充填専用ポートとから成るバルブ装置であって、前記流量調整ユニットの減圧部は、前記バルブ本体に形成されるガス供出室内に配置されるハウジングと、前記ハウジングのシリンダー部内に摺動可能に嵌挿されるピストンとから成っていて、前記ハウジングにはその内部のガス流入室と前記ガス供出室とを連通するハウジング内ガス通路が形成されると共に、前記ピストンの軸部には、前記ガス流入室を介して前記ハウジング内ガス通路と前記シリンダー部とを連通するピストン内ガス通路が形成され、前記流量調整ユニットのユニット本体は、流量調整機構と、ノズル継手と、前記ユニット本体をその先端部が前記ハウジングのシリンダー部内に臨んだ状態にて前記バルブ本体に固定するための手段を備えており、前記充填専用ポートの逆止弁は、前記充填口の開口側に開口する供給路を有していて前記充填口内にネジ込まれる逆止弁本体と、前記逆止弁本体内に配備されて、その内外の圧力差により内外いずれかの方向に移動して前記供給路を開閉する弁体とから成ることを特徴とする医療用バルブ装置に関するものである。
【0006】
本発明は、また、ガスボンベに脱着可能にしたバルブ本体と、第1減圧弁を有していて前記バルブ本体の弁箱に取り付けられる前段減圧部と、後段減圧部とユニット本体とから成っていて前記バルブ本体に取り付けられる流量調整ユニットと、前記バルブ本体の突出する充填口内に設置される逆止弁を備えていて前記バルブ本体に取り付けられる充填専用ポートとから成るバルブ装置であって、前記前段減圧部は、前記バルブ本体に形成される第1ガス供出室内に配置される第1ハウジングと、前記第1ハウジングのシリンダー部内に摺動可能に嵌挿される第1ピストンとから成っていて、前記第1ハウジングにはその内部のガス流入室と前記第1ガス供出室とを連通するハウジング内ガス通路が形成されると共に、前記第1ピストンの軸部には、前記ガス流入室を介して前記ハウジング内ガス通路と前記シリンダー部とを連通するピストン内ガス通路が形成され、前記流量調整ユニットの後段減圧部は、前記バルブ本体に形成される第2ガス供出室内に配置される第2ハウジングと、前記第2ハウジングのシリンダー部内に摺動可能に嵌挿される第2ピストンとから成っていて、前記第2ハウジングにはその内部のガス流入室と前記第2ガス供出室とを連通するハウジング内ガス通路が形成されると共に、前記第2ピストンの軸部には、前記ガス流入室を介して前記ハウジング内ガス通路と前記シリンダー部とを連通するピストン内ガス通路が形成され、前記流量調整ユニットのユニット本体は、流量調整機構とノズル継手と、前記ユニット本体をその先端部が前記第2ハウジングのシリンダー部内に臨んだ状態にて前記バルブ本体に固定するための手段を備えており、前記充填専用ポートの逆止弁は、前記充填口の開口側に開口する供給路を有していて前記充填口内にネジ込まれる逆止弁本体と、前記逆止弁本体内に配備されて、その内外の圧力差により内外いずれかの方向に移動して前記供給路を開閉する弁体とから成ることを特徴とする医療用バルブ装置、を以て上記課題を解決した。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。本発明に係るバルブ装置は、バルブ本体1と流量調整ユニット2と充填専用ポ−ト3とから成り、更にガス残量計4あるいは圧力計を備えていて、バルブ本体1のオネジ管5をガスボンベにネジ込むことによりガスボンベに取り付けられる。
【0008】
図1乃至図6に示す実施形態におけるバルブ本体1は、更に、ハンドル8の操作によって、バルブ本体1のガスボンベに通じるガス流入路18を開閉する元栓(メインバルブ)の構成を有するもので、バルブ本体1は、この元栓の構造のために(理由後述)、軽量のアルミ合金製とすることができる。先ず、元栓の構成から説明するに、バルブ本体1の弁箱7には、グランドナット9を介してハンドル8が取り付けられる。即ち、グランドナット9は、外周面にオネジを、また、内周面にメネジを刻設したネジ筒部を有し、且つ、中心にスピンドル挿通孔10を備えており、そのオネジ部が弁箱端部のメネジ付き開口部にねじ込まれることによりグランドナット9が弁箱7に固定される。
【0009】
スピンドル挿通孔10には、一端が外方に延びてハンドル8に回転不可状態に固定され、他端がグランドナット9のメネジ部内に臨むスピンドル11が、摺動可能に挿通される。スピンドル11の上記メネジ部内に臨む部分は拡径化され、その拡径部11aの外周面にそのメネジ部に螺合するオネジが刻設される。従って、ハンドル8を回転させると、スピンドル11はハンドル8と一体となって回転し(その際グランドナット9は回転しない。)、且つ、図2において左右方向に移動することが容易に理解されよう。
【0010】
このハンドル8の回転によるガス流路の開閉操作は、ハンドル8の2分の1回転以下の少ない回転角度にて行ない得るように設定できる。ハンドル8には、グランドナット9の外周をカバ−するスカ−ト12が形成されるので、そこに「開」、「閉」の文字を表示しておけば、開栓状態か閉栓状態かが一目で分かり、使用者にとって便利である。上記のようにハンドル8の回転角度は180度以下であるので、「開」、「閉」の文字はスカ−ト12の上半部に表現でき、見やすい状態となる。
【0011】
弁箱7内には、中心部においてプッシュロッド13を、図2において左右方向に摺動可能に支持するプッシュロッドガイド14が嵌合される。また、弁箱7内のプッシュロッドガイド14嵌合部の奥に位置するガス流量制御室15内に、前面にシ−トを有する弁体16が配備される。弁体16には、常時弁体16をガス流入路18及びガス流出路19側に押圧するよう作用するスプリング17が纏装される。
【0012】
図2は、ガス流入路18及びガス流出路19が共に閉塞された状態を示している。その状態からハンドル8を回すと、ハンドル8とスピンドル11は図2において右方向に移動する。するとガス流入路18を通して弁体16のシ−トに内圧が加わり、その結果、スピンドル11が移動した分弁体16がスプリング17に抗して移動することによりガス流出路19が開き、ガスボンベから供給される酸素ガスはガス流入路18、ガス流量制御室15を経てガス流出路19へと通流する。
【0013】
ガス流量制御室15内にはネジ構造部が全くないので摩耗粉が出ることはなく、衛生的であるだけでなく、高圧ガス流動に伴う断熱圧縮熱によって摩耗粉が発熱発火する危険がない。また、開弁時に内圧により弁体16が移動するが、弁体16は常時スプリング17に押されているため、開弁時にガス流量制御室15内において急激な圧力上昇が起こらず、急激な昇温も起こらない。従って、バルブ本体1を軽量のアルミ合金製とすることが可能となった。
【0014】
流量調整ユニット2は、バルブ本体1にガス流出路19と連通させて形成されたガス供出室20内に配備される減圧弁21とその外側に位置するユニット本体22から成る。図4は減圧弁21の構成を詳細に示すもので、そのハウジング23はシリンダ−部24を有し、そこにピストン25が摺動自在に嵌挿される。ピストン25はガス通路26を穿設した軸部27を有し、軸部27の先端はハウジング23の突出部28のガス流入室29にまで達し得るようになっている。
【0015】
軸部27にはスプリング30が纒装されている。スプリング30の一端部はピストン25に固定され、その他端部はハウジング23内に設置されたスプリング受座31に固定される。突出部28の端面中央部には凹陥部32が形成され、凹陥部32からガス流入室29に抜けるガス通路33が穿設される。凹陥部32にはフィルタ−34が配設される。ガス通路33は、軸部27の先端に配備されたシ−ト35が密着することにより閉塞される。スプリング30はピストン25を押し戻して常にガス通路33が開放されるよう作用する。ガス通路33とガス流入室29とは連通しており、この減圧弁21を経ることにより一次減圧された圧縮酸素がガス通路26に供給される。
【0016】
ガスボンベ内の酸素ガス圧力(元圧)は普通150乃至200kgf/cm2 であるが、この減圧弁21によって通例 1.4kgf/cm2 に減圧される。しかし、酸素消費に伴って元圧が下がってくると、減圧ガス圧も 1.1乃至1.2 kgf/cm2 に下がってしまい、患者に対し安定したガス供給ができなくなる。かかる事態を回避するためには、ガス供出室20を若干長尺化し、減圧弁21を2段に配置し、あるいは後記実施形態のように元栓に替えて減圧弁を配置して減圧弁を二段にすることが有効である。その場合は、先ず一段目の減圧弁によって5乃至7kgf/cm2 に1次減圧され、次いで2段目の減圧弁によって所定の 1.4kgf/cm2 に2次減圧することができる。この場合元圧の変化によって1次減圧分に影響が出るが、2次減圧分には影響がなく、安定供給が可能となる。
【0017】
図5は流量調整用のユニット本体22の構成例を詳細に示すもので、ユニット本体22の先端部はハウジング23内に臨み、ピストン25に当接する。ユニット本体22は鍔37を有しており、そこに袋ナット38が被せられ、袋ナット38をバルブ本体1の開口部外周に形成したオネジ部にネジ付けることにより、鍔37が袋ナット38の内面とバルブ本体1の開口部端縁との間に挾み付けられ、以てユニット本体22がバルブ本体1に固定される。
【0018】
41はスピンドル42を有するハンドルで、スピンドル42はユニット本体22に回転可能に挿通される。スピンドル42の先端には流量調整板43が設置されている。流量調整板43には、それぞれサイズの異なる計量孔(オリフィス)44を等角度置き(図では45度置き)に透設するが、一個所は開口しないこととすることが好ましい。各計量孔44は、流量調整板43を回転させるに伴い、それぞれユニット本体22に穿設したガス通路45に連通するようになっている。ユニット本体22には、このガス通路45に連通するようにしてノズル継手46がネジ付けられる。
【0019】
ハンドル41はユニット本体22の端部に被さるスカ−ト47を有し、その内側に溝48を設けてある。溝48は計量孔44の位置決め用であり、ユニット本体22に溝48に係合する位置決めボ−ル49が設置される。スカ−ト47の外周面には流量を指示する目盛が表示され(図1参照)、この目盛を指示線に合わせた際に位置決めボ−ル49が溝48に係合し、その回転位置を維持する。その回転位置において選択された流量に対応する計量孔44がガス通路45に合致して連通し、ピストン25のガス通路26から流量調整板43の前に確保されるスペ−ス50内に流入しているガスをガス通路45に導く。
【0020】
少し力を入れてハンドル41を回すことにより位置決めボ−ル49が溝48から脱し、その後はハンドル41は軽く回すことができる。流量目盛を0にした場合は、流量調整板43の計量孔44を形成してない部分がガス通路45を閉塞するため、ガスは流れない。ハンドル41をこの位置に容易に設定するために、後記実施形態において説明するゼロストッパ−機構を採用することが好ましい。
【0021】
なお、51はスピンドル42に纒装したスプリングで、常時流量調整板43をユニット本体22、換言すれば、ガス通路45の入口に密着させるよう作用する。また、52はストッパ−ピンで、ユニット本体22からハンドル41に向けて突設される。ストッパ−ピン52の先端はハンドル41に形成された環状溝53に係合し、環状溝端部のストッパ−54に当たることによりハンドル41の回転端を規制する。ノズル継手46には、適宜酸素供給調節器を介して鼻カニュ−ラが接続される。
【0022】
流量調整ユニット2における流量調整機構は上記のものに限らず、例えば、弁の開度を調節して流量抵抗を加減し、ガスの流量制御を行う絞り弁(主にニ−ドル弁)や、逆止弁と絞り弁を並列に一体構造とした速度制御弁の機構を採用することもできるし、流量を固定した固定オリフィスを用いることもできる。
【0023】
続いて図3を参照しつつ、充填専用ポ−ト3の構成を説明する。充填専用ポ−ト3は、バルブ本体1の一部を突出させた充填口56内に逆止弁ユニットをネジ込んで成る。57は逆止弁本体で、内部に内外の圧力差によって移動する弁体58を有する。弁体58は常時スプリング59によって押されることにより、逆止弁本体57の供給路60を閉塞する。61はキャップであり、62は安全弁プラグ、63は主通路である。
【0024】
酸素の充填に際してはキャップ61を外し、ガスタンクの供給口を充填口56に接続して酸素ガスを供給する。供給開始時は供給側の圧力が高いために、弁体58はスプリング59のバネ圧に抗して内側に押し込まれ、供給路60が開く。それにより酸素ガスは、主通路63を通ってガスボンベに流入する。やがて充填が完了すると、内圧が高まって弁体58が押し戻され、供給路60が塞がれる。ガス充填操作はこのように行われるので、何らのハンドル開閉操作も要しない。
【0025】
ガス残量計4又は圧力計は、最も見やすいバルブ本体1の上面に配置され、保護カバ−64に囲まれて保護される。ガス残量計4は、ガスボンベ内の圧力からボンベの残り使用時間を算出して表示するもので、例えば、ガスボンベ内のガスの圧力を計測する圧力計測手段と、ガスボンベから外部に供給されるガスの消費流量の設定値を記憶する流量設定値記憶手段と、ガスボンベの容量の設定値を記憶する容量設定値記憶手段と、流量設定値記憶手段に記憶されたガスの消費流量の設定値および容量設定値記憶手段に記憶されたボンベ容量の設定値を用いて圧力計測手段により計測されたガスボンベ内のガスの残圧からガスボンベの残り使用時間を算出する残り使用時間算出手段と、この残り使用時間算出手段により算出された残り使用時間を表示する残り使用時間表示手段とから成る。
【0026】
図7に示す実施形態は、上記実施形態における元栓の構成を省略し、流量調整ユニット2の構成と、充填専用ポ−ト3の構成のみ備えたもので、流量調整ユニット2自体及び充填専用ポ−ト3自体の構成は上記実施形態に準ずる(両実施形態において共通の符号は同一部分を指している)。但し、流量調整ユニット2と充填専用ポ−ト3は、上記実施形態ではバルブ本体1に対し直角方向に配置されているが、この実施形態では一直線状に配置されている。
【0027】
この実施形態では、流量調整板43が元栓の機能を果たす。即ち、ハンドル41を操作して流量0に設定すると、流量調整板43の総ての計量孔44がガス通路45から外れてガス通路45が閉塞され、ノズル継手46へのガス通流が断たれる。
【0028】
図8及び図9に示す実施形態は、上記第1の実施形態における元栓(メインバルブ)の部分を前段減圧部に替えることにより、減圧機構を二段にしたものである(減圧弁21の部分が後段減圧部となる。)。図8及び図9において図1乃至図7における符号と同一の符号を付した部分は、同一部分(共通の構成)を示しているので詳細な説明を省略する。
【0029】
図中70は弁箱7のガス流出路19に連通するガス供出室71内に嵌装されたハウジングで、その先端面中央部にガス流入路18に通じる凹陥部72が形成され、凹陥部72内にフィルタ−73が設置される。74は、ハウジング70の先端面に嵌着されてガス供出室71の壁面に圧接されるOリングである。また、ハウジング70には、その内側のガス流入室75とガス供出室71を結ぶガス流路76が形成される。
【0030】
ガス流入室75の後方(図8において右方)にはハウジング後端面に開口するシリンダ−室77が形成され、シリンダ−室77内にピストン78が摺動可能に嵌装される。ピストン78はガス通路79を穿設した軸部80を有し、軸部80の先端部はガス流入室75内に臨む。軸部80にはスプリング81が纒装される。スプリング81の一端部はピストン78に固定され、その他端部は、軸部80を取り囲むようにハウジング70内に設置された受座82に固定される。このスプリング81は受座82を介して常時Oリング83を押圧し、ガス流入室75とシリンダ−室77との間をシ−ルする。85はシリンダ−室77の開口部に嵌合されたピストン押えで、シリンダ−室77の開口部端縁に当接するフランジを有する。
【0031】
86は前段減圧部のキャップである減圧弁取付ナットで、前部に弁箱7の外周に刻設したオネジ部に螺着するためのメネジ部86aを有する。減圧弁取付ナット86の後端面は閉塞したものであってもよいが(後述する図10における減圧弁取付ナット105 参照)、図8に示した例ではそこが開口され、そこに、ガス流入室75内に過剰圧(例えば15kgf/cm2 超)のガスが供給された場合にそこを閉塞するための安全機構として機能する閉栓ピ−ス87が設置される。
【0032】
閉栓ピ−ス87は中間部が張り出し、その周面に、減圧弁取付ナット86の後端面側開口部の内周面に刻設されたメネジに螺合するオネジ88が刻設される。また、閉栓ピ−ス87の頭部はピストン押え85の中央孔89内に摺動可能に嵌挿され、その減圧弁取付ナット86の後端開口部に露出する後端面にはドライバ−、コイン等が嵌合する凹溝87aが形成される。この凹溝87aにドライバ−、コイン等を嵌合して回すことにより、閉栓ピ−ス87aを螺進又は螺退させることができる。90は閉栓ピ−ス87の抜止めピンである。
【0033】
閉栓ピ−ス87の作用を説明すると、1次減圧時においてガス流入路18から供給されるガス圧が異常圧(例えば15kgf/cm2 超)となった場合は、ガス流入室75とシリンダ−室77間をシ−ルしているOリング83が押され、それに伴って受座82がスプリング81のバネ圧に抗して押し戻される結果、Oリング83によるシ−ルが解除され、ガスがシリンダ−室77内を通って外部に漏出する。
【0034】
そこで閉栓ピ−ス87を回して前進させると、ピストン78がスプリング81のバネ圧に抗して図8において左方に押され、その先端のシ−ト78aが凹陥部72のガス流入室75側出口に密着してそこを閉塞する。かくしてガス流入室75内へのガスの流入が阻止される。また、閉栓ピ−ス87は、ガスが消費されていないときにガス流入室75を閉塞するために用いることもできる(元栓の役目)。
【0035】
図8に示す実施形態においては、流量調整板43のゼロストッパ−機構、即ち、スピンドル42を流量調整板43の非開口部によりガス通路45を閉じる位置に容易且つ確実に位置させるための機構を備える。その機構は、例えばユニット本体22に穿孔91を形成してそこに挿入されるボ−ル92と、ボ−ル92の一部が嵌入するスピンドル42の周面に形成される座ぐり93とで構成される。
【0036】
ボ−ル92は穿孔91内に嵌装されたスプリング94により、常時スピンドル42の周面に押し付けられた状態にあり、スピンドル42が回転して座ぐり93が到来するとそこに一部が収まる。その位置において、流量調整板43の非開口部がガス通路45に対面するように設定する。95はスプリング94を押さえ止める栓である。この構成は前述の実施形態においても採用できる。
【0037】
なお、図8と図9とではゼロストッパ−機構の設置位置が異なっているが(図8ではそれがノズル継手46と一直線上にあるが、図9ではそれがノズル継手46に対し直角方向)、それは機構の理解を容易にするために便宜上そのように図示したものである。ゼロストッパ−機構はユニット本体22の任意の位置に設置可能で、図示した位置に限られる訳ではない。
【0038】
続いて図10に示す実施形態について説明する。そこにおいて図1乃至図9におけると同一の符号を付した部分は、同一(共通)の構成を示しているので詳細な説明を省略する。図10に示す実施形態は、図8に示すもの同様に減圧弁を二段に配置したものであるが、それとは流量調整機構を異にしている。
【0039】
即ち、この場合はユニット本体100の後段減圧部(減圧弁21)に接する内端面に、所定径のオリフィスを1つ形成した固定オリフィス101が埋設される。ピストン25のガス通路26から送られてくるガスは、この固定オリフィス101を経ることにより計量され、所定量が固定オリフィス101に連通するガス通路102を通ってノズル継手46に送られる。103はガス通路102を遮断する開閉栓で、ユニット本体100の外端面からネジ込まれたハンドル104を回すことにより操作する。
【0040】
105は前段減圧部のキャップである減圧弁取付ナットで、ピストン押え85を押さえ付けた状態で弁箱7にネジ付けられる。この場合の減圧弁取付ナット105の外端面には締め付け用の六角穴106を設けてあり、その内側に締め付けに際してピストン押え85を保護するための減圧弁取付シ−ト107が配備されている。
【0041】
【発明の効果】
本発明は上述した通りであるので、ハンドル操作が単純で慣れない者であっても間違いなく操作することができ、ガス充填専用ポ−トがあるためガス充填の際のハンドル操作が不要であり、軽量且つ安全な構造で、今後も増加し続けると考えられる在宅酸素療法患者にとって負担が少なく、好適な医療用バルブ装置を提供し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の正面図である。
【図2】 本発明の一実施形態の横断面図である。
【図3】 本発明の一実施形態の一部断面側面図である。
【図4】 本発明の一実施形態における流量調整ユニットの減圧弁を示す縦断面図である。
【図5】 本発明の一実施形態における流量調整ユニットを示す縦断面図である。
【図6】 本発明の一実施形態における流量調整ユニットの流量調整板の正面図である。
【図7】 本発明の他の実施形態の横断面図である。
【図8】 本発明の更に他の実施形態の横断面図である。
【図9】 図8のゼロストッパ−機構部の部分における縦断面図である。
【図10】 本発明の更に他の実施形態の横断面図である。
【符号の説明】
1 バルブ本体
2 流量調整ユニット
3 充填専用ポ−ト
4 ガス残量計
8 ハンドル
20 ガス供出室
21 減圧弁
22 ユニット本体
23 ハウジング
24 シリンダ−部
25 ピストン
26 ガス通路
33 ガス通路
34 フィルタ−
41 ハンドル
42 スピンドル
43 流量調整板
44 計量孔
45 ガス通路
46 ノズル継手
56 充填口
57 逆止弁本体
58 弁体
60 供給路
70 ハウジング
71 ガス供出室
75 ガス流入室
77 シリンダ−室
78 ピストン
79 ガス通路
87 閉栓ピ−ス
92 ボ−ル
93 座ぐり
101 固定オリフィス

Claims (9)

  1. ガスボンベに脱着可能にしたバルブ本体と、減圧部とユニット本体とから成っていて前記バルブ本体に取り付けられる流量調整ユニットと、前記バルブ本体の突出する充填口内に設置される逆止弁を備えていて前記バルブ本体に取り付けられる充填専用ポートとから成るバルブ装置であって、
    前記流量調整ユニットの減圧部は、前記バルブ本体に形成されるガス供出室内に配置されるハウジングと、前記ハウジングのシリンダー部内に摺動可能に嵌挿されるピストンとから成っていて、前記ハウジングにはその内部のガス流入室と前記ガス供出室とを連通するハウジング内ガス通路が形成されると共に、前記ピストンの軸部には、前記ガス流入室を介して前記ハウジング内ガス通路と前記シリンダー部とを連通するピストン内ガス通路が形成され、
    前記流量調整ユニットのユニット本体は、流量調整機構と、ノズル継手と、前記ユニット本体をその先端部が前記ハウジングのシリンダー部内に臨んだ状態にて前記バルブ本体に固定するための手段を備えており、
    前記充填専用ポートの逆止弁は、前記充填口の開口側に開口する供給路を有していて前記充填口内にネジ込まれる逆止弁本体と、前記逆止弁本体内に配備されて、その内外の圧力差により内外いずれかの方向に移動して前記供給路を開閉する弁体とから成る
    ことを特徴とする医療用バルブ装置。
  2. 前記バルブ本体におけるガスボンベからのガス流入路と前記ガス供出室との間に、前記ガス供出室へのガス供給を遮断する元栓を設置した請求項1記載の医療用バルブ装置。
  3. ガスボンベに脱着可能にしたバルブ本体と、第1減圧弁を有していて前記バルブ本体の弁箱に取り付けられる前段減圧部と、後段減圧部とユニット本体とから成っていて前記バルブ本体に取り付けられる流量調整ユニットと、前記バルブ本体の突出する充填口内に設置される逆止弁を備えていて前記バルブ本体に取り付けられる充填専用ポートとから成るバルブ装置であって、
    前記前段減圧部は、前記バルブ本体に形成される第1ガス供出室内に配置される第1ハウジングと、前記第1ハウジングのシリンダー部内に摺動可能に嵌挿される第1ピストンとから成っていて、前記第1ハウジングにはその内部のガス流入室と前記第1ガス供出室とを連通するハウジング内ガス通路が形成されると共に、前記第1ピストンの軸部には、前記ガス流入室を介して前記ハウジング内ガス通路と前記シリンダー部とを連通するピストン内ガス通路が形成され、
    前記流量調整ユニットの後段減圧部は、前記バルブ本体に形成される第2ガス供出室内に配置される第2ハウジングと、前記第2ハウジングのシリンダー部内に摺動可能に嵌挿される第2ピストンとから成っていて、前記第2ハウジングにはその内部のガス流入室と前記第2ガス供出室とを連通するハウジング内ガス通路が形成されると共に、前記第2ピストンの軸部には、前記ガス流入室を介して前記ハウジング内ガス通路と前記シリンダー部とを連通するピストン内ガス通路が形成され、
    前記流量調整ユニットのユニット本体は、流量調整機構とノズル継手と、前記ユニット本体をその先端部が前記第2ハウジングのシリンダー部内に臨んだ状態にて前記バルブ本体に固定するための手段を備えており、
    前記充填専用ポートの逆止弁は、前記充填口の開口側に開口する供給路を有していて前記充填口内にネジ込まれる逆止弁本体と、前記逆止弁本体内に配備されて、その内外の圧力差により内外いずれかの方向に移動して前記供給路を開閉する弁体とから成る
    ことを特徴とする医療用バルブ装置。
  4. 前記弁箱に固定されて前記前段減圧部のキャップを構成する減圧弁取付ナットの後端面に開口を形成し、前記開口内に進退可能に閉栓ピ−スを挿入し、前記閉栓ピ−スの前進時にその頭部が前記第1ピストンを押圧し、以て前記第1ピストンの先端部において前記第1ハウジング内へのガス流入を遮断可能にした機構を含む請求項3記載の医療用バルブ装置。
  5. 前記バルブ本体にガス残量計及び/又は圧力計を設置した請求項1乃至4のいずれかに記載の医療用バルブ装置。
  6. 前記流量調整機構が、先端に複数のサイズの異なる計量孔を透設した流量調整板を備えたハンドルのスピンドルを前記ユニット本体に回転可能に挿通すると共に、前記ユニット本体に、前記流量調整板の回転に伴っていずれかの計量孔と連通するガス通路を穿設したものである請求項1乃至5のいずれかに記載の医療用バルブ装置。
  7. 前記流量調整板にガス通路を遮断する部分を設けた請求項6記載の医療用バルブ装置。
  8. 前記流量調整板のガス通路を遮断する部分が前記ガス通路に対面した際にハンドルのスピンドルの回転を軽く停止させる手段を備えた請求項6記載の医療用バルブ装置。
  9. 前記流量調整機構が、ユニット本体の減圧弁側端面に、前記ノズル継手に連通するガス通路に連通させて、流入量を一定にするための計量孔を1つ形成した固定オリフィスを配置したものである請求項1乃至5のいずれかに記載の医療用バルブ装置。
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