JP3676250B2 - 情報端末装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンテンツの種類に応じてコンテンツデータの再生に必要な操作をキーに割当てる情報端末装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネット等のデジタル情報通信網等の進歩により、携帯電話機等を用いた個人向け端末により、各ユーザが容易にネットワーク情報にアクセスすることが可能となっている。
【0003】
このようなデジタル情報通信網においては、デジタル信号により情報が伝送される。したがって、たとえば上述のような情報通信網において伝送された音楽や映像データを各個人ユーザがコピーした場合でも、そのようなコピーによる音質や画質の劣化をほとんど生じさせることなく、データのコピーを行なうことが可能である。
【0004】
したがって、このようなデジタル情報通信網上において音楽データや画像データ等の著作者の権利が存在するコンテンツが伝達される場合、適切な著作権保護のための方策が取られていないと、著しく著作権者の権利が侵害されてしまうおそれがある。
【0005】
一方で、著作権保護の目的を最優先して、急拡大するデジタル情報通信網を介してコンテンツデータの配信を行なうことができないとすると、基本的には、著作物データの複製に際し一定の著作権料を徴収することが可能な著作権者にとっても、かえって不利益となる。
【0006】
ここで、上述のようなデジタル情報通信網を介した配信ではなく、デジタルデータを記録した記録媒体を例にとって考えて見ると、通常販売されている音楽データを記録したCD(コンパクトディスク)については、CDから光磁気ディスク(MD等)への音楽データのコピーは、当該コピーした音楽を個人的な使用に止める限り原則的には自由に行なうことができる。ただし、デジタル録音等を行なう個人ユーザは、デジタル録音機器自体やMD等の媒体の代金のうちの一定額を間接的に著作権者に対して保証金として支払うことになっている。
【0007】
しかも、CDからMDへデジタル信号である音楽データをコピーした場合、これらの情報がコピー劣化の殆どないデジタルデータであることに鑑み、記録可能なMDからさらに他のMDに音楽情報をデジタルデータとしてコピーすることは、著作権保護のために機器の構成上できないようになっている。
【0008】
このような事情からも、音楽データや画像データ等のコンテンツデータをデジタル情報通信網を通じて公衆に配信することは、それ自体が著作権者の公衆送信権による制限を受ける行為であるから、著作権保護のための十分な方策が講じられる必要がある。
【0009】
この場合、デジタル情報通信網を通じて公衆に送信される著作物である音楽データや画像データ等のコンテンツデータについて、一度、受信されたコンテンツデータが、さらに勝手に複製されることを防止することが必要となる。
【0010】
そこで、コンテンツデータを暗号化した暗号化コンテンツデータを保持する配信サーバが、携帯電話機等の端末装置に装着されたメモリカードに対して端末装置を介して暗号化コンテンツデータを配信するデータ配信システムが提案されている。このデータ配信システムにおいては、予め認証局で認証されたメモリカードの公開暗号鍵とその証明書を暗号化コンテンツデータの配信要求の際に配信サーバへ送信し、配信サーバが認証された証明書を受信したことを確認した上でメモリカードに対して暗号化コンテンツデータと、暗号化コンテンツデータを復号するためのライセンス鍵を送信する。そして、暗号化コンテンツデータやライセンス鍵を配信する際、配信サーバおよびメモリカードは、配信毎に異なるセッションキーを発生させ、その発生させたセッションキーによって公開暗号鍵の暗号化を行ない、配信サーバ、メモリカード相互間で鍵の交換を行なう。
【0011】
最終的に、配信サーバは、メモリカード個々の公開暗号鍵によって暗号化され、さらにセッションキーによって暗号化したライセンスと、暗号化コンテンツデータをメモリカードに送信する。そして、メモリカードは、受信したライセンス鍵と暗号化コンテンツデータをメモリカードに記録する。
【0012】
そして、メモリカードに記録した暗号化コンテンツデータを再生するときは、メモリカードを携帯電話機に装着する。携帯電話機は、通常の電話機能の他にメモリカードからの暗号化コンテンツデータを復号し、かつ、再生して外部へ出力するための専用回路を有する。
【0013】
この再生において、携帯電話機のユーザは、携帯電話機に設けられたキーを操作することによってコンテンツデータの再生を制御する。すなわち、再生の開始、再生の停止、早送り、および巻戻し等の操作をキーを操作することによって行なう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、携帯電話機に設けられたコンテンツデータの再生のためのキーの数は、携帯電話機のサイズ的な問題から制限されている。そして、コンテンツの種類によって使用したい操作が異なる。すなわち、ユーザは、コンテンツデータが音楽データであるとき、再生操作、再生の停止操作、および音量操作を行ないたい。また、コンテンツデータが英会話用のテキストであるとき、ユーザは、再生操作、再生の停止操作、および2点間のリピート操作を行ないたい。さらに、コンテンツデータがニュースであるとき、ユーザは、スキップ操作、早送り、および巻戻し操作を行ないたい。
【0015】
このように、操作したい動作はコンテンツの種類に応じて異なるのに対して、キーに設定可能な操作の数は制限されているため、コンテンツの種類に応じた操作を行なうことが困難であるという問題がある。
【0016】
そこで、本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、コンテンツの種類に応じてコンテンツデータの再生に必要な操作をキーに割当てる情報端末装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、情報端末装置は、コンテンツデータとコンテンツデータの付加情報とを取得し、その取得したコンテンツデータの再生に必要な操作をキーに割当てる情報端末装置であって、コンテンツデータおよび付加情報が記録されたデータ記録装置とのやり取りを制御するインタフェースと、コンテンツデータの再生に必要な複数の操作を割当てるための複数のキーを含むキー操作部と、付加情報に含まれるキー割当情報に基づいて複数の操作を複数のキーに割当てるキー割当部と、制御部とを備え、制御部は、コンテンツデータの再生要求に応じて、インタフェースを介してデータ記録装置からキー割当情報を読出し、その読出したキー割当情報をキー割当部に与える。
【0018】
好ましくは、情報端末装置は、各種の情報を視覚情報としてユーザに与える表示部と、複数のキーに割当てられた複数の操作を視覚情報としてユーザに与えるためのアイコンを作成するアイコン作成部と、アイコン作成部によって作成されたアイコンを表示部に表示するアイコン表示部とをさらに備え、制御部は、複数のキーに割当てられた複数の操作をキー割当部から取得し、その取得した複数の操作をアイコン作成部に与える。
【0019】
また、この発明によれば、情報端末装置は、コンテンツデータとコンテンツデータの付加情報とを取得し、その取得したコンテンツデータの再生に必要な操作をキーに割当てる情報端末装置であって、本体部と、開閉可能な蓋部とを備え、本体部は、コンテンツデータおよび付加情報が記録されたデータ記録装置とのやり取りを制御するインタフェースと、コンテンツデータの再生に必要な複数の操作を割当てるための複数のキーを含む第1のキー操作部と、蓋部が閉じられた状態でも操作可能であり、かつ、複数の操作を割当てるための複数のキーを含む第2のキー操作部と、付加情報に含まれるキー割当情報に基づいて複数の操作を前記第1および第2のキー操作部に含まれる複数のキーに割当てるキー割当部と、制御部とを含み、制御部は、コンテンツデータの再生要求に応じて、インタフェースを介してデータ記録装置からキー割当情報を読出し、その読出したキー割当情報をキー割当部に与える
【0020】
好ましくは、蓋部は、各種の情報を視覚情報としてユーザに与える表示部を含み、本体部は、複数のキーに割当てられた複数の操作を視覚情報としてユーザに与えるためのアイコンを作成するアイコン作成部と、アイコン作成部によって作成されたアイコンを蓋部の前記表示部に表示するアイコン表示部とをさらに含み、制御部は、複数のキーに割当てられた複数の操作を前記キー割当部から取得し、その取得した複数の操作をアイコン作成部に与える。
【0021】
好ましくは、キー割当情報は、複数のキーを特定するための複数のキー特定情報と、複数のキー特定情報に対応付けられ、かつ、複数の操作を特定するための複数の操作特定情報と、複数のキー特定情報に対応付けられ、かつ、複数の操作を複数のキーに割当てる優先順位を決定するための割当レベルとから成り、キー割当部は、複数のキー特定情報と複数の操作特定情報とに基づいて複数のキーと複数の操作とを対応付け、割当レベルの高い操作から順に前記第2のキー操作部に含まれるキーに割当てる。
【0022】
好ましくは、割当レベルは、前記キーへの割当をしない割当除外レベルを含み、キー割当部は、割当除外レベルが設定された操作以外の操作を第2のキー操作部に含まれるキーに割当てる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0024】
図1は、本発明による情報端末装置が暗号化コンテンツデータ、暗号化コンテンツデータを復号するためのライセンス、および暗号化コンテンツデータの付加情報を取得するデータ配信システムの全体構成を概念的に説明するための概略図である。
【0025】
なお、以下では携帯電話網を介して音楽データをユーザの携帯電話機に装着されたメモリカード110に配信するデータ配信システムの構成を例にとって説明するが、以下の説明で明らかとなるように、本発明はこのような場合に限定されることなく、他の著作物としてのコンテンツデータ、たとえば画像データ、動画像データ、ニュース、および英会話用のデータ等を配信する場合においても適用することが可能なものである。
【0026】
図1を参照して、配信キャリア20は、自己の携帯電話網を通じて得た、ユーザからの配信要求(配信リクエスト)を配信サーバ10に中継する。音楽データ等のコンテンツデータを管理する配信サーバ10は、データ配信を求めてアクセスして来た携帯電話ユーザの携帯電話機100に装着されたメモリカード110が正当な認証データを持つか否か、すなわち、正規のメモリカードであるか否かの認証処理を行ない、正当なメモリカードに対して著作権を保護するために所定の暗号方式によりコンテンツデータを暗号化した上で、データを配信するための配信キャリア20である携帯電話会社に、このような暗号化コンテンツデータ、付加情報および暗号化コンテンツデータを再生するために必要な情報として暗号化コンテンツデータを復号するためのライセンス鍵を含むライセンスを与える。
【0027】
配信キャリア20は、自己の携帯電話網を通じて配信要求を送信した携帯電話機100に装着されたメモリカード110に対して、携帯電話網および携帯電話機100を介して暗号化コンテンツデータとライセンスとを配信する。
【0028】
図1においては、たとえば携帯電話ユーザの携帯電話機100には、着脱可能なメモリカード110が装着される構成となっている。メモリカード110は、携帯電話機100により受信された暗号化コンテンツデータを受取り、著作権を保護するために行なわれた暗号化を復号した上で、携帯電話機100中の音楽再生部(図示せず)に与える。
【0029】
さらに、たとえば携帯電話ユーザは、携帯電話機100に接続したヘッドホーン130等を介してこのようなコンテンツデータを「再生」して、聴取することが可能である。
【0030】
このような構成とすることで、まず、メモリカード110を利用しないと、配信サーバ10からコンテンツデータの配信を受けて、音楽を再生することが困難な構成となる。
【0031】
しかも、配信キャリア20において、たとえば1曲分のコンテンツデータを配信するたびにその度数を計数しておくことで、携帯電話ユーザがコンテンツデータを受信(ダウンロード)するたびに発生する著作権料を、配信キャリア20が携帯電話機の通話料とともに徴収することとすれば、著作権者が著作権料を確保することが容易となる。
【0032】
したがって、図1に示すデータ配信システムにおいては、携帯電話機100に装着されたメモリカード110は、携帯電話網を介して配信サーバ10から暗号化コンテンツデータ、付加情報およびライセンスを受信して格納することができる。
【0033】
図1に示したような構成においては、暗号化して配信されるコンテンツデータを携帯電話機のユーザ側で再生可能とするためにシステム上必要とされるのは、第1には、通信におけるライセンスを配信するための方式であり、さらに第2には、コンテンツデータを暗号化する方式そのものであり、さらに、第3には、このようなコンテンツデータの無断コピーを防止するための著作権保護を実現する構成である。
【0034】
本発明の実施の形態においては、特に、配信、および再生の各処理の発生時において、これらのコンテンツデータの移動先に対する認証およびチェック機能を充実させ、非認証の記録装置および情報端末装置(暗号化コンテンツデータを復号して再生できる再生端末を携帯電話機とも言う。以下同じ)に対するコンテンツデータの出力を防止することによってコンテンツデータの著作権保護を強化する構成を説明する。
【0035】
なお、以下の説明においては、配信サーバ10から、各携帯電話機に暗号化コンテンツデータ、付加情報、およびライセンスを伝送する処理を「配信」と称することとする。
【0036】
図2は、図1に示したデータ配信システムにおいて、使用される通信のためのデータ、情報等の特性を説明する図である。
【0037】
まず、配信サーバ10より配信されるデータについて説明する。Dcは、音楽データ等のコンテンツデータである。コンテンツデータDcは、ライセンス鍵Kcで復号可能な暗号化が施される。ライセンス鍵Kcによって復号可能な暗号化が施された暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcがこの形式で配信サーバ10より携帯電話のユーザに配布される。
【0038】
なお、以下においては、{Y}Xという表記は、データYを、復号鍵Xにより復号可能な暗号化を施したことを示すものとする。
【0039】
さらに、配信サーバ10からは、暗号化コンテンツデータとともに、コンテンツデータに関する著作権あるいはサーバアクセス関連等の平文情報としての付加情報Dc−infが配布される。なお、後述するように、この付加情報は、コンテンツの種類に応じて作成された、コンテンツデータの再生に必要な操作を携帯電話機100のキーに割当てるためのキー割当情報を含む。また、ライセンスとして、ライセンス鍵Kc、配信サーバ10からのライセンス鍵等の配信を特定するための管理コードであるライセンスIDが配信サーバ10と携帯電話機100との間でやり取りされる。さらに、ライセンスとしては、コンテンツデータDcを識別するためのコードであるコンテンツIDや、利用者側からの指定によって決定されるライセンス数や機能限定等の情報を含んだライセンス購入条件ACに基づいて生成される、記録装置(メモリカード)におけるライセンスのアクセスに対する制限に関する情報であるアクセス制御情報ACmおよび情報端末装置における再生に関する制御情報である再生制御情報ACp等が存在する。具体的には、アクセス制御情報ACmは、メモリカードからのライセンスまたはライセンス鍵を外部に出力するに当っての制御情報であり、再生可能回数(再生のためにライセンス鍵を出力する数)、ライセンスの移動・複製に関する制限情報などがある。再生制御情報ACpは、コンテンツデータを再生するためにコンテンツ再生回路がライセンス鍵を受取った後に、再生を制限する情報であり、再生期限、再生速度変更制限、再生範囲指定(部分ライセンス)などがある。
【0040】
以後、ライセンスIDと、コンテンツIDと、ライセンス鍵Kcと、アクセス制御情報ACmと、再生制御情報ACpとを併せて、ライセンスと総称することとする。
【0041】
図3は、図1に示すデータ配信システムにおいて使用される認証のためのデータ、情報等の特性を説明する図である。
【0042】
情報端末装置内のコンテンツ再生デバイス、およびメモリカードには固有の公開暗号鍵KPpyおよびKPmwがそれぞれ設けられ、公開暗号鍵KPpyおよびKPmwは、コンテンツ再生デバイスに固有の秘密復号鍵Kpy、メモリカードに固有の秘密復号鍵Kmwによってそれぞれ復号可能である。これら公開暗号鍵および秘密復号鍵は、メモリカードの種類ごとに異なる値を持つ。これらの公開暗号鍵および秘密復号鍵を総称してクラス鍵と称し、これらの公開暗号鍵をクラス公開暗号鍵、秘密復号鍵をクラス秘密復号鍵、クラス鍵を共有する単位をクラスと称する。クラスは、製造会社や製品の種類、製造時のロット等によって異なる。
【0043】
また、コンテンツ再生デバイスのクラス証明書としてCpyが設けられ、メモリカードのクラス証明書としてCmwが設けられる。これらのクラス証明書は、コンテンツ再生デバイス、およびメモリカードのクラスごとに異なる情報を有する。
【0044】
これらのコンテンツ再生デバイスのクラス公開暗号鍵およびクラス証明書は、認証データ{KPpy//Cpy}KPaの形式で、メモリカードのクラス公開暗号鍵およびクラス証明書は、認証データ{KPmw//Cmw}KPaの形式で出荷時にデータ再生デバイス、およびメモリカードにそれぞれ記録される。後ほど詳細に説明するが、KPaは配信システム全体で共通の公開認証鍵である。
【0045】
また、メモリカード110内のデータ処理を管理するための鍵として、メモリカードという媒体ごとに設定される公開暗号鍵KPmcxと、公開暗号鍵KPmcxで暗号化されたデータを復号することが可能なそれぞれに固有の秘密復号鍵Kmcxが存在する。これらのメモリカードごとに設定される公開暗号鍵および秘密復号鍵を総称して個別鍵と称し、公開暗号鍵KPmcxを個別公開暗号鍵、秘密復号鍵Kmcxを個別秘密復号鍵と称する。
【0046】
ライセンスの配信、および再生が行なわれるごとに配信サーバ10、携帯電話機100、メモリカード110、およびライセンス専用メモリカードにおいて生成される共通鍵Ks1〜Ks3が用いられる。
【0047】
ここで、共通鍵Ks1〜Ks3は、配信サーバ、コンテンツ再生デバイスもしくはメモリカード間の通信の単位あるいはアクセスの単位である「セッション」ごとに発生する固有の共通鍵であり、以下においてはこれらの共通鍵Ks1〜Ks3を「セッションキー」とも呼ぶこととする。
【0048】
これらのセッションキーKs1〜Ks3は、各セッションごとに固有の値を有することにより、配信サーバ、コンテンツ再生デバイス、およびメモリカードによって管理される。具体的には、セッションキーKs1は、配信サーバによって配信セッションごとに発生される。セッションキーKs2は、メモリカードによって配信セッションおよび再生セッションごとに発生し、セッションキーKs3は、コンテンツ再生デバイスにおいて再生セッションごとに発生される。各セッションにおいて、これらのセッションキーを授受し、他の機器で生成されたセッションキーを受けて、このセッションキーによる暗号化を実行した上でライセンス鍵等の送信を行なうことによって、セッションにおけるセキュリティ強度を向上させることができる。
【0049】
図4は、図1に示した配信サーバ10の構成を示す概略ブロック図である。
配信サーバ10は、コンテンツデータを所定の方式に従って暗号化したデータやコンテンツID等の配信情報を保持するための情報データベース304と、携帯電話機の各ユーザごとにコンテンツデータへのアクセス開始に従った課金情報を保持するための課金データベース302と、情報データベース304に保持されたコンテンツデータのメニューを保持するメニューデータベース307と、ライセンスの配信ごとに生成され、かつ、ライセンスを特定するライセンスID等の配信に関するログを保持する配信記録データベース308と、情報データベース304、課金データベース302、メニューデータベース307、および配信記録データベース308からのデータをバスBS1を介して受取り、所定の処理を行なうためのデータ処理部310と、通信網を介して、配信キャリア20とデータ処理部310との間でデータ授受を行なうための通信装置350とを備える。
【0050】
データ処理部310は、バスBS1上のデータに応じて、データ処理部310の動作を制御するための配信制御部315と、配信制御部315に制御されて、配信セッション時にセッションキーKs1を発生するためのセッションキー発生部316と、メモリカードから送られてきた認証のための認証データ{KPmw//Cmw}KPaを復号するための公開認証鍵KPaを保持する認証鍵保持部313と、メモリカードから送られてきた認証のための認証データ{KPmw//Cmw}KPaを通信装置350およびバスBS1を介して受けて、認証鍵保持部313からの公開認証鍵KPaによって復号処理を行なう復号処理部312と、配信セッションごとに、セッション鍵Ks1を発生するセッションキー発生部316、セッションキー発生部316より生成されたセッションキーKs1を復号処理部312によって得られたクラス公開暗号鍵KPmwを用いて暗号化して、バスBS1に出力するための暗号処理部318と、セッションキーKs1によって暗号化された上で送信されたデータをバスBS1より受けて、復号処理を行なう復号処理部320とを含む。
【0051】
データ処理部310は、さらに、配信制御部315から与えられるライセンス鍵Kcおよびアクセス制御情報ACmを、復号処理部320によって得られたメモリカードごとに個別公開暗号鍵KPmcxによって暗号化するための暗号処理部326と、暗号処理部326の出力を、復号処理部320から与えられるセッションキーKs2によってさらに暗号化してバスBS1に出力するための暗号処理部328とを含む。
【0052】
配信サーバ10の配信セッションにおける動作については、後ほどフローチャートを使用して詳細に説明する。
【0053】
図5は、図4に示す情報データベース304に格納された付加情報Dc−infに含まれるキー割当情報である。キー割当情報は、キーIDと、キーと、操作IDと、操作とから成る。キーIDは、携帯電話機100のキーを特定するための情報である。操作IDは、携帯電話機100のキーに割当てる再生、停止、および早送り等の操作を特定するための情報である。操作IDは、キーIDに対応付けられている。すなわち、キー割当情報は、キーIDによってコンテンツデータの再生に必要な操作を割当てるキーを特定し、キーIDに対応付けられた操作IDを介してキーに割当てる操作を特定すれば、’0’キー等の各キーに割当てる操作が解かるようになっている。
【0054】
このように、暗号化コンテンツデータとともにキー割当情報を配信サーバ10からメモリカード110へ配信することによって、後述するように、携帯電話機100においてコンテンツデータの再生に必要な操作をキーに割当てることができる。
【0055】
図6は、図1に示した携帯電話機100の構成を説明するための概略ブロック図である。
【0056】
携帯電話機100は、携帯電話機100の各部のデータ授受を行なうためのバスBS2と、携帯電話網により無線伝送される信号を受信するためのアンテナ1101と、アンテナ1101からの信号を受けてベースバンド信号に変換し、あるいは携帯電話機100の各部からのデータを変調してアンテナ1101に与えるための送受信部1102とを含む。
【0057】
携帯電話機100は、さらに、キー割当情報に基づいてコンテンツデータの再生に必要な操作をキー操作部1108に含まれるキーに割当てるキー割当部1103と、キー割当部1103によって割当てられた操作を視覚情報としてユーザに与えるためのアイコンを作成するアイコン作成部1104と、アイコン作成部1104によって作成されたアイコンを表示パネル1110に表示するアイコン表示部1105とを含む。なお、アイコン作成部1104は、アイコンを作成するためのソフトウェアを保持しており、その保持したソフトウェアによってアイコンを作成する。また、アイコン表示部1105は、アイコンを表示するためのソフトウェアを保持しており、その保持したソフトウェアによってアイコンを表示パネル1110に表示する。
【0058】
携帯電話機100は、さらに、バスBS2を介して携帯電話機100の動作を制御するためのコントローラ1106と、外部からの指示を携帯電話機100に与えるためのキー操作部1108と、コントローラ1106等から出力される情報をユーザに視覚情報として与えるための表示パネル1110とを含む。
【0059】
携帯電話機100は、さらに、配信サーバ10からのコンテンツデータ(音楽データ)を記憶し、かつ、復号処理を行なうための着脱可能なメモリカード110と、メモリカード110とバスBS2との間のデータの授受を制御するためのメモリインタフェース1200とを含む。
【0060】
携帯電話機100は、さらに、クラス公開暗号鍵KPp1およびクラス証明書Cp1を公開認証鍵KPaで復号することでその正当性を認証できる状態に暗号化した認証データ{KPp1//Cp1}KPaを保持する認証データ保持部1500を含む。ここで、携帯電話機100のクラスyは、y=1であるとする。
【0061】
携帯電話機100は、さらに、クラス固有の復号鍵であるKp1を保持するKp1保持部1502と、バスBS2から受けたデータをKp1によって復号し、メモリカード110によって発生されたセッションキーKs2を得る復号処理部1504とを含む。
【0062】
携帯電話機100は、さらに、メモリカード110に記憶されたコンテンツデータの再生を行なう再生セッションにおいてメモリカード110との間でバスBS2上においてやり取りされるデータを暗号化するためのセッションキーKs3を乱数等により発生するセッションキー発生部1508と、暗号化コンテンツデータの再生セッションにおいてメモリカード110からライセンス鍵Kcおよび再生制御情報ACpを受取る際に、セッションキー発生部1508により発生されたセッションキーKs3を復号処理部1504によって得られたセッションキーKs2によって暗号化し、バスBS2に出力する暗号処理部1506とを含む。
【0063】
携帯電話機100は、さらに、バスBS2上のデータをセッションキーKs3によって復号して、ライセンス鍵Kcおよび再生制御情報ACpを出力する復号処理部1510と、バスBS2より暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcを受けて、復号処理部1510からのライセンス鍵Kcによって暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcを復号してコンテンツデータDcを音楽再生部1518へ出力する復号処理部1516とを含む。
【0064】
携帯電話機100は、さらに、復号処理部1516からの出力を受けてコンテンツデータを再生するための音楽再生部1518と、音楽再生部1518の出力をディジタル信号からアナログ信号に変換するDA変換器1519と、DA変換器1519の出力をヘッドホーンなどの外部出力装置(図示省略)へ出力するための端子1530とを含む。
【0065】
携帯電話機100は、さらに、パーソナルコンピュータからコンテンツデータ、付加情報およびライセンスを受信する際にバスBS2と端子1114との間のデータ授受を制御するためのUSBインタフェース1112と、USBケーブルを接続するための端子1114とを含む。
【0066】
なお、USBインタフェース1112および端子1114は、図1に示すデータ配信システムにおいては必要ないが、後述するように、パーソナルコンピュータがインターネット網を介して受信したコンテンツデータ、付加情報およびライセンスをUSBケーブルによって受信する場合に必要となるものである。
【0067】
また、図6においては、点線で囲んだ領域は暗号化コンテンツデータを復号して音楽データを再生するコンテンツ再生デバイス1550を構成する。
【0068】
さらに、図6においては、通常の通話機能に必要な音声データの変調および復号を行なう音声コーデック、マイク等は省略している。
【0069】
携帯電話機100の各構成部分の各セッションにおける動作については、後ほどフローチャートを使用して詳細に説明する。
【0070】
図7は、図1に示すメモリカード110の構成を説明するための概略ブロック図である。
【0071】
既に説明したように、メモリカードのクラス公開暗号鍵およびクラス秘密復号鍵として、KPmwおよびKmwが設けられ、メモリカードのクラス証明書Cmwが設けられるが、メモリカード110においては、自然数w=3で表わされるものとする。また、メモリカードを識別する自然数xはx=4で表わされるものとする。
【0072】
したがって、メモリカード110は、認証データ{KPm3//Cm3}KPaを保持する認証データ保持部1400と、メモリカードごとに設定される固有の復号鍵である個別秘密復号鍵Kmc4を保持するKmc保持部1402と、クラス秘密復号鍵Km3を保持するKm保持部1421と、個別秘密復号鍵Kmc4によって復号可能な公開暗号鍵KPmc4を保持するKPmc保持部1416とを含む。
【0073】
このように、メモリカードという記録装置の暗号鍵を設けることによって、以下の説明で明らかになるように、配信されたコンテンツデータや暗号化されたライセンス鍵の管理をメモリカード単位で実行することが可能になる。
【0074】
メモリカード110は、さらに、メモリカードインタフェース1200との間で信号を端子1426を介して授受するインタフェース1424と、インタフェース1424との間で信号をやり取りするバスBS3と、バスBS3にインタフェース1424から与えられるデータから、クラス秘密復号鍵Km3をKm保持部1421から受けて、配信サーバ10が配信セッションにおいて生成したセッションキーKs1を接点Paに出力する復号処理部1422と、KPa保持部1414から公開認証鍵KPaを受けて、バスBS3に与えられるデータから公開認証鍵KPaによる復号処理を実行して復号結果と得られたクラス証明書をコントローラ1420に、得られたクラス公開鍵を暗号処理部1410に出力する復号処理部1408と、切換スイッチ1442によって選択的に与えられる鍵によって、切換スイッチ1446によって選択的に与えられるデータを暗号化してバスBS4に出力する暗号処理部1406とを含む。
【0075】
メモリカード110は、さらに、配信、および再生の各セッションにおいてセッションキーKs2を発生するセッションキー発生部1418と、セッションキー発生部1418の出力したセッションキーKs2を復号処理部1408によって得られるクラス公開暗号鍵KPpyもしくはKPmwによって暗号化してバスBS3に送出する暗号処理部1410と、バスBS3よりセッションキーKs2によって暗号化されたデータを受けてセッションキー発生部1418より得たセッションキーKs2によって復号する復号処理部1412と、暗号化コンテンツデータの再生セッションにおいてメモリ1415から読出されたライセンス鍵Kcおよび再生制御情報ACpを、復号処理部1412で復号された他のメモリカード110の個別公開暗号鍵KPmcx(x≠4)で暗号化する暗号処理部1417とを含む。
【0076】
メモリカード110は、さらに、バスBS3上のデータを個別公開暗号鍵KPmc4と対をなすメモリカード110の個別秘密復号鍵Kmc4によって復号するための復号処理部1404と、配信サーバ10との間の通信における履歴を格納するログと、暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcと、暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcを再生するためのライセンス(Kc,ACp,ACm,ライセンスID,コンテンツID)と、付加情報Dc−infと、暗号化コンテンツデータの再生リストと、ライセンスを管理するためのライセンス管理ファイルとをバスBS3より受けて格納するためのメモリ1415とを含む。メモリ1415は、例えば半導体メモリによって構成される。また、メモリ1415は、ログ領域1415Aと、ライセンス領域1415Bと、データ領域1415Cとから成る。ログ領域1415Aは、ログを記録するための領域である。ログ領域1415Aは、メモリカード110に対してライセンスが入力され、格納されるときに記録される受信ログを含む。
【0077】
ライセンス領域1415Bは、ライセンスを記録するための領域である。ライセンス領域1415Bは、ライセンス(ライセンス鍵Kc、再生制御情報ACp、アクセス制限情報ACm、ライセンスID、コンテンツID)を格納する。ライセンスは、エントリ番号に対応してライセンス領域1415Bに格納されており、ライセンスに対してアクセスする場合には、ライセンスが格納されている、あるいは、ライセンスを記録したいエントリをエントリ番号によって指定する構成になっている。
【0078】
データ領域1415Cは、暗号化コンテンツデータ{Dc}Kc、暗号化コンテンツデータの付加情報Dc−inf、ライセンスを管理するために必要な情報を暗号化コンテンツごとに記録するライセンス管理ファイル、およびメモリカードに記録された暗号化コンテンツデータやライセンスにアクセスするための基本的な情報を記録する再生リストを記録するための領域である。そして、データ領域1415Cは、外部から直接アクセスすることができる。
【0079】
メモリカード110は、さらに、バスBS3を介して外部との間でデータ授受を行ない、バスBS3との間で再生情報等を受けて、メモリカード110の動作を制御するためのコントローラ1420を含む。
【0080】
なお、データ領域1415Cを除く全ての構成は、耐タンパモジュール領域に構成される。
【0081】
以下、図1に示すデータ配信システムにおける各セッションの動作について説明する。
【0082】
[配信]
まず、図1に示すデータ配信システムにおいて、配信サーバ10から携帯電話機100のメモリカード110へ暗号化コンテンツデータおよびライセンスを配信する動作について説明する。
【0083】
図8および図9は、図1に示すデータ配信システムにおける暗号化コンテンツデータの購入時に発生する携帯電話機100に装着されたメモリカード110への暗号化コンテンツデータ{Dc}Kc、付加情報Dc−inf、およびライセンスの配信動作(以下、配信セッションともいう)を説明するための第1および第2のフローチャートである。
【0084】
図8における処理以前に、携帯電話機100のユーザは、配信サーバ10に対して携帯電話網を介して接続し、購入を希望するコンテンツに対するコンテンツIDを取得していることを前提としている。
【0085】
図8を参照して、携帯電話機100のユーザからキー操作部1108を介してコンテンツIDの指定による配信リクエストがなされる(ステップS100)。そして、キー操作部1108を介して暗号化コンテンツデータのライセンスを購入するための購入条件ACを入力するように指示し、購入条件ACが入力される(ステップS102)。つまり、選択した暗号化コンテンツデータを復号するライセンス鍵Kcを購入するために、暗号化コンテンツデータのアクセス制御情報ACm、および再生制御情報ACpを設定して購入条件ACが入力される。
【0086】
暗号化コンテンツデータの購入条件ACが入力されると、コントローラ1106は、バスBS2およびメモリカードインタフェース1200を介してメモリカード110へ認証データの出力指示を与える(ステップS104)。メモリカード110のコントローラ1420は、端子1426、インタフェース1424およびバスBS3を介して認証データの送信要求を受信する(ステップS106)。そして、コントローラ1420は、バスBS3を介して認証データ保持部1400から認証データ{KPm3//Cm3}KPaを読出し、{KPm3//Cm3}KPaをバスBS3、インタフェース1424および端子1426を介して出力する(ステップS108)。
【0087】
携帯電話機100のコントローラ1106は、メモリカード110からの認証データ{KPm3//Cm3}KPaに加えて、コンテンツID、ライセンス購入条件のデータAC、および配信リクエストを配信サーバ10に対して送信する(ステップS110)。
【0088】
配信サーバ10では、携帯電話機100から配信リクエスト、コンテンツID、認証データ{KPm3//Cm3}KPa、およびライセンス購入条件のデータACを受信し(ステップS112)、復号処理部312においてメモリカード110から出力された認証データを公開認証鍵KPaで復号処理を実行する(ステップS114)。
【0089】
配信制御部315は、復号処理部312における復号処理結果から、正規の機関でその正当性を証明するための暗号化を施した認証データを受信したか否かを判断する認証処理を行なう(ステップS116)。正当な認証データであると判断された場合、配信制御部315は、クラス公開暗号鍵KPm3およびクラス証明書Cm3を承認し、受理する。そして、次の処理(ステップS118)へ移行する。正当な認証データでない場合には、非承認とし、クラス公開暗号鍵KPm3およびクラス証明書Cm3を受理しないで配信セッションを終了する(ステップS184)。
【0090】
認証の結果、正当な認証データを持つメモリカードを装着した携帯電話機からのアクセスであることが確認されると、配信サーバ10において、セッションキー発生部316は、配信のためのセッションキーKs1を生成する(ステップS118)。セッションキーKs1は、復号処理部312によって得られたメモリカード110に対応するクラス公開暗号鍵KPm3によって、暗号処理部318によって暗号化される(ステップS120)。
【0091】
配信制御部315は、ライセンスIDを生成し(ステップS122)、ライセンスIDおよび暗号化されたセッションキーKs1は、ライセンスID//{Ks1}Km3として、バスBS1および通信装置350を介して外部に出力される(ステップS124)。
【0092】
携帯電話機100が、ライセンスID//{Ks1}Km3を受信すると、コントローラ1106は、ライセンスID//{Ks1}Km3をメモリカード110に入力する(ステップS126)。そうすると、メモリカード110においては、端子1426およびインタフェース1424を介して、コントローラ1420は、ライセンスID//{Ks1}Km3を受理する(ステップS128)。そして、コントローラ1420は、バスBS3を介してメモリ1415のログ領域1415Aに記録されている受信ログを初期化し、受理したライセンスIDをログ領域1415Aに格納する(ステップS130)。このとき、受信ログ内の受信stateは、OFFに設定される。その後、コントローラ1420は、バスBS3を介して{Ks1}Km3を復号処理部1422へ与え、復号処理部1422は、Km保持部1421に保持されるメモリカード110に固有なクラス秘密復号鍵Km3によって復号処理することにより、セッションキーKs1を復号し、セッションキーKs1を受理する(ステップS132)。
【0093】
コントローラ1420は、配信サーバ10で生成されたセッションキーKs1の受理を確認すると、セッションキー発生部1418に対してメモリカード110において配信動作時に生成されるセッションキーKs2の生成を指示する。そして、セッションキー発生部1418は、セッションキーKs2を生成する(ステップS134)。コントローラ1420は、生成されたセッション鍵Ks2をバスBS3を介して受取り、その受取ったセッション鍵Ks2をメモリ1415のログ領域1415Aに格納し、受信stateをONにする(ステップS136)。
【0094】
暗号処理部1406は、切換スイッチ1442の接点Paを介して復号処理部1422より与えられるセッションキーKs1によって、切換スイッチ1446の接点を順次切換えることによって与えられるセッションキーKs2、および個別公開暗号鍵KPmc4を1つのデータ列として暗号化して、{Ks2//KPmc4}Ks1をバスBS3に出力する。バスBS3に出力された暗号化データ{Ks2//KPmc4}Ks1は、バスBS3からインタフェース1424および端子1426を介して携帯電話機100に出力され(ステップS138)、携帯電話機100から配信サーバ10に送信される(ステップS140)。
【0095】
図9を参照して、配信サーバ10は、{Ks2//KPmc4}Ks1を受信して、復号処理部320においてセッションキーKs1による復号処理を実行し、メモリカード110で生成されたセッションキーKs2、およびメモリカード110の個別公開暗号鍵KPmc4を受理する(ステップS142)。
【0096】
配信制御部315は、ステップS112で取得したコンテンツIDに従ってライセンス鍵Kcを情報データベース304から取得し(ステップS144)、ステップS112で取得したライセンス購入条件のデータACに従って、アクセス制御情報ACmおよび再生制御情報ACpを決定する(ステップS146)。
【0097】
配信制御部315は、生成したライセンス、すなわち、ライセンスID、コンテンツID、ライセンス鍵Kc、再生制御情報ACp、およびアクセス制御情報ACmを暗号処理部326に与える。暗号処理部326は、復号処理部320によって得られたメモリカード110の個別公開暗号鍵KPmc4によってライセンスを暗号化して暗号化データ{ライセンスID//コンテンツID//Kc//ACm//ACp}Kmc4を生成する(ステップS148)。そして、暗号処理部328は、暗号処理部326からの暗号化データ{ライセンスID//コンテンツID//Kc//ACm//ACp}Kmc4を、復号処理部320からのセッションキーKs2によって暗号化し、暗号化データ{{ライセンスID//コンテンツID//Kc//ACm//ACp}Kmc4}Ks2を出力する。配信制御部315は、バスBS1および通信装置350を介して暗号化データ{{ライセンスID//コンテンツID//Kc//ACm//ACp}Kmc4}Ks2を携帯電話機100へ送信する(ステップS150)。
【0098】
携帯電話機100は、送信された暗号化データ{{ライセンスID//コンテンツID//Kc//ACm//ACp}Kmc4}Ks2を受信し、バスBS2およびメモリカードインタフェース1200を介してメモリカード110に入力する(ステップS152)。メモリカード110においては、端子1426およびインタフェース1424を介して、バスBS3に与えられた受信データを復号処理部1412によって復号する。復号処理部1412は、セッションキー発生部1418から与えられたセッションキーKs2を用いてバスBS3の受信データを復号し、バスBS3に出力する(ステップS154)。
【0099】
この段階で、バスBS3には、Kmc保持部1402に保持される個別秘密復号鍵Kmc4で復号可能な暗号化ライセンス{ライセンスID//コンテンツID//Kc//ACm//ACp}Kmc4が出力される(ステップS154)。
【0100】
コントローラ1420の指示によって、暗号化ライセンス{ライセンスID//コンテンツID//Kc//ACm//ACp}Kmc4は、復号処理部1404において、個別秘密復号鍵Kmc4によって復号され、ライセンス(ライセンス鍵Kc、ライセンスID、コンテンツID、アクセス制御情報ACmおよび再生制御情報ACp)が受理される(ステップS156)。
【0101】
そうすると、コントローラ1420は、受理したライセンス(ライセンス鍵Kc、ライセンスID、コンテンツID、アクセス制御情報ACmおよび再生制御情報ACp)をメモリ1415のライセンス領域1415Bに格納する(ステップS158)。そして、コントローラ1420は、バスBS3を介してメモリ1415のログ領域1415Aの受信ログに記録された受信stateをOFFする(ステップS160)。ライセンスの書込みが終了すると、携帯電話機100のコントローラ1106は、ライセンス管理情報を更新し、その更新したライセンス管理情報をメモリカード110へ入力する(ステップS162)。メモリカード110のコントローラ1420は、入力されたライセンス管理情報をメモリ1415のデータ領域1415Cに書込む(ステップS164)。
【0102】
ライセンスの配信が終了した後、携帯電話機100のコントローラ1106は、暗号化コンテンツデータの配信要求を配信サーバ10へ送信し(ステップS166)、配信サーバ10は、暗号化コンテンツデータの配信要求を受信する(ステップS168)。そして、配信サーバ10の配信制御部315は、情報データベース304より、暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcおよび付加情報Dc−infを取得して、これらのデータをバスBS1および通信装置350を介して出力する(ステップS170)。
【0103】
携帯電話機100は、{Dc}Kc//Dc−infを受信して、暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcおよび付加情報Dc−infを受理する(ステップS172)。そうすると、コントローラ1106は、暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcおよび付加情報Dc−infをバスBS2およびメモリカードインタフェース1200を介してメモリカード110に入力する(ステップS174)。
【0104】
メモリカード110のコントローラ1420は、端子1426、インタフェース1424およびバスBS3を介して暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcおよび付加情報Dc−infを受理し、その受理した暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcおよび付加情報Dc−infをメモリ1415のデータ領域1415Cに記録する(ステップS176)。これによって、携帯電話機100において、コンテンツデータの再生に必要な操作をキーに割当てるためのキー割当情報がメモリカード110に記録される。そして、コントローラ1420は、受理したコンテンツの情報をデータ領域1415Cの再生リストに追記する(ステップS178)。
【0105】
そうすると、携帯電話機100のコントローラ1106は、暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcおよび付加情報Dc−infの配信受理を配信サーバ10へ送信し(ステップS180)、配信サーバ10は、配信受理を受信し、配信制御部315は、バスBS1を介して課金データベース302に書込んで課金処理を行なう(ステップS182)。そして、配信動作が終了する(ステップS184)。
【0106】
このようにして、携帯電話機100に装着されたメモリカード110が正規の認証データを保持する機器であること、同時に、クラス証明書Cm3とともに暗号化して送信できた公開暗号鍵KPm3が有効であることを確認した上でコンテンツデータを配信することができ、不正なメモリカードへのコンテンツデータの配信を禁止することができる。
【0107】
次に、再び、図5および図6を参照して、携帯電話機100が配信サーバ10から受信した暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcの再生に必要な操作をキー操作部1108に含まれるキーに割当てる動作について説明する。携帯電話機100のコントローラ1106は、バスBS2およびメモリカードインタフェース1200を介してメモリカード110に記録されたキー割当情報を読出す。そして、コントローラ1106は、読出したキー割当情報をバスBS2を介してキー割当部1103に与える。キー割当部1103は、与えられたキー割当情報のキーIDに基づいて、コンテンツデータの再生に必要な操作を割当てるキーを特定する。これにより、キー割当部1103は、操作を割当てるキーが’0’キー〜’9’キー、’*’キー、’#’キー、’up’キー、’down’キー、’left’キー、’right’キー、’決定’キー、’電源’キー、’通話’キー、および’機能1’キー〜’機能k’キーであることを認識する。そして、キー割当部1103は、キーIDに対応する操作IDを介して各キーに割当てる操作を検出する。そして、その検出した操作の各々をキーIDを介して各キーに割当てる。これによって、’0’指定〜’9’指定が、それぞれ、’0’キー〜’9’キーに割当てられ、’*’キーおよび’#’キーには、何も操作が割当てられず、「音量UP」操作が’up’キーに割当てられ、「音量DOWN」操作が’down’キーに割当てられ、「早送り」操作が’left’キーに割当てられ、「巻戻し」操作が’right’キーに割当てられ、「決定」操作が’決定’キーに割当てられ、「再生・停止」操作が’電源’キーに割当てられ、’通話’キー、’機能1’キー、および’機能2’キーには、何も操作が割当てられない。
【0108】
つまり、図10に示すように、携帯電話機100のキー操作部1108のキー1〜キー9,キー11に、それぞれ、数字「1」〜「9」,「0」が割当てられ、キー12,13,16,17,22には何も操作が割当てられず、キー14に「音量UP」操作が割当てられ、キー15に「音量DOWN」操作が割当てられ、キー19に「早送り」操作が割当てられ、キー18に「巻戻し」操作が割当てられ、キー21に「決定」操作が割当てられ、キー23に「再生・停止」操作が割当てられる。これによって、携帯電話機100のユーザは、操作が割当てられた各キーを用いてコンテンツデータの再生を行なうことができる。
【0109】
[再生]
上述したように、携帯電話機100に装着されたメモリカード110は、配信サーバ10から暗号化コンテンツデータ、付加情報およびライセンスを受信できる。そこで、次に、メモリカードが受信した暗号化コンテンツデータの再生について説明する。
【0110】
図11は、メモリカード110が受信したコンテンツデータの携帯電話機100における再生動作を説明するためのフローチャートである。なお、図11における処理以前に、携帯電話機100のユーザは、メモリカード100のデータ領域1415Cに記録されている再生リストに従って、再生するコンテンツ(楽曲)を決定し、ライセンス管理ファイルを取得していることを前提としている。
【0111】
図11を参照して、再生動作の開始とともに、携帯電話機100のユーザからキー操作部1108を介して再生リクエストが携帯電話機100にインプットされる(ステップS700)。そうすると、コントローラ1106は、バスBS2およびメモリカードインタフェース1200を介してメモリカード110からキー割当情報を読出し、その読出したキー割当情報をキー割当部1103に与える。そして、キー割当部1103は、上述したようにコンテンツデータの再生に必要な操作をキー操作部1108に含まれるキーに割当てる(ステップS701)。そして、コントローラ1106は、バスBS2を介して認証データの出力要求をコンテンツ再生デバイス1550に行ない(ステップS702)、コンテンツ再生デバイス1550は認証データの出力要求を受信する(ステップS704)。そして、認証データ保持部1500は、認証データ{KPp1//Cp1}KPaを出力し(ステップS706)、コントローラ1106は、メモリカードインタフェース1200を介してメモリカード110へ認証データ{KPp1//Cp1}KPaを入力する(ステップS708)。
【0112】
そうすると、メモリカード110は、認証データ{KPp1//Cp1}KPaを受理し、復号処理部1408は、受理した認証データ{KPp1//Cp1}KPaを、KPa保持部1414に保持された公開認証鍵KPaによって復号し(ステップS710)、コントローラ1420は復号処理部1408における復号処理結果から、認証処理を行なう。すなわち、認証データ{KPp1//Cp1}KPaが正規の認証データであるか否かを判断する認証処理を行なう(ステップS712)。復号できなかった場合、ステップS746へ移行し、再生動作は終了する。認証データが復号できた場合、コントローラ1420は、セッションキー発生部1418を制御し、セッションキー発生部1418は、再生セッション用のセッションキーKs2を発生させる(ステップS713)。そして、暗号処理部1410は、セッションキー発生部1418からのセッションキーKs2を、復号処理部1408で復号された公開暗号鍵KPp1によって暗号化した{Ks2}Kp1をバスBS3へ出力する。そうすると、コントローラ1420は、インタフェース1424および端子1426を介してメモリカードインタフェース1200へ{Ks2}Kp1を出力する(ステップS714)。携帯電話機100のコントローラ1106は、メモリカードインタフェース1200を介して{Ks2}Kp1を取得する。そして、コントローラ1106は、{Ks2}Kp1をバスBS2を介してコンテンツ再生デバイス1550の復号処理部1504へ与え(ステップS716)、復号処理部1504は、Kp1保持部1502から出力された、公開暗号鍵KPp1と対になっている秘密復号鍵Kp1によって{Ks2}Kp1を復号し、セッションキーKs2を暗号処理部1506へ出力する(ステップS718)。そうすると、セッションキー発生部1508は、再生セッション用のセッションキーKs3を発生させ、セッションキーKs3を暗号処理部1506へ出力する(ステップS720)。暗号処理部1506は、セッションキー発生部1508からのセッションキーKs3を復号処理部1504からのセッションキーKs2によって暗号化して{Ks3}Ks2を出力し(ステップS722)、コントローラ1106は、バスBS2およびメモリカードインタフェース1200を介して{Ks3}Ks2をメモリカード110へ出力する(ステップS724)。
【0113】
そうすると、メモリカード110の復号処理部1412は、端子1426、インタフェース1424、およびバスBS3を介して{Ks3}Ks2を入力する。復号処理部1412は、セッションキー発生部1418によって発生されたセッションキーKs2によって{Ks3}Ks2を復号して、携帯電話機100で発生されたセッションキーKs3を受理する(ステップS726)。
【0114】
そして、コントローラ1420は、ライセンス領域1415Bに格納されたライセンスを取得する(ステップS728)。コントローラ1420は、取得したライセンスに含まれるアクセス制限情報ACmを確認する(ステップS730)。
【0115】
ステップS730においては、メモリのアクセスに対する制限に関する情報であるアクセス制限情報ACmを確認することにより、具体的には、再生回数を確認することにより、既に再生不可の状態である場合には再生動作を終了し、アクセス制限情報の再生回数に制限がある場合にはアクセス制限情報ACmの再生回数を変更し(ステップS732)、次のステップに進む(ステップS734)。一方、アクセス制限情報ACmの再生回数によって再生が制限されていない場合においては、ステップS732はスキップされ、アクセス制限情報ACmの再生回数は変更されることなく処理が次のステップ(ステップS734)に進行される。
【0116】
ステップS730において、当該再生動作において再生が可能であると判断された場合には、メモリ1415のライセンス領域1415Bに記録された再生リクエスト曲のライセンス鍵Kcおよび再生制御情報ACpがバスBS3上に出力される(ステップS734)。
【0117】
得られたライセンス鍵Kcと再生制御情報ACpは、切換スイッチ1446の接点Pfを介して暗号処理部1406に送られる。暗号処理部1406は、切換スイッチ1442の接点Pbを介して復号処理部1412より受けたセッションキーKs3によって切換スイッチ1446を介して受けたライセンス鍵Kcと再生制御情報ACpとを暗号化し、{Kc//ACp}Ks3をバスBS3に出力する(ステップS734)。
【0118】
バスBS3に出力された暗号化データは、インタフェース1424、端子1426、およびメモリカードインタフェース1200を介して携帯電話機100に送出される。
【0119】
携帯電話機100においては、メモリカードインタフェース1200を介してバスBS2に伝達される暗号化データ{Kc//ACp}Ks3を復号処理部1510によって復号処理を行ない、ライセンス鍵Kcおよび再生制御情報ACpを受理する(ステップS736,S738)。復号処理部1510は、ライセンス鍵Kcを復号処理部1516に伝達し、再生制御情報ACpをバスBS2に出力する。
【0120】
コントローラ1106は、バスBS2を介して、再生制御情報ACpを受理して再生の可否の確認を行なう(ステップS740)。
【0121】
ステップS740においては、再生制御情報ACpによって再生不可と判断される場合には、再生動作は終了される。
【0122】
ステップS740において再生可能と判断された場合、コントローラ1106は、メモリカードインタフェース1200を介してメモリカード110に暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcを要求する。そうすると、メモリカード110のコントローラ1420は、メモリ1415のデータ領域1415Cから暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcを取得し、バスBS3、インタフェース1424、および端子1426を介してメモリカードインタフェース1200へ暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcを出力する。
【0123】
携帯電話機100のコントローラ1106は、メモリカードインタフェース1200を介して暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcを取得し、バスBS2を介して暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcをコンテンツ再生デバイス1550へ与える。
【0124】
そして、コンテンツ再生デバイス1550の復号処理部1516は、暗号化コンテンツデータ{Dc}Kcを復号処理部1510から出力されたライセンス鍵Kcによって復号してコンテンツデータDcを取得する。
【0125】
そして、復号されたコンテンツデータDcは音楽再生部1518へ出力され、音楽再生部1518は、コンテンツデータ{Dc}Kcを再生し、DA変換器1519はディジタル信号をアナログ信号に変換して端子1530へ出力する。そして、音楽データは端子1530から外部出力装置を介してヘッドホーン130へ出力されて再生される。これによって再生動作が終了する(ステップS742)。
【0126】
そして、再生動作が終了すると、携帯電話機100のユーザは、キー操作部1108のキー23を操作して、コンテンツデータの再生を停止する。また、携帯電話機100のユーザは、コンテンツデータの再生中において音量のアップ、音量のダウン、早送り、および巻戻し等の操作をキー操作部1108のキー14,15,18,19等を操作して行なう。
【0127】
また、この発明による情報端末装置は、図12に示す折畳式の携帯電話機200であってもよい。携帯電話機200は、蓋部210と本体部220とを備える。蓋部210は、矢印201の方向に開閉される。携帯電話機200の構成は、図6に示す携帯電話機100の構成と同じである。そして、蓋部210は、図6に示す構成のうち、表示パネル1110を含み、本体部220は、図6に示す表示パネル1110以外の全ての構成部分と補助キー操作部230とを含む。補助キー操作部230は、キー231〜233を含む。キー231〜233は、蓋部210を閉じた状態でもコンテンツデータの再生に必要な操作を行なうためのキーである。
【0128】
表示パネル1110には、コンテンツデータの再生に必要な操作を視覚情報としてユーザに与えるためのアイコン31〜35が表示される。アイコン31は、「音量UP」操作を示す。アイコン32は、「音量DOWN」操作を示す。アイコン33は、「巻戻し」操作を示す。アイコン34は、「早送り」操作を示す。アイコン35は、「再生・停止」操作を示す。アイコンの作成および表示パネル1110への表示については、後述する。
【0129】
図13および図14を参照して、補助キー操作部230に含まれるキー231〜233に、コンテンツデータの再生に必要な操作を割当てる方法について説明する。なお、図12に示す例では、補助キー操作部230に設けられるキーの数は3個としている。
【0130】
図13は、コンテンツデータが音楽データである場合に、携帯電話機200に装着されたメモリカード110に送信される付加情報Dc−infに含まれるキー割当情報である。また、図14は、コンテンツデータがニュースコンテンツである場合に、携帯電話機200に装着されたメモリカード110に送信される付加情報Dc−infに含まれるキー割当情報である。
【0131】
図13および図14に示すキー割当情報は、図5に示すキー割当情報に対して必須レベルの欄が追加になっているだけであり、その他は、図5に示すキー割当情報と同じである。
【0132】
携帯電話機200のキー割当部1103は、コントローラ1106がメモリカード110から読出したキー割当情報のキーID、キー、操作ID、および操作に基づいて、携帯電話機100の場合と同様の方法によって各キーに各操作を割当てる。そして、キー割当部1103は、キー割当情報の必須レベルを参照して、補助キー操作部230のキー231〜233にコンテンツデータの再生に必要な操作のうち、必須の操作を割当てる。コンテンツデータが音楽データの場合、「再生・停止」操作が必須レベル「1」であり、「音量UP」操作および「音量DOWN」操作が必須レベル「2」であり、その他の操作は必須レベル「0」である。したがって、キー割当部1103は、必須レベル「0」の操作を除き、必須レベルの高い順に各操作をキー231〜233に割当てる。なお、必須レベル「1」が最も優先度が高い。
【0133】
そうすると、キー割当部1103は、キー操作部1108の各キーに割当てた各操作の中から、必須レベルが「1」である「再生・停止」操作と、必須レベルが「2」である「音量UP」操作、および「音量DOWN」操作とを補助キー操作部230のキー231〜233に割当てる。
【0134】
また、コンテンツデータがニュースコンテンツであるとき、キー割当部1103は、図14に示すキー割当情報の必須レベルを参照して、必須レベルが「1」である「再生・停止」操作と、必須レベルが「2」である「早送り」操作と、必須レベルが「3」である「巻戻し」操作とを補助キー操作部230のキー231〜233に割当てる。なお、補助キー操作部230のキーの数が3個よりも多い場合は、「再生・停止」操作、「早送り」操作、および「巻戻し」操作に加え、必須レベルが「4」である「音量UP」操作および「音量DOWN」操作を補助キー操作部230のキーに割当てる。
【0135】
このように、折畳み式の携帯電話機200においては、本来のキー操作部1108に追加された補助キー操作部230に含まれるキーに、コンテンツデータの再生に必須の操作を割当てる。これによって、携帯電話機200のユーザは、蓋部210を閉じた状態でもコンテンツデータの再生における重要な動作を行なうことができる。
【0136】
なお、上述したキー割当情報の必須レベルが「0」であることは、対応する操作をキーに割当てなくてもよいことを意味する。
【0137】
コンテンツデータの再生に必要な操作の補助キー操作部230に含まれるキーへの割当が終了すると、コントローラ1106は、キー割当部1103から割当てた操作をバスBS2を介して受取り、その受取った操作をアイコン作成部1104に与える。すなわち、コンテンツデータが音楽データであるとき、コントローラ1106は、キー割当部1103から「音量DOWN」操作、「音量UP」操作、および「再生・停止」操作をバスBS2を介して受取り、その受取った「音量DOWN」操作、「音量UP」操作、および「再生・停止」操作をアイコン作成部1104に与える。また、コンテンツデータがニュースコンテンツであるとき、コントローラ1106は、キー割当部1103から「巻戻し」操作、「早送り」操作、および「再生・停止」操作をバスBS2を介して受取り、その受取った「巻戻し」操作、「早送り」操作、および「再生・停止」操作をアイコン作成部1104に与える。
【0138】
アイコン作成部1104は、与えられた操作を視覚情報としてユーザに与えるために、保持しているソフトウェアによって各操作の内容を示すアイコンを作成する。そして、アイコン作成部1104は、作成したアイコンをバスBS2を介してアイコン表示部1105に与える。アイコン表示部1105は、与えられたアイコンを、予め保持しているソフトウェアによって表示パネル1110に表示する。
【0139】
したがって、図12に示すように、アイコン31〜35が携帯電話機200の表示パネル1110に表示される。コンテンツデータが音楽データであるとき、アイコン31,32,35が表示パネル1110に表示され、コンテンツデータがニュースコンテンツであるとき、アイコン33〜35が表示パネル1110に表示される。これによって、携帯電話機200のユーザは、コンテンツデータの再生のために補助キー操作部230に設定されている操作を視覚情報として取得することができる。
【0140】
図15を参照して、コンテンツデータの再生に必要な操作のキーへの割当動作について説明する。携帯電話機200のユーザがキー操作部1108からコンテンツデータの再生指示を入力することによって、コンテンツデータの再生に必要な操作のキーへの割当が開始される。そして、コントローラ1106は、メモリカード110のメモリ1415に記録されたライセンス管理ファイルを取得している。したがって、コントローラ1106は、コンテンツデータの再生が指示されるときにキー操作部1108から入力されたコンテンツIDによって再生指示がなされたコンテンツデータを特定する。
【0141】
コンテンツデータの再生に必要な操作のキーへの割当が開始されると(ステップS200)、コントローラ1106は、コンテンツIDによってバスBS2およびメモリカードインタフェース1200を介してメモリカード110から再生指示がなされたコンテンツデータのキー割当情報を読出す(ステップS202)。そして、コントローラ1106は、読出したキー割当情報をキー割当部1103に与える。キー割当部1103は、キー割当情報のキーIDと操作IDとの対応関係に基づいて、各操作を各キーに割当てる(ステップS204)。すなわち、キー割当部1103は、キーIDのKEY0等から’0’キー等を特定し、その’0’キーに割当てる操作をキーIDと操作IDとの対応関係から特定し、その特定した操作を’0’キー等に割当てる。そして、キー割当部1103は、キー割当情報の必須レベルの高い操作を抽出し、その抽出した操作を補助キー操作部230のキー231〜233に割当てる(ステップS206)。
【0142】
そうすると、コントローラ1106は、各キーに割当てられた操作をキー割当部1103から読出し、その読出した操作をアイコン作成部1104に与える。そして、アイコン作成部1104は、上述したようにアイコン31〜35を作成し、アイコン表示部1105に与える。そして、アイコン表示部1105は、上述した方法によって、与えられたアイコンを表示パネル1110に表示する(ステップS208)。これにより、携帯電話機200のキー操作部1108および補助キー操作部230に含まれるキーに、コンテンツデータの再生に必要な操作が割当てられる。
【0143】
また、携帯電話機100においても、コンテンツデータの再生に必要な操作の中から特に必要なものを抽出し、その抽出した操作のアイコンを作成して表示パネル1110に表示することも可能である。
【0144】
携帯電話機200におけるコンテンツデータの再生動作も、図11に示すフローチャートに従って行なわれる。
【0145】
なお、上記においては、キー操作部1108に含まれる複数のキーに割当てられる操作は、コンテンツの種類に応じて変更されない。つまり、上述した例においては、’up’キー、’down’キー、’left’キー、’right’キー、’決定’キー、および’電源’キーには、それぞれ、「音量UP」操作、「音量DOWN」操作、「早送り」操作、「巻戻し」操作、「決定」操作、および「再生・停止」操作が対応付けられ、この関係はコンテンツの種類が変化しても変わらない。しかし、本発明においては、このようなコンテンツデータの再生に必要な操作の各キーへの割当方法に限らず、コンテンツの種類に応じて、コンテンツデータの再生に必要な操作が変更され、その変更された操作を各キーへ割当てる場合も含まれる。たとえば、コンテンツデータが英会話のデータであるとき、「2点間のリピート」操作がコンテンツデータの再生に必要な操作として想定される。したがって、この場合には、たとえば、「音量UP」操作に代えて「2点間のリピート」操作がキーに割当てられることになる。
【0146】
このように、コンテンツの種類に応じて操作を変更する必要がある場合には、キー割当情報の「操作」の欄が、コンテンツの種類に応じて変化されてメモリカード110へ配信される。
【0147】
また、本発明においては、携帯電話機100は、携帯電話網を介して暗号化コンテンツデータ、付加情報およびライセンスを取得する場合に限らず、図16に示すように、インターネット網30を介してパーソナルコンピュータ50が配信サーバ10Aから受信したコンテンツデータおよび付加情報をUSBケーブル75を介して受理する場合であってもよい。この場合、USBケーブル75は、図6に示す端子1114に接続され、携帯電話機100のコントローラ1106は、端子1114およびUSBインタフェース1112を介してパーソナルコンピュータ50からコンテンツデータおよび付加情報を受理する。配信サーバ10Aから配信されるコンテンツデータおよび付加情報は、暗号化されていてもよく、暗号化されていなくてもよい。そして、コンテンツデータおよび付加情報が暗号化されてパーソナルコンピュータ50へ配信される場合、たとえば、SSL(Secure Socket Layer)暗号方式が用いられる。
【0148】
さらに、携帯電話機100は、パーソナルコンピュータ50がリッピングによって取得したコンテンツデータおよび付加情報をUSBケーブル75を介して受理する場合であってもよい。
【0149】
このように、携帯電話機100がコンテンツデータおよび付加情報を取得する方法は、どんな方法であってもよい。そして、携帯電話機100が取得するコンテンツデータおよび付加情報は、暗号化されていてもよく、暗号化されていなくてもよい。また、図16に示す携帯電話機100に代えて携帯電話機200を用いることも可能である。
【0150】
本発明の実施の形態によれば、携帯電話機は、コンテンツデータの付加情報に含まれるキー割当情報に基づいてコンテンツデータの再生に必要な操作を割当てるので、コンテンツデータの再生に適した操作をキーに割当てることができる。
【0151】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0152】
【発明の効果】
本発明によれば、携帯電話機は、コンテンツデータの付加情報に含まれるキー割当情報に基づいてコンテンツデータの再生に必要な操作を割当てるので、コンテンツデータの再生に適した操作をキーに割当てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 データ配信システムを概念的に説明する概略図である。
【図2】 図1に示すデータ配信システムにおける通信のためのデータ、情報等の特性を示す図である。
【図3】 図1に示すデータ配信システムにおける通信のためのデータ、情報等の特性を示す図である。
【図4】 図1に示すデータ配信システムにおける配信サーバの構成を示す概略ブロック図である。
【図5】 付加情報に含まれるキー割当情報である。
【図6】 図1に示すデータ配信システムにおける携帯電話機の構成を示す概略ブロック図である。
【図7】 図1に示すデータ配信システムにおけるメモリカードの構成を示す概略ブロック図である。
【図8】 図1に示すデータ配信システムにおける配信動作を説明するための第1のフローチャートである。
【図9】 図1に示すデータ配信システムにおける配信動作を説明するための第2のフローチャートである。
【図10】 図1に示す携帯電話機の平面図である。
【図11】 メモリカードに記録された暗号化コンテンツデータの再生動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】 図1に示すデータ配信システムに用いる他の携帯電話機の斜視図である。
【図13】 付加情報に含まれる他のキー割当情報である。
【図14】 付加情報に含まれるさらに他のキー割当情報である。
【図15】 コンテンツデータの再生に必要な操作をキーに割当てる割当動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】 他のデータ配信システムを概念的に説明する概略図である。
【符号の説明】
1〜9,11〜19,21〜23,231〜233 キー、10,10A 配信サーバ、20 配信キャリア、30 インターネット網、31〜35 アイコン、50 パーソナルコンピュータ、60 CD、75 USBケーブル、100,200 携帯電話機、110 メモリカード、130 ヘッドホーン、201 矢印、210 蓋部、220 本体部、230 補助キー操作部、302 課金データベース、304 情報データベース、307 メニューデータベース、308 配信記録データベース、310 データ処理部、312,320,1404,1408,1412,1422,1504,1510,1516 復号処理部、313 認証鍵保持部、315 配信制御部、316,1418,1508 セッションキー発生部、318,326,328,1406,1410,1417,1506 暗号処理部、350 通信装置、1101 アンテナ、1102 送受信部、1103 キー割当部、1104 アイコン作成部、1105 アイコン表示部、1106,1420 コントローラ、1112 USBインタフェース、1114,1426,1530 端子、1108 キー操作部、1110 表示パネル、1200 メモリカードインタフェース、1400,1500 認証データ保持部、1402 Kmc保持部、1414 KPa保持部、1415 メモリ、1415A ログ領域、1415B ライセンス領域、1415C データ領域、1416 KPmc保持部、1421 Km保持部、1424 インタフェース、1442,1446 切換スイッチ、1502 Kp1保持部、1518 音楽再生部、1519 DA変換器、1550 コンテンツ再生デバイス。

Claims (6)

  1. コンテンツデータと前記コンテンツデータの付加情報とを取得し、その取得したコンテンツデータの再生に必要な操作をキーに割当てる情報端末装置であって、
    前記コンテンツデータおよび前記付加情報が記録されたデータ記録装置とのやり取りを制御するインタフェースと、
    前記コンテンツデータの再生に必要な複数の操作を割当てるための複数のキーを含むキー操作部と、
    前記付加情報に含まれるキー割当情報に基づいて前記複数の操作を前記複数のキーに割当てるキー割当部と、
    制御部とを備え、
    前記制御部は、前記コンテンツデータの再生要求に応じて、前記インタフェースを介して前記データ記録装置から前記キー割当情報を読出し、その読出したキー割当情報を前記キー割当部に与える、情報端末装置。
  2. 各種の情報を視覚情報としてユーザに与える表示部と、
    前記複数のキーに割当てられた複数の操作を視覚情報としてユーザに与えるためのアイコンを作成するアイコン作成部と、
    前記アイコン作成部によって作成されたアイコンを前記表示部に表示するアイコン表示部とをさらに備え、
    前記制御部は、前記複数のキーに割当てられた前記複数の操作を前記キー割当部から取得し、その取得した複数の操作を前記アイコン作成部に与える、請求項1に記載の情報端末装置。
  3. コンテンツデータと前記コンテンツデータの付加情報とを取得し、その取得したコンテンツデータの再生に必要な操作をキーに割当てる情報端末装置であって、
    本体部と、
    開閉可能な蓋部とを備え、
    前記本体部は、
    前記コンテンツデータおよび前記付加情報が記録されたデータ記録装置とのやり取りを制御するインタフェースと、
    前記コンテンツデータの再生に必要な複数の操作を割当てるための複数のキーを含む第1のキー操作部と、
    前記蓋部が閉じられた状態でも操作可能であり、かつ、前記複数の操作を割当てるための複数のキーを含む第2のキー操作部と、
    前記付加情報に含まれるキー割当情報に基づいて前記複数の操作を前記第1および第2のキー操作部に含まれる複数のキーに割当てるキー割当部と、
    制御部とを含み、
    前記制御部は、前記コンテンツデータの再生要求に応じて、前記インタフェースを介して前記データ記録装置から前記キー割当情報を読出し、その読出したキー割当情報を前記キー割当部に与える、情報端末装置。
  4. 前記蓋部は、
    各種の情報を視覚情報としてユーザに与える表示部を含み、
    前記本体部は、
    前記複数のキーに割当てられた複数の操作を視覚情報としてユーザに与えるためのアイコンを作成するアイコン作成部と、
    前記アイコン作成部によって作成されたアイコンを前記蓋部の前記表示部に表示するアイコン表示部とをさらに含み、
    前記制御部は、前記複数のキーに割当てられた前記複数の操作を前記キー割当部から取得し、その取得した複数の操作を前記アイコン作成部に与える、請求項3に記載の情報端末装置。
  5. 前記キー割当情報は、
    前記複数のキーを特定するための複数のキー特定情報と、
    前記複数のキー特定情報に対応付けられ、かつ、前記複数の操作を特定するための複数の操作特定情報と、
    前記複数のキー特定情報に対応付けられ、かつ、前記複数の操作を前記複数のキーに割当てる優先順位を決定するための割当レベルとから成り、
    前記キー割当部は、前記複数のキー特定情報と前記複数の操作特定情報とに基づいて前記複数のキーと前記複数の操作とを対応付け、前記割当レベルの高い操作から順に前記第2のキー操作部に含まれるキーに割当てる、請求項3または請求項4に記載の情報端末装置。
  6. 前記割当レベルは、前記キーへの割当をしない割当除外レベルを含み、
    前記キー割当部は、前記割当除外レベルが設定された操作以外の操作を前記第2のキー操作部に含まれるキーに割当てる、請求項に記載の情報端末装置。
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