JP3675255B2 - 情報処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アプリケーションプログラムによる処理の一部分を、回路構成を再構成できるプログラマブル論理回路で処理することが可能である情報処理装置に関し、特に、回路の再構成時間を短縮する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタル回路装置の分野において、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)やプログラマブルロジックデバイス(PLD)などのプログラマブル論理回路が、特定用途向け集積回路(ASIC)を作成する前の試作デバイスとして、または、数週間から数ヶ月という長い作製期間を要するASICの代替デバイスとして使われてきた。また、最近では、回路構成を変更できるというプログラマブル論理回路の特徴を生かして、回路装置作成後にも、仕様を変更したり回路欠陥を修正するためにプログラマブル論理回路が使われている。
【0003】
最近の論理回路は複雑さが増し、ひとつのプログラマブル論理回路では実現できない規模にまで回路規模が大きくなっている。この問題を解決するためのひとつの方法として、異なる時間に異なる論理回路を実現するためにプログラマブル論理回路を処理の途中で再構成することが提案されている。この方法を用いることにより、携帯情報端末のように装置が小型であるため、内蔵できる回路規模に制約がある場合でも、様々な処理が比較的高速に行えるという利点がある。
【0004】
しかし、再構成する時に回路全体の回路情報を再度読み込ませるため、再構成に時間がかかるという欠点がある。さらに、処理の途中で再構成することは、処理を一時中断し、その時のデータをプログラマブル論理回路の外部の記憶装置に待避させ、新たな回路情報を読み込んで再構成し、再構成前のデータと再構成に伴う新しいデータを入力するという余分な処理が必要になる。
【0005】
この問題を解決するために、米国アトメル社の「CONFIGURABLE LOGIC」という名のデータブックに記載されているプログラマブル論理回路、および米国ザイリンクス社の「THE PROGRAMMABLE LOGIC」という名のデータブックに記載されているプログラマブル論理回路では、データを記憶するためのデータ記憶装置を有し、回路の動作中でも外部の記憶装置から回路情報の一部を読み込んで部分的に再構成することで、再構成するための時間を最小に留めている。
【0006】
このようなプログラマブル論理回路を用いることにより、大規模な処理回路を時分割し、回路規模の小さなプログラマブル論理回路に再構成しながら処理を行うことで、その回路規模以上の回路を実現でき、回路装置の小型化と低コスト化が可能となる。しかしながら、動作中に部分的に再構成可能なプログラマブル論理回路においても、書き込む回路情報の規模や書き込み頻度によっては、処理全体の中の回路再構成時間が長くなり、処理性能が低下するという問題がある。
【0007】
この問題のひとつの解決方法として、スケルトン回路技術とよばれる回路設計技術がある。スケルトン回路とは、プログラマブル論理回路を再構成するときに、先に構成された回路と、後に構成する回路の共通部分である。すなわち、初めにスケルトン回路をプログラマブル論理回路上に構成しておき、このスケルトン回路に次に構成する回路との差分回路を構成することにより、最小の回路情報で新たな回路を構成することができ、回路の再構成時間を短縮することができる。
【0008】
スケルトン回路技術の従来例のひとつが、FCCM’96の”Assessing Document Relevance with Run−time Reconfigurable Machines”で示されているテキスト検索装置である。この装置の構成図を図10に示す。8ビットで符号化された文字がプリプロセッサ100に入力されて、大文字と小文字を区別せずにAからZまでの文字が1から26までのトークンにマップされる。数字などの他の文字が、0のトークンにマップされ、文字区切りを表わすトークンとして扱われる。大文字と小文字を区別しないことにより、データバス幅を5ビットに狭めることができる。5ビットのバス上を流れるトークンから文字検出回路が特定のトークンを検出し、単語検出回路101が特定のトークンの順列を検出することにより、単語を検索する。単語検出回路101を除いたプリプロセッサ100などの固定回路でスケルトン回路が構成される。テキスト検索回路の電源投入時にスケルトン回路が構成され、引き続いて単語検出回路101が構成される。異なる単語を検出するときは、その単語を構成する単語検出回路101のみを再構成し、スケルトン回路は再利用される。
【0009】
スケルトン回路技術は、回路情報を減らして回路の再構成時間を短縮することを可能にする。しかしながら、スケルトン回路技術を適用するためには、再構成される回路間に明白な共通部分が必要である。従来例に示すような差分回路が比較的小規模の場合には再構成時間は大幅に短縮できるが、例えば図11に示すような回路規模の大きい演算処理回路にスケルトン回路技術を適用する場合、規模の大きい演算器などを再構成するために、再構成回路間の差分回路情報が多くなり、回路再構成時間はスケルトン回路技術を利用しない場合に比べほとんど差がなくなるという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
アプリケーションプログラムによる処理の一部を、プログラマブル論理回路で構成した回路で処理する情報処理システムでは、回路を再構成する時間が長くなり、ソフトウェア処理に比べて処理速度の速いプログラマブル論理回路によるハードウェア処理が、回路再構成時間を含めた総処理時間で比べると、ソフトウェア処理よりも時間を要することがある。この問題を解決するひとつの手段であるスケルトン回路設計技術は、回路の再構成時間を短縮することが可能であるが、再構成ごとに部分的に書き換えていく回路の単位が、演算器のようなひとつのまとまった処理機能回路ブロックの場合には再構成する回路規模が大きく、スケルトン回路技術を使わずに設計した回路を順次再構成していく場合とで、回路再構成時間にほとんど差がなくなり、再構成時間と処理時間を含めた総合処理性能が低下するという問題がある。
【0011】
本発明は、スケルトン回路技術における回路再構成時間を短縮し、高速な回路再構成手法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の目的を達成するために、処理の一部分が、プログラマブル論理回路で処理され、前記プログラマブル論理回路の部分的な回路の再構成により複数の機能を実現する情報処理装置に:プログラマブル論理回路を備え、上記プログラマブル論理回路に構成された回路を用いてアプリケーションプログラムの一部分を処理する処理手段と;個別の処理を実行するための個別の回路を上記プログラマブル論理回路にそれぞれ構成するために用いる、複数組の回路情報を記憶する記憶手段と;上記記憶手段に記憶された複数組の回路情報から、上記個別の処理に共通に用いられるスケルトン回路を規定するスケルトン回路情報と、上記個別の回路の各々と上記スケルトン回路との差分回路を規定する差分回路情報とを生成する編集手段と;上記編集手段で生成された回路情報を取得して上記処理手段の上記プログラマブル論理回路に回路を構成する取得手段とを設けるようにしている。
【0013】
この構成によれば、アプリケーションプログラムをプログラマブル論理回路を用いて実行するので高速に処理を行うことが可能となる。さらに、回路情報に基づいてスケルトン回路情報と差分回路情報とを編集するようにしているので回路再構成を最適化することができる。
【0014】
この構成においては、上記編集手段は、上記差分回路情報の情報量が少なくなるように上記スケルトン回路を決定するようにしてもおい。このようにすれば、差分回路情報の情報量から簡易にスケルトン回路情報を決定して回路再構成を最適化できる。
【0015】
また、上記編集手段に:回路再構成間の差分回路情報を抽出する手段と;上記差分回路情報を処理機能回路ブロック部分と配線部分とに分離して、情報量を比較する手段と;比較した結果に基づき、配線を固定にした初期回路と処理機能回路ブロックを固定にした初期回路とを選択する手段と;前記選択に基づき、上記スケルトン回路情報と上記差分回路情報とを生成する手段とを設けるようにしてもよい。この場合、配線部分か処理機能回路のいずれかを初期回路として差分回路情報を小さなものに抑えることができる。しかも決定アルゴリズムもきわめた簡易なものであり、どのようなアプリケーションにも適用できる。
【0016】
すなわち、アプリケーションプログラムによる処理に応じてプログラマブル論理回路上の回路を再構成するとき、スケルトン回路として残すべき共通回路部分を選択する際に、回路情報を処理機能回路ブロック情報と、処理機能回路ブロック間を接続する配線情報とに分離し、処理機能回路ブロック情報と配線情報とで情報量を比較し、情報量の多い方を共通回路部分としてスケルトン回路に残し、情報量が少ない方を再構成するときの差分回路情報とすることで、回路再構成時間を短縮できる。
【0017】
また、本発明では、記憶手段を構成する情報処理装置と、編集手段を構成する情報処理装置と、取得手段および処理手段を構成する情報処理装置とを個別に構成しネットワークで接続するようにしてもよい。
【0018】
この場合、取得手段および処理手段を含む情報処理装置を複数用い、記憶手段、編集手段を構成する情報処理装置をサーバとして共通に利用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について説明する。
【0020】
[実施例1]
まず本発明の原理的な構成を示す実施例1について説明する。図1は、本発明による少なくとも処理の一部分が、プログラマブル論理回路を保有する処理手段で処理される情報処理システムの構成である。図1において、情報処理システム1は、CPU(中央処理装置)2、処理手段3、アプリケーションプログラム4および取得手段5を含んで構成されている。処理手段3はプログラマブル論理回路を保有している。また、ネットワーク上のコンピュータシステム10に編集手段11および記憶手段12等が設けられている。編集手段11および記憶手段12は個別のコンピュータシステム10に設けられてもよい。また、場合によっては、編集装置11および記憶手段12が情報処理システム1に設けられてもよい。
【0021】
この構成において、アプリケーションプログラム4は、実行しようとする一連の処理を複数個の処理に分割し、分割した処理をCPU2または処理手段3で実行する。CPU2で行う処理は、CPU2の命令コードで記述される。処理手段3で行う処理は、処理手段3のプログラマブル論理回路に構成する回路セット名と、その回路を構成要素の一部として構成された処理手段3の制御コードで記述される。
【0022】
処理手段3は、プログラマブル論理回路を保有し、プログラマブル論理回路に構成された回路を利用して処理を行う。構成する回路セットを処理シーケンスに基づき、次々にプログラマブル論理回路に再構成しながら処理を行う。
【0023】
取得手段5は、アプリケーションプログラム4が要求する回路セットをプログラマブル論理回路に構成するために必要な回路情報を、編集手段11に要求し、スケルトン回路情報と再構成に必要な差分回路情報とを編集手段11から取得する。後で説明するように、回路情報はヘッダ部とコード部で構成されている。取得手段5は、回路情報のコード部に記述されている回路データを、処理手段3にロードしてプログラマブル論理回路に回路を構成する。また、取得手段5は、回路情報のヘッダ部に記述されている入出力ポート情報をアプリケーションプログラム4に提供する。アプリケーションプログラム4は、この入出力ポート情報に基づいて、処理手段3のプログラマブル論理回路に構成された回路にデータを入出力する。取得手段5は、情報処理システム内に設けられる。
【0024】
編集手段11は、取得手段5から要求された回路情報を、記憶手段12から取得した回路情報を編集して生成し、取得手段5に提供する。編集手段11は、記憶手段12に回路セットを取得して、再構成回路間の差分情報を抽出し、機能回路ブロックの差分情報と差分配線情報とに分離し、それぞれの再構成データサイズを算出して、スケルトン回路の構成を決定し、もとになる回路セットから、スケルトン回路と再構成差分回路情報を生成する。先に述べたように、編集手段11は、情報処理システム1に接続されるネットワーク上のコンピュータシステム10に設けるが、情報処理システム1内に設けてもよい。
【0025】
記憶手段12は、プログラマブル論理回路の回路を構成する回路情報を格納する。記憶手段12は、先に述べたように、情報処理システム1に接続されるネットワーク上のコンピュータシステム10に設けるが、情報処理システム1内に設けてもよい。
【0026】
図2は、本発明に係る編集手段11の構成を示すブロック図である。
【0027】
回路情報は、プログラマブル論理回路上の回路を再構成してひとつの処理単位を実行するよう分割されており、処理単位に必要な回路情報のひとまとまりを回路情報セットと呼ぶ。取得手段5から要求された回路情報は、回路情報セットとして、編集手段11は記憶手段12から取得する。
【0028】
図2において、編集手段11は、差分抽出手段111、ブロック/配線分離手段112、ブロック/配線情報量比較手段113、スケルトン/差分回路生成手段114を含んで構成されている。
【0029】
差分抽出手段111は、回路情報セットから、再構成間の差分を抽出する。回路情報は処理機能ブロックのリストおよび配線リストから構成されており、回路情報の差分を算出する。
【0030】
再構成回路間の差分情報は、ブロック/配線分離手段112によって、差分ブロックリストと差分配線リストに分けられ、それぞれ再構成に必要なビットストリームの総データ数を求めて、ブロック/配線情報量比較手段113へ渡される。
【0031】
ブロック/配線情報量比較手段113では、それぞれのビットストリームのデータ数を比較し、差分ブロック情報量が多い場合には、回路ブロック固定スケルトン生成フラグをスケルトン/差分回路生成手段114に渡し、配線情報量が多いときは、配線固定スケルトン生成フラブをスケルトン/差分回路生成手段114に渡す。
【0032】
スケルトン/差分回路生成手段114は、ブロック/配線情報量比較手段113からのフラグに基づき、差分抽出手段111で抽出した差分情報から、スケルトン回路情報と一連の再構成で用いる差分回路群(差分回路セット)を生成して処理手段3へ渡す。
【0033】
[実施例2]
図3は、本発明の具体的な実現例を示す実施例2の構成を示すブロック図である。この実施例の情報処理システム20は、基本的にはパーソナルコンピュータ(PC)の拡張バス(PCIバス)にプログラマブル論理回路を実装して構成されている。図3において、情報処理システム20は、CPU21、チップセット22、主記憶メモリ23、PCIバス24、ハードディスクインターフェース25、ハードディスクドライブ26、通信インターフェース27、プログラマブル論値回路インターフェース28、プログラマブル論理回路29を含んで構成されている。
【0034】
PC内部のCPU21のホストバス30に、チップセット22に含まれるメモリコントローラを介して、DRAMで構成される主記憶メモリ23が接続される。ホストバス30は、チップセットに含まれるホスト−PCIバスブリッジを介して、PCIバス24に接続する。PCIバス24には、プログラマブル論理回路インターフェース28を介してプログラマブル論理回路29が接続され、ハードディスクインターフェース25を介してハードディスクドレイブ26が接続され、さらに、通信インターフェース27が接続される。通信インターフェース27により、PCはLANやインターネット等のネットワーク31に接続される。LANやインターネット上には回路情報が格納されている記憶装置(サーバー)32が接続する。
【0035】
この実施例においては、実施例1の取得手段5および編集手段11(図1)がPC上で実行されるソフトウェアとして情報処理システム20に実装されている。もちろん編集手段11をネットワーク上に配置されたサーバで構成するようにしてもよい。
【0036】
本発明ではFPGAタイプのプログラマブル論理回路29を用いる。このFPGAタイプのプログラマブル論理回路29の平面構造を図4に、内部構造のブロック図を図5に示す。
【0037】
このプログラマブル論理回路29は、回路情報を格納するためのコンフィギュレーションメモリ29a(図5)と、論理セル29bや配線領域29cからなる回路素子29d(図5)と、入出力端子29eとで構成される。
【0038】
コンフィギュレーションメモリ29aは、EEPROM、SRAMなどの書き換え可能なメモリ素子で構成されている。回路情報がコンフィギュレーションメモリ29aに格納されると、この回路情報に従って、論理セル29b内の回路構成や、論理セル29bと入出力端子29eを相互に接続する配線領域29cの接続状態が再構成される。コンフィギュレーションメモリ29aの一部分を書き換えることにより、プログラマブル論理回路29が動作中であっても、回路を部分的に再構成することができる。
【0039】
プログラマブル論理回路29に再構成された回路素子29dに、入出力端子29cを介して、処理すべきデータが入力され、また、その結果が出力される。
【0040】
図6は本発明における編集手段11の処理(PC上で実行される)を示すフローチャートである。本実施例では、プログラマブル論理回路29上に構成する回路の回路情報が、処理機能回路ブロックと、処理機能回路ブロック間を接続する配線情報とに分離している。処理機能回路ブロックの情報及び配線情報には、それぞれ構成に要するデータサイズが記載されている。処理機能回路ブロック内の配線は、処理機能回路ブロックの情報として含む。
【0041】
図6において、まず、回路再構成シーケンスに基づき、再構成間の回路差分情報を抽出する(S1)。抽出した情報は処理機能回路ブロックの再構成と配線の再構成にわけ、それぞれに頻度と単位再構成あたりの必要データサイズを乗じて、それぞれ総再構成データ量を算出する(S2、S3)。
【0042】
次に、処理機能回路ブロックの再構成時間(データ量×単位データあたりの構成時間)と配線の再構成時間を比較し、配線の再構成時間が長い場合には、配線固定回路をスケルトン回路として選択し、再構成される処理機能回路ブロックの配置を固定して配線されたスケルトン回路の情報を生成する。再構成情報は切り替わる処理機能回路ブロックのみを抽出して生成する(S4、S7、S8)。
【0043】
処理機能回路ブロックの再構成時間の方が長い場合、必要とされる複数の処理機能回路ブロックを固定にし、配線の変更だけで再構成するスケルトン回路を選択する(S4、S5)。この際は、複数の処理機能回路ブロックが配置され、再構成シーケンスの最初に必要となる処理回路を実現する配線のみを接続した回路をスケルトン回路として生成する。再構成情報は配線の差分のみを抽出して生成する(S6)。
【0044】
[適用例]
本発明の適用例について示す。
【0045】
画像処理等で多用される画像フィルタのうち、画像の輪郭抽出で用いられるラプラシアンフィルタ処理を本発明に適用した例について説明する。
【0046】
図7は、ラプラシアンフィルタマスクデータである。このフィルタ処理を施すことにより、画像の輪郭抽出を行うことができる。
【0047】
まず、元の画像データの演算する単位領域(3×3画素)から、p[l][m],p[l−1][m],p[l][m−1],p[l][m+1],p[l+1][m]を回路に入力し、次の演算を行うことで処理を実現する。
【0048】
【数1】
図8は、ラプラシアンフィルタ処理を実現する回路例である。図8(a)はひとつのまとまった回路で実現する時の回路例であるが、この回路を時間的に分割すると、図8(b)のようになる。記憶手段12(図1)には、ラプラシアンフィルタの回路セットとして、回路Aと回路Bがひとまとまりになって、格納されている。なお、図8(a)において、261〜265はレジスタ、271〜274は演算器、275はシフトレジスタである。
【0049】
本発明を用いない場合の再構成動作について説明する。
【0050】
その場合には、回路Aを構成したあと、データp[l−1][m],p[l][m−1],p[l][m+1],p[l+1][m]を入力し、中間データとしてx,yを保持する。次に回路Bを再構成して、保持したx,yおよびp[l][m]を入力するとラプラシアンフィルタの演算処理が施されたデータPが出力される。以降、回路Aの再構成→回路Bの再構成、を繰り返す。
【0051】
本発明では、回路Aと回路Bから、スケルトン回路と差分回路情報を生成して、再構成と処理を行う。
【0052】
本発明にもとづき、回路再構成間の差分回路を抽出すると、図8(b)をもとに説明すると、差分処理機能回路ブロックは、ブロックB→ブロックC、差分配線情報は、ネットn3,n5→ネットn7となる。
【0053】
再構成データ量として、セルの機能切り替えに3バイト、配線のスイッチ切り替えに1バイトを要し、1つのセルで1ビットの半加算器が実現できるようなFPGAの場合、画像データが8ビットとすると、演算器(処理機能回路ブロック)には10ビット演算器が必要となり、演算器の再構成に10×3=30バイト必要となる。一方配線の差分に必要なデータ数は、10×1=10バイトであり、演算器の再構成の方が時間がかかるため、処理機能回路ブロックを固定にして配線のみで再構成するスケルトン回路を生成する。
【0054】
図9に生成されたスケルトン回路と、生成された差分情報によって再構成された回路を示す。再構成データは図中、ネットn9で示す配線だけでよいので、再構成データ量が小さくなり、再構成時間を短縮することができる。
【0055】
図9に示すスケルトン回路をラプラシアンフィルタ処理に先立ち、構成し、差分情報によって部分再構成を繰り返しながら、画像データの入出力を行って、ラプラシアンフィルタ処理を実行することができる。
【0056】
以上説明したように、本発明の実施例によれば、アプリケーションプログラムによる処理に応じてプログラマブル論理回路上の回路を再構成するとき、スケルトン回路として残すべき共通回路部分を選択する際に、回路情報を処理機能回路ブロック情報と、処理機能回路ブロック間を接続する配線情報とに分離し、処理機能回路ブロック情報と配線情報とで情報量を比較し、情報量の多い方を共通回路部分としてスケルトン回路に残し、情報量が少ない方を再構成するときの差分回路情報としたので、処理回路の構成やアルゴリズムにかかわらず回路再構成時間が短縮され、情報処理システムの処理性能の大幅な向上が実現できる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、アプリケーションプログラムによる処理に応じてプログラマブル論理回路上の回路を再構成するとき、編集手段を用いて、スケルトン回路情報と差分回路情報とを生成して回路再構成時間を短縮するように最適化を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理的な構成を説明するための実施例1の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】 実施例1の情報処理システムの編集手段の構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明のネットワーク環境での実現例を説明するための実施例2の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明の情報処理装置に用いられるプログラマブル論理回路であるFPGAの平面構成図である。
【図5】 本発明の情報処理システムに用いられるプログラマブル論理回路であるFPGAの断面構成図である。
【図6】 本発明の情報処理システムの回路情報生成を説明するフローチャートである。
【図7】 本発明の適用例であるラプラシアンフィルタの係数を表わす図である。
【図8】 ラプラシアンフィルタ演算を実現する回路図である。
【図9】 ラプラシアンフィルタ演算回路のスケルトン回路と再構成したスケルトン回路を表わす図である。
【図10】 従来例のテキスト検索装置を説明する図である。
【図11】 従来例の演算装置を説明する図である。
【符号の説明】
1 情報処理システム
2 CPU
3 処理手段
4 アプリケーションプログラム
5 取得手段
10 コンピュータシステム
11 編集手段
12 記憶手段
20 情報処理システム
21 CPU
22 チップセット
23 主記憶メモリ23
24 PCIバス
25 ハードディスクインターフェース
26 ハードディスクドライブ
27 通信インターフェース
28 プログラマブル論値回路インターフェース
29 プログラマブル論理回路
30 ホストバス
31 ネットワーク
111 差分抽出手段
112 ブロック/配線分離手段
113 ブロック/配線情報量比較手段
114 スケルトン/差分回路生成手段
Claims (5)
- 処理の一部分が、プログラマブル論理回路で処理され、前記プログラマブル論理回路の部分的な回路の再構成により複数の機能を実現する情報処理装置において、
プログラマブル論理回路を備え、上記プログラマブル論理回路に構成された回路を用いてアプリケーションプログラムの一部分を処理する処理手段と、
個別の処理を実行するための個別の回路を上記プログラマブル論理回路にそれぞれ構成するために用いる、複数組の回路情報を記憶する記憶手段と、
上記記憶手段に記憶された複数組の回路情報から、上記個別の処理に共通に用いられるスケルトン回路を規定するスケルトン回路情報と、上記個別の回路の各々と上記スケルトン回路との差分回路を規定する差分回路情報とを生成する編集手段と、
上記編集手段で生成された回路情報を取得して上記処理手段の上記プログラマブル論理回路に回路を構成する取得手段とを有することを特徴とする情報処理装置。 - 請求項1記載の情報処理装置において、上記編集手段は、上記差分回路情報の情報量が少なくなるように上記スケルトン回路を決定する情報処理装置。
- 請求項1または2記載の情報処理装置において、
上記編集手段は、
回路再構成間の差分回路情報を抽出する手段と、
上記差分回路情報を処理機能回路ブロック部分と配線部分とに分離して、情報量を比較する手段と、
比較した結果に基づき、配線を固定にした初期回路と処理機能回路ブロックを固定にした初期回路とを選択する手段と、
前記選択に基づき、上記スケルトン回路情報と上記差分回路情報とを生成する手段とを有する情報処理装置。 - 請求項1または2記載の記憶手段を構成する情報処理装置と、
請求項1または2記載の編集手段を構成する情報処理装置と、
請求項1または2記載の取得手段および処理手段を構成する情報処理装置とが個別に構成され、
これらの情報処理装置をネットワークを介して接続することを特徴とする複合情報処理装置。 - 処理の一部分が、プログラマブル論理回路で処理され、前記プログラマブル論理回路の部分的な回路の再構成により複数の機能を実現する情報処理装置に供給される回路情報を編集する回路情報編集装置において、
個別の処理を実行するための個別の回路を上記プログラマブル論理回路にそれぞれ構成するために用いる、複数組の回路情報から、回路再構成間の差分回路情報を抽出する手段と、
上記差分回路情報を処理機能回路ブロック部分と配線部分とに分離して、情報量を比較する手段と、
比較した結果に基づき、配線を固定にした初期回路と処理機能回路ブロックを固定にした初期回路とを選択する手段と、
前記選択に基づき、上記個別の処理に共通に用いられるスケルトン回路を規定するスケルトン回路情報と、上記個別の回路の各々と上記スケルトン回路との差分回路を規定する差分回路情報とを、上記選択に基づき、生成する手段とを有することを特徴とする回路情報編集装置。
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