JP3674935B2 - 車両用スリップ防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用スリップ防止装置に係り、特に簡単な構成で適切に駆動輪のスリップ防止制御を果し得る車両用スリップ防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両にあっては、駆動輪にスリップが発生した時に、駆動輪のスリップを防止制御するように、スリップ防止装置が備えられているものがある。
【0003】
このスリップ防止装置は、一般に、駆動輪及び従動輪に回転速度を検出する車輪速度センサを夫々設け、駆動輪と従動輪との回転速度差によってスリップの発生及びスリップの収束を判断し、スリップ防止制御を行っている。
【0004】
このようなスリップ防止装置としては、例えば、特開平3−229968号公報、特開平4−59454号公報、特開平7−127491号公報に開示されている。特開平3−229968号公報に記載のものは、駆動輪の回転速度と従動輪の回転速度とに基づいてタイヤ路面間のスリップ率を演算し、このスリップ率が設定値よりも大きい時に、スロットルバルブによってエンジンへの燃料供給量を少なくして駆動力を減少させるとともにアクセル操作量に対する目標エンジン出力特性を変化させてトラクションコントロールを行うものである。特開平4−59454号公報に記載のものは、触媒温度が所定温度よりも高い時に、スリップ防止制御の実行を抑制することにより、未燃ガスの排出を抑制するものである。特開平7−127491号公報に記載のものは、駆動輪のスリップの発生を車両の走行状態で推定して駆動輪のスリップの発生を抑制し、走行状態を安定させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来、スリップ防止装置にあっては、駆動輪のスリップの発生及びスリップの収束の判定のために、車両速度を従動輪の車輪速度センサによって検出する必要があった。
【0006】
このため、部品点数が増加して構成が複雑になり、また、全輪駆動車の場合は、車速と常に等価となる従動輪を持っていないので、全車輪が共にスリップ状態になった場合に、スリップ防止制御を適切に行うことができないという不都合があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述の不都合を除去するために、駆動輪がスリップ状態で前記駆動輪のスリップを防止制御する車両用スリップ防止装置において、エンジン回転数とエンジン回転数前回値とからエンジン回転数差分値を計算し、このエンジン回転数差分値に基づいてスリップの発生を判定し、このスリップの発生の判定時に、前記エンジン回転数前回値を基準車両速度として設定し、サンプリング毎に予め設定された車両速度増加量を、前記基準車両速度に加えることにより算出される車両速度増加量推定値と、サンプリング時のエンジン回転数と前記基準車両速度との差から算出される速度増加量とを比較し、前記車両速度増加量推定値が前記速度増加量よりも大きいときにはスリップ収束したと判定する判定部が備えられた制御手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明は、エンジン回転数とエンジン回転数前回値とからエンジン回転数差分値を計算し、このエンジン回転数差分値に基づいてスリップの発生を判定し、スリップの発生の判定時に、エンジン回転数前回値を基準車両速度として設定し、サンプリング毎に予め設定された車両速度増加量を、基準車両速度に加えることにより算出される車両速度増加量推定値と、サンプリング時のエンジン回転数と基準車両速度との差から算出される速度増加量とを比較し、車両速度増加量推定値が速度増加量よりも大きいときにはスリップが収束したと判定することから、スリップの発生やスリップの収束を、エンジン回転数の変化量によって判定させ、車輪速度センサを不要とし、部品点数を低減して構成を簡単にし、また、全輪駆動車でもスリップ防止制御を適切に行うことができる。
【0009】
【実施例】
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的に説明する。図1〜9は、この発明の第1実施例を示すものである。図7において、2は車両、4はエンジン、6は変速機、8は前車輪、10は後車輪である。
【0010】
また、図8に示す如く、エンジン4には、点火時期制御機構12と燃料噴射制御機構14とが連絡している。
【0011】
この点火時期制御機構12と燃料噴射制御機構14とは、制御手段16に備わっている。この制御手段16には、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ18と、変速機6のギヤ位置を検出するギヤポジションセンサ20と他のセンサ類とが連絡している。
【0012】
制御手段16においては、各種センサから各種信号を入力し、点火時期制御機構12と燃料噴射制御機構14とを作動してエンジン4の運転状態を制御する。また、制御手段16は、エンジン回転数とエンジン回転数前回値とからエンジン回転数差分値を計算し、このエンジン回転数差分値に基づいてスリップの発生及びスリップの収束を判定する判定部22を備えている。
【0013】
制御手段16は、スリップの発生の判定時に、エンジン回転数前回値を基準車両速度として設定し、サンプリング毎に予め設定された車両速度増加量を、基準車両速度に加えることにより算出される車両速度増加量推定値(スリップ時車両速度増加量推定値)と、サンプリング時のエンジン回転数と基準車両速度との差から算出される速度増加量とを比較し、車両速度増加量推定値が速度増加量よりも大きいときにはスリップ収束したと判定するとともに、スリップが継続中にはスリップ率を算出して定義し、更に、このスリップ率によってトルク低減量を決定し、スリップ量をトルク低減量にフィードバックするものである。
【0014】
次に、この第1実施例の作用を、図1、2のフローチャートに基づいて説明する。
【0015】
図1のスリップ発生判定ルーチンにおいて、制御手段16のプログラムがスタートすると、スリップフラグが、スリップ発生中の「1」又はスリップ無しの「0」かを判断する(ステップ102)。
【0016】
このステップ102において、スリップ無しで、スリップフラグが「0」の場合には、エンジン回転数(NE)からエンジン回転数前回値(NE前回値)を引き算したエンジン回転数差分値(DNE)を計算する(ステップ104)(図3参照)。
【0017】
また、スリップ判定値(DNEL)を、図4のスリップ判定値(DNEL)マップから検索して設定する(ステップ106)。
【0018】
そして、エンジン回転数差分値(DNE)とスリップ判定値(DNEL)とを比較し、スリップが発生したか否かを判断する(ステップ108)。
【0019】
このスリップの発生があったか否かは、例えば、図3において、例えば、t4 時点でのエンジン回転数差分値(DNE4)がこの時のスリップ判定値(DNEL)よりも小さいので、スリップが発生していないと判断され、次のt5 時点でのエンジン回転数差分値(DNE5)では、この時のスリップ判定値(DNEL)よりも大きいので、スリップが発生したと判断されるものである。
【0020】
ステップ108において、DNE>DNELで、スリップが発生し、YESの場合には、スリップ時車両速度増加量推定値(VS)をクリア、つまり、VS=0とし(ステップ110)、そして、基準車両速度(VSB)をセット、つまり、VSB=NE前回値とし(ステップ112)、次いで、スリップフラグをセット、つまり、フラグ=1とする(ステップ114)。
【0021】
一方、前記ステップ108において、DNE<DNELで、スリップが無く、NOの場合には、プログラムをリターンさせる(ステップ116)。
【0022】
前記ステップ102において、スリップ発生中でスリップフラグが「1」の場合、及び、前記ステップ114において、フラグ=1とした後には、図2のスリップ収束判定ルーチンに移行して、スリップの収束の判定を行う。
【0023】
この図2のスリップ収束判定ルーチンにおいては、1サンプリング当りの車両速度増加量(DV)を、図5のDVテーブルから検索し、設定する(ステップ202)。このサンプリング当りの車両速度増加量(DV)は、ギヤポジションによって決定される。
【0024】
また、スリップ時車両速度増加量推定値(VS)を、VS=VS前回値+DVによって計算する(ステップ204)。
【0025】
更に、基準車両速度(VSB)からの速度増加量(JV)を、JV=NE−VSBによって計算する(ステップ206)。
【0026】
そして、基準車両速度(VSB)からの速度増加量(JV)とスリップ時車両速度増加量推定値(VS)とを比較して、スリップの収束の判定を行う(ステップ208)。
【0027】
ステップ208において、JV≧VSで、スリップ継続中のYESの場合には、スリップ率(SR)を、SR=JV÷VSで計算し、定義する(ステップ210)。
【0028】
このスリップ率(SR)を算出するにあっては、例えば、図9において、スリップの発生を判定したt5 時点で、エンジン回転数前回値(NE4)を基準車両速度(VSB)とし、この基準車両速度(VSB)からの速度増加量(JV)を算出、つまり、t5 時点で、JV5 =NE5 −VSBとする。そして、1サンプリング当りの車両速度増加量(DV)を、図5のDVテーブルから検索して設定し、スリップ時の基準車両速度(VSB)からの車両速度増加量推定値(VS)を算出、つまり、t5 時点で、VS5 =DV、(t6 時点で、VS6 =VS5 +DV)とする。このJV5 、VS5 からスリップ率(SR)を算出、つまり、t5 時点で、SR5 =JV5 ÷VS5 とし、そして、次のサンプリング(t6 )時は、上述の基準車両速度(VSB)からの速度増加量(JV)の算出から再度行う。つまり、スリップ率(SRn)=JVn÷VSnで算出される(n=5,6,7,8)。
【0029】
即ち、スリップ率(SR)の算出の過程で求めた基準車両速度(VSB)からの速度増加量(JV)と基準車両速度(VSB)からの車両速度増加量推定値(VS)が、VS≧JVとなった場合に、スリップが収束したと判断する。図9のサンプリングのt9 時点で、NE9 −VSB=JV9 、VS8 +DV=VS9 が計算され、VS9 ≧JV9 となるので、この時点(t9 )で、スリップ収束と判断してトルク低減制御を終了する。
【0030】
そして、スリップの継続中にあっては、トルクの低減量(例えば点火リタード量)を、図6の点火リタード量マップから検索し、つまり、上述のスリップ率(SR)とギヤポジションとによって、点火リタード量を検索し、点火時期制御機構12においてこの点火リタード量によってトルクを低減する(ステップ212)。
【0031】
このステップ212の処理後は、プログラムをリターンさせる(ステップ214)。
【0032】
一方、前記ステップ208において、JV≦VSで、スリップが収束してNOの場合には、スリップフラグをクリア、つまり、フラグ=0とし(ステップ216)、プログラムをリターンする(ステップ218)。
【0033】
この結果、スリップの発生の判定時に、エンジン回転数前回値(NE前回値)を基準車両速度(VSB)として設定し、サンプリング毎に予め設定された車両速度増加量(DV)を、基準車両速度(VSB)に加えることにより算出される車両速度増加量推定値(スリップ時車両速度増加量推定値)(VS)と、サンプリング時のエンジン回転数(NE)と基準車両速度(VSB)との差から算出される速度増加量(JV)とを比較し、車両速度増加量推定値(VS)が速度増加量(JV)よりも大きいときには、スリップが収束したと判断することから、スリップの発生やスリップの収束を、エンジン回転数の変化量によって判定させ、従来の車輪速度センサを不要とし、部品点数を低減し、構成を簡単にし、廉価とすることができ、また、従動輪を有しない車両(全輪駆動車)でもスリップ防止制御を適切に行うことができ、更に、車輪速度センサを備えた車両でもスリップ防止制御においてセンサフェール時のバックアップとして利用することが可能となる。
【0034】
また、スリップ率(SR)を定義し及びスリップ率(SR)による点火リタード量を決定する方法は、スリップ量(SD)がトルクの低減量にフィードバックされるので、スリップ防止制御を良好に行わせることができる。
【0035】
図10〜17は、この発明の第2実施例を示すものである。
【0036】
この第2実施例において、制御手段16は、スリップ発生の判定を第1実施例の場合と同様に行うが、スリップ収束の判定を第1実施例の場合とは異なるように行う。
【0037】
次に、この第2実施例の作用を、図10、11のフローチャートに基づいて説明する。
【0038】
図10のスリップ発生判定ルーチンにおいて、制御手段16のプログラムがスタートすると、スリップフラグが、スリップ発生中の「1」又はスリップ無しの「0」かを判断する(ステップ302)。
【0039】
このステップ302において、スリップ無しで、スリップフラグが「0」の場合には、エンジン回転数(NE)からエンジン回転数前回値(NE前回値)を引き算したエンジン回転数差分値(DNE)を計算する(ステップ304)(図12参照)。
【0040】
また、スリップ判定値(DNEL)を、図13のスリップ判定値(DNEL)マップから検索して設定する(ステップ306)。
【0041】
そして、エンジン回転数差分値(DNE)とスリップ判定値(DNEL)とを比較し、スリップが発生したか否かを判断する(ステップ308)。
【0042】
このスリップの発生があったか否かは、例えば、図12において、t4 時点でのエンジン回転数差分値(DNE4)が、この時のスリップ判定値(DNEL)よりも小さいので、スリップが発生していないと判断され、次のt5 時点でのエンジン回転数差分値(DNE5)ではこの時のスリップ判定値(DNEL)よりも大きいので、スリップが発生したと判断されるものである。
【0043】
ステップ308において、DNE>DNELで、スリップが発生し、YESの場合には、スリップ時車両速度増加量推定値(VS)をクリア、つまり、VS=0とし(ステップ310)、そして、基準車両速度(VSB)をセット、つまり、VSB=NE前回値とし(ステップ312)、次いで、スリップフラグをセット、つまり、フラグ=1とする(ステップ314)。
【0044】
一方、前記ステップ308において、DNE<DNELで、スリップが無く、NOの場合には、プログラムをリターンさせる(ステップ316)。
【0045】
前記ステップ302において、スリップ発生中でスリップフラグが「1」の場合、及び、前記ステップ314において、フラグ=1とした後には、図11のスリップ収束判定ルーチンに移行して、スリップの収束の判定を行う。
【0046】
この図11のスリップ収束判定ルーチンにおいては、基準車両速度(VSB)からの速度増加量(JV)を、JV=NE−VSBで計算する(ステップ402)。
【0047】
そして、基準車両速度(VSB)からの速度増加量(JV)とスリップ時車両速度増加量推定値(VS前回値)とを比較し、スリップの収束の判断を行う(ステップ404)。
【0048】
このステップ404において、JV>VS前回値で、スリップ継続中のYESの場合には、スリップ量(SD)を、SD=JV−VS前回値で計算する(ステップ406)。
【0049】
そいて、スリップ時動力伝達率(DR)を、図15のDRマップから検索し、設定する(ステップ408)。
【0050】
そして、1サンプリング当りの車両速度増加量(DVS)を、DVS=SD×DRで計算する(ステップ410)。
【0051】
次いで、スリップ時車両速度増加量推定値(VS)を、VS=VS前回値+DVSで計算する(ステップ412)。
【0052】
次いで、スリップ率(SR)を、SR=JV÷VSで計算する(ステップ414)。
【0053】
そして、このスリップ率(SR)とギヤポジションとにより、図16の点火リタード量マップから点火リタード量を決定し(ステップ416)、点火時期制御機構12によってトルクを低減し、プログラムをリターンする(ステップ418)。
【0054】
一方、前記ステップ404において、JV<VS前回値で、スリップ収束のNOの場合には、スリップフラグをクリア、つまり、フラグ=0とし(ステップ420)、プログラムをリターンさせる(ステップ412)。
【0055】
即ち、この図11のスリップ収束判定ルーチンにあっては、スリップ継続中と判定した場合、図14によってスリップ時車両速度の推定を行う。この図14において、例えば、t5 時点にスリップ発生と判定した時点のNE前回値(NE4)を、基準車両速度(VSB)とする。そして、基準車両速度(VSB)からの速度増加量(JV)を、t5 時点で、JV5 =NE5 −VSBで計算する。次いで、スリップ量(SD)を計算、つまり、速度増加量(JV)と車両速度増加量推定値(VS)前回値との差を、SD5 =JV5 −0(t5 時点、VS4 =0)、(SD6 =JV6 −VS5 (t6 時点))で計算する。次いで、スリップ時動力伝達率(DR)を図15のDRマップから検索して設定し、また、1サンプリング当りの車両速度増加量(DVS)を、DVS5 =SD5 ×DR5 (t5 時点)で計算する。次に、スリップ時車両速度増加量推定値(VS)を、VS5 =0+DVS5 (t5 時点、VS4 =0)、(VS6 =VS5 +DVS6 (t6 時点))で計算し、次のサンプリング(t6 )時点は、上述の速度増加量(JV)を算出することから再度行う。
【0056】
また、スリップ率(SR)の算出及びトルク低減制御にあっては、図17に示す如く、スリップ継続中と判定した場合には、最新のスリップ時車両速度増加量推定値(VS)を算出し(ステップ412)、VSn、JVnにより、スリップ率(SRn)を、SRn=JVn÷VSnで計算し(ステップ414)、このスリップ率(SRn)とギヤポジションとによる図16の点火リタード量マップから、点火リタード量を決定し、トルクを低減する。
【0057】
一方、スリップ収束の判定にあっては、速度増加量(JV)を算出した後、そのJVn(最新値)とVSn-1(前回値)とを比較し、VSn-1≧JVnとなった場合に、スリップが収束したと判定し、図17のサンプリングt10時点に、JV10≦VS9 となるので、スリップ収束と判断し、トルク低減制御を終了する。
【0058】
これにより、上述の第1実施例と同じ効果を得るとともに、図14のように、スリップ時車両速度の推定をしていることから、スリップの発生及びスリップの収束をより細かく判定することができ、トルク低減制御を適切に行わせることができる。
【0059】
なお、上述の第1、第2実施例にあっては、エンジン4のトルク低減制御として、点火リタード量としたが、点火間引きや燃料噴射カット等の他の手段で行うことも可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上詳細な説明から明らかなようにこの発明によれば、エンジン回転数とエンジン回転数前回値とからエンジン回転数差分値を計算し、このエンジン回転数差分値に基づいてスリップの発生を判定し、スリップの発生の判定時に、エンジン回転数前回値を基準車両速度として設定し、サンプリング毎に予め設定された車両速度増加量を、基準車両速度に加えることにより算出される車両速度増加量推定値と、サンプリング時のエンジン回転数と基準車両速度との差から算出される速度増加量とを比較し、車両速度増加量推定値が速度増加量よりも大きいときにはスリップ収束したと判定する判定部が備えられた制御手段を設けたことにより、スリップの発生やスリップの収束を、エンジン回転数の変化量によって判定させ、車輪速度センサを不要とし、部品点数を低減して構成を簡単にし、また、全輪駆動車でもスリップ防止制御を適切に果し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例におけるスリップ発生判定ルーチンのフローチャートである。
【図2】第1実施例におけるスリップ収束判定ルーチンのフローチャートである。
【図3】スリップ発生判断のタイムチャートである。
【図4】スリップ判定値マップの図である。
【図5】DVテーブルの図である。
【図6】点火リタード量マップの図である。
【図7】車両の概略図である。
【図8】スリップ防止装置のブロック図である。
【図9】第1実施例におけるタイムチャートである。
【図10】第2実施例におけるスリップ発生判定ルーチンのフローチャートである。
【図11】第2実施例におけるスリップ収束判定ルーチンのフローチャートである。
【図12】スリップ発生判断のタイムチャートである。
【図13】スリップ判定値マップの図である。
【図14】スリップ時車両速度の推定のタイムチャートである。
【図15】DVテーブルの図である。
【図16】点火リタード量マップの図である。
【図17】第2実施例におけるタイムチャートである。
【符号の説明】
2 車両
4 エンジン
12 点火時期制御機構
16 制御手段
18 エンジン回転数センサ
20 ギヤポジションセンサ
22 判定部

Claims (1)

  1. 駆動輪がスリップ状態で前記駆動輪のスリップを防止制御する車両用スリップ防止装置において、エンジン回転数とエンジン回転数前回値とからエンジン回転数差分値を計算し、このエンジン回転数差分値に基づいてスリップの発生を判定し、このスリップの発生の判定時に、前記エンジン回転数前回値を基準車両速度として設定し、サンプリング毎に予め設定された車両速度増加量を、前記基準車両速度に加えることにより算出される車両速度増加量推定値と、サンプリング時のエンジン回転数と前記基準車両速度との差から算出される速度増加量とを比較し、前記車両速度増加量推定値が前記速度増加量よりも大きいときにはスリップ収束したと判定する判定部が備えられた制御手段を設けたことを特徴とする車両用スリップ防止装置。
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