JP3674597B2 - 給湯装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般家庭で使用する飲用、調理用の高温のお湯を供給する給湯装置の電源コントロール機能に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の給湯装置の電源コントロール機能は、電源OFF操作時、容器内の液体が湯沸し工程・保温工程のいずれにかかわらずOFF操作直後に電源OFFを実行するのが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の構成では、容器内の液体の温度が低い湯沸し工程でもOFF操作直後に電源がOFFしてしまうため、水温が所定の高温域まで一度も達しないまま常温に戻ることになる。このため、長期電源OFF時などでは雑菌の繁殖の可能性が高くなる傾向にあった。
【0004】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、長期電源OFF時などでも雑菌の繁殖の可能性が少なくなる給湯装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の給湯装置は、表示操作部の電源スイッチ部の操作により電源をOFFする時、容器内の液体の温度低い湯沸し工程中の場合は、容器内の液体を熱湯殺菌効果のある所定の温度まで一旦湯沸かしした後、制御装置により電源OFFを実行して液体の湯温を常温に低下させる機能を有するものである。
【0006】
これにより、容器内の液体温度を所定の高温の温度まで一旦上昇させることによる熱湯殺菌効果があり、その後の電源OFFによる常温への温度低下での長期放置状態においても雑菌繁殖を起こりにくくできるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、湯沸し・保温可能な加熱装置を装着した貯湯用の容器と、前記加熱装置を制御する制御装置と、電源スイッチ機能を有する表示操作部とを有し、前記制御装置は電源コントロール機能を有し、前記表示操作部の電源スイッチ部の操作により電源をOFFする時、前記容器内の液体の温度低い湯沸し工程中の場合は、前記容器内の液体を熱湯殺菌効果のある所定の温度まで一旦湯沸かしした後、前記制御装置により電源OFFを実行して前記液体の湯温を常温に低下させる給湯装置とすることにより、容器内の液体温度を所定の高温の温度まで一旦上昇させることで殺菌効果があり、電源OFFによる常温への湯温低下後の長期放置状態においても雑菌繁殖を起こりにくくできる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、湯沸し・保温可能な加熱装置を装着した貯湯用の容器と、前記加熱装置を制御する制御装置と、シンクに臨む水栓部に配した電源スイッチ機能を有する表示操作部とを有し、前記制御装置は電源コントロール機能を有し、前記表示操作部の電源スイッチ部の操作により電源をOFFする時、前記容器内の液体の温度低い湯沸し中の場合は、前記容器内の液体を熱湯殺菌効果のある所定の温度まで一旦湯沸かしした後、前記制御装置により電源OFFを実行して前記液体の湯温を常温に低下させる給湯装置とすることにより、容器内の液体温度を所定の高温の温度まで一旦上昇させることで殺菌効果があり、電源OFFによる常温への湯温低下後の長期放置状態においても雑菌繁殖を起こりにくくできる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、表示操作部の電源スイッチ部の操作により電源をOFFする時、容器内の液体が湯沸し中の場合は、容器内の液体を一旦沸騰させた後、制御装置により電源OFFを実行する請求項1または2に記載の給湯装置とすることにより、容器内の液体温度を一旦さらに温度の高い沸騰まで上昇させることでより殺菌効果があり、電源OFFによる常温への湯温低下後の長期放置状態においてもさらに雑菌繁殖を起こりにくくできる。
【0010】
【実施例】
以下に本発明の実施例について、図1〜4を参照しながら説明する。
【0011】
(実施例1)
図1、図2は本発明の実施例1における給湯装置を示したものである。
【0012】
図1において、1は一般の水道管、2は給湯装置の本体、3は水道管1から分岐し本体2に給水する給水経路、4は給水経路3の途中に配し水路の開閉が可能な開閉装置、5は断熱材、6は断熱材5で断熱された貯湯用の容器、7は容器6内の液体を所定温度まで加熱及び一定温度で保温する加熱装置、8は容器6内の液体を外部に出湯する出湯経路、9は出湯経路8の途中に配した出湯装置、10は容器1内の水温を検知する水温センサー、11は電源スイッチ機能を有する操作表示部、12は制御装置で、水温センサー10の温度情報により容器1内の温度コントロール、または操作表示部11の電源スイッチ機能からの信号による電源のコントロール、さらに開閉装置4の開閉をコントロールする等の機能を有する。13は容器6内と外気を結ぶ開放経路、14は給水された水道水を一旦溜める給水受皿、15は給水受皿14に一旦溜めた液体をゆっくり容器1内に滴下給水する滴下パイプから構成されている。そして、この給湯装置は、図1ではシンクキャビネットの上部に設置されている例を示しており、給湯装置を介さずに直接シンクに給水することもできるようになっている。
【0013】
以上の様に構成された給湯装置について、以下にその動作、作用を説明する。
【0014】
まず、水道水が開閉装置4の開閉により約100〜200ml程度の少量ずつ給水される。この時、給水された水は一旦給水受皿14に受けられ滴下パイプ15をゆっくり通過して容器6の底部近傍に静かに給水される。一定量給水されると加熱装置7により加熱を開始し水温センサー10により所定温度まで加熱し湯沸しする。この繰返しにより水位検知手段(図示せず)により所定の湯量まで湯沸しを継続し湯沸し完了後、保温に移行し湯温をキープする。
【0015】
容器6内の湯の出湯は、出湯装置9により出湯経路8の外部開放口8aより任意に出湯可能となる。出湯後、容器6内の湯量が減ると制御装置12が自動的に開閉装置4を開閉し前述の小水量湯沸かし(一回の給水が約100〜200ml程度の給水・湯沸かし)を所定の水量まで繰り返し行い常に所定の水量を維持している。飲用や調理にこの湯をふんだんに使い、効率よく飲用や調理を行うことができる。
【0016】
また、図2により、制御装置12の電源コントロール機能について以下に説明する。
【0017】
例えば、図2(A)のグラフは通常使用時の容器6内の温度変化を示すもので、湯沸し工程により水温が所定の温度に達するまで加熱装置7により湯沸し後、保温する。出湯操作により湯を使った場合は、自動給水・湯沸しを繰返し所定量まで継続し湯沸し完了後保温する。
【0018】
ちょっとしたお出かけ時や長期使用しない場合などに電源をOFFする場合、操作表示部11の電源スイッチ部を操作し、電源をOFFするが、この時、図2(B)に示す通り湯沸し工程途中で電源OFF操作が行われた場合、電源OFF操作にかかわらず、必ず、一旦所定の温度まで湯沸しを継続した後(熱湯殺菌効果のある温度)、電源OFFを実行する。これにより、水温が必ず高温域まで一度達しているため、熱湯殺菌効果があり、長期未使用時でも雑菌繁殖がしにくくできるものである。
【0019】
(実施例2)
図3は本発明の実施例2における給湯装置を示したものである。
【0020】
図において、1〜15は実施例1と同じであるので、相違点のみを説明する。
【0021】
基本構成として、16は水栓部、17はシンクキャビネット、本体2と水栓16とは別構成としている。本体2はシンクキャビネット17内に設置されており、水栓16はシンクキャビネット17の上部のシンクに臨むように設置されている。出湯経路8の外部開放口8aと開放経路13の開放口は水栓16側に配置して構成している。また、水栓部16に配して電源スイッチ機能を有する操作表示部11を設けている。
【0022】
以上のように構成された給湯装置について、以下にその動作、作用を説明する。
【0023】
基本動作・作用は実施例1と同じである。飲用や調理にこの湯をふんだんに使い、効率よく飲用や調理を行うことができる。また、制御装置12の電源コントロール機能についても実施例1と同様である。さらに、実施例1と同様、給湯装置を介さずに直接シンクに給水することもできるようになっている。
【0024】
また、ちょっとしたお出かけ時や長期使用しない場合などに電源OFFする場合、操作表示部11の電源スイッチ部を操作し、電源OFF操作するが、この時、図2(B)に示す通り湯沸し工程途中で電源OFF操作が行われた場合、必ず、一旦所定の温度まで湯沸しを継続した後、電源をOFFする。これにより、水温が必ず高温域まで一度達しているため熱湯殺菌効果があり、長期未使用時でも雑菌繁殖がしにくくできるものである。
【0025】
(実施例3)
図4は本発明の実施例3における給湯装置の容器内の水温変化を示したものである。この実施例における基本構成・作用及び動作は以下を除き、実施例1及び2と同様である。
【0026】
図4により制御装置12の電源コントロール機能について以下に説明する。
【0027】
例えば、図4(A)のグラフは通常使用時の容器6内の温度変化を示すもので、湯沸し工程により水温が沸騰に達するまで加熱装置7により湯沸し後、保温する。出湯操作により湯を使った場合は、自動給水・湯沸しを繰返し、再び沸騰まで湯沸しを継続し沸騰完了後保温する。
【0028】
また、ちょっとしたお出かけ時や長期使用しない場合などに電源OFFする場合、操作表示部11の電源スイッチ部を操作し、電源OFFするが、この時、図4(B)に示す通り、湯沸し工程途中で電源OFF操作が行われた場合、必ず、一旦沸騰まで湯沸しを継続した後、電源OFFを実行する。これにより、水温が必ずさらに高温の沸騰まで一度達するため、熱湯殺菌効果がさらに上がり、その後の長期未使用時でも雑菌繁殖がさらに起こりにくくできるものである。
【0029】
【発明の効果】
以上のように本発明の給湯装置によれば、表示操作部の電源スイッチ部の操作により電源をOFFする時、容器内の液体の温度低い湯沸し工程中の場合は、容器内の液体を熱湯殺菌効果のある所定の温度まで一旦湯沸かしした後、制御装置により電源OFFを実行して前記液体の湯温を常温に低下させる機能を有するので、一旦湯温を上昇させることによる熱湯殺菌効果が発揮され、その後の電源OFFによる常温への温度低下放置状態においても雑菌繁殖が起こりにくいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における給湯装置の概要構成図
【図2】 (A)同給湯装置の通常使用時における容器内水温の推移を示す図
(B)同給湯装置の電源OFF操作時における容器内水温の推移を示す図
【図3】 本発明の実施例2における給湯装置の概要構成図
【図4】 (A)本発明の実施例3の給湯装置における通常使用時の容器内水温の推移を示す図
(B)同給湯装置の電源OFF操作時における容器内水温の推移を示す図
【符号の説明】
2 本体
3 給水経路
4 開閉装置
6 容器
7 加熱装置
8 出湯経路
9 出湯装置
11 操作表示部
12 制御装置

Claims (3)

  1. 湯沸し・保温可能な加熱装置を装着した貯湯用の容器と、前記加熱装置を制御する制御装置と、電源スイッチ機能を有する表示操作部とを有し、前記制御装置は電源コントロール機能を有し、前記表示操作部の電源スイッチ部の操作により電源をOFFする時、前記容器内の液体の温度低い湯沸し工程中の場合は、前記容器内の液体を熱湯殺菌効果のある所定の温度まで一旦湯沸かしした後、前記制御装置により電源OFFを実行して前記液体の湯温を常温に低下させる給湯装置。
  2. 湯沸し・保温可能な加熱装置を装着した貯湯用の容器と、前記加熱装置を制御する制御装置と、シンクに臨む水栓部に配した電源スイッチ機能を有する表示操作部とを有し、前記制御装置は電源コントロール機能を有し、前記表示操作部の電源スイッチ部の操作により電源をOFFする時、前記容器内の液体の温度低い湯沸し中の場合は、前記容器内の液体を熱湯殺菌効果のある所定の温度まで一旦湯沸かしした後、前記制御装置により電源OFFを実行して前記液体の湯温を常温に低下させる給湯装置。
  3. 表示操作部の電源スイッチ部の操作により電源をOFFする時、容器内の液体が湯沸し中の場合は、容器内の液体を一旦沸騰させた後、制御装置により電源OFFを実行する請求項1または2に記載の給湯装置。
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