JP3673685B2 - 光ディスク記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクへの信号記録時にモータ回転制御信号から抽出した偏芯成分に応じてシステムクロックを位相変調し、ジッタを抑制するようにした光ディスク記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3に例示する従来の光ディスク記録装置1は、例えば基板上に螺旋状の案内溝(グルーブ)が形成された有機色素媒体からなる光ディスク2、いわゆるCD−R(CD-Recordable)に情報信号を記録するものであり、基板上に形成された有限色素による記録層にレーザ光を照射し、照射熱により色素を融解させた箇所に穴状の信号ピットを形成するものである。信号記録しようとする光ディスク2は、スピンドルモータ3に直結のターンテーブル上にチャッキング機構(図示せず)により固定保持されており、ここでは等線速度で回転させて信号記録(CLV記録)が行われる。光学ヘッド4内の対物レンズ4aを介して光ディスク2の信号記録面に照射されたレーザ光は、信号記録面で反射されて再び光学ヘッド4内に戻り、光検出器(図示せず)上に結像する。光検出器の検出出力は、一部がサーボエラー信号演算回路5に供給され、一部がRF回路6を介して再生系信号処理回路7に供給される。
【0003】
サーボエラー信号演算回路5は、信号記録時或いは信号再生時に光学ヘッド4の対物レンズ4aと光ディスク2との間の距離を一定に保つのに必要な両極性誤差信号としてフォーカスエラー信号を演算生成し、同時にまた光学ヘッド4の対物レンズ4aを介して絞り込まれたレーザ光を光ディスク2のトラック中央に定位させるのに必要な両極性誤差信号としてトラッキングエラー信号等を演算生成する。ここで生成されたフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号はサーボ回路8に供給され、光学ヘッド駆動回路9による光学ヘッド4の姿勢制御に供される。より詳しくは、光学ヘッド4には、フォーカスコイルとフォーカスマグネットからなるフォーカス磁気回路と、トラッキングコイルとトラッキングマグネットからなるトラッキング磁気回路が備わっており、これらの磁気回路をアクチュエータとする姿勢サーボが行われる。すなわち、光学ヘッド駆動回路12は、サーボ回路8が出力するフォーカスサーボ出力を電流又は電圧としてフォーカス磁気回路に供給し、光学ヘッド4の対物レンズ4aを駆動して合焦動作をさせる。一方また、光学ヘッド駆動回路12は、サーボ回路8が出力するトラッキングサーボ出力を電流又は電圧としてトラッキング磁気回路に供給し、光学ヘッド4の対物レンズ4aを駆動し、レーザ光を光ディスク2のトラック中央に定位させるトラッキング制御を行う。
【0004】
RF回路6は、光学ヘッド4内の光検出器から供給されるRF信号を高周波増幅し、マトリクス演算或いは2値化処理を施し、適正レベルのディジタルデータとして再生系信号処理回路7に供給する。再生系信号処理回路7には、ディジタルデータからクロックを抽出するための位相ロックドループが内蔵されており、外付けの水晶振動子7aに接続された電圧制御発振器(図示せず)を含む位相ロックドループによりビット同期をとり、クロックを抽出する。CLV記録方式の場合、トラック半径に反比例した回転速度になるようにスピンドルモータ3を回転制御するため、記録トラックの線速度は光ディスク2上どこでも一定となる。このため、螺旋状トラックの内周側から外周側へ一定長のセクタを構成する場合、一定のシステムクロックに同期させてデータ記録できるだけでなく、記録データを再生することで一定周波数のクロックを再生することができる。また、等線速回転制御を受けるスピンドルモータ3は、目標回転速度と実回転速度との差である速度エラーが上記再生クロックの周波数変動に対応する。このため、再生系信号処理回路7は、再生クロックの周波数変動として速度エラー信号を検出し、これをサーボ回路8へと供給する。モータ回転制御手段であるサーボ回路8は、速度エラー信号に対しゲイン補償ならびに位相補償を施し、これを回転制御信号としてモータ駆動回路10に供給する。モータ駆動回路10は、サーボ回路8から供給される回転制御信号に応じた駆動電圧をスピンドルモータ3に印加し、スピンドルモータ3を等線速回転制御する。
【0005】
なお、光ディスク2に記録する記録信号は、IDEやSCSI或いはIEEE−1394等のインタフェースバス11からインタフェース回路12ならびにデータバッファ用のメモリ13を一旦巡回経由して記録系信号処理回路14に取り込まれ、ここで時間情報などのサブコードを付加され、所定の記録形式に則って変調される。すなわち、2進情報の“1”,“0”からなる入力データビット列は、外付け水晶振動子14aの発振周波数を分周した所定周波数のシステムクロックに従って動作する符号器(図示せず)により、EFM(8−14)変調等の変調処理を受けて記録符号列に変換される。記録符号列に変換された記録信号は、光ディスク2の色素媒体に適したストラテジと呼ぶ時間軸補正及び記録パワー補正を施され、しかる後にレーザ駆動回路15に供給される。レーザ光駆動回路15は、記録系信号処理回路14から供給される記録符号列に基づいて光学ヘッド4内部のレーザ光源を電圧駆動或いは電流駆動し、光ディスク2に情報を記録する。本例の場合、記録系信号処理回路14とレーザ駆動回路15が、システムクロックに同期して符号化した記録データに従ってレーザ光源を駆動する記録手段を構成する。なお、光ディスク記録装置1内の各回路ブロックの一連の動作は、システムコントローラ16により統括的に制御される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、光ディスク2に記録された信号ピットを再生するとき、再生信号の変換点(信号のゼロクロス点)は原信号の変換点と時間軸上で一致するのが理想であるが、実際には信号の変換点位置誤差(進み又は遅れ)が発生し、これが時間軸誤差いわゆるジッタを形成することが知られている。こうしたジッタの発生要因としては、再生スポットが有限の大きさをもつことに起因して生ずる波形干渉や、再生光学系に付随する収差により生ずる再生波形歪み、或いはレーザ雑音や隣接トラックからのクロストークにより検出信号レベルの低下、ディスク回転変動の影響を吸収するための位相ロックドループが吸収し切れない位相誤差等、種々の原因が考えられる。ただし、こうした再生時に問題となるジッタの発生原因は、再生方法にだけ存在するのではなく、信号記録の段階でのディスク偏芯に基づく記録不良等も潜在要因として挙げられている。
【0007】
従来の光ディスク記録装置1は、前述したように、記録系信号処理回路14のシステムクロックが水晶振動子14aの発振周波数に基づいて一定周波数に固定されている。このため、光ディスク2を一定の線速度で回転駆動し、対物レンズ4aからレーザ光を照射して信号記録領域に情報信号を記録したときに、光ディスク2自体のトラックの偏芯、或いはディスクチャッキング機構のセンタリング誤差すなわちチャッキング誤差に基づく偏芯、さらにはスピンドルモータ3の軸振れに起因する偏芯等が重なったときに、スピンドルモータ3の要求トルクを満たせないことがあり、情報信号が回転周期で変調されて記録されてしまう結果、ジッタを悪化させるといった課題を抱えるものであった。
【0008】
また、光ディスク2の回転速度を標準速の2倍或いは4倍さらには8倍と上げて記録速度を高くした場合、前述した各種偏芯に基づく回転振れのベクトル総和が増大するため、スピンドルモータ3に対する要求トルクも増大する。この要求トルクは、後述するごとく、記録速度の二乗に比例して増加することが判っており、高倍速再生を望むほどジッタ対策が重要であるとの経験則を裏付けるものであった。
【0009】
ここで、ディスク偏芯量をArdd、チャッキング誤差をAchack、k倍速時の軸振れをAshaft、偏芯量の総和をA(=Ardd+Achack+Ashaft)、線速度をVscan、ディスクイナーシャをIdisk、モータイナーシャをImotor、イナーシャの総和をI(=Idisk+Imotor)、光ディスク2の半径をr、最内周位置半径をroとすると、k倍速時のディスク最内周における最大偏芯量での回転数Nmax(ωmax),Nmin(ωmin)は、以下のように表される。
ωmax=kVscan/r=kVscan/(ro−A)
ωmin=kVscan/r=kVscan/(ro+A)
Nmax=30kVscan/π(ro−A)
Nmin=30kVscan/π(ro+A)
スピンドルモータ3が1回転に要する時間すなわち回転周期trevは、
trev=2πro/kVscan
である。偏芯によりモータ回転数が最大から最小までに変化する時間は、スピンドルモータ3の回転周期の1/2であるから、変化に要する時間Δtは次のようになる。
Δt=πro/kVscan
モータ回転数の変動が最大から最小へ変化する場合の変動量、いわゆる角加速度dω/dtは、
Figure 0003673685
となる。従って、この変動に対して必要なトルクToは以下のように表せる。
To=Idω/dt
=I(kVscan)2 [{1/(ro−A)}−{1/(ro+A)}]/πro
なお、上記トルクは角速度の最大値から最小値への変化量に対しての必要トルクを三角波で近似計算した平均トルクであり、最大要求トルクは同一周期同一振幅の三角波と正弦波のゼロクロス傾斜の比がπ/2であることから、最大要求トルクTmaxは、
Figure 0003673685
となる。かくして、最大必要トルクは線速度Vscanの二乗に比例して増加することが判る。
【0010】
このように、スピンドルモータ3の最大必要トルクは線速度Vscanの二乗に比例して増加するため、特に高速記録を行うときに、最大必要トルクが供給できない場合は、モータ回転制御系のサーボゲインが有限であるために、記録信号が回転周期で変調されて記録されてしまい、ジッタの悪化を招くことは明らかであった。また、仮に最大必要トルクを満たすスピンドルモータ3を用意し得たとしても、その調達コストは非常に高く、しかもスピンドルモータ3の駆動電流増加に伴い光ディスク記録装置1自体の発熱増大を招いていた。
【0011】
本発明は、上記課題を解決したものであり、光ディスクへの信号記録時にモータ回転制御信号から抽出した偏芯成分に応じてシステムクロックを位相変調し、ジッタを抑制することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、回転する光ディスクの信号記録面に光学ヘッドを介してレーザ光を照射して信号を記録する光ディスク装置において、前記光ディスクを回転駆動するモータを回転制御するモータ回転制御手段と、システムクロックに同期して符号化した記録データに従って前記レーザ光源を駆動する記録手段と、前記モータ回転制御手段の回転制御信号から直流成分を除く低周波成分をディスク偏芯成分として抽出する偏芯成分抽出手段と、該偏芯成分抽出手段が抽出したディスク偏芯成分に応じて前記システムクロックを位相変調し、ジッタを抑制する位相変調手段とを具備し、前記偏芯成分抽出手段が、標準速度で光ディスクを回転駆動したときの最外周トラックの回転周波数以下の周波数を帯域下限とし、かつ最大倍速で光ディスクを回転駆動したときの最内周トラックの回転周波数以上の周波数を帯域上限とする通過帯域を有し、前記回転制御信号から直流成分を除く低周波成分をディスク偏芯成分として抽出する帯域濾波手段を含むことを特徴とするものである。
【0014】
或いはまた、前記位相変調手段が、前記システムクロックを生成する位相ロックドループに含まれる電圧制御発振器の電圧制御入力に前記ディスク偏芯成分に応じた補正電圧を加算し、ディスク内周側へのトラック偏位を伴う偏芯に対しては前記電圧制御発振器の発振周波数を増大し、ディスク外周側へのトラック偏位を伴う偏芯に対しては前記電圧制御発振器の発振周波数を減少する位相変調を施すことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1,2を参照して説明する。図1は、本発明の光ディスク記録装置の一実施形態を示す概略回路構成図、図2は、図1に示した光ディスク記録装置のジッタ特性と従来の光ディスク記録装置のジッタ特性の比較例を示す図である。
【0016】
図1に示す光ディスク記録装置21は、サーボ回路8からモータ駆動回路10に供給される回転制御信号からディスク偏芯成分を抽出し、抽出したディスク偏芯成分に応じて記録系信号処理回路22のシステムクロックを位相変調し、ジッタを抑制する構成としたものである。具体的には、光ディスク記録装置1に偏芯成分抽出手段と位相変調手段を付加した構成をなす。
【0017】
本実施形態に示した偏芯成分抽出手段は、開閉スイッチ23と係数器24と低域濾波回路25と高域濾波回路26を縦列接続して構成してある。開閉スイッチ23は、サーボ回路8の回転制御信号の出力端子に接続されており、信号記録時にシステムコントローラ27からの指令を受けて閉成する。係数器24は、開閉スイッチ23を介して供給される回転制御信号に変調度合いに応じた係数を乗算するものである。変調度合いは、主として電圧制御発振器29の電圧対周波数感度Δf/ΔVに応じて決定されるが、記録倍速によって調整することもある。低域濾波回路25は、最大倍速例えば8倍速で光ディスク2を回転駆動したときの最内周トラックの回転周波数66.4Hzの10倍すなわち664Hz以下の帯域成分を通過させる働きをする。また、高域濾波回路26は、標準速度で光ディスクを回転駆動したときの最外周トラックの回転周波数3Hzの1/10すなわち0.3Hz以上の帯域成分を通過させるものであり、直流成分を遮断する働きをする。このため、縦列接続された低域濾波回路25と高域濾波回路26の総合通過帯域は、0.3〜664Hzであり、サーボ回路8の回転制御信号に含まれる低周波成分(直流成分を除く)を確実に抽出することができる。なお、この場合の総合通過帯域は、下限と上限の両端周波数を10倍のマージンを見込んで拡張設定したものであるが、通過帯域を最も狭く絞って3〜66.4Hzに設定することも可能である。
【0018】
また、本実施形態に示した位相変調手段は、符号器28に供給するシステムクロックを生成する位相ロックドループに含まれる電圧制御発振器29の電圧制御入力に、ディスク偏芯成分に応じた補正電圧を加算する加算器30をもって構成してある。符号器28は、インタフェース回路12から供給される入力データビット列に時間情報などのサブコードを付加し、続いてシステムクロックに従ってEFM(8−14)変調を施し、レーザ駆動回路15に供給するものである。位相ロックドループは、発振出力としてシステムクロックを供給する電圧制御発振器29と、システムクロックを1/Mの周波数に分周する分周器31と、水晶振動子32aが外付けされた基準発振器32と、この基準発振器32の発振出力を1/Nの周波数に分周する分周器33と、分周器31,34の出力位相を相互比較して位相誤差信号を生成する位相比較器34と、位相比較器34の出力位相誤差信号の低域を通過させる低域濾波回路35と、この低域濾波回路35の通過出力に高域濾波回路26の通過出力(ディスク偏芯成分)を加算して電圧制御発振器29に供給する加算器30とで構成される。
【0019】
ここで、上記加算器30におけるディスク偏芯成分の加算極性は、ディスク内周側へのトラック偏位を伴う偏芯に対しては電圧制御発振器29の発振周波数を増大させ、またディスク外周側へのトラック偏位を伴う偏芯に対しては電圧制御発振器29の発振周波数を減少させる極性としてある。このため、光ディスク2自体のトラックの偏芯、或いはディスクチャッキング機構のセンタリング誤差すなわちチャッキング誤差に基づく偏芯、さらにはスピンドルモータ3の軸振れに起因する偏芯等が重なっても、情報信号が回転周期で変調されて記録されてしまってジッタを悪化させるといったことはない。ジッタ改善効果を検証するため、従来の光ディスク記録装置1のジッタ特性と実施形態に示した光ディスク記録装置21のジッタ特性の実測結果を比較すると、図2(A),(B)に示したように、ジッタ発生量が明確に異なることが判る。同図中、横軸はEFM変調データとして光ディスク2に記録された信号ピットのうち、ビット周期Tの3倍から11倍までのピット長を有する9種類の信号ピットについて、個々にディスク内周側からディスク外周側にスキャンしたときの再生トラック位置を表し、縦軸は再生トラックごとのジッタを表している。また、点線は許容ジッタ限界(35ns)を示す境界線であり、従来装置1が境界線を越えるジッタが発生しているのに対し、本発明装置では、ピット長が異なるすべての信号ピットについて、ジッタが許容限界内にあることが確認できる。
【0020】
また、光ディスク記録装置21は、慣性モーメントの大きなスピンドルモータ3の回転速度を直接増減制御するのではなく、システムクロックの位相変調することでジッタを補償するため、特に光ディスク2を高速回転駆動する場合ほど大きなジッタ抑制効果を得ることができる。しかも、簡単な回路追加により対応することができるため、例えば従来のように、回転速度の二乗に比例して増大する要求トルクを満たすスピンドルモータを用い、徒に製造コストの切り上げを招いたり、モータ駆動系を徒に発熱させるといったことはない。
【0021】
また、上記光ディスク記録装置21は、標準速度で光ディスク2を回転駆動したときの最外周トラックの回転周波数(3Hz)以下の周波数を帯域下限とし、かつ最大倍速で光ディスクを回転駆動したときの最内周トラックの回転周波数(例えば、6.64Hz)以上の周波数を帯域上限とする通過帯域をもって回転制御信号からディスク偏芯成分を抽出するようにしたから、光ディスク2を回転駆動するモータの回転制御に用いる回転制御信号に含まれるディスク偏芯成分を、最低周波数から最高周波数まで漏れなく抽出することができる。さらにまた、最低周波数については1/10程度の安全余裕を見込み、また最高周波数については10倍程度の安全余裕を見込んで帯域設定することで、より確実に偏芯成分を抽出してジッタ抑制精度を高めることができる。
【0022】
また、システムクロックを生成する位相ロックドループに含まれる電圧制御発振器29の電圧制御入力にディスク偏芯成分に応じた補正電圧を加算し、ディスク内周側へのトラック偏位を伴う偏芯に対しては電圧制御発振器29の発振周波数を増大し、ディスク外周側へのトラック偏位を伴う偏芯に対しては電圧制御発振器29の発振周波数を減少する位相変調を施すようにしたから、電圧制御発振器29の電圧入力をディスク偏芯成分に応じて確実に補正し、システムクロックを正確に位相変調することができ、光ディスク2自体のトラックの偏芯、或いはディスクチャッキング機構のセンタリング誤差すなわちチャッキング誤差に基づく偏芯、さらにはスピンドルモータ3の軸振れに起因する偏芯等により生ずるディスク偏芯等に拘わらず、確実にジッタを抑制することができる。
【0023】
なお、上記実施形態では、記録系信号処理回路22が電圧制御発振器29を内蔵する場合を例にとったが、電圧制御発振器29或いはこれを含む位相ロックドループを記録系信号処理回路22の外部に配設した構成の装置にも本発明を適用することができる。また、偏芯成分抽出手段に含まれる開閉スイッチ23を廃止し、係数器24の係数値を信号再生時には零とし、信号記録時にのみ適宜値に設定する構成とすることもできる。また、上記実施形態では、円盤状の光学的記録媒体である光ディスクとしてCD−Rを例にとったが、使用する光ディスク2には、CD−RWやDVD−R或いはDVD−RW等、さらには光磁気ディスク等も含めるものとする。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光ディスク記録装置によれば、光ディスクを回転駆動するモータの回転制御信号に含まれるディスク偏芯成分を抽出し、このディスク偏芯成分に応じて記録系信号処理回路のシステムクロックを位相変調し、ジッタを抑制する構成としたから、光ディスク自体のトラックの偏芯、或いはディスクチャッキング機構のセンタリング誤差すなわちチャッキング誤差に基づく偏芯、さらにはモータの軸振れに起因する偏芯等が重なっても、情報信号が回転周期で変調されて記録されてしまってジッタを悪化させるといったことはなく、しかも慣性モーメントの大きなモータの回転速度を直接増減制御するのではなく、システムクロックの位相変調することでジッタを補償するため、特に光ディスクを高速回転駆動する場合ほど大きなジッタ抑制効果を得ることができ、しかも簡単な回路追加により対応することができるため、例えば従来のように、回転速度の二乗に比例して増大する要求トルクを満たすモータを用い、徒に製造コストの切り上げを招いたり、モータ駆動系を徒に発熱させるといったことはなく、低コストで動作の安定した光ディスク記録装置を提供することができる等の優れた効果を奏する。
【0025】
また、前記偏芯成分抽出手段が、標準速度で光ディスクを回転駆動したときの最外周トラックの回転周波数以下の周波数を帯域下限とし、かつ最大倍速で光ディスクを回転駆動したときの最内周トラックの回転周波数以上の周波数を帯域上限とする通過帯域を有し、前記回転制御信号から前記ディスク偏芯成分を抽出する帯域濾波手段を含むので、光ディスクを回転駆動するモータの回転制御に用いる回転制御信号に含まれるディスク偏芯成分を、最低周波数から最高周波数まで漏れなく抽出することができ、最低周波数については1/10程度の安全余裕を見込み、また最高周波数については10倍程度の安全余裕を見込んで帯域設定することで、より確実に偏芯成分を抽出してジッタ抑制精度を高めることができる等の効果を奏する。
【0026】
また、前記位相変調手段が、前記システムクロックを生成する位相ロックドループに含まれる電圧制御発振器の電圧制御入力に前記ディスク偏芯成分に応じた補正電圧を加算し、ディスク内周側への偏位を伴う偏芯に対しては前記電圧制御発振器の発振周波数を増大し、ディスク外周側への偏位を伴う偏芯に対しては前記電圧制御発振器の発振周波数を減少する位相変調を施すので、電圧制御発振器の電圧入力をディスク偏芯成分に応じて確実に補正し、システムクロックを正確に位相変調することができ、光ディスク自体のトラックの偏芯、或いはディスクチャッキング機構のセンタリング誤差すなわちチャッキング誤差に基づく偏芯、さらにはモータの軸振れに起因する偏芯等により生ずるディスク偏芯等に拘わらず、確実にジッタを抑制することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク記録装置の一実施形態を示す概略回路構成図である。
【図2】図1に示した光ディスク記録装置のジッタ特性と従来の光ディスク記録装置のジッタ特性の比較例を示す図である。
【図3】従来の光ディスク記録装置の一例を示す概略回路構成図である
【符号の説明】
2 光ディスク
3 スピンドルモータ
4 光学ヘッド
5 サーボエラー信号演算回路
6 RF回路
7 再生系信号処理回路
8 サーボ回路
9 光学ヘッド駆動回路
10 モータ駆動回路
11 インタフェースバス
12 インタフェース回路
13 メモリ
14 記録系信号処理回路
15 レーザ駆動回路
21 光ディスク記録装置
22 記録系信号処理回路
23 開閉スイッチ
24 係数器
25 低域濾波回路
26 高域濾波回路
27 システムコントローラ
28 符号器
29 電圧制御発振器
30 加算器
31,33 分周器
32 基準発振器
34 位相比較器
35 低域濾波回路

Claims (2)

  1. 回転する光ディスクの信号記録面にレーザ光源からのレーザ光を光学ヘッドを介して照射して信号を記録する光ディスク装置において、前記光ディスクを回転駆動するモータを回転制御するモータ回転制御手段と、システムクロックに同期して符号化した記録データに従って前記レーザ光源を駆動する記録手段と、前記モータ回転制御手段の回転制御信号から直流成分を除く低周波成分をディスク偏芯成分として抽出する偏芯成分抽出手段と、該偏芯成分抽出手段が抽出したディスク偏芯成分に応じて前記システムクロックを位相変調し、ジッタを抑制する位相変調手段とを具備し、
    前記偏芯成分抽出手段は、標準速度で光ディスクを回転駆動したときの最外周トラックの回転周波数以下の周波数を帯域下限とし、かつ最大倍速で光ディスクを回転駆動したときの最内周トラックの回転周波数以上の周波数を帯域上限とする通過帯域を有し、前記回転制御信号から直流成分を除く低周波成分を前記ディスク偏芯成分として抽出する帯域濾波手段を含むことを特徴とする光ディスク記録装置。
  2. 前記位相変調手段は、前記システムクロックを生成する位相ロックドループに含まれる電圧制御発振器の電圧制御入力に前記ディスク偏芯成分に応じた補正電圧を加算し、ディスク内周側へのトラック偏位を伴う偏芯に対しては前記電圧制御発振器の発振周波数を増大し、ディスク外周側へのトラック偏位を伴う偏芯に対しては前記電圧制御発振器の発振周波数を減少する位相変調を施すことを特徴とする請求項1記載の光ディスク記録装置。
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