JP3673176B2 - 抄紙機のフォーマプレス部およびフォーマからプレス部へのウェブ移送方法 - Google Patents

抄紙機のフォーマプレス部およびフォーマからプレス部へのウェブ移送方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、フォーマ部が下部ウェットワイヤと上部ウェットワイヤまたはそれと同等の移送ワイヤとを含み、プレス部が1つまたはそれ以上の脱水用プレスニップを含み、フォーマ部とプレス部との間にプリプレス区域が存在し、これがウェブから水を除去し、これを通してウェブが閉鎖ドローとしてフォーマ部からプレス部へ移送される抄紙機のフォーマプレス部に関するものである。
【0002】
本発明は更に、フォーマ部に下部ウェットワイヤと、上部ウェットワイヤまたはそれと同等の移送ワイヤとが設けられ、プレス部に1つまたはそれ以上の脱水プレスニップが設けられ、フォーマ部とプレス部との間でプリプレス区域において水をウェブから除去し、プリプレス区域を通してウェブを閉鎖ドローとしてフォーマ部からプレス部へ移送する、抄紙機のフォーマ部からプレス部への紙ウェブ移送方法に関するものである。
【0003】
抄紙機および板紙抄紙機の高速化により、解決すべき新しい問題が生じていて、それらの問題は殆どが抄紙機の走行性に関するものである。現在は、毎分約1600から約1700メートルの速度が抄紙機で採用されている。このような速度では、平滑面付きセンタロールの周囲の大部分に取り付けられたプレスロールの小型の組合せを含むいわゆる密閉プレス部が、依然として申し分なく機能している。本出願人のSym-Press IITMおよびSym-Press OTMプレス部は、こうしたプレス部の例として説明することができる。
【0004】
圧搾により行われる脱水は、蒸発による脱水よりエネルギーの節約の観点からは有利である。そのため、蒸発により除去すべき水の割合を最小限とするために、圧搾によってウェブから最大限の水分を除去する試みがなされている。しかし、抄紙機および板紙抄紙機の高速化により、圧搾により行われる脱水に特に関係する、新規の未解決の問題が生じている。なぜなら、従来技術の手段では圧搾衝撃を十分に大きくすることができないからであり、特に、高速ではニップ時間が不十分に短くなり、他方、圧搾のピーク圧を、ウェブの構造を破壊することなく、一定の限度を越えて大きくすることができないからである。上述の欠点に加えて、従来技術のサクションロールの効率は、特にウェブ速度が高い場合には相当に低い。なぜなら、サクションロールのマントの比較的長い穿孔を介し非多孔性で厚手のピックアッププレスフェルトを介するという意図した方法では、サクションがウェブに対して作用する十分な時間がとれないからである。このことが脱水の効率を制限し、サクションロール内の真空を援用したウェブの移送をより困難にしている。
【0005】
抄紙機の高速化に伴い、抄紙機の走行性の問題も顕在化している。なぜなら、含水量が高く強度が低いウェブは、特に、高いウェブ速度とウェブ方向の変化により生じる動的な力に耐えられず、相当のウェブの紙切れその他の作動不良を生じ、停止期間を生じる原因になっている。近年の印刷用紙抄紙機においては、停止によって生じる出費は、今日では時間当たり50,000フィンランドマルクになっている。
【0006】
従来技術のプレス部では、ウェブは一般的には、成形用ワイヤから第1のプレスニップの中へピックアップフェルトに乗せられて送り込まれ、ピックアップフェルトは、ロールニップまたはエクステンデッドニップのいずれかである第1のプレスニップにおいて受水するプレスファブリックとしても機能する。第1のプレスニップでは、比較的高い圧搾圧が用いられ、大量の水が処理されるが、このことから生じる欠点の1つは、プレスフェルトの外面が汚れ易く、その多孔ファブリックの構造が部分的に目詰まりし易いことである。これを効率のよいフェルト調整装置によって防ぐ試みがなされているが、それらは非常に高額な、場所を取る構成装置であり、多量のエネルギーを消費する。
【0007】
最近では、毎秒約40メートル=毎分2400メートルもの速度も印刷用紙抄紙機の速度として検討されている。このような高い速度で特に幅広の抄紙機に適用することは、かつてないほど困難な解決すべき問題を生じ、それらの問題のうち最も重要なものは、高いウェブ速度における抄紙機の走行性と適切な脱水容量である。同様に、板紙抄紙機(ウェブの坪量>1平方メートル当たり100グラム)では、現在のウェブ速度(毎秒8〜15メートル)を毎秒15〜25メートルのレベルまで上げる試みがなされている。
【0008】
従来技術のプレス部に用いられているプレスフェルトの重大な欠点には、ウェブを再湿潤化する効果と汚染の性向とが含まれる。なぜなら、特に前記プレスフェルトが高圧ニップを通過する場合、汚染物質の粒子がそのプレスファブリックに固着・付着し易く、そのためプレスファブリックの作用が阻害され、その洗浄に効率のよい調整装置が必要となり、これが相当量のエネルギーを消費するからである。
【0009】
更に、高圧プレスニップでは、従来技術の多孔プレスフェルトは強力な摩耗とひずみを受けるため、フェルトを比較的頻繁に交換する必要があり、これが相当程度まで経費を増大させる。
【0010】
本発明に関連する従来技術に関しては、米国特許第4,197,158号、第4,879,001号、第5,308,450号および第5,736,011号を参照できる。最後に記述した米国特許第5,736,011号は、特殊な構造のヘッドボックスと、ウェブを上部ワイヤに乗せて閉鎖ドローとしてピックアップ点へ移送するツインワイヤフォーマとを含む抄紙機のウェットエンドを開示している。この米国特許はプリプレスニップも、本発明に一体化しているプリプレス工程も開示していない。更なる相違点は、ヘッドボックスに関して上述の米国特許に開示されている特殊な制限および構造上の必要条件を、本発明が有しないことである。同米国特許に開示されているツインワイヤフォーマおよびそのフォーマからプレス部へのウェブの移送の幾何学的配置も、実質的には本発明のものとは異なっている。
【0011】
本発明に最も密接に関連している従来技術に関して、本出願人のフィンランド特許第98843号(国際公開公報WO97/13030号および米国特許第5,389,205号に対応)を参照できる。このフィンランド特許は、紙ウェブまたは板紙ウェブから水分を除去し、これを閉鎖ドローとしてウェブフォーマ部の成形用ワイヤまたは移送ワイヤからプレス部へ移送する方法を開示している。同フィンランド特許の方法では、成形用ワイヤまたは移送ワイヤに乗って走行するウェブは、移送およびプリプレスの区域において、実質的に非受水性である移送ベルトの外面へ付着せしめ、プリプレス区域の実質的に直後にウェブを前記ワイヤから離し、移送ベルトループの支持によって後続のプレスファブリック上へ移送し、更に/またはプレス部内の後続のプレスニップへ移送する。
【0012】
更に、上述のフィンランド特許はプレス部を開示していて、このプレス部は、プリプレス区域と、実質的に非受水性である移送ベルトループとを含み、紙ウェブへ付着可能な外面を有する。この移送ベルトループはプリプレス区域を通され、2つの区域がある場合は、少なくとも後側の区域を通される。プリプレス区域において、紙ウェブは、移送ベルトループの外面に付着させられ、この区域の実質的に直後に、ウェブは実質的に再湿潤化されることなく、成形用ワイヤから離される。ウェブは移送ベルトに乗り、密閉され支持されたドローとして後続のプレスファブリック上へ移送され、更に/またはプレス部の後続のプレス区域へ移送される。
【0013】
フィンランド特許第98843号では、フォーマ部から乾燥部までのウェブの信頼性のある密閉ドローが、ウェブを再湿潤化するおそれもなく、達成される。更に、成形用ワイヤまたはそれと同等の移送ワイヤに対して、実質的に非受水性である移送ベルトにウェブを確実に付着させる1つまたはそれ以上のプリプレス区域を配設可能であり、更に、相当量の水が除去され、これによってウェブの乾燥加熱残分およびウェット強度が増大する。このこともプレス部の走行性を改善し、後の脱水段階を容易にする。
【0014】
上述のフィンランド特許98843号に開示されている方法およびプレス部の欠点には、特に高いウェブ速度において、紙ウェブおよびそれから切断されたエッジストリップを、通紙または稼動中の障害に対してパルパーへ送り込む際の難しさが含まれる。なぜなら、前記フィンランド特許では、プリプレスニップが全開していても、上部ファブリックはウェブと伴走してしまう傾向があるからである。これがプレス部におけるウェブ切れおよび他の作動不良の原因となる。
【0015】
抄紙機の高速化により、上述のウェブの移送、ピックアップおよび脱水能力の問題と、それらに関連する他の困難とが増すこととなる。
【0016】
本発明は、上述のフィンランド特許98843号に開示される紙ウェブの移送および圧搾の方法と、プレス部とを更に開発し、前記フィンランド特許により達成可能な利点を本発明においても保持することを目的とする。
【0017】
本発明は抄紙機のフォーマおよびプレス部の新規の組合せと、ウェブをフォーマ部からプレス部へ移送する方法とを提供し、上述の欠点の大部分を回避し、後述の本発明の他の目的を達成することを目的とする。
【0018】
上述の目的および後述の目的を達成するため、本発明によるフォーマプレス部は、フォーマ部の上述の上部ウェットワイヤまたはそれと同等の移送ワイヤが前記プリプレス区域を通過し、ウェブが前記ワイヤの下面で前記プリプレス区域に送り込まれて通過し、前記上部ウェットワイヤまたはそれと同等の移送ワイヤのループの内側、および/または下部ウェットワイヤのループの内側に圧力差の利用に基づく移送装置が配され、これらの移送装置によって、通常の作動状態において確実にウェブが下部ウェットワイヤから離され、上部ウェットワイヤまたはそれと同等の移送ワイヤに追従し、前記ワイヤの下面で更にプリプレス区域へ入れられ、圧力差の利用に基づく前記移送装置は通紙または作動不良に対して作動するように配設可能であり、ウェブは上部ウェットワイヤまたはそれと同等の移送ワイヤから離され、下に配置されているワイヤピット、パルパーまたはその等価物へ下降させられることを主たる特徴とする。
【0019】
本発明による方法は、同様に、ウェブの形成後またはその最終工程において、前記ウェットワイヤを介し、場合によっては移送ワイヤも介し、ウェブに対して特殊な圧力差装置によって圧力差を加え、ウェブに作用する圧力を前記圧力差装置において上部ウェットワイヤまたはそれと同等の移送ワイヤの側で高くすることにより、通紙または作動不良に対してウェブを下部ウェットワイヤに追従させ、前記圧力を下部ウェットワイヤの側で高くすることにより、通常の作動状態においてウェブを上部ウェットワイヤまたはそれと同等の移送ワイヤに追従させることを主たる特徴とする。
【0020】
本発明の方法および装置によれば、通常の作動状態において、ウェブは、上部ウェットワイヤまたはそれと同等の移送ワイヤに確実に追従してプリプレス区域へ直接入り、または、作動中の障害の場合もしくは通紙に対して、ウェブは、下部ウェットワイヤにプリプレス区域の手前まで確実に追従し、ウェブおよびそのエッジストリップは、プリプレス区域において、更にそれに続く正規のプレス区域において、障害を生じない。本発明による圧力差の利用に基づく装置は、前記移送を効率的に確保できる。なぜなら、ウェットワイヤおよび場合によっては移送ワイヤの透気度は比較的高く、したがって、これを通した圧力差の作用は、ウェブに対して効率的に加えられ、過剰なエネルギーの消費も、または他の阻害要因もないからである。本発明において適用されているプリプレス区域では、上述のワイヤの高い透気度のため、相当の水量を適度のエネルギー量を用いて除去可能であり、ウェブを、高速であっても確実に正規のプレス部へ移送し、これを介して更に乾燥部へ移送することができる。更に、ウェブの形成およびそのZ方向の分布に対して、プリプレス区域において更に効率的に影響を与えることができる。
【0021】
次に、添付図面に示す本発明のいくつかの実施例を参照して、本発明を詳細に説明するが、本発明はいかなる場合もそれらの実施例の詳細に限定されるものではない。
【0022】
図1、図2および図3に示すフォーマおよびプレス部の全体的な構造および共通する構成要件を以下に説明する。
【0023】
図1、図2および図3概略的に示す抄紙機は、フォーマ部100と、プレス部110と、乾燥部120とを含み、乾燥部は開始端部だけを示す。
【0024】
図1ないし図3に示すフォーマ部100は、上部ウェットワイヤ10と、下部ウェットワイヤ20とを含むツインワイヤフォーマである。これらのワイヤ10、20の間にはツインワイヤ区域が画成されていて、これはフォーミングギャップGから始まり、その中へパルプ懸濁液噴流がヘッドボックス19の吐出口から供給される。フォーミングギャップGの後、ツインワイヤ区域は、ワイヤ20のループの内側に配置されている第1のフォーミングロール21のサクション区域21a上の小さな湾曲セクタで湾曲している。このツインワイヤ区域には、フォーミング部材12の後に、例えばいわゆるMBユニットが上部ワイヤ10のループの内側に配されていて、そのMBユニットは、負荷用ホースによって互いに対して負荷可能な、公知の連続するリブ要素を含む。
【0025】
上部ウェットワイヤ10はブレストロール11およびガイドロール13によって案内される。フォーミング部材12に続いて、下部ウェットワイヤ20のループの内側に配置されたフォーミングシュー22があり、このフォーミングシューは湾曲したリブ付きデッキを有し、その後には第2の上部フォーミングサクションロール24が配され、そのサクション区域24a上でツインワイヤ区域が曲がり、垂直から水平に変化している。
【0026】
図1ないし図3に示すように、ツインワイヤ区域の水平走程には、下部ウェットワイヤ20のループの内側にサクション装置25および26が配され、それらの間には、上部ウェットワイヤ10のループの内側に、サクション装置15が配されている。サクション装置15は、サクション区域15aを有するサクションロールとして示されている。サクション装置15の後のウェットワイヤ10の内側には、3つの連続するサクションフラットボックス16があり、それらの手前で、通常の方法でウェブWがフォーマ部100からプレス部110へ移送される時は、ウェブWは既に下部ワイヤ20から離されている。下部ワイヤループ20の内側でサクション装置15の後に配置されているサクションフラットボックス26に続いて、下部ワイヤ20をウェブWおよび上部ワイヤ10から離して案内するガイドロール23aが配されている。下部ワイヤ20は、他の点では、その戻り走程でガイドロール23によって案内される。
【0027】
図1、図2および図3に示す本発明の実施例において、フォーマは明らかにツインワイヤフォーマであるが、本発明の方法と、フォーマ部およびプレス部の組合せとは、フォーマが、例えばシングルワイヤの開始部分を有するハイブリッドフォーマ、または多層フォーマ、または上述の上部ウェットワイヤ10と同様の上部ウェットワイヤおよび/もしくは移送ワイヤを設け、一方、下部ワイヤは通常の長網ワイヤ20である長網フォーマである場合にも、適用することができる。本発明を適用可能な様々なフォーマの概念に関して、いくつかの非限定的な実施例として、本出願人の上述のフィンランド特許第98843号を参照できる。
【0028】
図1では、フォーマ部100の最大の水平縦方向の延長部分をH0で示し、ツインワイヤ区域の対応する水平延長部分をH1で示し、ツインワイヤ区域の端部から最も外側のガイドロール13aまでの上部ウェットワイヤループ10の対応する延長部分をH2で示す。ツインワイヤ区域の後の上部ウェットワイヤループ10の水平延長部分は比較的長く、望ましくはH2>H1またはH1≒H2であり、一般的にはH2≒(2〜4)×H0であることが、本発明によるフォーマ、特にツインワイヤフォーマの幾何学的配置の典型である。
【0029】
本発明によれば、上部ウェットワイヤ10はウェブWをその下面でプリプレスニップPPへ案内する。プリプレスニップPPは、上部ワイヤループ10内に配置され逃げ穴付き面18が設けられているプレスロール17(平滑面ロールでも可)と、可撓ホースマントが設けられている下部シューロール42との間に形成されている。したがって、プリプレスニップPPはエクステンデッドニップであり、その圧搾負荷は、シューロール42のマントの内側のプレスシュー43を液圧でバックアップロール17に対して押し付けることによって生成される。
【0030】
図1ないし図3に示すように、ウェブはプリプレスニップPPの実質的に直後で上部ウェットワイヤ30から離され、ウェブWを下部移送ベルト40A、40Bの平滑で接着性を有する外面に付着させることによって再湿潤化を防止している。ウェブはその上に乗り、移送ベルト40A;40Bが実質的に受水性ではないため、実質的に再湿潤化されることなく移送される。
【0031】
図1および図2に示すプレス部は、その正規のプレスニップとして1つのプレスニップN1を含み、これは、逃げ穴付き面または平滑面33を設けた上部プレスロール32と、可撓ホースマントを設けた下部シューロール62との間に形成されている。ニップN1におけるエクステンデッドニップ区域の負荷は、シューロール62のホースマントの内側に配置されている液圧式プレスシュー63によって行われる。
【0032】
図3には、上述のエクステンデッドニップ区域61に加えて、第2のエクステンデッドニップ区域N2があり、これは、平滑マント面83を設けた下部プレスロール82と、可撓ホースマントが設けられエクステンデッドニップ区域N2にプレスシュー53を有する上部シューロール52とによって形成されている。
【0033】
図1ないし図4に示す抄紙機の1つの特徴は、紙ウェブWが、ツインワイヤ区域の開始部から、更に第2のフォーミングロール24から、乾燥用ワイヤ90までの非常に直線的な走程を有し、この走程上におけるウェブWの方向転換の最大角度が10〜200程度であり、前記方向転換角度は望ましくは約150より小さくなることである。この特徴のためもあって、ウェブWは非常に高いウェブ速度でも難なく確実に移送される。
【0034】
通紙の開始に対して、または作動中に障害が発生した場合、ウェブWは、ウェブWがプリプレスニップPPおよびプレス部110へ移送される前に、フォーマ100から下のワイヤピット(図示しない)へ、またはそれと同等のパルパーへ送り込むことができる。ウェブWを下方へ移送してワイヤピットまたはパルパーへ入れるべき場合、下部ウェットワイヤ20の面上でのウェブWの走行は、下部ウェットワイヤ20のループの内側に配置されているサクション装置26における真空によって確保され、それと同時に、ウェブWの上部ウェットワイヤ10との伴走が、移送サクション装置15の真空区域15aを閉鎖することによって、または正圧をその区域15aへ導入することによって、防止される。ウェブWをプリプレスニップPPへ移送し、それと同時に更にプレス部110の正規のプレスニップN1;N1、N2へ送り込むべき場合、移送サクション装置15のサクション区域15aへ真空を迅速に接続し、それと同時に、必要に応じて、サクション装置26内の真空度を更に低下させることができる。ウェブWはこれによって上部ウェットワイヤ10に従い、プリプレスニップPPにまで到る。上述のピックアップ手順は、移送サクション装置15の下降運動によって行うこともでき、これは矢印U−Dで示す。移送サクション装置15の上下運動(U−D)は、前記装置の両エッジにおいて、例えば移送サクションロール15の両軸受け支持部に対して取り付けられた液圧シリンダまたはその等価物などの動力装置によって行われる。
【0035】
ウェットワイヤ10、20またはそれと同等の移送ワイヤ10Aの透気性が本質的に相当に高いため、これらを介した効率的な圧力差の作用を与えてウェブWの走行を案内することができ、上部ウェットワイヤ10もしくはそれと同等の移送ワイヤ10Aに、または下部ウェットワイヤ20に、いかなる時も作動状況の必要に応じて追従させることができる。更に、上部ウェットワイヤ10またはそれと同等の移送ワイヤ10Aを介したプリプレス区域PPにおける脱水は、同じ理由で効率的になる。これらのワイヤ10、20;10A、20の透気性は、圧力差が100Paの時は、典型的には3000〜8000m3/m2/hの範囲にある。
【0036】
プリプレスニップPPを通過する下部ファブリックは移送ベルト40A、40Bであり、これは実質的に水に対して不侵透性であり、走路を有し、これによれば、この面に乗ってプリプレスニップPPから移送されるウェブWは、紙切れの場合、または抄紙機の始動もしくはウェブWの通紙に対して、ドクタ44によって移送ベルト40A、40Bから離され、下方のパルパー(図示しない)またはその等価物へ送り込むことができる。このことは実際上、プリプレスニップPPにおいてウェットワイヤ10が実質的に上の位置になり、移送ベルト40A、40Bが実質的に下の位置になることを意味している。
【0037】
以上および以下では上部ウェットワイヤ10および下部ウェットワイヤ20を参照しているが、フォーマ部100の概念は、この点に関して、図示するものと異なるものとしてよく、ウェブWをツインワイヤ区域からプリプレスニップPPへ運ぶ上部ワイヤループ10の走程は水平である必要はなく、これに代えて、斜め上方または斜め下方にしてもよい。
【0038】
ツインワイヤ区域には、移送装置15の手前に水力切断手段14があり、そこから噴射水Sがワイヤ10を介して注がれてウェブWの両エッジからエッジストリップを切り離し、幅が均等な傷のないウェブWを作り出していて、その幅は正確に決定される。ウェブWの切断幅は、水力切断手段14の位置を横方向に公知の方法および公知の装置によって調節することによって調節可能である。ウェブのエッジの水力切断および移送サクション装置15の調節可能なサクション幅によって、良質のエッジを備えたウェブWを、プリプレスニップPPへ、更に正規のプレスニップへ送り込むことができる。ウェブWのエッジストリップは下部ウェットワイヤ20と共にワイヤピット(図示しない)へ送り込まれる。
【0039】
本発明の方法によれば、ウェブWは2つのワイヤ10、20の間にある時は上部ワイヤ10の下面で移送され、それに乗って前方へ移送される。ウェブWの移送の開始は、ウェブWが下部ワイヤ20に追従する場合は、上部ワイヤ10およびサクションロール15を下部ワイヤ20に接触させ、ウェブWをその後上部ワイヤ10と共に前方へ移送することによって、実行できる。ウェブWをパルパーへ送り込むべき場合は、上部ワイヤ10の側のサクションロール15を持ち上げることもできる(矢印U−D)。移送は、更に別の道を回って行うこともできる。すなわち、ウェブWが上部ワイヤ10に追従する場合、ウェブWは、下部ワイヤ20と、その内側に配されてウェブWに接触しているサクションロール(図示しない)とを持ち上げることによって、パルパーへ案内される。望ましい移送の方式は、ウェブWが通常は上部ワイヤ10に追従する後者である。その場合、ウェブWはフォーミングの後に直接プリプレスニップPPへ送り込むことができ、ウェブWをワイヤ部において一方のファブリックから他方へ移す必要がない。
【0040】
図1、図2および図3は、プリプレスニップPPを明らかにエクステンデッドニップとして示していて、これはシューロール42と上部プレスロール17との間に形成されている。プレスロール17は望ましくは凹面18を有し、またはロール17はサクションロールであり、必要に応じてクラウン調節ロールとする。プリプレスニップPPにおける下部シューロール42は、平滑外面を設けたホースマント42'を有する。プリプレスPPは望ましくはエクステンデッドニッププレスによって行われるが、プリプレスPPとしてロールニップを用いてもよい。正規の圧搾工程も望ましくはエクステンデッドニップN1;N1、N2によって行われるが、ロールニップによっても可能である。
【0041】
プリプレスPPの目的は、ウェブWの加熱乾燥残分を、ウェブWが正規のプレスニップN1;N1、N2へ送り込まれる前に増加させることであるが、圧搾がプリプレスニップPPにおいて相当に低い加熱乾燥残分k0≒10〜15%で開始されるため、ウェブWの形成は、プリプレスによって改善することもできる。プリプレスニップPPにおいて、ウェブWの形成に対しては、ウェブWが未だ比較的凍結している段階で、ウェブの繊維メッシュに手を加えることによって、影響を与えることができる。したがって、比較的高い圧搾圧をプリプレスニップPPにおいて用いることによって、ウェブWの構造に手を加えることができ、その剪断応力を圧力によってウェブW内に生成可能であることにより、繊維フロックが分解し、緩くなり、微細繊維がウェブ内で移動可能となり、これによってウェブWの構造におけるZ方向の分布に好ましい影響を及ぼすことになる。
【0042】
プリプレスニップPPでは相当の量の脱水も行われていて、ウェブの加熱乾燥残分は、上述の値k0から値k1≒18〜35%へ上げることができる。
【0043】
紙ウェブWのフォーマ100から乾燥部120までの移送は望ましくは密閉ドローとして行われる。
【0044】
次に、様々な図1、図2および図3における互いに異なる構成要件を説明する。
【0045】
図1では、ウェブWはプリプレスニップPPから下部移送ベルト40Aの面上へ移送され、そこから、移送サクションロール31のサクション区域31a内の真空によって、上部フェルト30の面上へ移され、更にプレスニップN1へ送り込まれる。ニップN1内のプレスファブリックの一方は下部移送ベルト60であり、その上面に乗ったウェブWは、ニップN1から所定の点まで移送される。すなわち、ウェブWは移送サクションロール91のサクション区域91a内の真空によって乾燥用ワイヤ90上へ移送され、これに乗ってシリンダ乾燥92またはその等価物へ移送される。図1では、下部移送ベルト40Aの第1のガイドロールは参照符号41aで示し、その最後のガイドロールは参照符号41bで示し、このガイドロール61bに対してドクタ64が配されている。
【0046】
図2に示す実施例は、プリプレスニップPP、および上部フェルト30を設けた1枚フェルト付きの正規のプレスニップN1の両方が、同一の移送ベルト40Bに対して形成されていることを除き、図1のものと同じである。図2において、下部移送ベルト40Bの水平走程は、プリプレス区域PPの手前に配置されたそのガイドロール41aから、エクステンデッドニッププレスN1を介してその最後のガイドロール41bへ延びていて、これに対してドクタ44が配されている。
【0047】
図3に示す実施例では、プリプレスニップPPに続いてプレス部の2重フェルト30、60付きの正規の第1のプレスニップN1が配置され、これに続いて1枚の脱水フェルト50および移送ベルト80を設けた第2のプレスニップN2が配置されていることを除き、図1のものと同じである。図3において、第1のエクステンデッドニップ区域N1を通過する下部フェルトは、その第1のガイドロール61aからその最後のガイドロール61bへ延びていて、ウェブWは移送サクションロール64のサクション区域64上で上部フェルト30から離され、下部フェルト60に乗って、上部フェルト50のループの内側に配置されているサクション移送ロール51のサクション区域51a上で第2のエクステンデッドニップN2の上部フェルト50上へ移され、前記サクション区域はウェブWを第2のエクステンデッドニップN2へ案内する。このエクステンデッドニップN2の下部ファブリックは移送ベルト80であり、その水平走程はその第1のガイドロール81aからその最後のガイドロール81bまで延びている。
【0048】
同図において、破線により、ガイドロール13Aから移送サクションロール15までの特殊な移送ワイヤの他の走程を、参照符号10Aで示す。その場合、上部ウェットワイヤ10はなく、または、ツインワイヤフォーマ100が用いられる場合は、上部ワイヤ10Bの走程は、参照符号10Bおよびガイドロール13Bで示すものと同様である。しかし、これに関して強調できることは、本発明の最善の実施例は、特にツインワイヤフォーマと、上部ウェットワイヤ10と、下部ウェットワイヤ20と、プリプレス区域PPとを、図1ないし図3に示す方法で、またはこれと同様の方法で用いるものであるということである。
【0049】
次に特許請求の範囲を示すが、本発明の様々な内容は、前記特許請求の範囲に示す本発明の概念の範囲内で改変可能であり、一例としてのみ上述したものとは異なるものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の概略側面図である。
【図2】 紙ウェブが上部ウェットワイヤのプリプレスニップから密閉ドローとしてプレス部全体を低不透気性移送ベルトに乗って通過する本発明の実施例を、図1と同様の方式で示す図である。
【図3】 プレス部におけるプリプレスニップに続いて2つの連続する2重ファブリックエクステンデッドニッププレスがある本発明の実施例を、図1および図2と同様の方式で示す図である。

Claims (16)

  1. ループ状に配設された下部ウェットワイヤ( 20 )およびループ状に配設された上部ウェットワイヤ( 10 )を有し、該下部ウェットワイヤ( 20 )および上部ウェットワイヤ( 10 )はツインワイヤフォーミング区域を構成し、該区域の下流端部では前記上部ウェットワイヤ( 10 )は前記下部ウェットワイヤ( 20 )の上に配置される、紙ウェブ(W)を形成するフォーマ部( 100 )と、
    少なくとも1つの脱水プレスニップ( N1 N2 )を有するプレス部( 110 )と、
    前記フォーマ部( 100 )と前記プレス部( 110 )との間に配設されるプリプレス区域( PP )であって該区域を通して前記ウェブ(W)は密閉ドローとして前記フォーマ部( 100 )から前記プレス部( 110 )へ移送可能である、前記ウェブ(W)から水を除去するプリプレス区域( PP )とを含み、
    前記フォーマ部( 100 )の上部および下部ウェットワイヤ( 10 20 )の一方は、フォーマプレス部( 100 110 )が第1の作動モードのときに前記一方のウェットワイヤ( 10 20 )の面に追従して前記プリプレス区域( PP )に入って通過する前記ウェブ(W)とともに、前記プリプレス区域( PP )を通過し、
    前記下部ウェットワイヤ( 20 )を通して前記ウェブ(W)に圧力差を与えるように構成された第1の移送装置( 26 )が前記下部ウェットワイヤ( 20 )のループ内に配設された抄紙機のフォーマプレス部( 100 110 )において、
    前記上部ウェットワイヤ( 10 )は、第1の作動モードのときに前記上部ウェットワイヤ( 10 )の下面に追従して前記プリプレス区域( PP )を通過するウェブ(W)とともに、前記プリプレス区域( PP )を通過し、
    前記上部ウェットワイヤ( 10 )のループ内には第2の移送装置( 15 16 )が配設され、第2の移送装置( 15 16 )は、前記上部ウェットワイヤ( 10 )を通して前記ウェブ(W)に圧力差を与えるように構成されていて、
    第1および第2の移送装置( 15 16 26 )は、圧力差を生成することにより、第1の作動モードのときは前記ウェブ(W)が確実に前記下部ウェットワイヤ( 20 )から離れ前記上部ウェットワイヤ( 10 )に追従して前記プリプレス区域( PP )に入り、前記フォーマプレス部( 100 110 )が第2の作動モードのときは前記ウェブ(W)が前記プリプレス区域( PP )に移送される前に確実に前記上部ウェットワイヤ( 10 )から離れ前記下部ウェットワイヤ( 20 )の下に設けられたワイヤピット、パルパーまたはその等価物に落ちるよう、構成および配設されていることを特徴とする抄紙機のフォーマプレス部。
  2. 請求項1に記載のフォーマプレス部において、前記上部ウェットワイヤ( 10 )は、前記プリプレス区域( PP )に向かう実質的に水平な走程を有することを特徴とするフォーマプレス部。
  3. 請求項1または2に記載のフォーマプレス部において、第2の移送装置はサクションロール 15 )を含むことを特徴とするフォーマプレス部。
  4. 請求項3に記載のフォーマプレス部において、第1の移送装置は、前記サクションロール( 15 )の後に配設されたサクションボックス( 26 )を含み、該サクションボックスは、前記サクションロールの実質的に直後またはそこから近距離の所であって、前記ツインワイヤフォーミング区域における下部ワイヤ(20)のループの内側にあることを特徴とするフォーマプレス部。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のフォーマプレス部において、第2の移送装置は、前記ツインワイヤ区域の後に配設された少なくとも1つのサクションボックス( 16 )を含み、該サクションボックスは、前記上部ウェットワイヤ(10)ループの内側にあることを特徴とするフォーマプレス部。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のフォーマプレス部において、該フォーマプレス部は、前記プリプレス区域( PP )をその下部ファブリックとして通過するように配設された実質的に非受水性の移送ベルト(40A;40B)を含み、該移送ベルト( 40A 40B )は、前記ウェブ(W)を該移送ベルトの平滑な上面に付着させ実質的にその直後に前記プリプレス区域( PP )において前記上部ウェットワイヤ(10)から離すように 構成および配設されていることを特徴とするフォーマプレス部。
  7. 請求項6に記載のフォーマプレス部において、前記プレス部( 110 )は、
    前記プリプレス区域( PP )の後に配設された受水用上部プレスフェルト( 30 )と、
    前記ウェブ(W)を前記移送ベルト( 40A )から前記上部プレスフェルト( 30 )の下面へ移送するように構成され配設されたプレスサクションロール( 31 )と、
    前記プレスサクションロール( 31 )の後に配設された第1の脱水プレスニップ( N1 )であって該プレスニップ( N1 )を通して前記ウェブ(W)が前記上部プレスフェルト( 30 )に追従して移送される第1の脱水プレスニップ( N1 )と、
    第1の脱水プレスニップ( N1 )を通過する下部プレスファブリック( 60 )とを含み、
    第1の脱水プレスニップ( N1 )の後に、前記下部プレスファブリック( 60 )の上面によって、前記ウェブ(W)は密閉ドローとして、第2の脱水プレスニップ( N2 )を走行する第2のプレスフェルト( 50 )に送られ、あるいは、前記プレス部( 110 )の後に設けられた乾燥部( 120 )の乾燥用ワイヤ( 90 )に送られることを特徴とするフォーマプレス部。
  8. 請求項6に記載のフォーマプレス部において、前記プリプレス区域(PP)を通過する前記移送ベルト(40B)は、前記プレス部 110 )の脱水プレスニップ( N1 を通過するように移送され、前記ウェブ(W)は更に、前記移送ベルト(40B)の上面に乗せられ、密閉ドローとして、前記プレス部(110)の後に配置された乾燥部(120)の乾燥用ワイヤ(90)上へ移送されることを特徴とするフォーマプレス部
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のフォーマプレス部において、前記プリプレス区域(PP)および/または1つもしくはそれ以上の脱水プレスニップ(N1、N2)はエクステンデッドニップ区域であり、該区域は望ましくはホースマントを設けたシューロールと剛性のマントを有するバックアッププレスロールとの間に形成されていることを特徴とするフォーマプレス部。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載のフォーマプレス部において、前記上部ウェットワイヤ(10)は、ツインワイヤ区域の後に、長く主として水平な走程を有し、該走程の水平長さH2は、前記ツインワイヤ区域水平長さH1以上であることを特徴とするフォーマプレス部。
  11. 紙ウェブ(W)を形成するフォーマ部( 100 )にはループ状に配設された下部ウェットワイヤ( 20 )およびループ状に配設された上部ウェットワイヤ( 10 )を備え、該下部ウェットワイヤ( 20 )および上部ウェットワイヤ( 10 )にはツインワイヤフォーミング区域を構成させ、該区域の下流端部では前記上部ウェットワイヤ( 10 )を前記下部ウェットワイヤ( 20 )の上に配置し、
    前記プレス部( 110 )には少なくとも1つの脱水プレスニップ( N1 N2 )を備え、
    前記フォーマ部( 100 )と前記プレス部( 110 )との間に、前記ウェブ(W)から水を除去するプリプレス区域( PP )を配設し、該プリプレス区域( PP )を通して前記ウェブ(W)を密閉ドローとして前記フォーマ部( 100 )から前記プレス部( 110 )へ移送可能とし、
    前記フォーマ部( 100 )の上部および下部ウェットワイヤ( 10 20 )の一方に、前記プリプレス区域( PP )を通過させ、
    第1の移送装置( 26 )を前記下部ウェットワイヤ( 20 )のループ内に配設し、第1の移送装置( 26 )は、前記ウェブ(W)の形成後に前記下部ウェットワイヤ( 20 )を通して前記ウェブ(W)に圧力差を与えるように構成し、
    前記フォーマ部( 100 )および前記プレス部( 110 )が第1の作動モードのときに前記一方のウェットワイヤ( 10 20 )の面に追従させて前記ウェブ(W)を前記プリプレス区域( PP )に入れて通過させる移送工程を含む、抄紙機のフォーマ部( 100 )からそのプレス部( 110 )への紙ウェブ(W)移送方法において、
    第1の作動モードのときは、前記上部ウェットワイヤ( 10 )を前記プリプレス区域( PP )を通過する前記一方のウェットワイヤとし、前記ウェブ(W)は、前記上部ウェットワイヤ( 10 )の下面に追従させて前記プリプレス区域( PP )を通過させ、
    前記ウェブ(W)の形成後に、前記上部ウェットワイヤのループ( 10 )内に配設された 第2の移送装置( 15 16 )によって、前記上部ウェットワイヤ( 10 )を通して前記ウェブ(W)に圧力差を与えることを可能とし、
    前記移送装置( 15 16 26 )によって前記上部および下部ウェットワイヤ( 10 20 )を通して前記ウェブ(W)に与える前記圧力差により、第1の作動モードのときに前記ウェブ(W)に作用する圧力を前記下部ウェットワイヤ( 20 )の側で高くして前記ウェブ(W)を前記上部ウェットワイヤ( 10 )に追従させて前記プリプレス区域( PP )に移送し、前記フォーマ部( 100 )が第2の作動モードのときに前記ウェブ(W)および前記プレス部( 110 )に作用する圧力を前記上部ウェットワイヤ( 10 )の側で高くして前記ウェブ(W)が前記プリプレス区域( PP )に移送される前に前記ウェブ(W)を前記下部ウェットワイヤ( 20 )に追従させて移送し前記下部ウェットワイヤ( 20 )の下に設けられたワイヤピット、パルパーまたはその等価物に落とすことを特徴とする紙ウェブ移送方法。
  12. 請求項 11に記載の方法において、第2の作動モードのときに、第1の移送装置( 26 )内で真空を発生させ、それと同時に、第2の移送装置( 15 の真空区域(15a)を閉鎖するか、またはその中へ正圧を導入することを特徴とする方法。
  13. 請求項 11 または 12に記載の方法において、第1の作動モードのときは、第2の移送装置(15)のサクション区域(15a)へ真空を接続し、それと同時に、第1の移送装置(26)内の真空度を下げることにより、前記ウェブ(W)を前記上部ウェットワイヤ(10)追従させて前記プリプレス区域(PP)へ入れることを特徴とする方法。
  14. 請求項 11 ないし 13のいずれかに記載の方法において、前記プリプレス区域(PP)の実質的に直後に、前記ウェブ(W)を前記上部ウェットワイヤ(10)から離し、閉鎖ドローとして実質的に非受水性の移送ベルト(40A)の上面に乗せて後続の、前記プレス部( 110 )における脱水プレスニップ(N1)の上部プレスフェルトの下面へ移送することを特徴とする方法
  15. 請求項 11 ないし 13のいずれかに記載の方法において、前記プリプレス区域(PP)の実質的に直後に、前記ウェブ(W)を前記上部ウェットワイヤ(10)から離し、閉鎖ドローとして実質的に非受水性の移送ベルト(40B)の上面に乗せて後続の脱水プレスニップ(N1)を通過させ、さらに前記プレス部(110)の後に配置された乾燥部(120)の乾燥用ワイヤ(90)上へ移送することを特徴とする方法
  16. 請求項 11 ないし 15のいずれかに記載の方法において、前記圧力差は、前記ウェットワイヤ(10、20)を介して、前記ウェブ(W)の乾燥加熱残分のレベルがk0≒10〜15%の範囲にあるときに該ウェブに加え、前記プリプレス区域(PP)において前記ウェブ(W)の乾燥加熱残分のレベルをk1≒18〜35%の範囲まで上げることを特徴とする方法。
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