JP3673004B2 - 露光装置 - Google Patents

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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CRTで代表されるように、表示壁内面に無数に配した一画素ごとの蛍光体ドットを、垂直および水平に偏向される電子ビームの照射により走査しながら、映像信号に応じて順次に発光させることにより、表示壁に映像を表示する映像管全般の製造に適用される露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のような映像管の蛍光体ドットは、表示壁内面に塗布した光硬化性の樹脂材料を、所定のパターンにて露光することにより、露光した部分の樹脂材料を硬化させて表示壁内面に定着させ、この後洗浄して未露光部分の樹脂材料を洗い流すことにより現像し形成している。
【0003】
カラー映像管の蛍光体ドットはG、B、Rの三色分が各画素ごとに設けられる。最近では各画素ごとのG、B、Rの全蛍光体ドットを所定のパターンに形成したブラック・マトリックスいわゆるBMによって区画し、表示画像の鮮明化が図られている。
【0004】
これらBM、およびG、B、Rの各蛍光体ドットのいずれもは、それぞれに対応する光硬化性樹脂を塗布してこれを露光し洗浄により現像する手法が適用されている。
【0005】
従来上記のような露光を行うのに、図4、図5に示すような露光装置が用いられている。
【0006】
この露光装置は水銀ランプaを光源とし、これが細長い発光体であるのを利用して、これの円周方向に向くスリットbを通じ映像管cの表示壁dの内面に形成した光硬化性樹脂をマスクeを介して一括露光している。
【0007】
これにより、映像管cで電子ビームが水平方向に偏向されるのに対応した図4に示すような露光状態と、電子ビームが垂直方向に偏向されるのに対応した図5に示すような露光状態とが得られる。
【0008】
これについて説明する。図4の露光状態はスリットbが長手方向に断面される向きとなっていて、この向きでは水銀ランプaの一点から発する光が、水銀ランプaの中心位置O1 を中心に各光が振られた状態となって映像管cの表示壁全域に及んでいる。一方、図5の露光状態はスリットbが幅方向に断面される向きとなっていて、この向きでは映像管cの表示壁の各部にスリットbを介して及ぶ光は水銀ランプaの長手方向に異なった位置からのものであり、スリットbの位置O2 を中心にて振られた状態となっている。
【0009】
ここで、映像管cでの実際の電子ビームの垂直偏向と水平偏向とは、前後に配された例えば垂直偏向コイルと水平偏向コイルとによって、前後に異なった位置にて行われ、電子ビームが垂直偏向によって振られる中心と、水平偏向によって振られる中心とが、前記垂直、水平の各偏向コイルの位置に対応して前後に位置ずれしている。
【0010】
前記スリットbを介した露光での位置O1 、O2 の位置は、映像管cにて電子ビームが垂直偏向と水平偏向とによって実際に振られる中心の位置に対応した位置および間隔sに設定できるので、映像管cでの実際の画面表示に際して各部に届く電子ビームと同じ方向から向かう光によって各部を露光し、前記BMやG、B、Rの各蛍光体ドットが、実際の画面表示での電子ビームを偏向して走査を行うときの、画素ごとの画像信号と、各画素に対する走査位置とを正しく同期させることができる。
【0011】
なお、スリットbとマスクeとの間には種々の補正光学系fが図4に示すように必要に応じて設けられる。図5ではこれを省略して示してある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記従来のものでは、図4に示す露光状態で示すように、映像管cの表示壁の各画素部には、細長い水銀ランプaの長手方向の一点からしか光が到達しない。このため前記露光に水銀ランプaから発する光の多くにケラレが生じ、極く一部、例えば1/10程度しか有効利用できない。
【0013】
このため、水銀ランプaの発光容量に対する必要露光時間が長くなるので、生産性の悪いものとなっている。
【0014】
本発明は、上記従来例のような問題を解消することを課題とし、従来のスリットに代わるレンズ系によって、映像管での実際の垂直、水平偏向点が前後に位置ずれしていることに対応した照射光の疑似偏向を満足しながら、光源からの光をケラレなく有効利用して短時間に露光することができる露光装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の露光装置は、上記のような目的を達成するために、光源からの光を集光し、これを所定の大きさでスポット照射するように積分する照明手段と、この照明手段からの照射光束を映像管の被露光面全域に投影するレンズ系とを備え、このレンズ系はこれの虚像域で、映像管での実際の画像投影時に電子ビームを垂直偏向させる垂直偏向特性に対応した疑似屈折特性点と、電子ビームを水平偏向させる水平偏向特性に対応した疑似屈折特性点とを、実際の垂直偏向点と水平偏向点とに対応する前後間隔にて持つような非点収差を与えたものであることを主たる特徴とするものである。
【0016】
照明手段は、照明光源からの光を集光する集光反射部材と、この集光反射部材を経た光を一端から受入れて積分し他端から出射するロッド状の光学インテグレータと、この光学インテグレータを経た光を所定の大きさでスポット照射する平行光束とする投影レンズ系とを備えたものであるのが好適である。
【0017】
前記投影レンズ系は、入射側でテレセントリックな光学系が好適である。
【0018】
前記照明手段は、前記光学インテグレータの入射端手前に、照明光の水平方向、垂直方向の光学特性を変えるアナモフィックレンズを含む露光形状補正レンズ系を備えたものであるのが好適である。
【0019】
本発明の露光装置の上記構成では、照明手段が光源からの光を集光し、これのほぼ全量を積分して光強度分布が均一な照射光束として所定の大きさでスポット照射できるようにする。そしてこの照明手段からの照射光束はほぼそのままレンズ系により映像管の被露光面全域に投影しマスクを介した所定の露光を行うので、光源から発する光のケラレをなくしてほぼ全量を有効利用することができ、光源の発光容量に対し露光時間が従来に比して格段に短縮しその分生産性が格段に向上する。
【0020】
しかも、このレンズ系は前記照明手段からの照射光束を映像管の被露光面の全域に投影するのに、自身の虚像域で与えられた非点収差によって、映像管での実際の画像投影時に電子ビームを垂直偏向させる垂直偏向特性に対応した疑似屈折特性と、電子ビームを水平偏向させる水平偏向特性に対応した疑似屈折特性とを、実際の垂直偏向点と水平偏向点とに対応する前後間隔を持つ2点にて、これらが虚像域にあって被露光面への投影に影響しないで発揮することにより、映像管での実際の画面表示に際して各部に届く電子ビームと同じ方向から向かう光によって各部を適正に露光し、前記BMやG、B、Rの各蛍光体ドットが、実際の画面表示での電子ビームを偏向して走査を行うときの、画素ごとの画像信号と、各画素に対する走査位置とを正しく同期させることができる。
【0021】
したがって、スリットを介した露光方式による場合と同等な高品質な映像管の生産を、その生産性を格段に向上しコストの大幅な低減を可能にして、実現することができる。
【0022】
これに合わせ、照明手段からの照射光束の横断面形状を映像管の被露光面の形状に相似な形状にすることにより、照射光束をそのままの形状にて被露光面に投影するだけの簡単な光学系で光源からの光のほぼ全量を有効利用することができる利点もある。
【0023】
照明手段が、照明光源からの光を集光する集光反射部材と、この集光反射部材を経た光を一端から受入れて積分し他端から出射するロッド状の光学インテグレータと、この光学インテグレータを経た光を所定の大きさでスポット照射する平行光束とする投影レンズ系とを備えたものである構成では、
集光反射部材によって集光した照明光源からの光はロッド状の光学インテグレータにこれの一端から受入れられて他端から出射される。このとき、光学インテグレータは前記ロッド形状によって一端から受け入れた光を他端から出射するまでに側周内側にて種々な反射を繰り返させながら積分し、光学インテグレータの出射面全域から均一な光強度分布を持った光束として出射させるので、1つの小さく単純な光学部材だけで所定の大きさで均一にスポット照射するのに適した照明光束とすることができ、これを投影レンズ系により最終的に所定の大きさでスポット照射する平行光束とするだけで、所定の局所照明が高精度に達成され、フライアイレンズと非球面ミラーと云った複雑で高精度な加工が必要な特殊な光学部材を光学積分部材として利用するような場合に比し、性能の低下なく照明装置が小型かつ安価になりさらに有利なものとすることができる。
【0024】
投影レンズ系がテレセントリックな光学系である構成では、照明手段が、照明光源からの光を集光する集光反射部材と、この集光部材を経た光を一端から受け入れて積分し他端から出射するロッド状の光学インテグレータと、この光学インテグレータを経た光を所定の大きさでスポット照射する平行光束とする投影レンズ系とを備えたものである場合に生じる可能性のある、光学インテグレータ出射面の各点からの総出射光量は等しいが、出射角度に対する光強度の関係が各点とも同様な分布を持つ場合でも、光学インテグレータ出射面の各点からの全角度への出射光をそれぞれほぼ平行光束として出射し、これらの光束を積分することにより、被露光面全域で光強度に関して局部的なむらがなくなめらかな分布の露光光学系が達成される。
【0025】
照明手段の光学インテグレータの入射端手前に、照明光の方向別に光学特性を変えるアタモフィックレンズを含む露光形状補正レンズ系を備えた構成では、
従来の露光装置において使用したマスクを本発明の露光装置において使用する場合等に、被露光面での露光形状が適正でなくなることがあるが、この場合に露光形状補正レンズ系の形状変更により、照明光の方向別の光学特性を変えて、被露光面での方向別の露光特性を変化させ、露光形状を適正にすることが可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
本発明の露光装置の第1の実施例につき、図1〜図3を参照しながら以下具体的に説明する。
【0027】
本実施例の露光装置は図2に示すように、超高圧水銀ランプ1を光源として使用し、この水銀ランプ1からの光を集光部材である楕円ミラー2により集光し、これを所定の大きさでスポット照射するように光学積分部材としてのロッド状の光学インテグレータ3により積分する照明手段4と、この照明手段4からの出射光束10を映像管6の被露光面6aの全域に投影するレンズ系7とを備えている。
【0028】
楕円ミラー2によって集光した水銀ランプ1からの光はロッド状の光学インテグレータ3にこれの一端から受入れられて他端から出射される。このとき、光学インテグレータ3は前記ロッド形状によって一端から受け入れた光を他端から出射させるまでに側周内側にて種々な反射を繰り返させながら積分する。
【0029】
このような積分機能によって光学インテグレータ3はこれの出射面全域から図3に示すような均一な光強度分布Cを持った光束として出射させる。したがって、ロッド状の光学インテグレータ3による1つの小さく単純な光学部材だけで所定の大きさで均一にスポット照射するのに適した出射光束10とすることができ、これをレンズ系7により被露光面6a全域に投影してこれを一括露光するための所定の局所照明が高精度に達成される。
【0030】
光学積分部材は従来知られているフライアイレンズと非球面ミラーとの組合せで代替することもできるが、この場合はフライアイレンズおよび非球面ミラー共に複雑で高精度な加工が必要な高価なものとなるし、光学積分部材がなす行路長が比較的長く装置の大型化を招くきらいがある。しかし、本実施例のように1つの小さく単純なロッド状の光学インテグレータ3であると、性能の低下なく装置を小型かつ安価なものとすることができる。
【0031】
図3に示す本実施例の実験データは、光学インテグレータ3が正四角形な横断面形状をした場合のもので、好適な結果が得られている。しかし、これに限られることはなく横断面が三角形や円形等の各種形状のものを採用してもよいのは勿論である。
【0032】
露光条件から必要に応じて水銀ランプ1以外の光源を用いてもよいのは勿論である。そして本実施例では、楕円ミラー2によって集光した光をコールドミラー15と、光ファイバ16とによって光学インテグレータ3の一端に入射させている。コールドミラー15や光ファイバ16は省略することができるし、他のものを採用することもできる。しかしコールドミラー15や光ファイバ16は光路の他との干渉を避けたり、所要部材を特定の範囲に集約して配置するのに適宜選択して使用すると便利である。
【0033】
次いで前記投影レンズ系7は図1に垂直偏向方向での光路VPと水平偏向方向での光路HPとを示しているように、これの虚像域で、映像管6での実際の画像投影時に電子ビームを垂直偏向させる垂直偏向特性に対応した疑似屈折特性点Vと、電子ビームを水平偏向させる水平偏向特性に対応した疑似屈折特性点Hとを、実際の垂直偏向点と水平偏向点とに対応する前後間隔Sにて持つような非点収差を与えられている。
【0034】
本実施例では前記照明手段4からの平行光束を被露光面6aを露光するのに好都合な大きさおよび形状に絞る絞りレンズ群7aと、絞りレンズ群7aによって絞られた光を被露光面6aの全面に投影する投影レンズ群7bとの二群構成としてあり、垂直偏向に対応した疑似屈折特性点Vを得る疑似屈折特性は例えば投影レンズ群7bの中の2つのアナモフィックレンズ11、12の組み合わせにより実現し、水平偏向に対応した疑似屈折特性点Hを得る疑似屈折特性は例えば絞りレンズ群7aの中の2つのアナモフィックレンズ13、14にて実現している。
【0035】
これらを実現するアナモフィックレンズ11〜14にはシリンドリカルレンズやトロイダルレンズ、トーリックレンズ等の種々のものを採用することができる。
【0036】
レンズの種類とその設計如何によって、前記のような2通りの疑似屈折特性はそれぞれ1つのアナモフィックレンズによって実現できるし、また、双方に1つのアナモフィックレンズを共用するだけでも実現することができる。要するに具体的なレンズの構成は自由であり、2通りの疑似屈折特性を互いに異なったレンズ数のもので実現することもできる。
【0037】
レンズ系7は自身の虚像域に前記疑似屈折特性点V、Hを持つように与えられた非点収差によって、映像管での実際の画像投影時に電子ビームを垂直偏向させる垂直偏向特性に対応した疑似屈折特性と、電子ビームを水平偏向させる水平偏向特性に対応した疑似屈折特性とを、実際の垂直偏向点と水平偏向点とに対応する前後間隔を持つ2点にて、これらが虚像域にあって被露光面への投影に影響しないで発揮することにより、映像管での実際の画面表示に際して各部に届く電子ビームと同じ方向から向かう光によって各部を適正に露光し、前記BMやG、B、Rの各蛍光体ドットが、実際の画面表示での電子ビームを偏向して走査を行うときの、画素ごとの画像信号と、各画素に対する走査位置とを正しく同期させることができる。
【0038】
したがって、スリットを介した露光方式による場合と同等な高品質な映像管の生産性を格段に向上しコストの大幅な低減を実現することができる。
【0039】
絞りレンズ群7aには照明手段4からの出射光束10を所定の形状および大きさに整形するのに、絞り部材を採用したものとすることもできる。本実施例では疑似屈折特性点Vが疑似屈折特性点Hよりも前、つまり光学インテグレータ3の側に位置している。これは映像管6に装備される垂直偏向コイルと水平偏向コイルとの配置に対応させたもので、配置が逆であれば疑似屈折特性点V、Hの配置も逆にする。
【0040】
例えば、21インチ型(横方向寸法が448mm)の映像管6を露光する場合で、光学インテグレータ3の先端から映像管6の被露光面6aまでの距離を325mmに設定して、水平方向に必要な露光角度は36°、垂直方向に必要な露光角度は24°となり、光学インテグレータ3を6mm角、絞りレンズ群7aにより絞る光束を2mm角、前記間隔Sを7mmとして好結果が得られた。
【0041】
なお、レンズ系7と被露光面6aとの間には各種の補正光学手段20が設けられている。これらは従来から設けられているものであり、本実施例ではシリンダーレンズ21、ΔPレンズ22、X軸フィルタ23、ΔSレンズ24、S補正フィルタ25、メインフィルタ26等である。
【0042】
しかし本実施例では、アナモフィック光学部材による前記疑似屈折特性点V、Hを持つことによって、レンズ系7による出射光束10の被露光面6aへの結像面31に図1に示すような湾曲が生じる可能性がある。このような結合誤差は露光上問題とはならないが、露光むらの原因になるのでこれに対応して設計したNDフィルタ27によって補正するようにしてある。この補正は周辺で露光量が少なくなることに対する通常の補正を行うメインフィルタ等を共用して行ってもよい。
【0043】
また、被露光面上に結像しない光学系を用いた場合でも、メインフィルタでむらを補正することにより本発明の利点を損なうことなく使用できる。
【0044】
(実施例2)
以下本発明の第2の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0045】
前記(実施例1)に示す照明手段が、照明光源からの光を集光する集光反射部材と、この集光部材を経た光を一端から受け入れて積分し他端から出射するロッド状の光学インテグレータと、この光学インテグレータを経た光を所定の大きさでスポット照射する平行光束とする投影レンズ系とを備えたものである場合に、図3に示すように光学インテグレータ出射面の各点からの総出射光量は等しいが、図6に示すように出射角度θに対する光強度の関係が、各点とも同様な分布Dを持つ場合が生じる可能性がある。
【0046】
この場合に対しては、投影レンズ系を表1及び図7に励磁するテレセントリックな光学系にする。
【0047】
表1で、fは図7の絞りレンズ群7aの焦点距離、Fは絞りレンズ群7aのFナンバー、光学インテグレータ3側から第i番目のレンズ面の曲率半径をri(i=1〜8)、光学インテグレータ3の出射面から第1レンズまでの距離をd0、第i番目と第i+1番目の面間隔をdi(i=1〜7)、第j番目のレンズの屈折率をnj(j=1〜4)とする。
【0048】
【表1】
Figure 0003673004
【0049】
上記テレセントリック光学系を投影光学系に採用することにより、図8に示すように、光学インテグレータ3の出射面の各点から一定角度以内への出射光をそれぞれほぼ平行光束として出射させることが可能である。この光学インテグレータ各点からの光束に対する被露光面での光強度分布Eを図9に示す。光学インテグレータ出射面上の他点からも、ほぼ同様な光強度分布が得られる。
【0050】
図10に光学インテグレータ出射面軸上のG点、及びG点の近傍のF点、H点からの出射光による被露光面上光強度分布G、F、Hを示す。さらに、前記G、F、Hをはじめ光学インテグレータ出射面上各点からの出射光を積分した被露光面上の光強度分布Jを右端に示す。このように、被露光面全域で光強度に関して局部的なむらがなくなめらかな分布の露光光学系が達成される。
【0051】
(実施例3)
以下本発明の第3の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0052】
本実施例の露光装置は、前記(実施例1)と同様に、図11に示すように、超高圧水銀ランプ1を光源として使用し、この水銀ランプ1からの光を集光部材である楕円ミラー2により集光し、これを所定の大きさでスポット照射するように光学積分部材としてのロッド状の光学インテグレータ3により積分する照明手段4と、この照明手段4からの出射光束10を映像管6の被露光面6aの全域に投影するレンズ系7とを備えている。前記(実施例1)と異なる点は、これらに加え光ファイバー16の出射端より露光面側で、光学インテグレータ3の入射端手前にシリンダレンズからなる露光形状補正レンズ系28を設置した構成にすることである。
【0053】
前記(実施例1)に示す露光装置において、従来の露光装置において使用したマスクeを本発明の露光装置において使用して共用化を図る場合等に、被露光面6aでの露光形状が図12(a)に示す適正なものではなく、図12(b)に一例を示す適正でない形状になる場合がある。
【0054】
このような場合に、本実施例では図13に示す構成とする。図13に本実施例の光ファイバー16と、シリンダレンズからなる露光形状補正レンズ系28からの出射角度θoh、θovを示す。図13(a)に水平方向、図13(b)に垂直方向を示す。水平方向に凹面を持つシリンダレンズからなる露光形状補正レンズ系28のレンズ形状変更により、照明光の水平方向の出射角度θohを、垂直方向の出射角度θovより大きくして出射させることが可能である。
【0055】
この後、照明光は光学インテグレータ3の一端に入射し、他端から出射するまでに側周内側にて種々な反射を繰り返させながら積分される。このとき、前記アナモフィックレンズを含む露光形状補正レンズ系28のレンズ形状変更による照明光の水平方向、垂直方向の光学インテグレータ3への入射角度θoh、θovの変化に対応して変化した光学インテグレータ3の一端に入射後の照明光の水平方向、垂直方向の光軸に対する進行角度θ1h、θ1vは、照明光が光学インテグレータ3側周内側にて種々な反射を繰り返しても、図14(a)、(b)に示すように、そのつど正、負の符号が反転するだけで、絶対値は変化しない。そして、光学インテグレータ3への入射角度θoh、θovと同絶対値の角度で光学インテグレータ3の他端より出射する。したがって、前記シリンダレンズからなる露光形状補正レンズ系28のレンズ形状変更により、光学インテグレータ3からの出射角度分布を変化させることが可能である。
【0056】
この後照明光が、(実施例2)のテレセントリック投影光学系を通過すると、図15に示すように、光学インテグレータ3の出射端における出射角度に対する光強度分布が(a)に示すように、実線で示すもとの分布から、破線で示す出射角度の大きい部分の強度が大きい分布に変化する。このときテレセントリック投影光学系からの出射端における光軸からの距離に対する光強度分布は(b)に示すように、実線で示すもとの分布から、破線で示す光軸からの距離出射の大きい部分の強度が大きい分布に変化する。このため水平方向の被露光面6aでの露光寸法が増加し、図12(a)に示す適正な形状になる。
【0057】
以上の関係を使用し、シリンダレンズを含む露光形状補正レンズ系28のレンズ形状を適正にすることにより、露光形状を適正にすることが可能である。
【0058】
なお、本実施例では、露光形状補正レンズ系28をシリンダレンズからなるレンズ系としたが、他のアナモフィックレンズを含むレンズ系を使用しても、同様の補正が可能なことは言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】
本発明の露光装置によれば、光源から発する光のケラレをなくしてその殆どを有効利用することができ、光源の発光容量に対し露光時間が従来に比して格段に短縮しその分生産性が格段に向上する。
【0060】
しかも、映像管での実際の画面表示に際して各部に届く電子ビームと同じ方向から向かう光によって各部を適正に露光し、前記BMやG、B、Rの各蛍光体ドットが、実際の画面表示での電子ビームを偏向して走査を行うときの、画素ごとの画像信号と、各画素に対する走査位置とを正しく同期させることができる。
【0061】
したがって、スリットを介した露光方式による場合と同等な高品質な映像管の生産を、その生産性を格段に向上しコストの大幅な低減を可能にして、実現することができる。
【0062】
これに合わせ、照明手段からの照射光束の横断面形状を映像管の被露光面の形状に相似な形状にすることにより、照射光束をそのままの形状にて被露光面に投影するだけの簡単な光学系で光源からの光のほぼ全量を有効利用することができる利点もある。
【0063】
照明手段が、照明光源からの光を集光する集光反射部材と、この集光反射部材を経た光を一端から受入れて積分し他端から出射するロッド状の光学インテグレータと、この光学インテグレータを経た光を所定の大きさでスポット照射する平行光束とする投影レンズ系とを備えたものである構成のものによれば、
1つの小さく単純な光学部材だけで所定の大きさで均一にスポット照射するのに適した照明光束とすることができ、これを投影レンズ系により最終的に所定の大きさでスポット照射する平行光束とするだけで、所定の局所照明が高精度に達成され、フライアイレンズと非球面ミラーと云った複雑で高精度な加工が必要な特殊な光学部材を利用するような場合に比し、性能の低下なく照明装置が小型かつ安価なものとなりさらに有利である。
【0064】
投影レンズ系がテレセントリックな光学系である構成では、光学インテグレータ出射面の各点からの総出射光量は等しいが、出射角度に対する光強度の関係が各点とも同様な分布を持つ場合でも、光学インテグレータ出射面の各点からの全角度への出射光をそれぞれほぼ平行光束として出射し、これらの光束を積分することにより、被露光面全域で光強度に関して局部的なむらがなくなめらかな分布の露光光学系が達成される。
【0065】
照明手段の光学インテグレータの入射端手前に、照明光の水平方向、垂直方向の光学特性を変えるアナモフィックレンズを含む露光形状補正レンズ系を備えた構成では、従来の露光装置とマスクの共用化を図る場合等の被露光面での露光形状が適正でなくなる場合に、露光形状補正レンズ系の形状変更により、照明光の方向別の光学特性を変えて、被露光面での方向別に露光特性を変化させることにより、露光形状を適正にすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての露光装置の主要な部分の構成図である。
【図2】図1の露光装置の全体の概略構成図である。
【図3】図1の照明装置により得られる平行光束の断面図と光強度分布との関係を示す説明図である。
【図4】従来の露光装置の一露光状態を示す概略構成図である。
【図5】図4の露光装置の他の露光状態を示す概略構成図である。
【図6】図1の光学インテグレータからの出射角度と光強度との関係を示す説明図である。
【図7】テレセントリックな投影レンズ系の構成図である。
【図8】図7の投影光学系を採用した場合の出射光束を示す説明図である。
【図9】図1の光学インテグレータ出射面上のある一点からの光束に対する被露光面上位置と光強度との関係を示す説明図である。
【図10】光学インテグレータ出射面上各点からの出射光を積分した被露光面上の光強度分布を示す説明図である。
【図11】本発明の他の実施例の露光装置の主要な部分の構成図である。
【図12】被露光面での露光形状を示す説明図である。
【図13】露光形状補正レンズ系のレンズ形状と、照明光の水平方向、垂直方向の出射角度の関係を示す説明図である。
【図14】照明光が光学インテグレータの一端に入射し、他端から出射するまでの角度関係を示す説明図である。
【図15】光学インテグレータからの出射角度に対する光強度分布特性と、テレセントリック投影光学系からの出射光の光軸からの距離に対する光強度分布特性との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 光源
2 集光反射部材
3 光学インテグレータ
4 照明手段
6 映像管
6a 被露光面
7 レンズ系
V、H 疑似屈折特性点
S 間隔

Claims (4)

  1. 光源からの光を集光し、これを所定の大きさでスポット照射するように積分する照明手段と、この照明手段からの照射光束を映像管の被露光面全域に投影するレンズ系とを備え、このレンズ系はこれの虚像域で、映像管での実際の画像投影時に電子ビームを垂直偏向させる垂直偏向特性に対応した疑似屈折特性点と、電子ビームを水平偏向させる水平偏向特性に対応した疑似屈折特性点とを、実際の垂直偏向点と水平偏向点とに対応する前後間隔にて持つような非点収差を与えたものであることを特徴とする露光装置。
  2. 照明手段は、照明光源からの光を集光する集光反射部材と、この集光反射部材を経た光を一端から受入れて積分し他端から出射するロッド状の光学インテグレータと、この光学インテグレータを経た光を所定の大きさでスポット照射する平行光束とする投影レンズ系とを備えたものである請求項1に記載の露光装置。
  3. 投影レンズ系は、入射側でテレセントリックな光学系である請求項2に記載の露光装置。
  4. 照明手段は、光学インテグレータの入射端手前に、照明光の水平方向、垂直方向の光学特性を変えるアナモフィックレンズを含む露光形状補正レンズ系を備えた請求項1に記載の露光装置。
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