JP3672246B2 - シーリングバックアップ材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅の外壁パネルの目地に充填するシーリング材を後方から支持するシーリングバックアップ材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図11に示すように、住宅における隣接する外壁パネル1間の目地2にシーリング材4を挿入する場合、シーリング材4の挿入深さを出来るだけ均一にする目的で、まず、不図示のへら等を用いて、目地2にシーリングバックアップ材3を挿入した後、シーリング材4をシーリングバックアップ材3に当接する深さまで目地2内に挿入するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の方法では、作業者の熟練度等により、シーリングバックアップ材3の挿入深さが不均一になった場合は、シーリング材4の挿入深さも不均一になる結果、目地2のシーリング機能が低下したり、見栄えが悪くなる等の問題を生じるおそれがあった。特に、シーリングバックアップ材3を目地2内に強く押し込み過ぎた場合、シーリングバックアップ材3が部分的に目地2の裏側の隙間に落ち込み、シーリング材4に対するバックアップ機能を果たせなくなるものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記の課題を解決するため、シーリング材の挿入深さを十分に均一化することのできるシーリングバックアップ材を提供することを目的とする。
そのため、本発明の請求項1のシーリングバックアップ材は、左右側端部に外開きコ字形のフレームが取り付けられた隣接する外壁パネル間の目地に挿入されるシーリング材を後方で支持するシーリングバックアップ材であって、上記目地とその後方の軸組との間の隙間の厚み方向を充填するように該隙間に挿入され、合成樹脂からなり中央の略半円部の両側にこの略半円部の湾曲方向とは逆向きに順次屈曲する2つの屈曲部が設けられてなり上記隣接する外壁パネルのフレーム間の空間にフレームの内面に当接して配置されたバックアップ補助材によってその後端が支持されるバックアップ後方材と、このバックアップ後方材の前方に一体的に接続され、上記目地内の最奥部に位置して上記シーリング材を後方で支持するバックアップ材本体とからなることを特徴とするものである。
【0005】
上記構成では、シーリングバックアップ材を目地内に挿入する際に、上記バックアップ後方材が隣接する外壁パネル間の目地を通過して、該目地とその後方の軸組間の隙間に入り込み、該隙間の厚み方向を充填する(埋め尽くす)位置まで押し込むようにする。この状態では、目地の後方の隙間の厚み方向がバックアップ後方材で塞がれている結果、挿入済みの状態で、バックアップ材本体は、必然的に目地内の最奥部に位置することになる。
【0006】
なお、バックアップ後方材が隣接する外壁パネル間の目地とその後方の軸組間の隙間の厚み方向を充填するとは、バックアップ後方材のみで当該隙間の厚み方向を充填する場合と、断熱材等の他の部材と共に当該隙間の厚み方向を充填する場合の双方を含む表現である。
【0007】
請求項2のシーリングバックアップ材は、請求項1の構成において、上記バックアップ後方材は伸縮性を有する合成樹脂発泡体からなり、非圧縮状態におけるバックアップ後方材の幅寸法が上記目地の幅寸法より大きいことを特徴とするものである。この場合、シーリングバックアップ材の挿入時には、バックアップ後方材を幅方向に押し縮めた状態で上記目地内に挿入すると、バックアップ後方材は目地の後方の空間内で圧縮前の寸法まで幅方向に復元、膨張する。
【0008】
請求項3のシーリングバックアップ材は、請求項2の構成において、上記バックアップ後方材は、独立気泡の合成樹脂発泡体を圧縮して部分的に連続気泡化した半連続気泡の合成樹脂発泡体からなることを特徴とするものである。なお、バックアップ後方材は、具体的には、半連続気泡の発泡ポリエチレンで形成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、住宅の軸組10は、縦部材11と横部材12からなり、下端の横部材12は基礎13上にアンカーボルト14及びナット15で取り付けられている。また、軸組10の上端の横部材12は、H型鋼からなる梁16の下側のフランジ16aにボルト17及びナット15で接続されている。
【0010】
軸組10は住宅の外周に沿って複数個並べて配置され、各軸組10の屋外側には、軸組10と略等しい左右幅を有する外壁パネル18が配置されている。この外壁パネル18の内面側の左右側端部には、外開きコ字形のフレーム20が取り付けられ、外壁パネル18の取付状態でフレーム20が軸組10の縦部材11の屋外側に位置するようになっている。また、左右のフレーム20間の外壁パネル18の内面側には、壁断熱材21が、予め一体的に取り付けられている。
【0011】
図3にも示すように、隣接する外壁パネル18のフレーム20内に、上下方向の所定の間隔を隔てて複数の屋外側の連結金具24が配置されている。
【0012】
一方、軸組10の屋内側には、図示しないが、内壁部材が配置され、この内壁部材の内側に、連結金具24に対応する複数の屋内側の連結金具(不図示)が配置されている。そして、屋外側の連結金具24と屋内側の連結金具とが、隣接する軸組10の縦部材11間を通過する連結軸25で連結されている。
【0013】
隣接する外壁パネル18間の目地26内には、シーリング材27が目地26の長手方向に沿って挿入されている。また、シーリング材27の内側には、シーリングバックアップ材28(以下、バックアップ材28という)が配置されている。
【0014】
このバックアップ材28は、シーリング材27の内側の目地26内の最奥部に位置するバックアップ材本体30と、バックアップ材本体30の後方で上記外壁パネル18のフレーム20内に位置するバックアップ後方材31とを一体的に接続してなる。
【0015】
図2及び図3から明らかなように、バックアップ後方材31は、前記連結金具24の存在しない高さ位置では、その後端面、つまり、屋内側の端面がフレーム20の後方側の内面に接触し、フレーム20の厚み方向の全体、言い換えれば、外壁パネル18と軸組10間の空間の厚み方向の略全体を充填している。
【0016】
一方、前記連結金具24の存在する高さ位置では、バックアップ後方材31は、連結金具24や連結軸25の輪郭に応じて押し縮められた状態となっているが、バックアップ材本体30の前後位置は連結金具24や連結軸25の存在しない高さ位置と略同一である。
【0017】
いずれにしても、外壁パネル18の後方の空間をバックアップ後方材31が満たすことにより、バックアップ材本体30は必然的にシーリング材27の内側の目地26内の最奥部に位置するようになり、これに伴って、シーリング材27の目地26内への挿入深さが均一化されるようになっている。
【0018】
ところで、外壁パネル18の上端部付近では、外壁パネル18の後方に軸組10が存在せず、梁16が存在するのみである。従って、図4に示すように、外壁パネル18の上端部付近では、隣接する外壁パネル18のフレーム20間にバックアップ補助材32を挿入し、フレーム20の内面に当接したバックアップ補助材32でバックアップ後方材31の後端を支持するようにしている。なお、バックアップ補助材32はその下端部が上記連結金具24で支持されることにより、下方への落下を阻止されている。
【0019】
図5にバックアップ材28単品の自由状態での断面図を示す。バックアップ材本体30及びバックアップ後方材31はともに略断面矩形であるが、バックアップ後方材31の厚み寸法T2及び幅寸法B2は、バックアップ材本体30の厚み寸法T1及び幅寸法B1より大きくされている。
【0020】
具体的には、T1は、例えば、2mm程度、B1は9mm程度、T2は15mm程度、B2は21mm程度であるが、これらの寸法に限定されない。なお、B1は、目地26の幅寸法と同等又はそれより若干小さい程度とし、T2は外壁パネル18の内面と軸組10の縦部材11の外面間の距離と同等以上とする必要がある。
【0021】
なお、バックアップ材本体30は、例えば、独立気泡のポリエチレン発泡体等の合成樹脂発泡体等で形成され、若干の可撓性は有するものの、伸縮性は乏しい部材である。発泡倍率は、例えば、5乃至9倍程度である。
【0022】
一方、バックアップ後方材31は、半連続気泡のポリエチレン発泡体等で形成され、可撓性及び伸縮性に富んだ部材である。この半連続気泡のポリエチレン発泡体とは、具体的には、架橋独立気泡ポリエチレン系発泡体をロール圧縮により部分的に破泡して、連続気泡化したものである。
【0023】
バックアップ後方材31の発泡倍率は10乃至40程度とすることができるが、連続気泡化後に好適な圧縮特性を得やすくするためには、発泡倍率を30程度とすることが特に好適である。上記のような架橋独立気泡ポリエチレン系発泡体を部分的に連続気泡化したものは、既存の連続気泡のウレタン系発泡体のように柔軟過ぎることもなく、一方、独立気泡のポリエチレン系発泡体のように硬すぎることもなく、適度な柔軟性を備えている。
【0024】
なお、架橋独立気泡ポリエチレン系発泡体を部分的に連続気泡化したものからなるバックアップ材28は、目地26への充填後に水密性や気密性が良好であり、また、シーリング材27との接着性も良好なため、シーリング材27の3面接着による界面破壊も防止されるとともに、耐水、耐熱、耐候性にも優れている。
【0025】
次に、図6にバックアップ補助材32単品の自由状態での断面図を示す。このバックアップ補助材32は、合成樹脂などから左右対称の形状を有するように作成され、中央の略半円部32aの両側に、各々上記略半円部32aの湾曲方向とは逆向きに順次屈曲する各二つの屈曲部32b、32cを設けられている。
【0026】
以下、外壁パネル18を軸組10の外側に取り付け、かつ、連結金具24及び連結軸25を用いて外壁パネル18と屋内側の内壁部材(図示せず)とを連結した後、バックアップ補助材32、バックアップ材28及びシーリング材27を順次挿入する手順を説明する。
【0027】
図7に示すように、まず、バックアップ補助材32の両側の屈曲部32b、32cが互いに接近するように折り曲げた状態でバックアップ補助材32を隣接する外壁パネル18の上端部付近の目地26を介して両外壁パネル18のフレーム20間の空間に挿入する(図8参照)。
【0028】
この時、前述のように、バックアップ補助材32の下端部が連結金具24に上方から当接し、バックアップ補助材32の落下が防止される。なお、バックアップ補助材32の上下幅Hは、梁16の上下幅より若干大きい程度、例えば、250乃至300mm程度とされる。
【0029】
バックアップ補助材32の挿入後、続いて、図8に示したように、バックアップ材28におけるバックアップ後方材31をバックアップ材本体30と同じ程度の幅となるように幅方向へ押し縮めながら、目地26を介して、隣接する外壁パネル18のフレーム20間の空間へ押し込む。その後、シーリング材27をバックアップ材本体30に当接する位置まで目地26内に挿入すれば、図2乃至図4に示した状態となる。
【0030】
以上では、1対の外壁パネル18間の目地26内におけるシーリング材27及びバックアップ材28について説明したが、図9に示すように、片側が外壁パネル18で、他側が窓サッシ33である場合も、これらの間の目地34に上記と同様にバックアップ材35及びシーリング材36を順次挿入できる。
【0031】
但し、この場合、窓サッシ33側にはフレーム20が存在しないので、バックアップ材35におけるバックアップ材本体37を左右非対称形状とし、バックアップ後方材38の図中左端部まで延びるようにしている。なお、バックアップ材35単体の断面図を図10に示す。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1のシーリングバックアップ材は、左右側端部に外開きコ字形のフレームが取り付けられた隣接する外壁パネル間の目地に挿入されるシーリング材を後方で支持するシーリングバックアップ材であって、上記目地とその後方の軸組との間の隙間の厚み方向を充填するように該隙間に挿入され、合成樹脂からなり中央の略半円部の両側にこの略半円部の湾曲方向とは逆向きに順次屈曲する2つの屈曲部が設けられてなり上記隣接する外壁パネルのフレーム間の空間にフレームの内面に当接して配置されたバックアップ補助材によってその後端が支持されるバックアップ後方材と、このバックアップ後方材の前方に一体的に接続され、上記目地内の最奥部に位置して上記シーリング材を後方で支持するバックアップ材本体とからなるものであり、目地後方の隙間の厚み方向がバックアップ後方材で塞がれている結果、バックアップ材本体は、必然的に目地内の最奥部に位置することになる。そのため、シーリングバックアップ材の挿入後に目地に挿入されるバックアップ材の挿入深さを常に略一定とすることができるので、外壁パネル間の目地のシーリング性能及び見栄えを向上させることができる。
【0033】
請求項2のシーリングバックアップ材は、請求項1の構成において、上記バックアップ後方材は伸縮性を有する合成樹脂発泡体からなり、非圧縮状態におけるバックアップ後方材の幅寸法が上記目地の幅寸法より大きいものであるから、本シーリングバックアップ材の目地への挿入後に、バックアップ後方材は目地の後方の空間内で目地の幅寸法より大きな幅寸法となるように復元し、目地の両側でバックアップ後方材の前面が外壁パネルの裏面に接触する。その結果、バックアップ後方材の前面位置が確実に外壁パネルの裏面位置と合致するため、バックアップ材本体は、一層確実に目地内の最奥部の一定深さに位置するようになり、シーリング材の挿入深さを一層均一化させることができる。
【0034】
請求項3のシーリングバックアップ材は、請求項2の構成において、上記バックアップ後方材は、独立気泡の合成樹脂発泡体を圧縮して部分的に連続気泡化した半連続気泡の合成樹脂発泡体からなり、係る半連続気泡の合成樹脂発泡体は、伸縮性に富んでいるので、目地の後方の隙間内の外壁パネルの取付金具等の突起物がところどころに存在するような場合でも、バックアップ後方材が係る凹凸に対応して変形しながら上記隙間の厚み方向を確実に埋めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る住宅の外壁パネル周辺を示す概略側面図。
【図2】上記外壁パネルの目地周辺を示す概略水平断面図。
【図3】上記外壁パネルの目地周辺を高さ位置を変えて示す概略水平断面図。
【図4】上記外壁パネルの上端部近傍の目地周辺を示す概略水平断面図。
【図5】上記目地に挿入されるシーリングバックアップ材を示す概略水平断面図。
【図6】上記目地の上端部近傍に挿入されるバックアップ補助材を示す概略水平断面図。
【図7】上記目地にバックアップ補助材及びシーリングバックアップ材を順次挿入する様子を示す概略斜視図。
【図8】上記目地にバックアップ補助材を挿入し、更にシーリングバックアップ材を挿入する様子を示す概略水平断面図。
【図9】外壁パネルと窓サッシ間の目地におけるシーリングバックアップ材及びシーリング材を示す概略水平断面図。
【図10】図9のシーリングバックアップ材単品を自由状態で示す概略水平断面図。
【図11】従来のシーリング材及びシーリングバックアップ材を示す概略水平断面図。
【符号の説明】
10 軸組
18 外壁パネル
26 目地
27 シーリング材
28 シーリングバックアップ材
30 バックアップ材本体
31 バックアップ後方材
Claims (3)
- 左右側端部に外開きコ字形のフレームが取り付けられた隣接する外壁パネル間の目地に挿入されるシーリング材を後方で支持するシーリングバックアップ材であって、
上記目地とその後方の軸組との間の隙間の厚み方向を充填するように該隙間に挿入され、合成樹脂からなり中央の略半円部の両側にこの略半円部の湾曲方向とは逆向きに順次屈曲する2つの屈曲部が設けられてなり上記隣接する外壁パネルのフレーム間の空間にフレームの内面に当接して配置されたバックアップ補助材によってその後端が支持されるバックアップ後方材と、このバックアップ後方材の前方に一体的に接続され、上記目地内の最奥部に位置して上記シーリング材を後方で支持するバックアップ材本体とからなることを特徴とするシーリングバックアップ材。 - 上記バックアップ後方材は伸縮性を有する合成樹脂発泡体からなり、非圧縮状態におけるバックアップ後方材の幅寸法が上記目地の幅寸法より大きいことを特徴とする請求項1記載のシーリングバックアップ材。
- 上記バックアップ後方材は、独立気泡の合成樹脂発泡体を圧縮して部分的に連続気泡化した半連続気泡の合成樹脂発泡体からなることを特徴とする請求項2記載のシーリングバックアップ材。
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