JP3671849B2 - モータ内蔵の圧縮機とそれを用いた移動車 - Google Patents

モータ内蔵の圧縮機とそれを用いた移動車 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気自動車やハイブリッド自動車などの移動するバッテリーとともに用いられるのに公的な電動機内蔵の圧縮機と、それを持った移動車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジンのみで走行する自動車の場合、元来、エンジンにより駆動する圧縮機を用いて車室内の空調を行っており、圧縮機はエンジンに横付けして搭載されてきた。
【0003】
一方、電気自動車、あるいはエンジンとモータとを使い分けて走行するハイブリッド自動車が、最近一般道路用のものとして実用されるようになっている。その多くはハイブリッド自動車であり、従来型のエンジン自動車同様にエンジンにより冷凍圧縮機を駆動して車内の空調を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ハイブリッド自動車では、エンジンによる環境への影響を軽減するという本来の目的から、自動車が信号などで一時停止する場合にはエンジンを止めることが提案されている。このような場合、エンジンで駆動する圧縮機を用いると、自動車が停止する都度乗車中にもかかわらず空調が止まることになり、夏季や冬季、極寒や極暑の地では特に問題になる。
【0005】
そこで、モータで駆動する圧縮機を採用することが考えられる。また、電気自動車で空調を行うにはモータで駆動する圧縮機の採用が当然となる。このような圧縮機には屋内の空調用に用いるのに従来から量産されているメンテナンスフリーなモータ内蔵の圧縮機があり、これを利用できれば好適である。
【0006】
このようなモータ内蔵の圧縮機につき、本発明の実施例を示す図1を参照して説明すると、モータ3と、このモータ3の回転軸8に連結して駆動される圧縮機構2とを容器1に収容している。回転軸8の圧縮機構2側の主軸8aと反対側の副軸8bとを、滑り軸受9と転がり軸受12とにより所定の軸方向クリアランスを持つように軸受している。主軸8aには滑り軸受9を保持する主軸受部材10と当接して圧縮機構2とのアライメント調整を行うつば部8cが設けられるとともに、モータ3のステータ4とロータ5との図1に示すような軸線方向のずれによって回転軸8に転がり軸受12側への磁気的な予圧を与えるようにしている。この予圧によって回転軸8は軸方向の前記クリアランスのもとに余裕を持ちながらも、ガタツキなくスムーズに回転して圧縮機構2を駆動する。また、前記アライメント調整は、圧縮機構2を容器1に収容する前に主軸受部材10との間で組み付けておくのに、回転軸8と主軸受部材10との位置関係をつば部8cと主軸受部材10との対向面8c1、10cの当接によって特定しておき、主軸受部材10を基準として回転軸8と圧縮機構2との位置関係が適正になるように調整する。
【0007】
しかし、このような屋内の空調用のモータ内蔵の圧縮機を電気自動車やハイブリッド自動車に搭載して用いるのに、本発明者等が種々に実験し検討したところ、回転軸8が軸方向に不安定となり、主軸受部材10との対向面8c1、10c間で強い接触、摩擦や衝突が生じて耐久性の面で問題があることが判明した。これは、屋内の空調用としての圧縮機は室外機内に収容して設置されるので、移動や外部からの振動を受けることについて配慮されていないことによる。自動車では特に、急な発進、停車、急激な加減速が行われたり、急なカーブを高速で走行したりすることが多々あり、回転軸8およびそれと一体のロータ5に前記予圧をはるかに上回る大きな慣性が働くことがある。このような慣性が前記予圧の方向と逆向きに働くと、回転軸8はロータ5とともに主軸受部材10の側に一瞬にしかも大きな力で移動して、双方の対向面8c1、10c間で強い衝突が起きる。また、衝突しないまでも強く接触して摩擦し合うことが頻繁に生じる。
【0008】
本発明の目的は、スムーズな回転を損なわずに回転軸を軸線方向に安定させて、回転軸のつば部と主軸受部材との対向面間に強い摩擦や衝突が生じないモータ内蔵の圧縮機とそれを用いた移動車を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するため、本発明のモータ内蔵の圧縮機は、モータと、このモータの回転軸に連結して駆動される圧縮機構とを容器に収容して、回転軸の圧縮機構側の主軸と反対側の副軸とを、滑り軸受と転がり軸受とにより所定の軸方向クリアランスを持つように軸受し、前記主軸に前記滑り軸受を保持する主軸受部材と当接して圧縮機構とのアライメント調整を行うつば部を設けるとともに、回転軸に転がり軸受側への予圧を与えたものにおいて、前記つば部と主軸受部材との対向面間に回転軸の主軸受部材側への接触またはおよび衝突を抑制する抑制手段を働かせたことを特徴とするものである。
【0010】
このような構成では、抑制手段は、回転軸のつば部と主軸受部材との対向面間にあって、それらとの間に必要なクリアランスが設けられることを妨げることはないし、回転軸に転がり軸受側への前記予圧を与えることも妨げないので、従来通りの運転性能を保証することができる上、回転軸に予圧とは反対方向の慣性などによる大きな移動力が働いて前記対向面間が強く接触して摩擦し合ったり、あるいは衝突し合ったりしようとするとき、そのような力は前記対向面間の抑制手段に働き、それを抑制手段が抑制するので、前記対向面間が強く接触して摩擦し合ったり、衝突し合うことがなく、性能や耐久性が低下するようなことを防止できる。
【0011】
従って、そのような移動力が慣性によって働きやすい電気自動車やハイブリッド自動車に適用して特に有効であり、この意味で電源としての移動するバッテリーとともに用いられるモータ内蔵の圧縮機として好適であるし、このようなモータ内蔵の圧縮機がバッテリーとともに搭載された電気自動車やハイブリッド自動車などの移動車としても好適である。
【0012】
抑制手段が、前記対向面間に設けた軸受プレート、つまり、平面よりなる軸受面を持った軸受プレートであると、対向面間が直接衝突し合う衝撃を緩和することができるし、軸受プレートが対向面の双方に対して滑ることを考えれば、単純に対向面の双方が直接接触し合う場合よりも軸受プレートとの相対回転速度が半減するのに加え、軸受面の滑り機能による摩擦の軽減が相まって、対向面の双方とも他と強く接触して摩擦し合ったり衝突するようなことを抑制することができる。前記対向面の双方と軸受プレートの両面における、少なくともつば部対向面と軸受プレート面との一方に潤滑溝を形成してあると、少なくとも、最も相対回転しやすいつば部対向面と軸受プレート面の間に潤滑溝によってオイルを積極的に導入して、それら両面間の軸受機能を高めるとともに、それら両面間にあるエアギャップにオイルが導入されることによるクッション効果とで、前記強く接触して摩擦し合ったり、衝突し合ったりするのをさらに抑制することができる。
【0013】
抑制手段が、前記対向面間に設けた軸受リング、つまり、滑り用の微細な凹凸や転がり部材を持つなど、平面以外の軸受機能を発揮する軸受リングであると、前記対向面間での軸受性能がさらに向上し、その向上した分前記対向面の間において互いが強く接触して摩擦し合ったり衝突し合ったりするのをより一層抑制することができる。
【0014】
抑制手段が、前記対向面間に設けた軸受プレートまたは軸受リングに加え、軸線方向に弾性変形する弾性部材を含むものであると、前記対向面間において互いが強く接触して摩擦し合ったり衝突し合ったりするようなときに、弾性部材が軸線方向に弾性的に圧縮変形しながらそれを緩和するので、強く接触して摩擦し合ったり衝突し合ったりするのを、軸受プレートまたは軸受リング単独の場合よりも効果的に低減することができる。弾性部材は、ゴムや合成樹脂などの弾性部材よりなる平リングや金属製の波リングなどであってもよい。
【0015】
抑制手段が、前記対向面の少なくとも一方に形成した潤滑溝だけであっても、つば部と主軸受部材との対向面間に潤滑溝によりオイルを接触的に導入して、その対向面間の軸受機能を高めるとともに、その対向面間にあるエアギャップにオイルが導入されることによるクッション効果とで、前記強く接触して摩擦し合ったり、衝突しあったりするのを抑制することができる。
【0016】
抑制手段が前記潤滑溝にオイルを強制的に供給する給油通路を含むものであると、対向面間のオイル圧やオイル量を上げてクッション性や軸受機能を高めることができる。
【0017】
本発明のそれ以上の目的及び特徴は、以下の詳細な説明及び図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴は、可能な限りにおいて、それ単独で、あるいは種々な組み合わせで複合して用いることができる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例に係るモータ内蔵の圧縮機について図を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0019】
本実施例は上記したように屋内の空調用のモータ内蔵の圧縮機の場合の一例であるが、これ以外の用途、例えば電気自動車、あるいはハイブリッド自動車など移動するバッテリを持った移動車に搭載したり、モータ内蔵の圧縮機が電源とともに搭載される自動車などの移動車としても適用できる。また、空調用以外の用途に適用しても有効である。
【0020】
図1に示す本実施例に係るモータ内蔵の圧縮機は、既述したように、モータ3と圧縮機構2とを容器1に収容し、モータ3にて回転軸8を介し圧縮機構2を駆動する。このために回転軸8の主軸8aと副軸8bとが滑り軸受9と転がり軸受12とにより所定の軸方向クリアランスを持つように軸受されている。主軸8aには滑り軸受9を保持する主軸受部材10と当接して圧縮機構2とのアライメント調整を行うつば部8cが設けられ、モータ3のステータ4とロータ5との位置関係によって回転軸8に転がり軸受12側への磁気的な予圧が与えられている。転がり軸受12は容器1内に溶接などして固定された副軸受部材11に保持されている。
【0021】
圧縮機構2はスクロールタイプのものであって、固定スクロール20と旋回スクロール30とを噛み合わせて双方間に圧縮室41を形成している。旋回スクロール30は容器1内に焼き嵌めや溶接止めされた主軸受部材10とこれにボルト23によりボルト止めされた固定スクロール20との間に挟み込んで回転軸8の主軸8aに連結し、回転軸8のモータ3による回転に伴い主軸受部材10との間の自転拘束機構29による自転拘束作用のもとに円軌道に沿った旋回をする。なお、固定スクロール20は前記アライメント調整の基に主軸受部材10にボルト止めされている。前記旋回スクロール30の旋回により前記圧縮室41が外周部から中央部に容積を小さくしながら移動され、吸入管26、吸入口44を通じ冷媒を吸入してそれを圧縮し、吐出口45から容器1内に吐出することを繰り返す。容器1内に吐出された冷媒はモータ3を冷却した後吐出管27から吐出し冷凍サイクルに供給する。
【0022】
回転軸8の副軸8bにはポンプ17が設けられ、容器1の下部に貯留されたオイル7を回転軸8内のオイル供給路8dに送り込み、回転軸8を通じて主軸受部材10による滑り軸受9や圧縮機構2の摺動部などに供給し潤滑する。潤滑後のオイル7はその供給圧により潤滑部からしみ出すように徐々に流出して容器1内に戻る。また、前記容器1内に吐出された冷媒の一部は容器1内のオイル7との相溶性によりオイル7を随伴させて前記ポンプ17によってオイル7が供給されない、例えば転がり軸受12などを潤滑する。
【0023】
以上によって、図1に示す例の圧縮機はメンテナンスフリーな使用に耐える。
【0024】
さらに、回転軸8のオイル供給路8dを通じて圧縮機構2の摺動部に供給されるオイル7は、旋回スクロール30の背面中央部に至って圧縮機構2の吐出圧よりも高い高圧部42をなし、この高圧部42のオイルを旋回スクロール30の内部に設けた減圧用の絞り31を有したオイル通路32を通じて旋回スクロール30の背面の外周部に導き吐出圧よりも低い低圧部43をなす。これら高圧部42および低圧部43は旋回スクロール30の背面において主軸受部材10との間で環状のシール33によって仕切られ、低圧部43のオイル7が旋回スクロール30の外周部に背圧として働き、旋回スクロール30が圧縮する冷媒の圧力によって固定スクロール20から離れて転覆するようなことが防止される。低圧部43と圧縮機構2の吸入室との間には図示しない調圧弁が設けられ、高圧部42から供給されるオイル7が増量して所定の圧力以上になる都度吸入室側に逃がして所定の背圧が維持されるようにする。この圧力が吸入室側に逃がされるときオイル7が吸入室に入り込むことによって、圧縮機構2の摺動部の潤滑に供される。
【0025】
ところで、このようなモータ内蔵の圧縮機が電気自動車やハイブリッド自動車などの移動車に搭載されて、回転軸8がロータ5と共に主軸受部材10側に移動するような慣性が働くと、回転軸8のつば部8cが主軸受部材10に強く接触して摩擦し合ったり衝突し合ったりし、耐久性が低下する。前記のような慣性は圧縮機が横向きに設置されていると、自動車などの急な発進、停車、急激な加減速、急なカーブを高速で走行するようなときに生じやすいし、縦向きに設置されると路面の凹凸部を走行するときの上下動、急な上り下りを高速で走行するような際に生じやすい。なお、縦向き設置の場合の回転軸8に対する予圧は回転軸8とロータ5との自重によって与えることができる。
【0026】
以上のような慣性の問題に対処するのに、本実施例の圧縮機は特に、図1〜図3の実施例、図4の実施例、図5の実施例、図6〜図7の実施例、図8の実施例、図9〜図10の実施例に示すように、前記つば部8cと主軸受部材10との対向面間8c1,10cに回転軸8の主軸受部材10側への接触またはおよび衝突を抑制する抑制手段51を働かせる。この抑制手段51は、回転軸8のつば部8cと主軸受部材10との対向面8c1、10c間にあって、それらとの間に必要なクリアランスが設けられることを妨げることはないし、回転軸8に転がり軸受12側への予圧を与えることも妨げないので、従来通りの運転性能を保証することができる。その上で、回転軸8に前記予圧とは反対方向に慣性などによる大きな移動力が働いて対向面8c1、10c間を強く摩擦させ、あるいは衝突させようとしても、そのような力は前記対向面8c1、10c間の抑制手段51に働き、それを抑制手段51が抑制するので、前記対向面8c1、10c間が強く接触して摩擦し合ったり、衝突し合うことがなく、性能や耐久性が低下するようなことを防止できる。
【0027】
従って、そのような移動力が慣性によって働きやすい電気自動車やハイブリッド自動車に適用して特に有効であり、この意味で電源としての移動するバッテリーとともに用いられるモータ内蔵の圧縮機として好適であるし、このようなモータ内蔵の圧縮機がバッテリーとともに搭載された電気自動車やハイブリッド自動車などを含む移動車としても好適である。
【0028】
図1〜図3の実施例では、抑制手段51は前記対向面8c1、10c間に設けた軸受プレート52である。この軸受プレート52は平面よりなる軸受面を持ったものをいい、対向面8c1、10c間が直接衝突し合う衝撃を緩和することができるし、軸受プレート52が対向面8c1、10cの双方に対して滑ることを考えれば、単純に対向面8c1、10cの双方が直接接触し合う場合よりも軸受プレート52との相対回転速度が半減するのに加え、軸受面52aの滑り機能による摩擦の軽減が相まって、対向面8c1、10cの双方とも他と強く接触して摩擦し合ったり衝突し合ったりするようなことを抑制することができる。このような軸受プレート52は滑り特性のよい合成樹脂や金属、セラミックよりなるものでよい。しかし、メンテナンスフリーに耐えるため耐久性のよいものが好都合である。なお、軸受プレート52は主軸受部材10に設けた溝53に収容して位置ずれしないようにしている。もっとも、そのような溝53はつば部8cの側に設けられてもよい。
【0029】
なお、対向面8c1、10cと軸受プレート52とのエアギャップには滑り軸受9などを潤滑した後しみだしてくるオイル7が供給されてそれらの間を潤滑するし、供給されたオイル7が互いの間でクッション作用を営むので、対向面8c1、10cが他と強く接触して摩擦し合ったり、衝突し合ったりするのをさらに緩和することができる。前記溝53は供給されるオイル7を貯留しやすくするので、軸受機能やクッション作用を高めるのに個都合である。
【0030】
図4の実施例は軸受プレート52の特につば部8cの対向面8c1と対向し合う軸受面52aに潤滑溝54を形成してある。これにより、溝を持たない対向面8c1との間に前記オイル7を積極的に導入して、そこでの軸受機能を高め、かつオイル7によるクッション作用を高めることができる。しかし、主軸受部材10の対向面10cと対向する軸受面に潤滑溝54を設けることもできる。潤滑溝54は環状に設けてもよいが、図4に示すように軸受プレート52の内周から外周に至る径方向に形成すると、前記内周側から供給されるオイル7を内周側から外周側に通して対向面8c1や10cと軸受面52aとの間に導入しやすくなる。もっとも、環状溝と併用することもできる。径方向の潤滑溝54が内周側から外周側に向けつば部8cの回転方向に変位する、径方向に対する図4にしめすように傾斜し、あるいは湾曲したものとすると、潤滑溝54内に導入されるオイル7をつば部8cの回転によって内周側から外周側に送るポンプ作用を与えることができ、オイル7の通りをよくし、対向面8c1および軸受面52a間の潤滑機能を高めることができる。また、このようなポンプ作用において、潤滑溝54の外周側が絞られたり、閉塞されていると、前記外周側に送られてくるオイル7の流出を抑制したり妨げたりして、対向面8c1、軸受面52a間のオイル圧、オイル量を高めて潤滑性およびクッション性共に高めることができる。
【0031】
図5に示す実施例、および図6、図7に示す抑制手段51は、軸受プレート52に加え、軸線方向に弾性的に圧縮できる弾性部材55や56を含んでいる。これによると、対向面8c1、10cどうしが軸受プレート52を介して強く接触したり衝突しようとするとき、弾性部材55や56が軸線方向に弾性的に圧縮変形しながらそれを緩和するので、強く接触して摩擦し合ったり衝突し合ったりするのを、軸受プレート52単独の場合よりも効果的に低減することができる。図5に示す弾性部材55はゴムや合成樹脂などの弾性部材よりなる平リングとしてあり、図6、図7に示す例の弾性部材56は金属製の波板リングとしてある。これら弾性部材55、56はクリアランス範囲内に納まってもよいし、クリアランスを前部あるいは一部残して納まってもよい。
【0032】
図8に示す実施例の抑制手段51は、前記対向面8c1、10c間に設けた軸受リング57、つまり、滑り用の凹凸や転がり部材58を持つなど、平面以外の軸受機能を発揮するものとしてある。これによると、対向面8c1、10c間での軸受性能がさらに向上し、その向上した分前記対向面8c1、10cが強く摩擦したり衝突したりするのをより一層抑制することができる。
【0033】
図9、図10に示す実施例での抑制手段51は、前記対向面8c1、10cの一方、例えばつば部8cの対向面8c1に形成した潤滑溝59としてある。これによっても、つば部8cと主軸受部材10との対向面8c1、10c間に潤滑溝59によりオイル7を導入して、その対向面8c1、10c間の軸受機能を高めるとともに、その対向面8c1、10c間にあるエアギャップにオイル7が導入されることによるクッション効果とで、前記強く摩擦し合ったり、衝突しあったりするのを抑制することができる。
【0034】
オイル7を導入するには、上記したように、潤滑溝59が少なくとも内周側に通じているのが好適である。しかし、本実施例の抑制手段51が前記潤滑溝59にオイル7を強制的に供給する給油通路61を含んでいるので、潤滑溝59を環状にしてあり、潤滑溝59に供給したオイル7が回りへ逃げにくく、オイル圧、オイル量を増大させて、対向面8c1、10c間の軸受機能やクッション性をより高めやすくしている。オイル7を供給する環状の潤滑溝59は同心的に複数設けることもできる。給油通路61は回転軸8のオイル供給路8dからつば部8c内を経て潤滑溝59に至っている。このような給油通路61は潤滑溝59が主軸受部材10の対向面10cに設けられてもオイル7を供給することができる。
【0035】
【発明の効果】
上記の説明で明らかなように、本発明によれば、抑制手段は、回転軸のつば部と主軸受部材との対向面間にあって、それらとの間に必要なクリアランスが設けられることを妨げることはないし、回転軸に転がり軸受側への予圧を与えることも妨げないので、従来通りの運転性能を保証することができる上、回転軸に前記予圧とは反対方向に慣性などによる大きな移動力が働いて前記対向面間を強く接触させて摩擦させ、あるいは衝突させようとしても、そのような力は前記対向面間の抑制手段に働き、それを抑制手段が抑制するので、前記対向面間が強く摩擦し合ったり、衝突し合うことがなく、性能や耐久性が低下するようなことを防止できる。
【0036】
従って、そのような移動力が慣性によって働きやすい電気自動車やハイブリッド自動車に適用して特に有効であり、この意味で電源としての移動するバッテリーとともに用いられるモータ内蔵の圧縮機として好適であるし、このようなモータ内蔵の圧縮機がバッテリーとともに搭載された電気自動車やハイブリッド自動車などを含む移動車としても好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るモータ内蔵の圧縮機を示す断面図である。
【図2】図1の圧縮機の回転軸のつば部と主軸受部材との対向部を示す断面図である。
【図3】図1の圧縮機の回転軸と主軸受部材を含む圧縮機構導電体とを分解して示す斜視図である。
【図4】図1〜図3の軸受プレートに潤滑溝を設けた例を示す斜視図である。
【図5】図1〜図3の軸受プレートに平リングの弾性部材を組み合わせて働かせた例を示す断面図である。
【図6】図1〜図3の軸受プレートに波板リングの弾性部材を組み合わせて働かせた例を示す断面図である。
【図7】図6の波板リングの斜視図である。
【図8】図1〜図3の軸受プレートに代わって軸受リングを働かせた例を示す断面図である。
【図9】図1〜3の軸受プレートや図8の軸受リングに代わって潤滑溝を形成した例を示す断面図である。
【図10】図9の前記潤滑溝を持った回転軸を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 容器
2 圧縮機構
3 モータ
4 ステータ
5 ロータ
7 オイル
8 回転軸
8a 主軸
8b 副軸
8c つば部
8c1、10c 対向面
8d オイル供給路
9 滑り軸受
10 主軸受部材
11 副軸受部材
12 転がり軸受
17 ポンプ
51 抑制手段
52 軸受プレート
53 溝
54、59 潤滑溝
55、56 弾性部材
57 軸受リング
58 転がり部材
61 給油通路

Claims (11)

  1. モータと、このモータの回転軸に連結して駆動される圧縮機構とを容器に収容して、回転軸の圧縮機構側の主軸と反対側の副軸とを、滑り軸受と転がり軸受とにより所定の軸方向クリアランスを持つように軸受し、前記主軸に前記滑り軸受を保持する主軸受部材と当接して圧縮機構とのアライメント調整を行うつば部を設けるとともに、回転軸に転がり軸受側への予圧を与えたモータ内蔵の圧縮機において、
    前記つば部と主軸受部材との対向面間に回転軸の主軸受部材側への接触またはおよび衝突を抑制する抑制手段を働かせたことを特徴とするモータ内蔵の圧縮機。
  2. 抑制手段は、前記対向面間に設けた軸受プレートである請求項1に記載のモータ内蔵の圧縮機。
  3. 前記各対向面と軸受プレートの両面における、少なくともつば部対向面と軸受プレートの面の一方に潤滑溝を形成してある請求項2に記載のモータ内蔵の圧縮機。
  4. 抑制手段は、前記対向面間に設けた軸受リングである請求項1に記載のモータ内蔵の圧縮機。
  5. 抑制手段は、前記対向面間に設けた軸受プレートまたは軸受リングに加え、軸線方向に弾性的に変形する弾性部材を含む請求項2〜4のいずれか1項に記載のモータ内蔵の圧縮機。
  6. 弾性部材は、ゴムや合成樹脂などの弾性部材よりなる平リングである請求項5に記載のモータ内蔵の圧縮機。
  7. 弾性部材は、金属製の波リングである請求項5に記載のモータ内蔵の圧縮機。
  8. 抑制手段は、前記対向面の少なくとも一方に形成した潤滑溝である請求項1に記載のモータ内蔵の圧縮機。
  9. 抑制手段は、前記潤滑溝にオイルを強制的に供給する給油通路を含む請求項8に記載のモータ内蔵の圧縮機。
  10. 移動するバッテリーとともに用いられる請求項1〜9のいずれか1項に記載のモータ内蔵の圧縮機。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のモータ内蔵の圧縮機をバッテリーとともに搭載した移動車。
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