JP3670554B2 - 画像信号符号化装置/復号装置,画像信号符号化方法/復号方法および画像信号符号化/復号プログラム記録媒体 - Google Patents

画像信号符号化装置/復号装置,画像信号符号化方法/復号方法および画像信号符号化/復号プログラム記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,直交変換に基づく画像信号符号化装置/復号装置,画像信号符号化方法/復号方法および画像信号符号化/復号プログラム記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像信号またはフレーム間予測誤差信号から冗長性を除くために,通常,信号には直交変換が施される。一般に画像信号は,
・原画像信号とフレーム間予測誤差信号(動画像の場合),
・時間的変化(動画像の場合),
・輝度信号と色差信号(カラー画像の場合)等,
様々な次元において変化する信号であり,しかもこれらは互いに大きく統計的性質が異なっている。このため,非適応的な直交変換では,冗長性の除去が必ずしも最適ではなかった。
【0003】
変換後の電力集中度の高さ(冗長性の除去度)において理論的に最適な直交変換は,カルーネンレーベ変換(KLT:Karhunen-Loeve Transform)と呼ばれる変換である。このカルーネンレーベ変換(以下,KLTという)により,変換後の係数間の相関は完全に除去されるが,変換基底が画像に依存するため,この変換には,画像毎にその情報を伝送する必要がある,あるいは高速変換算法がない等の難点がある。
【0004】
また,信号の相関を完全に除去するために,同一の統計的性質を持つ信号グループ毎に最適なKLTの変換情報を送ると,その付加情報のために逆に符号量の増大を招いてしまうという問題があった。
【0005】
適応的に直交変換を選択し,かつ画像毎に変換基底を直接伝送しないようにする試みとして大関らの方法(大関 他“KL変換を用いた適応変換符号化方式”PCSJ'87, 411, September 1987)等がある。しかし,この方法では,幾通りもの変換基底に関する膨大な先験的情報(コードブック)を符号化器/復号器が共有しなければならず,装置規模が非現実的であること,コードブック設計が困難で自由度が高いことが問題であった。
【0006】
また,離散余弦変換(DCT)という変換は,実用上平均的に最適に近い性能を持つことが知られている。この変換には,高速変換算法が存在し,変換基底が固定(余弦関数を使った式で表わされる)であるために変換基底の情報の伝送も不要であるという性質がある。
【0007】
以上に挙げた理由等から,KLTは電力集中度の点で最適であるにもかかわらず,現在広く用いられている高能率画像信号符号化国際標準(ISO/IEC10918−1[JPEG],同13818−2[MPEG−2],同14496−2[MPEG−4],ITU勧告H.263)は,直交変換としてDCTを固定的に用いている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は,コードブックの生成やその符号化器/復号器での共有を行うことなしに,与えられた画像信号に関して適応的な直交変換を生成・選択・適用し,固定的変換であるDCT等を用いるよりも符号化効率を改善させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では,KLTのもつ電力集中度の最適さを段階的に減じた変換基底を複数用意し,結果として直交変換に必要となる情報量を段階的に減じ,それらの中で符号化効率的に最良のものを選択する。
【0010】
図1は,本発明の概要を説明する図である。画像信号符号化装置1は,画像信号(フレーム間予測誤差信号を含む。以下同様)を直交変換・量子化し符号化する装置であり,画像信号復号装置2は,画像信号符号化装置1が符号化したデータを復号し,復号画像信号を生成する装置である。
【0011】
画像信号符号化装置1は,電力集中度が段階的に変化する直交変換基底生成手段11と,歪み量測定手段13を有する直交変換・量子化・符号化手段12と,発生符号量制御手段14と,伝送する符号化データを出力する出力手段15とを備える。直交変換基底生成手段11は,発生符号量制御手段14が生成するパラメータを用いて入力画像信号から直交変換基底を生成する。直交変換・量子化・符号化手段12は,生成された直交変換基底を用いて入力画像信号についての直交変換,量子化および符号化を行う。この際に,歪み量測定手段13は,復号画像に含まれることになる雑音電力(歪み量)を測定する。発生符号量制御手段14は,直交変換基底生成手段11および直交変換・量子化・符号化手段12が用いるパラメータを生成し,雑音電力が所定の範囲内のもとで符号化に用いる直交変換基底を伝送するための符号量と画像の発生符号量との和を最小にするパラメータを探索する。最終的に総符号量が最小となるパラメータを決定して,それを用いて符号化した符号化データを出力手段15を介して出力する。
【0012】
画像信号復号装置2は,分離手段21と,逆直交変換基底生成手段22と,符号解読・逆量子化・逆直交変換手段23を備える。分離手段21は,画像信号符号化装置1が符号化した符号化データを受信し,直交変換に関する情報と画像の符号化データとに分離する。逆直交変換基底生成手段22は,分離手段21が分離した直交変換に関する情報から画像信号符号化装置1で用いた直交変換に対応する逆直交変換基底を生成する。符号解読・逆量子化・逆直交変換手段23は,逆直交変換基底生成手段22が生成した逆直交変換基底を用いて,符号化データの符号解読,逆量子化および逆直交変換を行い,復号画像信号を出力する。
【0013】
本発明は,ハードウェア回路によって実現することができるとともに,画像符号化/復号用のソフトウェアプログラムをコンピュータに実行させることによって実現することもできる。本発明をコンピュータによって実現するためのプログラムは,コンピュータが読み取り可能な可搬媒体メモリ,半導体メモリ,ハードディスクなどの適当な記録媒体に格納することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔行列の対角化〕
初めに,自己相関行列の対角化およびそれと直交変換行列の関係について説明する。
【0015】
図2は,行列の対角化を説明する図である。図2に示すように,与えられたN×N次実対称行列(要素が全て実数である対称行列)Aに対し,
t =P-1およびPAP-1=Λ
を満たすN×N次正方行列Pが存在する。ただし,Pt はPを転置(行と列を交換)した行列を表し,P-1はPの逆行列を表す。Λは,対角部分にしか非零要素がない行列(対角行列)である。この作業を一般に「対角化」と呼ぶ。
【0016】
自己相関行列や,次の〔KLT行列の段階的伝送〕の項で述べるように,自己相関行列の一部を伝送した行列は実対称行列であるので,上記式を満たす正方行列Pが存在する。このPが符号化で用いる直交変換行列であり,それを転置したPt (=P-1)が復号で用いる逆直交変換行列である。ただし,直交変換前後で電力が変化しないようにPの各行ベクトルないしPt の各列ベクトルを単位長に正規化してから変換に用いてもよい。
【0017】
〔KLT行列の段階的伝送〕
図3は,本発明で用いる自己相関行列の説明図である。
【0018】
N×Nの自己相関行列に対応するKLT変換基底の全情報を送る場合には,図3(A)に示すように,自己相関行列の対角成分(行番号と列番号が等しい部分)を除く3角形の領域(N(N−1)/2個の行列要素)を伝送する。
【0019】
また,KLT変換基底の情報の一部を送る場合には,例えば図3(B)に伝送領域として示すように,対角成分の近くから斜めn本(1≦n≦N−1)の台形の領域を伝送する。このnを「伝送領域パラメータ」と呼ぶことにする。
【0020】
伝送しない行列要素については,例えば値を全て0であるとしてもよいし,例えば対角成分からの距離の指数関数に反比例するよう,伝送済みの部分の値を外挿してもよい。伝送すべき行列要素の個数は(2N−n−1)n/2個となる。n=N−1のとき,伝送される基底は最適なKLTとなり,それよりnが小さくなるにつれ,伝送すべき情報量は減るが,最適性は徐々に下がっていく。
【0021】
変換基底は,伝送された値からなる自己相関行列を対角化することにより得られる。符号化器および復号器はともにこれを用いる。このようにして,KLTおよびそれよりも段階的に最適度の下がった変換を(N−1)段階表現することができる。
【0022】
なお,図4に,直交変換の各手法における変換に要する情報と画像の符号量の関係を示す。KLTでは,画像の符号量は最小になるが,変換に要する情報は大きくなる。一方,DCTでは,変換に要する情報は必要ないが,画像の符号量は中程度となる。これに対し,本発明で用いる直交変換の手法を近似KLTと呼ぶことにすると,近似KLTでは,変換に要する情報が中程度であり,画像の符号量はDCTより小さくすることができる。
【0023】
図5に,復号画像の歪み(原画像からの差)が一定である場合において,直交変換の電力集中度の違いによる,総符号量の違いを定性的に示す。直交変換の電力集中度が高いほど,変換情報の伝送に必要な符号量(オーバーへッド)は増加するが,画像信号の符号量は減少する。したがって,総符号量が最小になるような直交変換(図中の「最適点」)が存在する。
【0024】
KLTの基底は,画像信号から得られる自己相関行列を対角化する行列の基底である。したがって,KLTの基底を伝送することと自己相関行列を伝送することは等価である。また,KLTの基底行列と逆KLTの基底行列は,互いに転置の関係にある。
【0025】
本発明では,この自己相関行列の情報の一部あるいは全部を伝送する。自己相関行列は,対角成分の値が全て1の対称行列である。行列の行(列)サイズは,画像信号を切り取るブロックの一辺と一致する。
【0026】
〔作用〕
本発明によれば,復号画像の歪みが一定である場合には,DCTに基づく既存の符号化符号量よりも総符号量を同じか少なくすることができる。言い換えれば,総符号量が一定の場合に,DCTに基づく既存の符号化符号量よりも復号画像の歪みを同じか少なくすることができる。
【0027】
以下に,本発明の具体的な実施の形態を説明する。
【0028】
〔画像信号符号化装置〕
本発明の一実施形態に係る画像信号符号化装置を,モノクロ静止画像符号化装置を例として説明する。もちろん本発明は,モノクロ静止画像の符号化に限られるわけではない。図6に本装置のブロック構成図を示す。直交変換のブロックサイズを縦N,横M(ともに固定)とする。
【0029】
入力された画像信号101は,ブロック分割器102において縦および横方向にそれぞれNおよびM画素単位に分割され,横方向自己相関行列計算器103および縦方向自己相関行列計算器104に入力され,横および縦方向の自己相関行列Ch (M×M行列),Cv (N×N行列)が出力される。
【0030】
パラメータ発生器105は,mを0からM−1まで,nを0からN−1まで,変換係数の量子化ステップQを適宜変化させたパラメータを生成する。
【0031】
部分対角化器106は,自己相関行列Ch の対角成分からmより離れた行列要素を0とした行列を対角化する際に導出される対角化行列Khmを出力する。同様に部分対角化器107は,自己相関行列Cv の対角成分からnより離れた行列要素を0とした行列を対角化する際に導出される対角化行列Kvnを出力する。ここで,Kh0,Kv0は,特にそれぞれM次元DCT,N次元DCTを表すものとする。
【0032】
スイッチ108へ入力される出力選択情報109は,符号化開始時にはオフを選択しておくものとする。
【0033】
直交変換・量子化・符号化器111は,上記のKvn,Khmを用いて,ブロック分割器102より得られる画像ブロック信号に直交変換を施し,得られた直交変換係数について量子化ステップQにより量子化を行い,量子化値をエントロピ符号化する。この符号に加え,直交変換に必要な情報(後述)も符号化し,符号112をスイッチ108へ出力する。また,この符号量(ビット数)113もパラメータ発生器105へ出力する。
【0034】
直交変換・量子化・符号化器111は,さらに該画像ブロックの全直交変換係数の量子化前後の誤差を測定し,その誤差の二乗和を歪み量114として出力する。用いている変換が正規直交変換であるため,この歪み量114は,原画像と符号画像の誤差二乗和と一致する。
【0035】
パラメータ発生器105は,出力m,n,Qのフィードバックとして歪み量114と符号量(ビット数)113を得るが,これがm,nについて指定された歪み量許容範囲に収まるようQを修正する。歪みがほぼ一定のもと,符号量が最小となるパラメータの組合せを探索し,m,n,Qの最適組合せが求まったら出力選択情報109を出力してスイッチ108をオンにし,最適組合せにて符号化した符号化データ115を出力する。
【0036】
〔直交変換の伝送に必要な符号量〕
N次元KLTを伝送領域パラメータnで情報削減した変換の情報の伝送に必要な符号量O(N,n)については,例えば以下のように算出される。Nは固定(伝送不要)であり,nおよびそれに対応する自己相関行列の行列要素を伝送するとすると,符号量O(N,n)は以下のように求まる。
【0037】
O(N,n)=↑log2 N↑+32(2N−n−1)n/2 (式1)
ここで,「↑…↑」は整数への切り上げを表す。第1項は,nの値の伝送に必要な情報量(N=8のとき3ビット),第2項は,1個のIEEE754単精度浮動小数点(C言語のfloat型に相当する)に必要なビット数(=32)に,伝送すべき自己相関行列の要素数((2N−n−1)n/2)を乗じたものである。
【0038】
また,n=0の場合は,特別にN次元DCTによる直交変換を表すものとする。このとき自己相関行列の行列要素の伝送は不要となるが,O(N,0)=↑log2 N↑となるため,上記(式1)はこの場合も含んだ表現となっている。
【0039】
図7は,画像符号化処理のフローチャートである。ステップS1では,入力した画像信号を,縦および横方向にそれぞれNおよびM画素単位に分割する。ステップS2では,分割したブロックについて縦方向および横方向の各々の自己相関行列を計算する。
【0040】
ステップS3では,後述するステップS7で生成したパラメータm(0≦m≦M−1),n(0≦n≦N−1)を用いて,まず横方向自己相関行列については,対角成分から見て右上および左下の両方向に向かって,各々対角成分から離れる方向へ斜めm本ずつの成分を選択し,それ以外の成分については,値を0とするかまたは対角成分からの距離の指数関数に反比例するようにm本の成分の値を外挿し,また,横方向自己相関行列については,対角成分から見て右上および左下の両方向に向かって,各々対角成分から離れる方向へ斜めn本ずつの成分を選択し,それ以外の成分については,値を0とするかまたは対角成分からの距離の指数関数に反比例するようにn本の成分の値を外挿する。その結果の行列を対角化する対角化行列を求める。
【0041】
ステップS4では,ステップS3において部分対角化した際に導出される対角化行列を用いて直交変換を行い,ステップS5では,後述するステップS7で生成した量子化ステップQにより直交変換係数の量子化を行うとともに,全直交変換係数の量子化前後の誤差の二乗和から歪み量を算出する。ステップS8で量子化値を可変長符号化(エントロピ符号化)する。
【0042】
ステップS7では,量子化の際に算出された歪み量と,可変長符号化により発生した符号量とを得て,これをもとに歪み量がm,nについて指定された歪み量許容範囲に収まるよう量子化ステップQを修正する。こうして,歪みがほぼ一定のもと,符号量が最小となるパラメータの組合せを探索し,m,n,Qの最適組合せが求まるまで,ステップS3〜S7を繰り返す。最適組合せが求まったならば(ステップS8),ステップS9へ進み,m,n,Qの最適組合せにて符号化した符号化データを出力する。
【0043】
〔画像信号復号装置〕
本発明の一実施形態に係る画像信号復号装置を,モノクロ静止画像復号装置を例として説明する。図8に本装置のブロック構成図を示す。直交変換のブロックサイズを縦N,横M(ともに固定)とする。
【0044】
入力端子から入力された伝送データ201は分離器202により,直交変換行列変換に必要な情報203(図3(B)の部分伝送領域パラメータnおよび行列要素,横方向自己相関行列についても同様に部分伝送領域パラメータmおよび行列要素)および符号化データ204に分離される。
【0045】
n,m等の情報203は,縦方向と横方向に関して別々に,部分対角化・転置器205により,対称行列への伝送行列要素値配置/非伝送行列要素への0値代入/対角化/転置なる処理を施され,逆変換行列Kvn -1,Khm -1206として出力される。ここで特に,Kh0 -1はM次元逆DCT,Kv0 -1はN次元逆DCTを表すものとする。
【0046】
一方,符号化データ204は符号解読・逆量子化器207により,直交変換係数208として出力される。
【0047】
逆直交変換器209は,逆変換行列Kvn -1,Khm -1206で与えられた逆直交変換行列により,直交変換係数208を逆直交変換し,出力端子へ復号画像信号210を出力する。
【0048】
図9は,画像復号処理のフローチャートである。ステップS11では,伝送データを受信し,直交変換に関する情報(m,n,行列要素)と符号化データとに分離する。ステップS12では,直交変換に関する情報をもとに,縦方向と横方向に関して別々に部分対角化を行う。すなわち,対角成分の値を全て1とし,また伝送されてきた行列要素を元の自己相関行列における位置と同じ位置,および対角成分から見て対称の位置に配置し,それ以外の成分については,値を0とするかまたは対角成分からの距離の指数関数に反比例するように値を設定し,その行列を対角化する対角化行列を求める。ステップS13では,ステップS12において部分対角化した際に導出される対角化行列を転置し,逆直交変換行列を生成する。
【0049】
一方,ステップS14では,伝送データから分離した符号化データの符号を解読し,ステップS15において逆量子化を行い直交変換係数を算出する。ステップS16では,ステップS12およびステップS13により求めた逆直交変換行列を用いて,直交変換係数の逆直交変換を行い,ステップS17では,逆直交変換の結果を復号画像信号として出力する。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,入力画像の統計特性に応じた直交変換を,そのための付加情報量も考慮しつつ適応的に選択することにより,従来のDCT等の固定直交変換を用いた符号化方式と同等もしくはより高い画像符号化効率が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を説明する図である。
【図2】行列の対角化を説明する図である。
【図3】本発明で用いる自己相関行列の説明図である。
【図4】各直交変換手法における変換に要する情報と画像の符号量の関係を説明するための図である。
【図5】直交変換の最適性を段階的に変化させた場合の符号総量の変化を示した概念図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る画像信号符号化装置のブロック構成図である。
【図7】画像符号化処理のフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態に係る画像信号復号装置のブロック構成図である。
【図9】画像復号処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 画像信号符号化装置
11 電力集中度が段階的に変化する直交変換基底生成手段
12 直交変換・量子化・符号化手段
13 歪み量測定手段
14 発生符号量制御手段
15 出力手段
2 画像信号復号装置
21 分離手段
22 逆直交変換基底生成手段
23 符号解読・逆量子化・逆直交変換手段
101 画像信号
102 ブロック分割器
103 横方向自己相関行列計算器
104 縦方向自己相関行列計算器
105 パラメータ発生器
106,107 部分対角化器
108 スイッチ
109 出力選択情報
111 直交変換・量子化・符号化器
112 符号
113 符号量(ビット数)
114 歪み量
115 符号化データ
201 伝送データ
202 分離器
203 情報(n,m,行列要素)
204 符号化データ
205 部分対角化・転置器
206 逆変換行列
207 符号解読・逆量子化器
208 直交変換係数
209 逆直交変換器
210 復号画像信号

Claims (6)

  1. 画像信号またはフレーム間予測誤差信号をカルーネンレーベ変換に基づき直交変換・量子化し符号化する装置において,
    電力集中度が段階的に変化するカルーネンレーベ変換の直交変換基底を生成する手段と,
    復号画像に含まれることになる雑音電力を測定する手段と,
    該雑音電力が所定の範囲内のもとで符号化に用いる直交変換基底を伝送するための符号量と画像の発生符号量との和を最小にする手段とを備え,
    かつ,前記直交変換基底を生成する手段は,自己相関行列の情報の一部からなる疑似自己相関行列を生成し,かつ自己相関行列がN×Nの要素からなるとき,目標とする電力集中度に応じて1≦n≦N−1の範囲で決定されたnをもとに,前記自己相関行列の各要素のうち,対角成分から見て右上および左下の両方向に向かって,各々対角成分から離れる方向へ斜めn本ずつの成分を選択し,それ以外の成分については,値を0とするかまたは対角成分からの距離の指数関数に反比例するように前記n本の成分の値を外挿し,
    前記直交変換基底行列として,前記生成された疑似自己相関行列を対角化する際導出される対角化行列を用いる
    ことを特徴とする画像信号符号化装置。
  2. 請求項1記載の画像信号符号化装置により符号化されたデータを復号する画像信号復号装置であって,
    伝送されたカルーネンレーベ変換の直交変換に関する情報を受信する手段と,
    それを用いて前記画像信号符号化装置で用いた直交変換に対応する逆直交変換基底を生成する手段とを備え,
    かつ,前記受信した直交変換に関する情報は,自己相関情報の一部あるいは全部と符号化画像情報からなり,
    その自己相関情報は,自己相関行列がN×Nの成分からなるとき,その対角成分から見て右上または左下のいずれかの方向に向かって,対角成分から離れる方向へ斜めn本(1≦n≦N−1)の成分であり,
    前記逆直交変換基底行列は,疑似自己相関行列を対角化する際導出される対角化行列を転置したものであり,
    前記逆直交変換基底を生成する手段は,前記疑似自己相関行列の生成にあたって,N×N行列の対角成分の値を全て1とし,また,前記自己相関情報の各成分を自己相関行列に置かれていた位置と同じ位置,および対角成分から見て対称の位置に配置し,それ以外の成分については,値を0とするか,または対角成分からの距離の指数関数に反比例するように前記n本の成分の値を外挿する
    ことを特徴とする画像信号復号装置。
  3. 画像信号またはフレーム間予測誤差信号をカルーネンレーベ変換に基づき直交変換・量子化し符号化する方法において,
    与えられたパラメータに基づき,入力した画像信号またはフレーム間予測誤差信号から電力集中度が段階的に変化するカルーネンレーベ変換の直交変換基底を生成する過程と,
    該直交変換基底を用いて,前記画像信号またはフレーム間予測誤差信号についての直交変換,量子化および符号化を行う過程と,
    復号画像に含まれることになる雑音電力を測定する過程と,
    該雑音電力が所定の範囲内のもとで符号化に用いる直交変換基底を伝送するための符号量と画像の発生符号量との和を最小にする前記パラメータを探索する過程と,
    前記符号量の和が最小となるパラメータを用いて生成した直交変換基底による直交変換,量子化および符号化の結果を出力符号化データとする過程とを有し,
    かつ,前記直交変換基底を生成する過程では,自己相関行列の情報の一部からなる疑似自己相関行列を生成し,かつ自己相関行列がN×Nの要素からなるとき,目標とする電力集中度に応じて1≦n≦N−1の範囲で決定されたnをもとに,前記自己相関行列の各要素のうち,対角成分から見て右上および左下の両方向に向かって,各々対角成分から離れ る方向へ斜めn本ずつの成分を選択し,それ以外の成分については,値を0とするかまたは対角成分からの距離の指数関数に反比例するように前記n本の成分の値を外挿し,
    前記直交変換基底行列として,前記生成された疑似自己相関行列を対角化する際導出される対角化行列を用いる
    ことを特徴とする画像信号符号化方法。
  4. 請求項3記載の画像信号符号化方法により符号化されたデータを復号する画像信号復号方法であって,
    伝送されたカルーネンレーベ変換の直交変換に関する情報を受信する過程と,
    それを用いて前記画像信号符号化方法で用いた直交変換に対応する逆直交変換基底を生成する過程と,
    入力した符号化データについての符号解読,逆量子化および逆直交変換により復号画像信号を生成する過程とを有し,
    かつ,前記受信した直交変換に関する情報は,自己相関情報の一部あるいは全部と符号化画像情報からなり,
    その自己相関情報は,自己相関行列がN×Nの成分からなるとき,その対角成分から見て右上または左下のいずれかの方向に向かって,対角成分から離れる方向へ斜めn本(1≦n≦N−1)の成分であり,
    前記逆直交変換基底行列は,疑似自己相関行列を対角化する際導出される対角化行列を転置したものであり,
    前記逆直交変換基底を生成する過程では,前記疑似自己相関行列の生成にあたって,N×N行列の対角成分の値を全て1とし,また,前記自己相関情報の各成分を自己相関行列に置かれていた位置と同じ位置,および対角成分から見て対称の位置に配置し,それ以外の成分については,値を0とするか,または対角成分からの距離の指数関数に反比例するように前記n本の成分の値を外挿する
    ことを特徴とする画像信号復号方法。
  5. コンピュータによって,画像信号またはフレーム間予測誤差信号を直交変換・量子化し符号化するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって,
    与えられたパラメータに基づき,入力した画像信号またはフレーム間予測誤差信号から電力集中度が段階的に変化するカルーネンレーベ変換の直交変換基底を生成し,
    該直交変換基底を用いて,前記画像信号またはフレーム間予測誤差信号についての直交変換,量子化および符号化を行い,
    復号画像に含まれることになる雑音電力を測定し,
    該雑音電力が所定の範囲内のもとで符号化に用いる直交変換基底を伝送するための符号量と画像の発生符号量との和を最小にする前記パラメータを探索し,
    前記符号量の和が最小となるパラメータを用いて生成した直交変換基底による直交変換,量子化および符号化の結果を出力符号化データとする処理をコンピュータに実行させ,
    かつ,前記直交変換基底を生成する際に,自己相関行列の情報の一部からなる疑似自己相関行列を生成し,かつ自己相関行列がN×Nの要素からなるとき,目標とする電力集中度に応じて1≦n≦N−1の範囲で決定されたnをもとに,前記自己相関行列の各要素のうち,対角成分から見て右上および左下の両方向に向かって,各々対角成分から離れる方向へ斜めn本ずつの成分を選択し,それ以外の成分については,値を0とするかまたは対角成分からの距離の指数関数に反比例するように前記n本の成分の値を外挿し,
    前記直交変換基底行列として,前記生成された疑似自己相関行列を対角化する際導出される対角化行列を用いる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した
    ことを特徴とする画像信号符号化プログラム記録媒体。
  6. コンピュータによって,請求項3記載の画像信号符号化方法により符号化されたデータを復号するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって,
    伝送されたカルーネンレーベ変換の直交変換に関する情報を受信し,
    それを用いて前記画像信号符号化方法で用いた直交変換に対応する逆直交変換基底を生成し,
    入力した符号化データについての符号解読,逆量子化および逆直交変換により復号画像信号を生成する処理をコンピュータに実行させ,
    かつ,前記受信した直交変換に関する情報は,自己相関情報の一部あるいは全部と符号化画像情報からなり,
    その自己相関情報は,自己相関行列がN×Nの成分からなるとき,その対角成分から見て右上または左下のいずれかの方向に向かって,対角成分から離れる方向へ斜めn本(1≦n≦N−1)の成分であり,
    前記逆直交変換基底行列は,疑似自己相関行列を対角化する際導出される対角化行列を転置したものであり,
    前記逆直交変換基底を生成する際に,前記疑似自己相関行列の生成にあたって,N×N行列の対角成分の値を全て1とし,また,前記自己相関情報の各成分を自己相関行列に置かれていた位置と同じ位置,および対角成分から見て対称の位置に配置し,それ以外の成分については,値を0とするか,または対角成分からの距離の指数関数に反比例するように前記n本の成分の値を外挿する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した
    ことを特徴とする画像信号復号プログラム記録媒体。
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