JP2500583B2 - 画像信号の量子化特性制御方法及び画像信号圧縮符号化装置 - Google Patents

画像信号の量子化特性制御方法及び画像信号圧縮符号化装置

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JP2500583B2
JP2500583B2 JP5665193A JP5665193A JP2500583B2 JP 2500583 B2 JP2500583 B2 JP 2500583B2 JP 5665193 A JP5665193 A JP 5665193A JP 5665193 A JP5665193 A JP 5665193A JP 2500583 B2 JP2500583 B2 JP 2500583B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直交変換を用いて画像信
号を圧縮符号化する際の量子化特性制御方法及び圧縮符
号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の画像信号の量子化特性制御及び圧
縮符号化について図面を用いて説明する。
【0003】図5は直交変換を用いた画像信号の圧縮符
号化装置の一例を示すブロック図である。
【0004】図5において、入力された画像信号30は
ブロック化及び直交変換部8においてブロック化及び直
交変換処理が施される。ここで得られた直交変換係数3
1に対し、ビット割当て設定部9において適応的にビッ
ト割当てを行い、各直交変換係数の量子化ビット数を表
す量子化ビット数信号32が得られる。そして量子化ビ
ット数信号32で示される量子化ビット数に対応した量
子化特性が量子化特性選択部10において得られ、各直
交変換係数の量子化特性33が決定される。量子化部1
1では、直交変換係数31を量子化特性33に従って量
子化処理を行い、量子化された符号34を出力する。一
方、量子化ビット数信号32も符号34とともに出力さ
れ、符号時の逆量子化の際に使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この画像信号の圧縮符
号化装置から量子化された符号34と量子化ビット数信
号32とが伝送路に出力され、伝送や記録・再生などが
行われる。このとき、伝送路において量子化ビット数信
号32が誤った場合、復号時の逆量子化処理で何ビット
で量子化処理が行われたかがわからなくなる。そのため
正しい復号処理が行われず、復号画像が破綻するという
問題がある。
【0006】本発明の目的は、直交変換係数の量子化ビ
ット数を表す信号が伝送路において誤っても、復号画像
を破綻させることなく再生させることが可能な圧縮符号
化時の量子化特性の制御方法及び圧縮符号化装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の画像信号の量子
化特性制御方法は、入力された画像信号をあらかじめ定
められた大きさの複数の小面積の各ブロック毎に直交変
換を施すことで得られる直交変換係数に対し、画面内の
前記各直交変換係数の第1の量子化ビット数を示す量子
化ビット割当てマップを前記各ブロック毎に設定し、前
記量子化ビット割当てマップで示される第1の量子化ビ
ット数に対応する量子化特性を設定するにあたり、前記
直交変換係数を粗く量子化するためにあらかじめ定めら
れた第2の量子化ビット数を示す基本ビット割当てマッ
プから対応する基本量子化特性を選択し、前記基本ビッ
ト割当てマップで示される前記第2の量子化ビット数と
前記量子化ビット割当てマップで示される前記第1の量
子化ビット数とのビット差分を計算し、前記ビット差分
で表される量子化レベル数に従って前記基本量子化特性
の量子化ステップ幅を補正することにより補正された量
子化特性を得る。
【0008】本発明の画像信号圧縮符号化装置は、入力
された画像信号をあらかじめ定められた大きさの複数の
小面積にブロック化して各ブロック毎に直交変換を施す
ブロック化及び直交変換部と、このブロック化及び直交
変換部で得られた直交変換係数のそれぞれに対して量子
化する際の第1の量子化ビット数を前記各ブロック毎に
設定するビット割当てマップ設定部と、あらかじめ定め
られたブロック内の各直交変換係数のビット割当てを示
す基本ビット割当てマップを出力する基本ビット割当て
マップ発生部と、あらかじめ定められた複数の量子化特
性の中から前記基本ビット割当てマップ発生部が示す各
直交変換係数の第2の量子化ビット数に対応する量子化
特性を選択する基本量子化特性選択部と、前記第1の量
子化ビット数と前記基本ビット割当てマップ発生部が示
す前記第2の量子化ビット数とを前記ブロック内の同じ
座標同士でビット差分を計算するビット差分計算部と、
前記基本量子化特性選択部で選択された量子化特性を前
記ビット差分で補正する量子化ステップ幅変更部と、こ
の量子化ステップ幅変更部で補正された量子化特性に従
って前記直交変換係数の量子化処理を行う量子化部とを
備えている。
【0009】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0010】本発明の一実施例を示す図1を参照する
と、画像信号圧縮符号化装置は、入力された画像信号2
1をあらかじめ定められた大きさの複数の小面積にブロ
ック化して各ブロック毎に直交変換を施すブロック化及
び直交変換部1と、このブロック化及び直交変換部1で
得られた直交変換係数22のそれぞれに対して量子化す
る際の量子化ビット数23を各ブロック毎に設定するビ
ット割当てマップ設定部2と、あらかじめ定められたブ
ロック内の各直交変換係数のビット割当てを示す基本ビ
ット割当てマップを出力する基本ビット割当てマップ発
生部4と、あらかじめ定められた複数の量子化特性の中
から基本ビット割当てマップ発生部4が示す各直交変換
係数の量子化ビット数24に対応する量子化特性を選択
する基本量子化特性選択部5と、量子化ビット数23と
基本ビット割当てマップ発生部4が示す量子化ビット数
24とをブロック内の同じ座標同士でビット差分を計算
するビット差分計算部3と、基本量子化特性選択部5で
選択された量子化特性をビット差分で補正する量子化ス
テップ幅変更部6と、この量子化ステップ幅変更部6で
補正された量子化特性に従って直交変換係数22の量子
化処理を行う量子化部7とを備えている。
【0011】次に、本実施例の動作について基本量子化
特性を示す図3及び補正後の量子化特性を示す図4を図
1並びにブロック構成を示す図2を併せ参照して説明す
る。
【0012】入力された画像信号21は、ブロック化及
び直交変換部1においてブロック化及び直交変換を施さ
れる。図2に示すようにブロック化は、画面を複数の小
面積ブロックに分割することであり、ブロックの大きさ
としては8画素×8ライン程度が一般的であるので、こ
こでは例として8画素×8ラインの大きさの64画素を
1ブロックとする。また、直交変換は画像圧縮では例え
ば離散コサイン変換が一般的に選ばれる。直交変換され
た直交変換係数22を用いて、ビット割当てマップ設定
部2において、各直交変換係数を量子化する際の量子化
ビット数をブロック毎に設定する。
【0013】ここで、図2に示すように1つのブロック
当たり64個の直交変換係数があり、各直交変換係数A
ij(i=1,2,3…8、j=1,2,3…8)に対応
して64個の量子化ビット数を設定するので、その64
個の量子化ビット数列をひとまとめにして量子化ビット
割当てマップと呼ぶことにする。
【0014】また、直交変換係数(Aij)はブロック内
の座標により異なる空間周波数成分の大きさを表してお
り、ブロック内左上に位置する直交変換係数A11はブロ
ック内の直流成分の大きさを表し、右下へ向かうにつれ
てより高周波成分の大きさを表している。そのため、量
子化ビット割当てマップは、画像信号の性質から直流成
分や低域成分は大きな値となるため量子化ビット数も多
く割当てられ、逆に高域成分は比較的小さな値となるた
め量子化ビット数は少なめに割当てられるという形にな
ることが多い。
【0015】また、圧縮効率を高めるために各ブロック
の量子化ビット割当てマップは異なるものになることが
多く、精細な絵柄のブロックの量子化ビット割当てマッ
プは高域成分まで多くのビットが割当てられているが、
平坦な絵柄のブロックの量子化ビット割当てマップは低
域成分から少なめのビットが割当てられるといった具合
いである。以上のようにして量子化ビット割当てマップ
をブロック毎に設定し、量子化ビット数信号23として
出力する。
【0016】一方、基本ビット割当てマップ発生部4で
は、あらかじめ定めたブロック内の各直交変換係数のビ
ット割当てを示す基本ビット割当てマップ24を出力す
る。基本ビット割当てマップ24は、ブロック内の各直
交変換係数を比較的粗く量子化するためのものであり、
画面内のすべてのブロックに対して共通に用いられる。
この基本ビット割当てマップ24には、このマップでの
み量子化処理を行ったのちに復号処理を行っても、もと
の画像の内容が認識できる程度の粗い量子化ビット数を
設定しておく。
【0017】基本量子化特性選択部5では、あらかじめ
定めた複数の量子化特性のなかから、基本ビット割当て
マップ24が示す各直交変換係数の量子化ビット数に対
応した量子化特性を選択する。例えば、図3の特性41
に示すような量子化特性が選択される。このようにして
基本ビット割当てマップ24に従って選択された量子化
特性は基本量子化特性25となる。
【0018】基本ビット割当てマップ24はあらかじめ
設定されているものなので、実際の画像信号から作成さ
れた量子化ビット割当てマップ23とは一致しないこと
が多い。また、基本ビット割当てマップ24で示される
量子化ビット数は、ブロック内の各直交変換係数を比較
的粗く量子化するので、量子化ビット割当てマップ23
で示される量子化ビット数より少なくなっていることが
多い。この差は精細な絵柄のブロックでの量子化ビット
割当てマップでは大きく、平坦な絵柄のブロックでの量
子化ビット割当てマップでは小さいというように一定で
はない。
【0019】そこで、その差をビット差分計算部3にて
計算する。ビット差分計算部3では、量子化ビット割当
てマップ23が示す量子化ビット数と、基本ビット割当
てマップ24が示す量子化ビット数とを、ブロック内の
同じ座標同士でビット差分を計算する。
【0020】例えば、量子化ビット割当てマップで示さ
れる量子化ビット数が5ビット、基本ビット割当てマッ
プで示される量子化ビット数が3ビットとすると、差分
は2ビットとなる。また、量子化ビット割当てマップで
示される量子化ビット数より、基本ビット割当てマップ
で示される量子化ビット数の方が大きい場合や等しい場
合には、差分はゼロになる。こうして得られた差分は、
ビット差分値26として出力される。
【0021】先に選択された基本量子化特性25は、基
本ビット割当てマップ24をもとに選択されたものであ
るので、実際の画像の精細さや平坦さに対応した量子化
特性にはなっていない。そこで、ビット差分値26を用
いて量子化特性の補正を行う。量子化ステップ幅変更部
6には、基本量子化特性25及びビット差分値26が入
力される。そしてビット差分値26から2のべき乗を計
算することによりレベル値を求める。先の例では、ビッ
ト差分値が2であったのでレベル値としては4が得られ
る。
【0022】つまり、基本量子化特性が持つステップ幅
を4分の1にする、すなわちレベル値を4倍にすると量
子化ビット割当てマップが示す量子化ビット数に対応し
た量子化特性をえることができる。
【0023】この量子化特性補正について詳述すると、
図4において、破線で示す特性41は基本量子化特性で
ある。これに先の例のレベル値4の補正を加えると、実
線で示す特性42が得られる。ここでは、基本量子化特
性41の各レベルを単純に4分割して新たなレベルにし
たものであるが、補正方法はこれに限定されない。補正
された量子化特性42は、基本量子化特性41に対して
レベル値が4倍になっており、ビット差分値26による
補正が行われたことになる。
【0024】量子化ステップ幅変更部6によって補正さ
れた量子化特性27は各直交変換係数を量子化する際の
量子化特性として用いられる。量子化部7においては、
直交変換係数22を補正された量子化特性27に従って
量子化処理を行う。そして得られた符号を出力するが、
このとき基本量子化特性でのレベルと、補正された部分
のレベルとを、それぞれ基本符号28と追加符号29と
に分けて出力する。
【0025】先の例においては、量子化ビット割当てマ
ップ23で示された量子化ビット数は5ビットである
が、基本ビット割当てマップ24が示す量子化ビット数
が3ビットであるので、量子化部7に入力された直交変
換係数22に対しては、まず基本ビット割当てマップ2
4から得られる基本量子化特性25上で相当するレベル
を3ビットで表し、次に補正されたことによってより多
くなったレベルのどこに相当するかを2ビットで表し、
それぞれを基本符号28、追加符号29として出力す
る。
【0026】これは補正された量子化特性27の各レベ
ル値のインデックス(5ビット)の上位3ビットのみを
見ると基本量子化特性のインデックス(3ビット)と一
致するように設定しておくことで、得られた5ビット符
号から上位基本ビット割当てマップが示す量子化ビット
数の3ビット基本符号、残り2ビットを追加符号という
ように容易に分割出力が可能である。
【0027】こうして得られた基本符号28、追加符号
29、及び量子化ビット数信号23を伝送路に出力す
る。復号側では、量子化ビット数信号23に従った量子
化ビット数で逆量子化処理を行う。ここで、仮に量子化
ビット数信号23が伝送路において誤った場合、追加符
号29は使用せず、復号側でもあらかじめ設定されてい
る基本ビット割当てマップに従って基本符号28のみを
復号する。こうすることで、基本符号28のみを使った
画像の再生が可能であるので、画像が破綻することを防
げ、内容を把握できる程度の画質の画像を得ることがで
きる。
【0028】なお、ここでは量子化ビット数を示す信号
をそのまま出力する場合について記述したが、量子化ビ
ット割当てマップを数種類に限定し、そのマップのイン
デックスを出力するような場合にも同様に適用可能であ
る。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、入
力された画像信号をあらかじめ定められた大きさの複数
の小面積の各ブロック毎に直交変換を施すことで得られ
る直交変換係数に対し、画面内の各直交変換係数の第1
の量子化ビット数を示す量子化ビット割当てマップを各
ブロック毎に設定し、量子化ビット割当てマップで示さ
れる第1の量子化ビット数に対応する量子化特性を設定
するにあたり、直交変換係数を粗く量子化するためにあ
らかじめ定められた第2の量子化ビット数を示す基本ビ
ット割当てマップから対応する基本量子化特性を選択
し、基本ビット割当てマップで示される第2の量子化ビ
ット数と量子化ビット割当てマップで示される第1の量
子化ビット数とのビット差分を計算し、ビット差分で表
される量子化レベル数に従って基本量子化特性の量子化
ステップ幅を補正することによって補正化された量子化
特性を得ることにより、直交変換を用いて画像圧縮符号
化する際にブロック毎に適応的にビット割当てを行った
場合に、そのビット割当てを示す付加情報が誤っても画
像を破綻させることなく復号を可能とし、かつ量子化ビ
ット数は自由に設定できるので圧縮効率にほとんど影響
を及ぼすことのない、量子化特性制御を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本実施例におけるブロックの構成の一例を示す
図である。
【図3】基本量子化特性の説明図である。
【図4】量子化特性補正の説明図である。
【図5】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ブロック化及び直交変換部 2 ビット割当てマップ設定部 3 ビット差分計算部 4 基本ビット割当てマップ発生部 5 基本量子化特性選択部 6 量子化ステップ幅変更部 7 量子化部 21 画像信号 22 直交変換係数 23 量子化ビット割当てマップ(量子化ビット数信
号) 24 基本ビット割当てマップ 25 基本量子化特性 26 ビット差分値 27 補正された量子化特性 28 基本符号 29 追加符号 41 基本量子化特性 42 補正後の量子化特性 A11,…,Aij,…,A88 直交変換係数

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された画像信号をあらかじめ定めら
    れた大きさの複数の小面積の各ブロック毎に直交変換を
    施すことで得られる直交変換係数に対し、画面内の前記
    各直交変換係数の第1の量子化ビット数を示す量子化ビ
    ット割当てマップを前記各ブロック毎に設定し、前記量
    子化ビット割当てマップで示される第1の量子化ビット
    数に対応する量子化特性を設定するにあたり、前記直交
    変換係数を粗く量子化するためにあらかじめ定められた
    第2の量子化ビット数を示す基本ビット割当てマップか
    ら対応する基本量子化特性を選択し、前記基本ビット割
    当てマップで示される前記第2の量子化ビット数と前記
    量子化ビット割当てマップで示される前記第1の量子化
    ビット数とのビット差分を計算し、前記ビット差分で表
    される量子化レベル数に従って前記基本量子化特性の量
    子化ステップ幅を補正することにより補正された量子化
    特性を得ることを特徴とする画像信号の量子化特性制御
    方法。
  2. 【請求項2】 入力された画像信号をあらかじめ定めら
    れた大きさの複数の小面積にブロック化して各ブロック
    毎に直交変換を施すブロック化及び直交変換部と、この
    ブロック化及び直交変換部で得られた直交変換係数のそ
    れぞれに対して量子化する際の第1の量子化ビット数を
    前記各ブロック毎に設定するビット割当てマップ設定部
    と、あらかじめ定められたブロック内の各直交変換係数
    のビット割当てを示す基本ビット割当てマップを出力す
    る基本ビット割当てマップ発生部と、あらかじめ定めら
    れた複数の量子化特性の中から前記基本ビット割当てマ
    ップ発生部が示す各直交変換係数の第2の量子化ビット
    数に対応する量子化特性を選択する基本量子化特性選択
    部と、前記第1の量子化ビット数と前記基本ビット割当
    てマップ発生部が示す前記第2の量子化ビット数とを前
    記ブロック内の同じ座標同士でビット差分を計算するビ
    ット差分計算部と、前記基本量子化特性選択部で選択さ
    れた量子化特性を前記ビット差分で補正する量子化ステ
    ップ幅変更部と、この量子化ステップ幅変更部で補正さ
    れた量子化特性に従って前記直交変換係数の量子化処理
    を行う量子化部とを備えることを特徴とする画像信号圧
    縮符号化装置。
JP5665193A 1993-03-17 1993-03-17 画像信号の量子化特性制御方法及び画像信号圧縮符号化装置 Expired - Lifetime JP2500583B2 (ja)

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